二次創作小説(新・総合)
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- 【オリキュア】メモリアルプリキュア!
- 日時: 2017/08/01 23:00
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
初めましてかこんにちは!愛です!
本日からはメモリアルプリキュアというオリキュア小説を書きたいと思っています。
基本テンションとノリに任せて書くのでグダグダすると思いますが、楽しんでいただけると幸いです。
それでは、よろしくお願いします。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.224 )
- 日時: 2018/02/03 22:52
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第34話「月乃大奮闘!プリキュアが子供になっちゃった!?」7
「普通に遊ぶ予定が、まさか幼くなるとは……」
神妙な顔でそう呟き腕を組む瑞樹。
彼女の言葉に、私はつい笑った。
「あはは、皆童心に帰って楽しかったんじゃない?」
「いや、中身はそのままのハズなんだけど……ついつい心が引っ張られるというか」
「体が小さくなるとねぇ……でも月乃ちゃんのナデナデはホントに気持ち良かった! またやって!」
純粋な笑顔で言う杏奈に、私と瑞樹は苦笑を零した。
それから私は星華に視線を向けた。
「星華はどうだった? 楽しかった?」
「……皆の前で泣いたのが恥ずかしかった……」
顔を赤くしながら呟いた星華の言葉に、私達は同時に「あー」と声をあげた。
そういえば号泣してたねぇ。
「いやぁ、可愛かったよ? 星華は最近生意気になってきたから、むしろもう少し甘えてほしいくらい」
「そ、それとこれとは別でしょ!? ……それに、お姉ちゃんには、色々迷惑掛けちゃったし?」
「迷惑?」
私が首を傾げると、瑞樹が「そういえばそうだね」と呟く。
「ツッキーには色々迷惑掛けたねぇ。なんかごめん」
「いやいやそんな、気にしてないよ! 子供の相手は星華で慣れてるし」
「あそこまで歳の差はないでしょ!?」
不満そうにそう言って頬を膨らませる星華に、私達はまた笑う。
その時、杏奈や瑞樹と分かれる交差点に向かう。
「あ、それじゃあ私達こっちだから!」
「星華ちゃん月乃ちゃんまたねー!」
そう言って手を振る杏奈と瑞樹に、私と星華も手を振り返す。
二人の後ろ姿を見送ってから、私達も歩いて家に向かう。
歩いていると、服の裾を掴まれた。
「……ん?」
「お姉ちゃん、あの……」
視線を向けてみると、そこでは、私の服を掴んだ星華が顔を赤らめながらそう呟いて視線を逸らす。
それに私は彼女の手を握って「何? どした?」と聞いた。
すると星華の顔はますます赤くなるが、やがて、小さく口を開く。
「今日は、その……色々、ありがとう……」
「その件だったら、もう気にしてないから」
「いや、あれだけじゃなくて、その……」
「……?」
口ごもる星華に、私は首を傾げる。
すると星華は私の服の裾を掴む力を強くして、口を開く。
「いつも、いつも……私の、身の周りのこととかしてくれて……凄く、頼りになるお姉ちゃんで……今日も、不安だった時、真っ先にお姉ちゃんの顔が浮かんで……その……私のお姉ちゃんでいてくれて、ありがとう……」
……尊い。
真っ先に浮かんだ言葉がそれだった。
私はすぐに我に返り、私の服の裾を掴む星華の手を離させてから、その手を両手で包む。
そして星華と視線を合わせて、笑って見せた。
「私の方こそ、私の妹でいてくれてありがとう!」
「うッ……もう! 早く帰ろ! 晩ご飯作らないといけないし!」
「む……それもそっか。じゃあ今からスーパー行こ! 材料買わないと!」
「え!?」
「今日は気分が良いから、星華の好きなハンバーグにしてやろう」
「お姉ちゃんってば……」
私が一人で先走っていると、星華はそう呟いて苦笑し、私の手を握ってくる。
それから私の隣に並び、はにかんだ。
「私も手伝う。一緒に作ろう?」
「星華……おー! 美味しいご飯いっぱい作ろう!」
私はそう答え、彼女の手を握り返した。
その手は、いつもより温かく感じた。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.225 )
- 日時: 2018/02/04 17:23
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第35話「星華にライバル!?表紙を飾るのはどっち!?」1
<星華視点>
「良いねぇ~! 今日も決まってるよ! 星華ちゃん!」
歓声に似た声を聴きながら、私はポーズを決める。
私に向けられたレンズに向けて、まるで媚びるように。
今回の衣装は少し子供っぽい感じの服なので、その分あどけなさを出さなければならない。
だから、自分の中にある可愛らしさを存分に出すように、ポーズを取る。
「よし。それじゃあ休憩しようか」
しばらく私の写真を撮ったカメラマンさんはそう言った。
その言葉に私は「はい」と頷き、休憩用の椅子に座った。
「ハイ、星華お疲れ様」
そう言ってお姉ちゃんが水のペットボトルを差し出してくる。
私はそれに苦笑を浮かべつつも「あ、ありがとう……」と答えた。
それから水を数口飲んで、私は口を開いた。
「気持ちは嬉しいけど、こういうのはスタッフさんがやってくれるから、お姉ちゃんが無理する必要は無いんだよ?」
「そんなこと言って~嬉しいくせに~」
「だから、気持ちは嬉しいって……!」
「ハイ、イチャイチャすんな~」
そう言ってお姉ちゃんを引っ張る瑞樹さん。
それにお姉ちゃんは「何だよ~」と言って不満そうに唇を尖らせた。
「あはは、二人はホント仲良いね」
「別に、そんなんじゃないですよ」
杏奈さんの言葉に、私はついそう言い返した。
するとお姉ちゃんが私の肩を組んできて「そんなこと言って~」とか言いながら頬を突いて来る。
それにムッとした時だった。
「えっ! それは本当ですか!?」
突然、私のマネージャーさんの大きな声がして、私達は顔を上げた。
そこでは、電話をしているマネージャーさんの姿があった。
「ハイ。……ハイ。分かりました。では」
そう言って電話を切るマネージャーさん。
それから私の前まで歩いてきて、私の手を取った。
「星華ちゃん。凄い仕事が入ったよ!」
「凄い仕事?」
「えぇ。なんと、あの有名な雑誌、『fourteen』に出られることが決定したの」
その言葉に、私は咄嗟に立ち上がった。
今聴いた言葉が信じられず、私はしばらく固まった。
そんな私を見て、マネージャーさんは微笑む。
「『fourteen』って……まさか……」
「えぇ。あの、『fourteen』よ」
その言葉に、私は持っていた水のペットボトルを落とした。
床にペットボトルが落ちて、水が零れた。
「うわ、何やってんの」
慌てて鞄から私の汗拭き用のタオルを取りだし、床を拭くお姉ちゃん。
それを眺めながら、私はもう一度マネージャーさんに視線を向けた。
「それって……本当、なんですか……?」
「えぇ。本当よ」
マネージャーさんの言葉に、私は表情を引き締めた。
そんな私を見て、マネージャーさんはニコッと笑った。
「この仕事……もちろん、引き受けるわよね?」
「……はいっ」
私は、短く返事をしてから、しっかりと頷いた。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.226 )
- 日時: 2018/02/04 21:02
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第35話「星華にライバル!?表紙を飾るのはどっち!?」2
fourteenの仕事の日、私達は少し早く着いた。
着替えも終わったが、まだ仕事開始まで少し時間があったので、私達はfourteenの雑誌を見ていた。
「fourteen。最近女子中学生に人気の雑誌だよね」
「うん。私のクラスでも読んでる子多いよ」
杏奈さんの言葉にそう言ってページを捲るお姉ちゃん。
そこに写っているモデルは最近人気の人達ばかりで、嫌でも表情が引き締まる。
「ここにセッチーも載るのかぁ……これは、人気モデルに着々と向かっているね」
そう言って微笑む瑞樹さん。
彼女の言葉に、私は曖昧に笑って頷いておいた。
……私は、人気のモデルになりたいのだろうか。
つい、そんなことを考えた。
でも、私がやりたいことは、そんなことではない気がする。
もっと……別の、ことが……。
「……後宮星華?」
突然名前を呼ばれ、私はビクッと肩を震わせた。
慌てて振り向くと、そこには、撮影用の衣装に身を包んだ少女が立っていた。
少し観察してその少女の正体に気付いた瞬間、私は椅子から音を立てて立ち上がった。
「ま、まさか、星川瑞穂さん!?」
「あら、知っていたの。……今日一緒に仕事をする、星川瑞穂です。どうぞよろしく」
そう言って手を差し出す星川先輩。
それに私は自分の手が清潔なことを確認して、彼女の手を握った。
「よ、よろしくおねがいひまひゅ……」
「お願い……ひまひゅ?」
苦笑を浮かべながら聞き返してくる星川先輩。
しまったぁ……噛んだ……。
私は恥ずかしさから、顔が真っ赤になる。
「えっと、星華。その人は?」
その時、お姉ちゃんがそう不思議そうな顔で聞いてくる。
それに私は彼女の手からfourteenを奪うようにして取り、ページを閉じて表紙を見せる。
表紙には、黒や茶色を基調としたシックなデザインの服を着てポーズを決める星川先輩が写っていた。
「え、この人って……」
「ハイ。星川瑞穂先輩は、最近一番人気のあるモデルで、fourteenの看板モデルなんです!」
「いや、そこまで大きな声で言わなくても……」
私の説明に、そう言って苦笑する星川先輩。
む……流石に少し力が入り過ぎたか。
コホン、と咳をしてから、私は星川先輩に向き直った。
「星川先輩は、私だけでなく、中学生モデル皆からの憧れなんです。そんな星川先輩と一緒に仕事を出来るなんて夢みたい」
「へぇ、そこまで言って貰えると嬉しいな。なんか歯がゆいけど」
そう言って肩を竦める星川先輩に、私は少し顔が火照るのが分かった。
そんな私を見て、星川先輩はクスッと笑い、私の肩に手を置いた。
「……ま、今日は一緒に仕事をする仲間であり、表紙をどちらが取るかのライバルでもあるんだ。お互い頑張ろうね」
「ハイ! ……って、え?」
つい聞き返すと、星川先輩はクスッと笑って歩いて行く。
その後ろ姿を見つめながら、私はしばらく放心した。
えっと、表紙をどちらが取るかの、ら、ら、ら……。
「……ライバルゥゥゥゥッ!?」
驚きのあまり、私は大きな声でそう叫んだ。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.227 )
- 日時: 2018/02/05 21:28
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第35話「星華にライバル!?表紙を飾るのはどっち!?」3
いよいよ撮影が始まり、私はカメラマンさんの指示に従ってポーズを決める。
なんとか平静を保ってポーズを取るが、上手くいかない。
緊張のあまり心臓がバクバクと高鳴って、笑顔が引きつっているのが分かる。
「星華ちゃん笑顔が固いよ? もっと朗らかに」
「は、はい」
私はそう返事をして、ポーズを決める。
するとカメラマンさんは眉をハの字にして首を横に振った。
それに、私は何も言えずに固まった。
「少し休憩しようか。その間に、瑞穂ちゃん撮っちゃお」
「……はい」
カメラマンさんの指示に、星川先輩がそう言って立ち上がり、私の横を通り過ぎていく。
それに悔しさが溢れて、私はドカッと音を立てて椅子に座った。
「星華荒れてるね~。大丈夫?」
そう言って水とタオル。それから、お菓子を詰め込んだポーチを差し出してくるお姉ちゃん。
私はそれに水のペットボトルとタオルを受け取って、頷いた。
「大丈夫。……心配かけて、ごめん」
「……星華ちゃん……」
リコルンを抱き、不安そうに私を見る杏奈さん。
それに私は額の汗を拭い、水を飲んでから微笑んで見せる。
「大丈夫ですよ。これくらい何のその!」
「……星華」
短く名前を呼ばれ、私はお姉ちゃんを見た。
次の瞬間、突然お姉ちゃんの指が私の口の中に入ってきた。
「もごッ!?」
「緊張には甘い物! そしてくすぐり!」
そう言って両手の指をワキワキと動かすお姉ちゃん。
反射的に私は自分の腋を庇うように自分の体を抱きしめた。
すると背後から羽交い絞めにされ、両腕を広げるような状態になる。
「行ったれ! ツッキー!」
「え、み、瑞樹さん!?」
「よっしゃ来た!」
「え、ちょ、お姉ちゃ……あっはははは!?」
突然脇腹をくすぐられ、私は笑い声をあげた。
逃げるように足をバタバタさせてみたり、もがいてみるが、上手くいかない。
途中から杏奈さんも加わって、片腕を瑞樹さんが、もう片腕を杏奈さんが固定する形でひたすらくすぐられた。
かなりくすぐられ、ようやく解放されるころには、私は息切れしていた。
「ぜー……はー……」
「よーし。大分自然に笑えるようになったな」
そう言って私の顔を覗き込むお姉ちゃん。
彼女の言葉に、反射的に私は自分の頬に手を当てた。
そんな私を見て、お姉ちゃんはニヒッと笑った。
「……まだモデルになったばっかの頃、よくこうやって星華の緊張を解してあげてたっけ」
「えっ……」
「疲れたら甘い物。笑えない時はくすぐり。かなり力技だったけど、よく効いたよね、これ」
「……それって……」
お姉ちゃんの言葉に、杏奈さんが口を開く。
それにお姉ちゃんは「ん?」と聞き返した。
「私、前に、星華ちゃんの撮影で一緒に写真を撮ることになって……その時、くすぐられたり、甘い物をくれたりしたの」
「……覚えてんじゃん。緊張を解す方法」
お姉ちゃんはそう言って笑い、私を見た。
それに私は視線を逸らし、自分の指を軽く絡めた。
「でも……私は……」
「大丈夫だって。星華は私の妹なんだから。自分を信じて」
そう言いながら、お姉ちゃんは私の頭に手を置いた。
セットされた髪型だからか、あまり崩さない程度に撫でる。
頭を撫でられた瞬間、安堵して、肩から力が抜けた。
……あぁ、そうだ……。
私は、別に人気のモデルになりたいんじゃない。
私はただ……。
「……ありがとう、お姉ちゃん。もう大丈夫」
私の言葉に、お姉ちゃんは無言で私の頭から手を離す。
ソッと、お姉ちゃんに撫でられた部分に触れてみる。
……大丈夫。今の私なら……。
「……行ってくる」
そう呟いて、私は一歩踏み出した。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.228 )
- 日時: 2018/02/05 23:13
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第35話「星華にライバル!?表紙を飾るのはどっち!?」4
撮影場所に行くと、星川先輩を撮っていたカメラマンさんがこちらを見てきた。
私は二人の元に近付き、深呼吸をしてから、口を開いた。
「もう大丈夫です。撮影、再開してください」
私の言葉に、星川先輩はフッと小さく笑った。
それから、その場を離れる。
「じゃあ私は休憩させて頂くわ。あとは頑張って」
そう言って歩いて行く星川先輩。
それに私は表情を引き締め、カメラの前に立った。
「本当に大丈夫?」
「はい。もう、大丈夫です」
私の返事に、カメラマンさんは微笑んで、カメラを構えた。
分かったんだ。私が本当にやりたいこと。
私がモデルをやっているのは、人気モデルになりたいからじゃない。
お姉ちゃんを……家族を、支えたいから。
だから私は……めいっぱい笑った。
別に、星川先輩に勝ちたいわけじゃない。
私はただ、お姉ちゃんを支えたいんだ。
お姉ちゃんは昔から私を支えてくれた。
だから、恩返しをしたい。
モデルを続けられたのも、お姉ちゃんの存在があったから。
お姉ちゃんがいたから、私は今、笑える。
だから、それを伝えるように、私は満面の笑みを浮かべて見せた。
この喜びを、恩を、写真越しに皆に伝えるように。
「うんっ! 星華ちゃん凄く良いよ! もっと笑って!」
カメラマンさんの言葉に、私は笑う。
お姉ちゃんから貰ったものを、そのカメラに詰め込むように。
写真を撮り終えると、カメラマンさんは嬉しそうに笑って私の目を見る。
「凄いよ星華ちゃん! 今までで一番良かった!」
「ありがとう、ございます……」
私はそう答えてから息を整え、星川先輩に視線を向ける。
星川先輩にも、伝えたいことがある。
私は彼女に向かって一歩踏み出し……たところで、世界が白黒に染まった。
「ッ……!」
「ふむ……今日は貴方の仕事中でしたか」
その言葉に、私は顔を上げた。
そこには、腕にメモリアを纏わせているセフトの姿があった。
「セフト……!」
「まぁ、そんなこと気遣ってあげるつもりはないんですけどね」
「セフト、私の格好するのやめたの?」
「ブハッ!?」
杏奈さんがキョトンとした顔で尋ねると、セフトは突然吹き出した。
突然のことに、私はポカンと呆ける。
でも、言われてみれば、ダークアデッソが何気に一番杏奈さんにダメージを与えていたとは思う。
「そ、その言い方は語弊がありませんか?」
「いや、アンタアデッソの格好してたじゃん。ね? セッチー」
「え、えぇ。しかもその……割と生き生きと」
「ディープエアインネルング!」
私達の会話を遮るように、ワスレールを作り出すセフト。
逃げたな。
「せめて会話を……! ……って、無理か」
そう呟くと、杏奈さんはラブメモリーウォッチを構える。
私と瑞樹さんも同じようにラブメモリーウォッチを構えた。
「それじゃあ、行くよ!」
「おお!」
「ハイ!」
「「「プリキュア! メモリアルコンバージョンッ!」」」
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