複雑・ファジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

セカイ戦記
日時: 2016/05/17 18:57
名前: 彩都 (ID: lKhy8GBa)

ーーぼくは戦うーーこの汚れたセカイとーー

二作目の投稿です。
初めての方も知っている方も初めまして、彩都と申します。
気長に投稿します。
今回は歴史ファンタジー…かも…
という事で宜しく

登場人物
今作は先にキャラ紹介をさせていただきます。
主人公
トゥダ・リク 男
このセカイは名前に意味は無く、名字・名前や逆に名前・名字は無く、名字・名字、名前・名前となっている。
リクは名前・名前。
リーナ・ユリ 女
名前・名前。
妖精で回復の魔法を使う。
リクの仲間。
リヴェレット・モコ 女
名前・名前。
攻撃系の魔法を使う。
ユリは貧乳だが、モコは巨乳。
何時も箒に乗っている。
ショウ・コウ 男
名前・名前。
肉弾戦が得意な仲間。
魔法では倒せない存在には肉弾戦が良いとされている。

ジェネレッド・D 男
?・?
リクの仲間だが何者かは知らない。
敵かもしれない。
Dは物語の中心に近い。
サルウ°ァ・ティル 女
名前・名前。
名前の言い方は秘密。
大きな剣、真剣簪(かんざし)を使う。
大きさは約三メートル。
サワラビ・ユウ
名字・名前。
遙か遠く、キョクトウのニホンの人間。
彼も何者かは分かってない。
何時も一人で行動している。
薙刀の師範代を務めている。
μ
記号。
名前を持たず、施設で使われていた記号を使っている。
戦闘力は圧倒的に強いが、カロリーが切れるとすぐ戦闘不能になる。
白いジャージに白い肌、髪は無く、オールバックの様な角を生やしている。

用語解説
魔法
魔法は体内に眠る魔力を燃焼させて、魔法を扱う。
キンキなる魔法も存在する。
キンキなる魔法は使うと死んだり、植物人間になったりする。
存在
セカイ戦記における敵。
魔法で倒せる奴や肉弾戦でしか倒せない者もいる。
肉体の一部分が膨らんでいたりと『異形』の存在。
ゾンビの様に意志は持たず、人間を襲う。

セカイ
混沌としている。
その混沌のせいで存在が出来たと言われている。
舞台的に言えば、『北斗の拳』の世紀末ワールドに近いです。
存在が色んな所でばっこしている。
妖精
見える者もいれば見えない者もいる。
リク達のメンバーは見える奴が多い。
見えない者は眼鏡を使ったりする。
だが、眼鏡も法外な値段が多い。
傷の手当や回復が得意。
回復は魔法に当たるので、妖精は無意識に魔法を使っている事になる。

『リク…貴方は希望の仔…貴方は奇跡の仔…貴方は私と**の仔…お母さんが居なくても頑張るのよ…』
「お母さん!!」
そう言って、母さんは燃え盛るセカイから、燃えた。
跡形もなく、消えた。

セカイ戦記 序章 、『運命』の仔

俺はトゥダ・リク。
男、十六歳。
《ヤツラ》を始末する者。
《ヤツラ》とは、前々からこのセカイに現れた敵だ。
コイツ等のせいで俺は母を亡くした。
俺はコイツ等を駆逐する為に仲間を探している。
俺は仲間探しの為に故郷を捨てた。
そして俺は前へ一歩、踏み出した。
少し歩いて着いたのは、妖精の世界、フェアリアだ。
そこで俺は水浴びをしているビキニの女性を見つけた。
「おーい!妖精王に会いたい!道案内してくれ!」
ビキニの女性は羽を生やしてこちらに来た。
どうやら妖精らしいが、背は俺の胴体位だろう。
「貴方、妖精王に会いたいの?今は会えないわ、会うの止めたら?」
「俺は《ヤツラ》を駆逐する為に妖精王に力を借りに来たんだ、止める事は出来ない」
「分かったわ、じゃあ貴方の仲間になるから会うのは止めてくれない?回復も出来るから旅には最適よ」
「良いのか?」
「良いわよ、私の名前はリーナ・ユリ、宜しく」

「俺はリク、宜しく」
こうして、人間、リクと妖精、リーナの出会いだった。

「なぁ、リーナ、この水は人間でも飲めるのか?」
そう言って、リーナが浸かっていた水を一掬い、口に近づける。
「ダメッ!!!!!」
リーナの止めは既に遅し、もう口に含んで、喉を鳴らした後だった。
「ん?どうした?リーナの汗が入っているから、飲むなってか?大丈夫だろ…」
リーナは言う。
「いや、そうじゃなくて…人間は此処の水飲むと、人間には毒だからって…」
そう言うのと同じくして、リクは気絶する。
「リクッ!?」
リーナはビキニのまま、、リクを長老の所へ連れていった。

「んー、ユリ…」
長老は重い口を開いた。
 ・・・・・・・・・・・・
「こやつには毒その物が無い…これはどういう事じゃ?」
「えっ…?」
リーナは驚いた。
人間で泉の水を飲んだのは大抵、必ず死ぬ、最悪死ななくても毒の後遺症が残るのに…。
リーナにとって、この事は不思議で不思議で意味が分からなかった。
すると、リクが目覚めた。
「う…うーん…此処は…何処だ…?」
リクはすぐさま、リーナを見つけた。
「リーナ!此処は何処だ!?俺は何故此処に!?」
リクは慌てて周りを見やる。

「落ち着くのじゃ、少年」
と、長老が止める。
長老は、リクが倒れて此処に来た事、此処は妖精の村と長老である事を話した。
「全く信じられん話だが、俺が記憶を覚えていないんだ、リーナ有難う」
「良いよ、リクって見た目に反して軽いんだもん」
そういうリーナに驚くリク。
「お前さん知らんのか?妖精は小柄だが怪力だぞ?」
その事を聞いて驚く。
妖精は力が凄いんだ…。
リクは新たに情報を頭に叩き込んで、立ち上がる。
「良し、行くか」
長老はリクがすぐ立ち上がった事と同時に驚くが、どこかへ行く事にも驚く。
「待て、お前さん、今から何処へ行くのじゃ?」
長老が聞くと、すぐさま言った。
「隣町だよ」
「隣町には《ヤツラ》が要るのじゃぞ!!」
長老は止める。
それに対しリクは。
「大丈夫だよ、そいつ等は始末屋であるこの俺に任せな!

そう言う台詞に驚く長老。
まさか、《ヤツラ》を倒す力を持っているのか…。
そう思っていると、二人は出発していた。
長老の声は空しくも聞こえなくなった。
こうして、傷が回復したリクとリーナは旅を開始するのだった。
次の町は何処へ行くのか…それは誰も分からない…
序章終了 第一章へ続く…

セカイ戦記 第一章 運命の仔の戦闘

妖精の世界、フェアリアの隣、戦争の世界、バトランゲージは存続の危機に瀕していた。
バトル王宮最上階国王の部屋。
「ひいぃぃ!!まっ待て!話せば分かる!金ならたんまり有る!だから見逃してくれぇ!」
「…………」
バトランゲージ国王、マイルは謎の生命体と話していた。
生命体は体を包帯で巻かれている者やジリジリと追い詰める者も居た。
ただ、生命体には共通点が幾らか有った。
一つ目は全員、肌が腐敗した色になっていた、具体的に灰色。
二つ目は口を大きく広げ、涎を垂らしている事。
そして三つ目は…
喋らない事だ…
何故喋らないのか、各国で議論されるが、喉が使い物にならないが妥当とされてきた。
生命体の過去の姿は、人間だった。
数十年、数百年経っても、この生命体は存在してきた。
そして生命体はゾンビの様に感染する。
今もそんな生命体から避、難する人間の中に反旗を翻す存在も居た。
その名は『退治者』と呼ばれる事になった。
その人物は生命体を倒す程の力を持っていた。
そんなリクも『退治者』の一人だ。
そして『退治者』達は、生命体に名を付ける事にしたのだ。
その名は《ヤツラ》となったのだ。

※小説のレスを消さないで下さい。
消しても無駄なので。
何か気に食わないなら、書き込めば良いじゃないですか、何でそんな事が出来ないんですか?
他人様の小説を消して、ナニが満足ですか?
彩都の小説のレスを消す事に何の意味があるんですか?
出来ればそれを書き込めば、彩都も納得します、なので、消さないで下さい。
困るのはこの小説を読む読者様なので。

コピペしていますから、消しても無駄ですよ?

Re: セカイ戦記 ( No.326 )
日時: 2018/02/15 22:08
名前: 彩都 (ID: ???)  

「は、はぁ……大変だったぁ」
コウはそう発言して、リク、リーナ、Dが居る病室へと向かう、そして何とか病室に辿り着いて、ドアを開ける。
「いらっしゃぁい……って、コウか、で、どうだったの?ユリーカは見付かったか?」
「全然?見付からない、というより、出かけている、らしい」
コウはそう言って、リーナに返答する、リーナは『へぇ、そうなの』と言って、本を閉じる。
「……それで、少し話があるんだけど?」
「ん?何なんだよ?」
コウがそう言うと、リーナは静かに天井を指差して言う。
「コウ?貴方、『屋上で戦っていた』でしょ?」
「は、はぁ?何を根拠に?完全に当てずっぽうな発言だなぁ?」
まさかブレンドと戦っているのがバレたか?と思ったが、まだ確定事項を話していないので、大丈夫だ、と判断する、するとリーナは静かに確定事項を発言する。
「んー?確定事項とかどうでもいいんだけど、どうしても、って言うなら、教えようか?それは『声』だよ、屋上からコウの声が聞こえた、おまけに私の近くは窓がある、『窓を開ければ色々な音が聞こえる』からね?少し前、偶然にも『窓は開いて』いてね?だから『屋上からコウの声が聞こえた』って訳、他にも戦っていた人は『男性』でしょ?」
「…………」
……凄いな、リーナの考え、というか、頭脳は……コウはそう思いながら両手を上げて『降参だ』と発言する。
「あぁ、そうだよ、確かに戦っていた、では、『誰と戦っていた』でしょうか?」
「うーん、流石にそれは当てられないなぁ?だって、『知らない声で、聞いた事もない声』だからねぇ?私では判断が出来ないね、特に『ブランドさんの声では無い』ってのは分かる」
「……鋭いなお前は……因みに正解はブレンドさん、ブランドの兄だ」
「……ブレンド?あぁ、あの毒を使って最終的にコウに降参したあのおじさん?」
「ひ、酷い言い方だが、確かにそうだな、何だか『再戦がしたい』みたいな事を言ってきてな?だから仕方なく、軽く一捻りしてきたんだよ」
コウの発言を受けて、リーナが返答する。
「……どうしてだろう?『逆に一捻りされてきた』みたいな言い方に感じるんだけど?」
「そう感じるだけだよ」
コウはそう言って、話を逸らせる事にする、さて、どんな話をしてやろうか?あぁ、ユリーカの話でもして見るか。
「え、えーと、それで話が変わるんだが、ユリーカの奴、一体何処に行ったか、リーナ、分からないか?」
「分かる訳無いじゃん?だって、私は『この病室でずっと本を読んでいた』んだし?Dやリクがそれを証明出来る……更に私はまだ『トイレに行っていない』んだよね?だから『此処に人が来る』以外、『リク、D、コウ以外の他人に出会えない』んだ、その情報を加味してまだコウは『リーナ、ユリーカの奴が何処に言ったか?』なんて発言出来るのかな?」
「……何て論破なんだ、すまんな、お前にユリーカの居場所なんか聞いたりして」
コウはそう言ってリーナに頭を下げる、そして頭を下げながらコウは言葉を続ける。
「……でも、トイレに入った方が良いと思うんだが?」
「えぇー?無理だよぉ?だって本が面白過ぎるんだ、だからトイレの事なんか忘れちゃう」
「……そ、そうか……」
か、完全にリーナが本の虫状態になっているなぁ、コウはそう思いながら、虚空を見つめるリクを確認する。
「り、リク?お前は何をしているんだ?」
「いや、暇だなーと思って……だって、最近≪ヤツラ≫の一人や二人を倒していないし、早く倒したいなぁ、って」
「……そうか、それは済まなかったな、俺とモコの為に……」
コウがそう言うと、リクは首を横に振って、返答する。
「いや、良いんだよ、結局は俺だって病院に送られる事になったんだしさぁ?流石にそれはお互い様だって奴じゃないか?しょうがないっての」
そう言うリクに対し、コウは少し安堵した、もしかして自分の事を恨んでいるのでは無いか?と少しドキドキしたからだ、そしてコウはDの方向を向いて、Dを見る。
DはDで、寝転がって、動くのをめんどくさそうにしている。
「……D?生きてる?」
コウがそう言うと、Dがピクリ、と動いて、静かにゆっくりと反応する。
「……生きているが、一応はな……」
「そ、それは良かった、まるで死んでいるように見えたからさ?」
「……それは酷いぜ?俺だってまだまだ生きているっつーの、そんなに弱くねぇっての」
Dはそう言ってピースする、ま、まぁ、元気ならそれで良いか……コウはそう思いながら、自分のベッドにダイブして、座りこむ。
……はぁ、矢張りベッドの上って何だか落ち着くなぁ、それは一体どうしてだろう?ベッドが柔らかいからか?それとも、他に何かあるのだろうか?もしもそれ以外だったら、何が有るだろうか?と、そんな事を思いながら、コウは前後に揺れて、ブレンドから受けた体の痛みが早く消えないか、静かに思う──一体何時になったら消えるだろうか?そんな事を思いながらコウは虚空を見つめる──早く痛みを消したいなぁ。

Re: セカイ戦記 ( No.327 )
日時: 2018/02/19 21:52
名前: 彩都 (ID: ???)  

「……はぁ、もうすぐこの『セカイ』を出るのかぁ」
モコはそんな事を呟きながら、スポンジに『洗剤魔法』を創り出し、壁に書いた魔法陣を消していく。
案外消すのが大変だなぁ、と思いながら、力を込めて壁の魔法陣を消して行く。
すると、何時の間にか、外は夕暮れを指していた。
「……頑張って掃除しているんだなぁ」
モコは一人で呟いて、大きな溜息を漏らす、まだまだ魔法陣は消えない、ってか、どれだけ強力な字なのだろうか?本当、消すのに一苦労とかするインクってどんなインクだよ……そんな事を心で思って、その場で手を止める、魔法陣は半分程消えており、後一時間もすれば消えそうだった、モコはベッドに座って、静かに深呼吸しながら、休憩を行う──
果たして、私は成長しただろうか?逆に退化した気がする……でも、少しでも成長しなかったら、私は『三人以上の存在と手を組む』事はしなかっただろう、それが今では『五人』、か……うーん、たった二人増えただけでも相当な数に感じるんだけど……?モコはそう思いながら綺麗な夕暮れの空を見つめていた。
はぁ、私もこんなに心が美しい時代があったのかしら?いや、あったのかもしれない、いや、そんな時代なんてそもそも存在しなかったのかもしれない、いや、そんな時代そもそも存在する方が正しいのだが、モコは顎に手を置いて、ハァ、と二度目に溜息を吐いた、そして自分の手に握られているスポンジを見つめる、これも魔法で生み出した物だが、中々に使えるな、と判断する、そしてモコは立ち上がって、右手に持ったスポンジを魔法陣が書かれている壁に押し付けて、上へ下へと擦る、さぁ、後半分、頑張って消さなければ……!モコはそう思いながら壁の魔法陣を消す為に奮闘する──

「……はぁ」
ユリーカは公園のブランコで揺れながら溜息を吐いた、負けたんだよねぇ、『巨大な胸を持つ存在』に……我ながら情けないなぁ、と思う。
もっともっと最初っから鍛錬を続けていればあんな巨乳ヤローにも勝てたかもしれないのに……完全に鍛錬を怠っていたから負けたんだ……ユリーカはそう思いながら頭を垂れて、その場を立ち上がった、こういう気分の時はやけ食いだ、やけ飲みだ、そんな事をしないと気分が優れない、そう思いながら、ゆっくりと料理屋へとユリーカは足を運んだ──

果たして何を食べようか?矢張り気分を変える、という意味で『辛い物』を食べようかなぁ、と考える、だが、辛い物を食べた翌日、お尻が大変な事になるからなぁ?それなら『酸っぱい物』でも食べようかなぁ?と考える、だが、『辛い物』よりかは刺激が少なくて、何だか物足りなく感じる……では『塩辛い物』はどうだろう?ちゃんと『辛い』という文字が入っているから、大丈夫だとは思う……だが、流石に安直過ぎる考えなので、これは却下する、それでは最後に残ったのは『苦い物』、『甘い物』の二つ、でも、そもそもとして、二つ共、私が今食べたい気分の候補には入っていないので却下する……そして残ったのが、『辛い物』と『酸っぱい物』の二つしかない……辛い物を食べると、お尻が大変になるし、酸っぱい物を食べれば、辛い物より刺激が足りないし……はぁ、一体全体どうすればいいのだろうか?私には完全に思い付かないぞ……?ユリーカはそう思いながら、顎に手を当てて、歩いていると、鼻先から鼻腔にかけて、『とても美味しい匂い』がした、はて?この匂いは一体何なんだろう……?そう思い、周りを確認すると、肉を焼いていた。
……あっ、そういえば『もう一つ、味付けがあった』ような気が……それは『甘辛い物』という物だ、そうだ、それだよ!それなら『辛い物』というカテゴリも済むし、最悪『甘い物』も補給出来る!うん!そうしよう!今日のやけ食いは肉だ!ユリーカはそう考えて、焼肉屋へと体を移動させる──

「…………」
一人黙々とモコは壁の魔法陣を消していた、そして何とか消す事が出来て、一安心する、すると時間はもう夕暮れから夜へと移動していた。
「……あぁ、腹が減ったなぁ」
モコが一人でそう呟いて、腹部を擦る、だがお腹は鳴っていない、何故ならモコは魔法を使える存在だ、なので、『魔法で空腹を紛らわしている』のだ、それは昔から習っている魔法なので、呼吸をするようにその魔法は使えたのだ、なので、お腹は鳴っていないのだ。
「……でも、幾ら魔法で空腹を紛らわしている、と言っても、『魔法が切れたら、空腹状態になります』わなぁ……」
モコはそう呟いて、腹部を再度擦った、そして、拭き終わった壁を見ながらベッドに背中からダイブして呟く。
「……あぁ、たまにはご飯が食べたいなぁ」
モコはベッドに寝転がりながら、虚空を見つめる、だが誰もモコにご飯を食べさせる存在なんかいなかった。
そしてモコはベッドから起き上がって、壁を確認する、魔法陣が消え、綺麗な壁が現れていた。
はぁ、とても綺麗な壁ね……私はそんな壁に対し、無作法にインクで魔法陣を書いたんだな……モコはそう思いながら、この壁の所有者──ブランドだ──に心で謝った──

Re: セカイ戦記 ( No.328 )
日時: 2018/02/22 21:46
名前: 彩都 (ID: ???)  

「…………」
リクは無言で寝転がっていた、そして起き上がる。
「…………」
暇だ、心の中でそう思っていると、リーナが反応を示した。
「んー?どうしたのリクぅ?」
「えっと……何か暇だなぁ、と思って」
「そうか、それじゃあ、久し振りに戦うか?」
そう言って、Dが起き上がった、そして首を鳴らす。
「いいねぇ、屋上で戦うか」
「おっ?屋上とかあるのか、此処」
「そうだぜ?そして仮面の男──いや、ブランド──と戦った、コウと共に」
「へぇ?で、どうだった?勝ったのか?」
そう言うDに対し、コウとリクが言う。
「勝てなかった」
「無理だった」
「お、おぅ……そりゃ大変なこった……それで?さっさと屋上に向かおうぜ?」
「あぁ、良いな……でも、審判が欲しいなぁ」
リクがそう言って、コウとリーナを見る、するとコウは首を横に振る。
「俺は無理だ、体中が痛い」
「ほぅ、それならリーナ、審判出来る?」
「んー?一応は出来るけど……その前に二人が気絶したら、審判の意味が無いと思うなぁ」
「大丈夫だろ?どっちかが気絶したらって事になるかも?」
リクがリーナの言葉に返答する、『確かに』とDも返答する。
「え、えぇ……そ、それならいいけれど……」
リーナは仕方なく、二人に頷く、そしてリーナは本に栞を挟んで、リクとDと共に屋上へ向かう──

「よし、それじゃあ、ルール説明を行おう」
「おう」
リクとDは眼前で見つめながら発言する、そして先にリクが言う。
「『龍神愚』、『雷神愚』の使用はあり、気絶したらそこで戦いは終了、他に何かあるか?」
「いや、もう一つ欲しいな、そうだな……お互い気絶したら引き分けって事にしよう」
リクの言葉に付け足すD、『ふむ、リーナと同じ発言をしたな』、とリクが言って、了承する。
「あぁ、いいぜ?それだけだな、ルールは」
「あぁ、そうだな、それじゃあ、審判役のリーナ、宜しく」
Dは横に居るリーナに左手を上げて、リーナは首を前に倒す。
「うん、分かった」
「それじゃあ、戦いのゴング……というか、宣言をリーナ、頼むぞ?」
「うん、分かった」
そしてリーナは右腕を前に上げて、二人の間に手を下げる。
「それでは……戦い開始!」
リーナがそう言った瞬間、二人は一気に後退し、右手に『龍神愚』、『雷神愚』を溜める。
「はぁぁ……」
「甘いなD!攻撃は先にさせてもらうぜ!『雷神愚ショット』!」
リクはそう言って、Dに向かって走ってくる、ふむ、まさか戦いが始まる前にもう有る程度『雷神愚』を溜めていたのかな?と判断するリーナ、此処で避けないと、結構な痛手になりそう、とリーナは思う。
「フフフ……甘いぜリクぅ?俺だって、丁度溜まった所だ……相打ちになるかもなぁ!?」
Dもそう言って、リクの方に向かって走って行く。
まさか、お互い『雷神愚』、『龍神愚』が溜まったのか、と思い、どんな戦いになるだろう?と考える。
相打ちか、否、『龍神愚』の勝利、『雷神愚』の勝利、三つの内、どっちだろうか?リーナがそう思っていると、リクとDの拳がぶつかった。
お互い右手での『龍神愚』、『雷神愚ショット』、一体どっちが勝つだろう?と考えていると、Dが叫ぶ。
「リク……お前は甘いな!『龍神愚』ってのは『風を操る』技だ、つまり『『雷神愚』を纏っている右手から『雷神愚』を風で剥がせば良い』!これで勝負ありだぜ!」
「なっ!?そ、そんな芸当が!」
Dの発言を受けて、リーナが驚愕する、そして『龍神愚』の風の威力を受けて、段々と『雷神愚ショット』の威力が減って行く、そして段々と『雷神愚ショット』が『龍神愚』に押されていっている。
「ぐっ……」
「フフフ……この勝負、俺が貰ったな!」
Dが叫んで、右手を前に押し出す、だが、リクはその場でニヤニヤと笑っている、一体どうしてなのだろうか?リーナがそう思っていると、リクが大声で言う。
「甘いんだよ!そう言うのは二重三重四重に策を重ねるもんなんだよ!」
「なっ、何だと……何を言っている?お前の『雷神愚』は俺の『龍神愚』に剥がされているんだぞ!?お前は……何の策を重ねたって言うんだ!?」
そう言うDに対して、リクは左手を前に出した、そしてその左手を『『雷神愚ショット』の右手首に重ねた』、すると一気に『雷神愚ショット』の右手から『雷神愚』が迸(ほとばし)り、Dの右手の『龍神愚』を押し返す。
「なっ……!?」
「へへへ……どうせ『雷神愚ショット』は剥がされると思っていたよ!だから『左手にも『雷神愚』を溜めて』いて、成功だったぜ!これで両手に『雷神愚』が出てきたぜ!両手の『雷神愚』を右手一本で簡単に剥がせるかなぁ!?」
そう言うリクに対し、グググ……と後退して行くD、そして両手VS右手の戦いは両手の方が勝ち、Dは『雷神愚』の威力で少し吹っ飛んでしまう。
「でぃ、Dー!?」
叫ぶリーナに対し、Dは空中で回転し、威力を落として、屋上の地に降り立つ。
「ハァハァ……結構やるなぁ、流石に両手は考えなかったぜ……それじゃあ、戦い再開だ」
「あぁ、そうだな……!」
二人はそう言って、目から火花を散らす、この勝負、一体どうなるのだろう?とリーナは静かに思う──

Re: セカイ戦記 ( No.329 )
日時: 2018/02/26 22:02
名前: 彩都 (ID: ???)  

「まだ、まだまだ戦えるよな?」
そう言うリクに対し、Dは静かに答える。
「あぁ、まだまだ現役で戦えるぜ?だって、まだまだ『龍神愚』は出し切っていないし」
「だろうなぁ、俺も『雷神愚』を出し切っていない、もっと出し切ってやりたい」
「……それじゃあ、今度は『両手』で行こうかなぁ?」
「ほう?」
そう言うDに対し、口の端を歪ませながら笑うリク、そしてリクも両手をグーにして、指と指を合わせて、Dに言う。
「いいねぇ、面白そうだ」
「フッ、そうだろう?それじゃあ、お前が先だったから、俺から行くぞ!」
Dはそう言って、ジャンプし、空中でリクを見つめながら叫ぶ。
「『龍神愚ダブルスクリュー』!!これで、どうだぁ!?」
そう叫ぶDに対し、リクはそのまま無言で両手をDの拳に合わせて言う。
「『雷神愚ダブルショット』!!」
リクの攻撃とDの攻撃が遂にぶつかる、すると『龍神愚』のエネルギーと『雷神愚』のエネルギーがぶつかって、風を起こしていた、その風の所為でリーナは押されていた。
「うぅっ……強い風……目を開けるのでさえ、目が乾いてしまう……!」
リーナはそう呟きながら、目を覆い、前が見えなくなる、そしてリクとDの声しか聞こえなかった。
「あぁ、楽しいなぁ、リクぅ!」
「あぁ、そうだなぁ、D!でも、この勝負も負けてられないぜ!」
リクはそう言いながら『雷神愚』の量を増やす、するとDが口の端を歪ませて叫ぶ。
「フフフ……甘いなリク!!はぁぁぁ……!」
Dの叫び声を聞いて、一体何をするのか?と思っていると、Dはその場で両手の『龍神愚』の量を一気に増やした、そして段々とリクの『雷神愚』が両手から離れて行く。
「なっ……!?」
「フフフ……驚いただろう?まだまだ俺は力を隠しているんだよ!」
そう叫ぶDを見て、リクは耐える事が出来ずに、『龍神愚ダブルスクリュー』の威力を受けて、吹き飛んでしまう。
「ぐっ……」
リクは何とか、屋上のフェンスにぶつかって屋上から落ちる事はなかった。
「ハァハァ……中々にやるなぁ、凄いや、Dは」
「ハッハッハッ……そりゃそうだろ?俺だって相当特訓したからな?」
「ハハハ……そうか……でも、俺の師匠の方が凄いぜ?毎日毎日厳しいしさぁ?」
「ほう?まぁ、俺も師匠は厳しかったな、何時も殴られたり、特訓の日々だったぜ」
「ハハハ……お前も大変だなぁ、やっぱり師匠は厳しいんだな、お互い」
リクがそう言うと、Dは腕を組んで、何度も頷く。
「何であんなに厳しいんだろうなぁ?少しは優しくして欲しいものだがなぁ?」
「確かに……いっつも厳しかったぜ」
「俺もだ、飯の途中でさえ厳しかったしな……本当、意味が分からないぜ」
「多分それって食事のマナーの問題じゃあ……?」
リクとDの会話の中に入るリーナ、そしてDの言葉にツッコミを入れるリーナ。
「いや?別にマナーは悪くない……筈なんだけどなぁ……」
Dはそう言って、顎に手を当てて、考える、そしてリクが言う。
「それで?師匠の話はもう終わりで良いか?俺ぁ、ストックが無くなってきたんだが……?」
「……そうか、それなら話を戻して、戦いの話にするか」
「あぁ、そうだな」
二人はそう言って、お互いを見つめながら、構えを作る。
「よし、行くぜ……此処から『雷神愚』、『龍神愚』は禁止、ただの素手と素足と殴り合いと蹴り合いだぁ……」
「おぅ、分かったぜ……!」
リクの言葉にDは了承して、構えを作る、そして動き出したのはリクだった、Dに向かって、一気に移動し、大股での飛び蹴り、左足で蹴って、Dの動きを制限しようとするが、Dは右手を折り曲げて、前腕部分で攻撃を受け止める、そして空いた胴体に向かって左手を放つが、リクの左手がそれを許さない、リクは左手の拳でDの左手の攻撃を右に移動させ、Dの顔面を右手で殴ろうとした、リクの飛び蹴りで右手は使用、更に左手はリクの左手で避けられ、防御に使おうにも、リクの左手で押されて、使い物にならない、なので、このまま攻撃を受けるのは顔面しか残っていない、だが、もう一つ、方法はある、それは『避ける』だった、Dはリクの右腕を避けて、視界を確認する、すると『リクの右足が自身の顎下数センチの場所に存在して』いた、流石に避けてしまった頭部をもう一度避けるなんて時間が足りずにリクの右足のキックを顎から受けてしまう、そしてリクはその場で尻餅をつくように落ちて、『いてっ』と右手でお尻を擦りながら蹴られたDを見る。
「ぐはっ……」
そう言って、地面に倒れるD、そして、リクが息を一気に吐いて、安堵する。
「ハァハァ……ぎ、ギリギリせぇふ……」
リクがそう言うと、ゆっくりと、Dが起き上がって、顎を腕で拭う。
「……中々にやるな、お前……今の攻撃は回避出来なかったぜ……」
Dはそう言って、息を漏らす。
「はぁ、今の攻撃は相当凄かったな、あの攻撃、まさか右足を放つとは……普通あの右足は攻撃ではなく、『着地』に使うもんだがな……お前、完全に戦闘特化でもされているのか……?」
そう言って呆れるDを見て、『多分そうかもな』と返答するリク、そしてリーナは『ハイレベルな戦いだなぁ、目が追いつかないよ』と思う──この二人の戦いはどんな結末を迎えるのか?それはリーナには分からない──

Re: セカイ戦記 ( No.330 )
日時: 2018/03/01 21:35
名前: 彩都 (ID: ???)  

「……さぁ、どうする?まだ戦うか?」
そう言うリクに対し、Dが言う。
「いや、流石に今の一撃でまだまだ弱いな、と思った、だからこの勝負はお前の勝ちで良いよ」
「やったぁ!」
「えっ!?アレだけで良いの!?たった三回戦っただけなのに!?」
Dの発言に喜ぶリク、そんな中、リーナが驚愕の声を上げる。
「そりゃそうだろ?三回戦って、二回勝ったんだぜ、リクは、だからもう勝ちで良いよ」
「え、えぇっ……」
Dのまさかの発言にリーナは驚いてしまう──そして三人はコウ達の病室に戻って、勝利報告をする。
「え、えーと……リクが勝ったよ……うん……」
「な、何でそんなに落胆しているんだリーナは……?まぁ、いいか」
コウはそう言って、ごろごろを続けていた、そしてリクが言う。
「はぁ、体を動かしたら、腹が減ったぜ、何時になったらご飯が来るんだろう?」
リクがそう言うと、Dがツッコミを入れる。
「えぇっ……お前、腹減り過ぎじゃないか?ちゃんと咀嚼しているのか?」
「ちゃんと噛んで食ってるわ!それでも体を動かすと腹が減るんだよ!」
「そ、そうか……」
リクの怒声を聞いて、Dは静かに諦める、そしてリーナが本を再読する。
「はぁ、こんな戦いなら、本でも読んで、先の展開を読めば良かった……」
「まぁ、リーナにとってはそうかもしれないなぁ」
Dはそう言って、ベッドの上で胡坐を掻きながら腕を組んで、リーナに頷く、そしてDは欠伸をする。
「はぁ……段々と眠くなってきたぜ……それじゃあ、俺は寝るからな」
「あぁ、分かった」
「うん、分かった、騒ぐね?」
「おう、分かった、ぐっすり寝ろよ?お前の分の昼飯は食ってやる」
リク、リーナ、コウがそう言って、Dがツッコミを入れる。
「てめぇら二人は表に出ろ?俺の快眠を邪魔するんじゃねぇ?ってか、飯は勝手に食うなよ!」
「はいはい、冗談だってのに……」
「本当にそうだよなぁ」
そう言うリーナとコウに対し、Dが再度叫ぶ。
「お前等ならやりかねねぇんだよ、特にリーナ!お前は知らず知らずの内に叫びそうだしさぁ!?」
「あぁ、確かにそれはあるなぁ……」
「まぁ、幼いし、それはあるかもしれないな……」
Dの『リーナに対しての発言』を聞いて、リクとコウは腕を組んで、『確かに』、『あるかも』、と言って、静かに頷く、するとリーナが三人に抗議をする。
「ちょっと待って待って!?流石にそれは無いよ!そう見えるだけだってばぁ!?」
「ほ、本当かぁ?信用出来ねぇなぁ?」
「確かに……」
「あぁ、そうだな」
コウ、リク、Dがリーナに発言する、するとリーナはその場で怒鳴る。
「お前等、私の事をどう見てんだよ!?私だって一般常識位習っとるわぁ!」
「ま、マジかよ……」
「マジだよマジ!普通にマジだよ!」
リーナの怒声を聞いて、驚くコウに対し、再度怒鳴ってツッコミを入れるリーナ、そして、その場でリーナは溜息を吐いて、寝転がる。
「もう、皆の所為で読書が進まないよ……!」
「まぁ、言いだしっぺが悪いしなぁ?」
「ま、まぁ、確かに……」
コウとリクはそう言って、横目でDを見つめる、するとDは驚愕する。
「は、はぁ!?同意した癖にそれは無いぜ!裏切りじゃないか!」
Dはそう言って、二人に抗議する、するとリーナが言う。
「いや、寝るんじゃないの!?」
「い、いや、寝たいのは山々だが、コイツ等を論破しないと……」
「論破する以前の問題だよ、さっさと寝ろよ」
「うっ……あぁ、はいはい、分かりましたよっと……」
Dはそう言って、布団に籠もり、寝息を立てる──やっと寝たのか、と思いながらリーナは読書を再開する──

そして時間が過ぎ、リーナは本を読み終わる、ふむ、少しだけだが、自分もお腹が減ってきたな……ってか、この後書面白かったなぁ、と思いながら、起き上がる、するとリクもコウもぐっすりと寝ていた。
寝ている、のか……個人的に暇だな……リーナはそう思いながら、欠伸をして、周りを確認する。
「うん、完全に寝ているね、それじゃあ、寝ている邪魔をしないように続けて本でも読もうかなぁ……?」
リーナはそう言って独り言を言う、本当に次巻を読んでも良いのだろうか?でも、流石に読み過ぎて、頭の中がパンクしそうだしなぁ、と思う、それじゃあ、どうするか?外に出る?いや、どうやって出るよ?三人が寝ているってのに?流石に危険な綱渡りじゃないか?でも、お腹は減っている……うーん、悩む所だ……リーナはそう思いながら、その場で溜息を吐く、すると自分の背後を見た。
「…………」
流石に窓から脱出するのは、難しいだろう、ってか、引き戸を引くより危険じゃないか、引き戸を引くより音が大きいし……いや、『ゆっくりと引き戸を引けば良い』のか、リーナはそう考えて、この部屋の脱出を考える。
お金を確認し、ある程度入っている事を確認し、リーナは、布団から出て、ゆっくりと宙に浮いて、移動、そして、病室の出入り口の引き戸に手をかけて、ゆっくりと横に引いて、病室を出、そしてゆっくりと病室の引き戸を逆方向に押して、戸を閉じる。
そしてリーナはコウ達の病室を脱出する事が出来た、だが、『脱出して、飯を食う』事しか考えていなかったリーナはこの後を何処で何の飯を食べようか?と思い、椅子に座って、顎に手を当てて、その場で考える──果たして、食べたい物は思いつくのか?リーナには分からない──


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。