複雑・ファジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

セカイ戦記
日時: 2016/05/17 18:57
名前: 彩都 (ID: lKhy8GBa)

ーーぼくは戦うーーこの汚れたセカイとーー

二作目の投稿です。
初めての方も知っている方も初めまして、彩都と申します。
気長に投稿します。
今回は歴史ファンタジー…かも…
という事で宜しく

登場人物
今作は先にキャラ紹介をさせていただきます。
主人公
トゥダ・リク 男
このセカイは名前に意味は無く、名字・名前や逆に名前・名字は無く、名字・名字、名前・名前となっている。
リクは名前・名前。
リーナ・ユリ 女
名前・名前。
妖精で回復の魔法を使う。
リクの仲間。
リヴェレット・モコ 女
名前・名前。
攻撃系の魔法を使う。
ユリは貧乳だが、モコは巨乳。
何時も箒に乗っている。
ショウ・コウ 男
名前・名前。
肉弾戦が得意な仲間。
魔法では倒せない存在には肉弾戦が良いとされている。

ジェネレッド・D 男
?・?
リクの仲間だが何者かは知らない。
敵かもしれない。
Dは物語の中心に近い。
サルウ°ァ・ティル 女
名前・名前。
名前の言い方は秘密。
大きな剣、真剣簪(かんざし)を使う。
大きさは約三メートル。
サワラビ・ユウ
名字・名前。
遙か遠く、キョクトウのニホンの人間。
彼も何者かは分かってない。
何時も一人で行動している。
薙刀の師範代を務めている。
μ
記号。
名前を持たず、施設で使われていた記号を使っている。
戦闘力は圧倒的に強いが、カロリーが切れるとすぐ戦闘不能になる。
白いジャージに白い肌、髪は無く、オールバックの様な角を生やしている。

用語解説
魔法
魔法は体内に眠る魔力を燃焼させて、魔法を扱う。
キンキなる魔法も存在する。
キンキなる魔法は使うと死んだり、植物人間になったりする。
存在
セカイ戦記における敵。
魔法で倒せる奴や肉弾戦でしか倒せない者もいる。
肉体の一部分が膨らんでいたりと『異形』の存在。
ゾンビの様に意志は持たず、人間を襲う。

セカイ
混沌としている。
その混沌のせいで存在が出来たと言われている。
舞台的に言えば、『北斗の拳』の世紀末ワールドに近いです。
存在が色んな所でばっこしている。
妖精
見える者もいれば見えない者もいる。
リク達のメンバーは見える奴が多い。
見えない者は眼鏡を使ったりする。
だが、眼鏡も法外な値段が多い。
傷の手当や回復が得意。
回復は魔法に当たるので、妖精は無意識に魔法を使っている事になる。

『リク…貴方は希望の仔…貴方は奇跡の仔…貴方は私と**の仔…お母さんが居なくても頑張るのよ…』
「お母さん!!」
そう言って、母さんは燃え盛るセカイから、燃えた。
跡形もなく、消えた。

セカイ戦記 序章 、『運命』の仔

俺はトゥダ・リク。
男、十六歳。
《ヤツラ》を始末する者。
《ヤツラ》とは、前々からこのセカイに現れた敵だ。
コイツ等のせいで俺は母を亡くした。
俺はコイツ等を駆逐する為に仲間を探している。
俺は仲間探しの為に故郷を捨てた。
そして俺は前へ一歩、踏み出した。
少し歩いて着いたのは、妖精の世界、フェアリアだ。
そこで俺は水浴びをしているビキニの女性を見つけた。
「おーい!妖精王に会いたい!道案内してくれ!」
ビキニの女性は羽を生やしてこちらに来た。
どうやら妖精らしいが、背は俺の胴体位だろう。
「貴方、妖精王に会いたいの?今は会えないわ、会うの止めたら?」
「俺は《ヤツラ》を駆逐する為に妖精王に力を借りに来たんだ、止める事は出来ない」
「分かったわ、じゃあ貴方の仲間になるから会うのは止めてくれない?回復も出来るから旅には最適よ」
「良いのか?」
「良いわよ、私の名前はリーナ・ユリ、宜しく」

「俺はリク、宜しく」
こうして、人間、リクと妖精、リーナの出会いだった。

「なぁ、リーナ、この水は人間でも飲めるのか?」
そう言って、リーナが浸かっていた水を一掬い、口に近づける。
「ダメッ!!!!!」
リーナの止めは既に遅し、もう口に含んで、喉を鳴らした後だった。
「ん?どうした?リーナの汗が入っているから、飲むなってか?大丈夫だろ…」
リーナは言う。
「いや、そうじゃなくて…人間は此処の水飲むと、人間には毒だからって…」
そう言うのと同じくして、リクは気絶する。
「リクッ!?」
リーナはビキニのまま、、リクを長老の所へ連れていった。

「んー、ユリ…」
長老は重い口を開いた。
 ・・・・・・・・・・・・
「こやつには毒その物が無い…これはどういう事じゃ?」
「えっ…?」
リーナは驚いた。
人間で泉の水を飲んだのは大抵、必ず死ぬ、最悪死ななくても毒の後遺症が残るのに…。
リーナにとって、この事は不思議で不思議で意味が分からなかった。
すると、リクが目覚めた。
「う…うーん…此処は…何処だ…?」
リクはすぐさま、リーナを見つけた。
「リーナ!此処は何処だ!?俺は何故此処に!?」
リクは慌てて周りを見やる。

「落ち着くのじゃ、少年」
と、長老が止める。
長老は、リクが倒れて此処に来た事、此処は妖精の村と長老である事を話した。
「全く信じられん話だが、俺が記憶を覚えていないんだ、リーナ有難う」
「良いよ、リクって見た目に反して軽いんだもん」
そういうリーナに驚くリク。
「お前さん知らんのか?妖精は小柄だが怪力だぞ?」
その事を聞いて驚く。
妖精は力が凄いんだ…。
リクは新たに情報を頭に叩き込んで、立ち上がる。
「良し、行くか」
長老はリクがすぐ立ち上がった事と同時に驚くが、どこかへ行く事にも驚く。
「待て、お前さん、今から何処へ行くのじゃ?」
長老が聞くと、すぐさま言った。
「隣町だよ」
「隣町には《ヤツラ》が要るのじゃぞ!!」
長老は止める。
それに対しリクは。
「大丈夫だよ、そいつ等は始末屋であるこの俺に任せな!

そう言う台詞に驚く長老。
まさか、《ヤツラ》を倒す力を持っているのか…。
そう思っていると、二人は出発していた。
長老の声は空しくも聞こえなくなった。
こうして、傷が回復したリクとリーナは旅を開始するのだった。
次の町は何処へ行くのか…それは誰も分からない…
序章終了 第一章へ続く…

セカイ戦記 第一章 運命の仔の戦闘

妖精の世界、フェアリアの隣、戦争の世界、バトランゲージは存続の危機に瀕していた。
バトル王宮最上階国王の部屋。
「ひいぃぃ!!まっ待て!話せば分かる!金ならたんまり有る!だから見逃してくれぇ!」
「…………」
バトランゲージ国王、マイルは謎の生命体と話していた。
生命体は体を包帯で巻かれている者やジリジリと追い詰める者も居た。
ただ、生命体には共通点が幾らか有った。
一つ目は全員、肌が腐敗した色になっていた、具体的に灰色。
二つ目は口を大きく広げ、涎を垂らしている事。
そして三つ目は…
喋らない事だ…
何故喋らないのか、各国で議論されるが、喉が使い物にならないが妥当とされてきた。
生命体の過去の姿は、人間だった。
数十年、数百年経っても、この生命体は存在してきた。
そして生命体はゾンビの様に感染する。
今もそんな生命体から避、難する人間の中に反旗を翻す存在も居た。
その名は『退治者』と呼ばれる事になった。
その人物は生命体を倒す程の力を持っていた。
そんなリクも『退治者』の一人だ。
そして『退治者』達は、生命体に名を付ける事にしたのだ。
その名は《ヤツラ》となったのだ。

※小説のレスを消さないで下さい。
消しても無駄なので。
何か気に食わないなら、書き込めば良いじゃないですか、何でそんな事が出来ないんですか?
他人様の小説を消して、ナニが満足ですか?
彩都の小説のレスを消す事に何の意味があるんですか?
出来ればそれを書き込めば、彩都も納得します、なので、消さないで下さい。
困るのはこの小説を読む読者様なので。

コピペしていますから、消しても無駄ですよ?

Re: セカイ戦記 ( No.372 )
日時: 2018/07/26 23:06
名前: 彩都 (ID: ???)  

「ぐはぁっ……」
リクは可愛い声の女性の攻撃を受けて、声にならない声を出し、遠くへ、遠くへと吹っ飛ばされた。
そして、結構奥、『スラム街』の所迄飛ばされる。
「ぐぅっ……」
リクは空中に飛ばされながら、何処で着地しようかと悩んだ、すると、壁と激突してしまい、リクは止まる。
「ぐえっ」
リクは壁に衝突し、変に声を出し、痛みを表す、そして、ゆっくりと起き上がり、周りを確認する。
「えーと……此処は何処だ?」
左右に首を振っても、景色は初めて見る景色なので、少し焦るリク、そして、飛ばされた方向は真っ直ぐだったので、真っ直ぐ進んで、戻る事にした。
……それにしても、あの威力、否、あの『風』の強さ……!普通に言ってしまえば『突風』、異常に言ってしまえば、『暴風』のような強さだった、……でも、痛みはあまりないなぁ?どうしてだろう?軽く殴られたから?でも、『殴られた時は相当痛かった』んだがなぁ……?リクはそんな事を思いながら、急いで戻る事にし、走って向かう。
だが、Dがその場で四つん這いになって恐怖している事は、その場面を見ていないリクには分からない──

「勝てない……俺のレベルじゃ……俺『達』のレベルじゃ……!」
Dは四つん這いになりながら、地面を見ながら発言する、すると、可愛い声の存在が『でしょうね』と、反応する。
「多分、多分だけど?『このセカイの住人は私には勝てない』と思うわ?それ程迄に私は強い、何故なら『このセカイ最強の女ユリーカ』という存在を倒しているから」
可愛い声の存在は静かに断定する、すると、『気』を全身に纏ったコウが『待てよ?』と、静かに発言した。
「『このセカイの住人は私には勝てない』、か……じゃあ、『この世界の住人では無い』『俺なら』どうだろうなぁ?」
そう言って、首を、指を鳴らすコウに対し、可愛い声の存在は首を傾げて、『……はぁ?』と、素っ頓狂な声を出した、まるで『何でお前がでしゃばっているんだ?』と、言わんばかりに。
「……アンタが私に勝てる可能性があるって言うの?」
「あぁ、勝てる可能性は十分、いや、十二分にあるぜ?俺の名前はショウ・コウ、このセカイの『闘技場』、今回の優勝者だぜ?優勝者がお前に勝てないとでも?」
「…………『闘技場』、優勝者、ねぇ……成程、確かに『勝てる可能性は十分、十二分にある』わねぇ……?でも、『貴方の実力が私の実力に近いとは限らない』わね?」
「まぁな?でも、それでも、『このセカイの『闘技場』優勝者』なんだ、『このセカイの住人よりかは幾分よりかは強い』筈だぜ?」
そう言って、コウは両手、両足、胴体、全ての部位、全身に分厚い『気』を纏う、この『気』を纏った姿が分かるのは、コウ自身、ユリーカ、そしてブランドの三人しか居ないのは、観客にとっては、少々可哀想だった。
「ふぅん……まぁ、確かにアンタの言い分は合っているし、間違ってはいない、だけれど……『ほざくのだけは簡単』なんだよ、雑魚風情がよぉ?本当に私と釣り合っている?巫山戯るな?このセカイで最強なのは、現状アンタじゃなく、私だ、それだけは踏まえてな?ほら?よく言うだろ?『弱い犬程良く吼える』ってな?そんな感じで、アンタは弱い犬か、強い犬か、どっちだろうなぁ?」
可愛い声の存在が淡々と述べる、すると、コウは一気に動き出し、可愛い声の存在の脳天目掛けて、厚い『気』を纏った右手のパンチを放つ、だが、可愛い声の存在はその攻撃を看破し、簡単に避ける、続けて、コウは厚い『気』を纏った左手のパンチを放つ、だが、その攻撃でさえ、可愛い声の存在は回避する、逆に可愛い声の存在が攻撃を開始する、右に左に普通のパンチを放つ、リクの時みたいに『龍神愚スクリュー』とは言わずに、ただただ普通の、よくあるパンチを放つ、だが、そのパンチでさえ、『風圧』が来ていた、コウの腹部に右手のパンチが入る、だが、その攻撃をコウはくの字に胴体を曲げ、攻撃を回避する、すると、『パンチの風圧』が、コウの腹部に当たる、この『風圧』、『ただただ普通の風圧の、よくある風が腹部に来ている』だけで、リクみたいに、大きくは吹っ飛ばない、普通の優しい風圧だった。
その事を知ってか知らずかは分からないが、コウは『避けても、風圧が来る程、凄い攻撃なんだなぁ』と、アホみたいな感想を持っていた。
そして、コウは一気に間合いを取り、一気に勝負を決めようと、今の拳に溜めていた『気』の何倍もの『気』を溜め、可愛い声の存在に対して、何倍ものの『気』のパンチを放とうとした、だが、その攻撃を、『気』での攻撃を知ってか知らずか、可愛い声の存在はコウが一気に間合いを取ったにも拘らず、『逆に間合いを狭めてきた』のだ、コウの『気』を溜める作戦は無効となり、今溜めた『気』だけで可愛い声の存在と戦わなければならなくなった。
「くそっ!」
コウはそう叫んで、再度間合いを取ろうとするが、またしても、間合いを狭められる、なので、拳に『気』を溜める作戦は無駄かもしれないと、判断し、コウは仕方なく、『気』を溜める作戦を諦めて、今の拳の『気』だけで戦おうとする。
「あはははははは!何だか私、楽しくなってきちゃったよぉ!」
そう叫ぶ可愛い声の存在に対し、『あぁ、そうかよ!』と、苦し紛れな表情で叫び返すコウ、そして、二人は真ん中に空いた空間を置いて、その場で待機した──この勝負、コウが勝つか、可愛い声の存在が勝つか、それは分からない──

Re: セカイ戦記 ( No.373 )
日時: 2018/07/30 22:58
名前: 彩都 (ID: ???)  

すぅ、一気に息を吸う、それは可愛い声の存在も、コウも一緒だった、タイミングは違えど、『同じ行動』を無意識の内にしていた。
そして、息を飲み込む、これも同じく、『同じ行動』だった、更にその行動を何度も、何度もお互い繰り返す、すると、コウの三回目の息を吸う行動に対し、一気に可愛い声の存在が動いた。
「行くぞ!」
そう叫んだ可愛い声の存在、だが、その声は完全に可愛い声ではなく、荒々しい声だった。
「かかってこい!」
三回目の息を飲み込む行為を終えて、コウは一気に『気』を全身に纏った、今回は念の為、何重にも分厚い『気』の鎧を発動する、そして、可愛い声の存在がコウの胴体に潜り込んで、一気に拳をアッパーする、まだいい、その後が重要だ、コウは『腹部に攻撃!』と、理解し、『全身の『気』を一気に腹部に集中し、鳩尾を基準として、分厚く分厚く纏った』、そして可愛い声の存在の拳が鳩尾を狙って、放たれた、コウにとってはそれは重々に承知している事、なので、『その攻撃、見切った!』と迄さえ思っていた。
だが、結果は『惨敗』であった、相当分厚く『気』を纏った、纏った『筈』なのに、『何故自分は屋根より高く飛翔している』のだろうか?分からない、一つたりとも分からない、何故、何故自分は『屋根より高く飛翔している』のだろうか……?コウはそう思いながら、綺麗な空を見ながら、空中で一回転し、地面を見る。
地面にはアッパーを続ける可愛い声の存在、D、周りの観衆が見える、そしてそれらを視認した後、『一気に腹部に重い、否、痛い一撃』が走った、その一撃を受けて、コウは『ぐえぇっ!?』と、変な声が漏れた、漏れたというより、『捻り出た』、か。
何なんだこの攻撃力は!?まるでレベル1の自分がレベル10000のラスボスと戦っているかのようなレベルの異次元さだった、どうして、どうしてこんなに実力が?どうしてこんなに力があるのか?……そういえばコイツ、『気功』が何とかーって、言っていた気が……?……もしかしてこの『気功』でアッパーを強化したって事か……?でも、流石に有り得ない、というよりかは『溜めている感じさえなかった』のに?い、一体どう言う事だ?もしも、もしもだ、『このレベルの攻撃を『気功』を纏わずに放って』いたらどうする……?そんなの簡単だ、『レベルが段違いである』、『段違い』?否、『格が違う』……!コウは空中でそんな事を思いながら、地面を見続ける、どうやって着陸しようか?そうだなぁ、簡単に言えば、『痛くない方法で着地したい』なぁ、でも、流石にこんなに腹部が痛い状況で、それが出来るだろうか?個人的な事を漏らせば、『こんな痛い攻撃を受けたから、そんな判断が出来ない』、それがコウにとって、個人的な事を漏らした瞬間だった。
「……へぇ、結構飛んでいるなぁ?とても爽快な滑空だ」
可愛い声の存在はそう言って、眉に手を乗せ、敬礼のように宙に浮くコウを見ていた、この時可愛い声の存在は『龍神愚』での、風を使わずにコウを落としていた。
ゆっくり落ちるのは、完全に誤算だったようだ。
……ふぅむ?一応愉悦に浸りながら俺を見ているな?コウはそう思いながら、可愛い声の存在をジト目で見つめる──いや、今はそんな事をしている場合では無いなぁ?コウはそう思いながら、視線を戻し、本題に戻る、だが、本題に戻ろうとした際、『目の前に可愛い声の存在』が存在していた、その姿を見て、コウは驚愕してしまう、えっ?どうしてコイツが!?そう思っていると、可愛い声の存在が両手を合わせ、ダブルスレッジハンマーを放った、ダブルスレッジハンマーはコウの背中を綺麗に貫いた、そしてコウは地面に一気に急降下する、あまりにも早い落下により、コウから数メートルは円形の地割れが起きていた──そんな地面を見て可愛い声の存在は『フフフ?綺麗な円?』と、微笑んでいた。

「ごはっ!?」
地面に衝突したコウがそう言って、可愛い声の存在の放ったダブルスレッジハンマーに驚愕していた、こんなにも痛い攻撃をコイツはした……なのに、『アイツは痛がっていないのか!?』と、コウはそう思い、痛む背中を、痛む部分を手で触れる。
コウが何故可愛い声の存在のダブルスレッジハンマーに驚愕したのか?それは『ダブルスレッジハンマーは小指を痛める技』だからである。
実際に試せば分かる、『一番下の指──小指だ──が痛む』事に……!無論、その一番下の指に全指の重みが走るから、痛いのは確かだ。
だが、可愛い声の存在が放ったダブルスレッジハンマーでは、『可愛い声の存在は自身の小指に対して、痛がっていない』のだ!可笑しい、それはあまりにも可笑しい!だが、痛がっていない!これはどういう事なのか?そんなものは簡単である、『小指の方で攻撃するのではなく、小指球(しょうしきゅう)や手首付近で攻撃すれば良い』だけなのだ、それだけで小指に負担は然程(さほど)かからない、その攻撃方法に気付いていないコウはただただ痛がるばかりである。
それにしても、あまりにも痛い……!立ち上がる事さえ出来ないだなんて……!コウはそう思いながら、ゆっくりと、空中から地上に降りる可愛い声の存在をただただ見続ける──

Re: セカイ戦記 ( No.374 )
日時: 2018/08/02 23:21
名前: 彩都 (ID: ???)  

「中々……中々に強かったぞ……?少年?おっと、そうだ、まだ聞いていなかったな?お前の名前は?お前の名前は、何と言う?」
そう言う可愛い声の存在に対し、コウは体を動かしながら、静かに、ゆっくりと起き上がって、息を漏らしながら、左手を、左腕を左膝に置いて、可愛い声の存在を睨みながら、発言した。
「……俺、名前言ったんだけどなぁ?」
「私は忘れやすいからね?何度も何度も名前を名乗ってもらわないと?」
「……ショウ・コウ、コウでいい」
「あらそう?コウ君ね?」
そう言う可愛い声の存在に対し、コウは静かに息を吐いて発言する。
「な、なぁ、お前?今さっき、今さっき、『ダブルスレッジハンマー』で俺を攻撃したよな?あの時……『気功』って奴を纏ったのか?」
「……纏う?何故?『何故アンタごときに『気功』を使用しないといけない』の?私より弱いのに?……別段あの白衣やあの身長が高い存在には発動してあげるけど……『アンタみたいなガキには『気功』の『気』の字も発動させない』わよ」
ぞくり、可愛い声の存在の声の雰囲気を感じ、コウは背筋に冷たい感覚を走らせる、それにしても、『今さっきの攻撃を『気功』を使わずに攻撃した』って事だよなぁ?そ、相当に、『相当に強い』なぁ……?コウはそう思いながら、『ははっ』と、息を漏らし、言葉を漏らし、可愛い声の存在に言った。
「……降参だ、俺の負けだ、これ以上俺がお前と戦っても、勝てる見込みが無いからなぁ?ってか、アンタ、強いなぁ?俺、完全に降伏だよぉ?」
そう言うコウに対し、可愛い声の存在は『そうか』と、呟いて、息を漏らし、宣言した。
「そりゃそうじゃない?アンタが思っている程、『私は厳しい特訓をしていない』からね?アンタ等とは、『格が違う』んだよ?……あぁ、そうだ、友人殺しの犯人を追うアンタ?」
急にDの事を指され、Dは驚愕し、『な、何だ?』と、戸惑う、そして、Dに言う。
「アンタ、『龍神愚』だろ?」
「あ、あぁ、そうだが?お前も、いや、貴女もでしょう?」
「まぁ、極論言えばそうだろうなぁ?いや、そう言う事を言いたいじゃなくて?」
可愛い声の存在は口の端を歪ませて、Dに言った。
「まだ、まだアンタの『龍神愚』は磨ける、だけれど、もっと特訓が必要だし、もっと、色々な場所に巡った方が良いぜ?私より強い『龍神愚』使いも居るかもしれないしね?あー、後、君も名前を聞いておこうか?リク君、コウ君の名前を聞いたからさぁ?」
「えっ?俺か?俺はジェネレット・Dって、言うんだ」
「ジェネレット……D……か……」
可愛い声の存在はDのフルネームを聞いて、息を漏らして、発言する。
「D君?君に一つだけ言っておこう、『龍神愚』、『雷神愚』、『海神愚』、色々なモノがあるけどね?『お前等『Dの一族』『だけ』のモノじゃない』ぜ?『Dの一族』みたいな『特殊な一族』『だけ』が持っていい訳じゃないぜ?もっと、『他の人物も持っていい』んだぜ?」
可愛い声の存在はそう言って、『けけけっ!』と、笑う、そして、Dは可愛い声の存在のその発言を受けて『待て!』と、大声で叫んだ、すると、可愛い声の存在は立ち止まった。
「待てよ!お、お前、も、もしかして……『Dの一族』を知っているのか!?」
「……知るも何も、そりゃそうじゃないか?私は『Dの一族』のメンバーの『D』と、戦った事が有る、そして、『あっさり勝った』、その時思ったんだよ、『『Dの一族』って、弱いなぁ?』ってな?」
「ふ、巫山戯るな!?一応『Dの一族』全員一応は強いぞ!?一応は!」
「じゃあ、聞くぜD君?『今の『Dの一族』は強い』のか?もしも、君が『強い』と、言うのなら……『私が全員を、倒さないといけない』んだからね?」
「そ、それはどうして!?アンタに、アンタ等に『Dの一族』は何かしたのか!?」
叫ぶDに対し、可愛い声の存在は静かに言う。
「んー?そうだなぁ、簡単に言えば、『邪魔だから消したい軍団』の一つかなぁ?おっと、流石に『Dの一族』を知らない子には、この話は酷だろうねぇ?それじゃあ、わったしはもう帰るよ?あぁ、さっさと、ご飯を食べないといけないしねぇ?」
そう言って、右手で『龍神愚』を発動し、地面に『龍神愚スクリュー』を放ち、『龍神愚スクリュー』の威力を利用し、ジャンプし、風に乗って、D、コウの前から去る可愛い声の存在、そんな可愛い声の存在に対し、Dが叫ぶ。
「『邪魔だから消したい』って、何なんだよ!?邪魔って何だよ!?意味が分からねぇよ!おい!?人の話は最後迄言え!話せ!!」
Dがそう言うが、可愛い声の存在は風に乗って、豆粒、米粒サイズに迄、小さくなっていた、Dはそんな可愛い声の存在を睨みながら、両手で地面に鉄槌打ちを放って、四つん這いになって、『『Dの一族』が何をしたって言うんだ……!?』と、怒りを露わにしていた──コウは『『Dの一族』……?どんな一族だよ?あっ、もしかして、Dにも、『D』って、つくから、『ジェネレット・Dの一族』かな?』と、思った──

Re: セカイ戦記 ( No.375 )
日時: 2018/08/06 23:12
名前: 彩都 (ID: ???)  

「え、えと、D?ちょっと、話、いいかな?」
コウはDに話しかける、すると、Dが『ん?何だ?』と、首を傾げた。
「き、聞きたいんだけどさぁ、『Dの一族』って、何なの?俺、知らなくてさぁ?」
「…………」
コウの発言を受けて、Dは、その場で無言になる、さて、どう説明するか?あっさりざっくり解説しようか、そう思いながら、口を開いた。
「……大まかに言えば、『龍神愚』という『力』がある、この『力』は少し特殊でな?『教える相手──師匠って事だ──がニンゲンではない』んだ、そういう『力』を操る存在達の事だよ、『一般のニンゲンとは少し違う』、そういう奴等が集まって、出来たのが、『Dの一族』、そして、『Dの一族』は皆、仲間の証として、『D』という名前をつけて、生活している、俺も昔、『Dの一族』と、関与し、仲間扱いされ、『D』の名を貰った身だ、だから、腐っても仲間だ、貶されると、イライラする」
「へぇ、成程なぁ?って、その『Dの一族』って強いのか?話を聞いているだけでは強さが分からんぞ?」
「そうか?そうだなぁ?簡単に言えば、『俺が所属している間、一人でも勝てないレベル』の存在が集まっている、おまけに全員に対しても一勝も上げられていない、今も、な?」
「なっ……!?じゃ、じゃあ、つまり、『Dはそのメンバー全員に勝った事がない』って事か……!?」
「あぁ」
「!?」
Dの説明を受けて、コウはその場で衝撃を受ける、マジかよ!?じゃ、じゃあ、あの可愛い声の存在が勝ったのは……『Dでさえ勝てない相手』って事!?そ、そんな……勝てる訳が無い、俺でさえ……コウはそう思いながら、その場でDと同じ様に四つん這いになり、『まだまだ特訓が必要だなぁ?』と、思った──

そして、リク、コウ、D、ユリーカ、リーナ、ブランド、ブレンドの七人は、シュンによって、すぐさまブランドの病院に運ばれ、臨時にモコが見る事になった。
「……ふむ、リク君の肉体の損傷が激しい……一体どんな攻撃を受けたのよ?」
「え、えと、風でびゅーんと、飛ばされました!」
「んな、非魔法的な?……いや、そんなツッコミをしている場合では無いわ!さっさと、回復魔法なり、何なり使用しないと……全員が危ない!」
モコはそう言って、魔法を発動するが、リクが、『待て待て待て待て!』と、大声を出して、起き上がって、モコ、シュンに言う。
「待て待て待て待て!ちょっと待って!?話が見えない!少したりとも話が見えない!ってか、てめぇ!俺はまだ動けるのに何で運んでんの!?ていうか、俺が皆の所に戻ってきたら、あの変に可愛い声の存在はいなくなっていたし、Dもコウも四つん這いになってたし!どういう事だよ!?話が見えねぇよ!?」
大声で叫ぶリクに対し、モコが、リクに問う。
「そういえば、リク君はその可愛い声の存在だっけ?その存在にどんな攻撃を受けた訳?普通こんなに満身創痍じゃないわよ?傷だらけだけど、痛みは無さそうだし?」
「えっ?あぁ、Dと一緒の技だよ、『龍神愚スクリュー』って、技を受けて、飛ばされた、んで、遠くに飛ばされたから、元に戻ってきたら、何か知らん間に此処に運ばれたんだ」
「『龍神愚』……?初めて聞く名前ね?リク君のは、『雷神愚』だけど」
「うん、そうだ、俺のは『雷神愚』だ、でも、『龍神愚』を使う奴を二人は見たけど、『雷神愚』を使う奴を見た事が無い……あっ、御師匠様除く」
「ふむ、成程……」
リクの発言を受けて、顎に手を乗せるモコ、だが、シュンの発言で我に返る。
「ちょっと!?モコさん!?今はそんな事を考えている場合では無いでしょう!?今は治療を行うのが先決です!だから、この人を先に治療を!」
シュンはそう言って、ブランドを指差す、まず、ブランドは他のメンバーより、大ダメージを負っていた、それは勿論、『リクよりも』……!『そ、そうね!』と、返答するモコ、すると、静かに起き上がって、ブレンドが言う。
「ま、待って、下さい……!流石に私は生きていますし、ダメージも少ない、何より、此処の院長です、だから、私の指示に従って下さい……!」
「で、でもブランドさん!?流石にダメージが軽症レベルとは言え、あんまり体を無駄に動かして、無茶は禁物です……!」
そう言うシュンに対し、ブレンドは『大丈夫です!医者は無茶をする存在!だから、大丈夫です!』と、叫んで、裾の白衣の砂を掃って、モコを見て、発言する。
「モコさん、今、元気なのは貴方とシュン君だけ、モコさん、私の指示に従ってくれますか?」
「えっ?いいですけれど……でも、体は?」
「シュン君の回答同様、大丈夫です!後、シュン君、君も出来れば手伝って欲しいのですが……いいですかね?」
「じ、自分は大丈夫です!ですが、流石に無理と無茶はしないで下さいね?自分やモコさんが居るんですから、頼って下さいよ?」
「はははっ、肝に銘じておきます」
ブレンドはそう言って、シュンに返答する、そして、リク、コウ、D、ブランド、リーナ、ユリーカの六人の治療を、ブレンド、モコ、シュンの三人で行う──リクは、『あまり怪我していないのに』と、思いながら、治療を受け、Dは、『俺、あんまり怪我してねぇんだけど?』と、思いながら、治療を受ける──

Re: セカイ戦記 ( No.376 )
日時: 2018/08/09 22:47
名前: 彩都 (ID: ???)  

「コウ君、肋骨骨折」
「…………」
「D君、あまり怪我は無いです」
「だろうよ」
「ユリーカ、あまり怪我無し、うーむ、見た目だけですねぇ?」
「だろうな?」
「リーナちゃん、怪我無し」
「だろうね?気絶していただけだし」
「兄貴、骨に罅が多い」
「えぇっ……?あんまり攻撃受けていないように思えたけど、結構ダメージがあったんだなぁ?」
「そしてリク君、君は『生きているのが不思議な状態』です」
「はぁ?」
コウ、D、ユリーカ、リーナ、ブランドは軽快に診察を終え、最後にリクの番、リクの番でとんでもない事を言われ、戸惑いを隠せないリク、そして、リクはその場で怒鳴る。
「待て待て待て待て!?何で!?俺が?元気なのに!?」
「元気なのに、ですよ?本当、耐久力が凄いとしか言いようがありません」
「えぇっ……?ど、どういう事なの?俺の体、そんなに特殊なの?」
「特殊を通り越して、特異ですね」
「うーわ、医者から一番言われたくない発言だわ」
「まぁ、単刀直入に言いますとね?『腰から上の骨、ほぼほぼ罅割れしています』、勿論肋骨もね?ですが、背骨はあまり罅は無いですね、まぁ、背骨は大切ですからねぇ?」
「そ、そう言う問題かよぉ?ってか、肋骨全部罅いってんの!?」
「はい、そうですね」
「…………」
ブレンドの説明を受け、リクはその場で固まってしまう、それにしても、よくもまぁ、生きているな、俺の肉体?凄く恐ろしいな?おまけに『特殊を通り越して、特異』って……褒められてもいないし、完全に貶されているレベルじゃないか……リクはそう思いながら、ブレンドから話を聞く。
「えっ?でも、生きていますよね?ど、どうして……?」
「さぁ?私にも分かりません、ですが、『罅割れている以上、あまり激しい動きは禁物』ですよ?後、胸で物を押さえたりとか……例えば、大きなボールを受け止めるとかは止めて下さいね、最悪心臓や肺に肋骨が刺さります」
「…………」
ブレンドの発言に無言になってしまうリク、マジで?マジか?うーわ、これじゃあ、日常生活が行えない可能性もあるじゃないか?だって、大きな物を運ぶ時、胸で支えないって事だし……うぅむ、完全に日常生活に支障をきたしているなぁ……リクはそう思いながら、溜息を吐いて、『マジかぁ』と、思う、そして、静かにリクはブレンドに発言する。
「で、でも、流石に胸にギプスを使えば……ワンチャンあるんじゃ……?」
「ありますけど、面倒ですよ?前だけを守るのって?」
「いや、肋骨だから、後ろもありますよね!?」
「あるのはあるけど……『一番重要なのは前面なんだよ』ねぇ、君の場合、『背中の方の肋骨はあまり罅が行っていない』んだよね、逆に『前面の方の肋骨はほぼ罅だらけ』っていう……だから、守って欲しいのは、前面の肋骨なんだよねぇ?」
「…………」
まさかの肋骨の話でリクは衝撃を受ける、まさか、前面の肋骨に罅が集中しているのかぁ、それは驚いたなぁ?リクはそう思いながら、気になった事をブレンドに問う。
「あ、あの……肋骨の罅って、何日程度で治るんでしょうか……早急にこのセカイを出たかったんですが……?」
「うーん、そうだなぁ、骨折ではなくて、罅でしょう?多分精々二週間から三週間は見積もらないと……」
「マジ……っすかぁ?」
「マジっすよぉ?」
リクのおにぎりを握り潰したかのような発言に、握った豆腐のように柔らかく言うブレンド、そして、ブレンドが続けて言う。
「ですが、『特殊というより、特異』って言いましたよね?」
「あ、あぁ……」
「その可能性も加味して、一週間、見てみましょう、治っている可能性もありますからね」
「……治ってる、可能性って、ありますかぁ?流石にないと思うんだが……たかが特殊、特異ってだけで、肉体の傷が、罅がそう簡単に治るとは思えねぇ」
「そんなん私もですよ?でも、可能性は捨ててはなりません」
「いや、もうどぶに捨ててきたから」
「拾ってきて?出来るだけ拾って?自分自らが落とした物は、さぁ?」
ブレンドがそう言って、首を傾げる、うぅむ、面倒だなぁ?それにしても、最低でも一週間を縛られるのか……中々に大変だ、リクはそう思いながら、早く治す事を考え、部屋を出る。

リクが部屋を去った後、ブレンドがリクの胴体のレントゲンを確認し、静かに溜息を吐く、レントゲンで見て、初めて知ったが、『リク君の肉体は相当ボロボロですね』ぇ?m流出『歴戦の戦士』みたいな感じですね……不思議な肉体だ、ブレンドはそう思いながら、『さて、次はどのように扱いますか?薬の事も考えなければなりませんねぇ?』と、呟いて、虚空を見上げた──

「……はぁ、俺の所為でまた此処を出るのが長くなってしまった……皆には申し訳無いなぁ?」
リクはブレンドとの会話を終わらせ、部屋を出る、そして、部屋の前で溜息を吐いて、近くの椅子に座る、本当、俺ってダメダメだなぁ?リクはそんな事を思いながら、虚空を見上げた──見上げても、照明が見えるだけだ──


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。