複雑・ファジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- セカイ戦記
- 日時: 2016/05/17 18:57
- 名前: 彩都 (ID: lKhy8GBa)
ーーぼくは戦うーーこの汚れたセカイとーー
二作目の投稿です。
初めての方も知っている方も初めまして、彩都と申します。
気長に投稿します。
今回は歴史ファンタジー…かも…
という事で宜しく
登場人物
今作は先にキャラ紹介をさせていただきます。
主人公
トゥダ・リク 男
このセカイは名前に意味は無く、名字・名前や逆に名前・名字は無く、名字・名字、名前・名前となっている。
リクは名前・名前。
リーナ・ユリ 女
名前・名前。
妖精で回復の魔法を使う。
リクの仲間。
リヴェレット・モコ 女
名前・名前。
攻撃系の魔法を使う。
ユリは貧乳だが、モコは巨乳。
何時も箒に乗っている。
ショウ・コウ 男
名前・名前。
肉弾戦が得意な仲間。
魔法では倒せない存在には肉弾戦が良いとされている。
ジェネレッド・D 男
?・?
リクの仲間だが何者かは知らない。
敵かもしれない。
Dは物語の中心に近い。
サルウ°ァ・ティル 女
名前・名前。
名前の言い方は秘密。
大きな剣、真剣簪(かんざし)を使う。
大きさは約三メートル。
サワラビ・ユウ
名字・名前。
遙か遠く、キョクトウのニホンの人間。
彼も何者かは分かってない。
何時も一人で行動している。
薙刀の師範代を務めている。
μ
記号。
名前を持たず、施設で使われていた記号を使っている。
戦闘力は圧倒的に強いが、カロリーが切れるとすぐ戦闘不能になる。
白いジャージに白い肌、髪は無く、オールバックの様な角を生やしている。
用語解説
魔法
魔法は体内に眠る魔力を燃焼させて、魔法を扱う。
キンキなる魔法も存在する。
キンキなる魔法は使うと死んだり、植物人間になったりする。
存在
セカイ戦記における敵。
魔法で倒せる奴や肉弾戦でしか倒せない者もいる。
肉体の一部分が膨らんでいたりと『異形』の存在。
ゾンビの様に意志は持たず、人間を襲う。
セカイ
混沌としている。
その混沌のせいで存在が出来たと言われている。
舞台的に言えば、『北斗の拳』の世紀末ワールドに近いです。
存在が色んな所でばっこしている。
妖精
見える者もいれば見えない者もいる。
リク達のメンバーは見える奴が多い。
見えない者は眼鏡を使ったりする。
だが、眼鏡も法外な値段が多い。
傷の手当や回復が得意。
回復は魔法に当たるので、妖精は無意識に魔法を使っている事になる。
『リク…貴方は希望の仔…貴方は奇跡の仔…貴方は私と**の仔…お母さんが居なくても頑張るのよ…』
「お母さん!!」
そう言って、母さんは燃え盛るセカイから、燃えた。
跡形もなく、消えた。
セカイ戦記 序章 、『運命』の仔
俺はトゥダ・リク。
男、十六歳。
《ヤツラ》を始末する者。
《ヤツラ》とは、前々からこのセカイに現れた敵だ。
コイツ等のせいで俺は母を亡くした。
俺はコイツ等を駆逐する為に仲間を探している。
俺は仲間探しの為に故郷を捨てた。
そして俺は前へ一歩、踏み出した。
少し歩いて着いたのは、妖精の世界、フェアリアだ。
そこで俺は水浴びをしているビキニの女性を見つけた。
「おーい!妖精王に会いたい!道案内してくれ!」
ビキニの女性は羽を生やしてこちらに来た。
どうやら妖精らしいが、背は俺の胴体位だろう。
「貴方、妖精王に会いたいの?今は会えないわ、会うの止めたら?」
「俺は《ヤツラ》を駆逐する為に妖精王に力を借りに来たんだ、止める事は出来ない」
「分かったわ、じゃあ貴方の仲間になるから会うのは止めてくれない?回復も出来るから旅には最適よ」
「良いのか?」
「良いわよ、私の名前はリーナ・ユリ、宜しく」
「俺はリク、宜しく」
こうして、人間、リクと妖精、リーナの出会いだった。
「なぁ、リーナ、この水は人間でも飲めるのか?」
そう言って、リーナが浸かっていた水を一掬い、口に近づける。
「ダメッ!!!!!」
リーナの止めは既に遅し、もう口に含んで、喉を鳴らした後だった。
「ん?どうした?リーナの汗が入っているから、飲むなってか?大丈夫だろ…」
リーナは言う。
「いや、そうじゃなくて…人間は此処の水飲むと、人間には毒だからって…」
そう言うのと同じくして、リクは気絶する。
「リクッ!?」
リーナはビキニのまま、、リクを長老の所へ連れていった。
「んー、ユリ…」
長老は重い口を開いた。
・・・・・・・・・・・・
「こやつには毒その物が無い…これはどういう事じゃ?」
「えっ…?」
リーナは驚いた。
人間で泉の水を飲んだのは大抵、必ず死ぬ、最悪死ななくても毒の後遺症が残るのに…。
リーナにとって、この事は不思議で不思議で意味が分からなかった。
すると、リクが目覚めた。
「う…うーん…此処は…何処だ…?」
リクはすぐさま、リーナを見つけた。
「リーナ!此処は何処だ!?俺は何故此処に!?」
リクは慌てて周りを見やる。
「落ち着くのじゃ、少年」
と、長老が止める。
長老は、リクが倒れて此処に来た事、此処は妖精の村と長老である事を話した。
「全く信じられん話だが、俺が記憶を覚えていないんだ、リーナ有難う」
「良いよ、リクって見た目に反して軽いんだもん」
そういうリーナに驚くリク。
「お前さん知らんのか?妖精は小柄だが怪力だぞ?」
その事を聞いて驚く。
妖精は力が凄いんだ…。
リクは新たに情報を頭に叩き込んで、立ち上がる。
「良し、行くか」
長老はリクがすぐ立ち上がった事と同時に驚くが、どこかへ行く事にも驚く。
「待て、お前さん、今から何処へ行くのじゃ?」
長老が聞くと、すぐさま言った。
「隣町だよ」
「隣町には《ヤツラ》が要るのじゃぞ!!」
長老は止める。
それに対しリクは。
「大丈夫だよ、そいつ等は始末屋であるこの俺に任せな!
」
そう言う台詞に驚く長老。
まさか、《ヤツラ》を倒す力を持っているのか…。
そう思っていると、二人は出発していた。
長老の声は空しくも聞こえなくなった。
こうして、傷が回復したリクとリーナは旅を開始するのだった。
次の町は何処へ行くのか…それは誰も分からない…
序章終了 第一章へ続く…
セカイ戦記 第一章 運命の仔の戦闘
妖精の世界、フェアリアの隣、戦争の世界、バトランゲージは存続の危機に瀕していた。
バトル王宮最上階国王の部屋。
「ひいぃぃ!!まっ待て!話せば分かる!金ならたんまり有る!だから見逃してくれぇ!」
「…………」
バトランゲージ国王、マイルは謎の生命体と話していた。
生命体は体を包帯で巻かれている者やジリジリと追い詰める者も居た。
ただ、生命体には共通点が幾らか有った。
一つ目は全員、肌が腐敗した色になっていた、具体的に灰色。
二つ目は口を大きく広げ、涎を垂らしている事。
そして三つ目は…
喋らない事だ…
何故喋らないのか、各国で議論されるが、喉が使い物にならないが妥当とされてきた。
生命体の過去の姿は、人間だった。
数十年、数百年経っても、この生命体は存在してきた。
そして生命体はゾンビの様に感染する。
今もそんな生命体から避、難する人間の中に反旗を翻す存在も居た。
その名は『退治者』と呼ばれる事になった。
その人物は生命体を倒す程の力を持っていた。
そんなリクも『退治者』の一人だ。
そして『退治者』達は、生命体に名を付ける事にしたのだ。
その名は《ヤツラ》となったのだ。
※小説のレスを消さないで下さい。
消しても無駄なので。
何か気に食わないなら、書き込めば良いじゃないですか、何でそんな事が出来ないんですか?
他人様の小説を消して、ナニが満足ですか?
彩都の小説のレスを消す事に何の意味があるんですか?
出来ればそれを書き込めば、彩都も納得します、なので、消さないで下さい。
困るのはこの小説を読む読者様なので。
コピペしていますから、消しても無駄ですよ?
- Re: セカイ戦記 ( No.377 )
- 日時: 2018/08/13 22:27
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「…………」
無言で、虚空を、見続けるリク、だが、何も変わりなく、何も変化も異変もないこの虚空を、ただただ静かに見続けていた。
「……はぁ、最低でも一週間、かぁ?」
リクはそう呟いて、溜息を吐いた、どれだけの時間が経過しただろうか?もしくはあまり経過していないのか?それはリクにとっては分からない、椅子に座って、まだ五分かもしれないし、椅子に座って、もう一時間は経っているかもしれない、それはリクには分からなかった。
すると、シュンがリクの前を通り、少し横目で見た後、立ち止まって、リクをずっと見続ける。
「…………」
「……ん?」
ふと、目の前を見ると、両頬に手を当てて自分を見るシュンを見付けた、まるで女の子の様なポーズで見ていた。
「……あの?」
「はっ!?あっ、いや、すみません!ちょっと、気になったので!」
「気になった?何が?俺の何が気になったんだ?」
ふと、気になったので、聞く、すると、シュンは淡々と言う。
「いや、まぁ、だって、落ち込んでいるように見えたから……それで気になって……」
「ほぉん、成程ぉ……それで?俺は落ち込んでいるように見えるのか?」
「え、えぇ、一応は……何か診断されたんですか?『明日死ぬよ?』みたいなコメントを?」
「いや、流石に……実は俺、もうすぐこの世界を出たいんだ、でも、前面の肋骨に罅が行っているから、最低一週間は此処で治療を受けないといけないんだ」
「あれま?それはそれは大変ですねぇ?でも、それは治療するしかないですよぉ?」
「まぁ、確かにそうなんだけれど……」
リクはシュンの発言に頷く事しか出来なかった、そして、リクは欠伸をして、右手を上げる。
「もっと、もっと、早く完治しねぇかなぁ?骨の罅って、どれだけかかるんだろうか?君は分かるか?」
「さ、さぁ?生憎骨折した事が無いので……」
「成程……」
リクはシュンの発言に諦めて、静かに立ち上がった、そして、シュンに言う。
「ありがとよ、話を聞いてくれて?まぁ、少し気休めになったぜ」
「そうですか?それは良かったです」
「サンキューな?」
リクはシュンにそう言って、静かに病室へと戻る──皆も病室に戻っているんだっけ?リクはそう思いながら、病室へと、ゆっくり歩く、走って肋骨に負担をかけないように──
「うわぁ……暇だわぁ?コイツ等の看病って、どうしてこんなに面倒なのかしらぁ……?」
モコはそう言って、ナース服に着替えて、唇を尖らせながら、Dと、コウを見ていた、はぁ……こんなに看病が大変だとは思ってもみなかった、モコはそう思いながら、スカートを上げて、落ちるのを阻止する。
「飯ー飯ー」
「腹ー減ったーぞー!」
「…………」
はぁ、男って、どうしてこんなに単細胞なのかしら?モコはそう思いながら、『黙れお前等!?』と、叫ぶ。
「リーナちゃんが寝ているでしょうに!?少しは静かに出来ないのかしらぁ!?」
「出来る訳無いだろ?だって、腹が減っているんだから!!」
「そーだそーだ!腹が減っているんだー!」
「お前等ぁ!?」
呆れた、完全に呆れた、完全に完全に呆れたわぁ、モコがそう思いながら頭を抱えると、モコやリーナが居る病室の戸が開いた、其処からリクが現れた。
「あっ、リクだ」
「あぁ、リクだ、どうしたんだお前等?そうやって叫んでぇ?聞こえているぜ、外迄?」
「そりゃそうだ!だって、モコが飯をくれない!」
「コウの言う通りだ!男は飯を食って、体力、傷、怪我を治すんだよ!それを分かりゃあしない!」
叫ぶコウ、Dの発言を受けて、リクはその場で微笑む。
「そうか……でもまぁ、俺より怪我のレベルが低いんだし、そりゃ良い事だ」
「……?はぁ?お前何言ってんの?言ってる意味が分からないぜ?」
「あぁ、そうだな?お前、どうしたんだ?診断結果が悪化しているのか?」
「そうだな、診断結果が悪化しているんだ……って、韻を踏むな!?」
「ありゃ?そりゃ無意識だ、それで?診断結果は?」
そういうDに対し、リクは淡々と言う。
「んぁっ?あぁ、『前面の肋骨の罅割れにより、最低一週間は病院で生活する事』、だってさぁ?」
「へぇ、一週間か、それじゃあ、一週間は次のセカイに向かえないな?さて、約一週間、どうするぅコウ?」
「どうするって……そりゃ、待機するしかないだろ?仕方ねぇだろ骨折とか、骨の罅割れはさぁ?」
Dの発言に返答するコウ、まぁ、確かにそれもそうだ、と、Dは思う、そして、モコが言う。
「へぇ、肋骨がねぇ……まぁ、女である私はそう簡単には罅が行かないわねぇ!だって、胸!脂肪があるものぉ!!あーっはっはー!リクぅ!?女の体に対し、何か言う事はぁ!?」
「……そう言う時は、『そんな無駄肉つけて、どうするの?あっても肩こりしかしないぞ?』って、巨乳の人に言えって、師匠が言ってた」
「し、師匠……!?アンタ、言って良い事と悪い事があるでしょうよ……!!」
モコはそう言って、虚空を見て、握り拳を作りながら、リクの師匠に苛つきを見せた──リクはリクで、自分の寝床に向かい、寝転がった、少しでも、体を安静にしたい、そう思いながら──
- Re: セカイ戦記 ( No.378 )
- 日時: 2018/08/16 22:51
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「……全く?男共め?」
モコはそう言って、その場で溜息を吐く、そして、台の上の道具を触る。
「……ん?モコ、それは何だ?」
リクがふと、発言すると、モコが『あぁこれ?これは大まかに説明すれば、包帯とギプスよ』と、説明する。
「ふぅん……」
「リクもギプス、するぅ?」
「いや、いいよ?しなくて良い、いや、しても意味ねぇし?それ程迄に、体の調子が悪いからな?」
「ほう……?そんなにも診断結果が悪かったの?」
「う、うるせぇな!確かに結果は最悪だよ!そりゃ、罅割れは中々治らないけどよぉ!?」
リクはモコに怒鳴って、布団を下半身にかける、モコは『怒らなくても良いじゃない?』と、発言していた。
「でも、仕方無いだろ?外にあまり出られない事になったしな?あーあ、早く新たなセカイに向かいたかったぜ?」
「まぁ、ブレンドさんが『安静にしろ』と、言われているのなら、仕方無いわよねぇ?」
リクの発言を静かに返答するモコ、すると、いきなりベッドの上のリーナが起き上がって、周りを見回した。
「……此処は?」
「此処は病院よ?リーナちゃん、貴方は寝ていたの、寝ている間に此処の病院に運んだのよ?」
「……そうなのかぁ?いや、此処で疑問符を乗せても意味無いか?それで?何故『私は寝ていた』の?」
「……そうね、大まかに言えば、『襲われて、気を失った』から、と言えば、良いかしら?リーナちゃん、一応言うけど、もう、貴方を襲った存在は居ないわ」
「……そうかぁ」
リーナはモコの発言を受けて、静かに納得する、すると、リーナが続けて言う。
「そ、そういえば、私を襲った存在は居なくなったって、言ったけど、どうなったの?」
「…………」
「…………」
リーナの発言に対し、Dと、コウが黙ってしまう、それもその筈、『Dもコウもリーナを襲った存在である可愛い声の存在に負けてしまった』からだ、その事実をどう伝えようか?この事実をどう、言ってしまおうか?二人は無言になって考え込んだ、すると、リクが言った。
「……負けたよ、俺の惨敗だ、俺は、頑張って戦ったが、歯が立たなかった、いや、完全に敗北だぁ……相当、強かったよ、だから、俺は『前面の肋骨を全部罅割らされた』、それ程迄に、強かった相手だ、俺は、勝てる実力でさえなかったって事だ……」
リクの発言に、静かに、『そ、それ、って……ほ、本当、なの……?リクがぁ?』と、リーナが言う、リクの発言に勇気を貰ったDと、コウが言う。
「あぁ、そうだ……おまけにコウは手痛い痛手を受けたよ……俺も実際殴られかけたし」
「そ、そうだぜ……俺も『気』を張って、体を守ったんだけど、流石に『気』の防御力を相手が上回ったぜ……あんなに強い存在は……初めてだ、初めて出会ったぜ、こんなに強い存在を、俺は知らないぜ……」
「そ、そうなんだ……そんなに強い存在だったのか……リクやD、コウでさえも……何て末恐ろしい相手なんだ、あの存在は……」
リク、D、コウの説明を受けてリーナはその場で両肩を押さえ、少し体を振るわせた、だが、『で、でも!もうその存在は居ないし、安心して!』と、モコが救いの手を差し出す。
「そ、そう……で、でも、少し不安だなぁ……?今後の旅にその存在が関わってきたらどうしよう……?今の実力じゃあ、リクやD、コウやモコ、私でさえ、勝てないんでしょう……?だから……少しでも強くならなきゃ……!」
「……確かにそうだな?」
ふと、リーナの発言にリクが乗る、そして、リクが続けて言う。
「なぁ、皆?もっと、もっと強くなろうぜ?俺の『雷神愚』やコウの『烈火』、Dの『龍神愚』とかさぁ?モコの『魔法』とか、リーナの『回復魔法』とかさぁ?俺の場合はもっと威力を高め、Dも同じ、コウも同じ、モコやリーナは『その『魔法』の使用範囲拡大』とかさぁ?俺達が奴に勝つにはもっと俺達が強くなって、頑張らないといけないんだ……」
「……確かに、そうだけどさぁ?で、でも!ど、どうやって特訓するんだよ!?俺の場合は親父の所に向かわないといけないし、皆も特訓した場所に戻らないといけない!特訓した場所に戻るって言っても、どう戻るんだよ!?時間が掛かるし、逆に再会出来る確率も少ないだろ!?更に再会出来たとしても、≪ヤツラ≫の活動はどうするんだよ!?俺達が特訓している間にアイツ等の活動が活発化して、他の住人や存在達が≪ヤツラ≫になったらどうするんだよ!?そう言う事も考えて発言しろよリク!?なぁ!?おい!?」
リクの発言に対し、コウが怒鳴って返答する、リクにとって、コウの発言は正しかった。
「……確かに、それはそうかもしれない……俺の御師匠様ももう死んだ、だから、『雷神愚』を、『雷神愚』の技術を磨くのも、新しい『雷神愚』の技を習得するにも、『雷神愚』の強化も出来ない……仮に生き残った『雷神愚』使いが居るとしても、『この先を進まないといけない』し……俺には、強化する方法は無いようだなぁ……」
リクはそう言って、静かに全員に言う、Dは『師匠が居ないのか』と、思った。
「確かに……リクの『雷神愚』を強くさせるには、この先に進まないと、可能性は無い、かぁ……」
リクの発言を真摯に受け止めるリーナ、そして、リクの発言を受けて、室内の存在は全員黙った──
- Re: セカイ戦記 ( No.379 )
- 日時: 2018/08/20 22:15
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「……じゃあ、行こうぜ、その『先』へ……!」
「……でも、コウ、それよりも、この肋骨をさっさと治さなければ……」
「分かってるよ!でも、お前の特訓をする相手が『この先』に居るのなら……『この先』に進むしかないじゃねぇか!?骨折とか、罅割れとか、後で考えれば良いだろ!?『強くなりたい』!?今迄にないんだったら、『これから』にはないって確証が、絶対があるのか!?俺にはそれは考えられない!『今迄がない』って言うのなら、『これからはある』って、俺は思うぜ!さぁ、お前達はどうするんだよ!?リーダーの特訓に、お前達はどうするんだよ!?俺は『先に進む』意見を選ぶぜ!お前達は『戻って特訓』か、もしくは『先に進む』か!?さぁ、どっちだ!?」
静かにコウが言って、その後、一気に大声を荒げ、真っ直ぐ前を見るコウ、すると、Dが静かに言う。
「……確かに、確かにコウの言う通りだな?『先に進まねば分からない』、それは正しいな?俺はコウに賛成だ、お前等女共はどうする?」
「……わ、私は……」
「うぅっ……」
Dの肯定した意見に対し、リーナ、モコは戸惑う、すると、当人であるリクが言う。
「お前等……そ、そんな無茶はしなくても良いんだぞ?そんな意見は聞かなくても良いんだぞ?これは俺の事だから……」
「だからだバカ野郎!?」
「!?なっ!?な、何だよいきなり……」
「バッカ野郎!お前はリーダーなのに、バッカなんだなぁ!?例え『お前の事でも、皆の事』になるんだよ!『お前の事はお前で決める』訳じゃねぇ!『お前の事は、皆で決める』!それが良いだろ!?仮にもお前はこのメンバー!チームのリーダーだろうが!?もっと俺達の事を掻き乱しても良いんだよ!リーダーだからな!」
リクの意見に激怒し、叫ぶコウ、そしてリクは『い、いやいや?俺はリーダーじゃねぇって……』と、言う。
「えっ?いや、リーダーだろ?なぁ、モコ、リーナ?」
「う、うん……だって、他人だったら、私を此処迄運ばないし、見殺しにするでしょ?それなのに、リクは私を助けてくれたし……リーダーでしょう?」
「そうだよ?じゃあ、誰がリーダーなのさ?このチームの中で一番年上の私かな?でも、女がリーダーって、あまり見ないでしょ?じゃあ、リクがリーダーだ」
「…………」
「さぁ、色々な意見が飛び交ってるけど……もしかして、『お前がリーダーじゃない』とか、思っていたのかぁ?」
「…………うん」
「…………はぁ?」
「い、いや、だって、リーダーはコウかと思ってた……コウの前は俺がリーダーと思ってた」
「えぇっ……?」
「お前……お前は一応リーダーだよ!?この無自覚め!」
リクの反応に対し、怒るコウ、そして、『そうか、俺はリーダーだったのか』と、呟くリク。
「それで?どうするんだリーダーさん?この先に進むか、バラバラになるか?」
「……この先に進んで、≪ヤツラ≫を倒したい、そして、倒しながら、特訓したい……」
「じゃあ、それでいいだろ?なぁ、皆ぁ?リーダーの意見、お前等はどうするぅ?」
そう言うコウに対し、周りの三人は静かに言う。
「んー?そんなの決まっているじゃねぇか?『リーダーに従う』ってなぁ?」
「そーだよー!ぜーんぶ、リクが決めたら良いんだよー!」
「そうよそうよ?全部リクが決めたらどうなの?という事で決まった!『この先に進む』だ!」
「お、お前ら……!?」
コウの発言を聞いて、静かに言った三人、そんな三人に対し、驚愕するリク、すると、コウがリクを見ながら言う。
「ほぅーら?これが俺達三人、いや、四人の意見だぜ?どうする?お前は他の意見を差し引いても、俺達の思いを無碍にするってか?」
「うぅっ……さ、流石にそれは人の心が痛むぜ……わ、分かったよ、行けば良いんだろ!?この先へ!俺達五人が!」
リクがそう叫ぶと、『あぁ、そうだぜ!』と、コウが大声で言う。
「あぁ、そうだ!流石リーダー!」
「やっと、言ったよぉ?おっそいおっそい発言だぁ?」
「そうねぇ?やっと、リーダーとしての威厳が保たれたって訳ねぇ……いや、保たれてなかったわ」
「はーい、モコさーん?リクの心に精神的ダイレクトアタックは卑怯よー?」
モコの発言にツッコミを入れるコウ、そんな四人を見ながら、リクは呟いた。
「なぁーんだ、俺の思い過ごしだったのか……それにしても、ありがとよ、四人共……俺はお前達と旅が出来て、最高だぜ……!」
リクは静かに発言して、目を閉じた、全く、俺は何て幸せ者なんだろうか?母さん、御師匠様、俺はこんなにも良い友人、いや、仲間と共に生きている、何て素晴らしいんだ、仲間って存在は……確かに御師匠様や母さんの言う通りだったぜ……仲間って、いいなぁ……リクはそんな事を思いながら、静かに寝息を立てた──そして、リクの寝息、リクの寝ている寝顔を見ながらDやモコ、コウ、リーナは、ニヤニヤと笑う、何故ならその寝顔はとても、とても『安堵しているような寝顔』だったからだった──
- Re: セカイ戦記 ( No.380 )
- 日時: 2018/08/23 23:31
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「…………」
虚ろな眼差しで静かに少女は胸元迄布団を羽織っている、そして、虚ろな眼差しは白い天井を見続けていた。
「…………」
虚ろな眼差しの少女は少したりとも動かない、ただ、呼吸する為に胸が、乳が上下に揺れるだけだ。
「…………」
虚ろな眼差しの少女は『何故此処に私が居る?』と、首を傾げるだけだった、ただただ、『何故?』と、思いながら……
「…………」
虚ろな眼差しの少女は無言のまま、息を思いっきり吐き、視線を足に写す、だが、布団の中に足があるので、足の形しか視認出来なかった。
「…………」
虚ろな眼差しの少女はただただ、足を見続ける、足の影、足の形、脚の、足の、葦の、『足』だけを見続けていた。
「…………」
虚ろな眼差しの少女は視線を再度天井へと戻した、だが、ただただ白い天井が少女の視界を写した。
「…………」
虚ろな眼差しの少女は静かに、無言で、天井を見続ける、白い天井、シミ一つない、綺麗な天井だった。
「…………」
虚ろな眼差しの少女はずっと、天井を見続けた、何も代わり映えのない、ただただ寡黙に天井を見続ける。
「…………」
虚ろな眼差しの少女は、天井を見ながら、静かに思った、『強かったなぁ』、と……少女が『強かった』と、思った存在は可愛い声の存在だった。
「…………」
虚ろな眼差しの少女は思った、『どうしてあんなに強いんだ?』と、ブランドの伯父さんが歯が立たないとか……と、思う。
「…………」
虚ろな眼差しの少女は、静かに、呻いた、『うわぁぁ……』と、そして呻いた後、静かに、泣いた。
「…………」
虚ろな眼差しの少女は、目に涙を貯め、涙が流れるのを我慢する、声も我慢して、涙が流れるのを、呻くのを耐える。
「…………」
虚ろな眼差しの少女は、静かに涙の決壊を感じ、涙を流した、涙を流したのを感じ、少女は我慢出来ずに再度呻いた、今度は、聞こえるレベルで、大きく、大きく呻いた──
「うわぁぁぁ……うわぁぁぁ……!うわぁぁぁぁぁぁ!!」
虚ろな眼差しの少女は、ベッドに寝転がりながら、悪夢を見た幼子の様に泣き始めた、虚ろな眼差しはもう、涙で濡れ、虚ろではなく、年頃の少女の瞳に戻った。
「何で……何で私は勝てなかったんだ……!?何で……何で!?」
虚ろな眼差しだった少女は一人、病室でそう叫びながら、涙を流す、だが、言葉は虚空に消され、少女以外誰も聞いていない。
「リクもコウもDもリーナもブレンドもブランドも!何もかも守れていない!」
虚ろな眼差しだった少女は一人、その場で叫びながら、左手でベッドに鉄槌打ちを放つ、だが、ベッドは柔らかいので、鉄槌打ちを放っても、『ぼよーん』と、左手を跳ね返す。
「全員が全員傷ついた!『私』という最強がいながら!『コウ』という最強がいながら!!」
虚ろな眼差しだった少女はその場で泣きながら、怒りに震えた、怒りに震えるというより、『守れなかった悲しみ』で、不甲斐無い、情けない、と、思う。
「私は……私は……!『もう誰も守る事が出来ない』のかよ……!?」
虚ろな眼差しだった少女はその場でただ、只管(ひたすら)に目から涙を流し、歯を食い縛った、弱い、弱い、そんな思いが少女を包んだ。
「『気』を張ったコウでさえ……勝てなかった!何なんだよ、あの異次元級の強さは!?」
虚ろな眼差しだった少女は虚空に叫んで、苛つきを表す、だが、誰も返答してくれる相手は居ない、少し前にはいたが、『解魔』により、消滅した。
「これじゃあ、ダメなんだ……もっと、もっと、私が強くならなきゃいけないんだ……!」
虚ろな眼差しだった少女はそう呟いて、大きく息を吸って、ゆっくりと起き上がる、体の節々は痛いが、動けないレベルでは無い事に内心安堵する。
「もっと、もっと、強くなって、皆を守れるレベル迄、強くならないと、強くならないと!」
虚ろな眼差しだった少女はベッドから立ち上がって、息を荒くしながら、病室内を歩き始める、歩く度、肉体の肉が動く度、揺れる度に痛みが走るが、激痛では無いので耐える。
「少しでも……少しでも強くならないと、このセカイの住人は守れないんだぁ!!」
虚ろな眼差しだった少女は何とか、出入り口迄歩き、片手を壁に当てて、支えにして、戸を引く、戸の外はもう橙色の灯りが見えていた、もう、夕方になっていた。
「……もう夕方だったのか、だから結構静かになっていたのか……今の私には関係ないか」
虚ろな眼差しだった少女はそう呟き、壁に片手を置いて、支えにして歩き始める、とりあえず、外に出て、少しでも体を動かさないとなぁ?そう思いながらゆっくりと外に向かう。
「……中々に、辛いなぁ?あぁ体が痛くなかったらなぁ……本当、体が痛いのは辛いなぁ」
虚ろな眼差しだった少女は静かに泣いた目を支えていない手で拭い、静かに歩く、そして、少女は病室を出て、すぐ近くにある一本の木の前に立ち、片手で木の幹を触り、喋る。
「……お前も、凄いよなぁ?私が特訓している間も、見続けていたし、さぁ……?」
虚ろな眼差しだった少女は鼻の下を人差し指で擦って、静かに、ゆっくりと、木の幹に拳を当てる──最初は弱かったが、段々と、強くしていった、虚ろな眼差しだった少女、基、ユリーカは静かに木の幹を、殴って、特訓を開始した──
- Re: セカイ戦記 ( No.381 )
- 日時: 2018/08/27 23:16
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「…………」
ユリーカの特訓の様子をただただ、外から眺める存在がいた、その存在は父であるブレンドだった。
「はぁ、飽きないですねぇ?これ以上強くなっても、意味が無い、いや、『意味等無い』のに……『強さ』っていうのは、『秘めたる力』を引き出さないと意味がありません、だが、そんな初歩的な特訓をしても無駄なんですよねぇ……」
仮面の奥から適当に呟くブレンド、そして、ブレンドは静かにカルテを確認し、『面倒だ』と、思った──
「うまうまうまうま!!やっぱ飯はうめぇなぁ!」
リクはそう言って、モコが運んだ料理をすぐに食べる。
「はいはい?まだまだ作っているから、皆ももっと食べてね?」
「おー!」
モコの発言にリーナが反応する、そしてモコは病室の病人全員に料理を運んで、一段落する。
「はぁ……中々に大変ねぇ、ブレンドさんも……でも、まだまだ努力しなきゃ!さぁ、お代わりするバカは何処だぁ!?」
「此処だぁ!」
「俺もだぁ!」
「負けねぇ!」
「私もだぁ!」
リク、コウ、D、リーナがお茶碗を持って、手を上に上げる、そんな四人に対し、静かに呆れるモコ。
「皆……そんなにお腹が減っていたの……?」
「食った食ったぁ」
リクはそう言って、膨らんだお腹を擦る、それにしても、一杯食ったなぁ?そう思いながら、お皿を下げるモコを見る。
「……モコ、お前さぁ?実はその服、気にいってない?」
「えっ?ど、ど、ど、どういう事?全然気にいっていないけど!?」
「嘘吐け、ぜってぇお前、その格好ハマってるだろ……?だって、傍から見てみれば、どうだ?そんなきゃぴきゃぴしちゃってぇ?完全にハマってるだろ……?」
「ど、何処がよ!?全然ハマっていないんだからね!?ピンクで可愛いとか、思っていないわよ!」
「ほら!やっぱりハマってらぁ!ハマるのもいいが、流石に俺達の旅の中では使用するなよぉ!?」
「す、す、す、する訳無いじゃない!一応このナース服はこの病院のだし!貸し出ししているだけよ!私がただの変態衣類好きみたいに思われるじゃない!」
「いや、実際思われてるだろ?ほら、周りの皆の意見を聞けって?」
そう言って、リクはコウを指差す。
「……えっ?俺?」
「さぁ、コウ君、君の意見を聞こうじゃないか?リーダーなんだろ?じゃあ、リーダー命令も聞けよ?」
「……そう言うのって、なーんか、使い方間違ってるけど……まぁ、良いか?……俺的には、どうでもいいよ、好きな服を着る、好きなナース服を着る、これの何が間違っている?結局の所、『衣類を着ている』事には変わりねぇんだからさぁ?良いじゃねぇかぁ?」
「さっすがコウ君!適切で正しい発言!」
「じゃあ、今度はD」
「俺かよ」
急に振られ、驚くD、そして、Dは静かに言う。
「……うーん、確かにリクの意見も同意するし、コウの意見も同意する、別段良いじゃないか?という気持ちと、確かに、楽しんでいる風には見える、だから、まぁ、適材適所?それをすればいいんじゃねぇかなぁ?」
「ふむ、中々面白い回答だ」
「ぶっ殺すぞ?」
Dの発言にリクが微笑むと、Dは脅す。
「それじゃあ、最後の砦、小娘妖精リーナ!」
「待って!?待って待って待って!?何!?何で私だけ急に何かが付け加えられたの!?理不尽である!」
「でも、事実じゃん?」
「うん、まぁ、確かに!」
リクの発言に渋々同意するリーナ、そしてリクから言葉を聞く。
「それで?リーナはどう思う?モコの格好に対して?」
「…………これ、答えないとダメ?」
「うん、俺達男三人衆は答えたし」
「…………仕方無いなぁ?分かったよ、言えば良いんでしょう?言えば……そうだなぁ?『可愛い』としか、思えないなぁ?たかが服じゃん、べっつに、どうでもいいよぉ?ねぇ?皆ぁ?」
「あぁ」
「…………」
「お、お前ら……リーダーの意見を尊重しろぉ!」
「うるせぇ!リーダーの命令権を使用してんじゃねぇ!!」
Dはそう言って、『龍神愚スクリュー』をリクに放つが、リクは一番の重傷者だという事を思い出し、急いで、威力を消す。
「はぁはぁ……あ、あぶねぇ……死ぬ所だった……!」
「元はといえば、お前が悪いんだけどな?」
Dがそう言うと、『うるせぇ!』と、リクが『雷神愚ショット』を放つ、だが、モコが二人の頭を叩いて止める。
「お前等!お互い患者なんだから、落ち着きなさいよ!怪我がもっと酷くなるわよ!?」
「いいんだよ!どうせ一週間は動けねぇんだからさぁ!?」
「あぁ、そうだぜ!少しでも傷つけて、置いてけぼりにするんだ!」
「お互い意見が酷い!?」
リクとDの発言を聞いて衝撃を受けるモコ、そんな三人を見て、リーナとコウが言う。
「コウ君……今日も平和だねぇ……」
「あ、あぁ……ってか、平和、なのか……?」
リーナの発言にコウは首を傾げる──実際の所、コウにとって、この出来事は平和かどうかは、一つも分からなかった──
「はぁはぁ……はぁはぁ……」
夜になっても、ユリーカはその場で特訓していた、すると『ユリーカ』と言う存在が現れる、その存在はブランドだった。
「……一人で、特訓かよ?」
「……そうだけど?」
ユリーカの言葉を聞いて、静かにブランドは構えを作り、発言する。
「……俺も、お前の特訓に付き合わせてくれよ……?」
「いいけど……本気で行くからね?」
「あぁ、いいぜ?俺も本気で行こう」
ブランドの発言を受けて、ユリーカは静かに構えを作り、お互い見合って、相手が動くのを待つ──
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79