複雑・ファジー小説

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セカイ戦記
日時: 2016/05/17 18:57
名前: 彩都 (ID: lKhy8GBa)

ーーぼくは戦うーーこの汚れたセカイとーー

二作目の投稿です。
初めての方も知っている方も初めまして、彩都と申します。
気長に投稿します。
今回は歴史ファンタジー…かも…
という事で宜しく

登場人物
今作は先にキャラ紹介をさせていただきます。
主人公
トゥダ・リク 男
このセカイは名前に意味は無く、名字・名前や逆に名前・名字は無く、名字・名字、名前・名前となっている。
リクは名前・名前。
リーナ・ユリ 女
名前・名前。
妖精で回復の魔法を使う。
リクの仲間。
リヴェレット・モコ 女
名前・名前。
攻撃系の魔法を使う。
ユリは貧乳だが、モコは巨乳。
何時も箒に乗っている。
ショウ・コウ 男
名前・名前。
肉弾戦が得意な仲間。
魔法では倒せない存在には肉弾戦が良いとされている。

ジェネレッド・D 男
?・?
リクの仲間だが何者かは知らない。
敵かもしれない。
Dは物語の中心に近い。
サルウ°ァ・ティル 女
名前・名前。
名前の言い方は秘密。
大きな剣、真剣簪(かんざし)を使う。
大きさは約三メートル。
サワラビ・ユウ
名字・名前。
遙か遠く、キョクトウのニホンの人間。
彼も何者かは分かってない。
何時も一人で行動している。
薙刀の師範代を務めている。
μ
記号。
名前を持たず、施設で使われていた記号を使っている。
戦闘力は圧倒的に強いが、カロリーが切れるとすぐ戦闘不能になる。
白いジャージに白い肌、髪は無く、オールバックの様な角を生やしている。

用語解説
魔法
魔法は体内に眠る魔力を燃焼させて、魔法を扱う。
キンキなる魔法も存在する。
キンキなる魔法は使うと死んだり、植物人間になったりする。
存在
セカイ戦記における敵。
魔法で倒せる奴や肉弾戦でしか倒せない者もいる。
肉体の一部分が膨らんでいたりと『異形』の存在。
ゾンビの様に意志は持たず、人間を襲う。

セカイ
混沌としている。
その混沌のせいで存在が出来たと言われている。
舞台的に言えば、『北斗の拳』の世紀末ワールドに近いです。
存在が色んな所でばっこしている。
妖精
見える者もいれば見えない者もいる。
リク達のメンバーは見える奴が多い。
見えない者は眼鏡を使ったりする。
だが、眼鏡も法外な値段が多い。
傷の手当や回復が得意。
回復は魔法に当たるので、妖精は無意識に魔法を使っている事になる。

『リク…貴方は希望の仔…貴方は奇跡の仔…貴方は私と**の仔…お母さんが居なくても頑張るのよ…』
「お母さん!!」
そう言って、母さんは燃え盛るセカイから、燃えた。
跡形もなく、消えた。

セカイ戦記 序章 、『運命』の仔

俺はトゥダ・リク。
男、十六歳。
《ヤツラ》を始末する者。
《ヤツラ》とは、前々からこのセカイに現れた敵だ。
コイツ等のせいで俺は母を亡くした。
俺はコイツ等を駆逐する為に仲間を探している。
俺は仲間探しの為に故郷を捨てた。
そして俺は前へ一歩、踏み出した。
少し歩いて着いたのは、妖精の世界、フェアリアだ。
そこで俺は水浴びをしているビキニの女性を見つけた。
「おーい!妖精王に会いたい!道案内してくれ!」
ビキニの女性は羽を生やしてこちらに来た。
どうやら妖精らしいが、背は俺の胴体位だろう。
「貴方、妖精王に会いたいの?今は会えないわ、会うの止めたら?」
「俺は《ヤツラ》を駆逐する為に妖精王に力を借りに来たんだ、止める事は出来ない」
「分かったわ、じゃあ貴方の仲間になるから会うのは止めてくれない?回復も出来るから旅には最適よ」
「良いのか?」
「良いわよ、私の名前はリーナ・ユリ、宜しく」

「俺はリク、宜しく」
こうして、人間、リクと妖精、リーナの出会いだった。

「なぁ、リーナ、この水は人間でも飲めるのか?」
そう言って、リーナが浸かっていた水を一掬い、口に近づける。
「ダメッ!!!!!」
リーナの止めは既に遅し、もう口に含んで、喉を鳴らした後だった。
「ん?どうした?リーナの汗が入っているから、飲むなってか?大丈夫だろ…」
リーナは言う。
「いや、そうじゃなくて…人間は此処の水飲むと、人間には毒だからって…」
そう言うのと同じくして、リクは気絶する。
「リクッ!?」
リーナはビキニのまま、、リクを長老の所へ連れていった。

「んー、ユリ…」
長老は重い口を開いた。
 ・・・・・・・・・・・・
「こやつには毒その物が無い…これはどういう事じゃ?」
「えっ…?」
リーナは驚いた。
人間で泉の水を飲んだのは大抵、必ず死ぬ、最悪死ななくても毒の後遺症が残るのに…。
リーナにとって、この事は不思議で不思議で意味が分からなかった。
すると、リクが目覚めた。
「う…うーん…此処は…何処だ…?」
リクはすぐさま、リーナを見つけた。
「リーナ!此処は何処だ!?俺は何故此処に!?」
リクは慌てて周りを見やる。

「落ち着くのじゃ、少年」
と、長老が止める。
長老は、リクが倒れて此処に来た事、此処は妖精の村と長老である事を話した。
「全く信じられん話だが、俺が記憶を覚えていないんだ、リーナ有難う」
「良いよ、リクって見た目に反して軽いんだもん」
そういうリーナに驚くリク。
「お前さん知らんのか?妖精は小柄だが怪力だぞ?」
その事を聞いて驚く。
妖精は力が凄いんだ…。
リクは新たに情報を頭に叩き込んで、立ち上がる。
「良し、行くか」
長老はリクがすぐ立ち上がった事と同時に驚くが、どこかへ行く事にも驚く。
「待て、お前さん、今から何処へ行くのじゃ?」
長老が聞くと、すぐさま言った。
「隣町だよ」
「隣町には《ヤツラ》が要るのじゃぞ!!」
長老は止める。
それに対しリクは。
「大丈夫だよ、そいつ等は始末屋であるこの俺に任せな!

そう言う台詞に驚く長老。
まさか、《ヤツラ》を倒す力を持っているのか…。
そう思っていると、二人は出発していた。
長老の声は空しくも聞こえなくなった。
こうして、傷が回復したリクとリーナは旅を開始するのだった。
次の町は何処へ行くのか…それは誰も分からない…
序章終了 第一章へ続く…

セカイ戦記 第一章 運命の仔の戦闘

妖精の世界、フェアリアの隣、戦争の世界、バトランゲージは存続の危機に瀕していた。
バトル王宮最上階国王の部屋。
「ひいぃぃ!!まっ待て!話せば分かる!金ならたんまり有る!だから見逃してくれぇ!」
「…………」
バトランゲージ国王、マイルは謎の生命体と話していた。
生命体は体を包帯で巻かれている者やジリジリと追い詰める者も居た。
ただ、生命体には共通点が幾らか有った。
一つ目は全員、肌が腐敗した色になっていた、具体的に灰色。
二つ目は口を大きく広げ、涎を垂らしている事。
そして三つ目は…
喋らない事だ…
何故喋らないのか、各国で議論されるが、喉が使い物にならないが妥当とされてきた。
生命体の過去の姿は、人間だった。
数十年、数百年経っても、この生命体は存在してきた。
そして生命体はゾンビの様に感染する。
今もそんな生命体から避、難する人間の中に反旗を翻す存在も居た。
その名は『退治者』と呼ばれる事になった。
その人物は生命体を倒す程の力を持っていた。
そんなリクも『退治者』の一人だ。
そして『退治者』達は、生命体に名を付ける事にしたのだ。
その名は《ヤツラ》となったのだ。

※小説のレスを消さないで下さい。
消しても無駄なので。
何か気に食わないなら、書き込めば良いじゃないですか、何でそんな事が出来ないんですか?
他人様の小説を消して、ナニが満足ですか?
彩都の小説のレスを消す事に何の意味があるんですか?
出来ればそれを書き込めば、彩都も納得します、なので、消さないで下さい。
困るのはこの小説を読む読者様なので。

コピペしていますから、消しても無駄ですよ?

Re: セカイ戦記 ( No.266 )
日時: 2017/07/20 21:37
名前: 彩都 (ID: JbPm4Szp)  

「やぁやぁやぁ、リーナさん、お待たせしました」
ブランドがそう言って、リーナが居る病室に入る、するとリーナが目を細めて言う。
「私はそもそも待っていないけれど」
「あら?そうなのですか?」
ブランドがそう言うと、リーナは強く頷く。
「うん、だって今さっきこの部屋に着いたばっかりだし」
「へぇ、そうなのですか、それでは外食に行きましょう、何でも注文していいですからね」
「えぇ!?良いの!?やったぁ!」
「食事だけでここ迄喜べるのはいいですねぇ」
ブランドはそう言って、リーナと一緒に病室を出、病院を出る、何処へ向かおうか、そう思いながらブランドは綺麗な夜空を見ながら歩を進める。

「ふむ、それでは此処で良いでしょうねぇ」
ブランドはそう言って、巨大な建物の前に到着する、リーナは不思議そうな表情でブランドに言う。
「えっ?此処?真っ暗だけど……?」
「あぁ、地下街ですよ、この建物の下に大きな地下街があり、とても美味しい料理屋達が有るんですよ、見れば分かります」
ブランドはリーナにそう説明して、建物の中に入っていく、リーナも周りを確認しながらブランドの背に着いて行く──
そしてブランドは階段を降りる、次にリーナも階段を降りる、すると目の前に広がる光景にリーナは驚いた。
リーナの目の前に広がる光景は『とても人が賑わっている』光景だった。
色々な存在達が、一つの机に大量な料理を置き、皆笑顔でご飯を食べている、『色々な存在達が食卓を囲んで料理を食べる』なんて、リーナは見た事が無かった。
「すっごぉい……!」
「ねっ?見れば分かるでしょう?此処は地上より、美味しい料理屋があったりするんですよ、更に量も多いので、食べ応えがある料理ばっかです、いい場所でしょう?賑やかで」
「う、うん……凄い賑やかだね!料理を注文する時は頑張って声を張らないと!」
「えぇ、そうですねぇ」
ブランドはそう言って、先に進む、リーナも急いでブランドに着いて行く。
「さて、此処が私のオススメの料理屋です、凄いボリューミーな料理屋で、とても美味しい料理屋です」
「へぇ、そうなんだー!それじゃあこのお店で注文しよう!」
声を荒げるリーナにうんうん、と頷くブランド、ブランドはリーナの分も含めて、二人分の料理を注文する。
「それでは、これとこれ、ドリンクはこれとこれで」
「はぁい!分かりましたぁ!」
ブランドは注文が終わった後、リーナに言う。
「それでは、料理が出来る迄待ちましょうか、此処のお店達は、『早い、美味い、安い』がモットーなので、すぐに料理が出来ます」
「へぇ……凄いお店達だぁ、でも、地上にも同じ様なお店があるけれどね」
リーナがそう言うと、ブランドが笑って言い返す。
「アハハッ!確かにそれもそうですが、地下の方が美味しいお店もあるんですよ?」
「確かに!匂いだけで凄くお腹が減る!」
リーナが大声で言うと、店員がブランドに言う。
「へい、ブランドさん!出来ましたよぉ!」
「おっ、早いですね」
「えっ!?もう完成したの!?」
リーナが驚愕して、ブランドに言うと、注文した料理屋のお姉さんがリーナに言う。
「あぁ、そうだよ!私のお店は『早さ、美味さ、安さ』がモットー!だから、腹が減っているお客さんに少しでも早く出す事に私達は頑張っている!そしてお客さんから『美味い!』と言われると、私達も嬉しいんだ!」
「へぇ……凄いお店だなぁ、ブランドさん!急いでご飯食べようよ!」
「えぇ、そうですねぇ……でもその前に私は会計を済ませておきますので、先に食べていて下さい」
「うん!分かった!」
リーナに料理を渡して、ブランドは会計を済ませる、そしてブランドはリーナを探す。
「はて……何処に居るんでしょうかねぇ?」
ブランドがそう呟きながらリーナを探す、するとリーナが両手を振って、ブランドの名を叫ぶ。
「ブランドさぁーん!こっちですよぉ!」
「おっ、見つけた……」
リーナの大声でブランドはリーナの居場所を見つけ、リーナの方に向かう。
「いやぁ、リーナさんの身長が小さ過ぎて、見つけられなかったです……」
「アハハ……身長が低くて見付からないのは仕方無いですね……」
リーナはそう言って頬を掻いて、近くにあった椅子に座る、ブランドもリーナの隣の席に座り、深い溜息を吐いて、リーナに言う。
「それでは……検査終了したお祝いをしましょうか!」
ブランドがそう言うと、リーナが『いえーい!』と声を荒げる。
「終わった終わったー!さぁ、食べるぞー!」
「えぇ、そうですね……それでは頂きます」
「頂きます!」
ブランドがそう言うと、リーナもブランドと同じ事を言って、手を合わせる。
「さぁ、今日も美味しいかどうか……」
ブランドはそう言って、仮面を外し、皿の上に乗った料理を食べ始める、すると『うん、今日も美味しい!』と大声で言う、リーナも料理を食べて、驚愕する。
「何これ!?地上よりも美味しい料理だ!」
「そうでしょう?紹介出来て良かったです」
ブランドはそう言って、ドリンクを飲む──そして二人は料理を食べ続ける──その料理はとても美味しかった──

Re: セカイ戦記 ( No.267 )
日時: 2017/07/24 21:18
名前: 彩都 (ID: ???)  

「美味しいですねぇ、リーナさんにこのお店を紹介する事が出来て、光栄です」
ブランドはそう言いながら食事を進める、リーナはブランドの言葉を聞いて喜ぶ。
「そうかそうか、それはよかったね!……んでさ、ブランドさん、貴方に少し質問があるんだけど?」
「はい?質問ですか?えぇ、何でもいいですよ?」
「じゃあ言うね……『何で仮面なんか着けている』の?」
「…………」
予期せぬ質問を受け、ブランドは少し静止して、頭を掻く。
「ふ、ふむ……話しても良いだろうか?いや、話しても良いんだけど、他言無用ですよ、この回答は?」
「えっ?そんな小難しいというか、秘密裏な回答になるの!?」
ブランドの発言を受け、リーナは驚愕してしまう。
「え、えぇ……色々とやっているのでね、あまり話したくは無いのですが……いいですか?他言無用ですよ?」
ブランドは念には念を押し、何回も同じ言葉を繰り返す、リーナは静かに頷いて、言う。
「う、うん……分かった、他言無用にするよ!」
「えぇ、それは安心です……ですが、『此処』ではダメです、病院に戻ってから、話す事にします」
「えぇっ……そこ迄秘匿的なの……」
「えぇ、そこ迄秘匿的です」
「うぅ……分かった、帰る迄秘密を聞く事を耐える事しかないのかぁ」
「はい、そう言う事になりますね」
ブランドはそう言って、ご飯を食べ終わる、そしてリーナもご飯を食べ終わって、ブランドが仮面を装着した後、食器を料理屋の前に運んで、回収してもらい、地下を出る。
「ふぃー!食べた食べたぁ!」
「えぇ、そうですね……」
二人は地上に出た後、来た迄の道をのんびりと歩き始める、地上も結構な人数が居り、とても賑わっていた。
「ふむ、此処ら辺なら、ある程度は話せるでしょう……それではリーナさん、少しだけ話しますよ、『仮面をしている』理由が」
「えっ!?いいの!?」
ブランドの発言を聞いて、リーナはとても喜んだ、そしてブランドに近づいて、耳を近づかせる。
「近かったら小声で話せるし、大丈夫じゃない?周りは騒音だし……聞かれにくいかも?」
「……対処有難う御座います」
ブランドはそう言って、リーナの耳に小声で話し始める。
「私が仮面をしている理由なのですが、その前に私が何をしているか分かりますか?」
「えっ?医者だけじゃなかったっけ?」
「いいえ、他にもあります、その『他』って言うのは『裏闘技場』の事です」
「う、『裏闘技場』……?何だっけ……あっ、思い出した、アレかぁ……コウが隠れて戦っていたアレ?」
「そ、それは知りませんが、確かにコウ選手は参加していましたね──参加していた、というより、『強制的に参加させた』と言った方が正しいか──そしてその『裏闘技場』の事で仮面を着ける事にしたんです」
「えっ?話が見えないなぁ、どういう事?」
リーナがブランドの言葉に不思議がると、ブランドが簡単に説明する。
「え、えーとですねぇ、その前に私、『裏闘技場』の管理者兼開催者なんですよ、こう見えて」
「はっ……はぁぁぁ!?えっ!?ブランドさんが『裏闘技場』のぉっ!?」
「しっ!静かにしていて下さい!小声が条件でしょう!」
「ふぁ、ふぁい(は、はい)……しゅみません(すみません)……」
大声を出したリーナに対し、ブランドが急いでリーナの口を塞ぐ、そして何とか事なきを得る。
「『裏闘技場』を経営していたりするので、出場者に恨みを買われる事が多いんですよ、なので、仮面を着用し、素顔が分からない様にしているんです、そして他にも、『今している表情が汲み取られない様に』、とかね……」
「成程……つまり身分隠しや恨みを買われて、攻撃されない様に、って事?」
「はい、そう言う事です」
ブランドの発言を受けて、腕を組んで溜息を吐くリーナ、そんなリーナに対し、不思議がるブランドはリーナに声を掛ける。
「はて?何故溜息なんか?」
「いや、だってさぁ?ブランドさんって地味に苦労しているんだなぁって……医者もやって、『裏闘技場』にも関わっていて……相当大変じゃなぁい?」
「いえ?別に大変では無いですよ、今の方が充実していて、楽しいです……後、行方不明だった兄にも会えましたし」
「ん?今さっき、さらっと重要な話が聞こえた様な気がするんだけど……?」
「アハハッ!重要な話が聞こえた様な気がするだけですよ、気にしないで下さい?」
「えっ?そう言うのなら気にしないけれどさぁ……?何かなぁ……」
リーナはそう呟きながらブランドと共に病院へと向かう──今日食べた料理は美味かったなぁ、後でコウやリクと共に一緒に食べに行きたいなぁ……リーナはそう思いながら顔を上げる、顔を上げた先には綺麗な夜空が浮かび上がっていた──

そしてブランドとリーナは病院に着いて、ブランドは診察室、リーナは病室へと移動する、それにしてもリクが居ないんだよなぁ、リクは何処に居るんだか?病室に帰ってきたリーナはそう思いながら溜息を吐く、リーナはゆっくりと病室のベットに潜り込んで、リクを静かに待つ──リクが帰ってくるかはリーナには分からない──

Re: セカイ戦記 ( No.268 )
日時: 2017/07/27 21:35
名前: 彩都 (ID: ???)  

「ふぃー、食べた食べたっと……あとは帰宅するだけだな」
リクはそう言って、腹を擦りながら病院へと向かう、すると背後から土を蹴る音が聞こえる、誰かが走っているのかな?とリクは思ったが違った、『音が自分に近づいている』のだ、それだけならまだ理解出来る、だが土を蹴る音は段々と振動を強くして自分に近づいているのだ、意味が分からない、まさか自分の近くを通る為にこんなに振動を出すものなのか……?リクはそう思いながら首を傾げる、すると『リクは何時の間にか宙に浮いて』いた、えっ?何で『俺は宙に浮いている』んだ?だって俺は地面を踏みしめて歩いていた筈……そう考えて、地面を見る、其処には巨大な胸を持つ存在が勢いよく走っていた。
何だ、自分はアイツにぶつかって宙に浮いただけか……リクはそう思い、体を捻って地面に体ごとぶつけない様にして、両足で着地する、すると巨大な胸を持つ存在が急に立ち止まり、リクを見つめる。
「…………」
「おい、ぶつかって何か謝る事は無いのかよ?」
「謝る?何を言っているんだ?何故謝らなくちゃならないんだ?」
「は、はぁ?お前は何を言っているんだ?ぶつかったら謝る、それが礼儀ってもんだろう?」
「礼儀……生憎私には無い物だな」
「無いって……じゃあ、少し植え付けてやる、相手にぶつかったら、『ごめんなさい』だ」
「無いからって植え付けるのもどうかと思うがな、トゥダ・リクよ……」
急に自分の名前が呼ばれ、少し警戒するリク、リクは巨大な胸を持つ存在を睨みながら言葉を発す。
「……お前、どうして名前を?」
「そんなの簡単だろう?『闘技場出場者』のトゥダ・リクさん?」
「…………」
リクは危険な香りを感じ、その場で走って逃げる、何だか厭な予感がする!まるで痛めつけられる様な……!リクがそう思い、走りながら背後を確認する、だが、『背後には人っ子一人居なかった』のだ、はぁ?何で?流石に帰ったのか?リクはそう考えて首を元の位置に戻そうとした時だった、頬に柔らかいモノがぶつかる、そしてリクが視界を前に戻す、すると『目の前に巨大な胸を持つ存在にぶつかった』、えっ?『アイツ、背後に居た筈』じゃあ……そう思い二歩、三歩程後退した、恐怖、いや、畏怖か……リクには良く分からない感情が自分の身を包んでいた。
「何で逃げるんだ?私は何もしていない!」
巨大な胸を持つ存在がそう言って、リクの腹部に重い一撃を放つ、リクはその攻撃をモロに受けて、吹っ飛んでいく。
次にリクは壁にぶつかる、するとあまりの衝撃で壁が壊れ、リクは瓦礫の中に埋もれる。
「まぁ、今、『何』かしたけれど……流石に逃げるのは可笑しいんじゃないかねぇ?仮にも『闘技場』出場者なのだ、何時でも警戒しているんじゃないのか?」
「…………」
「無言か、今回も簡単だったな……」
巨大な胸を持つ存在がそう言って、リクの前から消えようとする、だが、壊れた壁の瓦礫の中から、リクが静かに起き上がる。
「はぁ……はぁ……待てよぉ?話があるんだ、この攻撃を受けて分かったかもしれない話だ……」
「……?何だ、トゥダ・リク?」
巨大な胸を持つ存在がリクの言葉を聞いて、驚愕しながら話を聞く事にする。
「……お前がやったのか、Dを……ジェネレット・Dをあんなに痛めつけたのは……?」
「さぁな?『あぁ、そうだ、私がやった』と言ったらどうする?」
「……そんなの簡単だ、『てめぇをぶっ飛ばす』だけだ」
リクは巨大な胸を持つ存在の言葉を聞いて、思った事を口にする、すると巨大な胸を持つ存在が大声で笑い始める。
「アーハッハッハッ!!『てめぇをぶっ飛ばす』ぅぅぅ!?そんな事が出来る筈が無い!ジェネレット・Dがあんな重体だ、ジェネレット・Dより弱いお前が何を言うか!?」
「……うるせぇなぁ、今『ジェネレット・Dが強い』とか、どうでもいいんだよ、『俺がお前をぶっ飛ばして、話を聞きだせばいい』からよぉ!」
リクは右手に雷神愚を溜めて、『雷神愚ショット』を放つ準備をする、すると巨大な胸を持つ存在がリクに言う。
「お前が出来るのかぁ?弱い癖に……弱くなかったら、私の攻撃を受け止めて壁にぶつからなかった筈なのにぃ?」
「さぁな?あまりにも突然だったから、そのまま攻撃を受けただけかもなぁ?」
リクはそう言ってゆっくりと巨大な胸を持つ存在に近づいていく、そして巨大な胸を持つ存在もリクに向かって近づいていく、そして両者、ぶつかる数歩前で立ち止まって、睨み合う……もしもコイツを倒して、Dを襲ったか襲っていないかを確認して、襲っていたなら……その時はボコボコだ!リクはそう思いながら巨大な胸を持つ存在を睨む……コイツ……私に倒される事が怖くないのか!?もしも自分が倒されたら、『ジェネレット・Dを痛めつけた存在から話を聞けない』かもしれないんだぞ!?巨大な胸を持つ存在はリクを睨みながらそう思う──そして両者動き出す、リクの『雷神愚ショット』、巨大な胸を持つ存在のパンチ、両者の拳、どちらが先にぶつかるかは分からない──

Re: セカイ戦記 ( No.269 )
日時: 2017/07/31 21:09
名前: 彩都 (ID: ???)  

「うぉぉぉぉぉ!」
「巫山戯るなよ、雑魚がぁぁぁぁぁ!」
二人は雄叫びを上げて、殴り始めた、そして先にぶつかったのはリクの拳だった、リクの拳は『雷神愚ショット』だった、その『雷神愚ショット』が巨大な胸を持つ存在の腹部に当たり、電撃を走らせる、だがその数秒後に巨大な胸を持つ存在の拳がリクの顔面に当たり、リクは吹っ飛んでしまう。
リクが吹っ飛んだ所為で巨大な胸を持つ存在にあまりダメージを与える事が出来なかった。
「ぐはっ!」
「ふふっ!あまりダメージは与えられなかった様だなぁ……」
巨大な胸を持つ存在は自分の腹部を少し擦って、吹っ飛んだリクの腹に自分の右足を乗せて、高笑いする。
「アハハ……アハハハハハハ!これで『闘技場』出場者のトゥダ・リクも終わりだぁ!」
「ぐっ……!」
リクは高笑いする巨大な胸を持つ存在の声を聞きながら静かに目を閉じ、敗北を喫──しなかった。
リクは巨大な胸を持つ存在の足を掴んで、『雷神愚』の電撃を通させる、すると巨大な胸を持つ存在は足に流れる感覚に驚愕し、その場で尻餅をついてしまう。
「ぐあっ!な、何なんだ!?」
「何なんだ!?じゃねぇよ……!お前が俺に踏んでいた足を掴んで『雷神愚』を放っただけだこんにゃろう!」
リクは右手に『雷神愚』を溜めて、『雷神愚ショット』を巨大な胸を持つ存在の腹部目掛けて放つ、すると巨大な胸を持つ存在の体が一気に震えて、痺れる。
「これでどうだってんだ!?」
リクがそう言って巨大な胸を持つ存在を見つめる、だが、巨大な胸を持つ存在は簡単に起き上がり、首や指を鳴らして、深い深い溜息を吐く。
「はぁ……ここ迄ダメージを受けるか、流石に不意打ちだけでボコボコにしていただけあって、肉弾戦はまだまだ弱いな、自分は……まぁ、目の前の『闘技場』出場者をもう少しボコボコにしてから、気絶させようか」
巨大な胸を持つ存在はそう言って立ち上がって、リクに言う。
「さぁ、お前を倒す、それが今の私の行うべき条件だ」
巨大な胸を持つ存在はそう言って、一気に深呼吸してリクを睨む、するとリクは『周りの空気が変わった』と思う、そして巨大な胸を持つ存在は一気に動き出し、リクに向かって走ってくる。
リクはもう一度『雷神愚』を溜め、巨大な胸を持つ存在にぶつけようとした、だが、そんな攻撃は巨大な胸を持つ存在には効かない、そう、何故なら、『リクの目の前迄来た時に、足でリクの顎を下から蹴り上げた』からだ、完全に手で殴ってくると思っていたリクには不意打ちにも感じた。
そして蹴り上げて宙に浮いたリクに対し、巨大な胸を持つ存在はリクの体に何発も重いパンチを打ち続ける、最後に蹴りを食らわれ、リクに大ダメージを与える、そしてリクは壁にぶつかり、壁はあまりの衝撃で崩壊してしまう。
「がはっ!?」
あまりの大ダメージでリクは驚愕する、そしてリクは何とか壊れた壁の瓦礫を使って起き上がるが、目の前には巨大な胸を持つ存在が立っていた。
「ハァ……ハァ……!」
あまりの痛みで声も出せずに巨大な胸を持つ存在を睨むリク、そんなリクに対し、巨大な胸を持つ存在はリクの頭を撫でて、微笑む。
「凄いなお前は……不意打ちで攻撃した大体の輩は敗北した、というのに……お前、素晴らしいぞ!」
巨大な胸を持つ存在はリクの顔面に重い一撃を食らわせる、するとあまりの痛み、重みでリクはその場で気絶する。
「だが……私を倒せなかった、というのが少し及第点より下かなぁ……?」
巨大な胸を持つ存在は溜息を吐いて、頭を片手で支える。
「うーん、今回の戦いは楽しかったな、だけど、結構ボコボコにされてしまった、もう少し相手の攻撃を避ける事も考えなくては……」
巨大な胸を持つ存在はそう呟いて、瓦礫の中に横たわるリクを見つめ、呟く。
「中々楽しかったぞ、トゥダ・リクよ……もう一度戦える事を願って──まぁ、私の今さっきの一撃で死んだのなら、もう戦えないか──」
巨大な胸を持つ存在は高笑いしながらリクの前から立ち去る──其処に存在するのは瓦礫とリクの肉体だけ──

「おっそい!何でこんなにおっそいの!?」
「ま、まぁまぁ、リーナさん、落ち着いて……リク選手も一応は男の子なんです、夜遊び位多めに見てあげましょうよ?」
病室でリーナが怒鳴る、そんなリーナをブランドは静かに宥(なだ)める、だが、リーナの発言の連発にブランドはたじたじになる。
「馬鹿!ブランドさんは何も分かっていない!リクはこんな時間に外に出たりしないし、案外早く帰ってくるんだよ!?でも、こんなに遅い、となると……?」
リーナの『こんなに遅い』という発言を聞いて、一つだけ、ブランドは厭な予感がした。
それは『Dを襲った存在』である、まさか、まさか、とは思うが、『リク選手は『Dを襲った存在』に襲われた』のではないでしょうか……?D選手をあんなに深手にした相手だ、相手は相当強いだろう……と言う事は『リク選手の容態が危ない』可能性がある!ブランドはすぐさまリーナの病室を出、ユリーカを呼んで、リクを探させる事にした、リク選手、必ず生きていて下さいね!ブランドはそう思いながらユリーカがリクを見つける事を願う──

Re: セカイ戦記 ( No.270 )
日時: 2017/08/03 21:41
名前: 彩都 (ID: OZDnPV/M)  

「ったく!あの親父も人使いが荒いぜ!」
ユリーカは暗闇の中、煌々と光る市場を走り回ってリクを探す。
市場は更け過ぎて、色々な存在はもう帰路に着いており、スカスカの状態だった。
「あぁもう!何でアイツは居ないんだ!?」
ユリーカは怒鳴りながら首を横に振って、周りを確認する、存外こんな明るい場所や市場ではなく、暗い場所に居るのかもしれない、と考え、ユリーカは路地裏へと向かう──

「はい、見付かりませんでした、と……」
ユリーカは肩を落として、頭も垂れさせる、居た、と言えば嘘になるし……さて、どうしたものか……ユリーカはそう考え、その場で歩みを止め、膝を曲げて、座り込む。
「あーあー、見付からないなぁ!何で見付からない!?ってか、何処に居るのさアイツは!?」
イライラしながら立ち上がり、地面の石を蹴って、前に進む、中々見付からない、あいつは一体何処に居るんだ?ユリーカは夜空を見上げながら、足元の石を蹴る、すると巨大な石を蹴って、ユリーカは少し足首を痛めた。
「いってぇ!?何でこんな所に漬物石があるんだよ!?」
ユリーカは自分の足首を掴みながら巨大な石を確認しようとする、するとその巨大な石は『うぅーん……』と呻き声を上げた。
「うっ!うわっ!す、すんません!石を蹴っていたら、アンタの体を蹴っちまった……って、リク?」
ユリーカは謝って、巨大な石だと思っていたモノに謝って、巨大な石だと思っていたモノの顔を見ようとする、すると其処には頬を赤く膨らませたリクが寝転がっていた。
「う、うーん?」
「お、おい大丈夫か?」
ユリーカは寝転がっているリクに声を掛ける、するとリクはその場で起き上がって周りをキョロキョロする。
「な、なぁ?ユリーカが来た時には『アイツ』は居たか!?」
「あ、『アイツ』ぅ?誰だよ『アイツ』って?」
鬼気迫る表情で言うリクに対し、ユリーカは変な事を言うなぁ、と思いながら返事をする、ユリーカの返事を聞いて、リクは『そうか、もう去ったのか……』と呟く。
「すまんな、何か取り乱して……それじゃあ帰るか」
「ちょい待ち」
ユリーカは自分の足を使ってリクの右手を踏みつけて、動けなくさせる、そしてユリーカは至近距離でリクの顔を睨みながらねっとりとした声で言う。
「なぁ、『何』が起きたんだ?少しは話してくれよ?お姉さんにだって力になる時はなるんだぜ?」
「…………確かに、この『出来事』はこのセカイ最強の女ユリーカに任せた方が良いかもしれんな」
急に自分の二つ名を使ってきたリクに少し訝しげに感じるユリーカ、そしてリクは静かに語りだす──
「そうだな、まず何処から話そうか……あぁ、Dを知っているか?今病院でお世話になっている筈だ」
「えっ?何でDが?」
「まぁまぁ、その話は後ででもいい……その前に、俺はDと会話しなくちゃならないんだ、Dと会話した後にユリーカに話す事にする」
リクの発言を聞いて、イラッとしたユリーカはリクの右手を地面と擦るかのごとく、強く押し付けた、押し付けると『痛い痛い!』と喚く。
「ま、待て!『これ』はまだ確定事項ではないんだ!俺とDが会話して、やっと成立する確定事項!」
「あぁ?どういう事だ?簡潔に説明しろよ?」
リクの発言を受け、ユリーカは静かにイライラした感情を引っ込める、そしてリクが話し出す。
「あー、えっと……少し前に『Dが病院でお世話になっている』、って言ったよな?」
「あぁ、確かに少し前に聞いた、んで、それにお前に起きた事を私に話せないと何の関係が?」
ユリーカが腕を組んで、リクの話を聞く、リクは淡々と述べる。
「じゃあ、『Dが病院に居る』理由は知らないんだな?」
「えっ?あぁ……どうせ骨折したとか大きな怪我をしたとかだろ?」
ユリーカの発言を聞き、リクは静かに頷く。
「そう、『大きな怪我をした』から、病院で入院しているんだ、じゃあ『今の俺の状態』は?」
リクにそう言われ、ハッとする、そういえば暗くて分からなかったが、暗闇に目が慣れた今なら分かる、リクの体は『ボロボロ』だった、でも、それの何が……?
「はぁ、まだ分からないかぁ?つまり、Dの体がボロボロ、自分の体もボロボロ、此処から導き出される答えは、『Dも俺も同じ出来事が起きている』可能性があるって事、逆に考えれば、『Dの怪我が俺と同じ理由での怪我ならユリーカにも解決出来る』可能性があるって事だよ……まぁ、Dの怪我が俺と同じ理由かは分からんが……」
リクの話を聞いて、成程、と思う、確かにその考えは合っている、だが、『リクがボロボロなのは一体何故』なのか?という部分については回答が無い、ユリーカは静かにその事実を叩きつける。
「じゃ、じゃあさ、『リクがボロボロなのは一体何故』なんだ?だって、もしもDと違うかったら……?」
「ふむ、確かにその点には反論のしようも無いな、それでは、少しだけ話すか……」
ゴクリ、と唾を飲み込んでリクの言葉を待つ、一体何が起きている?一体リクはどうしてそんな体になったんだ?色々な思考が頭の中を巡る、そしてリクが話す──リクの話した内容に驚くユリーカ、ユリーカはその場で顔を顰(しか)めた──


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