複雑・ファジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

セカイ戦記
日時: 2016/05/17 18:57
名前: 彩都 (ID: lKhy8GBa)

ーーぼくは戦うーーこの汚れたセカイとーー

二作目の投稿です。
初めての方も知っている方も初めまして、彩都と申します。
気長に投稿します。
今回は歴史ファンタジー…かも…
という事で宜しく

登場人物
今作は先にキャラ紹介をさせていただきます。
主人公
トゥダ・リク 男
このセカイは名前に意味は無く、名字・名前や逆に名前・名字は無く、名字・名字、名前・名前となっている。
リクは名前・名前。
リーナ・ユリ 女
名前・名前。
妖精で回復の魔法を使う。
リクの仲間。
リヴェレット・モコ 女
名前・名前。
攻撃系の魔法を使う。
ユリは貧乳だが、モコは巨乳。
何時も箒に乗っている。
ショウ・コウ 男
名前・名前。
肉弾戦が得意な仲間。
魔法では倒せない存在には肉弾戦が良いとされている。

ジェネレッド・D 男
?・?
リクの仲間だが何者かは知らない。
敵かもしれない。
Dは物語の中心に近い。
サルウ°ァ・ティル 女
名前・名前。
名前の言い方は秘密。
大きな剣、真剣簪(かんざし)を使う。
大きさは約三メートル。
サワラビ・ユウ
名字・名前。
遙か遠く、キョクトウのニホンの人間。
彼も何者かは分かってない。
何時も一人で行動している。
薙刀の師範代を務めている。
μ
記号。
名前を持たず、施設で使われていた記号を使っている。
戦闘力は圧倒的に強いが、カロリーが切れるとすぐ戦闘不能になる。
白いジャージに白い肌、髪は無く、オールバックの様な角を生やしている。

用語解説
魔法
魔法は体内に眠る魔力を燃焼させて、魔法を扱う。
キンキなる魔法も存在する。
キンキなる魔法は使うと死んだり、植物人間になったりする。
存在
セカイ戦記における敵。
魔法で倒せる奴や肉弾戦でしか倒せない者もいる。
肉体の一部分が膨らんでいたりと『異形』の存在。
ゾンビの様に意志は持たず、人間を襲う。

セカイ
混沌としている。
その混沌のせいで存在が出来たと言われている。
舞台的に言えば、『北斗の拳』の世紀末ワールドに近いです。
存在が色んな所でばっこしている。
妖精
見える者もいれば見えない者もいる。
リク達のメンバーは見える奴が多い。
見えない者は眼鏡を使ったりする。
だが、眼鏡も法外な値段が多い。
傷の手当や回復が得意。
回復は魔法に当たるので、妖精は無意識に魔法を使っている事になる。

『リク…貴方は希望の仔…貴方は奇跡の仔…貴方は私と**の仔…お母さんが居なくても頑張るのよ…』
「お母さん!!」
そう言って、母さんは燃え盛るセカイから、燃えた。
跡形もなく、消えた。

セカイ戦記 序章 、『運命』の仔

俺はトゥダ・リク。
男、十六歳。
《ヤツラ》を始末する者。
《ヤツラ》とは、前々からこのセカイに現れた敵だ。
コイツ等のせいで俺は母を亡くした。
俺はコイツ等を駆逐する為に仲間を探している。
俺は仲間探しの為に故郷を捨てた。
そして俺は前へ一歩、踏み出した。
少し歩いて着いたのは、妖精の世界、フェアリアだ。
そこで俺は水浴びをしているビキニの女性を見つけた。
「おーい!妖精王に会いたい!道案内してくれ!」
ビキニの女性は羽を生やしてこちらに来た。
どうやら妖精らしいが、背は俺の胴体位だろう。
「貴方、妖精王に会いたいの?今は会えないわ、会うの止めたら?」
「俺は《ヤツラ》を駆逐する為に妖精王に力を借りに来たんだ、止める事は出来ない」
「分かったわ、じゃあ貴方の仲間になるから会うのは止めてくれない?回復も出来るから旅には最適よ」
「良いのか?」
「良いわよ、私の名前はリーナ・ユリ、宜しく」

「俺はリク、宜しく」
こうして、人間、リクと妖精、リーナの出会いだった。

「なぁ、リーナ、この水は人間でも飲めるのか?」
そう言って、リーナが浸かっていた水を一掬い、口に近づける。
「ダメッ!!!!!」
リーナの止めは既に遅し、もう口に含んで、喉を鳴らした後だった。
「ん?どうした?リーナの汗が入っているから、飲むなってか?大丈夫だろ…」
リーナは言う。
「いや、そうじゃなくて…人間は此処の水飲むと、人間には毒だからって…」
そう言うのと同じくして、リクは気絶する。
「リクッ!?」
リーナはビキニのまま、、リクを長老の所へ連れていった。

「んー、ユリ…」
長老は重い口を開いた。
 ・・・・・・・・・・・・
「こやつには毒その物が無い…これはどういう事じゃ?」
「えっ…?」
リーナは驚いた。
人間で泉の水を飲んだのは大抵、必ず死ぬ、最悪死ななくても毒の後遺症が残るのに…。
リーナにとって、この事は不思議で不思議で意味が分からなかった。
すると、リクが目覚めた。
「う…うーん…此処は…何処だ…?」
リクはすぐさま、リーナを見つけた。
「リーナ!此処は何処だ!?俺は何故此処に!?」
リクは慌てて周りを見やる。

「落ち着くのじゃ、少年」
と、長老が止める。
長老は、リクが倒れて此処に来た事、此処は妖精の村と長老である事を話した。
「全く信じられん話だが、俺が記憶を覚えていないんだ、リーナ有難う」
「良いよ、リクって見た目に反して軽いんだもん」
そういうリーナに驚くリク。
「お前さん知らんのか?妖精は小柄だが怪力だぞ?」
その事を聞いて驚く。
妖精は力が凄いんだ…。
リクは新たに情報を頭に叩き込んで、立ち上がる。
「良し、行くか」
長老はリクがすぐ立ち上がった事と同時に驚くが、どこかへ行く事にも驚く。
「待て、お前さん、今から何処へ行くのじゃ?」
長老が聞くと、すぐさま言った。
「隣町だよ」
「隣町には《ヤツラ》が要るのじゃぞ!!」
長老は止める。
それに対しリクは。
「大丈夫だよ、そいつ等は始末屋であるこの俺に任せな!

そう言う台詞に驚く長老。
まさか、《ヤツラ》を倒す力を持っているのか…。
そう思っていると、二人は出発していた。
長老の声は空しくも聞こえなくなった。
こうして、傷が回復したリクとリーナは旅を開始するのだった。
次の町は何処へ行くのか…それは誰も分からない…
序章終了 第一章へ続く…

セカイ戦記 第一章 運命の仔の戦闘

妖精の世界、フェアリアの隣、戦争の世界、バトランゲージは存続の危機に瀕していた。
バトル王宮最上階国王の部屋。
「ひいぃぃ!!まっ待て!話せば分かる!金ならたんまり有る!だから見逃してくれぇ!」
「…………」
バトランゲージ国王、マイルは謎の生命体と話していた。
生命体は体を包帯で巻かれている者やジリジリと追い詰める者も居た。
ただ、生命体には共通点が幾らか有った。
一つ目は全員、肌が腐敗した色になっていた、具体的に灰色。
二つ目は口を大きく広げ、涎を垂らしている事。
そして三つ目は…
喋らない事だ…
何故喋らないのか、各国で議論されるが、喉が使い物にならないが妥当とされてきた。
生命体の過去の姿は、人間だった。
数十年、数百年経っても、この生命体は存在してきた。
そして生命体はゾンビの様に感染する。
今もそんな生命体から避、難する人間の中に反旗を翻す存在も居た。
その名は『退治者』と呼ばれる事になった。
その人物は生命体を倒す程の力を持っていた。
そんなリクも『退治者』の一人だ。
そして『退治者』達は、生命体に名を付ける事にしたのだ。
その名は《ヤツラ》となったのだ。

※小説のレスを消さないで下さい。
消しても無駄なので。
何か気に食わないなら、書き込めば良いじゃないですか、何でそんな事が出来ないんですか?
他人様の小説を消して、ナニが満足ですか?
彩都の小説のレスを消す事に何の意味があるんですか?
出来ればそれを書き込めば、彩都も納得します、なので、消さないで下さい。
困るのはこの小説を読む読者様なので。

コピペしていますから、消しても無駄ですよ?

Re: セカイ戦記 ( No.392 )
日時: 2018/10/04 22:28
名前: 彩都 (ID: ???)  

「リーナさん、お早う御座います」
「お早う、御座います」
検査室で出会うや否やすぐに挨拶するブランドに少し驚き、返答が少し遅れるリーナ、そしてブランドは椅子に座ったリーナを見て、『体の調子はどうですか?快調ですか?』と、リーナに問う。
「えっ?あぁ、少しは快調ですよ?暇な時はユリーカちゃんから借りている本を読んで、時間を潰したりしていますし……言うて、あまり痛みも無いですし、結構健康ですよ」
「そう、ですか……それで?ユリーカは君に一体どんな本を貸しているんだ……?父として、少し気になってねぇ?」
リーナの会話を聞いて、会話の中で私情を挟むブランドに対し、リーナは淡々と答える。
「『シックスシリーズ』です、シックスって言う名前の主人公が色々な敵と戦う小説、かなぁ?」
「……あぁ、あれですか、確かサインを貰ったとか、何とか言っていましたねぇ……」
ブランドは顎に手を当てて思い出す、確か一冊の金額1000何とかってレベルだけど、サイン本は10000とか超えるとか何とか、聞いた事が有る、おまけに作者自体あまりサインを残したがらない性格とか聞いた事あるし、そりゃプレミアになる訳だ、ブランドは適当に思い出し、静かに頷く。
「ふむ、それで?その『シックスシリーズ』でしたっけ?面白いですか?」
「えぇ、面白いです、まだ第一部なんですけど、結構色々なキャラが登場してて、キャラの掛け合いとかも面白いですし、読んでいて飽きませんね……おまけに一章が短いので、寝る前に少し読んだり、時間が有る人は十章一気に読破も出来ますし──まぁ、1000ページ超えるんだけどね、一冊──結構面白いので、よく夜更かしをしてしまいますぅ」
「そうですかぁ、それは良かったです」
ブランドはそう言って、ユリーカが読んでいる本の事について、少し知る事が出来たので、内心安堵した、もしもグロテスクな作品ばっか楽しんでいたらどうしようかと思いましたよ……安心しました、教えてくれて有難うございます、リーナさん?ブランドはそう思いながら、心の中でリーナに頭を下げた。
そしてブランドは続けてリーナに言う。
「それで?他の面々はどうですか?病室内で喧嘩とかしていませんか?」
「えっ……?あぁ、いや、あまり……」
「……したりしているの?」
「え、えぇ……喧嘩というより、言い合いとか、ですかねぇ?本を読んでいて、騒音になっているんですよねぇ?もっと静かにしてほしいというのに……」
「な、成程……それは災難ですねぇ……普通読書中は静かにしてほしいものですし……」
リーナの発言を聞いて、確かに騒音は読書の邪魔だなぁ、と、思うブランド、するとリーナが『でしょう!?』と、眉間に皺を寄せて、言葉を続ける。
「全く、男って、皆言い合いとか喧嘩、好きですよねぇ?ていうか、騒ぐのが好きって言うか、何というか……少しは静かにしてほしい人の事も考えて騒いで欲しいですよねぇ」
静かにしてほしい人の事も考えて騒いでほしい……?何だろう?この一文で、この一言ですっごく矛盾している様な気がするのですが……私の勘違いでしょうか……?ブランドはリーナの発言に少し首を傾げながら、『そ、そうですよねぇ……』と、適当に話をあわせる。
「はぁ……それにしてももう一つあるんですよね」
「もう一つ?それは一体何なんでしょうか?」
溜息を吐くリーナを見て、『一体どうしたのか?』と、思うブランド、するとブランドに対し、リーナは『実は……』と、言葉を漏らす。
「実は……モコちゃんなんですよ、そのもう一つっていうのは」
「えっ?モコさん、ですか?モコさんはただのナース、でしょう?ただの一介のナースが、どうかしたんですか?」
まさかモコさんの話が出るとは?よく分からない、一体どう言う事なんでしょう?ブランドはそう思いながら、リーナに話を聞く、すると、リーナは『あのですねぇ』と、言葉を漏らして、言葉を続ける。
「ナースの、ナースの服装を楽しんでいて、完全にウキウキしているんですよね?その姿を見る度に『うわぁ……』と、思うんですよねぇ……」
「……はい?あの、凄く意味が分からないんですが?」
首を傾げるブランドに対し、リーナは『あぁ、えーと、つまりこう言う事です』と、説明を始める。
「モコちゃんを見ていると、『年取った女性が無理して可愛いナース服を着ている』って感じに思いましてね?おまけに元気に振舞うから、余計に……ねぇ?」
若干顔が引いているリーナを見て、『は、はぁ……?』と、呆れるブランド、いや、別に無理して着ているようには思えません、逆に楽しんで着ているように思えますが……ブランドはそう思いながら、『無理しているのかなぁ?』と、思ったりもした。
「……成程ねぇ?それは後で検討しておきますね?それでは、検査は終了です、元気ならなおよしですし?」
「そうですか、有難う御座います、では」
リーナはそう言って、静かに立ち上がって、検査室を出る。
「……はぁ、面倒だった」
ブランドはリーナが去った後、その場で静かに呟いて、溜息を思いっきり吐いた、今日程疲れる検査は初めてだ、そんな事を思いながら、近くのベッドに寝転んだ──

Re: セカイ戦記 ( No.393 )
日時: 2018/10/08 23:01
名前: 彩都 (ID: ???)  

「……はぁ」
まさかユリーカちゃんの事を聞かれるとは……予想外で、リーナは少し驚いていた。
そしてリーナは静かに自身の病室に戻ろうとしていた。
「それにしても……早く終わったなぁ?まぁ、朝ご飯を抜いているし、それもそうかぁ?」
リーナはそんな事を呟きながら、自身の病室の前に辿り着き、ドアを引いて、入室する。
「ただいまぁ」
リーナがそう言って、入室すると、リクが言う。
「おっ?お帰り、どうだった?」
「さぁ?あまり変化は無かったってさぁ?」
適当に返答するリーナに対し、『そうか』と、返答するリク、そしてコウが『リーナ!この料理、うめぇ!』と、大声で言っていた。
「へぇ?美味しいの?じゃあ、早く食べないとなぁ?」
リーナはそう言って、自身のベッドの上に座って、料理を見る、へぇ、案外美味しそうだ、リーナはそう思いながら、『頂きます』と、言って、朝ご飯を食べ始める──あっ、本当に美味しい、リーナはそう思いながら、ご飯をばくばく食べる──

「…………」
目覚めた、何時の間に寝ていたのだろうか?ユリーカはそんな事を思いながら、目を擦る、そして欠伸をして、立ち上がり、体を捻る。
起きた場所は自分の寝室だった、そうか、あのままブレンドおじさんと戦って、疲れて、此処で寝たんだ……ユリーカはそう判断し、お腹を擦る、お腹は『ぐーきゅるる』と、変な音を立てて、空腹を教えてくれる。
「……お腹減った、何作ろうか?」
ユリーカはそう呟いて、首を鳴らし、体の痛みを確認する、地味にまだダメージが残っている、うーむ、そう簡単にはダメージは減らないんだなぁ?ユリーカはそう思いながら、動いて、部屋を出る──そして階段を降りて、台所に到着する。
「さぁて……今日はどうしようか?あっさり作るか、重い物にするか……」
ユリーカが独り言を呟いていると、後ろから、『おっす』と、ブレンドの声がした。
「……お早う御座います、昨日は……痛かったですか?」
ユリーカの挨拶を聞いて、ブレンドは『別に?』と、返答する。
「俺は大人だからな?そんな痛み、寝てしまえば忘れるもんさ?……まぁ、案外痛い攻撃だったのは頷ける、だからもう少し集中して、力を一部分に溜めて、攻撃したら、もっと痛手になると思う、一点集中の攻撃は何時か大きな必殺技になるからな?覚えておいた方がいいぜ?」
「成程……確かに一点集中の攻撃は考えた事が無かったなぁ……」
ブレンドの説明を受けて、ユリーカは自身の両手を見て、呟く、そもそも一部分に力を集中して、攻撃する事はあまりなかった、というのも、集中する事はあまり好きでは無いし、そもそも一部分に力を集中して、相手に攻撃されても、それを回避されてしまったら、元も子もないからだ、だから、一点集中ではなく、広範囲攻撃を何時も行っていた、……まぁ、確かに一部分に力を集中させて、攻撃すると、とんでもない威力になるから、そりゃ強いけどさぁ……当てられなかったっていう出来事が起きたらなぁ?萎えるし……ユリーカがそんな事を思っていると、ブレンドは『一点集中する時は相手の顔を見るんだ』と、発言する。
「大体相手の顔を見れば、攻撃なんて、予測可能だ、相手の目、相手の動き、相手の両手、それらで大体はな?……まぁ、『魔法』とかの攻撃をするモノは流石に思い付かないが、俺やユリーカみたいに近接系統の相手なら、それが通用する、攻撃の仕方ってのは、基本的に相手の目を見て、判断しろ、それだけは言っておくぜ?」
ブレンドはそう言って、欠伸をして、ユリーカの前から立ち去ろうとする、するとユリーカは『ど、何処へ行くんですか?』と、ブレンドに問う。
「んー?飯を食うんだよ?俺は外食メインだからなぁ?さて、今日は何を食べようかなぁ?」
ブレンドがそう言って、出口へ向かおうとすると、ユリーカが『ま、待って下さい!』と、叫ぶ。
「あ、あの……一緒に、一緒にご飯を食べませんか!?ご、ご飯は私が作るので!」
「……どういう風の吹き回しだ?」
不審に思ったブレンドがユリーカに問う、するとユリーカは『そのまんまの意味です』と、返答する。
「ただ単に、ブレンドおじさんと、ご飯を食べたいと思った、それだけです」
ユリーカはそう言って、じぃっと、ブレンドを見る、そしてブレンはユリーカの真剣な眼差しを見て、『嘘では無さそうだ』と、判断して、『あー、はいはい分かったよ?お前と食えばいいんだろう?で?何を作るんだ?』と、ユリーカに問う。
「えっと……まだ、考えていません……おじさんは、何が食べたいですか……?」
「……問うた俺がバカだった……」
ユリーカは少し恥ずかしそうに返答する、そんなユリーカに対し、ブレンドは片手で顔を覆って、静かに呆れる──まさか食べる料理を考えずに、俺に発言したのか……それはそれで呆れるなぁ?……でも、食べたい料理なんかないからなぁ?そもそも俺は適当に飯を食っている存在であるからなぁ……さて、どうしようか?ブレンドはそんな事を思いながら、腕を組んで、考える振りをする──

Re: セカイ戦記 ( No.394 )
日時: 2018/10/11 23:30
名前: 彩都 (ID: ???)  

「……今は朝だよな?」
「はい」
「……だったら、軽食レベルで良い、あまり食べたい訳では無いからな朝は?適当で良い」
「……本当に適当で良いんですか?『適当に生肉をお皿の上の乗せて提供』とかでも……」
「待て、それは色々な意味で違う!あーもう、分かったよ!ユリーカ!お前が作れる軽度な食事を作ってくれ!」
「そういえば良いんです」
「面倒くせぇ女だな……ほら、女はこう、もっと、柔軟に料理を作れってんだ……」
「へぇ?じゃあ、伯父さんが作っても良いんですよ?」
「あぁ、ごめんごめん……」
何で俺は姪っ子の機嫌に喜怒哀楽を示さなくてはならないのだろうか?ブレンドはそんな事を思いながら、冷や汗を流す、そしてユリーカは静かに冷蔵庫から、卵を取り出して、フライパンをコンロの上に乗せて、顎に手を当てる。
「……火の扱い方、出来るのか?」
不安そうにブレンドが問うと、『まぁ、それ位は出来ますよ?』と、口の端を歪ませ、ユリーカが返答する、へぇ、そうなのかぁ?そんな事を思いながら、その場で溜息を吐く。
「……どうしたんです?」
「んぁっ?あぁ、姪っ子とか、俺より年下の女に飯を作ってもらう事が無かったからなぁ?何だか珍しい感覚に陥っているだけだ」
「へぇ、つまり伯父さんは男に囲まれて育った、と?もしかしてそっち系?」
「……近い事は近いな?でも、そっち系では無い、流石に女が好きだ、大好きだ、食べたい位に、な?」
そう言って微笑むブレンドだが、ユリーカにとって、『気持ち悪い』としか、思えない言動だった。
「気持ち悪いですね、その言動」
そのまま思った事を言うと、『酷いな?』と、呆れながら溜息を吐くブレンド、そしてブレンドは淡々と自身の過去を述べる。
「……まぁ、俺『達』は『普通とは少し違う』からな?一応俺は誘拐された身だしさぁ?」
「……誘拐?」
首を傾げ、ユリーカが言うと、ブレンドは『あぁ』と、返答し、言葉を続ける。
「俺、ブレンド・ユリーカはとある場所で誘拐されてなぁ?このセカイ近辺を乗っ取ろうとした悪玉の手下なんだよ?……まぁ、俺みたいに誘拐された奴は何人もいたけどな?いやぁ、そこで戦いの基本とか、この……」
ブレンドは右手を上げて、『毒』を右手に現す。
「『毒の力』とかな?覚えたって訳さぁ……」
「へぇ……それで?どうして逃げてこれたの?」
何時の間にか熱したフライパンに卵を投入するユリーカ、そんなユリーカに対し、『簡単だ』と、言うブレンド。
「『逃げられる』と、思ったからだよ?俺は必死にその場所から、元のセカイに戻ろうと動いていたからな?……まぁ、それにしても、約二十年でその願いが叶うとはなぁ……」
ブレンドはそう言って、虚空を見上げ、安堵する、そんなブレンドを見て、ユリーカは『い、一体どんな事をされたんですか?』と、問う。
「ん?誘拐されて、か?」
「はい、そうです」
「うーんとなぁ……今さっき言った通り、戦いの勉強をして、そして強くなる為に、精鋭部隊になる為に、死ぬかもしれないというレベルでの特訓を行った、他にもあるが、別段普通だから、言わねぇけど」
「へぇ……中々に大変ですねぇ?」
ユリーカがそう言うと、ブレンドが『あぁ、そうだ』と、返答する、そしてユリーカは卵を焼き終わり、玉子焼きを皿の上に乗せて包丁でカットする、次にユリーカは切った玉子焼きをブレンドに提供する。
「はい、玉子焼き、です!簡易的に作れるといったら、これ位しか、思いつかなくてさぁ?」
「へぇ……それで?味付けは?」
「一応塩で固定しております」
「塩、か……うむ、素晴らしい心掛けだ」
ブレンドはそう言って、ユリーカから渡された箸を受け取り、先に玉子焼きを食べる、するとブレンドは『味が薄い』と、呟き、『塩くれ?』と、ユリーカにせがむ。
「……た、卵の味は、どう?」
「んー?卵かぁ……卵は中々良い種類のを使用しているな?最高級に近いぞ?」
「そうですか?まぁ、私はあまり買出しをしていないので、よく分かりませんが……」
「へぇ?じゃあ、誰が買出しを?」
ブレンドがそう言うと、ユリーカは『お父さんとお母さんの二人だよ?』と、首を傾げる。
「へぇ?アイツの妻が、ねぇ……ってか、お前の母親は一体何処に居るんだ?」
ブレンドが首を傾げ、問うと、ユリーカは『あぁー……実はぁ……』と、頬を掻きながら、説明する。
「実はお母さんはね?此処には居ないんだよ、一応実家?というか、私達の家で過ごしているよ?」
「えっ?別居って事か?」
「まぁ、それに近いね?一応お父さんが此処を仕事場兼家にしたから、お母さんが『成程、私も住もうか?』って、言ったら、『お前みたいな美しい妻、患者に見せたかねぇよ』と、お父さんが言って、お母さんが顔を真っ赤にして、お父さんを抱き締めていたんだよねぇ?お母さんもお父さんも愛情表現が下手糞だから……」
ユリーカは呆れながら言う、そんなユリーカの発言を聞いて、『どんな弟に育ったんだあいつ……?』と、兄であるブレンドは呆れていた。
そして、ユリーカも座って、玉子焼きを食べ始める──だが、ユリーカは『薄味だったかなぁ?』と、思い、食べるが、案外塩辛いので、『伯父さん、味覚壊れてる?』と、ユリーカは思った──

Re: セカイ戦記 ( No.395 )
日時: 2018/10/15 23:29
名前: 彩都 (ID: ???)  

「……でもまぁ、不味い訳では無い」
ブレンドはそう言って、口を拭いて、発言する、その発言を聞いて、ユリーカは安堵する。
「そう?それは嬉しい」
「そうか」
ブレンドは静かに返答し、深呼吸を一回し、立ち上がる。
「さて、俺は少し外を出る、お前は?」
「私は一応体の事を考えて、今日は休むよ」
「……そうか、それじゃあな?」
ブレンドはユリーカの返答を聞いて、静かにユリーカの前から離れる、そんなユリーカは『もう少しご飯を食べたら良いのに?』と、首を傾げながら思った──

「…………」
一人静かにセカイを歩くブレンド、すると目の前の存在と肩がぶつかってしまう。
「いでっ!おい、てめぇおっさん!俺の肩が折れたじゃねぇかぁ!?どうしてくれるんだぁ!?」
「そーだそーだ!兄貴は強いんだぞぉ!」
そう言って、肩がぶつかった相手の後ろから数名の男が現れる。
「そうだぜ!俺は強いんだ!だからお前みたいなおっさんなんかものの数秒で片付けられるぜ!」
肩がぶつかった相手はそう言って、ブレンドの胸倉を掴んで、叫ぶ、だがそんなブレンドは静かに方がぶつかった相手の手を握り、優しく『戦うんなら、こんな場所じゃなくて、路地裏で行った方が良いんじゃないか?』と、呟く。
「へぇ?本人がそう言うならそれでいいぜ?俺はおっさんアンタが見世物みたいにボコられる姿を見たいがな?」
肩がぶつかった相手は手を離し、数人の仲間と一緒に路地裏へと向かう──ブレンドも静かに肩がぶつかった男性の後を追う──

「さぁ、此処で良いだろ?」
肩がぶつかった相手はそう言って、ブレンドを指差しながら宣言する。
「俺の名前はタニュー・リエリス!『屈折のリエリス』って名前だぁ」
「俺はブレンド・ユリーカ、二つ名はねぇ」
「はぁん?二つ名が無いってかぁ!?無いと、このセカイを生き残る方法は無いぜぇ!」
肩がぶつかった相手──リエリスだ──がそう言って、ポケットから、折り畳みのナイフを取り出して、ブレンドに向かって切りつけようとする、だが、ブレンドは静かにそのナイフを受け止め、逆に『握り潰し』た、そのシーンを見て、リエリスが『なっ!?』と、驚愕する、そしてリエリスは『お、お前等ぁ!やれぇ!』と、数人のメンバーに命令する。
「お、おぅ!お前等、行くぞぉ!」
メンバーの一人が士気を上げ、全員で向かう、そんなメンバーに対し、ブレンドは簡単に攻撃を回避し、カウンターを放って、逆に大ダメージを与える。
「おら?お前等のレベルはそんなんかよ?かっ、よえぇなぁ?これじゃあ、全員倒せるぞぉ?」
ブレンドはそう言って、あっさり全員倒す、そんなシーンを見て、リエリスは『くそっ!』と、言って、一人で特攻する。
「お前に一つ言っておくぜ?『戦う相手には気をつけろ』となぁ?」
ブレンドはそう言って、リエリスの顔面を思いっきりぶん殴って、ふっ飛ばし、壁に衝突させる。
「……弱かったなぁ?珍しいな?流石にこんなに弱い存在、見た事が無い……」
ブレンドがそう言って、静かに呆れる、そしてブレンドは息を、溜息を漏らしながら、その場を後にした──

「……はぁ、暇だ、戦いたい……」
ブレンドはそう言って、俯きながら歩く、すると、頭部に何やら柔らかいモノが当たる、柔らかいモノが頭に当たり、ブレンドは少しよろけた、うおぉっ、何だぁ!?ブレンドはそう思い、顔を上げる、すると巨乳の女性がブレンドを蔑んだ目で睨んでいた。
「貴方……」
「あぁっ?何だよ?巨乳女?俺に用か?」
ブレンドは目の前の巨乳に首を傾げ、顎に手を当てる、すると巨乳の女性は静かに怒鳴る。
「私の胸はアンタみたいな下賎で金が無さそうな男には揉ませないと決めています、ですが、あんな不注意でアンタの頭に胸が当たるなんて……怖気が襲ってきますわ!なので、賠償金を請求します!」
「はぁ?不注意なら、見逃せよ、お互い悪い、それでいいだろ?」
「よかないわよ!アンタだけ良い思いしているじゃない!」
「えっ?何で?今更巨乳に関わっても、別段喜ばねぇよ?年を考えろおばさんよぉ?」
耳を小指で穿(ほじ)りながら呆れるブレンドに対し、巨乳の女性は激怒し、ブレンドを指差す。
「何ですってぇ……!?あぁ、もう分かりました!今から貴方に決闘を挑みます!それでいいでしょう!そして決闘に負けたら、貴方、賠償金を支払ってもらいますからね!いいですか!?」
そう宣言する巨乳の女性、そんな巨乳の女性に対し『決闘』と、聞いて興奮するブレンド。
「何だと!?決闘だと!?それはいいなぁ!俺、戦いたい欲が溢れているんだ!強い相手を呼んでくれよ!」
そう言って、喜ぶブレンドに対し、巨乳の女性は『ふんっ!そう言っておきなさい!数十分後、アンタは絶対に後悔しているからねぇ!』と、高らかに宣言する──ブレンドは巨乳の女性のその発言を受けて、『馬鹿め、俺がそんな弱く見えるのかぁ!?全く、ノー天気な脳味噌だぜ!』と、思って、口の端を歪ませていた、そして『ついてきなさい!』と、宣言する巨乳の女性に対し、静かについていくブレンド、巨乳の女性が用意する相手に対し、ブレンドは勝てるのか?それは用意する相手次第だ──

Re: セカイ戦記 ( No.396 )
日時: 2018/10/18 23:43
名前: 彩都 (ID: ???)  


ブランドは巨乳の女性の後を着いて行く、すると巨乳の女性が乗っていたであろう馬車に立ち止まり、『乗りなさい』と、言われる。
「……はいはい」
ブランドは言われるがままに馬車に乗り込み、座る、ふかふかのシートで驚いた。
「……それで?私の胸、柔らかかった?」
ふと、変な事を聞く巨乳女だな?と、思うブランド、そしてブランドはそのまま答える。
「おぅ」
「……死刑ね」
「そうか」
巨乳の女性の発言を適当に返すブランド、全く、面倒だ、そんな事を思っていると、『貴方、名前は?』と、問われる。
「他人の名前を聞く時はまず、あんたから名乗れよ?礼儀だぜ?」
ブランドがそう言うと、巨乳の女性は舌打ちをした後、名を名乗る。
「セラス、セラス・マークネイソンよ、アンタの名は?」
「セラス、か……俺はブランド・ユリーカ、ただの浮浪者だ」
ブランドはそう言って、巨乳の女──セラスだ──に返答する、するとセラスは口を歪ませ、『成程?浮浪者、ねぇ?それじゃあお金は無さそうね?』と、言う。
「まぁな?今日の飯もありつけないからな?」
冗談交じりに言葉を口から放つブランドに、セラスは『そう?』と、淡々と答える。
「それで?貴方が倒される未来は見えたかしら?」
「あぁっ?俺が倒される?有り得んよ?だって、俺は相当強いんだよ、『今、この状況でお前さんを殺す事位容易なレベル』でなぁ?」
ブランドはそう言って、右手でセラスを指差す、そんなセラスは『フフフ?』と、言って、『ブランドに拳銃の銃口を向け』た。
「粋がるな?」
「それはお前だ?あまり見た目だけで決め付けるなよ?ブサイクのブスが?」
ブランドがそう言うと、セラスは引き金を引いて、ブランドに発砲した、ブレンドは一瞬で右手の甲で拳銃の弾を裏拳で制し、拳銃の弾を回避する。
「えっ……!?」
セラスは拳銃の銃弾がブランドに当たらず、逆に『外の方へ弾かれている』事を確認する、そして弾かれた為、馬車の窓から小さな穴が開いているのを視認する。
「ど、どういう──!?」
「簡単だよ、『拳銃の弾を弾いた』、ただそれだけだ」
ブランドはそう言って、呆れながらセラスを見る。
「『俺は『それ』が出来る程強い』んだよ、ほら、分かっただろ?」
ブランドは溜息を吐きながら言い、呆れる、そんなブランドを見て、セラスは少し苛つく。
「アンタ……本当に強いの?」
「本当に強いよ、そうだなぁ……『一分でこのセカイを、このセカイの住人を殺害出来る』ぜ?俺はそのレベルで強いんだ、だから……『俺をあまり刺激するな』よ……?」
ブランドはそう言ってセラスに威嚇する、するとセラスは『黙れよ?喚くな!』と、叫ぶ。
「私の要する存在だって強いわ!だから……アンタなんかけちょんけちょんよ!」
セラスが叫んで、息を荒くする、すると馬車は停まり、『セラス様、到着しました』と、外から言われる。
「えっ?もう到着した?……フフフ、貴方の死期が近付いたようねぇ?さぁ、貴方、死ぬ前に『神様』でもお祈りしたらぁ!?」
「縋(すが)る神なんかいねぇよ?だって、俺が勝つもん?」
ブランドはそう言って、口の端を歪ませてセラスを見る、セラスは『覚えてなさい!』と、言って、先に馬車を出て、外の人物と会話する──ブランドは静かに息を漏らし、『面倒な相手だなぁ?』と、呆れる──

「フフフ……貴方、来なさい?準備が出来たわ」
数分後、セラスが外から馬車へ現れる、ブランドは『おせぇなぁ』と、思いながら、馬車を降りる。
「さぁ、此処で戦ってもらうわよ!」
セラスがそう言って、指を指す、其処は巨大な建物がある場所だった。
「此処の地下に闘技場があるわ、そこで挑戦者である貴方が戦うの、貴方が負ける姿、拝んであげるわ……!」
「拝んでどうするんだ?見るんじゃないのか……?」
ブランドはそう言って、セラスの発言に呆れる、そしてセラスが先に進むので、セラスの後を追う。
まず、建物の中に入り、エレベーターで地下を押して、地下へと降りて行く、ブランドはエレベーターの中で『一体誰と戦うんだろうなぁ?』と、思いながら、胸を躍らせていた、するとすぐに地下に到着し、扉が開く。
すると目の前に大勢の観衆がいた、しかも真ん中に一人の存在を見ながら喚いている、成程、『闘技場』って、そう言う事か……ブランドは静かに理解する。
「さぁ、此処で戦ってもらうわ、貴方の無様な姿を色々な存在に見られるの、ワクワクするでしょ?」
「てめぇの出鼻を挫く姿が楽しみだな」
ブランドはそう言って、その場で笑う、ふーん、この存在、強いかどうかは分からないが、こんなに騒がれているって事は、流石に強いんだろうなぁ?でも、すぐに倒して勝てそうだ、何故なら自分は相当強いからなぁ……!ブランドはそんな事を思いながら、体の色々な所を鳴らして、何時でも動かせる様にならしておく、そしてセラスは『さぁ、さっさと前に現れなさい?ブランド・ユリーカぁ!』と、叫ぶ、はいはい……ブランドはそう思いながら、前に進み、大勢の観衆の前、目の前の存在の前へと、現れた──


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。