複雑・ファジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- セカイ戦記
- 日時: 2016/05/17 18:57
- 名前: 彩都 (ID: lKhy8GBa)
ーーぼくは戦うーーこの汚れたセカイとーー
二作目の投稿です。
初めての方も知っている方も初めまして、彩都と申します。
気長に投稿します。
今回は歴史ファンタジー…かも…
という事で宜しく
登場人物
今作は先にキャラ紹介をさせていただきます。
主人公
トゥダ・リク 男
このセカイは名前に意味は無く、名字・名前や逆に名前・名字は無く、名字・名字、名前・名前となっている。
リクは名前・名前。
リーナ・ユリ 女
名前・名前。
妖精で回復の魔法を使う。
リクの仲間。
リヴェレット・モコ 女
名前・名前。
攻撃系の魔法を使う。
ユリは貧乳だが、モコは巨乳。
何時も箒に乗っている。
ショウ・コウ 男
名前・名前。
肉弾戦が得意な仲間。
魔法では倒せない存在には肉弾戦が良いとされている。
ジェネレッド・D 男
?・?
リクの仲間だが何者かは知らない。
敵かもしれない。
Dは物語の中心に近い。
サルウ°ァ・ティル 女
名前・名前。
名前の言い方は秘密。
大きな剣、真剣簪(かんざし)を使う。
大きさは約三メートル。
サワラビ・ユウ
名字・名前。
遙か遠く、キョクトウのニホンの人間。
彼も何者かは分かってない。
何時も一人で行動している。
薙刀の師範代を務めている。
μ
記号。
名前を持たず、施設で使われていた記号を使っている。
戦闘力は圧倒的に強いが、カロリーが切れるとすぐ戦闘不能になる。
白いジャージに白い肌、髪は無く、オールバックの様な角を生やしている。
用語解説
魔法
魔法は体内に眠る魔力を燃焼させて、魔法を扱う。
キンキなる魔法も存在する。
キンキなる魔法は使うと死んだり、植物人間になったりする。
存在
セカイ戦記における敵。
魔法で倒せる奴や肉弾戦でしか倒せない者もいる。
肉体の一部分が膨らんでいたりと『異形』の存在。
ゾンビの様に意志は持たず、人間を襲う。
セカイ
混沌としている。
その混沌のせいで存在が出来たと言われている。
舞台的に言えば、『北斗の拳』の世紀末ワールドに近いです。
存在が色んな所でばっこしている。
妖精
見える者もいれば見えない者もいる。
リク達のメンバーは見える奴が多い。
見えない者は眼鏡を使ったりする。
だが、眼鏡も法外な値段が多い。
傷の手当や回復が得意。
回復は魔法に当たるので、妖精は無意識に魔法を使っている事になる。
『リク…貴方は希望の仔…貴方は奇跡の仔…貴方は私と**の仔…お母さんが居なくても頑張るのよ…』
「お母さん!!」
そう言って、母さんは燃え盛るセカイから、燃えた。
跡形もなく、消えた。
セカイ戦記 序章 、『運命』の仔
俺はトゥダ・リク。
男、十六歳。
《ヤツラ》を始末する者。
《ヤツラ》とは、前々からこのセカイに現れた敵だ。
コイツ等のせいで俺は母を亡くした。
俺はコイツ等を駆逐する為に仲間を探している。
俺は仲間探しの為に故郷を捨てた。
そして俺は前へ一歩、踏み出した。
少し歩いて着いたのは、妖精の世界、フェアリアだ。
そこで俺は水浴びをしているビキニの女性を見つけた。
「おーい!妖精王に会いたい!道案内してくれ!」
ビキニの女性は羽を生やしてこちらに来た。
どうやら妖精らしいが、背は俺の胴体位だろう。
「貴方、妖精王に会いたいの?今は会えないわ、会うの止めたら?」
「俺は《ヤツラ》を駆逐する為に妖精王に力を借りに来たんだ、止める事は出来ない」
「分かったわ、じゃあ貴方の仲間になるから会うのは止めてくれない?回復も出来るから旅には最適よ」
「良いのか?」
「良いわよ、私の名前はリーナ・ユリ、宜しく」
「俺はリク、宜しく」
こうして、人間、リクと妖精、リーナの出会いだった。
「なぁ、リーナ、この水は人間でも飲めるのか?」
そう言って、リーナが浸かっていた水を一掬い、口に近づける。
「ダメッ!!!!!」
リーナの止めは既に遅し、もう口に含んで、喉を鳴らした後だった。
「ん?どうした?リーナの汗が入っているから、飲むなってか?大丈夫だろ…」
リーナは言う。
「いや、そうじゃなくて…人間は此処の水飲むと、人間には毒だからって…」
そう言うのと同じくして、リクは気絶する。
「リクッ!?」
リーナはビキニのまま、、リクを長老の所へ連れていった。
「んー、ユリ…」
長老は重い口を開いた。
・・・・・・・・・・・・
「こやつには毒その物が無い…これはどういう事じゃ?」
「えっ…?」
リーナは驚いた。
人間で泉の水を飲んだのは大抵、必ず死ぬ、最悪死ななくても毒の後遺症が残るのに…。
リーナにとって、この事は不思議で不思議で意味が分からなかった。
すると、リクが目覚めた。
「う…うーん…此処は…何処だ…?」
リクはすぐさま、リーナを見つけた。
「リーナ!此処は何処だ!?俺は何故此処に!?」
リクは慌てて周りを見やる。
「落ち着くのじゃ、少年」
と、長老が止める。
長老は、リクが倒れて此処に来た事、此処は妖精の村と長老である事を話した。
「全く信じられん話だが、俺が記憶を覚えていないんだ、リーナ有難う」
「良いよ、リクって見た目に反して軽いんだもん」
そういうリーナに驚くリク。
「お前さん知らんのか?妖精は小柄だが怪力だぞ?」
その事を聞いて驚く。
妖精は力が凄いんだ…。
リクは新たに情報を頭に叩き込んで、立ち上がる。
「良し、行くか」
長老はリクがすぐ立ち上がった事と同時に驚くが、どこかへ行く事にも驚く。
「待て、お前さん、今から何処へ行くのじゃ?」
長老が聞くと、すぐさま言った。
「隣町だよ」
「隣町には《ヤツラ》が要るのじゃぞ!!」
長老は止める。
それに対しリクは。
「大丈夫だよ、そいつ等は始末屋であるこの俺に任せな!
」
そう言う台詞に驚く長老。
まさか、《ヤツラ》を倒す力を持っているのか…。
そう思っていると、二人は出発していた。
長老の声は空しくも聞こえなくなった。
こうして、傷が回復したリクとリーナは旅を開始するのだった。
次の町は何処へ行くのか…それは誰も分からない…
序章終了 第一章へ続く…
セカイ戦記 第一章 運命の仔の戦闘
妖精の世界、フェアリアの隣、戦争の世界、バトランゲージは存続の危機に瀕していた。
バトル王宮最上階国王の部屋。
「ひいぃぃ!!まっ待て!話せば分かる!金ならたんまり有る!だから見逃してくれぇ!」
「…………」
バトランゲージ国王、マイルは謎の生命体と話していた。
生命体は体を包帯で巻かれている者やジリジリと追い詰める者も居た。
ただ、生命体には共通点が幾らか有った。
一つ目は全員、肌が腐敗した色になっていた、具体的に灰色。
二つ目は口を大きく広げ、涎を垂らしている事。
そして三つ目は…
喋らない事だ…
何故喋らないのか、各国で議論されるが、喉が使い物にならないが妥当とされてきた。
生命体の過去の姿は、人間だった。
数十年、数百年経っても、この生命体は存在してきた。
そして生命体はゾンビの様に感染する。
今もそんな生命体から避、難する人間の中に反旗を翻す存在も居た。
その名は『退治者』と呼ばれる事になった。
その人物は生命体を倒す程の力を持っていた。
そんなリクも『退治者』の一人だ。
そして『退治者』達は、生命体に名を付ける事にしたのだ。
その名は《ヤツラ》となったのだ。
※小説のレスを消さないで下さい。
消しても無駄なので。
何か気に食わないなら、書き込めば良いじゃないですか、何でそんな事が出来ないんですか?
他人様の小説を消して、ナニが満足ですか?
彩都の小説のレスを消す事に何の意味があるんですか?
出来ればそれを書き込めば、彩都も納得します、なので、消さないで下さい。
困るのはこの小説を読む読者様なので。
コピペしていますから、消しても無駄ですよ?
- Re: セカイ戦記 ( No.306 )
- 日時: 2017/12/07 21:47
- 名前: 彩都 (ID: Oh9/3OA.)
ブランドは過去の事を思い出しながら、カルテを持って、部屋に戻ろうとする、すると一人の存在が病院の中に入ってきた。
「おぅい?ブランド居るかぁ?」
聞き慣れた声に対し、ブランドはすぐに反応し、玄関へと向かう。
「よぉ、元気にしていたかぁ?」
「あっ、兄さんじゃないか、どうかしたのかい?」
「ん?あぁ、暇だから酒持って、此処に来たんだよ、どうだ?少し休憩しないか?」
「……まぁ、良いけれど……」
ブランドはそう言って、カルテを部屋に置いて、コップを用意し、ブレンドにコップを渡した。
「サンキュー……さぁ、屋上に行こうぜ?」
「屋上?珍しいねぇ、良いよ」
ブランドはブレンドの発言に頷いて、屋上へと案内する──
「ふぅ!久し振りに屋上に上ったなぁ」
「アハハ……」
ブランドはブレンドの言葉に苦笑するしかない、そして二人は屋上の縁に座って、コップにお酒を注いで、呑みながら話始める。
「最近はどうだ?医者も?」
「うーん、そうだね、今は忙しいかな?でも、今忙しいけれど、もうすぐ忙しくなくなるかもね?」
「へっ?それはどういう事だ?」
「今居る人達、実は旅をしている人なんだ、そして怪我がもうすぐ治りそうだし……だからもって、三日以内に居なくなるかもね?」
「へぇ、それは良い話を聞いた、それじゃあ俺がその旅人に話を聞いておこう」
「いや、聞かなくても良いよ……」
ブランドはそう言って、首を横に振る、そして仮面を外して手元のコップの中の酒を飲む。
「ふむ、美味しい酒だね、何処で買ったの?」
「此処の近辺、名前は何だったかなぁ……?」
「お、思い出せないなら良いよ?酒の銘柄だけ覚えるし」
「おっ、そうか、それはすまんな……」
ブレンドはそう言って、自身もコップの中の酒を飲む、そしてブランドが言う。
「……兄さん、貴方が此処に来たのは何か理由があるんでしょう?」
「……まぁな」
「じゃあその『理由』って?もしくは『夢』でも見たの?」
「ん?何でお前が『夢』の事を……?」
ブレンドが怪訝そうに言うと、真っ直ぐとした目つきでブランドはブレンドを見つめる。
「質問に答えて?質問を質問で返されると困るなぁ?」
「…………別に、何もねぇよ」
ブランドはそう言って、酒を飲み干し、お代りをする、ブランドは少しにやつきながらブレンドに言う。
「分かった、そう言う事か」
「どういう事だ?」
「『夢』の事を語りたくて此処に来たんだな?」
「……んな訳ねぇだろ、仮にそうだとしても、何のメリットが俺にある?何のデメリットが何処に存在するか?そもそも存在しないのに語りに来る訳無いだろ?」
「ハハッ、兄さんらしいや……でも、どうして此処に来たんだい?お酒を持ってくるなんて珍しい?」
「かっ、偶々良い酒を見付けたんだよ、兄貴らしい事をさせてくれよ?」
「なぁにが、『兄貴らしい事』だ?何時も『兄貴らしい事』はしているぜ?兄さんは?俺が生まれるよりも前から、ね?」
「よせやい、そう言われると恥ずかしいぜ?」
「照れるな照れるな?兄貴なんだから、胸を張って生きろよ?」
「おいおい……」
ブレンドは少し照れながら鼻の下を指で擦って照れている顔を隠す、そしてブランドが言う。
「んで、聞くけど……このお酒、金額は?」
「えっ?それは……」
「聞くだけ聞かせてよ?」
「……面倒な弟だぜ」
ブレンドは静かに溜息を吐いて、ブランドの耳に小声で言う。
「…………兄さん、もしかして盗品?」
「んな訳ねぇだろ!流石に俺だって金位あるわぁ!舐めんなよ!?」
「舐めてないって……だって、兄さん、金持って無さそうじゃん?」
「あぁっ?持ってるに決まっているだろう」
ブレンドはそう言って、マントを捲って、ブランドにマントの内を確認させる、すると皺くちゃになったお金がマントの内ポケットに入っていた、それも何個もののポケットの中に大量のお金が入っていた。
「実は『コドク村』を出る前に少しずつ少しずつパクってたんだよ、まだまだ金はあるから、金には困らない!」
「…………兄貴らしいや」
ブランドはそう言って、頭を垂れる、そしてブランドが続けて言う。
「全く……兄さんは兄さんだなぁ、何の変わりも無い、変わりが有るとすれば、顔の皺、老け顔、そして白髪……」
「全部余計だブランド!お前も俺みたいな年になってみろ!俺みたいになるぞ!兄弟だからな!」
「うーわ、それは聞きたくなかった、死んでも聞きたくなかった」
「お前!兄に対して、何と言う風評被害を!何と言う悪鬼羅刹な発言を!」
ブレンドはそう言いながら涙目になる、これ以上弄ると、完全に面倒な事になるなぁ、ブランドはそう考えて、ブレンドを落ち着かせる事にした。
「まぁまぁ、落ち着いてよ?でも『コドク村』にお金があるなんて……矢張り『コドク村』は不思議だなぁ」
「まぁな、俺でもまだまだ分からない事だらけだし……なぁ、今度時間があったら、『コドク村』壊滅させようぜ?それならもっと金が手に入る!」
そう言うブレンドに対し、ブランドは静かに頷く。
「そうだねぇ、俺も強くなったし、兄さんも強くなったもんね、確かにそれは良い案だ、で、何時にするの?」
「そうだなぁ、一週間後とかどうだ!?」
「いいねぇ!そうしよう!」
ブレンドの言葉にブランドは了承する、そしてブランドは三杯目のお代わりをして、ブレンドと続けて会話をする──
- Re: セカイ戦記 ( No.307 )
- 日時: 2017/12/11 21:36
- 名前: 彩都 (ID: 50PasCpc)
「ふむ、一週間後、ね……で、どうする?一応の武器は?」
「そうだな、個人的には銃が良いと思うぞ?でも、相手はスライムとか居るしなぁ……」
「ふぅむ……それなら水分を飛ばすって意味で、火炎放射器とかはどうだろう?」
「成程、そう言う手があるか……ってか、火炎放射器ってあるの?」
ブレンドがそう言うと、ブランドが言う。
「えーと……兄さんが『コドク村』に居る間に開発されたと思うよ?一応売っているみたいだしさぁ?──主に草刈用とか、畑を焼いたりとかさぁ?──」
「成程、それなら早めに買おうか」
ブレンドはそう言って、メモを取る、メモには、『買う物 火炎放射器』と書く。
「後、他には何が必要だろう?」
「そうだなぁ……『屈強なる心』とか?」
「ばぁろぉ!そんなもん、何時も持ってんだろぉ?」
「アハハハハハ!確かにな!」
酒も回っているので、大声で笑う二人、そしてブランドが言う。
「んで、突入するにしても、武器は言った、心も言った、では次は?そう、『防具』でしょう!防具はどうするの?」
「防具ぅ?んなもん、『屈強なる心』でカバー──」
「出来ねぇよ、完全に出来ねぇよ、とりあえず、動きやすい格好で良いですかねぇ、兄さんみたいなマントをつけて、防御、って感じで?」
「お、おぅ……」
まさかツッコまれるとは……ブレンドはそんな事は思わなかったので、驚愕していた、そしてブレンドは酔い醒ましに三杯目をコップの中に入れる。
「ふむ……結構白熱した議論である」
「確かにね……でも、戦うにしても、二人だけはなぁ……」
「なぁに、言ってんだ、此処は最近『闘技場』とやらを行ったばっかりだろう?だから、『闘技場』の優勝者に手伝ってもらえば良いだろう?」
ブレンドの発言に、ブランドは首を横に振って説明する。
「だーかーらー!その『闘技場』の優勝者が旅人だって言ってんでしょう!だから無理なんです!」
「えぇっ?そうか、それなら準優勝者の……ユリーカってヤツだな、ソイツに頼もうぜ?」
「ユリーカは私の娘です」
「えっ?」
ブランドの発言にブレンドは驚愕していた。
「あれっ!?お前結婚していたの!?ってか、娘も居たの!?息子は!?」
「え、えーと……息子は居ませんねぇ……娘、一人娘、子は娘の一人しか……」
声の語尾が弱まるブランドに対し、ブレンドは驚愕しかなかった。
「まさか俺が幽閉されている間に……!お前は兄の何歩先も進んでるぜ……!」
「バカ言えよ兄さん、兄さんは俺よりも強いってのがあるだろう?ってか、殆どの『闘技場』ベスト8進出者が旅人及び、旅人の仲間になるんですよねぇ……」
ブランドの発言を受けて、ブレンドが驚愕している、そしてブレンドが言う。
「そ、それなら!旅人じゃない奴を選べば!」
「そうは言ってもねぇ……使えない存在ばっかですよ?私の経営している『裏闘技場』でも、まだまだの存在ばっかですし……」
「えっ?『裏闘技場』?あんな賭博みたいなモノ、お前が経営しているの?」
「えぇ、だから自分は仮面を被って顔を隠しているんですよ」
ブランドの暴露にブレンドは驚愕するしかない、そしてブレンドが焦りながらブランドに言う。
「えっ?えっ?ちょっと待って?あまり話が入ってこない……あーはいはい、そう言う事ね、はいはい……って、お前ヤバ過ぎだろ!?なぁに、兄よりも色々な事をしているんだ!?」
「え、えぇ……そう言われましてもぉ?」
「『そう言われましてもぉ』、じゃねーよ!そうじゃねぇよ!何だよお前!色々と兄貴である俺よりすげぇじゃねぇか!これ、完全に兄貴である俺の負けじゃねぇか!」
「…………」
酒に酔って、感情が暴走しているだけか、ブランドは冷静に判断し、静かに溜息を吐く。
全く……『酒には飲まれるな』と言われているのに、この兄は……ブランドはそう思いながら、二度目の溜息を吐く──
「あーもう!やだぁ!お前より兄兄してねぇ!」
「兄兄してねぇって何ですか、『兄兄』って!」
ブランドの膝枕を受けながらブレンドは暴れようとする、この人、酒に弱いのか、酒を飲むと暴走状態になるのか、どっちだよ……前に会った時は酒を飲んでも暴れなかったのに……時間の所為かもしれないな、ブランドはそう考えて、膝枕を受けている兄を見続ける。
「はぁ……この人の嫁は完全に苦労する事になるよなぁ……」
ブレンドの事を思い、ブランドは上空を見上げ、虚空を見続ける──どうか神様、この人に良い女性を与えて下さい……出来れば貧乳で、兄は貧乳が嫌いだからです、どうか御願いします……ブランドは虚空に向かって神様に願いを言い続ける──
「……ん?あれっ?此処は?」
「私の病院の屋上です」
「あ、あぁ、そうか……俺は酒を飲んで……」
「そうですそうです、兄さんは酒を飲んで倒れたんです、だから私が介抱しているんです」
「成程……すまんな、ブランド……勝手に居なくなったりして、寂しかったろ?」
「……べ、別に寂しくなんかありませんよ……」
仮面を被っているブランドの目には薄っすらと涙が出ていた。
「良いんだよ、そうやって痩せ我慢しなくてもさ?これからずっと俺は生きているんだ、だから寂しさも消えるぜ?」
ブレンドはそう言って、笑顔になる、あぁ、この笑顔、やっぱり兄さんだなぁ、ブランドはそう思いながら心の奥底で『兄が帰ってきた』事に安堵する──
- Re: セカイ戦記 ( No.308 )
- 日時: 2017/12/14 21:59
- 名前: 彩都 (ID: fMHQuj5n)
「さぁて、時間も過ぎた事だし……私は仕事に戻りますよ?」
「えっ?もう?」
そう言うブランドに対し、ブレンドは不思議そうな言い方をする。
「そりゃそうでしょうよ?だって何時間経っていると思っているんですか兄さん?もう一時間は経っています、更に飲み始めて、で計算するなら、もう一時間半は経っていますよ?」
「マジかよぉ?それ程迄に疲れていたのかねぇ?あっ、そうだ、ブランドよ、寝泊りさせてくれよ病室で?ベッドあるんだろ?」
「確かにありますけど……もしかして頭の病気で寝泊りする気ですか?」
「んな訳ねぇだろ!?酒飲んで眠くなったからだよ!まだ頭は悪くねぇ!」
「おっ?誰も『頭が悪い』とは言っていないんですがねぇ?『頭の病気』としか言っていないんですがねぇ……?」
ニヤニヤ笑うブランドの頭を殴るブレンド。
「あのなぁ……兄貴をからかうなっての!」
「ハハッ……矢張り兄さんは面白いや」
「俺は面白くねぇけれどよぉ?」
ブレンドはそう言って、唇を尖らせる──そしてブランドはブレンドを空いている病室に案内し、寝かせる。
「はぁ、面倒な大人が一人増えてしまった……あぁ、面倒だ」
ブランドがそう呟いて『巨大な胸を持つ存在』の方に向かう、すると『巨大な胸を持つ存在』の部屋の目の前にユリーカが立っているのを確認する。
「ん?おや、ユリーカ、どうしたんですか?」
「え、えと……どう説明すれば良いのかなぁ、この状況?」
「はぁ?何を言って……?」
ブランドがそう言って、戸の隙間から『巨大な胸を持つ存在』を確認する、すると其処には『Dが椅子に座って』いた、一体何をしているのでしょうか?そう思いながらブランドは『入室しますよー』と宣言し、『巨大な胸を持つ存在』の病室に進入する、するとブランド、ユリーカの目の前にとんでもない光景が見えた。
それは、『菱縛りで宙吊りになっているリク』だった、まるでリクが『生贄』の様にブランド、ユリーカは思う。
「…………」
「…………」
何が何だか分からない、二人はそう思いながら、Dに一部始終、いや、『全部始終』を聞く事にした。
「え、えっと、D選手?あの宙に吊られているリク選手は……?」
「あっ、これ、亀甲縛りとよく間違われる、『菱縛り』じゃないか、案外完成度高いや」
「ん?あぁ、お前等か……実はな、あの宙に吊られているバカがまぁた、この女を攻撃してなぁ?だからリーナに手足を縛ってもらい、コウが持っていた本の中に『緊縛全集』というのがあって、それを使用して、俺が縛ったんだ、全く、話を聞こうにも、話をしようにも、コイツが攻撃しようとするから、縛るのに大変だったぜ……」
そう言って冷や汗を掻くDに対し、そりゃ大変だったなぁ、とブランドは思う、それにしても、口にタオルを突っ込んで迄黙らせる相手なのか、リク選手は……と思うブランド。
するとブランドに向かって、リクは大声で言う。
「フガ!フガフガガ!フガフガ!?(あっ!ブランドだ!ご飯は!?)」
「黙ってろブタ」
「フガフガガ!(ブタじゃない!)」
「…………」
完全に主従関係が出来ている、ブランドはそう思いながらDに話を続ける。
「それで?貴方達はどんな会話をしていたんですか?」
ブランドの発言に奥に居るリーナが説明する。
「え、えーと、この巨乳さんの名前当てゲーム」
「はぁ?」
「そう、リーナの言う通りだ、巨乳だけに『チチデカ』、『チッチー』とか言ってた、三人で」
「そうだ、コウの言う通りだ」
ブランドが変な声を上げると、リーナの隣のコウが腕を組んで返答する、更にDがコウの発言に頷く。
えぇっ……何その低レベルな会話……ブランドはそう思いながら名前に若干引いてしまう、するとユリーカが言う。
「ふむ、巨乳ってだけだから、『ニュー』って名前かもなぁ?」
「ユリーカ、貴方迄!?」
ユリーカのまさかの参戦により、ブランドは驚愕してしまう、そしてブランドも『巨大な胸を持つ存在』の名前を当てるゲームに強制参加させられてしまう。
「え、えーと……無難に『シェイル』とか?」
「ダサい」
「だせぇ」
「それはない」
「ねぇよ」
「えぇっ……」
D、コウ、リーナ、ユリーカの四連撃の口撃により、ブランドは意気消沈してしまう、そしてリクが喋る。
「フガフガフガフガフガォ!?(腹減ったんだけれどぉ!?)」
そう言うリクの発言は当然聞き入れられずに『巨大な胸を持つ存在』の名前当てゲームが進む。
「巨乳だけに『チチチチ』」
「巨乳だけに『パイパイ』」
「巨乳だけに『チチパイ』」
「巨乳だけに『チッパイ』」
「フガフガ!(腹減った!)」
「巨乳巨乳うるへー!!そして一人は一人でフガフガうるせぇ!!」
四人の巨乳口撃、そして一人の騒音に対し、遂に『巨大な胸を持つ存在』が怒鳴る。
「ていうか、『巨乳だけに』って何!?私の名前は『巨乳だけに』ってだけで名付けられんの!?それはそれで厭だわ!ってか、もう一人!緊縛されているのに元気だな!?フガフガうるせぇよ!」
怒鳴る『巨大な胸を持つ存在』に対し、Dが唇を尖らせて言う。
「じゃあ少しは思い出せよ、自身の名をよぉ?それもしないのに、俺達に名付けられた名前で過ごすってか?」
「流石に『チチチチ』、『パイパイ』とかで過ごす気はねぇよ!もっと平淡(へいたん)な名前にしろよ!一杯居そうな名前とか!一般的な名前にしろ!」
「面倒ですねぇ」
怒鳴る『巨大な胸を持つ存在』を見て、ブランドが言う、そんなブランドの発言にツッコミを入れる『巨大な胸を持つ存在』。
「医者が一番言っちゃいけない発言だと思う!?」
ツッコむ『巨大な胸を持つ存在』を見て、溜息を吐き、コウが言う。
「じゃあ、本人に決めてもらうか?どんな名前が良いんだ?」
「えっ?そうだなぁ……」
少し考え、『巨大な胸を持つ存在』は言う。
「『ミリア』、とか……」
「夢見過ぎ」
「意味不明」
「訳が分からないよ」
「どうしてそうなった?」
四人の名前批判口撃に『巨大な胸を持つ存在』が言う。
「じゃあ、どうすれば良いんだよ!?」
そう言う『巨大な胸を持つ存在』に対し、口撃に参加していないリクが言う。
「フガフガッガ!(お腹減った!)」
「お前は黙ってろぉ!!」
『巨大な胸を持つ存在』は叫ぶリクを見て、ツッコミを入れる──
- Re: セカイ戦記 ( No.309 )
- 日時: 2017/12/18 22:16
- 名前: 彩都 (ID: SsbgW4eU)
「お前等マジでいい加減にしろよ……!ぜってぇ遊んでんだろ!?」
叫ぶ『巨大な胸を持つ存在』に対し、四人が淡々と述べる。
「んな訳ねぇだろ?こんな動けない相手に遊ぶだなんて……幾らお前が玩具(おもちゃ)でも、しねぇよ」
「おい、ちょっと待て?何で玩具(がんぐ)と書いて『おもちゃ』と読むんだ?その説明をくれよ?」
「そうだよ!Dの言う通りだよ!Dは真剣に考えていたかもしれないよ!?まぁ、私は遊んだけど」
「やっぱりなぁ!?遊ぶなって!」
「そうだぞ!遊ぶ時は本格的に、だぞ!」
「お前はお前で遊びの説明をするんじゃねぇ!」
「お前等落ち着けって?俺の発言は間違ってはいないんだから?そんなに喧嘩するなって?」
「一番の原因が貴様なんですがぁ!?」
怒りを露わにする『巨大な胸を持つ存在』に対し、ユリーカが言う。
「まぁ、遊んでもらえて良かったじゃないか?退屈凌ぎにはなるだろう?」
「遊んでもらえて!?お前、この状況でまだ『遊んでもらえている』っていう発言をするのか!?お前の頭の中身はお花畑なのか!?」
「そうですよぉ、皆して、この巨乳の女性を玩具なり、遊ぶなり……流石にこの巨乳の女性が困ってしまいますよ?」
「うん、途中から違うね、医者のアンタは正論を言っている様に見えて、話が違うベクトルに向かっているのですが?」
そう言う『巨大な胸を持つ存在』、『巨大な胸を持つ存在』は大きな溜息を吐いて、四人に言う。
「なぁ、もっと普通の名前にしろよ?『ミリア』宜しく、『リエッタ』、『メル』、『マリア』、『アルジャーニ』とかさぁ?もっと普通なの、誰もが名付けそうなのをよぉ?」
「巨乳」
「巨乳」
「巨乳」
「巨乳」
「うん、だから、私の容姿で決め付けるなってつってんだろ!?」
四人の巨乳口撃に、ツッコミを入れる『巨大な胸を持つ存在』、何度コイツ等にツッコミを入れたら良いんだ?そう思いながら大きな溜息を吐く。
「お前等、まず、『巨乳』だとか『乳』から離れてくれ?ほら、自分の子に何て名付ける?女の子でな?」
「子なんて作らないから分からない」
「私、まだ赤ちゃん作れないし……」
「俺、男だし……」
「子だなんて……私にはまだ早いと思います!」
「ユリーカで手一杯」
「子を作る、子が出来ない、性別が違う、早い、手一杯……そう言う問題じゃない!コイツ等センス疑うわ!何で私が苦労してんだ!あぁ、もういい!『ミリア』、私の名前はミリアな!」
怒鳴ってそう言う『巨大な胸を持つ存在』、『巨大な胸を持つ存在』は『ミリア』と名乗って、鼻息を荒くする。
「全く……最初から自分で決めていれば良かった……」
「そうか、宜しく巨乳ヤロー」
「宜しく!巨乳さん!」
「あぁ、宜しく、『巨大な胸を持つ存在』!」
「そうね、『巨大な胸を持つ存在』」
「宜しく御願いします、『巨大な胸を持つ存在』さん?」
「ミリアぁぁぁ!!」
五人は『ミリア』と言ってくれないので、『巨大な胸を持つ存在』は発狂する──そして名前を付ける遊び──基、名前当てゲーム──は終了し、ブランド、リーナ、ユリーカ、D、コウは『巨大な胸を持つ存在』の部屋を離れて行く──そして『巨大な胸を持つ存在』は静かに『宙吊りで、菱縛り』のリクを見続ける。
リクも静かに『巨大な胸を持つ存在』を見つめていた。
「…………」
「…………」
終始無言、そもそもとして、二人は喧嘩をしている身、まずとして、会話する事がなかった、そして『巨大な胸を持つ存在』が上下に揺れる。
「…………」
「…………」
口にタオルを突っ込まれているリクにとって、『胸が揺れている』程度の情報しか目に入らなかった、そして『巨大な胸を持つ存在』が言う。
「どうだ!?凄いだろぅ!?揉みたいだろう!?……おっと、お前の場合は太股だったなぁ?」
『巨大な胸を持つ存在』はそう言って、布団を捲って、太股を見せる。
「…………」
「ほらどうだ?触りたいだろう?」
「…………」
コイツ、自分の嘘情報を真に受けてるよ、リクはそんな事を思いながら鼻で溜息を吐く。
ていうか、此処から脱出せねば……どうやって脱出する?脱出方法が分からない、タオルは口の奥深く迄刺さっていて、どうやって取り出せば良いか、分からない。
舌で押しても、難しいだろう……さぁ、切羽詰った、背水の陣より酷いかもしれない、そんな事を思いながら『雷神愚』を使用して紐を切ろうとするが、それをすると色々と怖い事が起きそうなので止めた。
ではどうするか?分からない、ヘルプが来る迄分からない、リクはそう思いながら『巨大な胸を持つ存在』を見つめる、もしも手が空いているなら、コイツを殺害していた、だが逆に考えて、『自分はコイツを殺害して何になる?』と思い始めていた、すると『巨大な胸を持つ存在』が自分に言う。
「フッ、敵に言うのも可笑しいが、お前は私の事を『ミリア』と呼んでくれるか?」
「…………」
いや、呼ばねぇし、言いたくもねぇよ、リクはそう思いながら寝る事を考える、もう無視ししよう──
「あっ、そういえば何か忘れている気が……?」
帰っている途中にDがふと、言う、そのセリフに対し、リーナが言う。
「ん?何も忘れていない筈だけど……?」
「そうだよな、俺の勘違いか」
Dはそう言って、コウ、リーナと共に自分の病室へと戻る──そして三人は病室に到着するや否やすぐにベッドに潜り込み、睡眠をとる、三人がリクに気付くのは、朝、起きてからだった──
- Re: セカイ戦記 ( No.310 )
- 日時: 2017/12/21 21:53
- 名前: 彩都 (ID: Uc2gDK.7)
手足を縛られているリクは寝ようにも、寝返りをする事が出来ないので、中々寝れなかった、すると目の前でゴロゴロする『巨大な胸を持つ存在』が居たので、ずっと見つめてみた。
「…………」
「…………?」
『巨大な胸を持つ存在』はリクに見つめられて、不思議な感覚を覚えた、ていうか何で見つめているんだ?そこ迄私の胸に興味が……?等と可笑しな考えをしながら『巨大な胸を持つ存在』はリクに話しかける。
「……何だ?私の事を見つめて?」
「…………」
喋れないのに話しかけるとはどういう思考回路してんだコイツ?リクはそんな事を思いながらはぁ、と、心の中で溜息を吐く、すると『巨大な胸を持つ存在』が続けて話しかける。
「一体何なんだ?話があるなら聞くぞ?」
だから喋れねぇっての、リクは少し苛つきながら目を細める、そして『巨大な胸を持つ存在』はやっとリクの状態を理解した。
「あぁ、そう言う事か……お前、『喋れない』んだな?」
気付くのが遅い、リクはそう思いながら首を縦に振る。
「ふむ、それは抜かった……それで、お前は何をしているんだ?」
見ての通り、退屈凌ぎさ、そう思いながらリクは前後に動いて退屈凌ぎしている事を表現する。
「うん?良く分からないな、よし、私の過去の話でもしようか」
コイツは何を言っているんだ?色々な意味で頭が可笑しい、っていうか、誰もてめぇの話なんか聞かないよ、リクはそう思いながら冷や汗を流す。
「ふむ、どの過去の話にしようか?私が『戦闘』のセカイ──つまりこのセカイだな──に来る前の話にしようか、この胸の話にしようか?」
何だよ胸の話って?何だぁ?自分が豊乳になったって話か?おい?リクはそんな事を思いながら、目を細める。
「おっ?やっぱり豊乳の話になったら顔が真剣になったな?あっ、お前もしかしてあの妖精の胸を大きくしたいんだなぁ?やっぱり男の子なんだねぇ?」
手足が動けるのなら殴って殺害している、リクはそう思いながら、まぁ、話すのなら、話せ、と思いながら話を聞く体勢にする。
「ふむ、矢張り胸の話が良いようだ?そうだなぁ、胸を大きくする秘訣、それは!」
それは!?と、芸人のように乗って目を細めるリク、あっ、やっぱり飽きてきた、何か他の話にしろ、そう思いながら話を聞き続ける。
「それは!……ある訳無いだろバカじゃないのか?」
「…………」
やっぱコイツ、殺害した方が良いや、色々な意味で、リクはそう思いながら鼻で思いっきり溜息を吐く、すると『巨大な胸を持つ存在』が話を続ける。
「ふむ、どうだろうか?こんな小話は?結構面白かっただろう?」
うん、面白くなかった、だから目の前から消えて?綺麗な笑顔でリクは微笑んで、『巨大な胸を持つ存在』を見つめる、すると『巨大な胸を持つ存在』の話はまだ続いていた。
「さぁ、胸の話も終わったし、次はどんな話をしてやろうか?おっと、勘違いしないでくれ、私は昼型夜型という訳では無い、徹夜という訳でもない──いや、徹夜かもしれないな──私達≪ヤツラ≫ってのは、『寝る事が出来ない』んだよ、だから夜は寂しいんだ、会話する相手が居ないからなぁ?かと言って、私みたいな『喋る≪ヤツラ≫』なんて、希少だから、そもそも見つけるのが困難だし……」
「…………」
成程な、リクはそう思いながら≪ヤツラ≫について、一歩、知識を得た、だがこんな知識、何時何処で使えるのだろうか?リクはそんな事を思いながら『巨大な胸を持つ存在』を見つめる。
「んー?どうかしたのか少年よ?まだ何か話を求めているのかなぁ?」
でしょうね、だって、俺も寝れねぇもん、リクはそう思いながらはぁ、と溜息を鼻で吐く。
「うーん、かといって、面白い話も良い話も無いのだがなぁ……どうすれば良いだろうか?」
知らねぇよ、それを探せ、粗方探せば見つかると思うよ、その矮小な脳味噌で、リクはそう思いながらそっぽを向く、すると『巨大な胸を持つ存在』が言う。
「お、おいおい、そっぽを向くなよ?悲しいなぁ?敵同士、腹を割って話そうぜ?」
厭だね、何で敵と腹を割って会話せねばならないんだ?一方的な話なら分かるが、自分を巻き込まないでくれよ?リクはそう思いながら細目で『巨大な胸を持つ存在』を見つめる。
「……そうか、敵と腹を割って話したくないかぁ」
うん?どうして言葉が理解出来るんだよ?コイツ、テレパシーでも使って、俺の心の内を聞いているのか?リクはそう思いながら少し驚愕する、そして『巨大な胸を持つ存在』が言葉を続ける。
「まぁ、いいか、それは仕方の無い事だしね?でも、話は聞いてくれると有難いんだよなぁ?」
だからどんな話をするんだよ?今迄胸の話以外していない気がするのだが?リクはそう思いながら何度した事か分からない溜息を鼻で吐く。
「おいおい、そんなに落胆するなよ?今度こそおっもしろい話を話してやるからさぁ?」
信用出来ねぇな、リクはそう思いながら『巨大な胸を持つ存在』の話を聞く事にする──この話を聞いたら寝よう、リクはそう思いながら片目を閉じて聞く──
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79