複雑・ファジー小説
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- セカイ戦記
- 日時: 2016/05/17 18:57
- 名前: 彩都 (ID: lKhy8GBa)
ーーぼくは戦うーーこの汚れたセカイとーー
二作目の投稿です。
初めての方も知っている方も初めまして、彩都と申します。
気長に投稿します。
今回は歴史ファンタジー…かも…
という事で宜しく
登場人物
今作は先にキャラ紹介をさせていただきます。
主人公
トゥダ・リク 男
このセカイは名前に意味は無く、名字・名前や逆に名前・名字は無く、名字・名字、名前・名前となっている。
リクは名前・名前。
リーナ・ユリ 女
名前・名前。
妖精で回復の魔法を使う。
リクの仲間。
リヴェレット・モコ 女
名前・名前。
攻撃系の魔法を使う。
ユリは貧乳だが、モコは巨乳。
何時も箒に乗っている。
ショウ・コウ 男
名前・名前。
肉弾戦が得意な仲間。
魔法では倒せない存在には肉弾戦が良いとされている。
ジェネレッド・D 男
?・?
リクの仲間だが何者かは知らない。
敵かもしれない。
Dは物語の中心に近い。
サルウ°ァ・ティル 女
名前・名前。
名前の言い方は秘密。
大きな剣、真剣簪(かんざし)を使う。
大きさは約三メートル。
サワラビ・ユウ
名字・名前。
遙か遠く、キョクトウのニホンの人間。
彼も何者かは分かってない。
何時も一人で行動している。
薙刀の師範代を務めている。
μ
記号。
名前を持たず、施設で使われていた記号を使っている。
戦闘力は圧倒的に強いが、カロリーが切れるとすぐ戦闘不能になる。
白いジャージに白い肌、髪は無く、オールバックの様な角を生やしている。
用語解説
魔法
魔法は体内に眠る魔力を燃焼させて、魔法を扱う。
キンキなる魔法も存在する。
キンキなる魔法は使うと死んだり、植物人間になったりする。
存在
セカイ戦記における敵。
魔法で倒せる奴や肉弾戦でしか倒せない者もいる。
肉体の一部分が膨らんでいたりと『異形』の存在。
ゾンビの様に意志は持たず、人間を襲う。
セカイ
混沌としている。
その混沌のせいで存在が出来たと言われている。
舞台的に言えば、『北斗の拳』の世紀末ワールドに近いです。
存在が色んな所でばっこしている。
妖精
見える者もいれば見えない者もいる。
リク達のメンバーは見える奴が多い。
見えない者は眼鏡を使ったりする。
だが、眼鏡も法外な値段が多い。
傷の手当や回復が得意。
回復は魔法に当たるので、妖精は無意識に魔法を使っている事になる。
『リク…貴方は希望の仔…貴方は奇跡の仔…貴方は私と**の仔…お母さんが居なくても頑張るのよ…』
「お母さん!!」
そう言って、母さんは燃え盛るセカイから、燃えた。
跡形もなく、消えた。
セカイ戦記 序章 、『運命』の仔
俺はトゥダ・リク。
男、十六歳。
《ヤツラ》を始末する者。
《ヤツラ》とは、前々からこのセカイに現れた敵だ。
コイツ等のせいで俺は母を亡くした。
俺はコイツ等を駆逐する為に仲間を探している。
俺は仲間探しの為に故郷を捨てた。
そして俺は前へ一歩、踏み出した。
少し歩いて着いたのは、妖精の世界、フェアリアだ。
そこで俺は水浴びをしているビキニの女性を見つけた。
「おーい!妖精王に会いたい!道案内してくれ!」
ビキニの女性は羽を生やしてこちらに来た。
どうやら妖精らしいが、背は俺の胴体位だろう。
「貴方、妖精王に会いたいの?今は会えないわ、会うの止めたら?」
「俺は《ヤツラ》を駆逐する為に妖精王に力を借りに来たんだ、止める事は出来ない」
「分かったわ、じゃあ貴方の仲間になるから会うのは止めてくれない?回復も出来るから旅には最適よ」
「良いのか?」
「良いわよ、私の名前はリーナ・ユリ、宜しく」
「俺はリク、宜しく」
こうして、人間、リクと妖精、リーナの出会いだった。
「なぁ、リーナ、この水は人間でも飲めるのか?」
そう言って、リーナが浸かっていた水を一掬い、口に近づける。
「ダメッ!!!!!」
リーナの止めは既に遅し、もう口に含んで、喉を鳴らした後だった。
「ん?どうした?リーナの汗が入っているから、飲むなってか?大丈夫だろ…」
リーナは言う。
「いや、そうじゃなくて…人間は此処の水飲むと、人間には毒だからって…」
そう言うのと同じくして、リクは気絶する。
「リクッ!?」
リーナはビキニのまま、、リクを長老の所へ連れていった。
「んー、ユリ…」
長老は重い口を開いた。
・・・・・・・・・・・・
「こやつには毒その物が無い…これはどういう事じゃ?」
「えっ…?」
リーナは驚いた。
人間で泉の水を飲んだのは大抵、必ず死ぬ、最悪死ななくても毒の後遺症が残るのに…。
リーナにとって、この事は不思議で不思議で意味が分からなかった。
すると、リクが目覚めた。
「う…うーん…此処は…何処だ…?」
リクはすぐさま、リーナを見つけた。
「リーナ!此処は何処だ!?俺は何故此処に!?」
リクは慌てて周りを見やる。
「落ち着くのじゃ、少年」
と、長老が止める。
長老は、リクが倒れて此処に来た事、此処は妖精の村と長老である事を話した。
「全く信じられん話だが、俺が記憶を覚えていないんだ、リーナ有難う」
「良いよ、リクって見た目に反して軽いんだもん」
そういうリーナに驚くリク。
「お前さん知らんのか?妖精は小柄だが怪力だぞ?」
その事を聞いて驚く。
妖精は力が凄いんだ…。
リクは新たに情報を頭に叩き込んで、立ち上がる。
「良し、行くか」
長老はリクがすぐ立ち上がった事と同時に驚くが、どこかへ行く事にも驚く。
「待て、お前さん、今から何処へ行くのじゃ?」
長老が聞くと、すぐさま言った。
「隣町だよ」
「隣町には《ヤツラ》が要るのじゃぞ!!」
長老は止める。
それに対しリクは。
「大丈夫だよ、そいつ等は始末屋であるこの俺に任せな!
」
そう言う台詞に驚く長老。
まさか、《ヤツラ》を倒す力を持っているのか…。
そう思っていると、二人は出発していた。
長老の声は空しくも聞こえなくなった。
こうして、傷が回復したリクとリーナは旅を開始するのだった。
次の町は何処へ行くのか…それは誰も分からない…
序章終了 第一章へ続く…
セカイ戦記 第一章 運命の仔の戦闘
妖精の世界、フェアリアの隣、戦争の世界、バトランゲージは存続の危機に瀕していた。
バトル王宮最上階国王の部屋。
「ひいぃぃ!!まっ待て!話せば分かる!金ならたんまり有る!だから見逃してくれぇ!」
「…………」
バトランゲージ国王、マイルは謎の生命体と話していた。
生命体は体を包帯で巻かれている者やジリジリと追い詰める者も居た。
ただ、生命体には共通点が幾らか有った。
一つ目は全員、肌が腐敗した色になっていた、具体的に灰色。
二つ目は口を大きく広げ、涎を垂らしている事。
そして三つ目は…
喋らない事だ…
何故喋らないのか、各国で議論されるが、喉が使い物にならないが妥当とされてきた。
生命体の過去の姿は、人間だった。
数十年、数百年経っても、この生命体は存在してきた。
そして生命体はゾンビの様に感染する。
今もそんな生命体から避、難する人間の中に反旗を翻す存在も居た。
その名は『退治者』と呼ばれる事になった。
その人物は生命体を倒す程の力を持っていた。
そんなリクも『退治者』の一人だ。
そして『退治者』達は、生命体に名を付ける事にしたのだ。
その名は《ヤツラ》となったのだ。
※小説のレスを消さないで下さい。
消しても無駄なので。
何か気に食わないなら、書き込めば良いじゃないですか、何でそんな事が出来ないんですか?
他人様の小説を消して、ナニが満足ですか?
彩都の小説のレスを消す事に何の意味があるんですか?
出来ればそれを書き込めば、彩都も納得します、なので、消さないで下さい。
困るのはこの小説を読む読者様なので。
コピペしていますから、消しても無駄ですよ?
- Re: セカイ戦記 ( No.144 )
- 日時: 2016/05/23 20:58
- 名前: 彩都 (ID: 1lEcCkWN)
「ふざけるな!他の人間を巻き込むな!」
そう言いながら雷神愚を右手に溜めてから、雷神愚ショットをカルマにぶつける、だが、その手前で空間を抉り取って、雷神愚を失わせる……リクにとって、雷神愚が通用しない相手は初めてだった。
「クソ!何で消えるんだ……何で吸い取られるんだ……!?」
そう呟きながら、イライラが募っていく──そして一気に右手に雷神愚を溜める──雷神愚ショットの雷神愚の量の何倍も多い電気を纏えばどうなるだろうか?相手にも許容量があるだろう、そう考えて、一気に雷神愚ショットを放った、すると、吸い込まれるが、ある程度の雷の元素は留まった、そのままリクは押していく、すると抉り取った部分が壊れて、その先のカルマの胴体が見える。
「見つけた!」
そう言いながら、弱い拳でカルマの胴体にぶつけた、カルマは少し叫びながら、呻く、まさか、『絶無型』を打ち破る存在が現れた事に驚いた。
その瞬間、『絶無型』に吸い込まれていた観客達が外に放り出された、気絶するか、気を失うと吸い込まれた人は元の世界に戻る様だった。
「カッ、カハッ!」
「どうだ!?」
「へぇ……やっと本気を出してくれた?俺は嬉しいよ?」
そう言いながらカルマは起き上がる。
そしてカルマは、空間を抉り取って、その中に消える。
「こっちだよ」
その瞬間、リクの後ろから声がする、その刹那、リクの背中から鈍痛が走る、カルマの手に持っていたのはハンマー──槌──だった、あまりにも驚きの一撃で、膝を崩す──そしてそのハンマーを持って、頭に攻撃を加える。
「ぐあっ!?」
あまりの痛みに頭がぐわんぐわんとなる、それでもリクは間合いを取って、頭の中を落ち着かせる。
ハァハァハァ……結構強いなぁ、そう思いながらリクは相手の出方を確認する、すると後ろにまた現れたので、雷神愚ショットの裏拳を放つ。
「へぷっ」
そう言いながら、鉄棒の『布団』みたいになる、その状態のカルマを現実世界に引き摺り出して、雷神愚ショットを腹部に与える。
そして顔を何回も叩いて、気を確かめる、気絶している、何とか、リクが勝った様だ。
「勝者、トゥダ・リク選手!『Lグループ』二回戦進出です!この二回戦を終えれば、遂に決勝の舞台へと上がれます!」
そう言いながら司会者は解説する。
そしてリクはコウの所へ向かう。
「やったぜ……だけど雷神愚を消費し過ぎた……今日はもう戦えない──」
「雷神愚って出せる量があるのか、そうか、休憩して来い」
「あぁ……」
そう言いながらリーナに肩を持たれて控え室へ向かう──次はユリーカだった。
「でも大変だなぁ……俺とリクのトーナメント、メンバーが遅れてるからって後回し……早く戦いたかったぜ」
コウはそう言いながら、リクの控え室に居た。
「それは仕方無いだろ──おっ、ユリーカの戦いが始まるみたいだ……」
リクはそう言いながら、控え室を出る、コウも同じく出て行く。
「出場者の関係で、先に『Nグループ』だー!どんな白熱した試合になるか、見物だぜぇ!」
司会者がそう言いながら、ユリーカは思っていた。
(早くおわらねぇかなぁ?)
そう思いながら、試合は開始された、ユリーカは最後の試合だった。
一戦目──
(早く終われよ、そこは右フック、もしくは足払いが有効だろうが!?)
だが、対戦相手は左アッパーで攻撃して、カウンターを喰らった。
(何でそこは攻撃せず、間合いを取るんだよ!?可笑しいだろ!?早く決着着けろ!)
対戦相手はそのまま間合いを取ってジリジリ、と見つめ合う。
そして、次の攻撃で相手は気絶して、第一試合終了。
二戦目──
対戦相手は本を読みながらワンパンで終了した。
(早いよ!もう少し白熱した戦いをしろよ!もっと熱くなる試合が見たいのに!)
そう思いながらも、時は残酷、三戦目が始まった。
三戦目──
対戦相手は両方女性だった、そして巨乳の剣士が押していると思いきや、貧乳の箒に乗った魔法使いが空中から魔法を使い、少しだが、追い込んでいく。
(そうそう!こういう白熱したのが良いんだよ!)
そう思いながら観戦していると、雨の所為で箒が水を吸って、飛べなくなる、そして剣士の一振りで箒の掃く部分を切られ、そのまま地面に落ちて、魔法使いは降参した。
(呆気ない!何だよ、もう少し頑張れよ、魔法使い!)
そう思いながら、次は自分の番になった。
四戦目──
「さぁ、遂に始まりましたー!ユリーカ選手!今回はどんな戦いになるか、楽しみです!では雑談は此処迄にして、試合開始!」
そう言った瞬間、ユリーカは、水面が揺れる様に走って、対戦相手の首を狙う。
そして思いっきり殴って、脳震盪、そのまま腹部にワンパンして、気絶させて、試合終了。
「今日も簡単だったなぁ」
そう言いながら、闘技場を後にした……リクとコウは考える。
ユリーカを倒さないと、闘技場は優勝出来ない、と──
そしてユリーカは思う、もっと強い奴と戦いあいたいと……その願いはこの闘技場で叶えられるか──そう思いながらユリーカは控え室に戻った。
残り後一回で四人の本選出場が決まる──!
- Re: セカイ戦記 ( No.145 )
- 日時: 2016/05/26 21:42
- 名前: 彩都 (ID: nWfEVdwx)
その日の夜──
「さぁて、どうするか……」
リクはそう言いながらリーナの対面に座る。
リクの隣にはコウが居た。
そしてコウは手を組んでいた、リクは胡坐だった。
そしてリーナが呟いた。
「ねぇねぇ……その前にユリーカさんの話をしようよ……ずっと黙ってちゃ話が進まないよ──」
そう言いながら、呆れて溜息を吐いた。
するとコウが呟いた。
「多分……リクではユリーカに勝てない気がする……」
その発言にリクは不思議がる。
「コウ、それはどういう事だ?」
リクに対してコウは『気』の事を伝えた。
「実はな、ユリーカは『千闘型』という『気』の使い手でもあるんだ……その『千闘型』は戦闘に特化した型らしくてな──多分今も出していないんだ、だから、今のあれでも強いのに、もしも『千闘型』を使用されたら──?」
その発言に対し、リクは言った。
「でも、雷神愚で大丈夫だろ?頑張って倒せる筈」
「それでも難しいぜ?それでも良いのか?」
「あぁ、それでも挑戦するしかないんだ」
そう言うとコウは折れる。
「分かったよ、頑張って、ぶつかったら勝てよ、それしか言えないな──」
そう言いながら、コウは欠伸をする、そしてリクは言った。
「もう寝たらどうだ?明日は最後の戦いだ、気を引き締めて行かないとな──」
そう言いながら、リクは立ち上がる。
「確かにな──んじゃ俺は寝るぜ、明日、リク、お前勝てよ?」
「そっちこそ……モコを助けるぞ!」
「あぁ!」
二人は腕相撲の様に手を組んでコウは自分の寮に戻った──
翌日──
リク、コウ、ユリーカ、Dは向かい合っていた。
「もしもお前らが負けても、俺は気にしない、強い奴と戦って、優勝するだけだ」
そう言いながらDは腕を組んだ。
「Dの言う通り、私も負けないからな?」
ユリーカがそう言う。
「俺等が優勝するんだよ、お前らは黙ってろ」
コウが挑発交じりに言う。
「まぁ、俺とコウが勝つんだろうけどな……」
そう言いながらリクは三人を見る。
此処に四人の戦闘者がいる、誰が優勝するか分からなかった──
「遂に始まりましたー!最後の戦いが!誰が最後の本選で優勝するかー!?では最後のトーナメント発表です!」
遂に最後の予選が始まった──だがここで予想外の結末の優勝が待っている事は四人も観客も司会者も知らなかった──!
「では『Kグループ』、試合開始です!」
そう言いながらDのグループの試合が始まった。
Dは簡単に『龍神愚スクリュー』、『龍神愚ハンド』、『龍神愚ブレイク』の三つで勝ち、残りの二人が決定し、本選出場。
次は『Lグループ』のリクの番になった。
「遂に『Lグループ』の戦いだー!これで勝った二人が本選出場だー!さぁ、残りの四人は勝つ事が出来るのかー!?それでは第一戦、開始です!」
そう言いながら『Lグループ』の戦いは始まった──
「では、『Lグループ』第一戦は、トゥダ・リク選手!」
そう言われると、リクは舞台に向かう。
そしてリクの相手は少女だった。
目隠しをした少女──長いチャイナ服を着た女の子だった──が現れた。
「えっ?この子が俺の相手?」
そう言うと、目隠しをした少女は言った。
「おい、貴様──齢100を越えた者に『この子』とは何事か?」
「えっ?100歳!?」
リクは驚く。
「そうだぞ、私は100歳を越えているぞ、それがどうした?」
「でも何で幼いんだ……?」
「それは私が不老の薬を飲んでいるからじゃ、どうせ、もうじき死ぬ命、早くこの闘技場で優勝する、それが私の夢だ」
「そうか、でも俺だって、優勝しなくちゃいけない理由があるんだ、だから俺が勝って本選出場するんだ!」
そう言いながら右手をガッツポーズする。
すると目隠しの少女は言った。
「私だって、優勝しなきゃ死ねない」
「そうか、だったらどっちが勝つかの戦いだな」
そう言うと、目隠しの少女は頷いた。
「そうだな、トゥダ・リク──私の名前はセイラ・マクラン、『無視力の女』と言われている」
「そうか、では俺は『雷神愚の申し子』とかでいいか」
その言葉を聞いて、目隠しの少女──セイラは言った。
「『雷神愚』?それって今はもう廃れた雷の力の?」
「廃れた?それは知らんが俺の得意技は『雷神愚ショット』だ」
「成程、それは廃れている技の種類ね、此処に伝承者が居たとは──まさかとは思っていたけどね──その『雷神愚』は大事にしなさい──」
そう言いながら、セイラは構えを作る。
リクも、右手に拳を作る。
そして司会者が言った。
「では、試合開始!」
その瞬間、セイラはリクの目の前に飛んでいき、リクの懐に入る、そしてリクの顎にアッパーが入る、だが、後ろに避け、攻撃を往なす、そしてリクは右手で『雷神愚ショット』を放とうとする、だが、後ろに一気に自分で吹き飛ぶ、そして笑いながらセイラは言った。
「楽しいなぁ!視力が無い相手にここ迄苦戦するか!?簡単に倒せるだろ!?」
そう言いながらセイラは腰を曲げる、リクは『何故攻撃が当たらない』か、悩んでいた──この試合、どちらが勝つか分からなかった──
- Re: セカイ戦記 ( No.146 )
- 日時: 2016/05/30 22:30
- 名前: 彩都 (ID: 4mrTcNGz)
ドクン、ドクン、心臓が喜んでいる感覚がする、何なんだ、この気持ちは?
そう思いながらリクは、目の前の目隠しの少女──セイラ・マクランだ──を睨む──攻撃が当たらない相手にはどうする?そう思いながらリクは自分の右手を見る、そして雷の元素を溜める、今はこれだけしか出来ない、何時でも雷神愚が出せる様にしておかないと……
そう考えていると、セイラが言った。
「おいおいおいおいおーい!?中々倒せないじゃないか、雷神愚の伝承者はここ迄弱かったかぁ?全く……こんなの戦いになりゃしない──お前、戦い辞めろ、弱い存在が何度も戦っても弱いだけだ、はっきり言って、お前を育てた雷神愚の使い手は『弱い』んじゃねぇの?」
その一言、その一言だけで一気に右手に雷神愚が溜まる、リクは肉体を少しだけプルプルと震わす。
「何だと……!?うるせぇな……!守りたくても守れなかったんだよ!俺の母さんは……母さんは……!もう死んだ後だったんだよ!そんな俺を拾ってくれた御師匠様を侮辱するな!」
そう言いながらリクは両手の雷神愚ショットをセイラにぶつける、だが、そんな雷神愚ショットでさえ、簡単に受け止め、ずらされる。
「くっ!」
「だから、お前は弱い、だから諦めろ、お前みたいな弱小が出る大会じゃない、もっと≪ヤツラ≫を倒したり、ドーピングをする位戦闘や戦いが好きな奴が出る大会にお前みたいな『ニンゲン』が出て良い大会じゃないんだ、分かったか?」
そう言った瞬間、セイラは大きく、キックする、リクはその攻撃を腹部に受けて、宙に浮かされる、その瞬間リクは肉体に幾重ものの攻撃を受ける、その一つ一つが重く、思いが感じれる。
(くっ!ここ迄強いとは……でも、思いは強くても俺の方が強い!)
そう思いながらリクは、肉体に雷神愚を纏う。
「『雷神愚バリア』!これでお前が攻撃すると少しのダメージが走るぜ!」
「だから?そんなダメージ、軽いっつーの」
そう言った刹那、背中から蹴り攻撃を受ける、まさか瞬間的に移動して攻撃か!?
だが、そう反応した所でもう遅い、リクは蹴られてうつ伏せになる、だが起きようとしても起きる事が出来ない、何故ならセイラがリクの背中に座って居たからだ。
「もう終了かよ?つまんねぇなぁ……雷神愚の使い手だから、もっと強いかと思ったが──弱過ぎてつまらん、もしかして本当に雷神愚を教えた人はクズだったか?」
そう言うと、リクはいきなり立ち上がる。
「そんなのお前のは分からない!それでも俺は強かった!そう判断する迄だ!」
「そうか、だったら、私の手で死ね」
その瞬間、リクの頭を両手で掴んで、ニードロップを仕掛ける、だがリクは蹴られる寸前でセイラの脹脛(ふくらはぎ)を掴む、そして雷神愚を流す。
「ぎゃあああああああああ!!」
「何だ、『雷神愚バリア』は効かなくとも、ショットと同じ位の電気を流すとダメージは受けるんだな」
リクがそう言うと、残った足でリクの掴んだ手を攻撃して、リクの手から離れる。
「ハァハァ……お前……!バカだろ!私は元々ニンゲンだ!不老の薬を飲んだからって、無敵の薬を飲んだ訳じゃない!」
「そうか──どうでもいい、俺の御師匠様を侮辱した罪、たっぷりとお前の肉体に刻むぜ!」
そう言って、リクは毒突きの手のポーズをする、そして言う。
「『雷神愚ダイレクト』!」
脹脛で怯んだセイラに向かって、脇腹に差し込んで雷神愚を流し込む、肉体に直接流れる電力に大ダメージを受けるセイラ。
「あぁあああぁあぁあぁあぁあああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「うおおぉぉおおおぉぉおおおぉぉぉ!!!!!」
リクはありったけの電気を流す、そして手の全ての電気を解き放った。
「ハァハァ、ハァハァ……これで……どうだ……?」
リクはその場を離れて立つ、そしてセイラを睨む。
だが、セイラは動かない、気絶でもしたのだろうか?そう思いながら司会者に聞いた。
「おい、少し確認してくれ」
「あっはい、分かりました──救急班!セイラ選手の容態を確認!」
近くに居た救急班に呼びかける。
「分かりました!行くぞ皆!」
「「おー!」」
救急班は急いでセイラの容態を確認、無事生きていた。
「何とか助かったぜ……」
リクが安堵する、すると司会者が言った。
「勝者、リク選手!本選初登場はトゥダ・リク選手だー!皆様盛大な拍手を!」
そう言われて観客はリクに向かって拍手する、初出場で初本選進出──リクは自分の右拳を見る──モコ……待っててくれ!
そう思うと、司会者が近付く。
「んでー初出場の初本選突破おめでとさん!優勝したら、お金をどう使うの?」
「お金は知り合いの為に使う、たったそれだけだ」
そんな会話をしていると、セイラがリクの近くに来た、どうやらまだ脹脛のダメージが長引いているらしい。
「ははっ……私も頑張ったが、脇腹に来たのがキツかったな……アンタ、強いじゃないか、あれ程散々悪口言って正解だな」
「正解か──俺はそうとは思わないがな──景気づけみたいな感じで受け取ったがな」
「御師匠様の時は本気だった癖に」
「あぁ……それだけは本気だったな……」
「さぁさぁ!そんな話も野暮ったい!これにて『Lグループ』の一人目の本選出場のインタビューを終了します!」
そう言いながら『Lグループ』のリクの戦いは終わった──次は本選だった──
- Re: セカイ戦記 ( No.147 )
- 日時: 2016/06/02 21:40
- 名前: 彩都 (ID: Dbh764Xm)
『Mグループ』の戦いが始まった。
コウは二戦目だった。
一戦目はセルド・バルムングVSカーペ・ラッツェとの戦いだった。
セルドは手に波動を集めて戦う『波動』という能力の能力者だった──手に波動を纏わせて、殴ったりする──それに対し、カーペは震わせる事で戦う『振動者』という能力の能力者だった。
そんな二人の戦いは、熾烈になっていった──
「お前、いい加減、倒れろよ!」
とセルド、それに対し、カーペは言った。
「それはそっちでしょう!私こそ、ショウ・コウと闘うのです!」
「それはこっちもだ!」
手に波動を溜めながら、殴っていく──それに対しカーペは『波動』に対して、『振動』を与え、押し返していく。
二人の戦闘能力はほぼほぼ互角、そして能力の強さもほぼほぼ一緒だった。
そんな二人の戦いは、ほぼほぼ互角、つまり、引き分けになった。
「ハァハァ……俺が勝つんだ……!」
そう言いながら、立ち上がるセルドはゆっくり動く。
「私こそ……私こそ勝ちに行くんです……ハァハァ……負けたくはない!」
カーペも同じ意見だったが、肉体が反応してくれない──
両方が引き分けになったので、先に立ち上がって、両手を上げた者の勝ちになった。
そして何とかセルドが立ち上がり、両手を上げて、第一試合はセルドの勝ちになった──
第二戦──
コウの番になった。
コウは柔軟体操を控え室で行い、何とか試合に間に合う様急いだ、そして間に合ったコウは急いで闘技場の舞台へと走った。
「ふぅ、何とか間に合ったぜ……」
「もぅ、コウ選手ったらぁ〜♪今度から気を付けて下さいねぇ〜?」
「あぁ、すまねぇ」
司会者との会話を終えて、コウは目の前のコートの人を睨んだ。
コートの人は顔を包帯で巻いており、肌が見えそうな部分は全て包帯に巻かれていた。
シュコーシュコーと聞こえて来そうな防塵マスクを付けながら、コートの人は欠伸をした。
その瞬間、仮面の男は驚いていた。
何で『アイツ』が!?ていうか、何で生きているんだ!?
そう思いながら、仮面の男はコウが勝つ様心の中で願う……勝たないと……ソイツは殺さないといけないんです!
「よう?お前、名前は?」
「……ブレンド……ブレンド・ユリーカ……」
「ブレンド・ユリーカ──変な名前だな?まぁ、良いや、俺はショウ・コウ、宜しくな!」
そう言いながら、手を差し出す、するとその手を叩き落とすブレンド。
「なっ!?何するんだ!?」
「気安く俺の肉体、肌でも触れるんじゃない、もしも触れたら、お前は死ぬんだ」
そう言いながら、離れる。
本当に『ブレンドが生きているなら』この事は正しい──でも何で生きているのか──?仮面の男は必死に考えるが、思い付かない、とりあえずは、コウ選手が勝たないと話にならない……そう思いながら仮面の男はコウの勝利を待った──
「では、試合開始!」
そう言いながら、司会者が戦いの火蓋を切った、コウはいきなり『気』を使用する──今回は『防御型』だ──そしてアゼルの時の様に『気』を飛ばす──
ブレンドは簡単に受け止め、『溶かしてしまう』──それを見て、仮面の男は確信した、『ブレンドは生き返った』と──!
そしてブレンドは指から紫色の雫を一滴垂らした、すると垂らした部分の床が融けた──そしてブレンドは呟いた。
「俺は毒の使い手だ、だから触れたら、毒に触れて、死んでしまう事になる──だから触れるな、と言ったんだ……まぁ、俺はもう『目的』を見つけた、だから、まぁ、戦うのはしたくないのだが──面白そうだ、その『気』、『防御型』は──俺の毒が聞くか、悩むぜ?」
そう言いながら、両手を前に出す、そして包帯が紫色に染みていく──そしてブレンドは言った。
「『毒々しい指先(ポイズン・エアリアル)』!」
指先から毒の雫が発射される──毒って、目に入ったら、危ないよなぁ!?そう思いながらイナバウアーの様に腰を後ろに曲げる、すると気付く──『後ろには観客が居る』!そう思った瞬間、毒の雫よりも早く移動して、毒の雫を掴んで止めるコウ──
「試合であっても、俺は人を見殺しにはしたくない!俺がお前が放つ全ての毒の雫を受け止めて、お前にお返ししてやるぜ!」
そう言うと、ブレンドは思いっきり笑う──
「あはははははは!!!!!!そんな事が出来るのか!?お前の手が毒によって無くなるかもしれないのに!?」
「そんな事はどうでもいいんだよ──俺はこの世界から≪ヤツラ≫さえ、消す事が出来たら、自分の手なんか、無くてもいいんだよ──おら、かかって来いよ?お前が来ないのなら、俺が向かうぜ?」
「そうかそうか──だったら、俺に勝てる様に強くなれ──それしか言えないぜ?弱小の『気』使い君よぅ?」
コウは少しキレてしまう──そして少し右手に気を込める──
そして今の『防御型』よりも『気』を増やして、毒に耐えようとするコウ──そんな事を見透かして、毒の濃度を濃くしようとするブレンド──二人の戦いは熾烈になっていく──
そしてこの試合は呆気無い戦いになるのだが──それはコウは知らなかった──
- Re: セカイ戦記 ( No.148 )
- 日時: 2016/06/06 21:42
- 名前: 彩都 (ID: loE3TkwF)
右手を確認するコウ、手に巻いていた包帯──テーピングだが──は融けていた、つまり、ブレンドの毒は『モノを融かす』事が出来る毒の様だった。
右手の包帯を取って、新たな包帯に巻き代える。
そしてブレンドを見つめる──どうやって、戦うか──?『気』をアゼルの様に放っても、避けられて御仕舞いだ──だったら、『近付いて、『気』をぶつける』!
そう考えて、コウは、姿勢を低くして、ブレンドに近付く。
「甘かったな──それは予想済みだ、俺は『毒を自由に使える』んだぜ?『足に靴に滲ませた毒』を地面に塗れば良いんだぜ?」
そう言いながら、半円の様な毒の盾が出来る。
「『毒々しい双璧(ポイズン・ヴェール)』」
そう言いながら、光を放つ毒の壁、その壁の目の前で立ち止まるコウ。
「うおっ!危ねっ!はぁ、助かったぜ……」
何とか立ち止まって、冷や汗をかく──そして他の方向からブレンドを追う。
「他にも対策は完璧だぜ?」
そう言いながら、マントを剥ぎ、右手に力を溜める……
「はぁぁぁっぁぁぁぁぁ……!『毒竜(ポイズン・ヘッド)』!」
そう言うと、巨大な紫色の鱗の竜の頭が右手に現れる──そしてコウに向かって、走っていく。
「お前は弱い、それは確かだ、だから此処で倒したくなるんだ──そして我が弟と話をしなくてはいけない──『あの事件』とかな──」
『あの事件』──?そう思いながらコウは不思議がる──仮面の男はブレンドの『あの事件』について考える──『あの事件』──確かに私も話を聞いてみたい、そう思いながら、ブレンドとコウの戦いを見る。
コウは考えていた、どうやって、あの紫色の竜を倒すか──そして巨大な『気』を打ったらどうだろうか?それなら潰せるかもしれない──そう思いながら右手に『気』を溜める──
(ほう──『毒竜』を潰しに来たか──だが簡単に『毒竜』は倒せないぜ?『死にかけで俺が手に入れた毒の力』だからな──)
そう思いながら、『毒竜』の頭を撫でる──その瞬間だった、コウは体を捻って、右手に溜めた『気』の弾をコークスクリューして放つ──その大きさがブレンドには想定外だった──三メートル、三メートルものの巨大な『気』の塊──正確に言えば、『気』の弾だが──がブレンドの肉体に向かってくる──
「何だと!?こんなに大きい『気』が!?お前は何者だ!?」
「俺は特別な『ニンゲン』らしいぜ!?『究極型』って言うな!」
その名前の型を聞いて、不思議がるブレンド。
(そんな『気』の型の名前──聞いた事が無いぞ……?だが……この塊を消さないと俺に勝機は無いぞ!)
そう思いながら、右手の『毒竜』に向かって、大口で『気』の塊を喰らう──三メートルものの大きさの口となり、『気』を口で食べる──そして一口で『気』の塊を口の中に入れる、そして咀嚼する──もぐ、もぐもぐ、もぐ……ごきゅりぃぃ……──コウの巨大な『気』の塊でさえ、『毒竜』は食べ切ってしまう──コウは絶望する──こんな頭を持つ竜に俺は勝てるのか……?するとコウの背中から、聞き慣れた声がする。
「コウー!諦めるなよ!お前は決勝戦で俺と戦うんだろ!?」
「そうだよ!決勝戦で戦って、二人の内、どちらかが勝って、モコを助けるんでしょー!?」
そうだ、この声は──リクとリーナ!俺はこの試合に勝たないとモコを救えねぇ!
一気に『気』を出すコウ、そして目の色を変える。
「本気を出すぜ!俺の『防御型』と親父の『猛火』を合わせた技!『防御型・猛火・乱気花火(ぼうぎょがた・もうか・らんきはなび)』!」
コウは上に飛んで、体に纏った『気』を花火の様に回転して放つ!あまりの攻撃にブレンドは全部の攻撃を受けてしまう。
「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!だが!『毒竜』が食べれば良い事!」
「甘い!その竜は前からなら強いが、上から攻撃した場合はどうだ!?」
そう言いながら左手に『気』を溜めた拳を『毒竜』の鼻っ柱に殴る。
「『防御型・猛火・壊滅拳(ぼうぎょがた・もうか・かいめつけん)』!!!!」
『毒竜』ごと巻き込んだ拳に空いた右手で、『気』の弾を放とうとするコウ、そしてコウは言った。
「この攻撃が通れば、お前の負けだ、どうする?リタイアするか?」
その発言に対し、ブレンドは言った。
「まぁ、お前と本気で戦う気は無いから良いぞ、リタイアしてやる──おい!司会者、俺はリタイアするぞ!」
「そうですか──では、勝者はショウ・コウ選手に決まりました!『Mグループ』の勝者はセルド・バルムング選手とショウ・コウ選手です!」
司会者の声で歓声が上がる、そしてリクが現れる。
「やっよ来たんだな……後少しでモコを救う賞金が手に入るな」
「あぁ!お前も第一回戦で負けるなよ!?」
「コウこそ……Dとぶつかって、負けるなよ?」
「ハッ!負けるかよ!俺は強くなったんだ、『気』のお陰でな」
「俺も戦いたい……雷神愚とどっちが強いか、勝負したいぜ!」
二人は言い合いをする、そして残るのはユリーカの『Nグループ』だけだった──そして控え室──
「何で生きている?」
そう言いながら仮面の男はブレンドに聞いた。
するとブレンドは言った。
「やはり、お前だったか、ブランド──何で俺が生きているか──それも話さなければならない──二人になれる所で話そう……」
仮面の男は少し唸りながら、頷く──二人は暗い暗い場所に消えていった──残りは『Nグループ』、この戦いで本選が決まる──
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