二次創作小説(新・総合)

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綴られし日々-作者とキャラの日常-
日時: 2022/11/28 20:05
名前: 柊 (ID: y98v9vkI)

ついに手を出してしまいました、日常系…!!

注意事項
・クロスオーバー
・クロスオーバーCPあり
・キャラ×オリキャラ、オリキャラ×キャラもあるかもしれない
・当方独自設定あり。矛盾することもあるかもしれない
・キャラ崩壊あり
・キャラの裸族化、不憫化などもあり
・作者が夢女子でもあるので夢っぽい要素(キャラ←←作者)が出てくる。テンションがおかしくなったら大変なことになるので注意
・時々シリアスもあり
・時々キャラ掴めてないかもしれない
・荒らしなどはご遠慮ください。

※スマブラに関して
原作をプレイしていないキャラクターが多々いるためキャラの設定が公式設定と矛盾する可能性大(一応調べます…)

こんな感じの注意事項で『大丈夫だ、問題ない』な方はどうぞお楽しみください!
そうでない方は注意してくださいませ。

タグ
スマブラ、刀剣乱舞、艦これ、アズールレーン、フラワーナイトガール、戦艦少女R、文豪とアルケミスト、しんけん!!、夢王国と眠れる100人の王子様、茜さすセカイでキミと詠う、オトメ勇者、フードファンタジー 、Fate/Grand Order、ポケットモンスター、ボーカロイド、Identity_V、ダンガンロンパシリーズ、School Days

目次
『始まりの158』 >>1-3
『魔法少女騒動〜少女とは言ってない〜』 >>6-9
『小さなお宿-前編-』 >>15-20
『小さなお宿-後編-』 >>21-28
『甘くて美味しい果実』 >>29-35
『うちの長曽祢さんがこんなにも可愛い!!〜ただの主張だ気にするな〜』 >>36-40
『虎と春』 >>46-57
『たまにはきちんと歓迎会を!』>>58-63
『信頼した結果-1-』 >>69-75
『信頼した結果-2-』 >>79-85
『信頼した結果-3-』 >>86-92
一振り目と二振り目の呼び方一覧 >>93
『桜よ、彼女を攫わないで』 >>94-96
『バグにも種類がありまして!?』 >>97-101
『恋に落ちないなんてできなくて』 >>105-111
『練習、裸族講座!』 >>112-116
『悪魔の城は崩れない』 >>121-126
『悪魔の城は崩れ始める』 >>136-140 ※140はおまけになります
『悪魔の城は崩壊す』 >>148-155
∟闇の御子の情報 >>156
『VS闇の御子』 >>160-163
∟厄除けの宝玉の情報 >>164
『赤ずきん☆ラグナス』 >>167-171 ※天悪さんとのコラボ!
『赤い花騎士と銀の騎士』 >>178-179
『私が教えるよ』 >>182-184
『コピペSS』 >>185-186
『癒しとカオスと歓迎会』 >>190-197
『六月の花嫁たち』 >>202-209
『七夕は奇跡に染まり』 >>214-217 ※天悪さんとのコラボ!
『お嬢様()な交流会』 >>221-224 ※天悪さん、琴葉姫さんとのコラボ!
『緊急特番()!刀剣乱舞の大盤振る舞い』 >>229-233
『忍び寄るは光の信者』 >>239-244
『南の島、砂浜騒動!?』 >>248-252
『子どもビーチは危険がいっぱい!〜王様は保護者〜』 >>259-263
『私たちは、きっと。』 >>270-274
『解き明かせ、真実! 1』 >>281-286 ※286はおまけです
『解き明かせ、真実! 2』 >>291-297
『解き明かせ、真実! 3』 >>300-304
『VS神殺しの蟲』 >>307-313
∟神殺しの蟲情報 >>314
『出会いは夢の中にて(第一印象は考えないものとする)』 >>317-321
『ちびノブのお仕事!』 >>324-328
『【柊「空を見上げて『バカな…早すぎる…』ってつぶやいたら」】 >>334-335
『新年は新ジャンルと共に!』 >>340-346
『甘い束縛』 >>352-353
『メンヘラマネジメント』 >>356-358
『にっかりファンタジーUDON』 >>362
『コピペSS、おかわり!』 >>363-365
『手を振り解かれ、手を取って。』 >>369-374
『それぞれの決意と忠義』 >>378-383
『扉問答』 >>390-394
∟ねこじぞーの情報 >>395
『水無月祭の出会い』 >>401-403
『コピペSS、もういっちょ!』 >>408-410
『Real or Dream』 >>411-417
『幼児化☆パニック!』 >>422-428
『似てない二人』 >>434-436
『凄惨なる宴』 >>441-446
『雪の別離わかれ>>449-452
『年末だ!コピペSS!』 >>453-455
『新たな邂逅』 >>458-462
『決戦前〜医師の罪〜』 >>465-468
『決戦前〜泥棒の偽善〜』 >>469-471
『決戦前〜弁護士の覚悟〜』 >>474-477
※477はおまけです
『決戦前〜庭師の想い〜』 >>480-483
『エイプリルフールで嘘予告SS』 >>486
『決戦前〜学生組の会議!〜』 >>487-489
『レオ・ベイカー奪還戦・1』 >>497-500
『レオ・ベイカー奪還戦・2』 >>504-507
『レオ・ベイカー奪還戦・終』 >>511-514
『やっとできるね! 歓迎会』 >>517-522
『異世界にて、恋に出会う』 >>525-527
『コピペSS、いつつめ!』 >>530-532
『オリキャラご紹介その1』 >>535
『いっそ『大嫌いだ』と思えたら』 >>536-543
※543はおまけです
『困りごとはきっかけ』 >>546-548
『本気になったのはどちらだったのか』 >>549-550

Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.59 )
日時: 2020/03/02 20:22
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: DfPuoRMU)

 ステージ上で、踊り子であるセルピコとそのセルピコに踊りを教わった乱、デオン(FGO)、アストルフォ(FGO)が舞っている。その後にも踊り子をしている花騎士たちや、ツェレ・マルガレータ(第五人格)、歌を披露するためにボーカロイドたちがステージ袖で控えていた。とても煌びやかなステージには多くの歓声が投げられている。
ミュゼルカ「わあ、可愛いですね」
田中「ふむ、なかなか見どころがあるな小さき王子よ。チャンPはそこに触れられると力が溢れてくるのだ」
ライアス「いや、どういうことだよ……」
 田中のストールの中にいた『破壊神暗黒四天王』(ハムスター)とミュゼルカ、ライアスが戯れている。田中独特の言い回しにミュゼルカは少し困惑し、ライアスはツッコミを入れていた。ちなみに、田中がたまにキンカローやこの日、来てくれている王子であるヴィムなどを凝視しているのは致し方のないことかもしれない。
 一方、黒髭は遠巻きにじ…………っと不二咲を見ていた。大和田に凄まれたことは関係ない。黒髭とて歴史に名を残すレベルの大海賊、いくら超高校級の暴走族に凄まれようが相手は高校生なのだから怯むことはない。むしろ凄み返し、一触即発というところでバーソロミューが割り込んできた後なのだ。
 不二咲は実に黒髭好みの容姿をしている。が、それだけではない、それだけではないのだ。この感覚……もしや。
黒髭「……デュフフフフ」
 たまたま近くにいたアブラナはこう語る。正直、あの場でなかったらエイミング・スタンスを放っていたと。


 会場の端の方で、罪木蜜柑は縮こまっていた。彼女は元々いじめられっ子で人付き合いが得意ではない。だから正直、ここから出ていきたくなっているほどだ。
ソハヤ「よっ」
罪木「ひゃあぁぁぁぁぁ!?」
ソハヤ「うおっ!?」
 いきなり声をかけられて驚きのあまり悲鳴を上げてしまう。声をかけられた方を見れば金髪の、罪木からしてみれば『よく隅っこにいる方の子を弄って楽しむタイプ』な容姿をした男がぽかんとしている。実は悲鳴で周りから注目を浴びているが気づいていない。
罪木「ななな、なんでしょうかぁ……!?」
ソハヤ「あ、いや、さっきから落ち着かない感じでキョロキョロしてたからなんかあったかな、と」
罪木「すすす、すみませぇええん!! わ、私みたいなゲロブタがキョロキョロしててすみませぇええん!!」
ソハヤ「いやなんで謝るんだよ!?」
罪木「何でも、あ、何なら脱ぎますから許しっ」
ソハヤ「脱がなくていい! というか年若い娘がどういう理由であれこんなところで、易々と何でも、とか脱ぐとか言うなよ!?」
罪木「すみませんんんん!!」
 と、何も知らない人、もしくは罪木の性格だけ知っているなら『気弱な女の子にチャラい男が絡んでいる』図だが男──ソハヤノツルキの性格を知っていれば『何かあったんだろうな〜』くらいである。
 そしてこの場ではソハヤの性格を知っている人々は多いが今日初めて会った面々はそうではない。
日向(弾丸2)「す、少しいいか」
ソハヤ「ん?」
罪木「あっ、ひ、日向さん……」
 日向(弾丸2)が少し緊張した面持ちでソハヤを見ていた。おそらく罪木がソハヤに悪い意味で絡んでいると思ったのだろう。
 ほぼ同じ身長の二人がお互い目を逸らしもしない。よく分かっていない者なら一触即発、よく分かっていてもなんだどうしたと視線を向けている。
日向(弾丸2)「そのっ」
??「兄弟」
 のそり、とソハヤの後ろからもう一人男が現れる。癖のある長い髪に赤の目。そんな男につい日向(弾丸2)もびくりと体を震わせ、罪木に至っては彼女の半径一メートルくらいは揺れているのではないかと錯覚するほど震えている。
ソハヤ「おお、兄弟」
??→大典太「……その。俺の兄弟はこんな見た目だが、悪いやつじゃない。おそらく、そこの女子おなごが一人でいたから気になって声をかけたんだろう」
日向(弾丸2)「えっ、あ、そうなのか?」
罪木「は、はい、その、そうですぅ……」
ソハヤ「ちょっと待て兄弟、こんな見た目ってなんだよ!?」
大典太「……?」
 何か悪いことを言っただろうか、と言わんばかりに首を傾げている。
ソハヤ「あー兄弟そういうところあるよな……うん……」
罪木「あっ、えっと、その、えーと」
 罪木が慰めようとするがよくよく考えると自己紹介をしていない。慌てているとソハヤがそれに気付いたらしい。
ソハヤ「そういや自己紹介がまだだったよな。俺はソハヤノツルキ、ウツスナリ……坂上宝剣さかのうえのほうけんの写しの刀剣男士だ。ソハヤとか、ソハヤノツルキと呼んでくれ。
こっちは俺の兄弟の大典太光世だ」
大典太「……大典太光世だ、兄弟ともどもよろしく頼む……とは言え、俺は封印されて蔵にいるべき刀だ、あまり関わるとは思えない」
ソハヤ「まーたそんなこと言うなよ兄弟!」
罪木「あっ、あのっ、私は、罪木蜜柑と言いますぅ……よろしく、お願いしますぅ……えへへ」
日向(弾丸2)「さっきの挨拶で言ったけど、日向創だ。よろしく」
 お互いが笑顔で挨拶を交わす。(大典太はどんよりしていたが)
ソハヤ「そういや、あんたたちはほとんどが『超高校級の○○』みたいな肩書きがあるって聞いたんだが、創と蜜柑はどういうものなんだ?」
日向(弾丸2)「あっ……と、お、俺は、内緒で。
罪木は超高校級の保健委員なんだ」
大典太「保健委員……?」
 大典太が罪木を見る。罪木はひぃっ、と悲鳴を上げ、大典太は慌てたようにすまない、と謝る。
罪木「わわわ、私何か気に触るようなことを……!?」
大典太「い、いや違う。保健委員、というのは、その、怪我や、病を治すと聞いた。……怪我は、治せんが、俺と同じだと思って」
罪木「えっ、あ、貴方も、ですかぁ?」
大典太「……俺を、枕元に置くと病も治るとされていた。怪異も俺を恐れる……ただ、小鳥や、小さな動物は俺の側に来ると、強い霊力に当てられ、死んでしまう。……ふふ、自分で言っていて思ったが、やはり俺は蔵に封印されているべきなんだ……」
ソハヤ「だーからなんでそうなるんだよ」
罪木「わ、私は似たような人、あ、か、刀さん、でしょうかぁ? 会えて嬉しいですぅ、えへへへへ」
 へにゃり、と罪木が笑う。それに大典太も目を丸くしたが少しだけ笑った。
 ……そして、ソハヤは罪木をじっと見ている。
日向(弾丸2)「どうした?」
ソハヤ「いや。……蜜柑って笑うと可愛いな」
罪木「へっ?」
 ソハヤの言葉に笑っていた罪木は固まり、顔が赤いんだか青いんだか、よく分からない顔色になった。
 ソハヤと大典太は首を傾げ、日向(弾丸2)も固まっている。
罪木「わわわ、わ、わたっ、かわ、か、揶揄われているんですよね分かってますぅうううう!!」
ソハヤ「いや本当に可愛いって! なあ兄弟」
大典太「……何故俺に振る」
 罪木が混乱し、日向(弾丸2)がそんな罪木を宥め、ソハヤと大典太は何故罪木が混乱しているのか全く分からないままその場にいた。
 罪木はいじめを受け、虐待され、人の悪意を向けられることは知っていたが真っ直ぐな好意を向けられたのは滅多にない。いじめられていた時に「可愛い」と言われ照れたら嘲笑われたり、わざとひどい髪型などにされて「可愛い」と嘲笑われたことがあってもこうやって面と向かって悪意のない「可愛い」を、それも初対面の男性に言われたことはなかった。しかもどれだけ「揶揄われている」と思ってそれを口にしても「本心だ」と返される。
 そんな状況に、罪木はしばらく混乱し続けた。

Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.60 )
日時: 2020/03/02 20:29
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: uEBl/Cwm)

 また別の隅の方。そこに用意されていた椅子に桂言葉は腰をかけていた。手に持っているコップの中身はとっくに空になっている。それでも彼女はぼんやりとそれを持っていた。
??「こーんにーちはっ」
言葉「……あなたは、あの時の」
 ひょっこりと現れた金髪の少年、浦島虎徹には見覚えがあった。いいや、そんな程度ではない。
 ……言葉は、自分から恋人であった誠を奪った世界が許せなかった。だからノコギリを持ち出して、世界を殺そうとした。そうすれば、誠を奪う人間は消えると思ったから。
──ダメっ!!
 急に割り込んできたのが、浦島なのだ。引かれたノコギリの刃は世界の首ではなく、彼の腕を切りつけた。
 言葉は世界を殺せなかった。その上、誠にも捨てられ、元々孤立していた学校では腫れ物を触るような扱いを受けることになった。ただ、それがある意味で功を成したのかいじめもなくなったが。(やりすぎれば殺されるのは自分達かもしれないと恐れたのだろう)
言葉「……傷は、もういいんですか」
浦島「うん、あの後、主さんがすぐに手入れしてくれたからもうバッチリ!」
 切りつけた腕には傷痕すらない。事前に彼らが刀剣の付喪神だとは聞いていたが少しだけ驚いた。
 けれど、言葉にはそれよりも聞きたいことがあったのだ。
言葉「どうして。どうしてあの時、割り込んできたんですか。割り込んでこなければ貴方は怪我をしなかったのに。……西園寺さんを、殺せたのに」
浦島「んー……キミに、人殺しをさせたくなかったんだよね!」
言葉「それだけ……? それだけなのに、自分が怪我を負ってまで、西園寺さんを庇ったんですか?」
浦島「キミにとっては『それだけ』かもだけど、俺にとっては『それだけ』じゃないんだ」
言葉「あの人は、あの人は私から誠くんを奪ったんです。自分で紹介したのに、自分で相談に乗ったのに、なのに」
浦島「……悲しかったんだね」
 浦島が言うことに、言葉は何も返せない。
言葉「……結局、私も、西園寺さんも、誠くんに……嫌われちゃったんです」
浦島「うん」
言葉「……どうすれば、良かったんでしょう」
 二人はお互いに何も言わない。けれど今は言葉にとっては救いにもなった。……下手に慰められたって、惨めな思いをするだけだ。
 ただ言葉は、浦島の本当の思いには気付かない。
浦島「(キミを、罪で汚したくなかったんだ。……主さんから聞いて、直接会いに行って。悲しそうだった。苦しそうだった。そんなキミを救いたいって思ってたら、いつの間にか、好きになってたなんて言えないや)」




??「お隣、いいですか?」
 西園寺世界もまた、言葉と同じようにぼうと座っていたところに白い髪をした物吉貞宗がにこにこと笑って話しかけた。
 世界はどうぞ、と言えば物吉は失礼しますね、と隣に腰掛ける。
物吉「僕、物吉貞宗って言います! あなたは西園寺世界さん、ですよね。よろしくお願いします!」
世界「うん、よろしくね。…………」
物吉「……もしかして、伊藤誠さんを探してますか?」
世界「……分かっちゃう?」
 弱々しく笑うと物吉がどうぞ、とコップを差し出してきた。中身はオレンジジュースで受け取り、少し近づけるとオレンジの爽やかな香りが鼻をくすぐる。
物吉「さっきから、目だけ動いてたのでもしかしたらと思って。でも、僕が見ていた限りですけどいつの間にかいなくなっちゃってて……」
世界「そっか。……」
物吉「……あの。主様から、あなたたちに何があったのかは、聞いています」
世界「……分かってて、声かけたの?」
 世界は、いろいろな思いがありつつもあの事件があって自分が言葉をとても傷つけていたことに気が付いた。例え、世界のほんの少しのきっかけから始まったことでも、やったことは言葉に対しての手酷い裏切りだった。そして、それは決して褒められるようなことではないことも。
 後で誠と世界が付き合っていると勘違いしていた友人の一部が言葉を『人の恋人を狙う性悪女』としていじめていたことを知った。世界はそんなことを頼んだことはない。友人たちの勝手な暴走だった。
 本当は世界が言葉から誠を奪った形になっていると知れ渡ってから友人たちには距離を置かれた。……少しだけ都合の良い、とは思ったが自分がその立場だったら間違いなく距離を置くだろうから、何も言えなかった。そんな中でも今までのように接してくれた幼馴染みの清浦刹那には頭が上がらない。
 噂には背びれ尾びれが付く物でいつの間にか一部生徒の間では『桂言葉から恋人を寝取り、彼女が邪魔だからと裏でいじめの主犯として動いていた』なんて言われていた。前半は事実だが後半は全くのデタラメだ。けれど、世界にはそれを否定する気力もなかった。
物吉「はい、知っていて、声をかけました」
世界「……そう」
物吉「でも僕は気にしてないんです。だって世界さん、反省しているんでしょう?」
世界「さすがに、殺されかけたら、ね」
物吉「それに、僕は勘違いした挙句、勝手に暴走して勝手に離れるような人たちの方が許しがたいので」
 驚いて物吉を見る。彼は少し拗ねたように頬をぷく、と膨らませていた。
物吉「主様も同じ意見なんですよ、前に『ちょっとあの子らの顔にクリームパイスパーキング!! してくる』なんて仰っていました」
世界「っふふ、何それ」
 つい笑ってしまう。先ほど壇上にいた柊がスパァン、とクリームパイをぶつける姿を想像してしまった。
 それがおかしくてたまらなかった。
物吉「(本当は、ルートとやらによっては誠さんが世界さんのご友人とも身体の関係を持って、ご友人たちもそれを受け入れるのが許せなかったみたいなんですが言わぬが仏、というものです。
それに、やっと見られた笑顔を崩す趣味はありませんからね)」
 そんな物吉の思いに気付かない世界は、久しぶりに笑顔を浮かべて物吉と話し込んだ。
 いつの間にか、誠を探すことも忘れるほど夢中になっていた。

Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.61 )
日時: 2020/03/02 20:34
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: jFu2moab)

レン「KAITO兄ー! そろそろ出番だよー!? ……全く、どこ行っちゃったんだろう?」
 ボーカロイドの鏡音レンはいつの間にかいなくなっていた同じくボーカロイドのKAITOを探していた。先ほど水を飲んでくると席を外してから、もうすぐ出番だと言うのに戻ってこないのだ。
 レンはもう一度声を張り上げようとして……ふと何かの声を聞いた。ついそちらに足を運んでいくと舞台裏の中でも目立たない通路に入っていく。
レン「おーい、KAITOに……」
 そこでレンが目にしたもの。それは。
???「らぞらぞらーぞく……」
???「らぞらぞらーぞくー……」
???「らぞらぞ、らーぞくーらー!」
???「らーぞーらーぞくー!!」
???「我ら裸族の初ステージに幸あれー!!」
???「幸あれー!!」
???「裸族の神よ、我らを見守りたまえー!!」

 褌一丁で謎の踊りをしている男たちだった。

レン「(゚ω゚)エッ」
 よく見るとその男たちの中心に誰かが倒れている。青い髪に青いマフラー……間違いなく、KAITOだ。
レン「(か、KAITO兄!! た、大変だ、誰かに知らせないと……気付かれたらまずい、ゆっくり、ゆっくり……!)」
 しかし、そんな慎重さも無意味となる。足元に何故か置かれていたビン。それを倒してしまったのである。
レン「あっ……!」
???「誰だ!!」
???「あ、キミは鏡音レンくんだね……! キミも、KAITOさんと同じで『裸舞』を受け取りに来てくれたのかな、嬉しいよ!」
レン「ちっ、ちが、こ、来ないで!」
???「恥ずかしがらずともいい、さあ、受け取るでおま!!」
???「ついでだから男の子として再起不能にしてやるぜぇ!!」
レン「う、う、」


ウワァアアアアアアアアア!!

Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.62 )
日時: 2020/03/02 20:41
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: jFu2moab)

 一方その頃、パーティー会場。
柊「なっがそーねさーん♪ お隣いーですかぁ?」
長曽祢「いいぞ主。ただあんた、飲み過」
柊「いっえーい♪」
 いつも以上にゆるっゆるな柊が飛び乗ったのは……椅子に座っていた長曽祢の足の上だった。しかも向かい合うように。その上で抱きついている。
長曽祢「!? お、おい主!? こら、離れないか!」
柊「いーやーでーすー! しゅめーです、長曽祢さんはしばらく私の湯たんぽですー!!」
長曽祢「なぁっ!? と、とにかく離れっ、その、当たってる!!
あ、陸奥守、長谷部! 主を引き剥がしてくれ!」
 長曽祢が咄嗟に近くにいた陸奥守と長谷部に助けを求める。その間にも柊は上機嫌に抱きついたままだ。
 そして、助けを求められた二振りはお互いアイコンタクトを交わし、頷く。
長谷部「イヤー主命ナラバシカタガナイナー!」
陸奥守「主命ジャワシラ何モデキンゼヨー!」
「「というわけで頑張って主命を果たせ」」
長曽祢「おい!? 長谷部、あんたいつもそんな緊急性のない主命は後回しにすることあるだろう!?」
長谷部「緊急性があるだろう!」
長曽祢「ないと思うが!? とっ、にかく、離れ、当たっているから、な!?」
柊「えっへへー、長曽祢さんあったかーい♪」
長曽祢「聞いてくれぇ!!」



ウワァアアアアアアアアア!!

 突然の叫び声に全員(酔っ払っている柊などは除く)がステージの方を向く。歌っていたミクもつい歌を止めて舞台袖の方を見ていた。
ミク「い、今のレンくん? 確かKAITO兄呼びに行ってたはずなのに……っきゃあああああ!?」
 ミクも叫んでそのまま気絶してしまう。ミクにステージの近くにいたエミリー(第五人格)が駆け寄ろうとした時、舞台袖からわっしょいわっしょい、と掛け声が聞こえてきた。
 そして、現れたのは。
クマ吉(ギャグ日)「わっしょいわっしょい!」
太子(ギャグ日)「わっしょいわっしょい!」
芭蕉(ギャグ日)「わっしょいわっしょい!」
花村「わっしょいわっしょい!」
誠(ス クデイ)「わっしょいわっしょい!」
澤永( スクデイ)「わっしょいわっしょい!!」
裸族太郎(オリジナル )「わっしょいわっしょい!」
七人「裸族祭オンステージぃいいいいい!!」
全員「」
リン「レンとKAITO兄が神輿に縛りつけられてるーーーー!?」
 褌一丁にねじり鉢巻をした……裸族たちだった! え? どうしてこうなった? 安心して欲しい、私にも分からない。そもそもギャグ日は一部作品しか知らないからジャンル入りさせないつもりでいたはずだった。うん。裸族太郎って誰だ。
花丸「裸族太郎くんは両親が他の世界の裸族ファンなんだ! そして太郎くん自身もそんな大先輩裸族たちを見て裸族に目覚めた、所謂裸族界のサラブレッドさ!!
ただ、裸族太郎は本名ではないらしいね!」
 ナレーションに受け答えしないでください。裸族界のサラブレッドって何。しかもそれ本名だったら困るやつ。
 なお、神輿に縛り付けられているレンとKAITOは上の服だけ剥ぎ取られ、白目を向いて気絶している。神輿には『Forever 裸族』とデカデカと書かれたプレートが打ち付けられていた。
柊「あははは何あれ変〜〜」
陸奥守「いかんこんな時になんで酔っとるがか」
長谷部「主に水と称して酒を飲ませたのが仇となったか!」
長曽祢「犯人お前たちか!!!」
 柊はカラカラと笑い続け、長曽祢の上から退く気配はない。よって長曽祢は動けない。ちなみに最初は水割り渡してたそうです。確信犯すぎる。
太子「お集まりの紳士淑女たち! 今日はよく裸族祭オンステージに集まってくれたな!」
長義「そんなわけないだろう思考回路バグっているのか」
クマ吉「うへへへへ可愛い子がいっぱいだね、みんなボクらのステージを楽しみにしてくれてたのかな?」
南泉「おい化け物斬り、こいつら本格的にバグってやがる、にゃ」
 会場のあちこちから悲鳴や笑い声が上がり、何人か気絶している。

エマ(第五人格)「エミリー先生しっかりしてなのー!」
エミリー「うーん……うーん……」
ピアソン「だ、ダメだとりあえず運ぼう!」
ライリー「医者が面倒見られてどうする!」

篭手切「あんな、あんな、の(ガクリ)」
豊前「桑名、篭手切運ぶの手伝ってくれ!」
桑名「いいよ〜、大変なことになったねぇ」
松井「目を覚ましたらいけないからハンカチでも顔にかけておこうか」(ファサ)

扶桑「うう……」
山城「扶桑姉様ー!!! ああっ、なんておいたわしい!!」

ジャベリン(気絶)
綾波(アズレ ン)「エルメロイII世先生、ジャベリンを運んで欲しいのです」
ラフィー「ん……お願い……すぴぃ」
エルメロイII世「……胃が……」

愛染「なー国行ー、見えねーんだけど」
蛍丸「みーえーなーいー」
明石(刀)「見んでええの」

電「響ちゃん、司令官さんがお菓子を運んで欲しいと言っていたのですか?」
響「うん。私一人じゃ大変だから、みんなで運んで欲しいって」
雷「ふふ、響も司令官も、私にもっと頼っていいのよ!」
暁「一人前のレディーだもの、それくらいはできるわ!」
睦月( アズレン)「おてつだいー! 飴しゃんもらえるー!?」
如月( アズレン)「き、如月も、いっぱい頑張ります……!」
卯月( アズレン)「おてつだい、頑張ります……!」

Re: 綴られし日々-作者とキャラの日常- ( No.63 )
日時: 2020/03/02 20:44
名前: 柊 ◆K1DQe5BZx. (ID: jFu2moab)

誠( スクデイ)「ふふ、女の子たちの黄色い悲鳴が心地いいぜ……!」
南泉「てめえの場合は耳もバグってんのか? どう聞いても悲鳴だろうが」
澤永「安心してくれよ女の子たち! 俺たちが順番に、じっくり愛するぜ!!」
長義「いい耳鼻科を紹介しようか?」
花村「いいね、その通りだよ二人とも……! さあ、僕らの『裸舞』、届けよう!!」
「「もちろん!!」」


花村、芭蕉、太子、裸族太郎「「「老若男女、分け隔てなく!!」」」
誠、澤永、クマ吉「「「「可愛い女の子に!! そしてリア充撲滅!!」」」」
七人「えっ」

 七人の裸族はお互いを見ている。どちらの主張であろうと顔に書かれているのは「何言ってんだこいつら」である。
花村「……ええと、裸族というのはそういうものではないはずだよ? そりゃもちろんいろいろと理由はあるけど、人を害すのはやっちゃいけないことだよ!」
長義「キミたちが全裸にも等しい格好で出てくることが一部には害となってるよ」
誠「何言ってんだ! 俺が裸族になったのは今以上に女の子とあはんうふんいやんばかんするためなんだ!! 男とか老人にやれるか!」
南泉「こいつめちゃくちゃ救いようがねえ、にゃ」
長義「仮にも恋人だった二人がいる前で言うことじゃない」
 先ほどから入る南泉と長義の冷静かつ切り口の鋭いツッコミも右から左へ受け流す。
 どうやら今のやりとりで三人と四人に亀裂が入ったらしい。今にも取っ組み合いのケンカになりそうな剣呑な雰囲気が漂う。
村正「困りマシタね、蜻蛉切」
蜻蛉切「……お前は、彼らの元にはいかないのか」
村正「ええ、すぐに私の『全裸道ぜんらどう』とは違うと分かりマシタから」
蜻蛉切「そうか。では……



服を着ろ……」
村正「huhuhuhu……」


花村「僕はそんなの嫌だよ! どうせならみんな仲良く、できれば男女のハーレムがいいよ!」
芭蕉「私も、女の子だけというのはいただけないなぁ。裸族になったのは良い俳句を読んで曽良くんに理不尽な暴力受けたくないからだし」
太子「私も妹子から仕事しろコール受けたくない」
裸族太郎「お前ら! お前らは偉大な裸族の先輩たちに恥ずかしいと思わないのか!」
長義「キミたちの姿に恥ずかしいと思わないのか」

誠「裸族の先輩なんぞ知らない! 正直言葉と世界、それに加藤たちとはもう飽きたから異世界の女の子とあはんうふんしたい!!」
澤永「誠のおこぼれもらうのもそろそろやめたいしな、誠に悪い。俺は俺の実力で女の子を奪いたいんだ!」
クマ吉「リア充なんて害悪だ!!」
南泉「お前ら塵芥レベルにも満たねえけどクソみたいにゃこと言ってる自覚あるか?」

花村「くっ、こうなったら……僕らとキミたち、どちらがこの会場にいる人たちに裸舞を届けられるか勝負としよう!!」
全員「は!?」
 突然巻き込まれる会場。当然、ほとんどは顔を引きつらせている。
誠「いいぜ、その途中でうっかりイケメンの顔を傷つけるかもしれないけどな!!」
 誠の言葉に、反応を示したのは刀派粟田口の面々だ。
 ほとんどが俯き、微かに震え出す。
一期「お前たち、どうし……っ!!(しまった、この子たちにはまだ刺激が強すぎたのか! 気付いてやれなかったなんて……!)」
薬研「いち……兄……!」
一期「薬研……すまない、みんな、さが」
薬研「お前らぁ!! 全員、全力でいち兄を守れぇ!!!!」
一期「えっ」
 その薬研の号令と共に一期の周りを鯰尾、骨喰、前田、平野、乱が固め、鬼丸が彼を背にする。
秋田「あっ、い、いち兄っ!」
五虎退「こ、これ以上、見ちゃダメですぅ!! あう、と、届かない〜っ」
毛利「五虎退は春雨さんの所へ行ってあげてください! 春雨さんが狙われる可能性がありますよ!」
厚「信濃、お前は秋田も連れていち兄避難させてくれ!」
信濃「了解!!」
後藤「ら、裸族技ってのをやるんなら俺にしろぉ!! いち兄やチビたちには手を出させないからなぁ!!」
前田、平野「後藤兄さん!!」
鳴狐「……一期、見ちゃ、めっ、だよ」
一期「な、何故私が守られるのですかな!?」
乱「えっ、いち兄はイケメンだから狙われるでしょ!!」
鯰尾「それ言うと鳴狐さん鬼丸さんもだけど」
骨喰「……みんな、いち兄を守りたいんだ」
白山「怪我をしても、私が神気で治します。ご心配なく」
一期「え、えー……」
 一期はその容姿故、審神者たちから『王子』と称されることも少なくない。だが今の一期は王子ではなく違うことなく『姫』だった。
 しかし、リア充を撲滅したいタイプの裸族たちは容赦なくこちらに迫ってくる。
 視界の端では、花村に『裸舞』の受け取りを迫られる南泉と長義が押し付けあっていた。
南泉「てめえが受け取りゃいいだろ化け物斬りぃいいい〜……!!」
長義「キミに譲るって言ってるんだよ聞き分けのない猫殺しくんだねぇ〜……!!」
 ある意味万事休す。そんな時だった。
歌仙「なんだいこれは」
 たった一言。それによってほぼ全員が黙る。恐る恐るそちらを向けば……日向(刀)に連れられた、真顔の歌仙兼定。
 誰の喉からかヒュッ、と音が鳴る。あれは完全に怒っている。しかも多分、リンゴを片手で握り潰すレベルの怒りだ。
歌仙「僕が練り切りを作っている間に……雅じゃないな」
誠「なんだぁ!? まあいいや、お前の綺麗な顔から傷つけてやる!」
 誠がヒャッハー! と歌仙に飛びかかる。しかし。
歌仙「……雅を介さぬ」
 歌仙はひらりと避け、転んだ誠を持ち上げる。
歌仙「罰だ!!!!」
誠「ぎゃあああああああ!?」
 カンカンカーン。フィニッシュホールドはタワーブリッジです!! そんな実況すら聞こえてきそうな、見事な技に誠は気絶。他の裸族たちもそれにすっかり気を取られ、そのまま捕縛された。

後日、彼らは三時間耐久で、正座を強要する説教をされたのはここだけの話。

柊「……あのさ、私、長曽祢さんに超恥ずかしいことしなかった?」
陸奥守「……さあの!」
柊「こっち見ろよ! 絶対したやつじゃん! なんで私酔ったの!? というか通りで長曽祢さん目を合わせてくれないと思ったわ!!
あーもう、私を消せー!!!」

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