二次創作小説(新・総合)
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- きらびやかな日常
- 日時: 2021/07/03 22:15
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: xIyfMsXL)
優衣「タイトルコールです。」
ソニック「作者のネタ切れが原因で打ちきりになった日常が復活したぜ!」
エミー「料理対決や小話とかいろんなお話があるわよ!」
作「未熟者の作者だが宜しく頼む。」
オリキャラ紹介
>>718、>>722、>>747、>>782、>>796
世界観
>>751
優の特務司書生活
優が特務司書になりました 『失くし物探し駅』 著者:桜木霊歌 >>754-759
奇襲作戦!『歯車仕掛けのヴィーゲンリート』ヲ浄化セヨ! >>789-793
在りし日の記憶
Welcome to the Villains' world >>769-781
- はたらく細胞パロ 後半 ( No.290 )
- 日時: 2018/10/01 10:25
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: 9V8/lVdD)
カイは何か分かったようだが、その時だった。この体は皮膚が天井として表されており、そこに明かりがついている。その明かりが、一斉に、ブツッ!と音を立てて消えたのだ。この停電は、めまいとして表されている。
スズ「か、カイ君・・・何が起きてるの!?どうなってるの!?」
カイ「今の停電は、めまいだ。一つだけ、目星はたってる。それは・・・」
カイが言葉を紡ぐより先に、地面が急激に傾いて、立つ事が困難な状態になる。
カイ「立ちくらみか!まずい、何かに捕まれ!」
カイはL-セレクチンのお陰で、立ったままでいる事ができたが、赤血球達は倒れこんでしまう。
スズ「何なのよ、これぇ・・・」
カイ「まずい!熱中症だ!」
熱中症は、体温調節システムが狂ったり、体内の塩分と水分のバランスが崩れた時に起こる(熱中症の時に塩分もとらなくちゃいけないのはこのため)めまいや立ちくらみ、失神は、これでも一番軽い症状だ。かつては、熱けいれんや、熱失神と呼ばれていた。それを、スズに分かりやすく説明する。
スズ「じゃ、じゃあこの体、今は熱中症の危機にひんしてるの!?」
カイ「そういう事だ。」
その時、カイの帽子につけられているレセプターが反応する。それと同時に、何者かの高笑いが響く。その高笑いの聞こえる方向を向くと、灰色のような色をして、8本の細い触手を手足のように生やしている細菌だ。
セレウス菌「ふはははは!弱い、実に弱い。この程度の熱で、狼狽えるとは・・・貴様らにはもったいない。この体、このセレウス菌がもらい受ける。」
モブ赤血球(入間)「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!さ、細菌だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
血小板(姫)「白血球のお兄ちゃん、怖いぃ!」
侵入してきたこの細菌、セレウス菌は、下痢型と嘔吐型の二種類の食中毒を起こす細菌だ。普段は、水や土などの、自然界に広く分布している。熱中症になったからといって、蔓延しやすくなる訳ではないが、今回は運が悪すぎた。このセレウス菌は熱に強いので、100℃30分の加熱にも耐える事ができるのだ。赤血球達はパニックになり、血小板の二人は、カイにしがみついている。カイは、セレウス菌を睨み付ける。セレウス菌も、それに気づいたようだ。
セレウス菌「貴様が白血球か。」
カイ「ああ、その通りだ。火事場泥棒みたいな、汚い真似をしてくれるな。」
セレウス菌「セレウス菌の名誉にかけて、この体を奪い取ってみせる!いざ、勝負!」
そう言うと、セレウス菌にカイに飛びかかる。
カイ「スズ、血小板達を任せた!」
スズ「うん!」
カイはスズに、抱えていた二人の血小板をスズとマヒルに預け、右の太ももに括りつけていたナイフを取り出して、臨戦態勢となる。しかし・・・
セレウス菌「なーんちゃって!」
カイ「何!?」
なんと、セレウス菌は、勝負すると、言っておきながら、カイの頭を踏み台にして、逃げたのだった。
セレウス菌「バーカ!勝負なんてらすると思ったか?引っかかった、引っかかった!この体はもうすぐ終わる!それまで隠れさせてもらうぜ!」
カイ「待ちやがれ!この雑菌野郎!」
カイはものすごいスピードでセレウス菌の後を追う。スズの耳に届いたのは、カイの怒号と、セレウス菌の笑い声だ。
スズ「カイ君。お願いだから、無理だけはしないで・・・」
感想まだ
- はたらく細胞パロ 後半 ( No.291 )
- 日時: 2018/10/01 11:58
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: 9V8/lVdD)
暗くなった毛細血管の中は、どこまでいっても赤血球でぎゅうぎゅう詰めだ。
セレウス菌「ふん。どいつもこいつも、暑そうな面しやがって。」
カイ「あいつ、血流に乗って姿をくらます気だな。」
セレウス菌「ラッキーだぜ!ここらの血管は、今、流れが早くなっている。『セレウス菌さん、無事に逃げ切って、この世界を侵略してください。』と言っているようなもの・・・いや、実際言ってるのかな?」
辺りをニヤニヤしながら見回し、侮るような、セレウス菌の口調に、カイが黙る事はない。カイは、近くにあった太いパイプの上に乗り、ナイフでセレウス菌に切りかかる。
カイ「調子にのるな!」
セレウス菌「おっと、危ない。」
寸前でかわされるが、すぐに後を追う。しかし、血流の流れと、障害物で見失ってしまい、辺りを見回して探す。
カイ「どこに行きやがった・・・」
セレウス菌「障害物のお陰で・・・」
後ろからセレウス菌の声が聞こえた為、後ろを向いて切りかかるが、かわされてしまう。
セレウス菌「実に逃げやすいなぁ!」
カイ「逃がすか!」
負けじと、カイはセレウス菌の後を追うが、血流が早く、見失いそうになる。
カイ「すまん、少し通してくれ!」
モブ赤血球(ルフレ)「いたっ!押さないでください!」
モブ赤血球(カムイ)「ってわ!白血球だ!」
カイ「細菌を追っているんだ、通してくれ!」
モブ赤血球(がくぽ)「細菌だと!?どこにいるのだ!?」
モブ赤血球(霊夢)「暗くて何も見えない!」
モブ赤血球(小傘)「誰か状況を説明してー!」
少しずつ進んでいき、セレウス菌を見失わないようにする。しかし、カイの目の前が、一瞬だが、真っ暗になる。その頃、セレウス菌は、カイが追ってきていない事に気がついた。血流で、止まっているかもしれないが、妙だと思う。しばらくすると、カイが来たが、先ほどまでの様子とは、異なっていた。足取りがふらついており、扉に、もたれかかっている。
感想まだ
- はたらく細胞パロ 後半 ( No.292 )
- 日時: 2018/10/01 12:27
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: 9V8/lVdD)
カイ「はあ・・・はあ・・・はあ・・・ぜえ・・・はあ・・・う・・・ぐ・・・はあ・・・はあ・・・はあ・・・」
カイは全身、汗まみれで、息が荒く、苦しそうだった。それに、疲れきっているのも、気分が悪いのも、見るだけで分かる。その様子を、セレウス菌は、そんなカイの様子を、ニヤニヤしながら見ている。カイはセレウス菌を睨み付け、ナイフで刺しに行こうとするが、力が抜けて、倒れこんでしまう。
カイ「ぜえ・・・ぜえ・・・はあ・・・」
気力を振り絞って立ち上がろうとするが、カイの足はふらつき、瞳の色も虚ろで、焦点が定まらない。その隙をつかれ、ふらついた足を、セレウス菌の触手に凪ぎ払われて、再び倒れこんでしまう。立ち上がろうとするが、手にも、足にも力が入らない。
セレウス菌「はーはっはっは!これは傑作だな!この体では、白血球まで熱中症とはなぁ!皆を守る為に、このくそ暑い中、頑張りすぎちまったみたいだな。駄目だよー、気を付けなきゃ。はーはっはっは!」
そのセレウス菌の言葉に、カイは反論する事ができない。カイは、正義感の強さ故に、こんな状況でも仕事に打ち込んでいる。本来、白血球などの免疫細胞は、体温が高ければ高いほど、活性化して強くなる。しかし、それは、体温調節システムが正常に機能していればの話だ。熱中症は、体温調節システムを軽くオーバーヒート・・・つまり、活性化に適した温度を軽々と越える為、今は活性化する所か、逆に弱体化している。一言で表すなら、今のカイは、炎天下の中で、練習しまくって、倒れた運動部員と似たような状況だ。
セレウス菌「おっ、でも偉いな。ちゃんと帽子は被ってるじゃないか。」
カイ「馬鹿に・・・してんのか・・・」
セレウス菌は、麦茶のボトルを赤血球達から奪い、カイの眼前に持ってくる。
セレウス菌「ちゃんと、水分とっとけば、よかったのによぉ・・・」
カイ「!」
セレウス菌「あー、でもこの体・・・水不足なんだよなぁー」
そんな風に言うと、カイの眼前で麦茶のボトルの中身を地面にこぼす。
カイ「この・・・雑菌野郎・・・!」
熱中症は冬でも暖房が原因で起こる事があるので気を付けてください。感想まだ
- はたらく細胞パロ 後半 ( No.293 )
- 日時: 2018/10/01 13:17
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: 9V8/lVdD)
そうこうしている間も、体の体感温度は、ジリジリと上がって行き、誰もが動く事も、息をする事も辛くなっていった。元気なのは、熱に強いセレウス菌だけだ。セレウス菌は、倒れて動けないカイを、二本の触手で締めつけ、吊り上げる。ただでさえ、熱中症で辛いのに、よけいに苦しくなる。そして、残り数本の触手で、通路の一部の壁と一部の床を壊し、そこから外の様子を見せつける。
セレウス菌「ふっ、見ろよ。体温調節システムが完全に役立たなくなっちまったぞ。この体、もう終わりだな。」
ニタニタしながら、セレウス菌はカイの様子を伺う。カイは、熱中症と締めつけのダブルコンボで、とても苦しそうで、横目でぐったりしている。
セレウス菌「この程度の熱、俺にはどうって事ない。残念だったな、皆の命を守れなくて。あばよ」
そう言うと、カイを通路に放り投げる。壊れた破損箇所の近くだった為、ギリギリ落ちずにすむが、下手したら、落ちてしまうだろう。
セレウス菌「そうだな・・・まずは、脳の辺りまで行ってみるかな。俺様の力を誇示する為に」
飛び立とうとする、セレウス菌の触手を一本、誰かが強く掴む。カイが、気力を振り絞って、その触手を掴んだのだ。
カイ「行・・・かせ・・・ない・・・ぞ・・・」
セレウス菌「しつこいぞ、お前!諦めろ!」
セレウス菌は、カイに捕まれていない触手を使い、バシバシ、ベシベシと力任せに殴る。
カイ「この、体に・・・絶対に・・・危害は加えさせないからな!」
セレウス菌「受け入れろよ、現実を!発汗だの、血流増加だの、色々やってみたがなぁ!体温調節システムは敗北したんだ!外気温にな!無意味だって分かったら、せいぜいどっか涼しい所で、衣服緩めて安静にしてろ!」
カイ「何とでも言え!体温調節システムが、敗北しようと、無意味な努力になろうと・・・この体はまだ、生きてるんだ!俺が、仕事を投げ出していい理由にはならない!」
その言葉で、セレウス菌の表情は、とても面倒臭そうな表情に変わった。
セレウス菌「馬鹿な奴だ。死ぬ前くらい、ゆっくりすればいいのに」
そう言うと、セレウス菌は、カイを破損箇所に落とす。意識が遠退くカイの意識には、セレウス菌の笑い声が響く。
感想まだ
- はたらく細胞パロ 後半 ( No.294 )
- 日時: 2018/10/01 13:58
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: 9V8/lVdD)
セレウス菌は、勝ち誇ったような表情をしていた。しかし、急に涼しくなり始め、明るくなってきた。
セレウス菌「な、何だ?」
細胞達が不思議がっていると、天から巨大な何かが出てきた。それは、巨大なパイプで、先端が斜めにカットされている。それを見た細胞達はどよめく。そして、そこから大量の水が溢れ出す。
モブ赤血球(十神)「水だ!」
モブ赤血球(ルキア)「すっずしーい!」
たくさんの血球達が涼んでいる中で、セレウス菌は焦っていた。一つ、また一つと、消えていた明かりか光を灯し、明るさを増してゆく。
セレウス菌「あ、明るくなってきやがった!?この人体が、回復しているって事か?水分と冷却で・・・回復だと!?こんな・・・こんな馬鹿な・・・」
その時、何者かが後ろから、セレウス菌の触手を強く掴んだ。恐る恐る、セレウス菌が後ろを向くと、そこにいたのは・・・
カイ「あー、さっぱりした。目も覚めたし、活性化に適した温度にもなったし。」
びしょ濡れだが、カイがその場にいた。しかし、いつも通りの満面の笑みだが、目は一切笑っておらず、顔に、いくつもの青筋が立っていた。実は落ちた後、意識を失う寸前で、L-セレクチンの電源を入れるのが間に合い、立坑にあった梯子に、服が張り付いたのだ。そして、水を被って、意識を、しっかり取り戻せたのだ。カイの手には、ナイフが握られており、無言でナイフを振りかざす。
セレウス菌「は、白血球・・・さん・・・許し「さんざんプライド傷つけられて、許すと思うか!?この雑菌がああああああああああ!!!!」ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ド派手に血がぶちまけられており、それは、遠くにいても、その場で戦闘が起こってると、分かるほどだった。その後、広い血管が涼しいと聞き、そこで血球達は休んでいた。
スズ「カイ君、もうちょっと、涼しい格好で仕事した方がいいよ。」
カイ「そうだな。今回で、それを思い知らされたし・・・」
レオン「お前、白血球のくせに熱中症になったって?アホだなー」
しばし、涼む、血球達であった
やっと終わった・・・感想OK!
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