二次創作小説(新・総合)
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- きらびやかな日常
- 日時: 2021/07/03 22:15
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: xIyfMsXL)
優衣「タイトルコールです。」
ソニック「作者のネタ切れが原因で打ちきりになった日常が復活したぜ!」
エミー「料理対決や小話とかいろんなお話があるわよ!」
作「未熟者の作者だが宜しく頼む。」
オリキャラ紹介
>>718、>>722、>>747、>>782、>>796
世界観
>>751
優の特務司書生活
優が特務司書になりました 『失くし物探し駅』 著者:桜木霊歌 >>754-759
奇襲作戦!『歯車仕掛けのヴィーゲンリート』ヲ浄化セヨ! >>789-793
在りし日の記憶
Welcome to the Villains' world >>769-781
- 悪ノ娘パロ 黄のヴィーゲンリート ( No.225 )
- 日時: 2018/08/24 16:42
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: hM8dNcPd)
優衣菜は三英雄の一人、ペイン・ルーアを呼び出して、鏡の間で待っていた。しばらくすると、緑髪を三つ編みに纏め、ホワイトブリムにメイド服の特徴的な女性が鏡の間に入ってきた。ペインだ。
ペイン「優衣菜、どうしたのかしら?急に呼び出したりして。」
優衣菜「いえ、私には、どうしても成し遂げなくてはならない目的があるのです。ですから、王宮を離れなくてはならないのです。」
その言葉を聞いたペインは、すぐに反対する。この王国の為にも、優衣菜の魔術が大切なのだと答える。優衣菜は少し考えると、ある提案をする。
優衣菜「ならば、私が私と同等、もしくは、私以上の魔力を持つ魔術師を探してきます。そうすれば、私が王宮を離れても大丈夫でしょう?」
ペイン「でも、優れた魔術師を探すのは大変でしょう?長旅になるのならば、付き人を付けるけど・・・」
優衣菜「ペインさん。私は一人でも大丈夫です!ご安心ください。」
そう言ってペインを納得させ、旅の準備をする。すると、鏡の間の扉が開き、白髪ロングヘアーにホワイトブリム、メイド服、彪のような耳と尻尾の特徴的な女性が入ってくる。ペインの養子、レコット・ルーアだ。
レコット「今日から召使として、王宮にくる事となった者をこちらに通します。」
ペイン「分かったわ。後は私がするから、ペインは戻りなさい。」
その後、先々代から仕えている大臣のレノワーと、王子とよく似た青年が入ってくる。本来はこの王国の第2王子となるはずだったリクリア・ルシフェン・ドートゥリシュこと、リクア・ロレッタだ。
レノワー「お二人とも、王子の・・・リクアの出自については・・・」
優衣菜「えぇ。内密に、でしょう?」
character『三英雄の者達』
薇 優衣菜
モチーフ 博霊 優衣
年齢 不明(外見12歳)
国籍 ルシフェニア国
人種 蛇国人
宗教 神教
家族構成 NO DATE
ルシフェニア王宮に仕える宮廷魔術師の少女であり、三英雄の一人。千年樹に宿る神、エルドに命じられ、大罪の器を探している。レトリとシュレットの師匠。
ペイン・ルーア
モチーフ ペイペイン
年齢 19歳
国籍 ルシフェニア国
人種 アスモディン人
宗教 レヴィン教レヴィア派
家族構成 養子:レコット
三英雄の一人であり、ルシフェニア王宮の侍女長。厳しい世界だが、たくさんの人に慕われている。レコットの義母。
感想まだ
- 悪ノ娘パロ 黄のヴィーゲンリート ( No.226 )
- 日時: 2018/08/24 12:01
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: nPUiXc5e)
その頃、黄ノ国こと、エルフェゴートの片隅にあるヤツキ村上空では、黄色いコマドリが空を気持ち良さそうに飛んでいた。このコマドリは精霊で、精霊は人間以外の動物に変身する力を持ち合わせているのだ。この精霊・・・シュレットは、好んでコマドリに変身している。
シュレット(やっぱり空を飛ぶのは、本当に気持ちいいな~!もっと、飛んでいたい・・・ん?)
先をよく凝らして見てみると、たくさんの黒ローラム鳥がいた。そして、黒ローラム鳥は、シュレットに襲いかかってきた。
シュレット(ちょっ、やめてよ!羽を攻撃しないで!落ちちゃう!うわああああああああああああああああああああああ!!?)
変身して逃れようにも、ここは森ではないため、変身する事ができない。
シュレット(・・・うぅ・・・ってあれ?)
目を覚ますと、そこはどこかの小屋だった。誰もいないが、家具がたくさん置かれてある。シュレットは、羽に無造作に包帯が巻かれてある事に気がついた。しかし、巻き方を間違えたのか、まるで縛るようになっている。すると、扉が開いて、老婆が現れる。おそらく、この老婆がこの家の主人なのだろう。
老婆「あらあら・・・ロットったら、包帯もまともに巻けないのかい?」
そう言いながらも、老婆は包帯を巻き直す。先ほどよりも綺麗だ。再び扉が開いて、今度は茶髪に碧眼、彪のような耳と尻尾の特徴的な男性が籠を背負って入ってきた。
???「母さん。寝てなくちゃ駄目だろ。」
老婆「とは言っても、たまには太陽の光を浴びないとねぇ・・・そうそう、ロット、コマドリが目覚めたわよ。この子の餌もついでにとってきたわ。たんとお食べ。」
そう言って、シュレットの前に籠でできた小さな箱を置いて箱の蓋を開ける。そこには、大量のミミズが入っていた。人間は、コマドリはミミズを食べるという事を分かっているが、精霊である故に、何も知らないシュレットはパニックになる。
シュレット(★↓▼↓■※∧〒≪∨∽≫≒♭∝∧∪〓∂◇◇▼″℃●£*+《×><′―ヾゞー∥_ゞ/…|´!☆⑥⑦―⑤⑦●!/;⑦●!⑤☆⑦⑦〇ヾ。・´<×´。゜`゛゜``#%●◎&℃◇£ー!?)←声にならない悲鳴
老婆「あら?食べないわね。」
不思議がる老婆に反応なく、ロットと呼ばれる青年は籠からある物をシュレットの前に投げる。それは、シュレットの大好物であるトラウベンの実だった。シュレットは嬉しそうにたくさん食べる。
ロット母「あらあら。不思議ねぇ・・・コマドリは普通ミミズを食べるのに、トラウベンの実はたくさん食べる。それに綺麗な黄色ねぇ・・・もしかしたら、精霊の化身かも知れないね。」
ロット「精霊や神様なんて、いるはずない。」
ロットは母の言葉を真っ向から否定する。
ロット「もしもです本当に精霊も神様もいたとしたら、俺達はこんな目にあっていない。ヤード以外、誰も俺達に優しくしてくれない。このトラウベンの実だって、傷んで売り物にならないからって・・・」
ロット母「あらあら、せっかく育てたのに、勿体ないねぇ・・・ごめんね、普段はすごく優しい子なんだけど・・・」
すると、扉が開いて、黒と金髪の髪に眼鏡、白いシャツに黄色いベスト、茶色のズボン、狐のような耳と尻尾の特徴的な青年が入ってきた。
ヤード「ロット、ロットのお母さん。今日も野菜を持ってきたぞ。」
ロット母「まあ、ヤード君。わざわざごめんね」
ロット「ありがとよ。」
ロットの態度は素っ気ない態度だったが、口元に僅かな笑みを浮かべていた。そして、シュレットとの生活で、ロットも次第に心を開いていった。ある日、いつも通りに、窓の外を見ていた。そこで、あるシマリスがここに来ている事に気がついた。それは、自分の友人である、レトリだ。
シュレット(レトリ!どうしてこんな所に・・・)
レトリ(あんたが、いつまでたっても来ないから、迎えにきた。それだけ)
シュレット(ごめんね。心配かけて・・・)
ロット母「おや、精霊のお友達が迎えに来てくれたようだね。」
そんな、ロットの母が言った言葉に驚きを隠せなかった。精霊の声を聞いたり、言葉を交わせるのは、魔術師だけなのだ。
シュレット(お婆さん、私達の会話、聞こえているんですか!?)
ロット母「ええ、昔にまじない士の仕事をしていた事があってね。」
少しばかり驚いたが、シュレットは、ふと気になった事・・・ロットが、どうしてヤード以外に友達がいないのかを聞いた。
ロット母「窓の外を見てごらん。皆揃って、金髪でしょう?ロットは、エルフェ人じゃなくて、ネツマ族なの。」
シュレット(金髪がエルフェ人で、茶髪がネツマ族?それじゃあ、お婆さんはエルフェ人じゃないの?)
ロット母「そうだよ。でも、ロットを養子にしているから、あんまりヤード君以外、快く思ってないけどね・・・」
シュレット(同じ人間が人間を苛めるって・・・変なの・・・)
ロット母「そう思ってくれる人が他にもいてほしいけどねぇ・・・」
ロットの母に別れを告げ、千年樹の森に戻る最中、シュレットは『せめて、さようならを言いたかった』と思っていた。
character『ヤツキ村の住民』
ロット
モチーフ ロム
年齢 32歳
国籍 エルフェゴート国
人種 ネツマ族
宗教 神教
家族構成 母、父(故人)
ヤツキ村に住むネツマ族の男性。国民のほとんどがエルフェ人で構成され、ほとんどが金髪の上に、ネツマ族を快く思っていない風潮もあり、幼い頃から苛めや嫌がらせを受けており、ヤードとシュレット以外に心を開ける人がいなかった。その苛めと嫌がらせのせいで、『生きていて悪かった』が口癖の卑屈な性格になってしまう。
ヤード
モチーフ ヤイバ
年齢 29歳
国籍 エルフェゴート国
人種 エルフェ人
宗教 神教
家族構成 父、母
村長の息子で、下道な父親に対して優しく、聡明な好青年。父親の行動や、村民達のロットに対する態勢を快く思っておらず、ロット親子に、差し入れを持ってきたり、優しく接している唯一の人物。
感想まだ
- 悪ノ娘パロ 黄のヴィーゲンリート ( No.227 )
- 日時: 2018/08/24 11:59
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: nPUiXc5e)
その頃、千年樹の森では優衣菜と千年樹に宿る神、エルドと対話していた。
エルド「ふむ、予知夢を見たとな?」
優衣菜「ええ、それで魔力の高い精霊を人間に転成させて、弟子にしたいのですが、構いませんか?」
エルド「構わんが、どんな夢を見たのかを教えてくれぬか?」
優衣菜は包み隠さず、夢について全てを話した。1つ目は、王子、カイリアがギロチンにかけられる所、2つ目は、ルシフェニア兵が、エルフェゴートに侵攻する所、最後の3つ目は、武器を持ったたくさんのルシフェニアの住民が王宮を囲む所だという事を。
エルド「それで『緑の夢』はどれじゃ?」
緑の夢というのは、優衣菜に・・・正しくは、優衣菜の使っている、ユイカ・ミローネの持つ能力だ。その能力は、夢という形で現れ、そして、緑色を帯びた夢を回避すれば、その色のついていない夢を回避できる。言い換えれば、その緑の夢を回避できなければ、その後の運命は変えられないのだ。
優衣菜「2番目の、エルフェゴートへの侵攻です。それまでに、その精霊さんがクロックワーカーの秘術を使えるようになれば・・・ってエルド様、お話を聞いていますか?」
エルド「zzz・・・」←爆睡
優衣菜(^ω^♯♯♯♯♯♯)
大事な話の最中に眠るエルドに、優衣菜の怒りはたまる。昔からの付き合いなので、こういうのんびり屋な事は分かっていたが・・・そして優衣菜は、小さな手を拳にして力強く木の幹にパンチをかました。そして、エルドの叫び声が千年樹の森全体に響き渡った。(と言っても聞こえるのは精霊と魔術師だけ)
優衣菜「全く・・・これからは大切な話の最中に眠らないように「エルド様を苛めるなー!」痛っ!ってトラウベンの実ですか・・・」
トラウベンの実が飛んできた方向を向くと、そこには黄色いコマドリとシマリスがいた。どうやら、トラウベンの実を投げたのはこの二人のようだ。それと、エルドがこの二人が精霊の中で魔力が強いと教えられる。その二人を優衣菜は人間に転成させた。
シュレット「これが、人間の姿なんだ・・・」
素直に、シュレットは感嘆の声を上げる。彼は、金髪に、前髪にピンク、水色、薄い茶色、薄い緑などのメッシュが入っていて白いシャツに緑のベストを羽織り、白いズボンを履いている。レトリは、金髪をツインテールにして、眼鏡をかけ、黄色いローブを着ている。
優衣菜「レトリはエルフェゴート初の女性大臣のレトラ・グラスブルーさんの姿を選んだのですね?それでシュレット、あなたはよりによって原罪者の姿を選んだんですね・・・」
呆れつつも、認めているようだ。レトリは弟子として、ルシフェニア王宮の宮廷魔術師となり、シュレットはエルフェゴートを探す事にした。不便な所は、変身魔法が使えなくなる事、お腹も空くし、病気にもなる事だ。この時のシュレットには想像もできなかった。これが、人間の姿で対面できる最後の時間だったなんて・・・
character『転成した精霊』
シュレット
モチーフ シュウ☆ゾー(アダム・ムーンリット)
年齢 2066歳(人間換算32歳)
国籍 エルフェゴート国
人種 精霊→エルフェ人
宗教 レヴィン教エルド派
家族構成 エルド(主)、レトリ(同族)
人間に転成した精霊。転成する際には原罪者の一人、アダム・ムーンリットの姿を選択した。明朗快活、気さく、心優しい性格の好青年。レトリとヤードとロットの友達
レトリ
モチーフ レトリー(レトラ・グラスブルー)
年齢 1046(人間換算17歳)
国籍 ルシフェニア国
人種 精霊→エルフェ人
宗教 神教
家族構成 エルド(主)、シュレット(同族)
人間に転成した精霊。転成する際にはエルフェゴート初の女性大臣のレトラ・グラスブルーの姿を選択した。無愛想で冷静沈着だが、仲間や友達思い。シュレットの友達
感想まだ
- 悪ノ娘パロ 黄のヴィーゲンリート ( No.228 )
- 日時: 2018/08/24 13:03
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: hM8dNcPd)
シュレット「迷った・・・」
今、エルフェゴートの首都、アケイドへと向かっているシュレットだったが、見事に道に迷ってしまった。エルフェ人に怪しまれたら、両親がかつてルシフェニアに住んでいて、そこで育ち、エルフェゴートに移住する事にしたと言えばいいだろう。コマドリの姿なら、アケイドまで一直線だろう。こんな事になるなら、アケイドで転成させてもらうか、アケイドまで案内してもらえばよかったと後悔する。人間に転成したら、変身できなくなるのは本当に不便だと改めて痛感した。・・・が、途中で足を踏み外して落ちてしまう。
シュレット「うわああああああああああああああああああああ!!!!!」
その頃、ロットはただ一人で千年樹に来ていた。千年樹に祈れば、願いがいつの日にか実ると言われているのだ。ロットは、ある願いを、千年樹に祈りにきた。
ロット「エルド様、俺には末期のグーラ病を患っている母がいます。母が亡くなれば、俺は孤独になってしまいます。ヤードという友人はいますが、少し年下で、俺は弟のように可愛がっています。でも、同い年の、対等な友人は俺にらいません。誰でもいいです。俺と同い年の友達が欲しいです・・・」
そんな願いを千年樹に祈り、家に帰ろうとする。その帰りに、男性のエルフェ人が倒れて、怪我をしているのを見つけた。肩からは血が流れ、上から落ちたのだろうと認識する。ロットは、そのエルフェ人を家まで運んで、介抱した。
シュレットは、ある小屋で目覚めた。そこは、シュレットにとってはとても懐かしい、ロットとロットの母の家だった。肩には包帯が巻かれていた。コマドリの時よりも、とても綺麗で上手に巻かれていた。
ロット「お、おい。大丈夫か?」
シュレット「大丈夫だよ。ところでここは・・・僕、どうしてこんな所に・・・」
ロット「お前は高い所から落ちて、怪我してたんだ。それを俺が見つけて介抱したんだ。こんな小屋で・・・しかも、俺みたいな汚れたネツマ族なんかの家で、気分悪くしたと思うが・・・」
シュレット「そんな事ないよ。部屋だって綺麗だし、助けてくれてありがとう。僕はシュレットって言うんだ。君は?」
本当は相手の事を分かっていたが、精霊という事を悟られてはいけないため、自己紹介ついでに名前を聞く事にした。
ロット「俺は・・・ロット・・・俺なんか、どうでもいいって思うけど・・・」
シュレット「ロット・・・いい名前だね!」
今まで、両親以外に自分の名前を褒められた事がなかったのか、少し驚いて照れくさそうに「ありがとう」と答える。
ロット「所で、シュレットだっけか?お前は何であんな所にいたんだ?」
シュレット「僕はアケイドに行こうとしてたんだけど、途中で足を踏み外して・・・」
ロット「エルフェ人なら千年樹の森を通らなくてもアケイドに行けるぞ。」
シュレット「両親がルシフェニアに住んでいて、僕はエルフェゴートに移住するんだ。それであそこを通ったんだけど・・・」
その説明を聞いて、ロットは「なるほどな」と納得した様子を見せる。とたんに、荒々しくロットの家の扉が開かれた。
ロット「村長!」
村長「ロットよ。今月の土地代を出せ。」
ロット「ですがまだ、土地代が足りません。ですから、少し待ってくれないでしょうか?」
村長「待てる訳がないだろう!早くだせ!だせぬなら、ここから立ち退いてもらうぞ!」
ロット母「そ、そんな・・・」
いきなり押し掛けてきた上に、待ってほしいという言葉も聞き入れず、土地代を渡せという態度にシュレットをムッとする。その為、優衣菜からお金を渡された事を思い出す。
シュレット「すみません。土地代、これで足りますか?」
村長「足りるが・・・何故ネツマ族の肩を持つ!?ネツマ族は汚れているのだぞ!」
シュレット「汚れてる汚れてない関係ありません。僕は怪我をして倒れていた所を彼に助けられました。その恩返しです。」
村長「ちっ・・・」
村長は舌打ちしながら、土地代分のお金を持ち帰っていった。
ロット「ありがとな。」
シュレット「気にしなくてもいいよ。それにしても、あの人の態度なんなの?いきなり押し掛けてきた上に土地代の要求って・・・」
ロット「・・・あいつは、村長だ。何で、あんな奴からヤードが生まれたんだよ・・・」
シュレット「ヤード?」
ロット「俺の友達みたいな感じだ。あいつはあんな村長と違って好青年だ。」
その後、二人はいつの間にか仲良くなった。しかしある日、ロットの母が、亡くなった。落ち込むロットに、アケイドに行こうと提案する。
ロット「そうだよな・・・それも悪くない・・・シュレットの引き立て役でも・・・」
シュレットはその言葉を一切聞き逃さなかった。
シュレット「引き立て役・・・!?どういう事!?」
ロット「お前は誰にでも優しくしてくれた・・・ネツマ族の俺にも優しくする事で、自分の優しさをアピールしてるって噂があるから・・・」
シュレット「そんな事ない!僕は本当に友達だって思ってる!引き立て役だなんて、思った事ない!」
ロット「本当に?心の底から?」
今のロットには何を言っても言い訳にしか聞こえないだろう。シュレットは、ロットの体を抱き締める。
ロット「シュレット・・・?」
シュレット「ロット、僕は世界の誰よりも、君はかっこよくて、素敵だと思うよ。たとえ、世界の全てが君の敵になっても、僕は側にいるよ。君が蔑まれて笑われても、僕が君を守るから・・・!」
いつの間にか、ロットが腕の中で泣いている事に気がついた。
シュレット「落ち着いた?」
ロット「ああ。とにかく、アケイドに行く準備をしないとな。荷物は少ないから、すぐにまとまる。」
シュレット「それじゃあ、今日は明日に備えて、寝よっか。」
ロット「そうだな。」
明日に関しての仕事をしていると、外から荒々しい足音が響く。まさか、また村長が土地代を要求しに来たのかと警戒する。しかし、予想は外れた。
ヤード「ロット、シュレット!いるか!?」
ロット「ヤードか・・・どうしたんだ?」
ヤード「リ、リリスが・・・
殺された・・・」
その言葉に絶句するしかなかった。リリスというのは、村長の姪だ。そんな相手が殺されたのだ。シュレットは嫌な予感を覚える。
ヤード「父さんはロットが殺したって言い張って、若い者達を引き連れてロットを捕まえようとしている!追っ手が来る前に早く逃げるぞ!」
素早く荷物を纏め、小屋を出る。どうやら、村長は公爵に納める土地代をちゃんと納めていなかった事、リリスが毒殺され、村長を恨んでいるであろうロットが疑われた事、公爵にきちんと話に行く事だ。ヤツキ村で暮らした僅かな時間でも、人間は不思議な生き物だと認識した。
感想まだ
- 悪ノ娘パロ 黄のヴィーゲンリート ( No.229 )
- 日時: 2018/08/24 15:48
- 名前: 桜木 霊歌 (ID: hM8dNcPd)
アケイドに着いた二人は、早速仕事を探し始めたが、ロットを雇ってくれる所が見つからない。そこで、移民だった宿屋の主人が、璃里野邸の使用人の仕事を教えてくれた。エルフェ人を嫌う影人はあまり乗り気ではなかったが、紫が賛成しているのと、二人の熱意に負けて二人は下級使用人として雇われる事になった。ロットは、長男であり、若手の人気小説家であり、10という幼い年齢で剣道家として活躍している璃里野 蒼真の専属使用人となった。農民の身分で文字が読める為、蒼真はロットを気に入ったのだ。シュレットは、優衣菜から教わった探知魔法を歌にのせて発動し、大罪の器の1つが倉庫にある事を見抜く。その歌が紫の耳に届き、晩餐会で歌う事になった。それがきっかけで蛇国の次期将軍である鈴歌と仲良くなったが、これがきっかけで、エルフェゴートを巻き込む事になるとは、この時のシュレットには想像もできなかった。
character『璃里野邸の家族』
璃里野 紫
モチーフ 八雲 紫
年齢 35歳(自称永遠の18歳)
国籍 エルフェゴート国
人種 蛇国人
宗教 神教
家族構成 夫:影人、息子:蒼真(後二人)
蛇国出身で商人の元締めと呼ばれる女性。かなりの親馬鹿で、子供の事になると、自国の将軍にたいしても容赦がない。子供が好きな性格で、鈴歌に洋服や西洋の道具を送るなど、友好。
璃里野 影人
モチーフ シャドウ・ザ・ヘッジホッグ
年齢 35歳
国籍 エルフェゴート国
人種 蛇国人
宗教 神教
家族構成 妻:紫、息子:蒼真(後二人)
紫の夫で子供には心配性。人を見る目に長けている。次男に起きた悲劇(エルフェ人の子守りのミスで火傷を負った)からエルフェ人を毛嫌いしている。
璃里野 蒼真
モチーフ ソニック・ザ・ヘッジホッグ
年齢 10歳
国籍 エルフェゴート国
宗教 神教
家族構成 父:影人、母:紫、妹、弟
紫と影人の間に生まれた子供。好奇心旺盛で若手の人気小説家であり、作品は全てベストセラーで10人に一人は読む。幼いながらに剣道の達人で、彼には大人の男性でさえ敵わない。
感想まだ
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