死にたがりの私
作者/桜

―1章― 2
私がいじめられるようになったのは、中学2年生の春。
私の学校は、クラス替えはない。
1年から3年まで、クラスは変わらない。
私は、1年の時から、友達はいない。
作らなかった。
……作れなかった。
感情を表に出すのが怖くて。
感情を見せたら、私の全てが知られてしまいそうで。
今までいじめられなかったのが、おかしいくらい。
私はいじめられてもよかった。
いじめられたら、死ねばいいと思っていた。
でも、でも……。
いじめられてから、やっと分かった。
死ぬのは怖いと。
自分で自分を殺すのは、無理だと。
私は、馬鹿だ。
こんなにも苦しいのに、生きるなんて。
何故生きているの?
何故死ぬのが怖いの?
何故苦しんで生きなくてはいけないの?
何故、何故……?
自分自身が分からない。
死にたいのに、死ねない。
私は、何を望むの?

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