死にたがりの私
作者/桜

―6章― 3
午前の授業が終わり、昼食。
私のクラスは、好きな人同士机をくっつけられる。
だから、孤立している人は1人って事。
前まで孤立していた春菜は、心達のグループに入っている。
……グループなんてないか。
いや、あるのかな?
そう思いたくないだけで。
春菜達の楽しそうな会話が聞こえる。
少し前までいじめの被害者と加害者だった人達の会話とは思えないほどの、楽しそうな会話。
私には、その会話が白々しく感じられる。
上辺だけの会話。
誰にも心は見せない会話。
人との繋がりを作り上げる会話。
……作り上げるんじゃなくて、保ってるのか。
それも必死で。
そう思うと、可笑しくて可笑しくて笑いそうになった。
まぁ、人の事は言えないか。
私もそうだしね。
1人で生きられる人間なんていないのだから。

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