死にたがりの私
作者/桜

―1章― 7
私は、ご飯を食べ終わると席をたち、自分の部屋へ戻った。
今は21時。
まだ、寝るのには時間がある。
私には、毎日寝る前にしている事がある。
している事……、日記。
毎日毎日書き続けている。
私は日記を開き、書き始めた。
―――――――――――――――――――――――――
今日も死ねなかった。
何故死ねないの?
怖いから?
何故怖いの?
私は、生きている方がずっと怖い。
苦しみながら生きている人達を見ると、凄いな、って思う。
何故皆は生きていけるの?
何故私は生きていけないの?
私は、生きたくもない、死にたくもない。
我儘な人。
死にたいのに、死にたくないの。
意味が分からないよ。
誰か教えて。
私は死にたがり?
ただの妄想女?
私は、何なの?
―――――――――――――――――――――――――
日記という表現は間違いか。
これは、私の思いの吐き出す場所。
誰にも言えない苦しみを、ここに書く。
本当に、誰にも言えない。
『死にたい』だなんて人に言ったら、変な人に思われる。
でも、人間誰でも1回は死にたいと思った事ない?
ただ、実行しないだけで。
ただ、妄想するだけで。
前の私のように。
私はそんな事を考えながら、ベッドに横になった。
夢を見た。
皆と笑っている夢。
その夢は、今の私にとって、とても残酷な夢だった。

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