死にたがりの私
作者/桜
―1章― 6
「ご飯よ~」
母の声がドアの外から聞こえた。
私は部屋を出て、何となく、隣の部屋を見た。
姉の部屋。
九重 穂乃果(ここのえ ほのか)
それが姉の名前。
今は、19歳だったかな?
最近、会っていないから。
最近というか、全然会っていない。
確か、最後に会ったのは5年前かな?
姉は、中学2年生の頃から引きこもりになった。
原因は『いじめ』
姉の部屋は静か。
生きているのか疑うぐらい静か。
まぁ、いつもの事。
私がリビングへ着いた頃には、姉の事はすっかり忘れていた。