死にたがりの私
作者/桜

―1章― 5
ベッドに横になり、私は自分の言った言葉を思い出した。
私が言った、言い訳。
『転んじゃって』
何回も同じ言い訳をした。
気づかない訳ないよね?
毎日毎日私は泥だらけで帰ってくるんだよ?
いじめられてるって、分からない訳ないよね?
母は、家族は、見て見ぬふりをしている。
何で?どうして?
家族は、私の味方じゃないの?
……何で私はこんな事を考えているのだろう?
あの言い訳は、家族にいじめの事を隠すための言い訳なのに。
本当は、知って欲しいんだ。
助けて欲しいんだ。
私はこんなにも苦しんでいるよ、って。
私はこのままだと壊れてしまうよ、って。
私は、弱虫だから。

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