コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 世界終了ハウマッチ!?
- 日時: 2015/10/28 20:57
- 名前: 彩都 (ID: vKymDq2V)
初めまして、彩都(サイト)と申します。
四作目です。
帰宅途中に思い付いた五分クオリティです。
気楽にお読み下さい。
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- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.284 )
- 日時: 2018/08/12 23:08
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「えーと……あのぉ、お話、というか、事情聴取?ってのを行いたいんですが、お話、大丈夫ですかぁ?」
「ん?あぁ、大丈夫だが?えーと、君は?」
「私は探偵の先宮 春華(さきみや はるか)です、えーと、お兄さんの名前は?」
「私か?私は伊豆垣 京都(いずがき みやこ)と言う、京都と書いて、『みやこ』ってんだ、中々に珍しい名前だろう?」
「あ、あはは……確かに……それで、お話良いですか?」
「あー、そういう話だったな、忘れていた、すまんすまん、それで、何が聞きたいんだ?」
春華は伊豆垣さんに話しかける、そして、少しおちゃらけた伊豆垣さんに対し、少し安堵して、伊豆垣さんの話を聞いた。
「そうだなぁ?何処から話をされたい?」
「えぇと……それでは、此処に来た話を」
「分かった……えーと、私の職業はドライアイス屋だ、んで、私はドライアイスの受注を受け、此処に来たんだ、すると、彼の悲鳴が聞こえて、なぁ?だから、近くに来ていたあの小太りのおっさんと共にこの部屋に来たんだ、すると、あの縦に細い青年が被害者を見て、悲鳴を上げたっぽい、んで、あの小太りのおっさんが縦に細い青年を犯人に指名したって所、かな?生憎私は犯人とか興味が無いんだ、依頼があって此処に来ただけで、殺人事件に巻き込まれるのはもってのほかだからねぇ?……それで、他に聞きたい事は?」
「え、えと……貴方は悲鳴を聞く前は、何処に居たんですか?」
「えっ?あぁ、客間のドアの前だよ、一応メイドさんに『御主人様を呼んで来ますので、客間に案内します、客間で休憩しておいて下さい』って言われたからな?因みに依頼者である御主人様はメイド長以外のメイドとはあまり関わりたくないらしいから、私を案内したメイドはメイド長を探しに行ったらしい……だから、メイドやメイド長はこの事件の事を知らない、そして、私が客間の部屋に入ろうとした時に、この縦に細い青年の悲鳴が聞こえて、すぐさま悲鳴の方に来たって訳、これでいいかな?」
「あ、有難う御座います!御協力、感謝します!」
「いやいや?これ位は普通だ、探偵さん、私は無実だ、だから、さっさと、この事件を解決してくれよ?」
「あっ……はい!」
春華は伊豆垣さんにそう言われ、頭を下げてから、伊豆垣さんの前を離れた──とりあえず、祐介君の所に向かおう、春華はそう思いながら、祐介の所へと移動する──
「ねぇねぇ、お話いいー?(ちょっと聞きたい事があるんだけど?)」
アリスはそう言って、小太りのおっさん、氷室に話しかける。
「んっ?何だ君は?話?何だ?手短に済ませよ?」
氷室はそう言って、アリスを睨むが、アリスは静かに頭を下げた。
「カキ氷、有難う!美味しかったぁ!(うめぇ)」
「えっ?あっ、うん……有難う?そ、それで?話はそれだけかい?」
カキ氷の感謝をされ、少し笑顔になる氷室、だが、次の瞬間、話は変わった。
「んっ?いや、それもそうなんだけど?他にも聞きたい事があってね?事件って、どうやって起きたの?(よく分かんない)」
「えぇー、大まかに言えば、あの細長いお兄さんが悪いんだよ?あの細長いお兄さんが殺したんだよ、人を」
「へぇー……で、その時、おじさんは何処にいたの?(何処?)」
「えっ?私かい?私は外でカキ氷を配っていたんだ、ほら、玄関にお姉さんがいたでしょ?あれ、私の仕事仲間なんだ」
「へぇ、成程ぉ……あっ!そういえば、おじさんの名前聞いていない!おじさん、名前は!?(完全に忘れていた!)」
「えっ?今更!?え、えーと、私の名前は氷室 零次(ひむろ れいじ)っていう名前なんだ、君は?」
「私?私はアリス・マーマリアって名前なの!」
「へぇ、ハーフ?」
「いや?両親外国人だし、生まれも育ちもおじさんから見たら、外国だよ(ハーフとは失敬な)」
アリスはそう言って、頬を膨らませる、日本では、外国人と日本人の息子娘を『ハーフ』と、呼んだりするが、実際国際的な見方をすれば、『ハーフは差別用語』なのである、なので、本来だと、『ダブル』と、言った方がいいのだ、小太りのおっさん故、『ハーフは差別用語』という事を知らない、なので、遂、『ダブルの事をハーフと言ってしまった』のだ、それにアリスは少し怒ったのだ。
「成程なぁ?それにしても日本語が流暢だなぁ?それは何か日本語習ったの?」
「別に?何時の間にか覚えた、軽く五ヶ国語は喋れるよ(日本語、ロシア語、ラテン語、英語、フランス語の五ヶ国)」
「えっ?最近のハーフってそんなに出来るんだ……」
氷室さんは結構衝撃を受けた、すると、また『ハーフ』と聞こえたので、アリスは言う。
「だーかーらー!ハーフじゃなくて、『ダブル』って言えって!全国のダブルの人に失礼だよぉ!(もう離れる!)」
アリスはそう言って、春華、祐介が立って、喋っている所へと向かう、氷室さんは、『自分、何かした?』と、首を傾げながらキョトンと、目をまん丸にした。
全く……日本人失礼!アリスはそう思いながら、大きな溜息を吐いて、祐介達の所へと戻る──祐介、春華、アリスの三人が遂に集う、一体全体どんな話があるか、三人が話さない事には分からない──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.285 )
- 日時: 2018/08/15 22:34
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「おっ?来た来た」
「本当ね」
祐介の言葉を聞いて、春華が反応する、そして、マリアが『?(どうした?)』と、首を傾げる。
「ど、どうしたの?私を待ってたの?(マジ?)」
「あぁ、待ってたんだよ、のんびりとなぁ?それで、話し合いをしようぜ?誰が犯人なのか?」
「そうね、その方がいい、それじゃあ、私から言うわね」
そう言って、春華が先に言う。
「えーと……伊豆垣さんは、ドライアイス職人で、ドライアイスの発注があってこの館に来た、そして、客間で待機しようとしていると、悲鳴が聞こえて、あの小太りのおじさんと共に向かった、ってさ?」
「成程……それじゃあ、犯人はあの細い男性って事か……」
「そのようだね……私も『細い男性が犯人だ』って言ってたし(あの野郎、ダブルの事を……)」
祐介とアリスは犯人を細い男性、萱流さんを犯人にする、すると、『ちょっと待てよ?』と、祐介が言う。
「流石に早計かもしれないな?だって、萱流さんは『死体を見るのは初めて』って言っているのを思い出したから……多分違うかもしれない……」
祐介がそう言うと、アリスがツッコむ。
「お兄ちゃん、それは『自分で殺した死体を見るのは初めて』って事じゃない?もしくは『殺された後の死体を見るのは初めて』、とか?それを考えるにしても、後者は有り得ないだろうねぇ……(よって、犯人は萱流!)」
「だ、だよなぁ……」
アリスの発言を受け、静かに納得する祐介、そして次にアリスの話を聞く事にする。
「そ、そういえばアリスちゃんは?どんな話が聞けたの?」
「んー?私かぁ?そうだなぁ?あの細い男性が犯人って言ってた、後はダブルの事とか(あー、腹立つ)」
「だ、ダブル?何だそりゃ?アイスの事か?」
アリスのダブル発言に首を傾げる祐介、すると、春華が言う。
「えっと、それって、日本で言うハーフって奴よね?ハーフが差別的だって言われてるから、ダブルって言い方を……」
「おぉー?春華お姉ちゃん、よく知ってるねぇ?そうそう、そう言う事ぉ(大正解)」
「へぇ、ハーフをダブルねぇ……でも、言い方的に、少し混乱するな?それならミックスとかの方が良いんじゃねぇ?」
祐介がそう言うと、アリスが言う。
「んー?それでもいいよ?でも、出来るだけハーフは使うなって言いたいんだ(んだんだ)」
「ほぉー、そう言うのって、案外ヘイトが溜まるもんなのかぁ……」
祐介はアリスの発言を受けて納得する、そして、祐介、春華、アリスの三人は細長い男性こと、萱流さんを犯人に仕立て上げる──萱流さんが犯人かどうかは、三人共、分からない──
「…………」
先宮さんは静かに遺体を見る、この遺体……『頭が少し潰れている』な?一体どう言う事だ?これは『鈍器のような硬い物で頭部を攻撃された』な?先宮さんはそう思いながら、首から下を確認する、首から下は……何も起きていないな?……と言う事は『頭部の損傷で死んだ』って事か、先宮さんはそう判断し、顎に手を当てる。
「ふむ……他に目立った外傷は無いな、それじゃあ、頭部を攻撃されて死んだって事で良いか」
先宮さんはそう呟いて、祐介達三人を見る、わいわいと、会話している、よし、何とか集まっているし、情報を集めよう、先宮さんはそう思い、三人に声をかける。
「おぅい!?三人共ぉ?ちょっと来ぉい?」
「えっ?先宮さん?急にどうしたんだろ……?」
「お父さん……?もしかして犯人が分かったのかなぁ?」
「先宮のおじさん?どうして私達を呼ぶんだろ……?(不思議だなぁ?)」
三者三様呟いて、三人は先宮さんの許に移動する、そして、先宮さんが言葉を発す。
「えーと……お前等三人、話を聞いてきたか?」
「あぁ、聞いてきましたよ、犯人は細長い男性の萱流さんです」
「そうですそうです!絶対犯人は萱流さんです!」
「そーだそーだ!絶対萱流だぁ!(ぜってぇだぁ!!)」
「…………えっ?」
まさかの犯人断定に驚愕する先宮さん、そして、三人に問う。
「ど、どうして萱流って人が犯人なんだ?」
「そりゃあ、春華ちゃん、アリスちゃんの話を聞いた人がそう言っているから……」
「そりゃそうじゃない?萱流さんが第一発見者なんだから?その可能性が高いわよ?」
「うんうん、そうだよねぇ?(だよねぇだよねぇ?)」
「…………」
…………マジかぁ、流石に此処迄純粋だとはぁ!?先宮さんはそう思いながら、三人に正論を言う。
「えーと?仮に犯人だとして、どうやって犯行を及んだんだよ?」
「そんなの簡単じゃないですか!ナイフでぐさー!と!」
「えっ?私はてっきり首締めで死んだのかと……」
「私は毒殺で殺したのかと……(正解はどっち?)」
「…………正解は『鈍器で頭を一発』だ、多分鈍器のような何かで犯人は被害者の頭を狙ったんだろう、だから、お前等の考えは無効だ」
「えぇっ!?」
「何ですって!?」
「マジかよぉ……!?(えぇー?)」
「お、お前ら……?」
まさか、三人共使えないとは……先宮さんはその場で呆れてしまう、さぁ、一体どうしようかなぁ……?先宮さんはそう思いながら、頭に手を当てた──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.286 )
- 日時: 2018/08/18 23:14
- 名前: 彩都 (ID: ???)
本当にコイツ等、使えねぇなぁ?本当、使えねぇ……先宮さんがそう思いながら呆れる、そんな中、先宮さんは少しだけ『鈍器』の事を考えていた。
……それにしても鈍器って何なんだろ?一応考えてみるが、『この近くに鈍器なんかない』ぞ?だって、この部屋は一応『被害者の部屋』だろ?だから、被害者の『物』しか置いていない……おまけにこの部屋、『ほぼほぼ物が無い』部屋だ……机や椅子はあるが、『頭を攻撃した際の鈍器の形では無い』筈だ、ってか、普通椅子を鈍器にするか?机を鈍器にするか?いいや、普通なら考えられない、だって、『椅子は持ち上がるが、机は重いので、男性一人の力では持ち上がらない』のが普通だからだ、精々、いや、最低でも二人必要だ、最低でも二人でないと、この机は持ち上がらない……先宮さんはそう思いながら、顎に手を当て『祐介達三人が使えない』という事を忘れ、部屋の事を考えた。
「それにしても……流石に萱流さんだけじゃあ、無理だろうなぁ?この事件、『あの細身では不可能な出来事』が多過ぎる」
「ど、どういう事ですか?『あの細身では不可能な出来事』とは?」
「えーと、祐介君、一応聞くが、萱流さんの職業とは、何だ?」
「え、えーと……『氷像職人』、だったかなぁ?」
「『氷像職人』……?どんな職業なんだ?」
先宮さんが祐介にそう言うと、祐介は静かに説明する。
「氷像……氷の像を作る職人だそうで」
「成程……でも、あの細身じゃあ、出来ないなぁ?」
先宮さんの発言に対し、三人は首を傾げる、そして、先宮さんは続けて発言する。
「そりゃそうだろ?萱流さんのあの細い肢体じゃ、『重い物を持ち上げるのはほぼほぼ不可能』だろうが?」
「重い物……」
「で、でも、他の二人は『第一発見者だから』とか、言って、萱流さんを犯人にしている!それは実際私達もそう!」
「ばぁか?そうやって、情報操作されるな、春華よ?あのなぁ、そりゃ、『自分が犯人を悟られないように相手に擦り付ける』だろうが?だから、この事件、萱流さんの犯行じゃない、おまけに『どうして二人は同じ人物を犯人に指定した』んだ……?俺の意見を言えば、『この事件の犯人はあの二人』だ、共犯であり、主犯だ!!」
「なっ……!?ど、どうして二人が!?いや、その前に普通『密室は一人で行うもの』だ!だから、流石に共犯は考えにくいと思いますが……?」
そう言う祐介に対し、先宮さんは静かに返答する。
「んあっ?そんなの簡単だよ、『この部屋を、この密室を作った存在が『密室は一人で行うもの』と、いう通常な答え、セオリーにする』かよ?それなら、『密室は一人』という、通常セオリーを砕くだろ?こういう機会なんだ、『新たなセオリーにする』っていう挑戦を行ったんだろう、俺はそう判断した」
そう言う先宮さんに対し、三人は『成程……』と、納得してしまう、だが、春華が言う。
「で、でも、流石にそんなセオリー、製作者側が認定、するかなぁ?私なら却下するなぁ?だって、それをするって事は、『相当難しい密室になる』っていう証明にもなる、だから、お父さんの意見も正しいけれど、此処は通常通りのセオリーの方が合っていると、思うなぁ?」
そう言う春華に対し、『それもあるな……』と、少し狼狽する先宮さん、すると、アリスが静かに遺体を見て、先宮さんに言う。
「……そういえば、気になったんだけどさぁ?『被害者の死因』って、結局何なの?鈍器って言っても、色々とあるじゃん?それは分かってるの?(どうなの?)」
「……まだ、まだ分かっておりません」
「じゃあ、鈍器を決めてから、犯行を決めようよ?共犯か、単独犯か、それだけでも、ハッキリすれば、分かりやすいと思うよ?(私はそう思う)」
アリスの発言に対し、静かに納得する先宮さん、そして、祐介が鈍器の捜索を提案する。
「確かに……」
「ふむ、確かにアリスちゃんの言う通りだ……よし皆!まずは鈍器を探そうぜ!話はそれからかもしれないしなぁ!」
「う、うん、それもそうだよねぇ……よし、探そう!」
「おー!(行くぜぇ!)」
「お、おぅ……」
祐介の提案を聞いて、三人は静かに頷く、そして、四人は鈍器の捜索を行う。
「……中々見付からないなぁ?」
「そうだねぇ?それにしても、何処に鈍器みたいな武器が有るんだろう?」
「武器?えっ?鈍器を武器認識?」
「うん、そりゃそうじゃない?だって、鈍器って、武器みたいな感じがするじゃん、斧とか、ハンマーとか、ねぇ?」
「え、えーと、斧を『鈍器』と認識するのはちょっとどうかと……?鎌みたいな感じで、刃物っぽいイメージがあるんだけど……?」
「うーん?まぁ、確かに鎌みたいな武器だよね、斧って」
「えっ?鎌を武器って言う?えーと、春華ちゃんは一体どんなゲームしてんだ……?」
「えっ?ゲームはしてないよ?知り合いが言っていたの、『痴漢撃退の為に鎌や斧を装備してる、鎌や斧って完全に武器だよ』って」
「近年のRPGでも、鎌や斧を装備して、それらを武器とは言わねぇよ!?」
春華の友人に驚愕する祐介、な、何つーお友達を持っているんだ、春華ちゃんは……祐介はそう思いながら、額の汗を拭った──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.287 )
- 日時: 2018/08/19 22:55
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「えぇー?そうかなぁ?武器じゃない?『刃物』だし?」
「それを言うなら、あれもだろ、鋏とかも」
「うん、武器だねぇ」
「えぇっ……?」
「ほら、高枝切りバサミとかさぁ?遠距離系の刃物だと思うんだ」
「俺はそうとは思わない、ってか、どんな武器だよ、遠距離系の刃物って……?」
祐介が春華に呆れる、すると、春華が『うーん』と、悩んで数秒で発言する。
「そうだなぁ、遠距離系刃物は苦無とか?」
「忍者か」
「うん、だって、それぐらいしか思い付かないでしょ?遠距離系の刃物って?」
「忍者を容認するなら、『手裏剣』とかはどうなるの?『剣』って、名前に入ってるし?」
「あぁー、確かにぃ、それなら、手裏剣も刃物だぁ」
「納得するのか……じゃあ、『太刀魚』はどうだ?『太刀』って入ってるし、剣だ」
祐介がそう言うと、『それは違うよ』と、後ろで聞いていたアリスが返答する。
「あのねぇ?剣と刀って、ちゃんと区別があるんだよ?あるのに、知らずに言ってる?(マジ?)」
「えっ?そうなの?剣も刀も同じ刃物だろ?」
「違うの……?じゃあ、教えてよ?」
「えぇっ?祐介お兄ちゃん、知らないのぉ?全くぅ、仕方無いなぁ?まず、『刀』って言うのは、『日本刀』とか、『太刀』とか、カンジって奴に使われてるよね?じゃあ、思い出して、日本刀や太刀って?(思い出せるかな?)」
そう言うアリスに対し、祐介は静かに漢字を思い出す。
「……思い出した、けど?」
「じゃあ、『日本刀や太刀の形を思い浮かべて』みて?(OK?)」
「……おぅ、思い出したけど?」
「よし、それじゃあ次はあれだ、剣だ、剣を思い浮かべてみて?(いいかな?)」
「……うん、思い浮かべた」
「じゃあ、剣と刀、両方想像しながら、形を考えてみ?(出来るかな?)」
「えっ?あぁ、うん……」
祐介はアリスに言われた通りに剣と刀の形を想像する、そして、祐介は言う。
「形を考えた、で、この先どうすればいい?」
「次は剣と刀の部位を思い出してみよう、切っ先、柄でもいいから?(頑張れ)」
「お、おぅ……まず、剣から……切っ先、刀身、柄の三つで説明出来るな?」
「OK、じゃあ、次は刀を(次はどう言うだろう?)」
アリスの発言に静かに行って行く祐介、そして刀の部位を言う。
「えーと、切っ先、刀身、峰、鍔、柄、だな……?」
「峰って何?(何?)」
「えっ?そんなの簡単だろ?刀で切れない部分だ、よく時代劇で『峰打ちだ』って、よく見る」
「ふぅん?じゃあ、剣はどう?刀に峰は有る?(有るかなぁ?)」
「えっ?いや、無いけど……そもそも剣で峰なんか聞かないなぁ……」
「でしょう?つまりそう言う事だよお兄ちゃん(分かったか?)」
「えっ?どういう事?どういう意味?」
アリスの発言を聞いて、首を傾げる祐介、すると、思いっきり巨大な溜息を吐いて、アリスが説明する。
「まだ分からんのか?つまり、『剣は両方に切れる部分がある』の、だけれど、刀は『片方にしか切れる部分が無い』んだよ、つまり、『両刃、片刃』って事、分かった?(判れ)」
「成程なぁ?つまり、剣は両刃で、刀は片刃って事かぁ?」
「そう言う事だよ、お兄ちゃん(御名答)」
「やったぜぇ」
アリスの発言に喜ぶ祐介、そして、春華は祐介、アリスのやり取りを聞いて、『成程なぁ』と、思った。
「さて、それじゃあ、こんな会話をしている場合じゃないね?さっさと鈍器を探さないと?」
「そうだねぇ?さっさと探さないとねぇ?(頑張ろう)」
「だなぁ?頑張って探さないとなぁ?」
祐介、春華、アリスはそう言って、被害者を殺害した道具を探す──一体何処に鈍器が有るのか?それは祐介、春華、アリスには分からない──
「……ふぅ、疲れたなぁ?ってか、案外難しい密室事件だなぁ……?」
先宮さんは一人でそう呟いて、溜息を吐く、そして、額の汗を拭って、周りを確認する、一体何処に鈍器みたいな道具があるんだろう……?先宮さんはそう思いながら、再度、溜息を吐いた。
「あー、めんどくせぇなぁ?さっさと、犯人分かれってのぉ?」
先宮さんは頭を掻いて、細目で遺体を確認する、すると、『きらり』と、鈍器で殴られた部分が光った、えっ?今さっき、『光った』か?先宮さんはそう思い、急いで、遺体の所に移動し、鈍器で殴られた場所を確認する。
「……これは……」
先宮さんは鈍器で殴られた場所を触り、判断する、『鈍器で殴られた場所、その場所が濡れている』事に!何で濡れている……?いや、『濡れているから、光が水の反射を受けた』のか!!……何だか嬉しい出来事だなぁ?先宮さんは少し顔を歪ませ、安堵した、そして、『では、何故濡れているのか?』と、言う事を考える、簡単に言ってしまえば、『鈍器が濡れている』って事か?汚かったから、洗った?いや、でも、それなら、『汚れた鈍器を洗い、殺害して、再度汚れた鈍器を洗う』っていう、二度手間になる、なら、そのまま鈍器で殺害し、その後洗った方が最初の手間が無くなる筈だ、い、一体どう言う事だ……?先宮さんはそう思いながら、濡れている場所を触る──濡れている場所は髪の毛で、少しだけ水滴、水が冷たかった──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.288 )
- 日時: 2018/08/22 22:43
- 名前: 彩都 (ID: ???)
冷たい、その感覚が指先を走る、一体全体何で冷たいのだろうか?よく分からない、でも、『冷たい原因』が何処かにある筈だ、どういう事だ……?先宮さんはそう思いながら、顎に手を当てる、すると、不意に先宮さんはドライアイス屋さんの、伊豆垣さんを見る、確か『ドライアイスって、二酸化炭素を固めて作る』氷の種類だ、だから、『ドライアイスを取り出すと湯気のように冷気が出る』、だが、『ドライアイスは人体が触れると引っ付いて、火傷する』という危険な行為がある、だから、『ドライアイスで人体に攻撃すると、皮膚に引っ付いて、その皮膚が火傷してしまう』!!だから、流石にドライアイスで相手を攻撃する事は危険だ!なので、伊豆垣さんは『犯人では無い』!!先宮さんはそう判断し、その場で思いっきり鼻で溜息を吐いた。
「……伊豆垣さんは犯人では無い事が判明したな……じゃあ、残り二人だ……」
先宮さんがそう呟くと、とある事を思い出す、『そういえば、氷室さんと、萱流さんは氷を扱う仕事』をしている筈!あっ!つまり、この濡れているのって……『氷の破片』って事か……!?先宮さんはその事に気付き、口の端を歪ませる、成程なぁ?それなら犯人は簡単だよ、まず、見た目で考えろ?『細い体を持つ萱流さんに鈍器のような氷を持つ事は可能』か?答えは簡単だ、『否』だ、何故なら、『基本的に氷像を作る時は、カートのような物で氷を移動させる』からだ、おまけに萱流さんはそんな大きな氷を持てそうな程の肉体をしていないし……だから、一番体格が良い氷室さんが犯人だ!先宮さんはそう断定するが、まだこの断定は『憶測のレベルが高過ぎる』ので、断定というよりかは『憶測』の部分が強かった。
「でも、どうやって氷室さんが被害者を殺したんだろう……?」
先宮さんはそう呟いて、遺体を確認する、殴られたであろう部分が少し冷たく感じる、それにしても、結構な大きさだったんだろうなぁ?凄くへっこんでるし……先宮さんがそう思っていると、ふと、祐介が『先宮さん』と、言った。
「……ん、どうしたんだ祐介君?俺に何か用か?」
「用、という訳では無いですが、あまりにも考え込んでいたので、カキ氷を食べて、頭を冷やそうかと思って……」
「カキ……氷……あっ!!」
先宮さんは祐介の言葉を聞いて、大きく衝撃を受けた、あっ、あっ、あっ……あぁ、『そう言う事』か……!先宮さんは急に立ち上がって、祐介に『カキ氷、食べよう』と、発言した──
「うまうま(美味美味)」
「美味いよねぇ、カキ氷は体を冷やすのに最適だよねぇ」
「あぁ」
「そうですよねぇ」
アリス、春華、先宮さん、祐介が部屋を出て、カキ氷を食べる、アリスはメロン味、春華はブルーハワイ味、先宮さんは抹茶味、祐介はコーラ味のカキ氷を食べていた。
だが、先宮さんの手はあまり動いていなかった、それもその筈、『このカキ氷に使われている氷は被害者を殺害した時に使用した鈍器』だと、考えているからだ、多分犯人である氷室さんはこの氷塊の角を使用して、被害者の頭を……そう考えると恐ろしいな?だって、『こうやって、食べ物を殺人の道具として使っている』から……ってか、氷とはよく考えたな?置いておくだけでも解ける、こうやって使えば、証拠隠滅も出来るし……うーん、色々な使い方があるが、中々凄い使い方だなぁ、先宮さんはそう思いながら、三人が自分のカキ氷をあまり食べていない事を悟られないように一気にがっつく。
「あいたたたた!?アイスクリーム頭痛が……!」
「もう、お父さんー!」
「あはは!もう、先宮さん、がっつかなくても、カキ氷は解けるだけで逃げませんよぉ?」
「そうだよー?(どーしたのー?)」
「えっ?いや、解けるのが厭だから、がっついたんだよ!」
先宮さんは片手で頭を抱えながら、カキ氷を全て食べ終わり、容器を捨てる、それにしても、鈍器にされた氷塊だけど、カキ氷は何時食べても美味しいなぁ?先宮さんはそう思いながら、額の汗を拭い、頭を冷やす事に成功し、落ち着いた計算、思慮を行う事が可能となった。
「……さぁ、さっさとトリックを考えないとなぁ?どう解こうかなぁ?」
先宮さんはそう言って、ドアノブを捻って、室内に入る、ふむ、中はあまり変わっていないな?いや、変わってたら怖いけど。
先宮さんはそう思いながら、深呼吸をする、トリックを、考える、トリックを考える……一体どんなトリックを使ったんだ?そう思っていると、アリスの声が聞こえた。
「ねぇ、お兄ちゃん、この鍵面白ーい(何これ)」
「んあっ?どうしたのアリスちゃん?」
「いやさぁ、遊んでたら、こうなったんだ(見てて)」
アリスは祐介にそう言って、『扉を開けたまま施錠し、扉を閉めた、すると、鍵がかかって、扉が開かなくなった』、祐介は『へぇ』と、少し驚く。
「何だこりゃ?普通なら、錠を先にかけた後に閉めるのは不可能なんだけどなぁ……この出っ張りが硬くなって」
「へぇ、お兄ちゃん物知りぃ(頭良い)」
「いやいや?流石に自分の家のドアを触っただけだし、俺の家のが古いのかもしれないし、この扉が新しい扉かもしれないし……」
アリスと祐介の会話を聞いていて、『扉を開けたまま施錠し、扉を閉めた、すると、鍵が掛かって、扉が開かなくなった』シーンを見て、先宮さんは無言で見続けた後、『あっ』と、心の中で思った、そして、『まさか『それ』が可能だとは……!』と、続けて思った──
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