コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 世界終了ハウマッチ!?
- 日時: 2015/10/28 20:57
- 名前: 彩都 (ID: vKymDq2V)
初めまして、彩都(サイト)と申します。
四作目です。
帰宅途中に思い付いた五分クオリティです。
気楽にお読み下さい。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.304 )
- 日時: 2018/09/30 22:16
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「嘘だ……嘘だろ……!?」
未だ祐介はベッドに座りながら『自分が三日間寝ていた』という事実に飲み込めていなかった、すると静かに先宮さんが『皆さん、あの時の状況は俺が一番知っているので、俺以外、席を外してくれませんか?』と、言い、祐介の母、琴音、未来の祐介を病室から出し、祐介と先宮さん、二人となる。
「……先宮さん……俺は、本当に、三日間も……?」
頭を抱え、発言する祐介に対し、先宮さんは殴った時とは対照的に、優しく発言する。
「……あぁ、まずはその前に……お前が寝込む前の話をするよ」
「寝込む、前?」
首を傾げる祐介に対し、先宮さんは静かに説明を開始する。
「あぁ、あの時、お前は一人の存在の前に立っていた、そいつが拳銃を乱射した事により、お前の腹部に凶弾が当たり、出血した、此処迄は理解出来るか?」
「え、えぇ……確かに俺はあの時、拳銃を持った存在の前に立っていました、ですが、乱射して当たるとは……」
不思議そうに呟く祐介に対し、先宮さんは話を続ける。
「んで、お前はその凶弾を腹部に受けて、倒れた、んで、その後、犯人は逮捕された、犯人が逮捕された後に俺がお前に話しかけると、お前は倒れていて、床には血が出ていた、一応結構な量が出ていて、死ぬかと思った」
「えぇっ……?そんなに出血が酷かったんですか?」
「あぁ、結構酷かった、個人的に『あっ、これは死んだな?』と、思ったもん」
「へぇ……」
祐介は間接的に話の腰を折った事に気付き、『あっ、続けて下さい』と、先宮さんに言う。
「あぁ、それで、俺は急いで警察に『救急車を呼べ!』と、叫んで、救急車を呼んでもらい、お前は此処の病院に搬送されたんだ、此処迄は──」
「飲み込めました、ゆっくりと、自分が状況を飲み込んできましたし」
「……そうか、それでは、話の続き……此処の病院を搬送された後、お前は今日迄三日間寝ていた、ずっと、な?後、お前、母親に感謝しろよ?あのちっこい母親、寝ずにお前の事を見ていたんだからな?流石母親だ、息子は心配なんだろうなぁ?」
先宮さんはそう言って、口の端を歪んで、続いて、自分の頭を掴んで、見つめながら発言する。
「お前、ちゃんと母親に感謝しろよ?いいな?」
「は、はい……」
真剣な眼差しの先宮さんを見て、恐怖する祐介、そして先宮さんは椅子に座って、楽観的な声になり、発言する。
「とまぁ、これがお前の寝ていた三日間だよ?いやぁ、それにしても、結構な時間寝ていたなぁ?簡単に言ってしまえば、七十二時間だ、普通そんなに寝ている人を俺は見た事がないや」
「は、はぁ……」
祐介はそう言って、先宮さんのテンションに驚愕する、そして祐介は最初の質問を先宮さんに問う事にした。
「えっと、先宮さん?話は少し巻き戻しますが、『春華ちゃんやアリスちゃんは、その凶弾に当たってはない』、ですか?」
「んぁっ?そんなの決まってらぁ?当たってる訳無いだろ?」
「よ、良かった……」
祐介はそう言って、今日一番の安堵、今日一番の安心した顔を見せる、そんな顔を見て、先宮さんは静かに『お前なぁ?』と、呆れる。
「その表情をするのはお前じゃない、俺とお前の母さんだろ?」
「フフフ、そうですかねぇ?今、俺は一番二人が無事で安堵しています……特に、二人は、結構関わっていたので……」
「結構関わって?あぁ、アリスはアリスで悲鳴で能力が結構目覚めたんだっけ?」
「えぇ、そうです、アリスちゃんは本当に感謝しないといけませんし、後、春華ちゃんも生きていて嬉しい……後──って、これ、本人の了承無しで言ってもいいんかなぁ?」
祐介はそう言って、口角を上に上げ悩む、すると先宮さんが『春華が、どうした?』と、問うた。
「え、えと、実は……先宮さん、最初に言っておきますが、『怒らない』で下さいね?親の先宮さんにとって、それだけ衝撃的な発言だったので」
「えっ?衝撃的?『怒らない』?ど、どういう事だ?」
驚く先宮さんに対し、祐介は深呼吸をして、先宮さんに言う事にした。
「『安瀬パーク』の観覧車に乗ったじゃないですか?俺、春華ちゃんペア、先宮さん、アリスちゃんペアで、ね?」
「あ、あぁ、知っている、それがどうかした?」
「いやぁ、俺と春華ちゃんが乗った観覧車でね……言われたんです、『祐介さん、好きです付き合って下さい』って?ははっ、最初は冗談かと思いましたよ?だって、あの年齢で『付き合って下さい』って……完全に『買い物』だと思うじゃないですか?男なら荷物持ちって感じで?ですがね?その事を言ったら、『違います!恋愛、カップルって意味の『付き合って下さい』です!』って、言ったんですよねぇ?……一応俺にも片思い相手がいるので、その時は回答を先送りにしましたが……もしも、もしもですよ?俺は春華ちゃんと付き合うかもしれないと、思うと……守らないといけない、だから……アリスちゃんも春華ちゃんも怪我は無かったですか?って、起き上がって問うたんですよ……ははっ、先宮さん、殴るなり、怒るなり、何でもして下さい、その時の俺、今の俺は、男として、卑劣で最低な事をしているので……」
祐介はそう言って、先宮さんから顔を逸らす、先宮さんは祐介の話を聞いて、『娘の好きな人の話を聞いてしまったー!?』と、衝撃を受けていた、更に娘の好きな人は目の前にいるし!!先宮さんは少し苦虫を噛み潰したような顔をして、『どう返答しようか……?』と、小さな脳味噌で必死に考えていた──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.305 )
- 日時: 2018/09/30 22:17
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「……そ、そうだった、のか……」
先宮さんは努力して、必死に言葉を紡いだ、すると『じゃあ、祐介君は一体誰が好きなんだ?』と、思い、祐介に問う事にした。
「ん?ちょ、ちょっと待って?『その時は回答を見送った』って、言っていたが、お前の片思い相手って誰なんだよ?アリスか?」
「ぶっ!?そ、そんな訳無いでしょう!?ロ、ロリコンちゃうわ!」
先宮さんの発言を受けて、祐介は関西弁でツッコミを入れてしまう、そして祐介は口を手の甲で擦って、話を元に戻す。
「お、俺が好きなのは、いや、片思い相手は……琴音ちゃんですよ……」
「えっ?綾川?」
いきなり芸能人の名前を言われ驚く先宮さん、そして先宮さんは『綾川に振られたら、春華を愛すって事?』と、呟いた。
「……春華ちゃんの父親に対して、最低な返答をしますが、はい……そうです、と、しか、返答出来ません……」
「……成程ねぇ?」
先宮さんは祐介の意見を聞いて、静かに呟いて、腕を組んだ、成程なぁ?これは結構面白い話を聞いた、おまけに当事者である春華は居なくても、もう一人の当事者である綾川琴音は居る、おまけに此処は病院だ、これから先、まだ入院するとなったら、祐介はまだ病院に居る、そして病院に居る祐介を綾川がたまに世話をする、すると最悪吊り橋効果で惚れる可能性もあるな?と、先宮さんは考える。
「……やっぱり、男として、最低な回答ですよね、先宮さん?どうぞ、優柔不断で不甲斐無い俺をぶん殴って下さい……」
完全に否定されると思っている祐介を見て、『いや、流石に何度も殴れねぇよ』と、思う先宮さん、そして先宮さんは祐介の前で両手を振って、『待て待て待て待て!』と、言う。
「お、落ち着けって!流石に殴らない!流石にお前の気持ちは分かるよ!三角関係だもんなぁ!?よく昼ドラで見るぜ!?俺の嫁も『昼ドラの三角関係がドロドロし過ぎて、凄い内容だぁ』って、専業主婦の時言ってたもん!」
「……えっ?殴らないんですか?ほっ、よかった……これ以上殴られたら頬を膨らませてしまう可能性もありましたしね……」
祐介はそう言って、ほっと、胸を撫で下ろす、そんな祐介を見て、『そんなに暴力的な男じゃねぇよ』と、心の中でツッコミを入れる、そして先宮さんは静かに頭を下げて、祐介に言う。
「そ、そりゃそうだろ……あぁ、後、これだけは言っておくぜ?親として、もしも春華を嫁になる前提で付き合うのなら……春華を、幸せにしてやってくれ、死ぬ時も『あぁ、祐介さんと一緒に結婚して、過ごす事が出来て、私は何て幸せ者だ』って、辞世の句を述べるような、そんな最期を迎えられるように、幸せにしてやってくれ、それが親として、最大の幸せだ、どうせ俺は春華、祐介君より早く死ぬ、それは決定事項だ、俺が死んだ後でも、春華を幸せにしてやってくれ?無論痴話喧嘩や夫婦喧嘩をして、お前の許から離れても良い、そりゃ俺だって経験したからな?でも、最期、最期だけは春華に『幸せ者だった』って、思わせるような人生を、送って欲しい、痴話喧嘩や夫婦喧嘩なんか、死ぬ迄何回もするじゃないか?何回も喧嘩をして、お互いの愛情や、絆、友情、相思相愛の思いってのは、深まると思うんだ、ほら、昔の日本語にも『喧嘩する程仲が良い』って言葉があるだろ?何回も喧嘩をしても良いからさ?だからさ?もしも春華を嫁にするなら……『とことん幸せにしてやってくれ』、何度も言っている気がするけど、俺は夫になる祐介君や他の男にそれだけを春華にしてほしい……まぁ、祐介君が春華を嫁にするならって話だけどなぁ!アハハハ!」
先宮さんはそう言って、最後に大声で笑う、祐介はそんな先宮さんに対し、『ちょっと!静かにぃ!』と、小声で言い、先宮さんの笑いを止める。
「……とまぁ、結構長い事を言ったけど、最終的には『春華を最後迄幸せにしろ』って、こったな?」
「はぁ、分かりましたぁ、肝に銘じておきますね……何時になるか分からないけれど?」
祐介はそう言って、微笑むと、『てめぇ!春華を幸せにしなかったら、ぶん殴ってやっからなぁ!?』と、祐介の頭を腕でロックして、左手の拳で脳天をぐりぐりと、擦りつける、そんな先宮さんに対し、『痛い!痛いですよ!』と、祐介は涙目になる。
「……ははっ、こんなのは序の口だぜ?その時になったら、どれだけ暴れ、どれだけ大ダメージを与え、どれだけ骨折させ、どれだけ痛みで動けなくさせ、どれだけ涙を流させ、どれだけ土下座させ、どれだけ謝罪をさせるか?」
そう言って、祐介の頭から手を離し、暗黒面に堕ちたような微笑をする先宮さんに、『さ、流石にお手柔らかに御願いします……』と、ダメージを受けた頭を擦(さす)る祐介、だが、祐介は『でも、多分俺は春華ちゃんと結婚するでしょうね?だって、片思いの相手が芸能人で、現在有名な綾川琴音ちゃんですよ?流石に相手にされないですって?』と、言う、すると先宮さんは『そりゃそうだろうなぁ?綾川は芸能人、お前は一般人だしなぁ?』と、笑う。
「ひ、酷い!?で、でも一縷(いちる)の望みはありますよ!?だって、琴音ちゃんと一つ屋根の下で寝泊りしたんですから!」
「なっ!?た、確かにそれは有り得るかもしれない……」
祐介の発言を受け、先宮さんは顎に手を当てて、可能性を感じる、そして先宮さんは『さて、それじゃあ、俺は病室を出るぜ?次に会うのはお前の好きーな、芸能人だぜ?』と、言って、ニヤニヤしながら、病室を出る。
祐介は『えっ?マジかよ?』と、思いながら、内心ドキドキして、その好きな芸能人である、琴音を待った──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.306 )
- 日時: 2018/10/03 22:50
- 名前: 彩都 (ID: ???)
先宮さんが去って、少しの間、待った、すると病室のドアから一人の少女、琴音が現れた。
「こ、こんにちわ?」
戸惑いながら言う琴音に対し、祐介は少しドキマギしながら、『こ、こんちわ……』と、返答する。
「あ、あの……お腹、大丈夫?撃たれたから、相当痛かったでしょう?」
「えっ?あ、あぁ、確かに……今も少しヒリヒリと……」
祐介はそう言って、自身の腹部を触る、じんわり、じんわりと痛みが走る。
「そう……ちゃんと怪我を治してね?」
「あ、あぁ……分かってる、で、でも、その前に俺は……」
祐介は自身の右手で拳を作って、宣言する。
「一週間以内にメンバーを集めたいんだ、もうすぐ、もうすぐ集まる、からさぁ?琴音ちゃんや瑠璃御子さん、厳魁君に氷檻さん、色々な人と共に自分はこの日本を救いたい、自身だろうが隕石だろうが、何でもかんでも、守りたいんだ」
そう言う祐介に対し、琴音は椅子に座って、『そうだね』と、返答した。
「そうだよね?皆で頑張らないとねぇ?あぁ、忙しいなぁ?アイドルと日本を救う英雄の二足の草鞋って?」
「……確かに、そうだよね」
祐介は内心フフッと笑った、やっぱり琴音ちゃんは可愛いし、面白い、そんな事を思いながら、祐介は琴音に聞く。
「ね、ねぇ、琴音ちゃん?」
「何?」
「最近の、芸能界ってどうよ?その、仲が悪い人や仲良くなった人とか、いるの?」
「……祐介君?流石にそれは答えられないわ、仲良くなった人は良いけれど、仲が悪い人を言うのは……」
「だ、だよねぇ?ご、ゴメン……」
祐介はその場で謝って、自分が失言した事を思う、あぁ、どうして嫌われるような事を言ったんだろう?その場のノリだからってぇ?祐介がそう思っていると、琴音は静かに発言する。
「そうだなぁ?祐介君は『ハッピー&ラビッツ』っていうアイドルグループ、知ってる?」
ふと、言われた発言に祐介は少し戸惑いながら返答する。
「えっ?『ハッピー&ラビッツ』?あ、あぁ、確か最近ハッピーちゃんが少年誌でグラビアになったっていうあのグループ?」
「あっ、知っているんだ、まぁ、ラビッツちゃんもじきにグラビアするんだけど──って、そう言う話じゃなくて?最近ハッピーちゃんとクレープ食べたり、遊んだりする機会が増えてきて、案外楽しいんだよねぇ?仲良くなったっていうのは、ハッピーちゃんかなぁ?」
「へぇ……」
祐介はハッピーと仲良くなっている琴音を見て、納得する、確か『ハッピー&ラビッツ』って、ボーカルの『ハッピー♪』と、ピアノ担当の『ラビッツ!』のデュエットユニットだったな?でも、最近二人が仲良しなんて聞いた事が無い、というか、そもそも『ハッピー&ラビッツ』の二人と関わりがあったという事さえ知らない、祐介はそんな事を思いながら、ラビッツの事を聞く。
「ね、ねぇ?ラビッツ君の方は?」
「えっ?ラビッツ君?ラビッツ君は基本的に私とハッピーちゃんを後ろから護衛しているよ?まるでストーカーみたい?」
「へぇ……じゃああの『噂』は本当だったんだ」
祐介が『噂』と切り出すと、琴音が『噂?』と、首を傾げる。
「あぁ、ラビッツ君の噂で、『寂しがりやで、何時もハッピーと一緒に居ないと気が済まない』っていう噂、まぁ、献身的な性格だよね?」
「へぇ、そんな噂、初めて聞いたよ?それにしても可愛い性格しているね、ラビッツ君は?」
「ハハハ、そうだね?」
祐介はそう言って、笑う、ただ、無意識に。
「はぁ……それ以外に仲良くしている人は居ないなぁ?ラビッツ君と関わろうとすると、『スマホに夢中だから……』って、言って、顔を隠すし……恥ずかしがりやなのかなぁ?」
「へぇ、それってつまり琴音ちゃんに恐れ多いって事なんじゃない?俺だって最初は『こんな有名人と会話してる……死ぬぅ!』って、思ってたし、そんな感じで、『自分が琴音さんと喋ったら、失神してしまう……!』みたいな事を思っているかもしれないよ?」
そう言う祐介に対し、『えー?それは有り得ないでしょー?』と、琴音が反論する。
「だって、二人共有名人なんだよ?私より芸歴長くて美しい人も居るって言うのに?流石にそれは考えられないなぁ?」
反論する琴音に対し、祐介は静かに『いや、琴音ちゃんは可愛いじゃん、相当、さぁ?』と、言葉を漏らす。
「……えっ?祐介君、今なんて……?」
少し顔を赤らめる琴音に対し、『えっ?あっ、独り言だから気にしないで?』と、返答すると、『えー?何々ー?気になるー?』と、言って、立ち上がって、祐介に近付く。
「だ、だから何でもないって……」
顔を近づけるので、自身も顔を赤らめる祐介、すると琴音は『ぶー、いけずぅ』と、言って、椅子に座りなおす。
「一体何を口走ったのか?」
「そ、そんな……口走っていないんだけどなぁ……?」
首を傾げる祐介に対し、琴音は『そーかなー?』と、妖艶な笑みを浮かべる。
「じゃあ、こうしようか?『私は祐介君の言う事を何でも一つ聞く』から、『私の言う事を何でも一つ聞いて』よ?これならいいでしょう?」
両手を顎の下で組んで、肘を太股に置く琴音、そんな琴音に対し、『何でも一つかぁ』と、思う祐介、やってもらいたい事は大量にあるからなぁ?祐介はそんな事を思いながら、凭れて、考える──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.307 )
- 日時: 2018/10/06 21:45
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「何でも一つ、か……悩むなぁ?」
祐介はそう言って、腕を組んで考える、そんな状況の祐介を見て、琴音は内心口の端を歪ませていた。
フフフ?幾ら祐介君でも変な御願いはないだろう?だって祐介君だし?……現状家族と同じレベルで信頼している相手だし……琴音はそんな事を思いながら、『どんなのが来るだろう?』と、思っていると、祐介が『そ、その前に少し聞いても良いかな?』と、発言する。
「はい?何でしょうか?」
「えーと、その御願いって、『何でも良い』んだよね?『100万円くれ』とか、『キスしてくれ』とか、御願いのサイズは自由、だよね?」
「んー、まぁ、『私が出来る範囲』でっていうのは確定として、両者出来るわよ?勿論キスは濃厚で?」
そう言って、人差し指を淫靡がのごとく唇に置く琴音、そんな琴音を見て、『成程なぁ?』と、祐介は安堵する。
大体の事は出来そうだ、祐介はそう思いながら、一気に息を吐いて、口の端を歪ませる、……とりあえず、御願いの内容は自由、そして琴音ちゃんが出来る範囲でって事、でも、俺が出来る御願いなんて、相当少ないし、そもそも一言言うのでさえ恥ずかしい、うーむ、悩みに悩むなぁ?祐介はそんな事を思いながら、『ちょっと待てよ?』と、思った。
そういえば琴音ちゃんは俺にどんな『御願い』をするだろうか?逆にそれが気になった、祐介は気になったので、琴音に聞く事にした。
「ね、ねぇ琴音ちゃん?」
「なぁに?」
「琴音ちゃんは俺に、どんな『御願い』をする気なの?」
「んー?そうねぇ?今さっきの事かなぁ?『今さっきの独り言を教えて?』って奴かなぁ?」
そう言う琴音に対し、祐介は『そうか……』と、思った、成程、そういう御願いかぁ?うーん、それなら、俺も結構深い深い事を聞いてみるか……祐介はそんな事を思いながら、静かに『決めた』と、呟いて、『ね、ねぇ、琴音ちゃん?』と、話を切り出した。
「何なのぉ?」
「こ、琴音、ちゃんは……」
言え、言うんだ、此処で言わないと男じゃない、祐介はその場で唾を飲みこんで、琴音に言った。
「琴音ちゃんは……『付き合いたいなぁ』って、思っている男性は居る?……あっ、やっぱり無し、やっぱり変えるよ!琴音ちゃんは──」
祐介が御願いを変更しようとすると、琴音は『付き合いたいなぁ?それってどういう意味?』と、首を傾げた。
「……恋愛対象として……カップルとして……」
まさか最初の御願いを選択されるとは……祐介はそう思いながら、返答する、すると琴音は静かに『そうねぇ……』と、顎に手を当てて考え、静かに言った。
「付き合いたいなぁって思っている男性は二択、『居る』か『居ないか』で言えば、『居る』わ、だけれど、私は『その男性に言う事が出来ない』の、だって……」
琴音は顔を赤らめながら、『だって、恥ずかしいもん……』と、祐介からそっぽを向いた。
祐介は琴音の発言を受けて、静かに『そうかぁ……』と、呟いた。
そうか、それじゃあ、俺の恋心は、片思いは、届かないよなぁ……祐介はそう思いながら静かに溜息を吐いて、『さて、それじゃあ、琴音ちゃんのターンだ』と、言う。
「恥ずかしいし、何より、相手も私が好きか、分からないし──いや、私が好きなのは確かかもしれないけれど──かといって、告白して、『いや、君好きじゃないんだが?』とか、言われたら、発狂するレベルですし……」
琴音が祐介の言葉を聞かずして、言葉を続ける、そんな琴音に対し、祐介は『琴音ちゃんも女の子なんだ、恋愛的な事は難しいんだなぁ?』と、思った。
「でもね?その人とはたまに出会ったりしているし、メアドも交換しているし、何時でも連絡とか告白は出来るんだけどね?でも……断られるっていうのは、幾ら私でも怖い……」
「……そう、なんだ……」
祐介は琴音の話を聞いて、静かに呟く、琴音ちゃんだって、悩んでいるんだ……祐介はそう思いながら、琴音の手を掴んで、『大丈夫だよ』と、発言する。
「琴音ちゃんなら大丈夫、きっとその人だって琴音ちゃんの恋愛感情に気付くよ、だからさ?急いでその人にメールなり、電話とかした方が良いぜ?父さんだって言っていた、『思ったら大体すぐに行動した方が良い』ってさ?だから琴音ちゃん、大丈夫だよ、琴音ちゃんならその人とカップルになれるよ!」
無邪気に笑う祐介に対し、『確かにそれもそうね……』と、思う琴音、確かに祐介君の言う通りでもある、有難う祐介君、何時か、何時か必ず、連絡するからね、その人と……!琴音はそんな事を思いながら、『有難う』と、返答して、『さて、それじゃあ、私の御願いね?』と、言う。
「うっ……」
困ったような表情をしながら、祐介は気構える、そして琴音は静かに発言する。
「祐介君?祐介君は『付き合いたいなぁ?』って、思う女性は、居る?あっ、この質問は祐介君と一緒、カップル、恋愛対象として、ね?」
「…………えっ?」
祐介は質問が変更された琴音の台詞を聞いて、『俺とほぼ一緒?』と、思う、そして祐介は『質問するのは簡単だけど、回答するのは、少し難しい……』と、思った──さぁ、どう返答しようか?祐介はそんな事を考えながら、腕を組んだ──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.308 )
- 日時: 2018/10/07 22:41
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「う、うーん……?」
祐介はその場で唸りながら、腕を組んで、首を傾げる、案外この質問の返答、難しいなぁ?祐介はそう思いながら『一応、一応はいるけど……』と、呟く。
「居るのは居るんだけど、俺には高嶺の花過ぎて届かないんだ、だから……遠くから眺めている雑草にしかならないなぁ?でも、そんな雑草の俺に対し、もう一人、俺を『好きだ』って、言ってくれる女性が居てなぁ?もしも、俺がその高嶺の花に告白して、振られたら、その『好きだ』って言う女性と付き合おうかなぁって?……俺がその高嶺の花に告白して、成功したら……最高なんだけどなぁ?」
祐介はそう言って、何とか言葉を捻り出し、発言する、すると琴音は『祐介君も大変なんだなぁ?』と、思った。
男性は性欲が私達女性よりあるから、色々な女性に目が移るけど……男性だって、私達女性と一緒で、付き合う相手は考えるんだなぁ、うーん、考えさせられる内容だ、琴音はそう思いながら『成程』と、呟いた。
「そうなんだ、でもさぁ?俺は本当に『好きだ』って言う女性と付き合って良いのかなぁ?って思ってさ?実はさ?その女性、俺より年下なんだよ、だから、世代も違うし、話も合うかなぁって?幾ら年下でも、話が合わないと、少し難しいよねぇ?」
そう言う祐介に対し、『まぁ、確かに話が合わなかったら、それはそれで大変だぁ』と、琴音は思う、おまけに女の子でしょう?ファッションや流行に敏感だ、男は地味にそういうのに鈍いからなぁ……?だから、話が合わないっていうのも有り得るかもしれない。
「だからさ……俺は高嶺の花に告白して振られたら、君を選択するよっていう、何とも優柔不断で酷い回答を、彼女にしたんだよなぁ……今も後悔している」
「流石に男として最低だわ……」
祐介の言葉を聞いて、琴音は静かに溜息を吐く、流石に『二番目の君を選ぶよ?』みたいな発言だ、祐介君的には、そういう返答しかないかもしれないけれど、女である私からしてみれば、激怒ものよ?琴音はそんな事を思いながら、『選択を見誤ったわね?』と、発言する。
「ギャルゲーや乙女ゲーで言えば、選択肢を間違えて、嫌われた感はあるわね、祐介君?」
「なっ……!?やっぱりそうかぁ……って、ギャルゲーや乙女ゲー?そんなのプレイした事があるの?」
琴音の発言に祐介が首を傾げると、琴音は静かに祐介に返答した。
「……ま、まぁ、友人から少し借りたり、色々な世界を知る為にプレイしたりするわ……」
「へぇ……俺はそもそもそう言うゲームをプレイした事が無いからなぁ?『可愛い絵だなぁ?』とか、思うのはあるけど、『絵が可愛いからプレイする』って訳じゃないからなぁ?それと一緒で『可愛い声だからプレイする』って訳でもないし……そもそも選択肢があるゲームって、地味に面倒だし……」
祐介がそう言うと、『まぁ、そう思う人もいるよねぇ?』と、返答する琴音。
「あぁ、そうなんだよ……だからプレイしたいって思わない……琴音ちゃんはどう?好きなゲームとか有るぅ?俺はやっぱり格闘系や、パズル系統のゲームが好きだなぁ?他にもブロック崩し、とかさぁ?」
祐介と琴音の会話は何時の間にか、好きなゲームの話になって、琴音は『そうねぇ……』と、考えて、静かに発言する。
「私はダンスゲームやレースゲームが好きだわ?点数という最高の部分で競い合えるからねぇ?レースはレースで、『どちらが先に早くゴール出来るか?』っていう白熱する部分があるから好きよ?」
「へぇ?多種多様だなぁ?でもまぁ、レースゲームは確かに楽しいよね?難易度を『難しい』にして、頑張って、一位を目指す……うーん、中々にスリルがある」
「うん、そうだよねぇ?そういえば祐介君はブロック崩しって言ったけど、最近はどんなブロック崩しがあるの?」
「えっ?あぁ、最近のは……というか、段々と難しくなると、『一回で壊れるブロックが強くなって、一回で壊れないブロックになる』ってのが、あったりとか?だから何回もそのブロックに当てないといけない、とかかなぁ?そのブロックが出る度に『マジかよぉ!?』って、思ったり……中々に大変なんだよねぇ?時間が掛かるし、何より、それが何個もあるステージが悲しいって言うね……個人的に苦行に感じるんだ……」
「へぇ……つまり何回も攻撃しないと、破壊出来ない系のブロックかぁ……はぁ、最近のブロック崩し業界は凄いわねぇ?あんまりプレイしていないから、その苦行とか、面倒臭さは分からないけど……心中お察しするしかないわねぇ……」
「あはは……何時かプレイするといいさ……そのクソ面倒臭さに、琴音ちゃんだって苛つき、発狂するかもしれないからさぁ……?」
祐介は遠い目をして、琴音に返答する、そんな目を見て、琴音は『あっ、これは悟りを開いている目だ……』と、思う。
「……祐介君も、大変ねぇ……」
琴音は祐介の目を見て、静かに呟く、まぁ、私にはその苦行がまだ分からないからいいけれど……プレイしたら、何時か祐介君みたいに悟りを開いたような目になるのかしら?琴音はそんな事を思いながら、片手で肘を支え、残りの片手で頬を支えた──
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69
この掲示板は過去ログ化されています。