コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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世界終了ハウマッチ!?
日時: 2015/10/28 20:57
名前: 彩都 (ID: vKymDq2V)  

初めまして、彩都(サイト)と申します。
四作目です。
帰宅途中に思い付いた五分クオリティです。
気楽にお読み下さい。

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Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.309 )
日時: 2018/10/10 22:54
名前: 彩都 (ID: ???)  

「……案外、祐介君も大変なんだねぇ」
琴音はそう言って、静かに溜息を吐く、そして静かに立ち上がって、琴音は祐介に言う。
「それじゃあ、私は仕事に向かうわね?あー、後言っておくけど、祐介君が倒れて、少し心配したんだからね!もう……」
「えっ?ど、どうして心配を……?」
琴音の言葉に首を傾げる祐介に対し、琴音は『いや……だって、色々してくれたじゃない?だからよ?』と、言う。
「色々?俺、何かしたっけ?」
祐介は頭を掻いて、思い出そうとする、いうて、何も思い出せない、思い出せる事等、一つもない、この前の秋葉原の場合、『お手伝い』とか、『デート』感覚で行動していた為、『色々』の中には入らない、では、一体何なんだろう?祐介がそう思っていると、琴音は『色々は……色々よ?』と、首を傾げる。
「まぁ、貴方の知らない所で色々してくれたのよ、色々とね?」
「へ、へぇ……そうなんだぁ……」
琴音の曖昧な答に祐介は内心呆れる、そして琴音は静かに病室を出る、というか、どうやって、琴音ちゃんが自分の状態を知ったのだろうか?誰か教えた?それは良く分からないけれど、まぁ、来てくれて嬉しい、祐介はそう思い、息を吐いた。
「やっぱり、今日も可愛いや、琴音ちゃんは?」
祐介はそう言って、虚空を見上げた──

「よぉ?」
口の端を歪ませながら、未来の自分が病室に入ってくる、祐介はそんな姿を見て、『汚いなぁ』と、思った。
「おい?口から漏れてるぜ?」
軽快に言う未来の自分にドキッとする祐介、そして未来の自分は淡々と解説する。
「まぁ、この格好なのは、仕方無い事なんだよ?一応、『俺はホームレスとして、この世界で偽っている』からな?まず、俺みたいな未来人が悠々自適に過ごせると思うか?否、過ごせない、前に氷檻さんの所で、お前が指摘したように、『お金の問題』がそうだ、念の為、俺は未来の商品──そうだな、おもちゃと言えば良いか──を持ってきて、売ったり、他にも競馬や競艇で、金を稼いだり……案外難しいんだよなぁ?」
そう言う未来の自分に対し、祐介は『へぇ』と、端的に言い、『だから何だよ?ホームレスっていう部分が分からねぇよ?別段普通の人間として、生活してもいいじゃねぇか?』と、返答する、だが、未来の自分は『それはダメだ!』と、高らかに宣言した。
「今の時代、『ホームレス』の方が怪しまれないんだよ、山奥に隠れたり、何処でも存在出来るからな?もしも綺麗な格好をして、此処を歩いてみろ?もしも警察に捉まったら面倒だ」
「た、確かにそれもそうなんだけど……」
「その点ホームレスだと、『あっ、ホームレスかぁ』と、思われ、捉まらないって事だ、お前は一つも分かっていないんだなぁ?」
未来の自分は口の端を歪ませ、良い笑顔で笑う、そんな未来の自分に対し、『うるへぇ』と、返答する。
「……とまぁ、ホームレス、服が汚い理由を述べた所で……」
未来の自分はすぐに発言を止め、すぐさま、祐介の布団を剥ぎ、服を捲る、服を捲ると、腹に包帯が巻かれてあり、巻かれた包帯から、少し赤色が見えていた。
「……お前さぁ?出血多量で死んでいたかもしれないんだぞ?いや、死んだら新しいお前を頼るしかねぇけどさぁ?」
「……分かってるよ、でも、目の前に困った人が居たら、俺は助けたいんだよ!」
「それが自身の寿命の灯火を消しても、か?」
「……ッ!」
未来の自分に言われ、少しイライラする祐介、そして未来の自分は静かに溜息を吐いて、祐介に対し、服を捲って、自身の腹部を見せる、其処には、『今の祐介と同じ所に撃たれた痕』がある、その怪我を見て、現在の祐介は『何だよそれ……!?』と、恐怖する。
「んー?何だってぇ?簡単だよ、『俺も撃たれている』んだよ?なぁに、簡単な事だろ?『結局お前は撃たれている』って事だ──まぁ、俺の場合は電車内では無いがな?」
未来の自分に説明を受ける祐介、そして祐介は『……何処で撃たれた?』と、問う。
「あぁっ?何処で撃たれたって?簡単だ、『二十歳の頃、銀行強盗に』な?この一室で入院したよ、そして母さんだけが見てくれた……」
「そ、そうだったのか……ん?待てよ?待ってくれよ?それって可笑しくない?『じゃあ、何で俺は撃たれた』んだ……?約三年後に俺は撃たれる筈だろ?それなのに、さぁ?」
首を傾げる祐介に対し、未来の自分は口を尖らせて、『タイムパラドックス』と、発言する。
「多分『タイムパラドックス』の所為だろ?可能性はそれに近いと思うぜ?『俺は日本が崩壊した未来』から来ている、だが、『この世界は日本がまだ崩壊していない世界』だ、んで、俺が過去のお前と関わった事で、何かしらの『矛盾』が生まれた、その矛盾を解消させようとして、運命が少し変わったのかもしれない、俺はそう考えてる、だが、『俺と同じ出来事が起きた『俺』は居ない』から、憶測、予測、予感での話だが?」
「……あー、つまり、俺とお前が関わったから、俺の運命が変わった、と?」
「馬鹿なお前から言えばそうだろうなぁ?だが、俺はそもそも『タイムパラドックス』やタイムマシンに詳しくないのでな?『憶測での話』だと、考えて欲しい」
未来の自分はそう言って、何度も『憶測』という、まぁ、詳しくないのなら、そう言うのが妥当だろうな?祐介はそう思いながら、『成程……』と、呟いた──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.310 )
日時: 2018/10/13 23:10
名前: 彩都 (ID: ???)  

「……まぁ、誰も教えてくれないから、こんな説明になった、すまんな?」
「別に良いよ、詳しくないのなら?」
未来の自分に対し、祐介は静かに返答する、そして未来の自分は祐介に『それで?腹の調子は?』と、問われる。
「えっ?減ってるけど?」
「馬鹿、怪我の話だ、包帯から少し血が見えている、ガーゼを替えた方が良いのでは?」
「あー、そう言う事ね、そういえばそうだな、お前に言われて気がついた」
祐介はそう言って、自身の包帯が巻かれている部分を触る、ガーゼが血を吸い、硬くなって、一種の壁に思えた、この堅さなら拳銃の銃弾も防げそうだが、もしも威力で砕けたら、と、思うと、行動には出来ない、そして未来の自分が静かに『ナース、呼ぼうか?』と、ナースコールの機械を触る。
「……別に良いや、看護師さんが見たら、やってくれるでしょ?」
「……ったく、楽観的だな、お前は?まぁ、俺だから、俺も楽観的だけどよぉ……」
未来の自分はそう言って、ベッドに座って、静かに息を吐いてから、『それで?海外旅行の件、どうなった?』と、問われる。
「えっ?えっと、一応パスポートが届いたら、連絡をしてもらおうかなぁ?と」
「へぇ、そう言う事か、それで?もうすぐ一週間だなぁ?」
「えっ?一週間?何が?」
祐介が首を傾げると、『思い出せ、何日前に言われたっけ、瑠璃御子さんに?』と、言われ、祐介は考える。
「え、えーと、あの時が三日前で、そして琴音ちゃんや鈴鹿ちゃん、そして厳魁君、優君と出会って……えっと、まだ二日三日程度じゃね?」
「馬鹿!」
未来の自分はそう言って、祐介の患部である腹部を殴る、すると鈍痛が祐介の腹部を駆け巡る。
「痛い!?この世で一番痛い痛みを受けたぞ!?」
「ばっか野郎!今日で!お前は何日寝たっけ!?」
「えっ?……あっ、三日?」
「そう!そしてお前がパスポートの話をしたのは、この三日含め『もう六日目』なんだよ!つまり、明日以降、瑠璃御子さんから電話が来る!メールが来る!そしてパスポートは基本的に『最低でも七日かかる』んだよ!つまり、『明日、パスポートが来たら、明後日に外国へ向かわなくちゃならない』って事だ!」
「えっ……えぇー!?ど、ど、ど、どうしてぇ!?何でお腹の怪我を治す時間が無効にされているのぉ!?」
祐介がその場で驚くと、『そりゃそうだ!隕石が近づいているんだから!』と、未来の祐介が叫ぶ。
「あのなぁ……隕石は何時来るか分からないんだぞ!?今日来るかもしれないし、一週間後に来るかもしれない、だから、少しでも早く集めないといけない!……本当なら瑠璃御子さんを見捨てるのが普通だが、あの人は過去に来て、とても優しくしてくれた人!だから、見捨てるなんて出来ない!だから少しでも急がないといけないんだ!分かるかぁ!?」
祐介に説明する未来の自分、そして未来の自分は静かに続けて言う。
「と言う事だ、明日、明日が運命の日だ、少しでも、少しでも早く仲間を集めなければ……!だから急がないといけないんだよ……」
そう言って、説明をする未来の自分、そんな未来の自分に『へぇ』と、返答する祐介。
「でも、明日の可能性は難しいんでしょ?」
「えっ?あぁ、まぁな?基本的にパスポートは二週間は掛かるといわれているからな?一週間ってのは、『最低でも』っていう話だしな?でもまぁ、明日来てくれるなら最高だ、何せ俺達は急いでいる、何時隕石が降るか分からないしなぁ?」
未来の自分はそう言って、腕を組んで説明する、そうだったのか……祐介はそんな事を思いながら、『成程』と、言葉を漏らす。
「……それにしても、中々仲間も集まってきたなぁ?これからも仲間は増えるのかなぁ?」
「……えっ?俺、それは一体どういう──」
未来の自分の発言を聞いて、戸惑う祐介、そして未来の自分が『いや、実は』と、言う。
「その仲間の表、実は『まだまだ未完成なんだ』よ、今迄に確認出来た仲間をただただ記しただけで、まだまだ増えるかもしれねぇんだよ、いやぁ?まさか二人目の琴音ちゃんが入っていたのは驚いたけどなぁ?」
「えぇっ……何だそのガバガバメンバー表は……?」
祐介はそう言って、その場で呆れる、そして未来の自分は静かに言葉を漏らす。
「最悪、メンバーが百人、千人になるかもなぁ……?」
「えぇっ!?無理だよ!?そんなにメンバーを従えるなんて!?今、このメンバーが従えるかも分からないんだしさぁ!?」
祐介はそう言って、未来の自分の言葉にツッコミを入れる。
「いや、これは可能性に過ぎないんだ、だから、今のお前のターンで、そんなにメンバーが増えるとは限らないし、限るかもしれない、だから、まだ未確定だな?未来人である俺でも、俺でさえもそれは分からない」
「えぇっ……」
祐介は未来の自分の発言に呆れる、嘘だろ?何つーアバウトさなんだよ……?これだから、俺は困る……祐介がそんな事を思っていると、『さて、それじゃあ』と、言って、未来の自分が立ち上がる。
「それじゃあ、俺はもう出るわ、後はお前の、いや、俺の母さんと対面だな?」
「えっ?あ、あぁ……」
祐介はそう言って、静かに頷く、あぁ、次の対面相手は母さんか、何だか面倒だ、祐介はそんな事を思いながら、部屋を出る未来の自分を見つめた──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.311 )
日時: 2018/10/14 22:46
名前: 彩都 (ID: ???)  

未来の自分が出た後、すぐに母親が入室し、『よぉ?』と、口の端を歪ませる。
「よ、よぉ?」
祐介がぎこちなく返答すると、母は祐介の脇腹を思いっきり殴って、『てめぇ!それでも長谷川の一族かぁ!?』と、怒鳴った、えっ?何で怒鳴ったの?祐介はそう思いながら、脇腹を押さえ、母を見る、すると母は『あのなぁ!?人を守る為に自身を傷付ける息子に育てた覚えは無い!人を守る為に自身の体も守れ!それが出来ねぇんじゃあ人助けはすんな!』と、思いっきり叱られる。
「……な、何だとぉ!?そこ迄言わなくても良いじゃないか!俺は人を守る為に自身を犠牲にする事だってやり遂げるさ!」
「じゃあ、それが『自分が死ぬ犠牲』であってもか?」
眉を顰め、真剣な眼差しになる母、そして母は静かに祐介に言う。
「あのなぁ、人助けってのは、自分が傷付かないようにするんだよ!お前の犠牲って言葉はただの『偽善』だよ!そんな事も分からんのか!?何で習っていない!?」
「習っていないだとぉ!?そんなの、母さんには関係ないだろ!?俺が傷付いて、人が助かるのなら、俺は嬉しい!『俺が死ぬ犠牲』でもいい!それが俺の『人助け』って奴だ!」
大声で言い返す祐介に対し、母は『甘いな?』と、端的に言う。
「人助け人助けって……お前はまず、『人助け』っていう意味を分かっていない、まず、漢字から説明するぞ、『人、且、力』、この三つで人助けって書く、それは分かるだろ?でも、その中に『且』って文字があるだろ?この文字は『それと共に』っていう意味がある、んで、この字を抜けば、『人、力』って言葉が残る、そして結論を述べるが、合わせると、『人の力で且つ』ってぇ、事だ、……まぁ、言いたい事は、『自分を守れない奴が人助けなんか出来ねぇ』よって事だ」
「……うるせぇ」
「ん?」
母の発言を受けて、祐介は静かに反抗する、そして大声で怒鳴る。
「うるせぇ!!それは母さんの『人助け』だろうがぁ!?俺は母さんの『人助け』とは違う!『自分が傷付いてこその人助け』なんだ!んな、よく分からん自論を述べられて、息子の俺は一体どうしたら良いってんだ!?」
「なっ……!?そ、そりゃあ私の意見を聞けって事──」
「うるせぇ!誰が母さんの意見を取り入れるか!?人は個なんだよ!アンタの意見を息子に押し付けるなよ!アンタだって個だ!俺だって個だ!個という物は、ぜってぇぶつかり合うもんなんだよ!そりゃ、群なら仕方ねぇかもしれねぇが、母さんの意見ってのは、必ずしも正しい訳じゃない!母さんの意見は群では無い!だから俺は母さんの意見を取り入れない!」
祐介はそう言って、息を荒くしながら返答する、そんな祐介を見て、『このぉ……』と、小さな声で反論するしかない母、そして祐介は『おい?反論してみろよ?おい?』と、母の目を見て、返答する、そして母は静かに無言を貫き、静かに『お前も黙れ?病院なんだからさぁ?』と、正論を発言する、すると祐介は『母さんの反論の為に声が大きくなっただけだ、別に看護師さんが来ていないからセーフだ』と、肩で呼吸し、祐介は返答する。
「あーはいはい、分かりましたよ?私の間違いでござんしたぁ?それで?で?で?でぇ?」
「なっ……何だよぉ?」
「何って?煽ってんだけど?そんな戯言でお前は怒るんだな?」
母はそう言って、口に手を当てて、『まぁ、お前の意見も合っているかもしれねぇけどな?』と、口の端を歪ませる。
「……うるせぇ」
端的に言う祐介、そしてそんなセリフを聞いた母は『面白いや?』と、笑った。
「やっぱり言い合いってのはおもしれぇなぁ?楽しいや?」
「俺は全然楽しくないんだけどな?ってか、もう出てけ、寝かせろ」
「寝かせろ?私と一緒に寝るって!?い、いや、親子関係だし、それはちょっと……」
そう言って顔を赤らめる母、そんな母を見て『一人でだ!』と、大声を荒げる祐介。
「17歳男子が、こんな小さい母と寝たら、大問題になるわ!」
「何で?だって親子じゃん?血の繋がっている?」
「い、いや、流石にそれは通用しないんじゃ……?幼女を連れ込んだ患者って思われるわ!」
そう言って両手で×マークを作る祐介、そんな祐介に対し、『そうかなぁ?』と、首を傾げる母。
「まぁ、大丈夫でしょ?苗字一緒の親子なんだしさぁ?」
「無理だって?通用しないって?流石にさ?」
母の発言を受けて、祐介は何度も首と手首を横に振る、そして母は『えぇー?』と、訝(いぶか)しげな表情をする、そんな母に対し、『だからもう出て行けよ?』と、呆れながら言う。
「うむむ……もう少し絡みたい所だが、此処の売店で色々な物を買うって、決めているからなぁ?買い物時間も欲しいや……」
「うーわ、何て理不尽で何て我侭な?」
「うるせぇ、『部外者が買うな』って、言われていないし、私は部外者じゃないし?」
『だって、息子が入院しているもの!』と、目を輝かせて言う、そんな母に対し、『呆れた……』と、思う。
そしてやっと母は病室を出て、祐介一人となる、祐介は一人になって、『やっと眠れる……』と、思う、そして、祐介は背中から倒れ、仰向けのまま、寝転がり、静かに溜息を吐いて、目を閉じる──そして段々と視界は暗闇へ、深海の様に暗くなる──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.312 )
日時: 2018/10/17 23:22
名前: 彩都 (ID: ???)  

むりょり、何者かが祐介の頬を押す感覚を覚え、祐介は目が冴えた、一体誰だ?そう思いながら、祐介は目を醒ます、すると自身の頬を押していたのはアリスだった。
「…………」
「あっ、起きた(やっべぇ)」
アリスは静かにそう呟いて、祐介から離れる、祐介はそんなアリスを見ながら、起き上がって、『何してんの?』と、呟く。
「えっとぉ……悪戯ぁ?(かなぁ?)」
冷や汗を流しながら視線をずらすアリスに対し、『何故視線を逸らすのか?何か悪い事でもしたのだろうか?』と、思いながら、息を吸い、アリスをずっと睨み続ける、すると祐介の病室を開ける存在がいた。
「アリスちゃーん?落ち着いていたかなぁ……って、目覚めてる!?」
祐介の病室を開けるや否や驚く存在、その存在は春華だった、よく見てみれば、制服姿である。
「あっ、春華ちゃんか、お早う?」
「お早うって……今は夕方六時ですよ?」
「えっ?もう夕方?じゃあ母さんや先宮さんが現れたのは朝、って事かぁ……?」
「えぇ、多分は……帰ってくるや否やスマホのメール欄に『祐介の病室に行った、元気だった、お前も行けば?』って、書かれていましたしねぇ……アリスちゃんも行くかもしれないと、予測していたので、此処に来るのは少し時間が掛かりましたけどね?」
「へぇ……」
祐介は春華の発言を受けて、静かに納得する、そして春華は手に持った紙コップをアリスに渡す。
「はい、無花果(いちじく)ジュース」
「うわーい!有難うー!(美味いなぁ)」
「無花果(いちじく)ジュースとか……何とも大人な味覚だなぁ、アリスちゃんは……」
ジュースを飲む春華、アリスを見て、驚く祐介、そして春華が言う。
「あっ、祐介さんの分も買いましょうか?すぐそこなので?」
「いや、いいや、まだお腹が痛いしあまりそう言うのは受け付けない方が良いと思うんだ」
「あぁ、それもそうですね……」
祐介の発言を受けて、納得する春華、そして春華は椅子に座って、足を組んで、『それで』と、言う。
「体の調子はどうですか祐介さん?三日間寝て、記憶とか、何か、変な感覚に包まれていませんか?」
「……まぁ、簡単に言えば、『三日間眠る』っていうのは、漫画やアニメでしか見た事が無いから分からないけれど、『寝てしまえば一瞬なんだなぁ』っていうのが分かったよ、でも、本当、『三日間寝た』って感じがしないんだよね、普通なら丸一日寝ているようなもんだしさぁ?でも、その感覚が無いっていうのは……俺、『三日間ずっと、本当に寝てたんだな』っていうのが、今更分かったよ……ていうか、人間本当に三日間も寝れるんだなぁってのが、分かった、社蓄とか、病気とかでこれだけ寝るっていうのは、凄いね……過去の自分に『お前は三日間も眠る』とか、言われても、信用出来ないねぇ……」
祐介はそう言って、腕を組んで、春華に返答する、春華はその話を聞いて、『成程』と、思う。
「……でも、あの時、床に広がる血を見たら……幾ら祐介さんでも、痛かっただろうなぁ?って今でも思います」
春華はそう言って、あの時の凄惨さを話そうとするが、祐介は『どうでもいい』と、一蹴する。
「……えっ?」
「いや、幾らその話をされたって、『それは過去の話』なんだよ?痛みももう引いているんだし、言った所で俺の記憶にはないんさ」
「そ、そうですか……」
祐介の発言に呆れる春華、するとアリスが『飲み終わったぁ!(ゴミ捨てに参る!)』と、言って、部屋を出る、そんなアリスを見て、二人は不安感に包まれる。
「だ、大丈夫かなぁ……?」
「だ、大丈夫だと思います……多分……」
「だ、だよねぇ……」
春華の発言に祐介は静かに発言して、冷や汗を掻く、そして祐介はじろり、と、春華の体を見て、呟く。
「案外似合っているなぁ?」
「へっ?何がです?」
「いや、制服姿だよ?中学生だし、体型の事も有る──第二次成長で身長も変わるからねぇ──だから、似合わないかと思ったけど、案外似合うね、春華ちゃんの制服姿」
「なっ……!?」
『似合う』と、言われ、顔を赤らめる春華、まさか憧れの人に『似合う』とか言われて、赤面しない女子は居ないだろう、春華は顔を急いで隠して、『あ、有難う御座います……』と、返答する。
「感謝される筋合いはねぇけど……ねぇ、春華ちゃん?そのジュース、一体何味のジュースなの?」
「えっ?ジュース、ですか?」
ふと、話題が変えられ、驚く春華、そして春華は淡々と返答する。
「え、えと……バナナジュースです……」
「バナナジュースかぁ、春華ちゃんにはよく似合うな」
祐介はそう言って、腕を組んで頷く、えぇっ……よく似合うって何ぃ?春華はそう思いながら、内心『何を言っているんだろう祐介さんは……?』と、首を傾げていた。
そして春華は『そういえば、アリスちゃんは何処に行ったんだろう?ゴミ箱は案外近いっていうのに……』と、思う、春華はそんな事を思いながら、アリスの帰還を待機する──その頃アリスはゴミを捨て、テレビを見ていた──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.313 )
日時: 2018/10/20 23:46
名前: 彩都 (ID: ???)  

……それにしても。
祐介はそんな事を思いながら、春華のスカートを見る。
スカートが短過ぎて、すぐにパンツが見えてしまいそうだ、というか、少しむっちりとした太股が露出させられていて、ハイソックスがそのむっちりさを体現している、祐介はそう思いながら、春華に問うてみる。
「ね、ねぇ、春華ちゃん?」
「はい?何ですか?」
「あ、あのさぁ?個人的な意見を述べる、とさぁ?スカート、短くない?」
祐介がそう言うと、春華は少し呆然とした後、すぐさま足を正し、スカートの裾を掴んで伸ばし、少し顔を赤らめながら『変態!スケベ!太股フェチ!』と、叫ぶ。
「ま、待て待て!そう言う意味じゃなくてさぁ!?」
祐介は弁解をしようとするが、春華はそれ所ではなく、何度も何度も叫んで蔑んでいた。
「変態!ド変態!スケベ!ドスケベ!エッチ!ドエッチ!太股見るなぁ!」
「わ、分かったって!見ないからぁ!って、ドエッチって、何だよ!?外国人の名前みてぇだなぁ!?」
祐介は急いで布団に身を、顔を隠し、罵倒を避けようとする、そして息を荒くして、顔を赤らめる春華に祐介は言う。
「い、いや、あのさぁ?今さっきの罵倒みたいにさぁ?変態が春華ちゃんの太股とか、胸とかを見ているとか、思うとさぁ……イライラするんだよね?先宮さんっていう知り合いがいるかとかは知らないけれどさぁ?『守らないと』って、思っちゃうんだよねぇ……?親切心って奴かな?そう言う意味だから!だから俺は太股フェチじゃない!指先フェチだ!」
祐介はそう言って弁解をするが、春華は『でも、『そう言う目』で見たから、そういう意見が生まれるんですよね?後、私は鎖骨フェチです』と、反論する。
「い、いや、君からしたらそうかもしれないけれど!俺はそう言う意味を持って言った訳じゃあないんだよ!信じてくれよぉ!?鎖骨かぁ!女性には多いフェチズムの一つだねぇ!」
「でも、そういう目で見ていないと、私の太股の議論は生まれない筈なんですがねぇ……?いや、普通に『そう言う目で見てました』って、言えば、私だって怒りません、チラチラと、見るからダメです、がっつり見てくれたら安心します、指先フェチ……手ですか?足ですか?」
「そ、そうかなぁ!?親切心は今の時代、悪なんだねぇ!?い、いや、まぁ、『エロい』と、今さっき思ったけど!がっつり見るような勇気は俺には無いんだよぉ!だって、恥ずかしいし、相手も気分を害すると思うしさぁ!?あー、えっと、大まかに言えば、足かな?でも、細い指も好き」
「親切心は悪ではありません、ですが、『太股』の話は個人的に悪だと思いますがねぇ?そう、ですか、エロい、ですか……やっぱり祐介さんは変態なんですね、フェチズム含め」
「太股は悪、かぁ……って、うるせぇ、指先は素晴らしいんだよ、指先については一家言あるぜ?言ってやろうかぁ?あぁーん?変態じゃない事、知らしめてやるぜぇ!」
祐介はそう言って、布団から現れて、春華を見つめる、すると春華はその場で立ち上がって、スカートの端を掴んで、もっと太股を露出する。
「はい、これでも祐介はドキドキしないんですね?無敵のハートですね?」
「うっ……あの、もう、隠してくれても、良いんですよ?」
祐介はそう言って、顔を赤らめる、流石に現役の学生の太股を拝むなんて、目に毒だ、祐介はそう思いながら俯くと、更に春華は『分かりましたよ、顔を上げて下さい』と、言う。
「良かった、話が通じ──」
祐介が安堵し、顔を上げると、『春華はもっとスカートを上げて』いた、後少しでパンツも見えそうだった。
「…………」
「おや?無言になりましたね?矢張り私の太股で興奮しているんですね?」
そう言って、口の端を歪ませる春華、そんな春華に対し、祐介は無言で『コイツマジか?』と、思っていた、そして祐介は溜息を吐いて、寝転がった。
「あーはいはい、俺の負けで良いよ、はいはい、太股で興奮しましたー」
「ちょっ!?何ですかその敗北宣言は!?まだまだですよ!?もう少しスカート上げられます!」
「誰もスカートを上げる話はしてねぇ!?」
「そ、そうかもしれませんが!?」
「ってか、今もスカート上げていてもいいの?アリスちゃんが来たら──」
「大丈夫ですよ!アリスちゃんは多分道に迷って──」
祐介、春華がそう言うと、ドアを引いて、アリスが現れる。
「うぃーす、ゴメンね、少しテレビ見てた……って、何しているの春華お姉ちゃん?面白そー!(私もやるー!)」
アリスは二人の前に登場するや否や、そう言って、黒い服をたくし上げる、そんなアリスを見て、『ダメダメぇ!』、『下げなさい!』と、叫ぶ──

「はぁ……春華ちゃん?俺の宣言通りだったでしょう?」
「は、はい……」
「ふふーん!(楽しかったー!)」
何とかアリスのスカートを押さえた春華は頭を下げながら祐介の説教を聞く、うぅー、失敗したなぁ?完全に失敗したなぁ?このまま祐介さんが少し粘って、その後、『負けましたぁ!』と、言って、私の完全勝利!っていう風にしたかったんだけどなぁ……春華はそう思いながら頭を垂らし続ける──そして祐介は『流石にスカートたくし上げは危なかった……』と、思った──


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