コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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世界終了ハウマッチ!?
日時: 2015/10/28 20:57
名前: 彩都 (ID: vKymDq2V)  

初めまして、彩都(サイト)と申します。
四作目です。
帰宅途中に思い付いた五分クオリティです。
気楽にお読み下さい。

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Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.84 )
日時: 2017/02/22 20:33
名前: 彩都 (ID: 0llm6aBT)  

「んっ、階段か……逆に考えて下に下がった方が良いかもしれないし、上に上がって屋上から見つける事も可能だ──一体どっちに行こうかな?」
美香を倒した後、少し進んで階段前で厳魁がそう言う、厳魁の言葉に祐介が言う。
「自分的には下の方が良いと思うな、虱潰しというか何と言うか……全部探した方が良いだろ?だから下が良いと思うな」
祐介の言葉に対し弓華が返答する。
「もしも『水を操る能力』を持つ者が居るとして、地下に滞在している方が逆に危険よ、呼吸が出来なくなっちゃうわ」
「あぁ、確かにそうですね……それでは上に行きましょうか」
弓華の言葉を聞いて厳魁は頷く、厳魁は静かに階段を上っていく、そして四人は厳魁に着いて行く──

「…………」
無言のまま厳塊達は進んでいく、すると厳魁達の目の前に、壁に凭(もた)れる、上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年が現れた、厳魁は少し深呼吸して、その人物を睨む。
「…………」
「…………」
無言のまま二人は見つめ合う、すると静かに上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年が口を開く。
「よぉ、厳魁さん……生きていたのか!」
そう言って上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年は目頭を押さえて泣く、えっ?何で泣いているんだ?祐介はそう思いながら二人を交互に見る。
「良かったなぁ、此処の研究所に来る人は大体死んでいるからなぁ、死んだ人より生きてこの施設に出た人の方が指で数えやすい……」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年はそう言って目頭を押さえていない手で指を折っていく、そして指を八回程折って、数えるのを止める。
「ていうかよくよく考えたら片手では数えられなかったわ、こりゃ失敬」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年がそう言うと厳魁以外の三人はずっこけそうになる、だが厳魁だけは強い眼差しで上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年を見つめる。
「おいおい、そんなに見つめないで下さいよ、もしも『能力』が暴走したらどうするんですかぁ?」
そう言って、上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年が厳魁達の方に走って近付いてくる、弓華は厳魁の前に現れて右手を前に突き出した、その瞬間だった、弓華の顎に何か硬い物がぶつかってそのまま弓華は後ろに倒れてしまう、そしてシューシューと謎の音を発しながら上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年は笑う。
「アハハッ!やっぱり突っ込んで来る奴が居ると思ったよ、だからこっちは飛び道具を使わせてもらったよ──と言ってもこれが飛び道具かは分からないけど──ハンデとして許してくれよ?」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年がそう言うと窓から月の光が入った、月の光が入ったお陰で上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年が『飛び道具』と言った物が理解出来た、それは『ヨーヨー』だった、成程、ヨーヨーを弓華さんにぶつけたのか、と厳魁は静かに判断する。
「ヨーヨーか……中々な物を……!」
厳魁がそう言うとゆっくりと起き上がって弓華は上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年を睨んで言う。
「成程、ヨーヨーかぁ……だったら『紐さえ切ってしまえばこっちのもん』だよなぁ?」
弓華はそう言って、上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年に近付く、上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年は『懲りずにまた突っ込むのか』と呟いて右手の手の平の上のヨーヨーを弓華の顎に狙って投げる、だが弓華はヨーヨーの紐を見つけて掴む、そして能力を使用してヨーヨーの紐を引き千切った。
「な、何ぃ!?ヨーヨーの紐を引き千切っただとぉ!?」
「これでもうヨーヨーでの不意打ちは出来ないね!」
弓華はそう言ってヨーヨーを外に投げる、するとガラスは割れ、外の方に行く。
「……フフ、フフフ!フハハハハハ!お前、やらかしたなぁ!『やらかした』お陰で俺の勝利は近付いたよ!フハハハハハ!『態々切らずに済んだ』よ!これは礼を言わないとなぁ!」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年はそう言って両手を叩いて合わせる、するとギュルルルル!と謎の回転音を出して弓華の方に近付いてくる、一体何の音だ!?弓華はそう考えていると右の方から謎の痛みと何かが絡まっている、その絡まっている物は今も回転している、そして弓華は厭な予感がした──その予感は的中した、自分の髪の毛に絡まっている物、それは『紐を千切ったヨーヨー』だった!
「なっ、『何で回転しないヨーヨーが回転しているんだ』ぁー!」
弓華はそう言って急いで髪に絡まったヨーヨーを取り外す、そして足で踏む。
「ハァハァ……一体何なんだ……これは!?」
「それが俺の能力、『回転させる能力』だ!お前がヨーヨーの紐を引き千切った事によりヨーヨーは自由になった!さぁ、お前らは此処で終了だぁ!」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年の言葉を聞いて、足で踏んでいるヨーヨーが回転する、ま、まさか本当に能力が!?弓華はそう思い、足を離してしまう。
「フフフ……そういや俺の名前を名乗ってなかったな、俺の名前は操風周也(あやかぜ しゅうや)、『回転させる能力』を持つ、貴様はどんな能力を持っている、ライダースーツの女?」
上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年──基周也の言葉を聞いて、弓華は無言のまま見続ける──どちらが勝つかは分からない──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.85 )
日時: 2017/03/01 22:16
名前: 彩都 (ID: N7iL3p2q)  

「おいおい、そんなに逃げているだけじゃあ、君の味方迄攻撃しちゃうよ?」
そう言って上半身をジャケットに包んだ褐色の肌の青年──基操風周也(あやかぜ しゅうや)がヨーヨーを回転させながら祐介にヨーヨーを当てる。
「ぐあぁ!」
ヨーヨーの攻撃を受けて祐介はその場で蹲ってしまう、うぅっ、鳩尾を攻撃された……吐き気と目眩がする……そう思いながら何とか顔を上げる、真っ暗な廊下の中、自分の周りには厳魁、アリス、先宮さんがいる、蹲っている中、アリスちゃんは無防備である、もしもアリスちゃんを攻撃されたら──!そう思った時だった、急に祐介の近くからヨーヨーの回転する音が聞こえる、一体弓華さんは何処に居るんだ?祐介は自分の鳩尾に当たる前に逃げた弓華を探す、だが、周りを確認しても見付からない弓華を祐介は放っておく事にする、だけどこのヨーヨーの回転音、一体何処に当てる気だ?自分の頭か?もしくは眼球か?そう思いながら周也を見つめる、すると急ににやにや笑って周也が祐介に言う。
「アハハハハハ!『頭隠して尻隠さず』、とはこの事の様だなぁっ!貴様の背中の幼女っ!その幼女の頭ががら空きだぜぇ!その幼女の頭にこの回転するヨーヨーをぶつけたらどうなるかなぁ!?簡単に頭が吹っ飛んじまうぜぇっ!?」
周也はそう言ってアリスの頭部にヨーヨーを当てようとしていたのだ!祐介は何とか起き上がってアリスを起こそうとするが中々起きない、まさか『熟睡の魔法』とかあるのだろうか?って、こう言う事思っちゃうと本当に実在するんだから、少しは口を慎まなければ……つまり『熟睡の魔法』と『呼吸魔法』を両方使用しているのか?と考えてしまう、あぁ、また『熟睡の魔法』とか思っちゃった、だから口を慎めって……祐介はそう思いながらアリスを起こそうとする、だがアリスは中々起きない、その時だった、祐介の額にヨーヨーがぶつかってしまい、その場で膝をついてしまう、結構痛いんだな、ヨーヨー……祐介は心の中で溜息を吐きながら周也を睨む、少しでも威嚇しないとまた当てられてしまうからだ、祐介はそう考えながら背中にアリスを見る、二十九分後に起きるんだっけ?んで今はこの中に入って何分が経った?軽く十分は経っている筈だ、なので残り約二十分、もしくは十五分程度だろう、何気に先は長いな、と心の中で溜息を吐きながら祐介は周也に言う。
「てめぇ……何で俺ばっか狙うんだよぉ!?厳魁さんや先宮さんが居るだろぉ!?」
「はぁ?何言ってんだこのガキ?厳魁さんは俺達の昔の仲間だ、おいそれ簡単には傷つけねぇよ、んでもってお前の言った先宮さん?って奴?その人の場合は大人だから攻撃しない、だけどあのライダースーツの女だけは違う、アイツは俺達と違って『女』だから傷つける、男尊女卑?そうだよ、俺は男尊女卑庇護派の人間だよ!この世の女は全員男より下!男より非力!男より弱者!それが『人間様の常識』なんだよぉ!んであのライダースーツの女はいない、更に此処に居る女、と言えば?そう、てめぇの背中の幼女だよぉ!ライダースーツの女がいないんだ、背中の幼女を傷つける位良いじゃねぇか!?」
「…………」
祐介の言葉に対し、呆れながら周也は言う、周也の言葉に対し祐介は驚愕してしまった、流石に男尊女卑でも幼女を傷つけるなんて許される事では無い!今の日本は男女平等だ、そんな酷い男尊女卑をするなんて……アイツは許せない、祐介はそう思いながらアリスを背中から降ろす、次に祐介は降ろしたアリスを先宮に渡す、先宮は『おわっと!?』と言って渡されたアリスに驚いてしまう、何故なら先宮は祐介が動く事を想定していなかったからである。
祐介は静かに周也に近付いていく、周也は『な、何だよ?何なんだよぉ!?』と言って叫ぶしかない。
「ライダースーツの女、『弓華さんが居ないから自分の後ろに居るアリスちゃんを傷つける』?巫山戯るな!そんなお前は俺は許さない!俺は男女平等派なんでなぁ!てめぇみたいな『男尊女卑』庇護は腹が立つ!何で男尊女卑をするんだ!?皆同じ人類!皆同じ存在から生まれてきたじゃないか!なのに何で人を差別する!?差別するからこそ男尊女卑や人種問題が生まれるんだ!皆皆友達って感覚でいれば男尊女卑も差別も人種問題も出てこない!自分はそう考える!だからお前もそんな考えを改めろ!!」
祐介はそう言って周也の顔面に拳を一発入れる、周也は『グッハァァァッ!』と言って後方に吹っ飛んでいく、そして向こうの階段から弓華は現れてキョトンとする。
「あれっ?自分がヨーヨーから逃げている間に終わっちゃった?あーあ、もう少し戦いたかったのに……でも、カッコよかったよ、祐介君?」
弓華はそう言って祐介の左頬に軽く唇を当てる、その行為に対し、祐介は顔を真っ赤にして、三人に言う。
「さっ、さっ、さっ、さぁ、前に、進み、ましょう!?」
祐介はそう言ってロボットの様に両手両足を同時に出して歩く、そんな祐介に対し、厳魁、弓華、先宮はにやにや笑って先宮と厳魁は前に進む、二人が行った後、弓華はヨーヨーを足で壊し、周也の服を脱がし、手足を拘束してから、祐介、厳魁、先宮のチームに戻る。
これであの人は動かないよね?弓華はそう思いながら前を進む──祐介達は前に進む、どんな刺客が待っているか、それは誰にも分からない──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.86 )
日時: 2017/03/08 20:56
名前: 彩都 (ID: 07aYTU12)  

厳魁達はトイレ前に立ち止まり、トイレ休憩をする、祐介、厳魁、弓華、アリスはトイレに向かい、用を足す。
別に先宮は尿意や便意を感じなかったので、トイレ前で先宮は待機する事にした。
「うーむ、中々長いなぁ、四人共……」
先宮はそう言って、トイレの近くの階段を見る、すると階段から『カツッ、カツッ』と靴と床が当たる音がする、ま、まさかもう刺客が!?と思う先宮、先宮は四人を刺客から助ける為に先に行動して、刺客を倒そうと、階段前に現れる。
「おい!?誰だ!?」
先宮はそう言って両手の人差し指と親指で長方形を作るポーズをする、だが刺客は真っ暗闇の中で姿形が分からない、更に先宮の能力、『見たモノの情報を得る』能力は『近ければ近い程、正確な情報が手に入る』能力、逆に『離れていれば離れている程、正確な情報が手に入りにくい』と言う事、刺客と先宮の距離は約7m、刺客と離れ過ぎているので、能力を使用しても正確な情報は手に入りにくい。
「くそっ!もっと近付きやがれ!」
先宮が暗闇に向かって叫ぶ、だが刺客は無言のまま『カツッ、カツッ』と音を立てながら階段を上っていく。
「……!」
話を聞いたのか、と思った先宮は少し安堵して、両手の人差し指と親指で作った長方形のポーズを止める、その時だった、右肩の部分に何かが掠る感覚を覚えた、何なんだ?と思い、左手で右肩を触る、すると左手の指先に『赤い何か』が付いていた、『赤い何か』、それは警察の仕事をしている先宮には一目見ただけで理解出来た、だがどうやってこんな傷をつけた?まさか掠ったあの時か?先宮はそう考えて、その場で膝をつく。
「いてててて……まさか奇襲だったとは……だけど、おじさんにゃあ、負けちゃあいけない戦いがあるんよ?」
そう言って先宮はマラソンのクラウチングスタートのポーズを取って、一気に走り出す、先宮はそのまま階段の上から跳んで、踊り場に着地する、次に先宮は両手の人差し指と親指で作った長方形のポーズをし、刺客を確認する。
「な、何だと!?何だその能力は!?」
先宮が刺客の情報を見て、驚愕する、そんな先宮に対し刺客は何かを先宮に投げる、先宮は空を裂く音を聞いて、急いで右の方へと避けた、投げた物はそのまま『左に逸れ、階段に突き刺さった』、先宮は肌で避けた物を感じ取った、避けた物、それは『ナイフ』だった、職業柄ナイフや拳銃を弄る機会がある、先宮が警察という職業をしていて、心の底から『この職業をやってて良かった』、とホッと胸を撫で下ろす。
「全く危なかった……てめぇ、殺す気か!?」
先宮が刺客の胸倉を掴みながら言う、すると刺客は足で先宮の胸板を蹴って、先宮に怒鳴る。
「てめぇ、女の胸倉を掴むんじゃねぇ!恥ずかしいだろ!?」
「えっ?お、女ぁ!?そんな情報を見てなかった……」
刺客の声を聞いて、先宮は驚いた、まさか女だったなんて──そんな情報流れなかったのに──先宮はそう思いながら何とか立ち上がる、結構胸板が痛いな、アイツ、強く蹴り過ぎだろ?と思いながら先宮は刺客を見つめる。
「お前、中々珍しい能力だなぁ、まさか『モノを投擲した時、投擲したモノの進行方向を変更する』能力なんて……」
先宮は刺客の能力を呟く、すると刺客は自分の能力がバレて驚いている。
「な、何故私の能力を!?お前、何時知ったぁ!?」
刺客の言葉を聞いて、先宮は呆れながら言う。
「あー、えっと、大まかに言えば少し前かな?俺の能力は『見たモノの情報を得る』能力なんだよ、だから隠れて見たんだよ、お前の情報を少しなぁ!」
先宮が刺客に指を指しながらそう言うと刺客は両頬に手を当てて驚いている、ていうか何でコイツは野球とかテニスの競技とかに能力を使用しないんだろう?先宮はそう思いながら人差し指で頬を掻く。
『モノを投擲した時、投擲したモノの進行方向を変更する』能力、この能力は『手で触れたモノを投擲した時、投擲したモノの進行方向を自由に変更する』という能力だ、『この能力を使用すれば『野球の投げたボールをストレートからカーブに変更したり、ナックルに変更したりする』事が出来、『テニスのショットの時、地面に当たったテニスボールのバウンドした後の先を変更したりする』事が出来る』のだ!
先宮は静かに刺客に言う。
「お前の負けだよ、お前の能力も分かってしまえば対処が出来るし、君が負けるのはもう分かっているんだ、だから食い縛って此処は下がってくれないか?俺だって君を傷付けたくないし、このまま放っておきたいんだよ、だから頼む!」
先宮が頭を下げてそう言うと、刺客は静かに笑って先宮の鳩尾を殴る。
「誰がてめぇの話なんか聞くかよ!私はお前等侵入者を倒すんだよ!」
刺客がそう言ってけらけらと笑う、そんな刺客に対し、先宮は腹が立った。
「そうか、お前がそんな態度なら、俺だってそんな態度をとってもいいよなぁ?」
先宮はそう言って、刺客を背中から抱き締める様に引っ付く、刺客が『てめぇ、何すんだよ!?』と言って、じたばた暴れようとする手前で先宮は離れる。
「へーんだ!お前、私に怖気付いて離れたなぁ!それじゃあもう一度能力を使用して……能力を使用して?」
刺客が能力を使用しようとするが、何故か発動出来ない、何故だろう?と思い、自分の手を見る、すると『自分の両手はキツく縛られていた』からだ、モノを触れないと発動出来ない能力、それなら『触れられない状況にしてしまえばいい』のだ、これで刺客は能力を発動するには両手の束縛から解き放たれないといけない、刺客はじたばたしながら言う。
「はーなーせー!」
「離しているよ、縛っているだけで」
「煩い!良いから離せ!」
「離しても良いけど、条件がある、その条件を飲み込まない限り、俺は外さない」
「は、はぁ!?一体どんな条件なのよ!?」
「条件?そんなの簡単だよ、『『降参して、もう攻撃しない』と誓う』事だ」
縛った先宮が条件を提示する、刺客は仕方なく条件を聞く事にした、先宮の条件を聞いて、刺客は怒鳴る。
「出来ないよ!」
「あっそ、それじゃあ、俺は皆と合流するわ」
先宮はそう言って階段を上ろうとする、刺客は仕方なく条件を飲み込む事にした。
「分かりました!条件飲みますからぁ!」
「そうか」
先宮は刺客の言葉を聞いて両手の縄を解く、そして先宮は階段に登って刺客の前から消える──先宮はトイレ前に立って、四人の事を待つ──すると刺客が先宮の前に現れて先宮の事を見つめる、一体何なんだろう?と、先宮はそう思いながら刺客の出を待つ──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.87 )
日時: 2017/03/15 22:15
名前: 彩都 (ID: ???)  

「あ、あのさぁ、アンタ……名前、何て言うの?」
先宮の目の前でもじもじしている刺客に対し、先宮は静かに言う。
「そう言うのは自分が先に名を名乗るんじゃないのか?」
先宮がそう言うと『ハッ』とした顔で刺客は言う。
「す、すまねぇ……私は対人関係が下手糞何だよ、だからこんな口調、こんな見た目なんだよ……」
刺客がそう言うと先宮は頭の先から足先迄顔を上下に揺らしながら確認する。
見た目は至極一般的なセーラー服だ、だがスカートがとても短く、肌も褐色の肌であった、更に唇は白い口紅で彩られていた。
髪色は金髪のロングヘアだが、髪先は少しウェーブが掛かっている、先宮は一目見て、『ギャルだな』と判断する程のギャルの様な見た目だった。
だが先宮は大人であり、警察の人間だ、未成年の少女がこんな室内とは言え、起きて活動しているなんて言語道断だ、まぁ、家の中ならまだしも、此処は『家の中』ではない、いうなれば『監獄』だ、こんな場所に少女が居るべきではない、先宮はそう考えて言葉を考えながら刺客に言う。
「あー、えっと、君はまだ学生だろう?さっさと家に帰って、寝たらどうなんだ?こんな夜遅く迄起きていると肌荒れをしてしまうかもしれないぞ?」
「うるせぇ、アンタには関係ないだろ──おっと、名を名乗るのを忘れていたな、私の名前は金城姫乃(きんじょう ひめの)だ、さぁ、私が名を名乗ったんだから、アンタも名を名乗らないといけないよなぁ?」
「……関係ない、か……まぁ、どうせ自分で後悔するんだし、俺には関係ないか──俺の名前は先宮彰吾(さきみや しょうご)だ、覚えておけ、さて、名も名乗った事だ、君も早く帰って、睡眠をとれ、自分は何度でも言うが、聞き流しても良い」
先宮がそう言うと刺客──基、金城姫乃──が拒否する、そんな刺客に対し先宮は自己紹介をして、その場で溜息を吐く、すると刺客が先宮に言う。
「あ、あのさぁ!じ、実は私、アンタに惚れたみたいなんだ……アンタみたいな未婚者を私みたいな若い女が貰ってくれるんだぜ?嬉しいだろ!?」
「…………」
姫乃の言葉に対し、先宮は無言を貫く、すると姫乃は不思議な様子で先宮に言う。
「え、えぇ……反応無いんスか……?何でぇ!?私みたいな若い嫁を貰えるんだぜぇ!?先宮さんだってまだ未婚でしょう!?女の味も知らないでしょ!?だから私が女の味を味合わせてやるってんだ!」
「……あのなぁ」
姫乃の言葉に対し、先宮は訂正を入れる事にした。
「生憎俺には娘が居る、お前と同じ位の年齢のな、んでもって俺は一応既婚者だ──嫁には逃げられたけど──だから俺はお前とは結婚しない、何故なら俺は今も元妻を愛しているからだ、この感情は揺れないし、揺らがない」
「す、すげぇ考えだな……まるで純愛、いや、生涯を捧げてやがる、その元妻に……」
姫乃がそう言うと、先宮は頷く。
「あぁ、そうだよ、だからお前とはどんな事が起きても結婚しない──さぁ、話はもう終わりだ、さっさと帰れよ、俺はこの施設の奥の奥、もっと奥に進まなければならない、だからあまり道草は食べれないんだ、お前という道草もな──」
「うぅっ……やっぱり私は対人関係が下手糞だなぁ……」
姫乃はそう言って先宮の前から立ち去る──先宮は『君はまだ若い、まだ若いから対人関係を克服する事が出来る、だけど大人になれば成る程対人関係を克服するのは難しい、克服、頑張れよ』、と心の中で姫乃の未来を願った──

そして祐介、アリス、弓華、厳魁がトイレから戻って来る。
「すいません、先宮さん、先にトイレに行かせて貰って……更にトイレの前で待っててくれて……」
「いや、いんだよ、厳魁君、大人は若い人間に頼ってもらうのが好きなんだからな……さぁ、前に進もうか……って思ったけど、俺もトイレに行っても良いかな?」
厳魁の言葉を聞いて、頭を掻きながら苦笑する先宮、先宮は前に進もうとするが、急にトイレに行きたくなり、トイレに向かう、その光景を見て四人は少し笑ってしまった。

トイレから戻った先宮と合流し、五人は奥に奥にへと進んでいく、アリスもトイレの所為で寝れなくなり、仕方なく自分で動く事にした。
「あっ、そういえば先宮さん、僕達がトイレに行っている間、何か起きましたか?」
歩いている途中、急に厳魁が先宮に言葉を投げかける、先宮は刺客である金城姫乃と戦った事を思い出し、口にするかを考える──だがここで口に出しても意味が無い事を考え、口に出さない事にした。
「いんや?何にも起きなかったぜ?逆に静かな時を感じていたぜ」
「何だその厨二病臭い台詞は……」
先宮は厳魁に返答すると、祐介が呆れながら先宮に言う、先宮は『うるせぇ!』と一喝する。
それにしても何時になったら『『神』を製作する機関』の最深部に到達するのだろう?と、先宮はそう考えながら前に進む──何時『『神』を製作する機関』の最深部に到着するかは厳魁にも祐介にもアリスにも弓華にも分からない──

Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.88 )
日時: 2017/03/22 21:36
名前: 彩都 (ID: eso4ou16)  

二階の廊下を進んでいき、次は一階と三階の階段に辿り着く、厳魁は静かに三階へ上る階段に足を乗せる、その姿を見て、三階に行くんだな、と四人は判断する。
そして残りの四人も厳魁の後を追い、三階へ上る階段に足を乗せて前に歩み出す。
踊り場に辿り着き、曲がってまた上り始める、すると厳魁が階段を上る途中で急に止まった、どうしたんだ?と思いながら祐介が見ると其処にはフルートを持った男性が窓の近くに存在している事を確認する、背後に月の光がある為、どんな容姿かは判断出来ないが、姿形を見て、男、だと判断出来た。
「やぁ、今日は──というより今晩は、かな?──侵入者さん?私の名前は高江水面(たかえ みなも)と申します、以後お見知り置きを?」
「あ、あぁ……」
祐介がフルートを持った男性──基、高江水面──に返答すると、祐介は水面の左手に持っているカードに吸い込まれた、一体何が起きたのか分からずに急いで先宮は水面に対し、両手の人差し指と親指で長方形を作るポーズをする、だが階段を上っている途中、更に相手は自分達とは少し離れた場所にいるので、あまり多くの情報は手に入らなかった。
「くそっ!?どうやって祐介君を!?」
弓華がそう言って水面を睨む、すると水面は静かに弓華の言葉に返答する。
「そんなの簡単ですよぉ?私の能力は『返答した相手を閉じ込める』能力、そして閉じ込めるのに手軽な白紙のカードを用意した迄さ」
「な、何だと!?」
水面の言葉に対し、弓華がそう言うと、弓華の体は少しずつ水面に近付いていた、まさか『あれ』だけの返答及び反応でも奴の能力、『返答した相手を閉じ込める』能力は発動するのか!?と、弓華はそう思いながら水面の用意した白紙のカードに吸い込まれた──あまりの出来事に厳魁は飲み込む事が出来なかった、『たった数分で仲間が二人も消えた』?そんな事、ある筈が無いのに……だけど、自分の目の前から奴の手の白紙のカードに吸い込まれている、と言う事からある筈、なのだろう──厳魁はそう思いながら、深呼吸する、今の所、戦えるのは自分と先宮さんのみ……流石にアリスちゃんを巻き込むのは危険だ、厳魁はそう考えて先宮に言う。
「先宮さん!此処は二人で水面さんに戦って突破しなくては──」
「大丈夫だよ、厳魁お兄ちゃん、私も戦えるよ?(元気百倍!)」
厳魁が先宮に言った後、言葉を掻き消す様にアリスが言う、えっ?アリスちゃんが?危険だよ!君はただの幼女、黒いとんがり帽子に黒いマントを羽織った杖を持った、ただの幼女じゃないか!奴と戦うのは不十分過ぎる、だから戦わない方が良い!と厳魁は思うが、急にアリスは杖を前に出して、大きく深呼吸をする。
「私だって、色々な人を守る為に特訓と努力をしてきた……そして今はその時!だから私は今から『力』を解放する!(解!放!)」
アリスはそう言って、『はぁぁぁぁぁぁ……!』と声を荒げながら自分の体に『能力』を使用する、『能力』を体に使用しているので、体の周りから風が出て、マントが首の周りでふわふわと浮いていた。
「は、はぁ?一体何が……?」
厳魁がそう言って、不思議がっていると、一気にアリスの周りから湯気が立ち込めた、そして厳魁の目の前に現れたのは赤髪の綺麗な巨乳の女性だった、厳魁はその姿を見て、一言、呟いた。
「……誰?」
厳魁が呆然と立ち尽くしていると、赤髪の綺麗な巨乳の女性は簡単に答えた。
「私が誰かって?(私に問い?)」
「あっ……はい、そうです……」
「私はアリスだよ?アリス・マーマリアだけど?(何故今、それを聞く?)」
赤髪の綺麗な巨乳の女性があの小さいアリスちゃんなのか?厳魁がそう思うと少し驚いていた、凄く成長しているなぁ、体とか……胸とか……するとアリスが静かに自分の格好を見て呟く。
「あっ、服着てなかった、急いで作らないと」
アリスがそう言うと厳魁は驚いていた、まさかの痴女!?と思ってしまったからだ、だがアリスの裸はマントにより、防がれており、見えているのは太股やふくらはぎ程度だった。
「お前なぁ、何時も言っているだろう?『魔法で衣類を作るな』って、魔法で作っているから『能力』を使用した時、裸になるんだろう?まぁ、今回はマントで防がれていたからセーフだけど……今度から気を付けろよ?」
先宮がそう言うと厳魁は更に驚いた、『魔法』!?何だそれ!?そんなのある筈が無いじゃないか!漫画やアニメ、ファンタジー作品の読み過ぎだって!厳魁が心の中でそうツッコむと、アリスは静かに厳魁に言う。
「何言っているの厳魁お兄ちゃん?『『魔法』は存在する』んだよ?今から証拠を見せるね(フフフのフ)」
アリスがそう言うと厳魁は不思議がる、どうやって『魔法』を証明するんだ?そう思っているとアリスは杖を一振りして、マントを脱ぐ。
待って、マントの中って服を着ていないから全裸じゃあ……?厳魁はそう思って急いで顔を手で覆う、だがアリスはそんな厳魁の手を弾き、厳魁に自分の体を見せ付ける、厳魁は顔を赤くしてアリスの体を見る、するとアリスの体は赤い服装、赤いミニスカートに包まれていた、何だ、服は着ているじゃないか、だったら『服を着ていなかった、急いで作らないと』という言葉は嘘になるな、と思っていると、アリスは杖を一振りして、厳魁の目の前にクッキーを数枚現せて、クッキーを厳魁に渡す。
「これで良いでしょう?流石に『何も無い所からクッキーは生み出せない』もんね?(驚いたかな?)」
「えっ……?えぇっ!?」
『何も無い所からクッキーが現れ』、厳魁は驚きを隠せないでいた、どうやって取り出したんだ!?だってずっと自分はアリスちゃんの事を見ていたぞ!?ポケットから取り出せる筈も無い、という事は、『本当に『魔法』が存在する』……?厳魁はそう考えて、少し恐怖した。
「さぁ、お兄ちゃんと弓華お姉ちゃんを返してもらうよ?(奪還しないと!)」
アリスはそう言って、手に持った杖を水面に突きつける、水面とアリスの勝負、一体どちらが勝つかは厳魁には分からない──


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