コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 世界終了ハウマッチ!?
- 日時: 2015/10/28 20:57
- 名前: 彩都 (ID: vKymDq2V)
初めまして、彩都(サイト)と申します。
四作目です。
帰宅途中に思い付いた五分クオリティです。
気楽にお読み下さい。
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- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.109 )
- 日時: 2017/06/25 22:23
- 名前: 彩都 (ID: ???)
まず、その『異変』に気が付いたのは、姫川杏子だった、厳魁の頭を撫でている時に、瞳の奥に『祐介が立ち上がる』のを確認したからだ、流石に杏子は恐怖した、何故なら『心臓を止めた存在が立ち上がっている』からだ、杏子は厳魁の頭を強く抱き締めて祐介の姿を確認する。
「…………ッッ!」
ちゃんと視認出来た、確かに『心臓を止めた存在が立ち上がっている』のを!そして杏子は静かに祐介を睨みながら呟く。
「な、何故、生きているのですか。貴方は!?」
驚愕、いや、周章狼狽だ、何故、何故『彼は生きている』のか!?杏子には分からない、いや、分かる筈もない!それは祐介も同じだった、『自分は何故生き返った』のか?まだ分かっていないのだから。
「……『生き返った』、たったそんだけだ」
厳魁は泣いていた目を擦り、声の方に顔を向ける、すると『心臓が止まっていた』筈の少年が立っている事に驚き、また泣き始める。
「ゆ、祐介さぁん……!」
「えーと、今、何が起きているかよく分からんが、その女性は誰だい?」
祐介がそう言うと、弓華、先宮も振り向いて驚愕していた、全員の反応を見る限り、自分は倒れていたんだよな、そりゃ心配もさせた訳だ、そう思いながら祐介は深呼吸する。
「僕を抱いている女性は姫川杏子(ひめかわ あんず)さん、自分の許婚です」
「ふぅん?許婚ねぇ……結構若いのに、苦労しているんだなぁ、厳魁君も」
祐介はそう言って杏子の前に向かい、杏子を見つめる。
「貴方は何をしたか分からんが、俺はアンタを倒して前に進む、皆で、五人で!」
祐介の言葉を聞いて、杏子は厳魁から手を離し、祐介に言う。
「それは無理よ!何故なら私の能力で貴方は……!」
「『それが今効く』と思っているのか?」
「!?」
祐介の言葉を聞いて、杏子は右手に力を溜め、祐介の心臓に右手をぶつける、だが、『能力は発動しているのに祐介の心臓は止まらない』、何度繰り返しても祐介の心臓が止まらなかった。
「ほら?これで分かっただろう?もう貴方は力は俺に通用しない、だから降参してくれ」
「それは無理よ!私はロリコンを駆逐する迄諦めない!貴方というロリコンを駆逐する迄!」
「そうか……」
祐介はそう言って、両手を両足に合わせ、頭を下げる。
「頼む、俺や厳魁君はこの施設を壊す為に頑張っているんだ、どうか、先に進ませてくれないか?もし、このまま戦っても、五対一──いや、四対一になってしまい、不利になると思うが?」
祐介の言葉を聞いて、少し後方に下がる杏子、だが杏子は下がる足を止め、祐介に言う。
「貴方の言葉を聞くと思って!?聞く訳無いじゃない!このクソロリコンが!」
そう言って祐介の頭部を蹴る為に足を上げる杏子、だが、祐介の前に両手を広げた厳魁が其処には立っていた。
「い、いい加減に、してよ!」
「な、何を言っているの、強力君!?私は貴方の為を思ってロリコンを駆除、駆逐しようと……」
「煩い煩い煩い!もう縛られる生活は厭だ!何が『許婚』だ!?貴方が勝手に決めた物に縛られるのは厭だ!ロリコンだろうが、何コンだろうが、コンクリだろうが何でもいい!何で『ロリコンだからダメ』とか言われないといけないんだ!?お前は僕の保護者かよ!?それに祐介さんの思いは僕の思いなんだ!僕はこの施設で行われている非人道的な行為を止めさせ、死人をこれ以上増やさない様にしたい!だからこの施設を壊したいんだ!邪魔する者は……貴方でも許さない!」
涙を流しながら怒鳴る厳魁に対し杏子は段々と後方にずれる、そして息を飲み込んで杏子は反論する。
「許さない!?良いわよ!だったらあんた等二人共纏めて倒してあげる!」
杏子はそう言ってもう一度足を上げて蹴ろうとする、すると祐介達の後方に居た弓華が厳魁の前に立つ。
「そうだよなぁ、『私達はこの施設を壊しに来た』んだよなぁ?なぁに、自分一人だけ観戦者気取ってんだ自分……?『自分より年下の人間がこれだけ頑張っているのに私は頑張らない』訳には行かない!厳魁君の言う通りだ、『私はこの施設を壊しに来た』んだろう?じゃあ此処で引き篭もっちゃいけないよなぁ?私だって一人の人間だ!守るべき相手が居るのに逃げたくない!」
「あ、アンタも……同性だからって見逃していたけど……やっぱり私以外の人間は全員ロリコンなんだわぁ!」
弓華の言葉を聞いて、杏子は拳で弓華を殴ろうとする、だが、その拳を先宮が掴む。
「……ダメだよなぁ、コイツら三人が頑張っているのに、一番最年長の俺が頑張らないってのは……?いいじゃねぇか、ロリコンでも……この世には『二次元しか愛さないロリコン』だって居るんだ!三次元が嫌いなロリコンだって居る!何でもかんでも『ロリコンが悪い』って訳じゃないんだぜ?警察の俺が言うけれど、『犯罪をする奴が悪い』ので、あって、『ロリコンとかのコンプレックス持ちが悪い』って訳じゃないと思うんだ、だからアンタも少しは考えを見直せよ?」
先宮の言葉を聞いて、杏子は自分の中で何かが弾けた。
「煩い煩い煩い!私以外全員ロリコンなんだ!ロリコンは抹殺対象!」
そう言って杏子は能力を使用し、先宮の心臓を触れようとする、だが弓華は先宮の背中を使って、上り、杏子の顔面を掴んで、壁に衝突させる。
「ロリコン以外はダメじゃねぇのかよ!?」
弓華はそう言って手を離す、すると杏子は白目を向いて気絶していた、そして弓華は舌を出しながら三人に言う。
「アハハ、あまりにもイライラしたから、ぶつけちゃった、エヘヘ……」
弓華の発言を聞いて、厳魁は『アハハ……』と笑いながら頬を掻く、先宮は『まぁ、確かにイライラするな、アイツは』という。
そんな中、祐介は自分の右手を見ながら、アリスと自分の事を考えていた、一体『あれ』はなんだったんだろうか?アリスちゃんは生きているだろうか?そう思いながら一人、祐介はアリスの場所へと向かう──アリスが生きているかはまだ分からない──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.110 )
- 日時: 2017/06/28 20:59
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「お、おぅい、アリスちゃぁん?起きてるぅ?」
祐介はそう言って、口から血を出しているアリスに話しかける、するとぎょろりと祐介を睨んで、息を吐く。
「はぁ、終わったか(終わった終わった)」
「…………」
「ん?何さ?あぁ、死んだと思った?大丈夫、血以外は魔法を発動したから(内蔵やられちゃった)」
驚く祐介を見て、自分の説明をするアリス、すると厳魁が言う。
「よ、よかった……てっきり死んだかと」
「死ぬ訳無いじゃん、魔法ちゅかいは……じゃなくて、魔法使いは二重三重の罠を張るんだよ、だけど、あの能力の所為で内臓が少しやられたのがねぇ……何とか治癒魔法で回復させているけど、結構な深手だ、治るのに数週間はかかるね(無言で魔法詠唱は難しかった)」
アリスは噛んだ後、そのまま続けて話し始める、そして祐介がやっと口を開く。
「え、えーと、とりあえず、仮死状態だったって事?」
「まぁ、遠回しに言えば、一応は生きていた、お兄ちゃんの為に死んだ振りをしただけ(仮死状態に近い状態だったけど)」
アリスの発言を聞いて、祐介が不思議がる、何でそんな事を……?
「そんなの簡単だよ、『お兄ちゃんの能力のトリガーが私みたいな小さい子が傷ついた時』ばっか発動しているからだよ、少し前の事だってそうでしょう?私の悲鳴が無かったら、勝てていなかった(そうでしょう?)」
「た、確かに……でも俺はロリコンじゃないぞ!?」
アリスの話を聞いて、祐介は必死に首を横に振って、ロリコンを否定する、するとアリスが祐介に言う。
「いや、そこはいいんだよ、そこは、私が知りたいのは『他の事』なんだよね、他にも能力のトリガーがあるんじゃないの?『自分に鬼気迫る時』とか、『仲間が危険に陥った時』とかさぁ?(無きにしも非ず)」
「そ、そうかなぁ……?今日覚醒したばっかだしなぁ……あまり掴めていないんだよなぁ……」
祐介はアリスの言葉を聞いて、後頭部を掻きながら発言する、そして厳魁が言う。
「と、とりあえず、この場から離れませんか?杏子さんが起きてしまうとややこしいと思いますし……」
「あぁ、それに賛成する」
「それもそうだな、急いで四階へ向かおう!」
「あぁ、そうだな」
「うん、分かった(さっさと向かおう)」
厳魁の言葉を聞いて、先宮、弓華、祐介、アリスが言う、そして四人は静かに階段に上る──
「何だぁ?たかが侵入者ごときに八人もやられたのぉ?──まさか藍綬廊さんも関わっているとは……思いもしなかったが──何気に弱くなぁい?この施設の能力者ぁ?」
そう言って、一人の少年が欠伸をしながらカメラに映し出されている祐介達五人を睨む、すると胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性が言う。
「まぁまぁ、コイツらなんて『私達八人』に比べたら弱いだろう?それに、『一人目と二人目』はもう侵入者の方に向かっている」
「おっ、今回は仕事が早いなぁ」
女性の発言を聞いて、少年は棒が付いた飴を舐め始める、楽しみだなぁ、『コイツら全員を血祭りに上げる』のは……少年はそう思いながら飴を齧って砕く──
「ふぅ、もうこんな時間か、結構経ってしまったな」
厳魁が階段の踊り場でそう言うと、祐介が聞く。
「えっ?そんなに経ってる?何時間位?」
「えっ?いや、まだ一時間程度ですよ、精々侵入して三十分程度で脱出もしている筈なんですが……能力者が居るなんて思ってもいませんでしたしね」
厳魁はそう言って、階段を上りきる、すると急に目の前に巨大な影が出来る、祐介は急いで厳魁の腕を掴んで、階段に降ろす。
「うわぁ、なんだぁ、避けられたぁ?」
「全く、貴様の攻撃は何時も遅いと言っているのだ、もう少し早く行動し給え」
メガネの男性が上半身裸の筋肉質の男性に向かって言う。
「それは無理だよぉ!この体を維持するのにどれだけ細心の注意を払っている事か!?少しでも気を緩ませると、この施設自体がぶっ壊れちまう!」
「なら、そうならない様に能力の特訓を毎日していろ!」
メガネの男性が上半身裸の筋肉質の男性の太股を蹴って、メガネの男性の苛つきを表現する、すると上半身裸の筋肉質の男性は太股を押さえ、その場でジャンプしていた。
何なんだこの芸人集団、いや、芸人コンビは?祐介がそう思っていると、厳魁はその場で震えていた、まるで『危険度マックスの相手に対峙した』時の様な感覚を感じた。
「な、何故貴方達が……!?貴方達は『幽閉された筈』じゃあ!?」
厳魁の言葉を聞いて、メガネの男性が答える。
「ん?『幽閉された筈』?何を言っている、『お前達侵入者が現れたから、『幽閉状態から解放された』のだ』よ、全くもって不愉快な侵入者だ、さっさと死んでしまえ」
そう言って、メガネの男性はスーツの中から拳銃を取り出し、自分の足元に放つ、何処に撃っているんだ、何処に、祐介がそう思っていると、祐介の鼻先に拳銃の弾が掠る。
「うぉっ!あぶねっ!」
「『うぉっ!あぶねっ!』?何を言っている、これは『警告』だ、『今すぐこの施設から消えろ』、消えなかったら、殺害する、分かったか?」
メガネの男性はそう言って、銃身から出る煙を息を吹いて、消す。
一体どんな能力で拳銃の弾をこっちに!?祐介はそう考えながら静かに戦う事を決意する──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.111 )
- 日時: 2017/07/01 21:23
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「…………!」
厳魁は静かに思う、『コイツら』と対峙してしまったら、勝つ事なんて出来ない!いや、そもそも『勝つ』という考えが思い付かない!厳魁は息を吐いて、四人に言う。
「み、皆さん……!逃げて下さい!コイツらに見付かったら、どんな能力者でも勝ち目が無い!僕だって、祐介さんだって、弓華さんだって、先宮さんだって、アリスちゃんだって……『勝ち目が無いから逃げて下さい』!!」
「逃がさないよん?」
厳魁が言葉を放ち終わった瞬間の出来事だった、厳魁の耳裏から聞こえる女性の声、厳魁は震えながら背後を確認する、すると舌を出した女性が『頭部を下にして』声を発していた事に気が付く。
「うわぁっ!?まさか貴方も『幽閉から解放された』のか!?」
「そういう事よん!」
舌を出した女性がメガネの男性の隣に移動し、ニヤニヤ笑う、何故笑っている?厳魁はそう思いながら背後を確認する、すると階段は『謎の白い粘液によって降りる事が出来なくなっていた』のだ、これじゃあ退路が……!
「俺の事、忘れてなぁい?」
そう言って、上半身裸の筋肉質の男性が厳魁に向かって巨大な棍棒を振り下ろす、ヤバい、避ける事が出来な……!厳魁はその場で目を閉じて視界を消してしまう、だが何も起きない、そう思い、目を開けると、目の前に巨大な棍棒を受け止める弓華が居た。
「ふぃー、間一髪セーフだぜぇ……!」
「おぉー!俺の棍棒の攻撃を受け止めるなんてぇ、すげぇ女だなぁ」
「へっ、生憎筋肉を倍増させる能力なんでなぁ、お前より筋肉あるかもよ?」
「それは試してみないと分からねぇけどなぁ?」
そう言って、上半身裸の筋肉質の男性は弓華と戦う、そして背後のアリスを確認する
これまた視界には存在せず、メガネの男性の隣の舌を出している女性の前に居た。
「お姉さん、不思議な能力だね、私といっちょ戦わない?(戦うの楽しみ!)」
「ふぅん?君、私と戦うなんて、なんて勇気がある子、お姉さん、興奮してきちゃったよん?だって女装少年だもんね?私、少年を甚振るのが好きなのよん!」
舌を出している女性の発言を受けて、アリスが怒鳴る。
「いや、女だわ!(正真正銘のお・ん・な)!」
「あらぁ、私の勘違いぃ?まぁ、いいわぁ、どうせ倒してしまえば、男女関係ないしねぇん!?」
「倒すぅ?果たして貴方に出来るかしら?私、実は強い子なので(勝ってやる!)」
そう言ってアリスと舌を出す女性はメガネの男性の前で戦い始める。
次に厳魁は階段下の先宮を確認する、これまた階段下には居らず、先宮は弓華と共に戦っていた。
な、何でこの人達は僕が『逃げて下さい!』って宣言しているのに戦っているんだ!?もしも負けてしまえばどうなるか分からないのに!最悪実験材料にされてしまうかもしれないのに!何で!?なんでナンデ何で!?厳魁がそう思いながら最後の頼みである祐介に目を見遣る、だが祐介は厳魁の近くには居らず、腕を組んで、仁王立ちでメガネの男性の前に立っていた。
お前もかよ!お前も戦闘態勢に入っているのかよ!?厳魁が心の中でそうツッコミを入れると、祐介が厳魁に言う。
「なぁ、厳魁君、俺達が君の言葉を聞いて逃げると思うかい?『君だけ』を残して逃げるとでも?」
祐介の言葉を聞いて、厳魁はハッ!とする、何故その事を……!すると先宮が言う。
「そうだぜ?だって俺達は『仲間』なんだ、ずっとお前の隣に居る!お前だけを残したくない!お前を残す位なら、皆で残る!」
先宮の言葉に涙を出す厳魁、更に弓華が言う。
「私には!『仲間』ってのが、分からねぇけど、祐介君や先宮さんから、『お前は仲間』って言われるとさぁ……何だか『心がポカポカする』んだよなぁ、何つーかさぁ、このポカポカってのは、『安心』だと思うんだよな、『仲間が安心だと思っているから心がポカポカする』んだと思う、厳魁君だってあるだろ、『心がポカポカする時』ってさぁ?それは『安心している』って事だと、私は思う、だから、もしも今、『心がポカポカしている』なら、それは『私達を仲間だと思っている』証拠なんだと思う、んで、話は先宮さんに戻すけど、『俺達は仲間なんだ、ずっとお前の隣に居る』って言ったじゃん?もしも『心がポカポカしている時に私達を思い付いた』のなら、それは『厳魁君が私達の事を仲間』だと認識しているんだ、だから私は言うよ、『もっと私達を信用しろ』よ!仲間だろ!?もっと頼って良いんだぞ!?」
「……ひっ、うぐっ……!」
厳魁はその場で泣き崩れる、確かに今心の中に弓華さん、祐介さん、アリスちゃん、先宮さんが居る、そして心は『ポカポカしている』!厳魁がそう思っていると、次にアリスが言う。
「厳魁お兄ちゃん、厳魁お兄ちゃんには『げんかい』って入っている、それって『限界』って熟語に変更出来るよね?それって両親が『限界を超えて欲しい』って意味で漢字を変えて、『厳魁』ってしたんだと思う、でも限界って基本的に一人じゃあ乗り越える事は出来ないよね?つまり、『仲間と共に限界を超えて欲しい』って意味で『厳魁』って名前になったんじゃないかな?だからさ、『私達仲間で限界という超えられない壁を越えよう』よ、『逃げる』って事は目の前の敵には勝てないって事でしょ?『敵っていう越えられない壁』を乗り越えるのは今なんだよ!今!此処で逃げていちゃ、勝てる敵だって勝てなくなる!『私達仲間で『敵』という越えられない壁を越えよう』よ!『私達仲間と共に』、壁を乗り越えようよ!」
「……ぐっ」
厳魁はアリスの言葉を聞いて、涙を拭う、そうだ、アリスちゃんの言う通りだ、今此処で逃げていたら勝てる敵だって勝てなくなっちゃう、僕には『仲間』が居る!僕達仲間が寄れば、どんな敵だって倒せるんだ!厳魁はそう思いながらもう一度目を拭って、移動し、メガネの男性の前に立つ。
「僕は逃げない、皆も逃げない、だから『お前ら』に勝つ!勝ってやる!」
厳魁はそう言って、メガネの男性を睨む、祐介達『仲間』は舌を出している女性、上半身裸の筋肉質の男性、メガネの男性に勝てるかはまだ分からない──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.112 )
- 日時: 2017/07/02 21:00
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「うぅん、面白いねぇ、君の『力』は?その『力』は『魔法っぽい物を操る』能力かねぇん?」
舌を出している女性に言われて、アリスは少し訂正する。
「いや、私の能力は『ベクトル変更』の能力だから……(勘違いしないで?)」
「へぇ、それは面白い能力だ、それじゃあ魔法っぽいのは能力じゃないのかねぇん?」
「まぁ……もういいや、ここで反論しても意味が無い、あんた、名前は?私はアリス、皆からそう言われている(果たしてお姉さんの名前は何じゃろな?)」
アリスがそう言うと、舌を出している女性は蜘蛛の糸の様な網目の糸を出して答える。
「そうだなぁ、此処で素直に答えて良いのだろうか?いや、答えても良いか、減るもんじゃないし……私の名前は知念香夏子(ちねん かなこ)、宜しくね、アリスちゃぁん?」
舌を出している女性──基、知念香夏子はそう言って、手の中の網目状の糸をアリスに飛ばす、だが、アリスは後ろに移動して、避ける。
「ふむ、不意打ちはダメだったのねん?それは泣ける」
「……(すっごい戦いにくいな……)」
アリスは無言のまま香夏子を見つめる、そして香夏子に魔法を詠唱する。
「風の魔法、温風八方(おんぷうはっぽう)!」
そう言って、アリスは杖の先からドライヤーの様に熱い風を香夏子にぶつける、するとすぐさま、他の粘液がある場所に逃げる。
「ふやっと!いやぁ、危ないねぇん?」
香夏子はそう言って、頭上から、アリスを見つめる、さて、どうするか……?香夏子はそう思いながらアリスの『温風八方』について考える、あの魔法さえなかったら、何とか勝てるんだよなぁ?香夏子がそう思っていると、アリスは香夏子に向かって呪文を詠唱していた。
「遥か過去から蘇りし悪魔よ、今此処に顕現せよ!」
「うわぁ、何か詠唱しちゃってるよ、完全にヤバいねぇん?だけど、『こう』すればいいんだよねぇん!」
香夏子はそう言って、手から粘液を生み出し、アリスの口に飛ばす、詠唱に夢中で粘液が飛んでいる事に気付かないアリスの口に香夏子の粘液が貼り付く。
「!?(まさかの!)」
詠唱が出来なくなって、アリスはその場で口を開こうとする、だが、粘液の粘りが強過ぎて、口が開かなかった。
「ん゛ー!ん゛ー!(はーなーれーなーいー!)」
「ウフフ、もしかして、『口で喋らないと魔法は現れない』のかねぇん!?」
香夏子の発言を聞いて、顔を顰(しか)める、バレたか、そう思いながらアリスは静かに鼻で溜息を吐いて、杖に力を込める。
するとアリスの口についていた粘液は固まり、その場で剥がれ落ちる。
「ふぅ、誰が『口で無いと魔法は詠唱出来ない』って?実は『杖に魔法式や魔力を込めるだけで詠唱される呪文も書かれている』んだよねぇ?だから別に『口で詠唱しないといけない』って訳じゃないんだぁ(騙されたか!)」
「ふぅん?だろうと思ったよ、どうせ、一筋縄では行かない、と思っていたしねぇん?」
香夏子はそう呟いて、大量に粘液を発射する。
「『ナイン・ネット』!」
九つの粘液がアリスの口、両腕、両足、両二の腕、首、腰に貼り付く、アリスは少し驚きながら、『こんなに連射出来るのか』と思い、静かに呪文を詠唱する。
「こんなの、魔法で一瞬!(簡単に落ちる!)」
アリスの発言を受けて、香夏子は静かに考える、それなら、『口と杖を封じれば』いいのか、そう思い、香夏子はアリスに向かって肉弾戦を行う。
「それじゃあ貴方と素手での勝負でもしようかしらぁん!?」
「へぇ、遂に降りてきたか?だけど、生憎、私の勝利は決まっているんだよなぁ
はい、貴方の負け)」
アリスはそう言って、床に足を付けた香夏子に向かって言う、すると『香夏子の足がある地面が円状に光り、魔法陣を作りだして』いく、えっ?何これ?香夏子がそう思った時にはもう遅い、一気に魔法陣が出来上がり、『魔法陣の中で強風が吹き荒れる』、一体全体何なのか?そう思いながら香夏子がアリスを見つめる、すると『香夏子の体が段々と体が乾燥して』いった、な、何だこれはぁぁぁ!?香夏子がそう思っていると、アリスが言う。
「はぁ?まさか『自分の能力に気付かない』のかしら?貴方の能力は『粘液を出す』能力、と私は考える、『粘液の成分は水分』よね?と言う事は『何度も何度も体から粘液を出す内に肉体の水分が消費されていく』わよね?もしも『無意識に皮膚に粘膜を張っていたらどうなる』かしら?簡単よねぇ?『肌が乾燥し、体の水分が無くなっていく』よね?つまり、『私が温風で貴方の粘液が固まり、剥がれた時から勝負は決まっていた』のよ?(敗北は貴方ね?)」
アリスはそう言って、欠伸する、そして香夏子はミイラの様に乾燥していく。
「あ、あが……」
「自分の能力で負けるとか……貴方は不運ね?(可哀想に)」
アリスは香夏子にそういうと、香夏子はミイラみたいな姿になって、その場で倒れる。
「流石に死にはさせないよ?(安心して?)」
アリスは呪文を詠唱し、水槽みたいな物を呼び出し、玉の中に香夏子を入れる、そして玉の中に水を呪文で呼び出し、満タンにさせ、香夏子に水分を補給させる。
「これで反抗出来ないでしょ?(出来ないよね?)」
これで何とか勝利した、アリスは心の中でそう呟くと、他の人を見る、まだ戦っているな、先に倒したのは私かぁ、アリスはそう思いながら他の四人の戦いを見る、他の四人が勝てるかはアリスには分からない──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.113 )
- 日時: 2017/07/05 21:09
- 名前: 彩都 (ID: jWLR8WQp)
「ハァハァ……何つー強さだよぉ!?」
「た、確かに……ここ迄強固だなんて……俺はテレビでも漫画でも見た事が無いぞ……!」
弓華と先宮はそう言って、目の前の上半身裸の筋肉質の男を睨む、上半身裸の筋肉質の男性の手にある棍棒での一撃が強いのなんの、その攻撃を避けるだけでも体力を少し使う、この『少しの体力』が積み重なったら、『大量の体力』となり、二人は大量の体力を消費した事となる、それだけは阻止しなければなら無い!短期決着、二人はそう思いながら上半身裸の筋肉質の男性を攻撃する。
「ふむぅ?そんな攻撃では、俺を倒す事は出来ないぞぉー?」
「うっせぇ!何でこんなにでかいんだよ!?」
「んー?それは簡単だぞー?だって、『能力を発動している』からだぞー?」
「なっ!?の、『能力』だと!?」
上半身裸の筋肉質の男性にそう言われて、驚愕する弓華、どんな能力を使ったらそんな巨大な図体になるんだよ!?弓華はそう思いながら右手に能力を発動して、攻撃が通るかを考える。
「ハァァァァ……先宮さん!私の能力を発動する数秒の間、時間を作ってくれないか!?」
「あ、あぁ!?か、掛かって来い怪物!俺が勝つ!」
弓華の能力発動の間、先宮が時間を作る、弓華の能力、『倍々体重』は、『能力をフルに使用する為には数秒のロスが必要』なのである、今弓華の体重が約60kgなら、右手に約600kgものの力が生まれる、と言う事、これを一気に集めるには軽く十秒程の時間が必要である、この『約十秒間の間、先宮一人で時間を作らなければならない』のだ!その約十秒間を弓華に攻撃を当てずに防ぐ事が可能だろうか?否!それは違う!先宮だって警察の端くれ、『人を護る事位』造作も無いのだ!
「へへっ!怪物化物ごとき、俺様の相手じゃねーっての」
先宮がそう言って、拳銃を取り出し、上半身裸の筋肉質の男性に発砲する、銃弾は上半身裸の筋肉質の男性の太股に当たる、するとその場ですっ転んで上半身裸の筋肉質の男性は横に転がって、痛みを表現する。
「痛い!痛いよぉ!だ、誰かぁ!?救護班を!」
「そんなん今はいねぇよ」
先宮が頬を掻いて背後を見る、すると弓華は先宮に左手でサムズアップする。
よし、溜まった!有難う!先宮さん!弓華はそう思いながら上半身裸の筋肉質の男性の腹部に向かって、『倍々体重』で強化した右手の拳をぶつける。
「『倍々体重』!行け!」
「や、止め……!」
「止めない!」
上半身裸の筋肉質の男性の腹部を殴る弓華、これで何とか倒しきった……そう思うと急に力が抜け、その場で尻もちをついてしまう。
「はぁはぁ……これで終わったかな?」
「あぁ、終わったと思うぜ?」
弓華の発言に先宮が返答すると、上半身裸の筋肉質の男性の体が急に萎(しぼ)む、二人して、驚愕する、な、何が起きたんだ……!?そう思っていると、上半身裸の筋肉質だった男性が起き上がって二人に言う。
「いやぁ、お二人さん強いなぁ、完敗です、あっ、自己紹介を忘れていましたね、私は蛟兼流(みずち かねる)と申します」
「あ、あぁ……俺は先宮だ」
「私は水花弓華よ」
「へぇ、先宮さんに水花さんですか、宜しくです」
そう言って、上半身裸の筋肉質だった男──基、蛟兼流──はそう言って、右手を差し出す、だが、二人はその右手に対し、ずっと見つめたままだった。
「何で握手しないといけないの?」
「あぁ、だって俺達は敵同士だぞ?」
「いや、『戦ってくれて有難う』って意味で……いやぁ、俺の能力、『体を巨大化させる』能力に勝てる人なんてあんまり居なかったですからね!」
「……へぇ」
「はぁ」
兼流の発言を聞いて、二人は適当な返事しか思いつかなかった。
「それにしても、水花さんの能力、強いですね、まるで自分の能力みたいだ」
「だけど、アンタの能力と私の能力には少し違う所があるけどな?私の能力は体重で筋力が決まる、だけど、アンタの能力は『体を巨大化させる』程度の能力だ、少し違う」
弓華がそういうと、少し不思議な事を思う先宮は兼流に問う。
「な、なぁ、アンタ太股に銃弾が刺さっているよな?何で痛くないんだ?体が大きい時は『痛い痛い』煩かったのに」
「あぁ、あれはですね、『体を巨大化させる事により、神経や痛覚等が巨大化、過敏、敏感になる』だけなんです、だから大きくなった姿で怪我を負うと、あまりの痛みで、能力を解除するんです、ですが、元の姿だと、あまり痛覚が働かず、痛みも無いんですよね」
兼流はそう言って、太股に刺さった銃弾を簡単に取り除く。
「あっ、血が出ていますね、これは本当に救護班を呼んで、治療してもらわないと……それでは、貴方方お二人と仲間の常勝を願って」
そう言って兼流は先宮と弓華の前から消える、何と言うか、礼儀正しい奴に見えるな、と思った二人だった。
「あーあ、何とか終わったな」
「そうですね……でも、祐介君と厳魁君がまだですね」
「えっ?そうなのか?それなら少し待ってやろう」
「それもそうですね……」
二人はそう言って、厳魁と祐介とメガネの男性の戦いを見る、どちらが勝つか、まだ分からない──
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