コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 世界終了ハウマッチ!?
- 日時: 2015/10/28 20:57
- 名前: 彩都 (ID: vKymDq2V)
初めまして、彩都(サイト)と申します。
四作目です。
帰宅途中に思い付いた五分クオリティです。
気楽にお読み下さい。
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- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.119 )
- 日時: 2017/07/19 21:25
- 名前: 彩都 (ID: xDap4eTO)
「うおぉぉぉ!」
祐介は必死に人形の幼女を掴もうとするが、簡単に手の間からすり抜けて、逃げてしまう、祐介はイライラしながら掴もうと努力する──そんな中、アリスだけが若い男性を睨む。
「さて、どう調理しようか?そうだ、君もリラみたいに操られてみないかい?案外楽しいぞ、他人に操られるのは」
「はぁ?巫山戯ないで、私はお兄ちゃんの仲間、そう簡単に操られない!(絶対!)」
若い男性がそう言うと、アリスは断固拒否する、若い男性は頭を掻いて、溜息を吐く。
「はぁ……そうかぁ、操られたくないかぁ、まぁ、仕方無いよなぁ、操られるのにも本人の了承が有るし……だけど、『人形にはその了承が要らない』から、好きなんだよなぁ」
「なっ!?何か怖い事言ってる!(こえぇ!)」
若い男性の発言を受けて、アリスは驚愕し、後方に下がる、そしてアリスは呪文を詠唱し、自分の背後から、魔法陣を呼び出す。
「『ヘカトンケイルの巨手』!頑張ってあの男性の体に攻撃を!(いっけぇ!)」
アリスはそう言って、魔法陣から『ヘカトンケイルの巨手』を呼び出す、だが、男性は前に走って、『『ヘカトンケイルの巨手』に触れ』て、口の端を歪ませ、アリスの後方にジャンプし、移動する。
「ふぃー……あの『手』、操れるかなぁ?いや、でも、操れるってきっと……大丈夫大丈夫……」
若い男性はそう呟いて、アリスを見つめ、ニヤニヤと笑う。
「な、何だっ!?(何をした!?)」
アリスは若い男性の顔を見ながら少し恐怖する、あの男性、『『ヘカトンケイルの巨手』に触れた』が……『何』がしたかったのだろう?アリスはそう思いながら、『ヘカトンケイルの巨手』に命令する。
「『ヘカトンケイルの巨手』よ!あの男性に攻撃を!(何をしたか分からないけど、今は攻撃!)」
アリスはそう言って、『ヘカトンケイルの巨手』に命令するが、『『ヘカトンケイルの巨手』の手は動かない、一ミリたりとも!そして『ヘカトンケイルの巨手』は『逆にアリスの方に攻撃』を仕掛けて』きたのだ!アリスは何とか『ヘカトンケイルの巨手』から逃れ、若い男性を見つめて声を荒げる。
「おっ、お前……!?な、何をした!『ヘカトンケイルの巨手』に!何を!したんだ!?(訳が分からん!)」
「ん?何をしたって?簡単じゃないか、『自分が操った』ってだけ」
若い男性の発言を聞いて、アリスは驚愕する、は、はぁ!?『自分が操った』だって!?この人は魔法使いじゃないのに、『私の魔法を操った』、というのか……!?アリスは若い男性に対し、色々と聞く事を考える。
「え、えーと……名前を知らないからお兄さんって呼ぶね?『お兄さんは魔法使いか』?(まさか違う意味での『魔法使い』とか言わないよな?)」
「……その答えはノーだ、そして私の名前は新藤ジェームズ(しんどう──)だ」
アリスの発言を受け、若い男性──基、新藤ジェームズは簡単に答える、そしてアリスが二つ目の質問を言う。
「じゃあ、ジェームズさん、貴方に言う、『貴方はどうやって『ヘカトンケイルの巨手』を操った』のですか?(『魔法使い』じゃないのか……安心)」
「そうだな、大まかに言えば、『私の能力』だ」
……『能力』、か……アリスはそう思い、ジェームズに三度目の質問を言う。
「それでは、『その能力を教えて』下さい、無理ですか?(無理でしょうね、普通に考えると)」
アリスがそう言って、眉を顰(ひそ)めると、ジェームズは簡単に言う。
「ん?私の能力か?そうだな、君みたいな小さい子にはどう説明すれば良いだろうか?あぁ、思い付いた、『触れた物を自由に操る』能力だ──まぁ、そう簡単には操れない物ばっかりだけどね、今の時代は──」
アリスはジェームズの能力を聞いて、察する、成程な、『相手の手が『ヘカトンケイル』の巨手』に触れる事で、能力を発動し、自由に『ヘカトンケイルの巨手』を操った』、と言う事か……結構強い能力だな、アリスはそう思いながら額の汗を拭う、まさか『物を操る能力者』とは思わなかった、でも、『私の魔法を乗っ取った』訳じゃないから、まだ安心出来るが……極論言ってしまえば、『あの人の能力も乗っ取り系な能力に感じる』んだがなぁ……アリスはそう思いながら、深い深い溜息を吐いて、ジェームズを見つめる。
「それじゃあ……『一瞬で戦いを決めたらいい』んだよね、貴方の能力を発動させない為には……!(さて、どう言い返されるか?)」
アリスの発言を受けて、ジェームズが答える。
「……さぁ、どうだろうね?『自分の体に触れた瞬間に発動出来る』かもよ?」
「それならそれで怖いけどね……?(どうか、操られない様に……!)」
アリスは頭を掻いて、静かに深呼吸をする、次に出すこの攻撃でどうなるだろうか?流石に『触れられて、操られた』ら……それだけは面倒だなぁ、アリスはそう思いながら、杖を握る力を強める。
「これで……決める!(やってやる!)」
アリスはそう思い、静かに詠唱を始める、この『攻撃』だけは防がれたく無いな、そう思いながらジェームズを睨む──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.120 )
- 日時: 2017/07/22 21:42
- 名前: 彩都 (ID: 0dFK.yJT)
「これで!決める!(行くぜぃ!)」
アリスはそう言って、呪文を唱え、背後に巨大な魔法陣を召喚する、その魔法陣の大きさは『ヘカトンケイルの巨手』の二倍、いや、それ以上の大きさだった。
「なっ……何を起こそうをしているんだあの幼女は!?」
ジェームズがアリスの背後の魔法陣を見ながら冷や汗を掻く、そしてアリスがジェームズを細い目で見て、発言する。
「出でよ!片腕の魔神よ!目の前の存在に鉄槌を!『ヘカトンケイルの両巨手』!!(これで二倍の攻撃力!)」
アリスの発言により、背後の巨大な魔法陣から『ヘカトンケイルの巨手』が二本同時に現れ、ジェームズに重い一撃、いや重い二撃を食らわせる。
「がっはっ!」
二本の巨大な手から繰り出されるパンチを直撃で受けるジェームズはその場で口から唾液と血が混じった液体を出し、その場で膝をつく。
「はぁはぁ……中々重いパンチだな、『ヘカトンケイルの巨手』という技は……だが、私は負けない!」
ジェームズはそう言って、立ち上がろうとする、だが、ジェームズの背後には、厳魁ごと移動した弓華が立っていた。
「お兄さん?背後にも気を付けなよ?」
「はぇっ?」
ジェームズは気の抜けた声を出して、背後から襲い掛かる弓華の強烈な蹴りを顔面で受ける──そのあまりにも強烈な蹴りで、ジェームズは気絶する──
その頃、祐介と先宮は──
「うおぉぉぉ!」
「くっそっ、中々すばしっこい人形の幼女だこと!」
二人はアリスがジェームズと闘っている間も必死に人形の幼女に機械がついているか、を確認する為に人形の幼女を追っていた。
だが、急に宙に浮いていた人形の幼女はその場で落ちて、動かなくなる。
すると、背後に居るアリス、弓華、厳魁の声が聞こえる。
「あっ、何とか地に足をつける事が……」
「よかったなぁ」
「良かったね(気絶したから、人形を操る能力も消えた訳か)」
「えっ?厳魁君の『助かった』に近い声が聞こえたような……?」
「ほ、本当だ……と、とりあえず、人形を解体するぞ」
先宮の発言を聞き、祐介は静かに頷く。
「は、はい!」
そして祐介は人形の幼女の服を脱がし、肌着を剥ぐ、すると人形の幼女の胸には、神虎がつけていた機械がセットされていた。
「お、おう……まさか無機物にもこの機械は反応するのか……」
祐介はそう呟いて、後方の厳魁に話しかける。
「おぅい、厳魁くぅん?ちょっと来てくれるかい?」
「は、はい?何なんでしょう祐介さん?」
厳魁は祐介に呼ばれて、不思議そうな表情で祐介に近付く、すると祐介の手の中の人形の幼女を見て、驚愕する。
「えぇっ!?嘘でしょう……!?人形にもあの機械がセットされていたなんて……」
「そう言う事だ、つまり、『人形みたいな無機物にもあの機械は反応する』という事が分かった」
「…………」
厳魁は祐介の手の中の人形の幼女から心臓にセットされたカセットを外す、そして裏面を確認する、そこには『能力の使用者より重い物を操る能力』と書かれていた。
「……実際はこういう能力だったのか……それじゃあこの能力を使っている人は死んだ……のか……」
厳魁がそう言うと、祐介も静かに頷く、この機械さえ存在しなかったら、何人の能力者の命が散らなかっただろう?それは今考えても、遅いかもしれない、でも、今考えて、何か対策は思いつくかもしれない──祐介はそう思いながら、手の内に有る人形を地面に叩き付けた──
「…………」
「…………」
「……な、なぁ?お前等も元気出せよ?なっ?」
「そ、そうだよ、厳魁君も祐介君もねっ?此処の施設を壊したら全て終わるんだから、今は元気を出して?ねっ?」
「……仕方無いよ、お兄ちゃん達の気持ちは……私でも分かるから(……)」
祐介、厳魁が無言を貫く中、先宮と弓華は厳魁、祐介を元気付けようとあれこれ試そうとするが、祐介と厳魁の気持ちを汲み取って、アリスが言う。
「私達魔法使い、魔女だって、人の命を弄ぶかの様に、実験、研究したりするからね、少しはお兄ちゃん達の気持ちも分かるんだ……だけどね、お兄ちゃん二人に言える事なんだけど、『死んだら何もかも終わり』なの、だから後悔も絶望もしちゃダメだよ、日本の言葉に『死人に口無し』って言うでしょ?『死人には肉体が無いから喋る口も無い』んだ、私達、生きている人間には、『死んだ人の気持ちを汲んで、今を生きる』事しか出来ないんだ、だからお兄ちゃん達……何時迄もくよくよすんな!ちゃんと前を見て歩け!私達生きている人間は『前を見て歩く』しかないんだ!そうやってくよくよしていても何も起きない!(いい加減成長しろよ!)」
アリスの発言を受けて、厳魁が小さな声で言う。
「……確かに、僕等には『前に進む』という選択肢しかない、有難う、アリスちゃん……少しだけ元気が出たよ、さぁ、僕達は『仲間』、この施設を壊す為に来た侵入者であり、これ以上能力者を死なせない為に前に進まないと……!」
「『死んだ人の気持ちを汲んで今を生きる』、か……確かにな……アリスちゃんの言う通りだ、何時迄もくよくよしちゃられないなぁ……少しでも前に進まないとなぁ……!」
厳魁の発言を受け、祐介も小声で言って、前を向く。
そして祐介と厳魁は前を向いて、長い長い廊下を静かに見つめる、さぁ、前に進もう、二人はそう思いながら長い長い廊下を歩き始める──弓華と先宮は『やっと元気が出たか』と呟いて、厳魁と祐介の後ろに着いて行く──
「全く……男って単純だなぁ(本当、呆れる……)」
アリスも一言呟いて、四人の後ろに着いて行く──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.121 )
- 日時: 2017/07/23 22:05
- 名前: 彩都 (ID: ???)
歩いて少し経った時だった、目の前に胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性が腕を組んで、仁王立ちで立っていた。
「…………」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性は無言のまま、祐介達五人をサングラスの奥から見つめる。
「……あの?」
「何なのでしょうか?僕達は急いでいるので……」
祐介が言葉を発す、続いて厳魁が言う、そして厳魁が四人を止め、一人、先に進む、危険確認の為だった。
そして厳魁が何も無い事を確認すると、四人を前に進ませようとした、すると鼻で息を吸った厳魁がその場で苦しい顔になって、顔の前で×のマークを出す。
「な、何なんだ?」
祐介はそう呟いて、厳魁に近付こうとした、するとその瞬間、『鼻に強烈で醜悪な臭い』が鼻の鼻腔を擽(くすぐ)る、なっ!?何なんだこの臭いは!?祐介はそう思い、急いで、後方に移動し、三人に説明する。
「とっ!とりあえず三人共あの女性に近付かない事!すっげぇ臭いから!」
祐介が声を荒げて言うと、胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性はやっと口を開いた。
「あらぁ?初対面の女性に向かって『臭い』とは何事か?」
「だ、だって!本当に臭いんだもん!」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性の言葉に対し、祐介は鼻を、人差し指と親指で挟んで答える、すると胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性はゆっくりと返答する。
「でも、初対面よ?貴方には礼儀ってモノを知らないのかしら?」
「礼儀ぃ?知るかよ!俺は高校二年生を中退した身なんだよ!だからそもそも授業で習っていない!」
「……礼儀って授業で習うかしら?昔は習った様だけど、今では習わないのかしらねぇ?まぁ、そんな事はどうでもいいの、その前に貴方のその口、いえ、声帯を『腐らせて』上げましょうか?」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性がそう言って、指を鳴らす、すると急に『喉が痛く』なった、まるで、焼け爛(ただ)れる感覚か?それとも、『腐る』感覚か?それは祐介には分からなかったが、ただ一つ、祐介に分かる事があった、それは『喉の感覚が無い』、だった。
声を出そうにも、まずとして、『喉、声帯の感覚がない』のだ、なので、声を出す事は愚か、『悲鳴』でさえ、出す事が出来なかった。
「……!?」
「お、おい……どうしたんだよ祐介?」
「そ、そうよ……?」
「お兄ちゃん?(どうしたの?)」
声が出せないので、先宮、弓華、アリスの言葉に返答する事が出来ない、祐介は仕方なく、スマホを取り出し、メモ帳を開き、急いで文字を入力する。
『いま、こえがだせない、のどがいたい、りゆうはわからないが、あのじょせいがなにかしたとおもう』、と簡潔にスマホの画面に文字を表示させる。
「声が出せない?意味が分からないな」
それは俺もだよ、そう思いながら、先宮の言葉に返答する。
『あのじょせいがゆびをならしたときに、きゅうにのどがいたくなったんだ、だからあのじょせいがなにかしたんだとおもう』
「成程な、あの女性が何かした、と……おい、そこの女性よ、君、何かした?」
祐介のスマホの画面を見て、先宮が胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性に言うと、胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性が静かに言葉を発す。
「『はい、そうです』と言ったら?私は『指を鳴らしただけ』ですが?」
「じゃあ、逆に聞く、『指を鳴らして、何をした』んだ?能力でも発動したのか?」
「……『はい、そうです』と言ったら?貴方は私に勝てないんだから、能力名を言っても無駄です」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性がそう言うと、両手を一叩きする、すると、先宮、弓華、アリスが急に膝をついて、その場で地面に凭れかかる。
「!?」
「な、何なんだ!?息が苦し……!?」
「……!(苦しい!)」
先宮、弓華、アリスが次々に言葉を発して、胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性を睨む、そして胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性が口元に扇子を近付けて、目を細めて、四人に向かって言う。
「ほら……?『貴方達でも私には勝てない』んだから、能力名を言っても無駄でしょう?」
「……は、果たしてそうかな?(見縊(みくび)るなよ?)」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性がそう言うと、たった一人だけ、支えを使用して、立ち上がる者が居た、それはアリスだった。
「はぁ……はぁ……わ、私はまだ立ち上がっているぞ?まだ『貴方達でも私には勝てない』と申すか?いいや、アンタは申せないだろ?まだ……まだ、『アンタの能力が分かっていない』だろ?『アンタの能力が分かる』迄、私は立ち続けるぞ?(絶対に立ち上がる!)」
アリスはそう言って、息も絶え絶えの中、何とか立ち上がっていた、すると胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性が目をもう一度細めて言う。
「ほう……?中々面白い小娘だこと……だけれど、次で終わらせる」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性が、指を鳴らす、するとアリスは『その場で膝を地面を突いた』、いきなりの出来事、いきなりの事にアリスは一瞬何も理解出来なかった、そして走る『足の痛み』にアリスは恐る恐る足を見る、するとアリスの足は『脛から折れ曲がっていた』、アリスはその場で息を飲み込む。
「ほら?貴方はもう『立ち上がる事が出来なくなりました』、貴方、結構面白かったわ、だけれど……次の手で終わり」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性がそう言って、手を一回叩く、すると『アリスの前腕部分が山の様に折れる』、いや、折れるのでは無い、『その場で折れ朽ちた』と言った方が正しい位に綺麗に折れた、はぁ?はぁ!?何が起きた!?いや、『何も起きていないのに両手両足が折れた』だと!?いや、折れてはいない、まるで、『朽ちたから曲がった』みたいな感覚だ……アリスはそう考えて、一気に息を吸う、恐怖で一気に息を吸った、これが失敗だった。
アリスは息を大量に吸い、頭に冷静を与えようとした、だが、『冷静を与えた事により、痛覚が冴え始めた』、そして両手両足からアリスの脳に痛覚が流れ込んだ。
「あああぁぁぁ!?(痛い!)」
この女……何をした!?アリスはそう思いながら、胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性を睨む──アリスは胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性がした事が分からなかった──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.122 )
- 日時: 2017/07/26 21:10
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「ほら……誰も彼も私の前では皆無力、だから、侵入者である貴方達も全員諦めなさい?」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性がそう言って、アリスを見つめる、アリスは両手、両足が動けずにその場で声にならない悲鳴を上げるのみ。
「……!(何をした!?)」
「あら?まだ元気があるわね?どうして?どうして貴方はそこ迄元気があるの?流石に両手両足が使い物にならなくなったら、誰も彼もが諦める筈なのに……!」
「あ、諦めてられっか!私の前には私よりも年を積んでいる人達が居る!そんな人達が居るのに私だけ諦めてられっか!(諦めたくない!)」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性の発言に対し、アリスがそう返答すると、胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性がはぁ、と溜息を吐いて言う。
「もう諦めなさいよ?私だって……私だって、『もっともっと貴方達を痛めつけたくなる』わ」
両手を自身の両頬に当てて、恍惚な笑みを浮かべる、その笑顔を見て、アリスは全身の血の気が引く感覚を覚えた、そして急に胃の部分が痛み出す。
「なっ……!?(何だこれ!?)」
「うふふ……今、貴方の体は『胃、両足、両腕が腐っている』わ、分かる?『このまま私の能力で朽ちて腐って、死んでいく姿』を……?貴方には想像出来るかしら!?貴方には想像出来ないでしょうねぇ!アハハハハハ!」
『腐る』?『胃』が?まさか?そんな事出来る筈が無い、アリスはそう思い、腹部に触れようとする、だが彼女の言葉を思い出す、『胃、両足、両腕が腐っている』、つまり両腕も腐っているので、触れたくても触れられないのだ!どうする?困った、とても困った、手が使えないとは、此処迄不便とは……アリスはそう思いながら、深い深い溜息を吐いて、詠唱をし始める。
「す、『全ての精霊よ、我が詠唱者『アリス・マーマリア』の体を治し給え、我は全ての精霊の王、『フェリア』の名を紡ぐ者なり、我の命を聞いて、我が傷を治せ』!(行け!)」
アリスがそう言って、詠唱する、すると両腕、両足、腹部の痛みはすぐに消え、立ち上がれる迄回復する。
「はぁはぁ……!(これでどうだ!?)」
「なっ……!?何だと!?何故立ち上がれる!?何故両腕が腐っていない!?」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性がうろたえる、そしてアリスが言う。
「ふふん!これが『魔法』なんだよ!(どやぁ!)」
「『魔法』……意味が分からんが、まぁ、いい、私の『能力』の前では全て無効!」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性が声を荒げて両手を叩く、するとアリスは『顔面から吐血して、その場に倒れ』こんだ。
はぁっ?何が起きたの?そう思いながら自分の顔を両手で触る、すると其処には『悪臭を放つ自分の顔』が存在していた、目も、口も、歯茎も、鼻も、何もかも腐っていた、何をした?何をしたんだこの女性は!?アリスは驚愕しながら、もう一度詠唱を唱える。
「『全ての精霊よ、我が詠唱者『アリス・マーマリア』の体を治し給え、我は全ての精霊の王、『フェリア』の名を紡ぐ者なり、我の命を聞いて、我が傷を治せ』!(今度こそ!)」
アリスはそう言って、何とか顔面の腐敗臭が消える、一体何をしたんだ?アリスがそう思い、胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性に問う。
「あ、アンタ……アンタは私やお兄ちゃん達に何をしたんだ!?(さっさと答えろ!)」
「えっ……!?何で私の能力が効かないの!?何で何で何で!?」
「……人の話を聞けよぉ?(呆れた)」
アリスはその場で溜息を吐いて、三人の体を詠唱して、回復させる。
「す、すまない……」
「あ、有難うアリスちゃん……」
「サンキュー、アリスちゃん!」
先宮、弓華、祐介の順番で言葉を発す、だがアリスにはそんな事どうでもいい、今は『目の前の胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性の能力』について知りたいのだ。
アリスはそう思いながら厳魁を見る、厳魁はあまりの腐敗臭に気絶していた。
「……はぁ、面倒だ、ねぇ、お姉さん、貴方の能力は何?(さっさと答えろ)」
アリスの二度目の質問に胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性が遂に答える。
「えっ……?私の能力?私の能力は……『腐敗させる能力』だぁ!!」
胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性は大声で叫んで、能力を発動しようとした、だが、何故か発動出来なかった、何故だ?そう思っていると、アリスが逆に能力を発動していた。
「ま、間に合った……!お姉さんゴメンね?貴方の能力のエネルギーをベクトル変更して、髪が伸びるエネルギーにベクトル変更させてもらったよ……(あぶねぇ!)」
「えっ……?」
アリスの発言を聞き、意味が一瞬理解出来なかった、そしてアリスが続けて言う。
「つまり、今さっき能力を発動しようとした、だけど、私が急いで能力が発動するエネルギーを髪の毛が伸びるエネルギーに変更した訳、だから能力は発動出来なかった、という訳、何とか間に合ったよ(セーフ)」
「はぁ……?」
何とか言葉を理解した胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性はアリスに言う。
「つまり何をやっても貴方には勝てない、つまり私の負け?」
「うん、そうだよ(終わりだね)」
アリスの発言を聞いて、涙を流す胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性、そしてハッと思い出して、胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性は立ち上がってアリスに走って近付く。
「ねぇねぇ、助けて助けて!わ、私……!」
「誰も助けない」
そう言って階段から一人の少年が現れ、胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性の頭を爆発させる、飛び散る脳味噌、脳漿、脳髄、眼球、血液を浴び、アリスはその場で目を見開いて驚愕するしかない。
「何だよ何だよ、この施設の人間って此処迄弱いのかよぉ?つっまんねぇの」
欠伸をしながら一人の少年が呟く、そして一人の少年が四人に言う。
「なぁ、俺と遊ぼうぜ?破壊ごっこで?」
そう言う一人の少年に対して、身構えるアリス、アリスはこの一人の少年に勝てるかは分からない──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.123 )
- 日時: 2017/07/29 21:26
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「あ、アンタ……何をしたァ!?(お前は何を!?)」
顔面に鮮血が付いたアリスが一人の少年に怒鳴る、すると一人の少年は簡単に答える。
「『何』って?そんなのかんたんじゃん?『頭部を破壊した』迄さ?」
「えっ?『頭部を破壊』?な、何で……?」
一人の少年の言葉に対し、祐介が声を出す、すると一人の少年は両手を出し、掌底を上にし、手の平を見せ、『さぁ?』と言った様なポーズをする。
「なぁにぃ?まだ分かってないのぉ?簡単なんだって……だって、『あの女があんた等侵入者を始末出来なかった』からさ……だから俺が始末したんだよ、代わりにな」
「!?(巫山戯るな!)」
アリスの怒りが頂点になった、そして呪文を詠唱し、胸元がはだけた煌びやかなドレスを纏った女性の頭部を元に戻す。
「おや?それが『魔法』って奴かな?初めて見たぜ」
「『魔法』って何で知っているの?(不思議)」
一人の少年の呟きを見逃さなかったアリスは不思議そうに返答する。
「んぁ?あー……そういや何も言っていなかったっけ……実はさ?『あんた等侵入者がこの施設に入ってきた時からずっと監視カメラで確認していた』んだよ、だから、会話もばっちり!名前も分かるぜ?あんたはアリス、俺に声を掛けてきたおっさんが祐介、其処のライダースーツの女が弓華、そして髭が生えたおっさんが先宮ってな……んで、其処に寝転がっているのが厳魁さんだ」
「!?な、何だと!?ずっとずっと監視されていたって訳かよ!?」
一人の少年の発言を聞き、先宮が声を荒げて怒鳴る、先宮の発言を受け、静かに頷く一人の少年。
「まぁ、そういうこった……だから、もう帰ってくんねぇ?俺だって、お前等と戦いたいぜ?だけれど、『俺と戦っても敗北の道しか見えない』んだぜ?だから諦めた方がいいんだ、いいか?これは警告、じゃない、『忠告』だ、分かってくれ」
「分かるも何も……俺はこの施設を壊しに来たんだ!おいおい、と帰れる訳が無い!」
一人の少年の言葉に反論する祐介、そして先宮が言う。
「そ、そうだそうだ!俺達はそう易々と帰る事が出来ない!」
「うるっせぇなぁ!俺がここ迄譲歩してやってんだ!少しは聞き入れろ!」
先宮の発言を受け、一人の少年は激怒して、怒鳴った、すると弓華が言う。
「ぎゃ、逆に聞きたい、『何で先に進んではいけない』んだ?」
「…………」
弓華の発言に無言になる一人の少年、アリスは無言の間に一人の少年の背後の厳魁に『魔法』を使用し、回復させる。
「う、うーん……臭いが……消えた?」
厳魁がアリスの力によって、体力を回復させ、その場で起き上がる、すると目の前の人物に厳魁は驚愕する。
「き、君は!?」
「んぁ?あぁ、厳魁さんか、お久し振りだぜ……いい目覚めだったか?」
「……いや、そこ迄いい目覚めじゃなかったな、逆に悪い目覚めだったかもしれない……」
「そうかそうか、それならちゃんと家に帰って寝た方が良いぜ?だから今から帰れ、これは警告じゃない、『忠告』だ」
厳魁にも同じ事を言う一人の少年、すると祐介が二人の中を割って入る。
「え、えーと……二人は何の関わりが?」
「ん?あぁ、そういえば言っていなかったね、彼は僕の弟、優と遊んでくれた子だよ」
「へぇ……」
祐介はそう言って、顎に手を当てる、いや、そんな事をしている場合では無いだろ!祐介はそう思い、一人の少年に声をかける。
「な、なぁ、少年よ?俺達はこの施設を壊す為に頑張っているんだ、邪魔はしないでくれ?」
「邪魔じゃないよ、『忠告』だって……何度言えば分かるんだ!いい加減に分かれよ!これ以上進んだら……この女より強い能力者の能力によって、お前達が粉塵になるかも知れないんだぞ!?俺は『忠告』した!だから分かってくれ!」
「分からない!」
いきなりの大声で一人の少年は身を震わせて驚く、それもその筈、大声を出したのは『厳魁だった』からだ、厳魁の大声で一人の少年は驚いたのだった。
「ゴメンね……それだけは分からないんだ、僕は色々な能力者を見てきた、そしてこの施設で死んでいった……僕はそれを少しでも阻止したいんだ!君なら分かってくれるよな!?なぁ!?」
厳魁が一人の少年に抱き付いて涙を流す、一人の少年は『うわ、うわ……』と口を震わせながら体を小刻みに震わせている、どちらを取るか、どちらを捨てるか……侵入者排除か、先に進ませるか……一人の少年の中で二つの選択がぐるぐると回転していた。
「うわ、うわわ……!ゴメン厳魁さん!それでも俺はこの施設の人間!侵入者は排除するって……排除するって……!」
一人の少年は涙を流しながら抱き付いている厳魁を突き放す、すると厳魁は微笑んだ表情で涙を拭う。
「やっぱり君も施設側の人間になったか……!いや、後悔も何も僕はしていない、だけれど、何時でも侵入者側の、いや、僕達の方、施設を破壊する側に来て良いんだよ?」
「う、うん……!」
厳魁の言葉を聞いて、涙を拭き取る一人の少年、そして一人の少年は祐介達四人を見つめて強く発言する。
「さぁ、かかってこい侵入者共!俺が倒してやる!」
そう言って一人の少年は戦闘態勢になる、祐介達も戦闘態勢になり、祐介達と一人の少年、どちらが勝つか、分からない──
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