コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 世界終了ハウマッチ!?
- 日時: 2015/10/28 20:57
- 名前: 彩都 (ID: vKymDq2V)
初めまして、彩都(サイト)と申します。
四作目です。
帰宅途中に思い付いた五分クオリティです。
気楽にお読み下さい。
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- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.274 )
- 日時: 2018/07/21 23:16
- 名前: 彩都 (ID: ???)
どくん、どくん、心臓が高鳴るのを祐介は感じた、何だこの心臓の高鳴りは?不思議に思いながら、息を思いっきり吸う、するとむわぁ、と、口の中、鼻の中で吸った空気が温かかった、温(ぬる)いと言えば温(ぬる)い、熱いと言えば熱い、そんな感覚だった、そんな感覚を覚えながら、祐介は『あっ』と、思った、それはアリスの格好だった、アリスは基本的に足にスリットが入った、腰から上、上半身がピチピチなドレスを着ている、色は黒の様に見えるが、光の反射で紫色にも見える服装だった、其処から黒のマント、黒の帽子を着用していて、『完全に服装が熱を集める服装』である!灼熱の様に暑くなる国、日本にとっては、間違った格好である事は明白だった、そんなアリスだが、祐介は厭な予感を考えていた、それは『体温上昇』である、基本的に祐介、春華、先宮さんの様に、中学生、高校生、大人になれば、体が勝手に体温調節をしてくれるが、まだアリスは小学生なのだ、小学生、特に低学年、10歳未満の少年少女──正確には幼年幼女というべきか──はあまり体温調整が出来ない、なので、熱中症によく掛かりやすい──それと一緒で、年配の老年老女も、体温調節が出来ずに熱中症に掛かり、幼年幼女より、体がでかく、我慢する事も有るので、何時の間にか倒れて、死んでしまう、というケースが多い、そんな事を祐介は新聞やネットの記事を見て、知っていたので、祐介はアリスの事を考えた、『大丈夫だろうか?』、『この迷路を出たらすぐに水分補給を行わなきゃダメかな?』、そんな事を考えていた、そして、祐介はアリスの顔を、頭部をずっと、見続け、汗が出ていないかを確認する、だが、アリスは『少したりとも『暑い』という表情をしておらず、『暑いな』、とも、言っていない』事を思い出す、はて?これはどういう事なのだろうか?祐介はそう考え、顎に手を当てる、一体どう言う事だ……?祐介はそんな事を考えている内にとある事を思い付いた、『もしかして『魔法』を使っているのか……?』と、思った、もしも、もしもだ、もしも『冷血魔法』とかがあったらどうだろうか?『文字通りの『冷血魔法』』である、『血を冷たくする』『魔法』である、もしもそういう『魔法』が有ったら、そりゃ、暑い体も涼しくはなるだろう、もしくはマントの内側に小さな扇風機みたいな物があり、それで、涼しんでいる……?そう言う可能性もあるだろう、最悪普通に『冷風魔法』を使って、自身だけ涼しい思いをしているかもしれない、それは祐介には分からないが、『魔法』を使っている、もしくは、我慢している、の、どちらかになるだろう、祐介はそう判断し、額の汗を拭う、それにしても暑いなぁ?完全に蒸し焼き状態だ、これが『あさりの酒蒸し』状態か、と、思いながら、一気に息を吐き、周りを見回す、ふむ、近くに人の声が聞こえるから、多分もうすぐ出口なんだろうけど、未だに出口には近づいていないよなぁ?迷路上、そう簡単には行かないよなぁ?祐介はそんな事を考えながら、前に進んでは、行き止まり、元の道に戻って、左右の道へ曲がり、行き止まり、元の道に戻って、左右の道の内、残った方へと向かい、行き止まり、元の道に戻って、また元の道に戻ってを、繰り返していた、それにしても、案外ゴールが遠いなぁ……?そう思いながら、色々な道を曲がっては行き止って、元の道に戻って、また曲がる事を繰り返す、それにしても、春華ちゃんや先宮さんはもうとっくのうちにゴールでもしているのだろうか?出口で冷たい物でも水分補給でもしているのだろうか?もしくはアイスを食べながら、氷水が入ったケースの中に足を突っ込んでいるのかもしれないなぁ?ゴールしていたら困るなぁ?祐介は厭な事ばっかりを思い、溜息を吐いていた、……それにしても、本当に広い迷路だ、こんな迷路、作るのに、何日位かかるんだろうか?祐介は春華、先宮さんの事を考えないようにして、迷路の広さの事を考えていた、凄い広いよなぁ?作るにしても、相当の人件費、体力、人数が必要だよなぁ、もしも『たった数人で、数日以内に、このサイズの迷路を作って下さい』とか、上司に言われたらどうだろうか?自分なら完全に激怒して、退社するなぁ、祐介は迷路製作者の苦労の事を考えるが、流石に数人で迷路を、数日以内に作るのは可笑しい事には、気がついていなかった、そして、祐介が、『此処の迷路作った人、大変だよなぁ』と、溜息を吐く、だが、祐介は勘違いしたまま話を進めているので、誰も訂正、間違いを指摘する人も居ぬまま、話は勝手に進んでいる、そして祐介はアリスと共に前に進んでいき、『行き止まりが無い』事に感動する、これだよこれ?これが普通の迷路なんだ!そう思って、右に曲がると、すぐに行き止まりが見付かり、『マジかよ……!?』と、驚愕してしまう、そして、祐介とアリスはまた来た道を引き返す──祐介は『何でこうなるんだよぉ!?』と、心の中で叫んだ──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.275 )
- 日時: 2018/07/22 23:30
- 名前: 彩都 (ID: ???)
面倒だ、祐介はそう思いながら、アリスと共に迷路を進んでいた、そして、汗一つ出ていないアリスを見、『凄いな、アリスちゃんは』と、呆れる。
「はぁ、暑いなぁ?」
祐介が静かに言葉を漏らした、すると、アリスが言う。
「大丈夫?氷食べる?(『魔法』で生み出すよ?)」
アリスの発言を受け、『いや、いい』と、返答する祐介、流石に今は氷ではなく、アイスが欲しい、アイスクリームの方だ、そう思っていると、アリスがまたも言う。
「じゃあ、『冷房魔法』でも受ける?(涼しいよ?)」
「れ、『冷房魔法』……?い、一体それはどんな『魔法』なんだぁ?」
首を傾げて言う祐介に対し、『えーとねぇ、『冷房魔法』はねぇ(簡単に説明するとぉ)』と、アリスが説明する。
「大まかに説明すれば、『全身でクーラーに当たるような魔法』の事だよ、この部屋に入ってから、私は自分の体に発動しているよ、お兄ちゃんもどう?(どうする?発動する?)」
「……あぁ、出来るんなら、かけてくれると有難い」
祐介はそう言って、アリスに甘える、流石にこの暑さは耐えられないからだ、そしてアリスが杖を取り出し、祐介の方に杖を向け、呪文を唱える、だが、普通の人間である祐介には聞き取れない呪文だった。
「えいっ(これでかかる)」
「最後えいって……」
祐介は最後の発言を受け、少々呆れてしまう、だが、呆れた途端、すぐに体が冷えるのを感じた、そして、額の汗が冷たく感じる、えーと、これは……クーラーに直接掛かっている感じだ、祐介はそんな感覚を覚えた。
「おぉー、涼しいぃー!有難う!アリスちゃん!」
祐介はその場でアリスに感謝する、すると、アリスは『これで大丈V(だいじょうぶい)(『冷房魔法』、使えるでしょう?)』と、返答する。
「凄いな、この『魔法』……ってか、『魔法』って結構便利だなぁ?でも、どうして、表舞台に出ないんだ?特にアリスちゃんみたいな魔女がよく使うイメージだけど?」
祐介が不思議そうに言うと、アリスは『まぁ、仕方無いよ、『あまり表舞台に出せる代物』じゃないからね?(結構面倒なんだよねぇ?)』と、返答する。
「まず、『魔法』を使うには、『魔力』がいる訳、これは『正確には』って事なんだけど、逆に『悪魔』と、契約して、『魔力』の前借り……というか、『魔力』の供給をしてもらったりして、『魔法』ってのは、使えるんだけど……この『悪魔』の契約や、『魔力』を高める方法、更に『魔法』を『魔術書』無しで使う方法、それらが結構ブラックなんだよねぇ?だから、表舞台には出せないのさ?特に!『悪魔』は基本的に表に出たがらないんだ!だから、今、『悪魔』を召喚したら、見世物になるでしょ!?今時の地球人はそうでしょ!?だから、『悪魔』の為にも、あまり公(おおやけ)に、表舞台に出せないんだよ!(そうなんですぅ!)」
「え、えと、お、おぅ、良く分かった……でも、それは『悪魔』単体だろ?じゃあ、他の方法だと、『魔法』を表に出せるんじゃないか?『魔力』を高める方法とかさぁ?」
「まぁ、それは公表出来る奴、出来ない奴、二つあるね、私の家族の場合は公(おおやけ)に出来るけど、他の魔女のやり方は表に出せない可能性もある」
「成程、じゃあ、アリスちゃんがやっている方法を教えてくれる?」
祐介がそう言うと、『まぁ、いいけれど、真似しないでね?(マジでするな)』と、釘を打ち、やり方を言う。
「えーと、大まかに言えば、全裸になって、下着姿になる、次にサウナのような熱い部屋に向かい、禅みたいな事をします、それをして、何時間かすると、『魔力』は高まります、まぁ、ヨガをしているみたいなもんだね(簡単説明)」
「マジかよ!?そんな簡単に『魔力』高められるの!?」
衝撃を受ける祐介に対し、『まぁ、これは簡単な方だけどね?(シンプルだから、『魔力』の高まるスピードは遅いけど)』と、言う。
「じゃ、じゃあ、他の方法は?」
「他の方法?そうだなぁ、グロいけど、聞く?(聞く?)」
「えっ?グロい?マジか?でも、気になるから聞く」
「分かった、まず、二つ紹介するよ、一つ目は『生娘(きむすめ)の血を飲む』、生娘ってのはー(大まかに言えばー)」
「い、いや!意味は知っているから!それで!?二つ目は!?」
「二つ目ー?二つ目はー『同じ存在を食べる』事、まぁ、魔女を食べるって行為だね?カニバリズムだね?(グロいでしょー?)」
「……マジかぁ?」
「マジだよぉ?ねぇグロいでしょー?(おぉ、グロい)」
「グロいなぁ……」
「だよねー、でも、私は両方したくないなぁ、人を傷付けたくないし、生きているから、殺害もしたくない(私だって人間だ、善悪の区別はあるしね?)」
アリスの発言に祐介も静かに頷く、そうだよな、普通傷付けるとか、アウトだよな?祐介はそんな事を思いながら、祐介達は『冷房魔法』を受けて、快適に迷路を攻略して行く。
そして、祐介は思う、アリスの話で分かった事は、『魔力』を高めるには、カニバリズムか、生娘の血を飲む事……ってか、『悪魔』って、本当に実在したんだ……知らなかったなぁ……これは心の中に秘めておこう、祐介はそう思いながら、アリスの話を興味深く、聞いて、心の扉の中に収納した──この事は先宮さんや春華ちゃんにも言えないなぁ?そう思いながら──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.276 )
- 日時: 2018/07/25 23:29
- 名前: 彩都 (ID: ???)
祐介はアリスに『魔力』の増大法を教えて貰ったが、あまりにもグロテスクな内容に、他の人には教えられないと、判断した。
そんな時だった。
アリスが、急に声を出した。
「あっ(あっ)」
「んっ?どうしたの、アリスちゃん?」
祐介が首を傾げると、アリスが『今、此処で『迷路攻略魔法』を作れば良いんじゃね?って思った(ナイスアイディア!)』と、言う。
「……流石に卑怯だなぁ?ってか、そう簡単に『魔法』って作れるの……?」
「まぁ、作れない事は無いね、でも、時間が掛かる──まぁ、『虫除魔法』みたいに、簡単な『魔法』なら、一時間で作れる、基本的にギターのコードみたいなもんで、『魔法』や『魔法陣』にも、型がある、その型に合わせて、嵌め込んでいけば、出来るからね?案外簡単な場合もあるんだよ、だから、大まかに言っちゃえば、『魔法』を扱う家ごとに、特殊な『魔法』、『魔法陣』があるんだ(珍しいでしょ?)」
「へぇ、『魔法陣』もあるのか……基本的にアリスちゃんの『魔法』って、詠唱メインだから、『魔法陣』を使っている場面とか見た事が無いなぁ?」
祐介がそう言うと、『まぁね?大体の『魔法』や『魔法陣』はこの杖に登録しているから(まるで携帯だね)』と、言う。
「成程、登録しているのか」
「うん、そう言う事?だから、何時でも便利なのさ!(えっへん!)」
「ほぅ……じゃあ、新しい『魔法』や『魔法陣』を作る時はこの杖に新規登録するって事?」
「うん、そう言う事、でも、杖にも登録数があるから、その度に入れ替えないといけないけどね?その為に一番最後の方に『変換魔法』を登録して、色々な杖と関係を持たないといけないんだ(地味に面倒だけど)」
「へぇ……大体一本の杖で、何個位の『魔法』、『魔法陣』が登録出来るの?」
祐介がアリスに言うと、アリスは唸りながら答える。
「そうだなぁ……一般的な『魔法』は百個位かなぁ?んで、『魔法陣』は少し特殊で、『魔法』よりも案外でかいから、その分減る、多分五十個程度かなぁ?(私の場合はね?)」
「成程、案外収納出来るんだなぁ?」
祐介がそう言うと、『いやいや?(馬鹿な事は言うな)』と、アリスが返答する。
「これは私の場合の問題だからね?もっと、高レベルな『魔法使い』、『魔女』になれば、この杖だけで、一万種類の『魔法』、『魔法陣』を登録する事が出来るよぉ?(まぁ、まだ、私はそのステージに立っていないけど)」
アリスの発言を聞いて、『一万!?』と、驚愕の声を上げる祐介。
「しー!声がでかい!(黙れ!)」
「わ、分かっているけど、一万種類は凄いなぁ……!んで、そういえば、その杖って、何処で売っている杖なの?」
ふと、祐介が杖の種類に首を傾げる、すると、アリスは、杖を見ながら、首を傾げ、発言する。
「……さぁ?一応これはお母さんが持っていた杖だからね?それを譲ってもらったから……でも、貰ったと言っても、登録されていない奴だけどね?軽く十本は貰った(案外軽いから、持ち運びに便利!)」
「お母さん、か……ん?と言う事は、アリスちゃんのお母さんも『魔法使い』、『魔女』って事?」
「うん(そりゃそうだ)」
「成程……んで、お母さんがこの杖を買っている姿、見た事が無いの?」
「うん、一応はね?一応この杖、大量買いするから、安いとは思うけれど……どうなんだろうねぇ?(分からない)」
祐介はアリスと会話していて、アリスの母親が『魔法使い』、『魔女』と、知る、じゃ、じゃあ、アリスちゃんも『魔女モード』になっているから、あの姿によく似ているのかな?も、もしかして巨乳……?祐介がそんな事を思っていると、アリスが、『お兄ちゃん?もう先に進もう?(早く早くー)』と、言う。
「えっ?あ、あぁ、そうだね……」
アリスの手に引っ張られ、祐介は先に進む──一体何時、ゴールするか、それは分からない──
はぁはぁ、はぁはぁと、春華、先宮さんペアは息を切らしながら歩いていた。
それもその筈、『クーラーの冷風が当たっていないので、体が熱くなっている』からだった。
熱いなぁ、熱いなぁ?二人はそう思いながら、先へ先へと進み、行き止まりに到着する。
「うーわ、行き止まりぃ?」
「マジかぁ……面倒だぁ?」
先宮さんは春華の発言を受け、溜息を吐く、そして、春華は『だよねぇ?』と、呟く。
「それにしても、本当にクーラーが効いていないなぁ?何で迷路製作者はそんな事に気がつかないのか……?」
呆れながら、春華は元の道に戻る、そして、先宮さんが『知るかよぉ?』と、溜息を吐いて返答する。
「いや、私も分からないよ……?」
先宮さんの発言に春華は淡々と答え、元の道に戻る、そして、今度は左へと曲がる。
「あーもう、ゴールしたら、冷たい、キンキンのアイス食べたぁいぃー!」
「俺もぉ……冷たい水、いや、冷たいスポドリ飲みてぇなぁ……」
春華と先宮さんはそんな事を言いながら、のんびりと歩き続ける──先宮さん、春華ペアが祐介、アリスペアより先にゴールするかは分からない──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.277 )
- 日時: 2018/07/28 23:21
- 名前: 彩都 (ID: ???)
春華、先宮さんペアが暑さで苦しんでいる中、祐介、アリスペアはのんびりと、歩いていた、暑くなれば、アリスの『魔法』を使用し、体を冷やせば良いからだ。
そして二人はのんびりと進んでいき、立ち止まって休憩する、歩き過ぎても疲れるからだ。
「はぁ、疲れたぁ……それにしても、結構歩いたなぁ?どれだけ歩いたんだろう?」
「さぁ?でも、結構進んでいるよ?そうだなぁ?軽く、半分は進んだんじゃないかなぁ?でも、まだまだ道は長いけれどねぇ……?(まぁ、予想だけどねぇ)」
「成程なぁ……まだまだかぁ……先は長いねぇ……」
祐介はアリスの説明を受けて、納得する、それにしても、半分は進んだんか、ってか、本当に広い迷路だなぁ?祐介はそう思いながら、額の汗を拭う、結構体力を消費しているが、ぶっ倒れるレベルの消費では無いので、大丈夫だが……一番の問題はアリスだ、アリスはまだ幼い、だから、自分よりかは体力が無いだろう、祐介はそう判断し、唾を飲み込んで、周りを確認する。
周りは緑色の壁で進む道が決まっている、いや、決まっているのは、迷路だからそりゃそうだろう、祐介はそう判断して、欠伸をして、頭を掻く。
「あー、面倒な迷路だなぁ?中々に面倒だ」
「そりゃ、そうだろうよ?迷路だし……(汗)」
アリスはそう言って、祐介に呆れる、そして、アリスが続けて言う。
「さて、それじゃあ、少しでも先に進もうか?春華お姉ちゃんに追い付きたいし?(お兄ちゃんもそうでしょう?)」
「うぅむ……確かにそれもそうなんだよなぁ?二人に追い付かない限り、自分達は先に進めないし……」
祐介はアリスの発言を受けて、静かに納得する。
それにしても、まだ半分と予想しているが、実際はどうなんだろうか?少しでもゴールに近づいているのだろうか?祐介はそう思いながら、深呼吸し、アリスと共に進む──
「はぁ……ゴールが見当たらない……」
春華はそう呟きながら、猫背で歩く、そんな中、先宮さんが、周りを見ながら、静かに考える、普通なら、右手側の壁に手を当て、伝って歩けば良い、でも、それって何かこのゲームじゃ通用しない気がする、どうしてだ?何と言うか……『有り得ない迷路』だからか……?でも、『有り得ない迷路』って何なんだぁ?先宮さんはそう思いながら、緑色の壁に手を当てた、すると、『!?』と、吃驚し、手を離してしまう。
「……どうしたの?」
首を傾げる春華に対し、先宮さんは『あ、あぁ、いや、何でもない……』と、取り乱した事をなかった事にする、そして、先宮さんはその場で壁をノックし、『音の反響』を確認する──あっ、成程……そう言う『所』か……先宮さんはそう判断し、ノックしながら、春華に着いて行く──そして、春華が間違った道へ進もうとすると、『こっちだ』と、言って、道を正す──
ノックの音が聞こえた、一体誰がノックをしているのだろうか?それにしても近いなぁ?祐介はそう思いながら、壁に耳を当てて、ノック音を聞く、そして、『案外近くに居るなぁ』と、思いながら、耳を壁から離す。
「……何やってんの?(馬鹿になった?)」
「えっと……その、急に耳を当てたくなって」
「狂ってるなぁ?(元からか)」
「狂っては……」
アリスの発言に戸惑う祐介、コイツ、何で外国人なのに、こんなに日本語達者で、こんなに日本語知ってんだ?祐介は内心焦りながら、緑色の壁にノックしてみる、すると、祐介はその場で『あっ……!』と、理解する。
「成程……『ノックする』って事は、こう言う事だったのか……!!」
祐介はその場で理解し、ノックをした人に感謝する──これで、これで、少しは攻略が簡単になった!祐介はそう思いながら、左の方へと、先に向かい、壁にノックする、そんな祐介を見て、アリスは『遂に狂ったかぁ(きっちー)』と、思っていた──
「ん?何処からかノック音が?」
不思議そうにノック音を聞く先宮さん、いやまぁ、先にノック音を立てたのは自分なんだけど……って、そうじゃない、誰かが『ノック音の秘密』に気付いたって事だ!先宮さんはそう思いながら、『バレたなぁ』と、思った、すると、春華が言う。
「お父さんは一体何をやっているの?」
「えっ?いや、ノック」
「扉じゃないのに?」
「壁でもするんだよ、もしも発泡スチロールの壁だったらどうする?すぐに脱出が出来るだろ?」
「ふぅむ……確かにそれもそうなんだけどぉ……流石にこの壁じゃあ、ノックしても無駄じゃない?ほら、だって、この壁、木で出来た壁でしょ?それをスプレーやペンキで塗っただけの簡単壁」
「果たしてそれはどうかな?」
先宮さんはそう言って、人差し指を立てて、発言する。
「確かに『木で出来た壁』に見えるかもしれない、だけれど、だけれど!春華よ、お前はもう少し見落としているぞ?……まぁ、百聞は一見に如かず、とりあえず、壁にノックしてみなさい」
「えぇっ……?」
春華は先宮さんに言われ、仕方なくノックする、そして『えっ?』と、言葉を漏らし、何度も何度もノックする──先宮さんは『分かったか』と、判断し、安堵した──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.278 )
- 日時: 2018/07/29 23:07
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「えっ?嘘でしょ……?お、お父さん、こ、これって……?」
「春華、分かったか?」
「分かったかって……そう言う問題じゃなくて、『本当にこれでいいの』っていう意味で頭が一杯なんだけど……?」
そう言って、春華が、戸惑う、そして、先宮さんは静かに言う。
「あぁ、『本当にこれでいい』んだ」
そう言う先宮さんに対し、続けて、言葉を言う。
「そう!この迷路のもう一つの脱出方法!それは、『音の反響』なんだ!この『音の反響』を頼りに進んでいけば、『外か否か』が分かる!」
先宮さんは拳を作って笑顔になる、成程……確かに『音の反響』で、『内と外』じゃあ、音が違う……!流石お父さんだなぁ?春華はそう思いながら、ノックしながら進む先宮さんに衝撃を受ける、流石父親、流石、春華の倍生きてきた価値が、意味がある、春華はそう思いながら、先宮さんの背中を追った──
「……ん?音が増えた……?」
祐介はそう言って、壁に耳を当てた、すると、アリスが不思議そうに祐介を見る。
「…………(何やってんだ?)」
アリスが不思議そうに祐介を見ていると、視線に気付いた祐介が言う。
「……な、何?」
「い、いや……何か……何をしているのかなぁ?と……(変な事しているしぃ?)」
祐介の発言を聞いて、アリスが静かに返答する、成程、『何をしているのか、分からない』かぁ……祐介はそう思いながら、壁から耳を離し、音の方を向く。
あっちもあっちで、『数打ちゃ当たる』戦法を使っているのかなぁ?祐介はそう思いながら、額の汗を拭う。
「お兄ちゃん、『冷房魔法』、使う?(使用しますか、しませんか?)」
額の汗を拭った事に気がついたアリスが祐介に言う、アリスの発言を聞いた祐介は少し悩んだ、春華、先宮さんペアはそもそも『冷房魔法』をアリスだけが使っている事を知らないし、逆に自分とアリスが使って、あのペアが使わないのは、理不尽であるし、不公平でもある、なので、自分が使うのはアウトなんじゃ?と。
だが、実際に暑いもんは暑いのだ、あの二人に隠せば、良いんじゃないだろうか?祐介はそうも思った、なので、祐介はその場で少々悩んだ、隠れて使用するか、アリスだけに使用させるか……結構重要な問題だったので、結構時間を掛けて考えた気がする、多分。
そして祐介は顎に手を当てて、何秒か消費して、静かにアリスに言う。
「……アリスちゃん」
「んー?どうしたのー?(決めたー?)」
祐介がアリスの名を言うと、アリスは首を傾げながら祐介の顔を覗いた、そして、祐介は静かにアリスに向かって、発言した。
「アリスちゃん……俺は『冷房魔法』を使わないよ、アリスちゃんだけ使えば良いさ」
「……そう?分かった、でも、その選択、間違っても、訂正も修正も出来ないよ?それでもいいの?お兄ちゃんはその選択でいいの?私は知らないよ?数秒先の未来を?(私でも分からんよ?)」
「いや?分からなくても良いや、それでも自分は耐える、耐え切ってみせる!それが男なんだ!」
アリスの発言に祐介は静かに、強く返答し、頷く、そして、アリスは祐介のその姿を見て、『まぁ、耐えそうだなぁ(多分だけど)』と、思った──
「ふぅ、結構進んだなぁ?それにしても、ノックしながら進むと、本当に近付いた気がするなぁ?」
先宮さんがそう言って、周りを確認する──だが、周りは緑一面の壁しかないが──実際ノックしながら進んでいる方が、ノックしていない時よりも、ゴールに近づいているのは明白だったが。
ゴールに近付けば近付く程、音が変わるので、道の取捨選択が容易だった、容易過ぎる取捨選択に、先宮さんは喜んでいた。
「…………」
矢張り、このノック法、案外使えるなぁ……春華は静かにそう思いながら、顎に手を当てる、そして、先宮さんがふと、春華に言った。
「……なぁ、春華?」
「……んー?何ぃ?」
不思議そうに言う春華に対し、先宮さんは静かに言葉を発した。
「学校はぁ……学校はどうだぁ?楽しい、かぁ……?」
ふと、その発言をした先宮さんに対し、春華は静かに思った、『急にどうしたのだろう?』と。流石にいじめ問題とか、学校生活に不慣れって事を知りたいのだろうか?でも、それを聞いても、意味が分からない、言った所で、何か解決策を言うのだろうか?春華はそう思いながら、ゆっくりと先宮さんに返答した。
「そう、だなぁ……別段、楽しくも無いし、辛くも無いし、何も無いなぁ?ただ、毎日の宿題や毎日の勉強という面倒な奴は嫌いだけどね?」
「……ははっ、確かに勉強はお父さんも嫌いだなぁ?この世から消えれば良いのに?大人になっても使える知識、使える教科は限られていくっていうのに……」
春華の発言に対し、先宮さんは面倒臭そうに発言する、矢張り父、勉強が嫌いなんだなぁ?と、思う、だが、どうして、頭を一番使いそうな、警察っていう職業を勤めているのだろうか?それは春華には分からなかったが、それでも、『警察になりたかった理由』もあるだろう、と、判断し、先に進む先宮さんの背中を追う──何時になったらゴール出来るだろうか?それは春華、先宮さんには分からない──
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