コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 世界終了ハウマッチ!?
- 日時: 2015/10/28 20:57
- 名前: 彩都 (ID: vKymDq2V)
初めまして、彩都(サイト)と申します。
四作目です。
帰宅途中に思い付いた五分クオリティです。
気楽にお読み下さい。
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- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.259 )
- 日時: 2018/06/16 23:49
- 名前: 彩都 (ID: HTIJ/iaZ)
余る事は無い、と言っても、『必ずしも余らない』訳では無いし、『必ず余る』とも限らない。
実際は分からないのだ、最悪『先宮さんと祐介のブロックを組み合わせて、回答を作る』可能性もあるからだ…………いや、流石にそれはない、それなら、一人のプレイヤーが『何回も何回もクイズを受けたり謎を解いたりしなければならない』からだ、なので、『二回以上もブロックを取りに行く』のはないだろう。
……それにしても、このパズルが分からない自分は一体全体どうすれば良いのだろうか?祐介はそう思いながら床に置いた『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『!』、『い』、『こ』の十個のブロックを見つめる。
……ん?『!』のブロックがある、このブロックは何なんだろうか?祐介は分からなかった、多分途中で使うかもしれないな、と、判断した、更に『こ』のブロックが二つあるのにも気付いた。
と言う事は『こ』を二回使うパスワードという事になる、でも、そんなパスワード、どう思いつくだろうか?そもそも閃きがなければ、このパズルを解くのは不可能では無いだろうか?祐介はそう判断し、『はぁ』と、溜息を吐いた。
「……祐介さん、難しいですか?」
ふと、春華が祐介に声を掛けた、腕を組んでいた祐介は顔を少し後ろに下げ、後ろの春華に返答する。
「……まぁ、ある程度はね?流石に俺じゃあお手上げだ、俺はこういうパズル問題、穴埋め問題、パスワード系が苦手でなぁ?どうだ?春華ちゃん、少し試してみるか?」
「えっ?良いんですか?じゃあ、試してみますね」
快活に言う春華の発言を受け、祐介はその場から立ち上がって、後ろに移動し、春華を前に移動させ、春華は四つん這いで、『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『!』、『い』、『こ』のブロックを見つめる。
春華は適当にブロックを触り、『く』、『や』、『り』と、文字を制作するが、残りの七つは触らない。
そして何かが思い付いたのか、春華は『こ』、『く』、『う』、『!』と、文字を作る、続けて、『せ』、『い』、『こ』と、文字を作って、諦める。
「……無理ですね!」
「お、おぅ……」
結構正解に近いかもしれないと思ったが、最後の『せ』、『い』、『こ』だと、『う』が欲しかった、だが、『う』自体、もう使用しているので、もう使えない。
「難しいですねぇ……この問題、回答があるんでしょうか……?あるなら教えて欲しいですよねぇ?」
「ま、まぁ、そうかもしれないけれど、教えてもらったら、つまらない気がするんだけどなぁ……?」
春華の発言に祐介が的確にツッコミを入れる、するとアリスが『次は私ー!(行くぜぇ!)』と、発言した。
「えっ?アリスちゃん、日本語の文字読めたっけ……?」
「いんや?読めないよ?でも、勘で行ってみようかなぁ、と!(挑戦魂!)」
「…………」
「…………」
「…………」
アリスの発言に祐介、春華、先宮さんは無言を貫いてしまう、そして春華は移動し、後ろのアリスに席を譲る。
「さぁ、どうやって解いてやろうかなぁ!?(ワクワクだぁ!)」
アリスはそう言って、ウキウキでブロックを触る、『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『!』、『い』、『こ』のブロックを器用に弄り、『こ』、『く』、『う』、『せ』、『り』、『こ』、『う』、『い』、『や』、『!』と、弄る。
「……関西弁?」
ふと、祐介が言うと、アリスが『関西弁?(何それ?)』と、首を傾げる。
「語尾に『○○や』とか、『○○やでぇ』とか使う卑しい人種だ、もしもアリスちゃんが日本人と結婚するなら、東京の人間、京都の人間と結婚しなさい?まぁ、京都の人間も関西人に近いけれど」
「……良く分からないけど、日本人とはあまり結婚しない方が良いのかなぁ?(マジか)」
アリスがそう言うと、春華が祐介にツッコミを入れる。
「さ、流石に人種差別はどうかと……?」
「んー?良いんだよ、それ程関西人は悪だ、まぁ、実際の悪は大阪人だけど……和歌山、三重、滋賀、京都、兵庫はあまり悪くないが、大阪人の所為で、関西人全体が悪みたいな扱いされるんだよなぁ……だから、一番の悪は大阪人、一番の被害者は和歌山、三重、滋賀、京都、兵庫なんだよなぁ……」
「そ、それは違う気もしますがねぇ……」
祐介の発言に春華が優しく否定する、そして春華が静かに反論する。
「ほ、ほら!関西の人達だって、美味しい料理を作ったりしているじゃないですか!たこ焼きとか!お好み焼き!奈良漬!湯葉!みかん!柿の葉寿司とか!」
「……たこ焼きは元々大阪の物じゃないし、元々明石、兵庫の明石焼が元ネタだし、お好み焼きも広島だしぃ?」
「じゃあ、奈良漬け、湯葉、みかん!柿の葉寿司は!?」
「え、えと……そもそも柿の葉寿司は好みがあるじゃん、独特の味でさぁ?奈良漬も未成年はあんまり食べれないじゃないか?湯葉も何処でも食べれるし、みかんも湯葉と同じ、何処でも食べれるし……」
「……我侭か!?」
祐介の発言に苛つきを見せる春華、祐介は『わー!待って待って!』と、両手の手の平を前に出して、春華の行動を静止させようとする、そんな二人を見る先宮、アリスは『全く、何をやっているんだ……?』、『何やってんのこの二人?集中出来ないんだけど?(マジで)』と、思っていた──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.260 )
- 日時: 2018/06/17 23:52
- 名前: 彩都 (ID: Re8SsDCb)
「…………(分からない)」
アリスは後ろの二人を無視して、目の前の『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『!』、『い』、『こ』のブロックを見つめていた。
一体全体この文字は読めないが、理解しようとする心は動いていた、だが、読めないので、心は動こうとも、指は、手は動かなかった。
「…………(難しい)」
分からない、よりも『読む』事に難しいと思っていた、理解しようとする心は素晴らしい、だが、『読めなかったら意味が無い』のだ。
「…………(飽きてきた)」
読めないとなると、段々と飽きてきてしまうアリス、『読めないからつまらない』、だから、『飽きてきてしまう』のだ、だが、此処で、諦めても良いのだろうか?と、小学生、低学年の心を持つアリスの反抗心が動く、本当に此処で諦めても良いのだろうか?本当に此処で諦めても良いのだろうか、と、心が叫ぶ、心の中の、反抗心の、アリスが、叫ぶ、『本当に此処で諦めても良いのだろうか』、と!!厭だ、と、小さく思った、どういう意味の『厭だ』なのか?それは、『此処で諦めても良いのだろうか』という質問の、答だった、答えは否、『厭だ』、つまり、『諦めたくない』である、質問、『此処で諦めても良いのだろうか?』、答えは『厭だ』、である、そう思った、その反抗心に、アリスは静かに、同意した、確かに私も諦めたくないし、此処で頑張りたい、アリスはそう思い、虚空を見つめる、何故なら、『祐介、春華に対し、まだ大きな事』をしていないからだ、まだまだ小さい事ばかりしかしていない、もっと、大きな事をして、二人に褒められたい、そう思った、じゃあ、どうするか?簡単だ、『このパズルを解く』という大きな事をすれば良いのだ、だが、そんな大きい事、外国人で、日本の文字が読めないアリスが出来るだろうか?否、しなくちゃならないのである!それが今、アリスが出来る最大限の行動である、だが、日本の文字が読めない、と言う事は目の前の十個のブロック──『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『!』、『い』、『こ』だ──の解読を先にしなければならない、という事、だが、目の前の十個のブロックは実際は『九個のブロック』である、何故なら、アリスは『!』のブロックを『読めていた』からだ、『!』はビックリマークである、驚愕、叫び声の時によく使われる記号である、なので、アリスはこの『!』のマークを読めていたのだ、なので、実際に読むべき、解読すべき文字は『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『い』、『こ』の、九つである、でも、残りの九文字を解読する時間が足りない、何気に時間も経過している、十分、二十分ならまだしても、もう一時間は経過しているだろう、これ以上頭を使っていたら、他の三人も、アリスでさえ知恵熱が出るかもしれないからだ、……万事休すだ、アリスはそう思いながら、その場で冷や汗を拭う、どうする?解読する時間が足りないぞ?もしも此処で『魔法』を使えたら良いが、もしも『魔法』を使った場合、春華お姉ちゃんや祐介お兄ちゃん、最終的には先宮さんが怒ってしまうかもしれない、だから、『魔法』は使えない、ってか、『魔法』が使えないのは矢張り不便だ……アリスはそう思いながら、『はぁ……(どうしたものか)』と、溜息を吐いた、す、少しでも解読出来るように同じ文字を一纏めにしよう……アリスはそう考え、『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『!』、『い』、『こ』を見つめる、すると、『あれっ?『こ』って奴、『う』て奴、二つある……?(マジ?)』と、考える、そして『ん?『い』って奴も『こ』を横にした奴?じゃあ、『こ』は三つある?(まさかの)』と、思う、まさか三つも同じ文字があるとは……アリスはそう判断して、『う』、『こ』を四つ、『い』を一つ退ける、残るのは、『や』、『り』、『く』、『せ』、『!』の五つ、更に『!』を抜いて、『や』、『り』、『く』、『せ』の四つ……四つ共関わりが無いので、独立した文字だ、と、アリスは考える、だが、『う』、『こ』をどけても、矢張り分からないモノは分からない、では、一体どうしようか?そう思っていると、先宮さんが『い』に指差して、アリスに言う。
「アリスちゃん?どうしたの?『う』と『こ』と『い』をどけて?」
「はぁ?え、えーと、同じ文字をどけただけだよ(それがどうかしたの?)」
アリスがそう言うと、先宮さんが『いやいや』と、発言する。
「いやいや、アリスちゃん、『こ』と『い』は違う文字だよ?似てるけど、違うんだ」
先宮さんはそう言って、『こ』みたいに傾けた『い』を元に戻し、傾けた『い』を『り』みたいに縦にする。
「……えっ?マジ?(本当?)」
「あぁ、そうだぜ?平仮名って案外難しいだろ?」
そう言う先宮さんの発言を受けて、アリスは『日本語難しい!!』と、思った。
喋るだけなら、カタコトで喋れるが、文字となると、これは結構大変なんだな……アリスはそう思いながら、『こ』と『い』は違う文字だ、と、記憶する──まさかこんなにも日本語が難しいとは……思わなかった──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.261 )
- 日時: 2018/06/27 22:53
- 名前: 彩都 (ID: ???)
日本語は本当、難しいなぁ、アリスはそう思いながら、額の汗を拭い、地面に置いたブロックを確認する、どけたのを抜いて四文字、さぁ、この四文字、抜いた六文字で一体何が出来るだろうか?一つだけ関連付けられるとしたら、『!』だけ、これを抜いて、残り九文字を解かなければならない。
さぁ、どうやって、解けば良いのだろうか……?アリスがそう思っていると、春華が『んっ?』と、声を出した。
「ど、どうしたの春華ちゃん?」
「そ、そうだな、どうした?」
祐介、先宮さんが春華に声をかける、すると、春華が言う。
「え、えっと……『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『!』、『い』、『こ』ってあるじゃない?それを見ているとさ……『ん』とかが無いから、『それに関する文字とかが不必要になる』よねって……例えば、『困惑』とか、さ?『こ』と『く』はあっても、『ん』と『わ』はないよねって……」
「……あっ!」
「成程!確かにそれはそうだな!じゃあ、『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『!』、『い』、『こ』の中で出来る漢字を、言葉を作れば良いのか!?」
「そ、そう言う事!」
春華の説明を受けて、祐介、先宮さんは衝撃を受ける、成程!祐介はそう思いながら、アリスに言う。
「ご、ごめんアリスちゃん?俺が代わるから……」
「……うん(分かった)」
アリスはそう言って、静かに立ち上がって、祐介と立場を代える、また、期待に応えられなかった……アリスはそう思いながら、息を吸い込んで、俯いた。
「え、えーと、『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『!』、『い』、『こ』の中、だよね……?じゃあ、『こう』、『せい』、『こい』、『こり』、『うい』、『いう』とかが思いつくなぁ?」
「でも、流石に『こい』、『こり』、『うい』、『いう』は無いんじゃないか?可能性的に『こう』や『せい』の方があっている気がするんだが……?」
「ふぅむ……実際問題どうでしょうねぇ?一応は、という事で思いつきましたが……」
「成程……ふぅむ、一体回答はどんなんなんだろうなぁ?」
先宮さんはそう言って、顎に手を当てる、一応『!』が重要な気がする……一体何処で使うのか……使うにしても、『最後ら辺』か『中間ら辺』が多いだろう、その前に基本的に『!』は『最後に使う事が多い』のだ!だから、今回は前者!『最後ら辺』と考えよう!先宮さんはそう思いながら、先に『!』のブロックを嵌める。
「!?さ、先宮さん!?急にどうしたんですか!?」
「……ん?あぁ、いやさ?『!』のブロックの用途を考えたんだよ?基本的に『!』ってのは、『驚いた』時や、『驚愕した』時に使うだろ?だから、多分なんだが、最後の方に使うんじゃないかなぁ?っと、思ってな……?ま、まぁ、俺のも予想かもしれんが……?」
先宮さんがそう言うと、祐介と春華は驚愕していた。
「そ、そうか……確かに『!』は、最後に使う方が多いよなぁ?成程成程……流石先宮さんだ、警察の人間である……」
「流石お父さん!素晴らしい!」
「そ、そうかぁ?えへへ……」
そう言って、笑顔で後頭部を擦る先宮さんに対し、アリスが、『最後に使うのか……(予想だけど)』と、思う。
すると、四人の背後に『よぉ?』と、謎の存在が現れる。
「なっ!?あ、アンタは!?」
「よぉ?何かお困りかな?お嬢さん方、青年、おじさん?」
「お、おじさんじゃねぇ!まだお兄さんだ!」
「俺だって、まだ少年だ!17歳だ!」
「へぇ?まだお兄さんに17のガキか?じゃあ、聞くが、『どうしてお前達二人は此処に居る』んだ?仕事は?学校は?そもそもこの近辺の学校は『今日が休み』では無い筈、だが?おまけにそのお兄さんも……『相当仕事で疲れている』様に見えるから、アンタ、過労しているな?」
「なっ……!?」
「お、おい!?ど、どうしてそれを!?」
驚愕する二人に対し、アリスが言う。
「……お姉さん、何者?(誰だ?)」
「おっ?何だ、ちゃぁんと、躾けられている幼女だな?食べてやろうか?」
「おい」
変な事を言う謎の存在に対し、祐介がアリスの前に立って、謎の存在を睨む。
「てめぇは……何が言いたい?おちょくるなら、他を当たれよ?」
「他は当たらないな?だって、私は『さっさと脱出したい』だけなんだもん?だから、本当だったら、アンタ等が退けって私が言わないといけないんだが?」
「んぁっ?じゃあ、さっさと出ろよ?俺達が後ろで見張ってやる、答を見てやる?」
「おいおい?何だぁ?このがめつい奴は……?まぁ、良いけれど?流石に最後の問題位は優しく扱わないとなぁ?」
謎の存在がそう言うと、春華が『待って』と、発言する。
「ちょっと待ってよ?あんた、可笑しい発言をしたわね?」
「ん?可笑しい発言?何だよ?」
謎の存在がそう言うと、春華が言う。
「いや、だって、『私はさっさと脱出したいだけ』って言ったじゃない?じゃあ、『もうパスワードは分かっている』って言う事……?」
「……中々に鋭い小娘だ、あぁ、そうだぜ?こんな問題、簡単過ぎて呆れてしまう、十個のブロック見ただけで答が分かったぜ?」
そう言う謎の存在、謎の存在の発言を受けて、祐介、アリス、春華、先宮さんは驚愕する、な、何だと……!?こ、この女性……本当に頭が良過ぎる!?い、一体何者なんだ……!?祐介はそう思いながら、額の汗を拭った──ん?待てよ?本当に『答が分かっている』のか?ブラフかも知れないぞ?祐介はそう思いながら、目を据わらせた──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.262 )
- 日時: 2018/06/27 22:53
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「それじゃあ、『こ』、『や』、『り』、『く』、『う』、『せ』、『う』、『!』、『い』、『こ』の解読、及び回答をしてやるよ?応えはぁー──」
「わー!待て待て!少し待って!?心の準備が!?」
「うるせぇ!心の準備なんかいらねぇ!さぁ、『祐介』ぇ!回答を言うぞぉ!」
「わー!待って!待っててばぁ!?」
謎の人物の発言に対し、祐介が驚愕する、そして、謎の人物が続けて言う。
「回答はー!!『こうりゃくせいこう!』だ!」
「……はぁ?『攻略成功!』?」
「そうそう、『こうりゃくせいこう!』だ」
「……はぁ?マジか?」
呆れる祐介の表情を見て、謎の人物が前に進み、床の祐介達のブロックを掴んで、嵌めて行く、そして『こ、う、り、ゃ、く、せ、い、こ、う、!』と、ブロックを嵌める、すると『オミゴト!セイカイデス!』と、機械音声が言う。
「ほら?さっさと出ろよ?後がつっかえているからさぁ?」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………(…………)」
「おい?」
驚愕する祐介、春華、先宮、アリス、無言状態の四人を見て首を傾げる謎の人物、そして祐介はハッとして、『有難う御座います……』と、煮え切らない気分で返答し、先に脱出ゲームを終了させる──そして残りの三人も脱出ゲームを終了させ、最後に謎の人物が出た──
「ふぅ、やっと脱出出来たぁ!あー、たるかったぁ」
謎の人物はそう言って、その場で欠伸をしながら、溜息を吐く、そして、従業員に鍵を渡して、貴重品を受け取る。
「はぁー、それにしても面白かった事は面白かった、でも、少しだけ爪が甘いんじゃないかなぁ?」
「あ、アハハ……それは申し訳無いです……何せ、部長が勝手に決めた事なので……」
「ありゃまぁ?でも、部長だからって、反論しても良いんだよ?部活は部長の物じゃないんだしさぁ?部活は皆の物、そうだろう?」
そう言って、諭す謎の人物、その謎の人物を見ながら祐介は言う。
「おい」
「ん?何だ17?」
「……アンタ、頭が良いな」
「頭が良い?おいおい?そんな『頭が良い』だなんて、括りにするなよ?私は馬鹿だよ、ぜぇーんぜん、頭が足りないさ、まだまだ馬鹿で阿呆で、ここの問題を解けたのは、偶然レベルなんだから?だから、君だって、私より頭が良い可能性が──」
「それはないよ、だって、此処の問題は『日本の超エリートな大学生が作った珠玉の問題』なんだから……!だから、この問題を解けるアンタは……相当頭が切れる存在だろ?」
「……果たしてそれはどうかしら?」
「どうかしら?じゃないよ、だって、この問題は相当難しいんだ、だから、解けるのは『超エリートレベルの頭脳を持つ存在』のみ!……だから、アンタは相当頭が切れるよな?……あの時は怒って済まなかった、やっぱ俺はアンタには勝てないんだ」
祐介がそう言うと、謎の人物は静かに発言する。
「そうか、それならそれでいいよ?後、私は怒られた記憶を消したから、もう覚えていないぞ?」
「えっ!?そんな簡単に!?」
驚愕する祐介を見て、頬を歪ませる謎の人物、そして謎の人物は発言する。
「……アンタ、名前は?」
「えっ?名前?名前は長谷川祐介、ただの人間だ」
「おいおい?何だよその発言は?……私は鼓ノ詩 無名(このし なな)、無名でいい」
「そ、そうか……んで、俺は年齢を言ったんだ、だからアンタも俺に年齢を言ってくれないと俺だけが損した気分になる、だから教えてくれないか?」
そう言う祐介に対し、溜息を吐いて、無名が言う。
「はぁ……んぁー、あんまり女性に年齢を聞くんじゃないよ?まぁ、大まかに言えば三十代だよ」
「三十代!?三十代であんなに問題を解けるのか……二十も上なのに、人間って凄いなぁ……」
祐介はそう発言し、額の汗を拭う、すると祐介のアリスが言う。
「……お姉さん、凄いね(マジ凄い)」
「おぉー?そうかぁ?でも、私は別段凄くないよぉ?この世にゃまだまだ私より頭が良い存在が居るからなぁ?アンタ達も頑張りなさいよ?それじゃあ、私はこの辺で?夫が待ち合わせているからね?」
「えっ?あんなに頭良くて夫が居るのか!?す、すげぇな人間……いや、無名さん、本当に凄いなぁ……感動、憧れるぜ……!」
祐介はそう言って、右手で拳を作る、ドキドキしている、あんなに凄い人に出会ったのが、あんな凄い人に怒ったのが、凄く恥ずかしかった、するとスマホを手に入れた春華、先宮さんが祐介に言う。
「おぅい?祐介くぅん?さっさとこの部屋を出る為にスマホ、取っとけよぉ?」
「そうだよー!忘れ物はめっ!だからねぇー!」
「あーうん!分かったぁ!」
祐介はそう言って、従業員に鍵を渡し、スマホを手に入れる、アリスも従業員に鍵を渡して、杖を返してもらう。
「さぁ、これで、準備万端だぜ!よし!それじゃあ、次のアトラクションに向かおう!」
「えぇ!」
「そうだねぇ(さぁ、次は何のアトラクションをするのかなぁ?)」
「そうだな!」
祐介がそう言うと、残りの三人も元気に言う、そして祐介達四人は脱出ゲームを攻略し、脱出ゲームを後にした──次のアトラクションは何になるのか?それは祐介達四人には分からない──
- Re: 世界終了ハウマッチ!? ( No.263 )
- 日時: 2018/06/27 22:54
- 名前: 彩都 (ID: ???)
「さぁ、次はどうする?頭を使ったから、今度は体を動かしたいなぁ?」
「体ぁ?そうだねぇ……それなら、『迷路』はどうかしら?」
「迷路ぉ?そうだなぁ、他には?」
「他には?そうだなぁ、足しか動かさないけど、ゴーカートとか?」
「ゴーカート?」
先宮さんの発言に娘である春華が返答し、会話する、すると会話の中で『ゴーカート』が出て、祐介は聞き返してしまう。
「えっ?祐介さん、『ゴーカート』知らないんですか?」
「あ、あぁ、知らないな……カートって名前だから、車関連だと思うけど……」
「私も知らなーい(何それー?)」
「えっ?アリスちゃんも知らないの?うーん、仕方無い、説明しましょう」
「良かったなアリスちゃん」
「それはそっちこそ?(お互い様だよ)」
祐介とアリスはお互いを見て、にこーと、笑う、そして、春華が『ゴーカート』の説明をする。
「『ゴーカート』っていうのは、大まかに言えば、安全に扱えるF1のカーみたいなもんです、F1のカーみたいなのに乗って、速さを競うんですよ」
「へぇ……それはどれだけ楽しいんだい?」
「そ、それは……多分スピード狂とかに聞いたら分かるんじゃないでしょうか?私的には、未成年でも免許を持たずに運転出来るっていう所が魅力的ですがねぇ」
「成程……それは面白そうだなぁ?いや、でも、『迷路』も捨て難い……」
「あー、それもそうだねぇ……(どうしましょう?)」
祐介の発言にアリスが顎に手を当てて考える、すると、先宮さんが言う。
「流石に二回連続で、建物の中、室内は閉所を感じる、だから、此処は『ゴーカート』を選択しようか?」
「えっ?それでいいの?お父さん、乗れる?」
「な、何を言う!?普通の車と一緒だろ!?普通の車と一緒で、運転出来らぁ!」
「ほ、本当に……?何だか不安になってきたなぁ……?まぁ、良いか、それじゃあ、『迷路』は『ゴーカート』の後にしましょう」
「いえーい!」
「やったねー!(行くぜぇ!)」
「ハハハ……祐介君もアリスちゃんも元気だなぁ?アリスちゃんはまだ幼いからってで、分かるけど、祐介さんの場合は、まだ幼い訳じゃないし、男だから元気なのかなぁ……?」
「多分そうだろうなぁ?お父さんは男だけど、さっきの脱出ゲームで結構頭を使っちゃったから……」
「……あっ、そう……」
春華は一人でその場で溜息を吐く──これで少しだけお母さんの気持ちが分かった……春華はそう思いながら、三人を引っ張って、『ゴーカート』がある場所へと移動する──そして、少し進んで行くと、『ゴーカート』のアトラクションの看板を見つける、案外空いていて、すぐにプレイ出来そうだった。
「さぁ、どうする?此処はチーム戦でもしようじゃないか!」
「チームせぇん?まぁ、俺は良いですけれど……」
「私もOK!(いいよ!)」
「えっ?チーム戦?どんな組み分けにするの」
「ふっふー!簡単だぜ?俺と祐介君の『男チーム』!」
「あっ、言いたい事が分かった、女チームって言いたいんでしょー?」
「おぉー!正解だぁ!流石に一人のチームは寂しくてなぁ?」
「あぁ、確かに……」
祐介は先宮さんの発言を受けて、静かに納得する、そしてアリスが言う。
「果たしてお兄ちゃんは先宮さんは私達、『女チーム』に勝てるかな!?『女チーム』は私が居る分軽い!軽いと言う事は、早く移動出来る!おまけに『女チーム』は『男チーム』より、体重が幾らか軽い!このハンデを、どう取るかなぁ!?(男は勝てないねぇ?)」
そう言うアリスに対し、先宮さんはその場で笑う。
「ふふふのふ、甘いなアリスちゃんは?俺達を何だと思っている?俺は警察だぞ!?頭がある程度良い!ルートを見てしまえば、最短ルートを見つけられる!どれだけ速くても、最短ルートを使用すれば、勝てないのさ!おまけに祐介君も判断力には何分素晴らしい才能がある!だから、そう簡単には勝て無いんだよ!そっちが『軽さでの速さ』なら、俺達は『頭脳での最短距離を見つける』だよ!!」
「な、何だって……!?(こりゃ参った……!)」
そう言うアリスだが、『その前に』と、春華が言う。
「可能性という運に私は賭けるから、そんな理論、二つとも要らないわ?おっと、もう呼ばれているよ?」
「あっ」
アリスと先宮さんの会話の中で、従業員さんが『次の方、お入り下さぁい』と、声が掛かっていた事を言う春華、そして祐介が言葉を漏らした。
「よ、よし、それじゃあ、入りましょうか」
「お、おぅ……」
祐介が言葉を続けて言い、先宮さんは勝利出来るか、内心ドキドキしていた。
そして、祐介達四人が中に入って、『ゴーカート』の種類の多さに驚愕していた。
「おぉー!凄い!こんなにカートが!」
「それでは、自由に選んで、乗って下さぁい?レースもどうです?」
「いいねぇ?それじゃあ、俺はこれに乗ります!」
祐介はそう言って、青のカラーの、後輪部分に炎が舞っている『ゴーカート』を選択。
「うーん、私はこれにしようかなぁ?」
春華が選んだのは、ハート柄、ピンク色を基調とした『ゴーカート』だった。
「うーん、俺はどれにしようかなぁ?よし、速そうなこれにしよう!」
先宮さんが選んだのは、黒を基調とした、黄色の稲光が走っている『ゴーカート』だった。
「うーん、私は……これぇ!(キュート!)」
アリスが選んだのは、魔法使いの女性がプリントがされている、いかにもアリスらしい『ゴーカート』だった。
四人が選んだ後、、少しカートを動かして、レース会場に移動する、そして、先宮さんが言う。
「さぁ、どのチームが勝利するか、ワクワクだぜ!」
「ふふん?そんなの、私達が勝つんじゃない?」
「そーだそーだ!」
「おいおい?まだ始まっていないのに……それじゃあ、四人でレースするんで、従業員さん、コール御願いします」
「分かりました、それでは……準備は宜しいですか?では、スタート!」
パァン!と、銃声音が聞こえ、四台共、一気に走る、この勝負、『男チーム』が勝つのか、『女チーム』が勝つのか、それは誰にも分からない──
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