二次創作小説(紙ほか)
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- 日常日和。4
- 日時: 2022/12/14 20:01
- 名前: 桜 (ID: V1z6MgX2)
新しい日常日和。4に来て下さりありがとうございます。このたび前の掲示板のデータがいっぱいになったことにより後継掲示板で日常日和。を4として再開することになりました。なのでブタのヒヅメとの戦いやぷよクエ実録も今後はここですることになります。それでも私は変わらないし変わるつもりもありませんので見ていただければ幸い!
「目次」
「短編」
多才のわらじ>>1-2
賢者大作戦!>>38-43
成りすましアラビア二番手>>49-50
ツキノちゃんと孤高な天騎士さん>>73
サックスとリンゴ>>78-79
恋愛裁判地獄絵図>>85-89
Ai:birthday>>146-147
可愛い可愛いメイドさん>>177-179
栄光の天騎士ロード>>183-190
隠しの天才>>196-197
疑惑のラブレター>>203-204
悪魔さんの歌と少女のオーボエ>>248-249
2番手vsローティーン共の大戦争>>265-267
フルートの約束>>276-278
海水浴での休暇>>338-342
ふうりんアフェットゥオーソ>>365-369
月光の進化と共に>>374-377
王ドラ、イーブイ達を拾う>>382-383
とっておきのうた>>389-392
ある日降り立ったウーベルチュール>>410-411
学☆芸☆会☆大☆騒☆動>>415-416
サウンド・ショウ・タイム>>420-421
大量の楽器紛失事件>>425-429
龍笛を巡る運命(さだめ)>>434-435
今時の温泉パークはプールも付いているらしい>>451-452
トラブルな仙女!>>467-468
影の怪盗と妹の姫君と操りのポケモン>>471-475
お花見は時に危険なこともあるらしい>>478
争奪のシナリオ>>515-519
Nebula from Sunny>>522-525
勘違いにご用心!>>528-530
舞い降りた花>>543-545
桜版裸族による裸族のための講座2>>548-550>>552-553
解き放たれた恋愛のもつれ>>558-561
8月31日のポルックス>>605-606
月下の明かりの下で>>607-608
Flying to you>>637
ロックパンダは騒動がお好き!?>>638-639
オーボエはギネスブックになるほど難しいらしい>>640-642
ファゴット・ミッション!>>643-646
アリシアと魔法のエメラルドの腕輪>>649-650
Nostalgie Voice>>651-652
雑草達のそばにあるキレイな二輪花>>655-656
薔薇とリンゴとトロンボーンとモノクルの香り>>657-658
狐をめぐるもつれ>>659-660
乙女のカメラ対決!?>>661-662
主の居ぬ間に洗濯!?>>663-671
Mysterious Days>>672
オトナになったもん!>>673-675
若頭と雅楽師と笛と>>676-678
ニュージーランド劇場に参加しまショー!>>681-685
北海道inアンサンブルコンテスト>>686-687
髪は男女ともに命らしい>>688-689
ジャパンの侍犬魂>>690-691
没ネタ2本立て>>692-694
大騒ぎなお嬢様参観日>>695-696
ロックパンダとの別れの時>>697
薔薇色の狙撃>>698-700
嬉し恥ずかし修羅場>>701-704
とある日の海水浴事情>>705-707
NOBUNAGA to visit shores>>710-712
カメラにご注意を>>715
ドタバタ☆アクション!>>741-744
いつの世も儚きや>>773-774
クリスマス☆ラブパニック!>>777-778
森の女王様と闇の美少女と花の魔導師>>781-783
違う時代からの流通者>>787-788
ラモール・エスポワール〜ブケファラスと共に〜>>794-795
アンダーノースザワでの出会い>>802-804
生徒会番長の苺の裏事情!>>808-811
初夏の露呈式!?>>815-818
天の川の天から舞い降りた落とし子>>822-823
ラブナの隠されたとある秘密>>826
少年戦士ト麒麟ノメイドノ物語>>829-830
ラブっとvTORIスティック>>849-850
アムール☆トリップ>>854-857
日本のライブではハープやチェロも採用されるらしい>>858-859
やって来たのは少女剣士さま!?>>860-861
全面協力のバレンタインのラプソディ>>871-872
愉快!痛快!寿司狂騒詩!>>873-877
ルナティック・スウィング!?>>878-879
スパイハッピーバースデイ>>880-881
スーパー☆アストルフォちゃん!>>886-887
髪の毛は人間の命らしい>>888-889
一頭身の人形とヒーロー>>890
「やってきた。」
音大生漫画家がスマブラ屋敷にやってきた。>>439-440
ロック・パンダがスマブラ屋敷にやってきた。>>634-636
生意気司令官がスマブラ屋敷にやってきた。>>653-654
「ぷよクエキャラで料理対決!」
その2>>10-16
結果発表>>22-25
オシオキ編>>32
「テストネタ」
テストネタ1>>443-448
テストネタ2>>455-462
「フルート実録」
フルート実録2>>1
フルート実録3>>173
「闇天使の“重責”の呪縛」
猫と踏切と闇天使>>208-209
恋したサックス>>212
一旦の別れ>>215-216
事件の波乱>>221-223
神様も止められない紅蓮の羽四つ>>227-228
ウサギランド出現>>231-234
“願い”の先>>238-244
「ブタのヒヅメ決着」
月長石と星の水晶と黄玉物語>>283-284
全ては「キミ」のため>>289
慕う気持ち、向上心と小さな籠>>292-293
夕焼けの空と曇りの空>>296-298
青空はいつでも夕陽を待っている>>301
ゾーアの覚醒>>307-308
未来への絆>>313-314
悲しみはここに置いて>>318-320
さようなら、ありがとう>>324-326
終わりの始まり>>331-332
「全国学生音楽コンクールでの絆」
夏の花の嵐>>564-565
紅葉からの条件>>568-569
圧倒的な表現力がボレロを貫く>>574-575
四葉宮高校との対面>>578-579
四葉宮高校とのアンサンブル対決!>>582-584
棟梁と魔人と黒音と>>587-589
黒音学園とのアンサンブル対決!>>592-594
それぞれの動向と彼女から手を引いて>>597-598
本来の音>>601-602
「天空のレビアッタでの激闘と決戦」
星の舞う庭>>609-610
ゆっくり回り始めた歯車>>611-615
秋のルビー、悲しみを歌いながら愛しさを>>616-619
激闘の瞬間ーーーときーーー>>620-621
兎蝶グラフィティ>>622-623
道化とスライムのレジリエンス>>626-628
悲しみよりも深く優しく>>629-630
No charge memorys>>631-632
これからの課題と目的>>633
「トランペッターのケロン人襲来!」
占いの結果のトランペットとウラハラとタママ>>747-748
純粋アンチテーゼ100%>>751-752
トランペットでのイリュージョン>>755-756
大切な人からくれた宝物>>759
「マリア・ザ・リッパーの行く末」
休息にトロイメライ>>841-842
White fox the Ripper>>843-844
マリア・ザ・リッパー!>>847-848
「ぷよクエ実録」
時空の旅人クリアまでの道のり>>254
マーベットの挑戦状日和>>270
「前後編」
旋律幻想曲>>56-58>>64-66
果てなき命の宴>>132-134>>139-140
フルートのショコラティエ>>151-152>>156-157
吸血鬼の赤き洗礼>>257-258>>261-262
オルガンストレッタ>>348-351>>356-360
秋のポケモンコンテスト!>>397-400>>405-406
愛と涙のサッカーバトル!>>533-535>>538-540
それぞれのお忍びの騒動の三重県伊勢志摩旅行>>762-764>>767-770
大切な思い出>>833-834>>837-838
ダイ山神話聖杯大戦>>862-866>>867-870
Composer:C>>882-883>>884-885
無垢なるアイの願い星>>891-895>>896-899>>900-905>>906-909(最終更新&続きは新たなスレッドへ)
「特別編5」
序章:八奇人>>94-95
第一章:わがまま>>101-102
第二章:見てきたもの>>107-109
第三章:夢涙>>115-117
第四章:絆>>121-122
終章:響く>>123-124
「特別編6」
序章:オーボエの王子様>>481-482
第一章:小さな店で>>486-488
第二章:シグレの覚醒>>492-495
第三章:目には目を、口撃には口撃を>>500-503
第四章:オーボエの涙>>507-509
終章:運命の奇妙な巡り合わせ>>510-511
「特別編7」
序章:始まりの約束>>718-719
第一章:デートの途中で>>722-723
第ニ章:すれ違い・・・?>>726-727
第三章:本当のこと、その本当の気持ち>>730-732
第四章:報復☆DEATH>>735-736
終章:日本までやってきた来客>>737-738
- Re: 日常日和。4 ( No.490 )
- 日時: 2018/04/12 06:21
- 名前: パール (ID: XE823/fp)
おはようございます!
パールです!
第1章はとても良いですね。
次回も期待します!
- コメント返し! ( No.491 )
- 日時: 2018/04/19 17:07
- 名前: 桜 (ID: exZtdiuL)
〉霊歌さん
金城はああ見えても根は優しい人ですからね。幼い子供は私の中で可愛いイメージがあるのでそれが伝わっていただけて良かったです。誠之助のせいでまほろ達の母と祖母が亡くなった理由と訪ねた目的はネタバレなので今は言えませんが、ある意味衝撃の内容です。はい、間違いなくオーボエの王子様はあの人です。次回もお楽しみに!
〉パールさん
第一章をいいって言っていただけて光栄です。次回もお楽しみに!
- 第二章:シグレの覚醒(その1) ( No.492 )
- 日時: 2018/04/19 17:10
- 名前: 桜 (ID: exZtdiuL)
今回は第二章です!まほろ達の父親の離婚した理由、そしてその目的とは・・・!?そしてラストで重大発表があります。
一方、シグレは金城とともにまほろ達の家に向かっていた。シグレは聞く。
シグレ「今日はみちるさん、何の料理を作ったんだ?」
金城「あー、鶏肉の甘辛煮とポテトサラダって言ってたな」
シグレ「食べる!」
どうやらシグレはみちるや宮島の料理が気に入ったらしく度々足を運んでいた。すると、まほろ達の家の店の黄の鳥に雨季が立っていた。
金城「朝倉?どうしたんだ?まほろを待ってたんだろう?」
雨季「金城。すぐにまほろやちえりを公園まで避難させなさい。まほろは今居残りの個人練が終わってちえりを迎えに行ってるところよ」
シグレ「?どうし・・・」
金城「!わかった。シグレ、しばらくは別行動だ」
シグレ「えっ!?金城、どうし「ガシッ」
すると、雨季はシグレを捕まえながら言う。
雨季「あなたはおかしいと感じた時はすぐに阻止して」
シグレ「えっ、何を・・・」
雨季「まほろ達の父親が訪ねてきたのよ!」
その言葉を聞いたシグレは一瞬何かを予感したーーー・・・。
日常日和。特別編6 ーーーオーボエを巡るエールーーー 第二章
- 第二章:シグレの覚醒(その2) ( No.493 )
- 日時: 2018/04/19 17:14
- 名前: 桜 (ID: exZtdiuL)
シグレ「どうしたんだ?」
雨季「実は・・・」
すると、まほろ達の伯母の花の怒声が聞こえた。
花「この子達の心にあんたは取り入れさせないわ!!帰りなさい!!」
シグレ「!?」
雨季「花さんの声ね」
すると、誠之介が部屋の外に出てきた。
誠之介「まあ、また来るからみちる、その時まで考えてね。じゃあ、また」
すると、誠之介は一瞬シグレの方を見たが、シグレは条件反射で目をそらす。そして誠之介はその場から一旦去っていった。
雨季「花さん、もう終わったの?」
花「ええ、一旦は・・・」
シグレ「みちるさん・・・そんな歯痒い顔になって・・・どうしたんだ?」
みちる「・・・」
すると、みちるは静かに言う。
みちる「・・・お父さんが、お父さんの新しい家族と一緒に同居したいって・・・」
シグレ「・・・!どういう・・・ことだ?俺にははっきり分からんけど・・・」
雨季「シグレ。ちょっと黄の鳥の近くのマックまで一緒に来なさい。奢ってあげる」
シグレ「えっ、でも、夜はみちるさんの料理が・・・」
雨季「今はそれどころじゃないわ。大丈夫、マックのある程度高いものでも奢ってあげるから」
シグレは雨季にマックに連れ出される。シグレは雨季にチーズハンバーガーを注文して、それを奢ってもらい雨季が自分の注文をしたものを持った後に座るまで待っていた。
雨季「チーズハンバーガーでよかった?」
シグレ「あ、うん」
雨季「まあ、嫌と言っても食べてもらうけどね」
シグレ「ええ・・・。・・・」
シグレは花の誠之介に対しての怒号を思い出す。雨季は聞く。
雨季「今思い出してんでしょ?」
シグレ「ギクッ;」
雨季「安心して。シグレに対して責めたんじゃないわ。ただこれを聞いてあんたが揺らがないかによるけど」
シグレ「えっ?」
雨季はようやく話し出した。
雨季「まほろ達の父親、一見穏やかそうでしょ」
シグレ「ああ、穏やかそうだったな」
雨季「そう。でもね、そういうやつほどどんどんダメ男になっていくものよ」
シグレ「・・・もしかしてまほろ達の父親、初めは優しかったのか?」
雨季「そう。最初はあるライブハウスのスタッフとして働いてたんだけど、でもね・・・」
雨季「そのライブハウスの出演者の大半のバンドともめて退職しちゃった」
シグレ「もめたって・・・」
雨季「いえ、そのバンドが悪いんじゃないわ。ただそのバンドのメンバーの女性にまほろ達の父親が手を出したって噂は聞いた」
シグレ「・・・それ、ちょっとやんちゃならこんなものじゃないのか?」
雨季「そのバンドの演奏は上手くてかなり激しいけどやんちゃってほどでもなかったわ」
すると、雨季は次に話しだす。
雨季「まほろ達の父親はその後に黄の鳥で手伝いを始めたわ。優しかったし黄の鳥の客の女性にも人気が高かったけど、でも、耕爺さんと折り合いが悪くて手伝いを止めたわ」
シグレ「どうしてだ?」
雨季「耕爺さんは人の本質を見抜くことに優れてまほろ達の父親がやらかしたことを見抜いてたのよ。耕爺さんにはそれだけでもしてやられたけどね。手伝いを止めた後のまほろ達の父親はそれから働かずに最終的に別の女に浮気してまほろ達と妻の糸さんを捨てて出て行ったわ。まほろとみちるさんはそれで傷ついたわ。その心労で糸さんと初代さんが亡くなったから」
シグレ「・・・」
雨季「まほろは特に傷ついて父親に会うのも拒絶しているわ。それで金城がまほろの心の傷を癒そうとしていたわ。私達が小学校に吹奏楽部に入って楽器を始めてからまほろの心の傷は結構マシになったわ。数年経ってそこに星ノ宮学園中等部にエスカレーター制で来た天川さん達が彗星のごとく現れて頭角を現して・・・金城がそれで天川さん達が天狗にならないようにわざと嫌われ役を買ったりしたけどね」
シグレ「・・・」
すると、雨季は次に言う。
雨季「・・・ピエロならまほろ達の父親よりも天川さん達の方が似合わないって金城が言ってたわ。だってあんな楽しそうなピエロは絶対にいないもの。まほろ達の父親の方がピエロみたいで気持ち悪くない?」
シグレ「・・・それは確かに」
すると、雨季はあることを言い出す。
雨季「・・・痛手」
シグレ「え?」
雨季「だから、痛手。まほろは特に痛手に弱いわけよ。まほろは今は前向きになっただけで状況は何一つ変わってない。だから、自分の傷を癒してくれる王子様を探してるのよ。「オーボエの王子様」ね。自分を助けてくれたオーボエの人は、「オーボエの王子様」と呼びたいらしいわ」
シグレ「自分を助けてくれた王子様、か・・・」
雨季「多分まほろ達を守ってくれた耕爺さんが検査の入院でいない時にまほろ達の父親が訪ねたんだと思う。耕爺さんがいない隙を見計らってね。まほろ達の父親は口から生まれた男なのよ。まあ、私はまほろ達とは関係あるけど、シグレが揺らぐか揺らがないか関係ないけどね」
その言葉を聞いたシグレは雨季の話したことに言い返せないような気持ちになる。すると、雨季は窓の外の景色が夜になっていることに気付く。
雨季「あ。そういえば、寮の門限があったんじゃない?」
シグレ「あ!ありがとう、チーズハンバーガーを奢った上でまほろ達の家の事情を話してくれて。・・・少し考える時間をくれないか?」
雨季「いいわよ。それで自分が何をすべきか自分自身で決めて」
シグレは帰路に着く中であることを思う。
シグレ(きっとどの家も幸せそうだけど、でも・・・)
シグレは寮に帰ってメンバー達とまほろ達の家の事情とは別の話題で話し込んでフラウトとゲームで遊んでやっとベッドで休む中、シグレはまほろ達の家の事情とメンバーや仲間達への想いの板挟みで悩んでいた。
- 第二章:シグレの覚醒(その3) ( No.494 )
- 日時: 2018/04/19 17:18
- 名前: 桜 (ID: exZtdiuL)
シグレ(どうしよう。どうすりゃいいんだよ俺は。俺ができることは何?エニシさん達に伝える?でも、ゼオさん達や空さん達は多分金城を嫌っている・・・どうしたら部外者の俺が口を出す勇気が出せるんだ)
すると、ドアのノックが鳴る。フラウトだ。
理人(フラウト)「シグレぇー・・・眠れないの?ホットミルク飲む?」
シグレ「ああ、作ってくれ・・・俺だとミラクルクッキングになるからな」
理人(フラウト)「ごめん・・・;」
フラウトはシグレに作ったホットミルクを持ってくる。受け取るシグレは力なく笑う。
シグレ「あ、ありがとう・・・」
理人(フラウト)「・・・喧嘩でもしたの?あの中等部の吹奏楽部の部長さんと」
シグレ「ぶっ!!いや、喧嘩はしてない!!つか、なんでそんなこと知ってんだ!?」
理人(フラウト)「金城さん、僕達の初等部の吹奏楽部にとっても憧れだもん。金城さん、本当に完璧な人で誰も寄せ付けさせないイメージだったから、シグレと仲良くなって逆に知った一部の吹奏楽部部員も驚いたぐらいだよ」
シグレ「!・・・いや、そんなことない」
シグレはそう答えた後の真剣な目をフラウトは見る。フラウトはその本心である言葉と目を嘘を言っているわけではないと感じ、フラウトは次に話す。
理人(フラウト)「・・・なんかちょっとホッとしたよ」
シグレ「え?」
理人(フラウト)「金城さん、まほろさんを大事に想っていたから・・・何かあったんじゃないかなと思ったんだ。金城さんや雨季さんは僕達にはそのことに関して何も言わないけど」
シグレ「!そうか・・・じゃあ、全てを話すから、理人も自分のことを話してくれないか?」
理人(フラウト)「うん」
シグレは金城は本当は悪い人なんかではないこと、そしてまほろ達とその父親の誠之助の問題のことをフラウトに話した。
理人(フラウト)「そうだったんだ・・・僕、あそこの唐揚げ好きなんだけどなぁ。宮島さんがシグレに教えてくれてエニシさんに作ってもらったニンジンライス今も気に入ってるし」
シグレ「気に入ってんのかよ。ニンジン嫌いなくせして」
理人(フラウト)「あれは美味しいと思ったんだよ!そういえば、僕のお母さんも宮島さんみたいに強気だけど根は優しくて、料理が美味かったよ。お父さんの顔は全く知らないけどお母さん、一人でイタリア料理店切り盛りしていたから、みんなに愛されてたよ。その通り、イタリア料理も美味かったね」
シグレ「そうか。じゃあ、お前のお母さんのイタリア料理店、今も続いてんだなっ」
理人(フラウト)「・・・今は無くなったんだけどね・・・」
シグレ「!?」
理人(フラウト)「僕が5歳の時・・・イタリア料理店に来た地上げ屋による放火で・・・」
フラウト『お母さん!!お母さあああああーん!!!』
理人(フラウト)「お母さんがそれで死んで、イタリア料理店もなくなった後に僕は母方の名家の親戚に引き取られたけど・・・その親戚とはお家存続の道具のために日々教育をするされる側の関係で・・・幸せとは程遠かった・・・」
シグレ「・・・お前も、随分大変な人生歩んでたんだな」
理人(フラウト)「・・・シグレ?」
すると、シグレは理人に言う。
シグレ「俺も大変な人生を歩んでたことがある。実家が雅楽の名門だけど、俺は落ちこぼれで、それで愛されなくて・・・でも、エニシさんに叱咤されて、兄貴と一緒に家出して、それでインディーズ雅楽師バンドとして活動していたけど、今のマネージャーの紅葉さんに実力を認めてもらった。まほろさんも理人も大変な人生だけど、その苦しみは一時だからーーー」
すると、シグレは言う。
シグレ「苦しんだ人は、人の辛い気持ちがわかるような人なんだよ」
理人(フラウト)「・・・!」
フラウトはその言葉に自分の存在意義をシグレが知らしてくれた瞬間だった。フラウトはただ笑みを浮かべながら言う。
理人(フラウト)「(ああ、本当にこの人はーーー)じゃあ、今度はシグレがさらに成長して、僕が誰かの苦しみを救う番だね」
すると、フラウトの目には透明な雫が流れていた・・・。フラウトは言う。
理人(フラウト)「シグレがまほろさん達の問題を解決するまで待ってる」
シグレ「ああ。必ずまほろさんや金城にも存在意義を知らして助ける。金城達も理人も兄貴達もアイオーンもみんなも・・・大事な奴だからな」
シグレはこの時自分の中で眠っていた勇気が覚醒した瞬間だった・・・。
その数日後。シグレはある資料を持って黄の鳥の前に来ていた。その資料はハッカー組にネットで調べてもらった書類・・・。シグレはその資料を持ちながら言う。
シグレ「待ってろ。金城、まほろさん、みんな!」
シグレは黄の鳥を訪ねようとしていた。自分の中の勇気の灯火は長く付いたまま・・・。
今回はここまで。次回は物語が動き出します。
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