二次創作小説(新・総合)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ウルトラワールドでの日常
- 日時: 2020/12/29 16:28
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
皆さんこんにちは。おろさんという者です。
他の作者方のクロスオーバー小説に憧れてこの小説を執筆することにしました。
まだまだわからないことが多いですが、よろしくお願いします。
~注意事項~
・この小説はクロスオーバー小説です。
・一部キャラ崩壊やオリキャラ・オリジナル設定などが含まれています。
・不定期更新です。
・荒らしや誹謗中傷はお断りしています。
これらを承知してお楽しみください。
タグ クロスオーバー ダンガンロンパ 東方project ポップン スマブラ・スマブラ関連 名探偵コナン
サザエさん ドラえもん ドラゴンボール おそ松さん 妖怪ウォッチ ボーカロイド ぷよぷよ・ぷよクエ 棒人間 幼女戦記 この素晴らしい世界に祝福を! Re:ゼロから始める異世界生活 オーバーロード QMA クレヨンしんちゃん あはれ!名作くん ケロロ軍曹 オリキャラ・オリ設定
【腐女子化・腐男子化 不憫化 裸族化 ギャグカオス化 キャラ崩壊要注意 (キャラ設定撤廃に関して>>440】(等
BUGの依頼応募用紙(ギルド小説と分別しましたので依頼はそちらでお願いします)>>180
- 決着。UMAアンバランス ( No.551 )
- 日時: 2021/07/21 16:33
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
続き
<ラブカ財閥>
その頃、時間稼ぎのために、センリツを操っている幻影カスタネイスと戦っている古明地さとり。
だが、『UMAアンバランス』の直接的な弱点がわかっていても、本人も直接戦うことにあまり慣れていない+狂人である彼にトラウマという概念が無い(トラウマを呼び起こすことでの戦法が使えないということである)ため、足止めを喰らっていたマリオ達が、手間をかけている間にかなりのダメージを受けてしまっていた。
事前に持って来ていたオイルとライターも抹消させられてしまったので、はっきり言ってピンチである。
さとり「・・・流石に無茶をしすぎたわ・・・このままだとマズイわね・・・」
幻影カスタネイス『ハッ・・・どういう能力なのかは(邪魔されまくったので最高にイライラしているから)知りたくはないけど、なんだかんだで形勢逆転というわけか。
・・・じゃ、さっさと失せろ。』
センリツを操り続けている幻影カスタネイスは、さとりに向って黒い電撃を大量に放つ。
さとり「っ・・・!!ここで倒れるわけには・・・「止めるよデスバーン!!」・・・えっ?」
唐突に乱入してきたのは、デスバーンをサーフボードの如く乗りこなしてる薬子だった。さとりの前に飛び込んできて、デスバーンが黒い電撃を弾いた(地面タイプのデスバーンには、電撃は通用しないのだ)。
薬子「よしバッチリ!!」
幻影カスタネイス『ちょっ・・・立て続けに誰なんだよ!!一体全体!!!「炎魔法『スナイプバーナー』!!!」いや熱っ!!?』
その隙に菜乃とシンボラーも駆けつけて、菜乃は炎魔法で、刀に魔力を集中させ、それによって作り上げた炎の弾丸を幻影カスタネイスに放つ。
菜乃「もう薬子さん!!どういう攻撃かわからないのに直感で突っ込まないでください!幸い何もなかったようですが、本気でヒヤヒヤしましたよ・・・;」
薬子「ゴメンゴメンって。でも結果的にどうにかなったみたいだしいいじゃない。」
菜乃「いやそりゃあそうでしょうけども・・・」
シンボラー「・・・おい、今はごちゃごちゃ話している暇は無いぞ。」
菜乃「あっ・・・そうでしたね・・・」
幻影カスタネイス『何でこんなに邪魔されるんだ・・・流石に反応に困って来たねぇ・・・あの赤目の眼帯の子はいつかの風のうわさで聞いたことあるような気がするが・・・まぁどっちでもいいか・・・』
・・・放心状態になっている幻影カスタネイスを確認して、菜乃はさとりに話しかける。
菜乃「・・・さとりさん、結果的に色々任せてしまってすみません。」
さとり「別に構いませんよ。たしかにかなり深手を負わされてしまいましたが。
・・・それで、そちらは何がありましたか。・・・まぁ、単純に足止めを喰らったという事は、心を読まなくとも予想が付きますが。」
菜乃「・・・まぁ概ねあってますが・・・あと、ラミカさん達は、先程クッパJr.さんが避難させてくれたので、現在はGUMIさん達が手当てをしてくれてます。」
さとり「そうですか。一安心してよさそうです。
・・・それでは、そろそろ撤退させてもらいます。流石にこれ以上は限界です・・・;」
菜乃「・・・承知しました。色々と無理させてしまってすみません。」
さとり「・・・別に謝らなくても良かったのですが・・・・・・」
するとさとりは、ふと思ったことを菜乃に聞く。
さとり「・・・それにしても、あなた達は、私がさとり妖怪と知っても尚、何故そこまで私の事を信頼して・・・黒須さんもそうですし・・・」
・・・この質問に、彼女はこう答えた。
菜乃「・・・急にそういう質問とは・・・・・・あなたが過去に何があったのかは知りませんが・・・
・・・どことなく親しみやすさを感じるとか、どこか自分と似ている気がするとか、そういう理由でしょう。・・・あなたにも、黒須さんにも、どこかかつての私と近いモノを感じますし。
・・・まぁ、少なくとも今の私の周りには、種族とか能力とか、そういうのだけで勝手に嫌う連中はいないはずですし、私もそんなことをするつもりは無いです。黒須さんもそういう者ではないことはあなたも分かっていると思いますし、いちいち気にする必要性ないんじゃないですか?」
さとり「・・・そう、ですか・・・そうですよね。」
菜乃「・・・ていうか、そろそろ撤収するんじゃなかったんですか?」
さとり「あっ・・・そういえば自分でそう言ってました。すみません、急にあんな質問をしてしまって。」
・・・そう言って、さとりは少し離れた場所に避難した。
シンボラー「・・・ナノ殿、今のは・・・」
菜乃「フフッ・・・あんまし気にしないでおいてくださいな。
で、それはさておき・・・そろそろマリオさん達も駆けつけてくるはず・・・」
幻影カスタネイス『・・・何の話をしていたのかは知らないけど・・・まぁ、とりあえずパワーをためて、少し体制を整えられたから良いとして・・・』
・・・会話している間に、幻影カスタネイスは少し冷静さを取り戻し、コントロールを安定させていた。だが、もろに炎のダメージを喰らったため、センリツの意識も戻りかけている。
センリツ「っ・・・痛・・・・い・・・?」
幻影カスタネイス『やれやれ・・・まさかUMAアンバランスが炎に弱いとは・・・完全に情報収集不足だったようだねぇ・・・』
菜乃「・・・あなたがDr.カスタム・・・もといカスタネイスですか。・・・経緯はなんとなく察せますが、あんまり好き勝手にさせるわけにはいかないのですよねぇ。」
幻影カスタネイス『あーはいそうですか。・・・まぁ、いくら弱点を分かってるからって、どうやっても私を倒すことはできないんだよ・・・ククク・・・』
・・・その頃、深手を負ったため、離れに避難した古明地さとりは、彼女に言われてマリオ達に状況を伝えに行った後に、(トラックにこっそり乗って、ラブカシティにたどり着いていた)離れで待機をしていたお燐と合流。
お燐「ちょっ・・・さとり様どうしたんですかそのボロボロの状態は!?いやまぁ弾幕ごっこでもこうなることはあるっちゃあありますけども!?!」
さとり「落ち着いてください;たしかに深手を負ってしまいましたが、手当てをしてもらえばすぐどうにかなるはずです。」
お燐「それだけでどうにかなるとは思いませんけど・・・;ていうか、こっちでは探偵業をやってますけど、流石に危ない橋を渡りすぎというかなんというか・・・;;
・・・ていうかさとり様、別に細かいことを問うつもりは無いですが・・・やっぱり何故、鈴音黒須という『元』人間にそこまで手を貸しているのですか?(あと『猫』キャラ被りしてるから何か余計悔しいし・・・;)」
お燐のこの疑問に、さとりはこう答える。
さとり「(今のは読まなかったことにしましょうか・・・;)・・・そう言われると、正直自分でも分かりません。
・・・ですが、強いて言うなら、なんというか、その・・・自分とどこか似ているような・・・同じような『何か』がある感じがしたから・・・でしょうか・・・」
お燐「『何か』・・・ですか・・・・そういえば、さとり様も・・・」
さとり「・・・・・・」
・・・過去に何があったのかは不明だが、今の発言でさとりが少々俯いてしまったので、話を今回の本題に戻す。
お燐「あっ・・・・そ、そういえば、肝心の黒須さんはどこにいるんでしょうか?」
さとり「黒須さん・・・そういえばそうなのですよね・・・何故だかどこにも見当たらないのですよね・・・・・・あら・・・?」
・・・するとさとりは、付近の草木や、破壊された壁を見つけるのだが・・・
さとり「これは・・・凍ってる・・・?」
お燐「妙ですね・・・壁に関しては、ものすごいピンポイントで・・・」
・・・その草木や壁は、一部が完全に凍っていた。壁の方は、大きな穴が開いており、その残骸や穴の周りもフリーズドライ状態。触れてみれば、すぐに粉々に砕けてしまった。
お燐「これ、まさか新たな脅威とかじゃないですよね・・・?」
さとり「ま、まさかそんな・・・・・・む、今度は・・・」
今度は、髪の毛を見つける。その髪の毛は橙色だが、妙に氷のような水色もしくは白色にも見える。
さとり「・・・これは・・・黒須さんの・・・?それにしてはなんだか少々複雑なエネルギーを感じるような・・・」
「・・・あー・・・なるほどやっぱりそういうことか・・・猫宮・・・もとい鈴音黒須、アイツは・・・・・」
さとり「・・・・えっ?」
・・・さとり達の背後には、青いパーカーを着た少年が立っていた。
一旦区切ります。
- 決着。UMAアンバランス ( No.552 )
- 日時: 2021/07/28 14:18
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
続き
とうとう鈴音センリツ・・・もとい彼女を操っている幻影カスタネイスとの本格的な直接対決がスタートした。
菜乃「さて、薬を打ち込んだだけでも尚、元に戻すことができないとなれば・・・」
シンボラー「ああ・・・やはり鈴音黒須との接触が必要か・・・それでどうにかできる確証があるかは不明だが・・・」
菜乃「・・・そうなのですよねぇ・・・
・・・それとはまた別で気になることもありましたが・・・・・・薬子さんが作者さんに伝えてと頼まれて聞いた、黒須さんの『とある可能性』・・・一体どういう事なのでしょうか・・・」
薬子「(これに関しては、頼まれた私の方もホントに何の話なのかさっぱりなんだけどなー・・・;まぁ菜乃たちと関わりが多いの私だから頼まれたのかもだけど・・・;;;)
・・・ま、まあ、とりあえず暴走を止めるには変わりないんでしょ?だったらバンバンやっちゃうよ~!」
デスバーン「カッ飛バシマッセェェ!!!」
菜乃(相も変わらずテンション高いなぁ・・・・;;;)
幻影カスタネイス『・・・さっきから何をごちゃごちゃと・・・まあ、どうせ結末は見えてるんだ。この際遊んであげよう・・・』
黒須の生存を全く知らないカスタネイスは、どんどんセンリツを操って、瘴気の弾幕を飛ばし始める。
菜乃「おっと・・・考える間はこれ以上くれないようですねぇ。手遅れになる前に暴走を止めておかなければ。」
・・・その頃、ゲラコビッツ達を無事撃退して、センリツの暴走を阻止するために急いでラブカ財閥に向っていたマリオ達。
マリオ「ふぅ・・・やっと着いた・・・(上方向を見る)・・・あれが鈴音センリツ・・・」
ルイージ「・・・みたいだけど、なんかちょっと様子がおかしいような・・・」
ピカチュウ「・・・待て。ありゃなんだ?センリツの背後に変な男がついてるような・・・」
クッパ「あいつは・・・もしや、『Dr.カスタム』って奴か!?合成獣の件や今回の件の一番の元凶だったが・・・」
カメック「あの感じは・・・もしや操られている・・・?」
・・・マリオ達も、幻影カスタネイスの存在に気づく。
ワリオ「おいおい・・・どうなってんだありゃあ・・・薬は撃ち込めたんじゃなかったのか・・・?」
ノクス「話の趣旨や経緯はよくわからないけど・・・要は、乗っ取るタイミングを見計らっていたという事かな・・・」
マタン「とにかく、助けてあげないと手遅れになりそうね・・・」
ミュウツー「ああ・・・先ほどから、あの男らしき幻影からかなり禍々しいエネルギーを感じる・・・
・・・どうやら、独目菜乃があの存在と対峙中のようだが・・・何故あの薬剤師の女も共にいるのだ?けが人と回復薬をGUMIに任せて、自分自身は仲間に加勢しているという事なのだろうが・・・;」
・・・一方、離れの位置では、同じくセンリツに飛ばされていたウォッチの使い手の2名(4人の内残りの2人は残党を片付けている)と、残りの『大罪を名乗る者』3名も、ラブカ財閥に向かっていた。
ツキノワ(佳奈子)「足止めを喰らったせいでかなり時間がかかってしまったけど・・・何とか他のみんなが時間を稼いでくれたみたいね・・・」
カマイタチ(ヒカル)「だが、ミリオンたちの姿が見えない・・・『UMAの力を抑制する薬』は撃ち込めたのでしょうか・・・」
ミダレ「どうやらかなり事態はひどいことになってるようだね・・・さっき連絡が来て、ラミカ様達はBUGの皆が安全な場所に避難させてくれたみたいだ。命に別条がないんだったらそこは安心しても問題はなさそうだけど・・・」
ノアロ「薬が効かない・・・いや、効いてはいるが拒絶されてほぼ無効化され・・・更には『Dr.カスタム』らしき幻影がセンリツを操っている・・・
・・・ラミカ様やメタリヴ達は先程の爆発で深手を負わされている・・・こんな恐ろしい事態が起こってしまうとは・・・足止めを喰らったせいで緊急事態時に駆け付けることができなかったとは・・・側近である存在として不甲斐なし・・・」
ギガルム「事実だから何も言えないだな・・・・・・ん?」
すると、彼らも所々に、フリーズドライ状態になって凍り付いた草木や、粉々に砕けた壁の瓦礫等を発見する。(さとりたちとは少し離れた位置)
ギガルム「これってなんだな?」
ノアロ「氷魔法・・・だとしてもここまで繊細になっているのはかなり妙じゃな・・・」
ミダレ「・・・それだけではなさそうです。これらから感じるエネルギー・・・センリツかな放たれているモノが混ざっているようにも感じますが、それと全く別のエネルギー3つが混ぜられているような・・・」
ノアロ「なんじゃと・・・?
・・・センリツから感じる『UMAアンバランス』のエネルギー・・・他であのエネルギーを感じるのであれば、一度町が壊滅した時・・・『UMAアンバランス』とセンリツという少女の合成獣が誕生した時・・・だが、あの時の爆発に飲まれた者は全員命を落としている・・・
・・・にも関わらず何故・・・それどころか、他のエネルギーと混ぜられている・・・?」
・・・すると、ミダレは何か思い出したようにこう言う。
ミダレ「・・・そういえばですがノアロ様。・・・例の壊滅事件の時の死傷者数などのリスト・・・あまり言いたくないモノですが、負傷者、死者、行方不明者はそれぞれ何人だったでしょうか・・・」
ノアロ「むぅ・・・何故それを急に・・・いや、待てよ・・・たしか・・負傷者は軽傷、重傷含めて計■■■人・・・死者は■■■人・・・
・・・行方不明者・・・1人・・・・・・ハッ!まさか!!」
ミダレ「・・・その通りですノアロ様、そのたった一人の行方不明者は、『猫宮』という青年一人・・・例のあの人身売買組織と関わりを持っていた可能性が高かった者の一人です。」
ノアロ「たしかに、隅々まで探しても、彼の遺体も物品もは見つかっていない・・・あの事件が起こる前、時々見かけていた時も・・・彼から氷の魔力らしきエネルギーを感じた・・・だが・・・」
・・・『猫宮』は、ラブカシティ編が始まる前まで彼が使用していた苗字かつ、黒須の育ての親の苗字。・・・更にノアロ曰く、彼に氷のエネルギーが眠っていたなどというが・・・
<ラブカ財閥>
その頃。幻影カスタネイスに暴走させられているセンリツと対峙する菜乃達。マリオ達とも合流し、ガンガン責めることができている。
幻影カスタネイス『ぐぬぬぬぬ・・・!!聞いてないぞ!!こんなに強い連中が集められていたなんて・・・・!!!』
クッパ「貴様が誰なのかは知らんが、とりあえず、貴様がそいつ(センリツ)の力を過信していたのは良くわかるな。」
マリオ「降参しないのなら、センリツを元に戻すまでとことん攻撃するまでだね!!と覚悟しろ!!」
幻影カスタネイス『覚悟ねぇ・・・無駄だよ。いくら追い詰めたところで、薬はどっか行っちゃったみたいだし、そもそも、大切な人を失った末に、すべてを拒絶してしまった彼女を元に戻すことなんて不・可・能なんだよ。ククク・・・
・・・さあ、いい加減諦めてもらおうか・・・これでとどめを刺してやるからさぁ!!!?』
すると、幻影カスタネイスは、センリツを操って、パワーを溜めさせる。徐々に溜まっていくそのエネルギーは、どんどん禍々しいエネルギーを放ち始める。
ミュウツー「あの力・・・いかん!!奴はおそらく・・・」
幻影カスタネイス『言わなくとも教えてやるから黙れよぉ。
・・・私は今、ご存知の通りエネルギーを溜めさせている・・・ククク・・・エネルギーを完全にため込んだ暁には・・・あの時・・・ラブカシティの大半を破壊させたほどのあの爆発が起こるだろうなぁ!!君らでも耐えることは不可能だろうねぇ!!!フハハハハハ!!!
・・・まぁ、何度も爆発を起こしたら、この入れ物ももう保たなくなるだろうけど・・・』
ワリオ「だったら、エネルギーを溜めきる前にぶっ飛ばせば・・・「バチィッ!!」うおっ!!あぶねーじゃねぇか!!」
近づこうとすると、瘴気の槍が飛んできた。
幻影カスタネイス『ああ、近づかない方がいいよ。じゃないと今のが飛んできて、当たれば即死だからさ。
・・・そういえば・・・あの先代の男も、暴走によってそれで死んだんだったなぁ・・・暴走に関しては予想外だったが、自分より年上の、あの財閥の連中に対する復讐心にすっかりとらえられていたあの馬鹿が無様に死んだところを目の当たりにしたときは滑稽だったなぁ・・・』
菜乃「つくづく性格の悪いクズのようで・・・・・・あら・・・」
・・・菜乃は、こちら側に近づいてくる誰かの気配を察知する。
菜乃「・・・みなさん、攻撃をやめないほうがよさそうです。なるべく接近は控えてですが。」
ルイージ「えっ!?なんで急に・・・」
クッパ「なにか考えがあるんだろ。・・・だったら、じゃんじゃん攻撃すればいいだけの事だな!!!!」
菜乃に言われたように、マリオ達は攻撃の手を緩めず、遠距離でひたすら攻撃し続ける。
幻影カスタネイス『はぁ?何をやっているんだね。そんなことしたって、爆発を早めるだけ・・・さっさと逃げればいいっていうのに・・・』
ピカチュウ「ここまで来て見捨てるわけないだろ!!!」
ミュウツー「同意見だな。それに、さっきから黙って聞いていれば・・・貴様は他者の事を侮りすぎだ。」
ワリオ「そういう奴ほどボロ負けするってわけだ!俺様よーく知ってるぜ?」
幻影カスタネイス『ハァ?ハァァ??ハァァァァァァァ!!!!???ウザイよ!?ウザイんだよそういうの!!!!・・・もういいさ・・・最強の力でとっとと貴様ら全員そろって消し炭になればいい!!!!!』
幻影カスタネイスは再びギャンギャン騒ぎ出す。だが、一同は攻撃を止めない。攻撃し続けていると、徐々にセンリツの意識が戻っていく。
センリツ「ああ・・・ああ・・・」
痛い・・・何だか体が痛い・・・熱い・・・
・・・ああ・・・そっか・・・操られて、眠らされて・・・その間に攻撃され続けてるんだね・・・でも文句は言えないかな・・・きっと罰だね・・・自暴自棄になって、沢山悪いことをしちゃって・・・あは・・・私ってバカみたい・・・
・・・ああ・・・報いを受ける時かぁ・・・嫌がる意味とかないや・・・もう私には・・・ずっとまえから大切なものが無いんだから・・・
・・・ああ・・・ああ・・・このまま死んだら・・・会えるかな・・・あの人に・・・
・・・でも・・・なんでだろうなぁ・・・もういないはずなのに・・・
・・・生きてる間に・・・一回だけでもいいから・・・会いたかったなぁ・・・黒須兄さんに・・・
一旦区切ります。
- 決着。UMAアンバランス ( No.553 )
- 日時: 2021/07/30 17:34
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
続き
・・・溜め込んでいるエネルギーの攻撃を避けつつ、一同はどんどん幻影カスタネイスと、センリツに溜めさせ続けている瘴気のエネルギーに攻撃し続ける。
幻影カスタネイス『無駄だと言っているだろ!?なんで攻撃し続けるんだよ!?普通逃げるだろ!!?ハァ!!!?さっさとあきらめろよ!!どうせお前らごときに倒すことなんてできないんだからよぉぉぉぉぉぉ!!!???』
菜乃「ほう・・・その自信は何処からなのやら・・・
・・・ていうか、いつ、私達『が』あなたを倒すと言ったのでしょうかねぇ?」
幻影カスタネイス『・・・・・・は?一体何の・・・「捉えた・・・・!!!」・・・ん?』
菜乃「フフッ・・・とどめを刺せなくとも、隙さえできればそれでいいのですよ。」
・・・センリツの真後ろに人影。猫民と尻尾の生えた、猫との合成獣。何故か髪色の約9割が氷のように白くなっているが、鈴音黒須だった。
黒須「ようやく・・・ようやくだ・・・!!」
幻影カスタネイス『は・・・?貴様・・・なんで!?何で生きて・・・何で生きてるんだよぉぉぉぉ!!!?』
センリツ「・・・・?・・・兄・・・さん・・・??」
・・・ようやくセンリツと接触できた黒須は、センリツの元に突っ込んでいく。
幻影カスタネイス『ああああ!!マズイマズイマズイ!!!このままでは・・・い、いや、まだだ!!まだだぁぁぁぁ!!!』
クッパ「・・・あの男・・・スマブラ屋敷近くの喫茶店の店主か?」
カメック「そのようですねぇ・・・って!!突っ込もうとしてるではないですか!?危ないですぞ!!!」
黒須は、助走をつけて、そのまま飛び跳ねて、センリツの元にたどり着く。
幻影カスタネイス『馬鹿め!!!生身で突っ込むとは命知らずな!!!これで今度こそ滅びろぉぉぉぉぉ!!!!』
黒須「カスタネイス・・・!!・・・そんなので滅びてたまるかよっ!!!!!」
溜め込んだ瘴気のエネルギーによる攻撃が黒須に向かって放たれた時、鈴音黒須、彼の信念に応えるかのように、『再び』放たれる氷のエネルギー。その力は、彼の手に触れた攻撃どころか、溜め込まされていた瘴気のエネルギーまでも粉砕した。
この急展開に、黒須本人も少々驚いている。
黒須「・・・・・・!?・・・っていぎゃっ!!?(落下した」
菜乃「今のは・・・?氷魔法・・・とは程遠いようなそうでもないような・・・もしやこれが作者が言っていた可能性・・・?」
マリオ「可能性?何の事?」
菜乃「・・・細かい話は後です・・・;」
瘴気のエネルギーが一気に壊されたことで、意識が途絶え欠けていたセンリツがほぼ完全に覚醒状態に戻り、幻影カスタネイスの身体が消えかかり始めていた。だが、エネルギーの暴走はまだ止まっていない。
センリツ「っあっ・・・!?(反動で体に負担がかかった」
幻影カスタネイス『・・・は・・・?ふざけんなよ・・・凶器として語られていたUMAアンバランスの力だぞ!!!?なんで・・・なんでそんなワケのわからない力に・・・ふざけるなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!
失せろ!!失せろ!!失せろぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!』
再び冷静さを失った幻影カスタネイスは、完全に意識を取り戻したセンリツを無理やり操ろうとする。
黒須「っ・・・!!おいやめろ!!!」
幻影カスタネイス『黙れ黙れ黙れぇぇぇぇぇ!!!!!もう細かいことなんてどうだっていい!!これで全てぶっ壊し「光熱『ハイテンションブレード』ォォ!!」へべぇっ!!?』
その途端、前方から熱線が飛んできて、幻影カスタネイスに直撃する。
・・・今のが放たれた方向を見てみると、そこには、右腕に長い多角中の棒を付けた、緑色のリボンを付けた黒髪の少女・・・ここに来て(この作品では)初登場の地獄烏(&八咫烏)の『霊烏路空』だった。
お空「やった!命中した!!!」
菜乃「誰でしょうか彼女は・・・;・・・まぁ、とりあえずいいタイミングで来てくれたようですねぇ。」
さっきの攻撃をもろに喰らった幻影カスタネイスは、更にイライラしだす。
幻影カスタネイス『ああああああああああああああああああああああああ!!!!もう!!!!!!一体全体何なんだよ!!!次々と訳の分からない連中が・・・「妖怪『火焔の車輪』!!!」あぎゃっ!?・・・せめて最後まで喋らせ「脳符『ブレインフィンガープリント』。」いぎゃっふぇ!!?』
黒須「今のは・・・・!」
・・・ゴチャゴチャ言っている間に、後方から炎の輪(お燐のスペカの弾幕)と、爆発する丸弾(さとりのスペカの弾幕)が直撃。
さとり「なんとか間に合ったようですね・・・・・・ところでお空、何故ここにいるんですか?」
お空「さとり様がピンチだと青い服の人に言われたから急いで駆けつけたんです!!」
お燐「そうなの・・・;まぁおかげで色々助かったみたいだけども・・・;」
シンボラー「なるほど・・・あの2人は古明地さとりの部下というわけか。」
菜乃「だったらここにいる理由も納得ですねぇ;」
幻影カスタネイス『あああああくそがぁっ!!!!さっきから何度も何度も幾度も幾度も!!!!!どいつもこいつも!!どれくらい私の邪魔をすれば気が済むんだ!!!???ふざけるのも大概にしろよ!!!?!??!?もういい・・・ここまで私を侮辱した奴らは君たちが初めてだろうねぇ・・・
・・・まあいいさ・・・どうせ薬が効くこともないし、そもそもこの場に無いんだ。こうなりゃ自棄だ。全力でぶっ潰してやるよ!!!!』
幻影カスタネイスは、センリツから生えている闇の手を操作して、一同に攻撃を仕掛けようとする。無理やり操られているので、センリツにも負担がかかる。
センリツ「っああっ・・・痛い・・・痛い・・・」
マリオ「あいつ・・・!この場に及んでまだ無理矢理・・・!」
クッパ「あの男がセンリツを操り始めていたというのは、途中で何となくわかったが・・・ワガハイでもドン引きするほど野蛮な男のようだな。これ以上センリツが壊れる前に止めるぞ!!
・・・とは言ったものの、肝心の薬が無いとなると・・・どうすれば・・・「あの、少しいいでしょうか?」む?何だ?お前は・・・」
すると、古明地さとりが、クッパたちに話しかけてきた。彼女が手に持っているのは、注射器のような銃弾に入っている『UMAの力を抑制する薬』と、それを打つための銃・・・貞奈が使っていたモノだった。
カメック「キッ!?それは・・・何故あなたが持っているのです!?」
さとり「道端に転げ落ちていたのを拾いました。先程の爆発で飛んで行ってたのかと・・・
・・・とにかく、これなら彼女を元に戻せるハズです。・・・時間がありません。手短に。」
マリオ「そうか・・・聞きたいことは沢山あるけど、これで決着を・・・「ビュゥン!!!!」おわっ!!?あぶな・・・」
幻影カスタネイスが瘴気の槍を飛ばしてきた。今ので薬と銃を落としてしまったが、菜乃たちが無事キャッチ。
クッパ「おおお・・・ヒヤヒヤさせないでくれ・・・」
菜乃「そうは言ってもですがねぇ・・・;・・・で、これが『UMAの力を抑制する薬』ですか・・・これを打ち込めば何とかなるのですね。」
マリオ「そうだと思うけど・・・・それだったら、僕たちが隙を作っておかないとね!!!」
菜乃「ええ。そうでしょうね。・・・薬は私が持っておきますので、お願いします。」
幻影カスタネイス『・・・今のは・・・薬か・・・?・・・だとしたらマズイ・・・これを撃たれたら私が・・・・・・くそっ!!!さっさと潰してやる!!!』
カメック「!!薬の事に気づいてしまったようですぞ!!」
クッパ「だったら全力で攻撃し続けるまでだ!!行くぞ!!!」
こうして、鈴音センリツ・・・いや、幻影カスタネイスとの最終決戦は最終段階へと到達する。
菜乃「・・・さて、まずは・・・」
黒須「痛ぇ・・・何も考えずに突っ込むのもあれだな・・・;」
薬子「えっと、大丈夫・・・ですかー?」
・・・先ほど、センリツの元に突っ込んで、そのまま落下していた鈴音黒須。思いっ切り体をぶつけたので、薬子に一旦避難させられていた。
黒須「・・・にしても・・・なんだ今の力は・・・氷・・・?・・・いや、ここにたどり着く前も使っていたような・・・ていうかいつの間にか髪色も変わって・・・・・・というより、この能力・・・もっと前から持っていた・・・?目覚めていなかっただけで・・・?なんとなくやり方も知っている気が・・・」
菜乃「・・・どうやら、あなたもよく分かっていないようですね・・・まぁ、私も薬子さんも、突然の話でまぁ全然わからないですが・・・;」
黒須の元に飛んで来た菜乃は、自身が使った特殊な力に戸惑っている彼に話しかける。
黒須「・・・お前か・・・・・・ああ・・・こんなもたもたしている場合じゃないっつーのに・・・」
菜乃「・・・気持ちは分かりますが、焦って突っ込んでしまっては元も子もないですよ・・・
・・・で、色々聞きたいことも多いですが・・・何かと紛らわしくなりそうなので、話や情報整理は事が終わってからにするとして・・・
・・・黒須さん。ちょっといい案があるのですが。」
黒須「えっ?」
一旦区切ります。
- 決着。UMAアンバランス ( No.554 )
- 日時: 2021/07/31 19:00
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
続き
・・・一方、マリオ達は、センリツを無理やり操っている幻影カスタネイスとの攻防を繰り返している。だが、センリツが持つ『UMAアンバランス』の修復能力と、幻影カスタネイスが持つ狂気による瘴気のエネルギーが合わさったその力と、彼の異常な執着心からか、ダメージが通っても全く怯むこともどうともせず、ひたすら攻撃を続けている彼を前に、一同は苦戦を強いられている。
センリツ「痛・・・ああ・・・」
マリオ「っ・・・ここまでしつこくやってくるなんて・・・」
ルイージ「ゼェ・・・ゼェ・・・このままじゃ僕らもセンリツも身が持たないよ・・・;」
幻影カスタネイス『フハハハハハハハハ!!!どうだ見ただろう!!!?私を散々煽るからこうなるんだよ阿呆共め!!!!!』
ピカチュウ「さっきから耳障りな・・・!!」
ノクス「貴様・・・!!これ以上好き勝手するのはやめろ!!そもそも彼女が消滅してしまったら、お前だって実体を保てないのでは・・・」
幻影カスタネイス『・・・まぁ、確かにそうだろう。だが、『UMAアンバランス』の力を手にした私には、今更この姿も、入れ物であるこの少女(今は多分成人してる子だけど)も不要と言っても過言ではないのだよ。力を乗っ取ることができれば、基本的に、何があろうとその力を操ることができるからねぇ。
とはいえ私も、結果的にここまでの事になるとは思いもしなかったが・・・まぁ、お陰でこんな入れ物を失くして、この『UMAアンバランス』の力を我が物にできるけど。』
マタン「・・・まるで、人を只の道具だと言っているような言い回しね・・・」
幻影カスタネイス『そりゃそうだろう。人は人の目的のために犠牲にする道具に過ぎない。これは当たり前の事。全ての世界における定義さ。』
ミュウツー「狂っているにも程がある・・・」
レン「確かに、悲しいことにそういう醜い所もあったりするけど・・・」
ワリオ「そんな意味不明な持論で自分を正当化させられると思ったら大間違いだっつーの!!流石に無理があるだろ!!?」
リン「人の犠牲が全世界で当たり前なんてありえなーい!!どういう神経してるんだよオッサンが!!」
幻影カスタネイス『・・・まぁオッサンって言われてもおかしくない齢ではあったしどっちでもいいが・・・流石に馬鹿にされ続けるのにも飽きたんだよ。いい加減場をわきまえたらどうなんだい愚者共めが・・・「愚か者はどっちでしょうかねぇ?」・・・おや・・・』
すると、隙をついて菜乃が幻影カスタネイスに突っ込んでいく。
菜乃「これで終わりにしてやりますよっ!!!」
クッパ「菜乃!?アイツ何考えて・・・」
幻影カスタネイス『・・・何を考えたのかと思えば、そんな馬鹿げた自殺行為を・・・』
菜乃は自身の炎魔法で、闇の手や瘴気の攻撃を切り裂いていく。
菜乃「・・・捉えたっ「甘いんだよ!!!」ひゃっ・・・!」
こちらもスキを突かれて、闇の手で拘束されてしまう。
幻影カスタネイス『やれやれ・・・馬鹿馬鹿しい・・・言ったはずだろう。貴様らごときに私を倒すことは出来ないとね。この力で速やかに抹消してやるよ・・・せっかく見つかった薬も無駄にして・・・』
菜乃「・・・・・・
・・・フフッ・・・ご丁寧に狙ってくださってありがとうございます・・・。」
・・・彼女は、彼を皮肉るようにほくそ笑んでいた。
幻影カスタネイス『・・・一体何を言って・・・ん?待て。あの薬はどこに・・・「そこだぁっ!!!!」なっ・・・!!?』
菜乃「・・・言ったはずでしょう・・・私達があなたを倒すとは一言も言っていないと・・・ね?」
・・・そこに割り込んできたのは、シンボラーに乗っている黒須だった。先程放つことができた氷の力を闇の手に向かって放ち、それらを破壊した(菜乃を拘束していたのも破壊する)。
黒須「・・・思った以上に上手くできたな・・・」
シンボラー「・・・気を抜くな。まだ終わっていないのはお前が一番分かっているだろう。」
センリツ「兄・・・さん・・・?」
幻影カスタネイス『・・・また・・・また貴様か・・・認めん認めんぞ!!!!訳が分からない!!!あの時の爆発をもろに喰らったのに!!何で生きているんだ貴様はぁぁぁぁ!!!!!』
黒須「・・・俺も・・・センリツもあんなのに好き勝手利用させられていたというのか・・・
・・・情けない・・・だが・・・それより今まで何もできなかった自分が情けない・・・
・・・だが、今なら・・・いや、今の俺には・・・よくわからないが、不思議な力がある・・・これなら借りを返すこともできるし、センリツを助け出せる気がする!!!」
すると黒須は、拳銃を取り出し、センリツに向けて構える。その銃は、『UMAの力を抑制する薬』を撃つためのモノ。これを撃ち込めば・・・
幻影カスタネイス『それはっ・・・さ、させるかああああああああああ!!!!』
動揺した幻影カスタネイスは、再びセンリツを無理やり操って、黒須に攻撃を仕掛けようとする。
ミュウツー「!!・・・すぐに敵の攻撃を止めさせるぞ!!このタイミングを逃せばチャンスは無いかもしれん!!」
クッパ「だったら話は早い!!ワガハイの炎で焼き払ってくれるわ!!!」
マリオ「こっちはマリオファイナルだ!!!!」
菜乃「・・・こちらも行かしてもらいましょう!!炎魔法『フレームラップ』!!」
マリオ達は、一斉に攻撃を放ち、相手の攻撃を相殺させ続けた。
センリツ「ああ・・・ああ・・・ああ・・・」
幻影カスタネイス『あああああああああ!!!しつこい!しつこい!!しつこいんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!!邪魔をするなああああああああ!!!!「・・・あいつらのお陰で・・・やっと近づけたな・・・」・・・あっ・・・』
センリツ「・・・あっ・・・ああっ・・・」
・・・鈴音黒須は、気を取られていた幻影カスタネイスの隙をついて、真正面に突っ込んでいた。
黒須「・・・戻ってこい・・・
・・・戻ってこい!!!センリツ!!!!」
・・・そして、薬を入れた銃弾は放たれ、それはセンリツの頭部に直撃した。
センリツ「あっ・・・・・」
・・・薬が撃ち込まれたことで、暴走していたエネルギーは抑え込まれ、体から抜け始め、センリツに生え続けていた闇の手も、大半が徐々に消滅していった。
幻影カスタネイス『ああ・・・あああ・・・嘘だ・・・嘘だ・・・どうして・・・そうして・・・折角『UMAアンバランス』の力を手にしていたというのに・・・
嫌だ・・・嫌だ・・・嫌ダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!』
・・・それと共に、彼女の身体を乗っ取っていた幻影カスタネイスは断末魔を上げて、そのまま消滅していった。
センリツ「ああ・・・よかった・・・やっと会えた・・・
・・・黒須兄さん・・・」
・・・そして、反動や暴走による負担で、センリツはそのまま失神した。
さとり「・・・絆を築いた二人を引き裂いた悲劇・・・これでやっと終わるのね・・・」
・・・その頃、財閥から離れた位置の物陰に、青パーカーの少年が一人・・・それはこの世界『ウルトラワールド』の管理者である、『作者』と呼ばれる存在。
おろさん「・・・誰に教えられたのか、もしくは自分の身勝手極まりない独自理論か・・・どっちかは知らないが・・・何でもかんでも自分が行った行動をすべて正しいとベラベラと語って、他者を好き放題傷つけておいて、自分の事は正しい正しいと正当化させて・・・
・・・挙句の果てには、知りもしないくせに、全然違うのに、自分を正しいと主張するためだけの独自理論を、全世界における定義に当てはめようとまでする最低野郎・・・ここまでくると流石にありえないな・・・
・・・まぁ、あれだけ言っておきながら結局大逆転を喰らって、無様な敗北を喫したというわけか。今回のは、そんなクズ野郎マッドサイエンティストには見事にぴったりな末路だったなぁ。
・・・さーて・・・鈴音黒須に関してはやっぱり・・・・・・どう考えても後で色々説明が必要だな。」
続く。次回、(やっと)『ラブカシティ編』完結。
- 鈴音の兄妹 ( No.555 )
- 日時: 2021/08/05 18:55
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
・・・今回でラブカシティ編は完結。そして・・・
・・・約2か月後。
黒須「・・・街の裏側に、あの人身売買組織所属の奴にしか知らない、パスワード付きの裏口がある・・・ダークアイ帝国の連中はこの街の情報を大分掴んでいたようだったし・・・多分センリツたちも、そこから通ったんだと思う。」
メタリヴ「そういうことか・・・それが本当ならば、奴らが結界を通過できていたことにも説明がつく・・・」
・・・黒須は、(瘴気の爆発のダメージで暫く動けていなかったが、時間が経ったら復活した)メタリヴに、過去の話やセンリツとの関係、補足などを説明していた。
・・・尚、センリツの方は、幻影カスタネイスに追わされていた負担や、薬の反動などで寝込んでしまっているため、現在は病院で入院中である。
メタリヴ「・・・お前の話と、過去の事象を含めて考えてみれば・・・たしかに色々と説明がつく。・・・だが・・・」
黒須「・・・何というか、その・・・色々と申し訳なかった・・・俺が正直に全部伝えていれば、センリツをあんな風にしてしまう事も無かったのに・・・」
メタリヴ「・・・あまり思いつめるな。・・・この件に関しては、我々財閥側にも責任がある。自分で言うのもあれだが、それにあの時の我々だったら、お前が人身売買組織にかかわっていたという時点で話すら聞こうとも思えなかったかもしれないからな。
・・・お前があの人身売買組織に関与していたことは、大目に見ておくように伝えておく。お前に協力していたあのさとり妖怪の事に関しても目をつむろう。
・・・センリツに関しても、原因が原因だ。ある程度は罪を軽くしてもらえるよう相談しておこう。」
黒須「・・・ありがとうございます・・・。」
メタリヴ「・・・それと、だ。お前自身も分かっていないようだが、かなり奇妙な氷の力を使えることができていたなどと聞く。」
黒須「・・・あれか・・・たしかによくわからない・・・まさか俺もUMAの類だというのか・・・「・・・いや、実はそういう事ではないらしい。」・・・どういうことだ?」
・・・そう聞くとメタリヴは、ファイルに入った数枚の資料を取り出し、黒須に見せる。
黒須「・・・これは・・・何だ?」
メタリヴ「・・・この世界で『作者』と呼ばれるあの少年からだ。
・・・色々聞いて、合点が行った。ノアロ様曰く、前々からお前から感じ取れていた冷気、素性のわからない猫と混ぜ合わされた事、そして、街が破壊された時の瘴気の爆発により、お前が『UMAアンバランス』の『破壊』のエネルギーに触れたこと等々・・・
・・・まずお前は、寒さを具現化した霜の妖精『ジャックフロスト』の末端の一人・・・らしい。」
黒須「はぁ・・・そうなのか・・・・・・えっ???」
・・・『ジャックフロスト』というのは、イングランドの伝承にある妖精である。『女神転生』や『ペルソナ』シリーズなどで登場しているのが有名かもしれない。
メタリヴ「・・・信じがたい話だが事実らしい。・・・なりふり構わず突っ走ていたのか、辺り一面にフリーズドライ状態になっている草木が沢山見つかってな。調べてもらったら発覚した。」
黒須「はぁ・・・;」
メタリヴ「・・・だが、それだけではそのような破壊の力をつかさどることはまずない・・・お前と混ぜ合わされた猫の方に関係は無い・・・」
黒須「・・・要するに、俺がUMAアンバランスのエネルギーに触れたことが関わっていると・・・?」
メタリヴ「・・・そのようだ・・・UMAアンバランスは破壊をもたらす存在。Dr.カスタム、もといカスタネイスがあのようになっていたとすれば、奴と同じくUMAアンバランスのエネルギーに触れたお前にも、何か力の変化があったというわけだろう。」
黒須「・・・それが、あの時みたいな・・・だとしたら少しは色々納得も行くが・・・」
メタリヴ「まぁ、そういうことらしい。・・・とにかくだ。そのお前の能力に関しても、相応の話し合いが必要だから、まだあまり安心しない方がいい。財閥の人間にも、我々の事をよく思わない連中も多い。今回の件をダシに使われて、不利な立場に回されるわけにもいかないだろうからな・・・。」
黒須「・・・そう、か・・・」
メタリヴ「・・・ひとまず、取り調べはこの辺でもういいだろう。お前も早く彼女に会いたいだろうからな。」
黒須「・・・いや、これの前に寄っていたから、今は・・・まだいい。店の事もあるし、早いところ戻っておかないとならない。」
メタリヴ「・・・その喫茶店の仕事とやら、まだ続けていくのか。元々は、センリツの情報を収集するために開いていたのでは・・・」
黒須「・・・それもそうだったが・・・・・・センリツと暮らしていた時、自分が求めていたモノがようやく分かった気がするんだ。ああやって、趣味に打ち込みつつ、静かにひっそり・・・までとは言わなくても、なんだかんだで楽しくやっていける・・・
・・・だから、喫茶店を開くことに興味が出てたんだなって。今となって、そう思うようになった。」
メタリヴ「・・・」
黒須「・・・それに、正直言って、まだセンリツと向かい合って話せる自信もないんだ。
・・・あいつが一向に苦しみ続けている間、俺は勇気を出せずにずっとああやって隠れていたままだったから。あの時もほとんど動くことができていなかったし・・・
アイツは本当はとても優しい奴だが、仮に全部許してくれたんだとしても・・・なんだかどうも情けなくてな・・・」
メタリヴ「・・・別に情けないとは思えないが・・・それに、力が無くても、勝てないと分かっていても尚、お前は彼女のために、死を覚悟して戦場に飛び込んだ。・・・それだけでも十分立派だ。」
黒須「・・・何だかむず痒いことを言うじゃないか・・・どの道これで一旦帰らせてもらうよ。今の時点では、俺が何かしてやれることも少ないからな。」
・・・そう言って、黒須はその場を去っていった。
メタリヴ「・・・・・」
・・・少しして、メタリヴはとある人物の言葉を思い出していた。
子供を抱いている落ち着いた雰囲気の女性『・・・法を破ることは許されることではない。正しい事ではない。・・・でも、それを『絶対悪』と決めつける根拠は何処にもない・・・人は間違いを犯しながらも学んで成長していく存在だから、間違った事でも、何か色々意味を成しえることも多いんじゃないかと私は思うのよね。まぁ、起こさないに越したことは無いけど。
・・・だから、犯罪に手を染めてしまった、逮捕された人間を『悪』と決めつけて、つるし上げにするっていうのは、相手がよっぽど狂った人でない限りは、ちょっとおかしい気がするのよね。冤罪って場合もあるし。勿論犯罪そのものを肯定するつもりは決して無いんだけど・・・。』
若い頃のメタリヴ『当主様・・・それは最もな事ではあるかもしれませんが、なるべく言葉に気を付けた方がよろしいかと思います。誤解されるといけませんから・・・』
落ち着いた雰囲気の女性『あはは・・・ごめんなさい;最近、冤罪事件とか、加害者遺族が迫害されてるとか、あんまりよくない事を結構耳にしてるから・・・』
若い頃のメタリヴ『たしかに、それはそうですが・・・』
落ち着いた雰囲気の女性『・・・それに、近頃財閥も汚職事件とか、あの人の事とかで、周りに良く思われていないことが多くなったから・・・
・・・まぁ、一言で言っちゃえば、この子にもあなた達にも、周りからの同調とかにも負けないように強くなってほしい・・・ってことなのよね・・・・・・私ももう長くない・・・だから、街の未来のためにも・・・貴方達のためにも・・・自分に誇りを持てるように生きてほしい。私はそう願っているの。』
メタリヴ「・・・やはり、私もまだ未熟者か・・・」
3時間後・・・・
<バトリオシティ:喫茶キャノン・ド>
さとり「・・・良かったのですか?彼女に会っておかなくて。」
黒須「・・・いいんですよ・・・それにどっちにしても、まだ目覚めていませんし、容態が完全に回復しきれていないのにそう何度も訪れるわけにもいかないんです。」
・・・喫茶キャノン・ドに戻った黒須は、先程やって来たさとりにコーヒーをあげていた。(さっきの取り調べでの事も話しておいた。)
黒須「・・・それはそうと・・・何でまた来たんですか?・・・センリツの件は、元々は俺が持ち込んだ話で、結局いろいろ巻き込んでしまったのに・・・」
さとり「・・・行きつけの店に立ち寄ることに、別に必要も理由も無くたっていいと思いますが。それにこいしの事もありますから、姉としては、妹のことが心配というか・・・」
黒須「・・・さとりさん、妹の事が大好きなんですね。相当信頼しているようで。」
さとり「えっ!?あっ、いえ・・・・・・まぁ、あの子がサードアイを閉じて、無意識をつかさどる存在になってしまってから、いろいろ苦労も多かったので。・・・でも、幻想郷でも、この世界でも、黒須さんや色々個性的な方々に出会えたりして、あの子も少しずつ変わり始めていますから。」
黒須「はは・・・何だか誇らしい話ですね。・・・センリツも・・・俺が待っていないで、とにかく自分で動けていたら、何か違っていたのだろうか・・・」
さとり「・・・あまりタラレバは考えない方がいいと思いますよ。かえって自分を責めるだけです。」
黒須「ああ・・・それもそうか・・・」
・・・とりあえず彼女は、一旦話の話題を変えさせる。
さとり「えーっと・・・それにしても、ここもずいぶんと静かになりましたよね。個人的には、落ち着くので結構良いのですが。」
黒須「まぁ・・・神門の姉弟が急にこの町を去ってしまったから、比呂もここを辞めてしまいましたからね・・・
・・・あの2人は、レッテルとかだけで物事を判断することは無かったが・・・だとしても何故急に・・・」
・・・ここで働いていた(姉の方は立ち寄っていた)あの姉弟は、この間に突然バトリオシティから姿を消してしまったらしく、結果的にここで働いているのは古明地こいしだけらしい。
・・・彼の発言を聞いて、さとりはこう質問する。
さとり「・・・何度も話を切り替えるので申し訳ないのですが黒須さん、『レッテル』で思い出したのですけど・・・
・・・貴方は、私達の事が、怖くないのですか・・・?」
黒須「怖く・・・?」
さとり「・・・人の心を読んで、トラウマを呼び起こさせるさとり妖怪・・・昔から人々に恐れられていた存在である私に、何故・・・私に限った話ではない。それどころか、旧地獄に定期的に立ち寄って、そこに住むみなさんにも、何かと親しく・・・」
黒須「・・・別に、深い理由なんてあんまりないです。そもそも深く考えたことは無いですし。
・・・でも、思い当たるとすれば・・・忌み嫌われた存在が閉じ込められたなどという地底世界・・・貴方を含めて、あそこに住む方々は、どこか、選択肢を奪われていたかつての自分とそっくりで・・・何故だか同情してしまう。ただ単に俺のエゴなんだと思います。」
さとり「エゴ・・・」
黒須「・・・ていうか、あの場所に関しては、俺に限った話では無いでしょう。俺が幻想郷に飛ばされた時よりずっと前から、いろいろ変わり始めていたようでしたし、この世界に来る連中も、大抵はそういうので勝手に嫌うこともないみたいですからね。」
さとり「・・・そう言われると・・・そうでしたね。」
黒須「・・・だから、少なくとも俺は『心を読む』というだけであなたを差別するつもりはありませんよ。むしろ、俺にとっては、さとり妖怪としての誇りを持ち続けるあなたが正直羨ましいくらいです。」
さとり「『羨ましい』・・・そう言われるとは思っていませんでしたね・・・」
黒須「・・・それ以前に、なんだかんだで、俺の過去は貴方に全部知られましたから。それ以上隠すことなんてそう無いでしょう。そもそも俺の過去に関しては、悔しい事は多かったが、ほとんどは何が何でも忘れてはならない事ばかりだし・・・。」
さとり「そう、ですか。・・・どうやら、余計な質問をしてしまったようですね。」
黒須「そう思うのなら、そう思っておいてくださいよ。・・・あ、そういえば・・・」
すると黒須は、奥の部屋に行って、そこにある棚から漫画本らしき本を何冊か持ってきた。
さとり「・・・これは・・・本ですか?」
黒須「ええ。昔読んでたのを新しく買ったのとか、最近売ってる新しい漫画とか色々。前にふと思ってまた買ってみたんですよ。センリツに進めていた時のやつは、あの爆発で大半が焼失してしまったもんで・・・
少し前こいしから、さとりさんは読書が好きだとか聞きまして。漫画が読書の部類に入るのかどうかはわかりませんが、せっかくだから進めてみようかと思いまして。あ、でもあげるというわけでは無いですので、何日かしたら帰してください。」
さとり「そういう事ですか。・・・前々からこう言う書物には興味がありましたので、だったらこの際借りさせてもらいましょう。」
菜乃「・・・結局、どうしたもんなのでしょうかねぇ。」
シンボラー「我に聞くな;;・・・まぁ、どうであれ今は、センリツの様態が回復しきるまでは、見守るしか無かろう。」
・・・物陰に隠れて、2人の会話を聞いていた菜乃達。
菜乃「・・・それにしても、不思議なものですねぇ・・・鈴音黒須・・・何故だか彼には、人の心を引き付けるというか・・・そんな力がある気がしますねぇ。」
シンボラー「ああ・・・古明地姉妹に関しても、彼と接触してから、我々が収集した情報の時より、さらに成長を告げているようだ。」
菜乃「成長、ですか・・・」
・・・彼女もまた、過去を思い出していた。仲間のために、信念を曲げずに戦ってきた者たちの事を。自分自身を変えるきっかけを作ってくれた薬剤師、薬子との出会いの事を。理由もなく自分の前に現れて、手を差し伸べてくれたとりもどきポケモンのシンボラーとの出会いを。
菜乃「・・・私も・・・シンボラーや薬子さん達に出会っていなかったら、今頃ずっと絶望し続けていたのでしょうか。・・・今考えてみたら・・・貴方と出会ってから、何だか、自分の存在に、希望が見えてきていた気がします。」
シンボラー「希望か・・・・・想像以上にまだまだ奥が深いモノなのだな。」
一旦区切ります。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113