二次創作小説(新・総合)
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- ウルトラワールドでの日常
- 日時: 2020/12/29 16:28
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
皆さんこんにちは。おろさんという者です。
他の作者方のクロスオーバー小説に憧れてこの小説を執筆することにしました。
まだまだわからないことが多いですが、よろしくお願いします。
~注意事項~
・この小説はクロスオーバー小説です。
・一部キャラ崩壊やオリキャラ・オリジナル設定などが含まれています。
・不定期更新です。
・荒らしや誹謗中傷はお断りしています。
これらを承知してお楽しみください。
タグ クロスオーバー ダンガンロンパ 東方project ポップン スマブラ・スマブラ関連 名探偵コナン
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- 鈴音の過去~パート1~ ( No.531 )
- 日時: 2021/03/20 19:46
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
・・・まだまだ続くのです『ラブカシティ編』。鈴音センリツの過去がついに判明・・・!!?
<喫茶キャノン・ド>
前回、『猫宮黒須と鈴音センリツの2人に何らかの関わりがある』という確信を得た菜乃。彼女は猫宮本人にどういう事か問いただそうと、結果的に猫宮から一応事情聞き出すことができたのだが・・・
さ
菜乃「・・・鈴音センリツと猫宮さんが・・・ご兄妹・・・!?」
シンボラー「・・・しかし、彼女に兄がいたという情報は何処を探っても一切ない・・・彼女は人身売買目的で誘拐された少女だったという情報はあったが・・・どういうことだ・・・」
猫宮「・・・妹分と言っても、もちろん血縁は無い。・・・っ・・・言ってしまった以上は仕方ない・・・ここからは、センリツと関わる前も含めて、俺の過去の話になるが・・・」
約20年前・・・
幼いころに両親を亡くした俺は、親戚の家に引き取られた。・・・18歳の頃、高校を卒業した後、どうするか当てがなかった俺は、親戚両親に『隣町のラブカシティにいい仕事がある』という事で、そのまま流されてその仕事についてみることにした。
・・・だったのだが・・・
男「やあやあ初めまして。君が『黒須』君だね?僕がここの支配人だよ。」
黒須(当時18歳)「・・・初めまして・・・」
支配人だという男「いやはや、それにしても君がこの仕事を紹介するとは思わなかったよ。」
親戚父親「ハイ・・・それほどでも・・・」
支配人だという男「・・・それじゃあ早速だけど・・・黒須君に重要な仕事をしてもらおうか。
・・・実はねぇ、今日はとある名高い貴族のお嬢様が来るんだよ。その子はそこで、知り合いに大金で引き取られることになっているんだ。そこで、君はその子の付き添いをしてほしいわけだよ。・・・いいね?」
黒須「なっ・・・それって・・・」
支配人だという男「はいはい細かいことは気にしない気にしない!それじゃあ僕はあっちで手続きの準備を行うからちょっと待っててねぇ。」←『拷問部屋』と書かれてある名札がかけられた扉の奥の部屋に入る
黒須「・・・なぁ父さん・・・これって・・・」
親戚父親「やれやれ・・・あの人も相変わらずだなぁ~。新人にこんな重大な仕事を任せるなんて・・・」
黒須「父さん!これってどう考えても人身売買じゃ・・・」
親戚父親「黙りなさい!!あの人がこんな重要な仕事をお前に任せてもらえてるだけでありがたく思えばいいんだ!!」
黒須「っ・・・」
・・・その仕事先は、『人身売買』で金を稼いでいる場所だった。細かい内容を聞かされていなかったとはいえ、自分でやってみると言ってしまった以上は俺に拒否権はあるわけが無かった。
1時間後・・・
貴族だという少女「あ・・・あ・・・(口と手足を縛られている」
目つきの悪い大柄な男「ほう。本当にあの名門家のお嬢様だ・・・」
支配人だという男「それでは、商品を受け取ってください。・・・ほら、さっさとお客様にこの子を渡しなさい!(小声)」
黒須「えっ・・・あ・・・」
貴族だという少女「・・・・・・・!(猫宮に助けを求めるようなまなざしを向けている」
黒須「っ・・・・!」
支配人だという男「・・・早く渡してあげなさい。さぁ?」
黒須「くっ・・・・・・(大柄な男に少女を引き渡す」
大柄な男は貴族だという少女を引き取ると、『ありがとうね』という言葉を放って、大金をこちらに渡すと、その貴族の少女を連れて去ってしまった。
黒須「・・・・・・・」
支配人だという男「おいおい何暗い表情をしているんだい。君はこれで私たちの仲間だ。おめでとう。」
黒須「・・・こんなの・・・こんなのあんまりだろ・・・」
支配人だという男「まぁ、誰にだって抵抗はあるものだよ。そのうち慣れちゃうさ。
・・・一応言っておくけど・・・この事を警察とかに言ったら・・・・・・分かってるよね?」
黒須「・・・・はい・・・」
それからというもの・・・俺はこの仕事を続ける以外の選択肢が完全になくなってしまった。そして俺は、『施設に送られて来た人たちをどこかに売りさばく』という行動を繰り返していった。1ヶ月で20人以上は売りさばいて行ってただろうか・・・。仕事でもらったお金は、既に億単位を超えてた。
・・・もちろん、こんな事をしていいはずがないとは常に思っていた。だが拒否権が無いに等しい時点で俺はこの人身売買組織を辞めることはできなかった。
・・・そうして、どうすることもできずに2年経った時だった。
黒須「・・・この少女を・・・俺が・・・?」
ある日、支配人が10歳くらいの少女を連れてきた。その少女は、黄色い髪色で、水色目だが、右目にあざができている。
支配人「この子はねぇ、5年くらい前に仕入れた商品でね。右目部分にあざができちゃってるからか、いつまで経っても売り手の見つからない不良品でねぇ、だからといって即奴隷にしたり処分しちゃったりしたら流石に可哀そうでしょう?そこで、誰かに引き取らせてしまおうと考えたんだ。・・・最初は君よりもっと上の連中にやるつもりだったけど、君はこの2年ですごい好成績を取ってるからね。特別だよ?あ、逃げ出さないように首輪にGPS付けたりとか、情報操作とかで警察の対策とかはしてるから安心して。」
黒須「・・・そうですか・・・」
黄髪の少女「・・・」
・・・その少女はすっかり気力を失っている。ここに送られてからまともな扱いを受けていないのか、右目にできたあざ以外にも傷がたくさんできていたし、髪もすっかり伸びきっていてボサボサ。
・・・というか、『仕入れた』ということは、この子も誘拐された者達の一人だという事だろう。だとすれば、家族の元から引き離されたという事か・・・どっちにしろ、ここにいるとやはり不愉快だという事を再認識させられる。自分が言える立場でもなかったが・・・
・・・どの道、断るわけにも見捨てるわけにもいかないので、その少女を自分の家(親戚両親が故人となって一人になったため、仕事場があるラブカシティに引っ越してた)に連れて帰った。
<ユニットハウス>
黄髪の少女「・・・・・」
黒須「・・・どうしたものか・・・放っておくわけにもいかなかったとはいえ・・・」
・・・拒否権もあるとも思わなかったが、どういう理由であれ無理難題に近いようなことを押し付けられてしまった。あの支配人の男もそうだが、相も変わらず自分自身以外の人の命をどうとも思っていない。とはいえこれからどうすればいいだろうか・・・
・・・やっぱりここは警察に届けるべきなのだろうが・・・人身売買組織の事を警察に届ければ確実に消されるのは承知の上。自分がこのまま生きているのであれば、未だに人身売買組織の元に『売り物』として利用されている人たちを救うべき・・・となれば・・・
黒須「・・・やっぱり警察に届け・・・「だめっ・・・!」・・・えっ?」
黄髪の少女「やめてっ・・・」
黒須「・・・は・・・?
・・・どういうことだ・・・・・・ん・・・?」
・・・俺が警察に届け出ようと決断した途端、何故か黄髪の少女にそれを阻まれた。
わけがわからなくて戸惑ってしまったが、その時目に入ってきたのは、5年前の新聞記事。何でここにあるのかはわからないが・・・
・・・その記事の中には、『5歳の少女が行方不明』という内容があった。・・・その行方不明だという少女は、その黄髪の少女とそっくり・・・というか同一人物だった。
黒須「・・・同一人物・・・お前、両親には会いたくないのか・・・?」
黄髪の少女「・・・・・・(怯えたまま何も言わなくなる」
黒須「どういうことなのか説明してもらえないか・・・?」
黄髪の少女「・・・・・(まだ何も言わない」
黒須「・・・あまりいい質問じゃないが・・・まさか、親に虐待されてたっていうのか・・・?」
黄髪の少女「・・・・(コクリ」
こういう質問をしたら、黄髪の少女は首を縦に振った。
黒須「・・・」
・・・どういう経緯だったのかはイマイチわからないが、これ以上問うのはこの子の傷をもっと深くしそうだったのでそこはやめておいた。
約10分後・・・
黒須「・・・ところでだが・・・お前、名前は何だ?」
こう聞いてみたら、黄髪の少女はやっと口を開いてくれた。
黄髪の少女「・・・無いよ。親がちゃんとした名前つけてくれてない。さっきの新聞記事に載ってた名前も多分、虐待してることを怪しまれないようにするための、適当に作った名前。
・・・まぁ、あの場所(人身売買組織)で5年間も閉じ込められてたら、いつの間にか忘れちゃったんだけど・・・」
黒須「・・・そうか。」
黄髪の少女「・・・ところでお兄さん・・・」
猫宮「・・・何だ。」
その少女は、今度は俺に質問をしてきた。
黄髪の少女「お兄さんは何のためにあそこで働いてるの?
・・・お兄さん、初めて見たときから、他の職員さんとは何だか違う表情浮かべてたもん。あれは、人の命をどうとも思っていないあの人たちに対する怒りと、自分じゃどうすることもできないことに対する情けなさが混じってる感じだった。今も似たような表情が垣間見えてるよ。」
黒須「表情・・・」
黄髪の少女「・・・お兄さん、もう一回聞くけど、どうしてあんなところで働いてるのさ。お兄さん、そこまで悪い人には見えないけど・・・」
黒須「・・・『悪い人には見えない』ねぇ・・・
・・・なんつーか・・・ただ単に断ることができ無かったんだ。あの仕事は、元々は父親・・・細かく言うと、幼いころに両親が死んで、それで俺を引き取ってくれた親戚両親に勧められた仕事なんだ。裏企業の商売だったから、知ってしまった以上は断れば何をしてくるのかわからないので、結局2年前からあの仕事を続けちまってたが
・・・理由がどうでも、どう言おうと言い訳にしかならないな・・・」
黄髪の少女「そう・・・」
黒須「・・・・・」
少し黙り込むと、その少女はまた喋り始めた。
黄髪の少女「・・・ところでお兄さん、お兄さんは名前はなんていうのかな。」
黒須「・・・・『クロス』。
俺は『鈴音黒須』だ。」
一旦区切ります。感想まだ。
- 鈴音の過去~パート1~ ( No.532 )
- 日時: 2021/03/20 19:54
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
続き
菜乃「『鈴音』・・・!?センリツが名乗っていたものと同じ姓ですが・・・」
シンボラー「お前・・・姓はたしか『猫宮』では・・・」
猫宮→黒須「・・・たしかにそうだが、それは俺を引き取った親戚両親の姓だ。『鈴音』は俺の生みの親のだ。」
菜乃「そういうことですが・・・話からして、色々と察しがつきましたが・・・
・・・話してください・・・続きを・・・」
黒須「・・・・・・」
・・・そして彼は、回想を続ける。
・・・名前を名乗ると、少女は口調を変えて、俺にこう話しかけた。
黄髪の少女「・・・じゃあ黒須兄さん、いくつか頼みがあるんだけど、聞いもらってもいいですか?」
黒須「あ、ああ、別にいいが・・・」
少女は俺に『頼みを聞いてほしい』と言った。どういう内容なのか聞くと、こう言い始めた。
黄髪の少女「・・・まず最初に・・・私にピッタリな新しい名前を付けてください。」
黒須「な、名前を・・・か・・・?」
黄髪の少女「はい。名前を。」
彼女は、『名前を付けてほしい』と頼んできた。まさかの発言に戸惑ってしまったが、いつの間にか落ち着いた表情を浮かべていた少女は、どういう意味なのか俺に丁寧に説明した。
黄髪の少女「・・・さっきも言った通り、私にはちゃんとした名前がありません。正確には、忘れてしまったというのもありますけど・・・
だから・・・その・・・なんていうか・・・簡潔に言うと『新しい名前が欲しいな』って・・・」
黒須「・・・お前がそう決めたんだったら、まぁ俺は構わないが・・・
・・・だが、それは俺が人身売買組織につかまってる連中を(一旦)見捨てることになる。それに、そんな発言をしたということは・・・・・・」
黄髪の少女「・・・色々と無茶なことを言っているのはわかっています。・・・ですが・・・」
自身の名を忘れた黄髪の少女は、俺に頭を下げて嘆願した。
黄髪の少女「お願いします!!私に『居場所』をくださいっ・・・!!もうあんな場所でこれ以上苦悩を味わうのは嫌なんです・・・もう十分というか・・・お願いしますっ・・・!!!」
猫宮「・・・はぁ・・・別にそこまでにならなくてもよかったが・・・
・・・・・まぁ、そこまで言うのなら・・・上等だ。引き受けてやるよ。」
黄髪の少女「えっ・・・あっ・・・あ、ありがとうございます!!!」
黒須「い、いやそんなに畏まる必要は・・・・・・・」
・・・結局、ほとんどその黄髪の少女に押されて、頼みを受け入れてしまった。
黒須「えっと、それじゃあ・・・まずは『新しい名前』だったか?色々と物申したい部分はあるが・・・
・・・そうだな・・・『センリツ』・・・『鈴音センリツ』ってのはどうだ?」
黄髪の少女「『センリツ』・・・?」
黒須「あー・・・『センリツ』と言っても、平仮名片仮名表記だと意味が2つくらいあるからなぁ・・・この場合・・・『音の高低や長短の連続した流れ』・・・英語にすると要は『メロディー』だな。」
黄髪の少女「『メロディー』・・・」
黒須「・・・ダメか?」
黄髪の少女「い、いえいえそんなことは!・・・むしろすごくいいですよ。単に反応に困ってしまいましたが・・・」
黒須「・・・そうか・・・それならよかったが。
・・・んじゃあ、よろしくな。『センリツ』よぉ。」
黄髪の少女→鈴音センリツ「・・・あっ・・・ありがとうございますっ!黒須兄さん!!」
黒須「・・・・」
・・・何だか、妹ができたような気分だった。これが許されるわけではないのは分かっていたが・・・これが正しい選択だったのかと思えばそれは今でもわからない。それでも、俺は純粋に、選択肢を奪われて絶望に落とされていたその少女に・・・センリツに少しでも何かしてやりたいと思った。それだけだった。
・・・・・だが、そんな『思い』は、身勝手な連中の手によって簡単に絶望の淵に落とされる事になる。
続く。感想OK。
- Re: ウルトラワールドでの日常 ( No.533 )
- 日時: 2021/03/20 20:22
- 名前: 桜木霊歌 (ID: YzjHwQYu)
こんにちわ!桜木霊歌です!
霊歌「黒須・・・センリツのこと、すごく気にかけてたんだね・・・でも・・・」
ソニック「霊歌・・・」
霊歌「最後の見たら・・・すごい悲しいわ!何で黒須とセンリツの思いが踏みにじられなあかんの!?あたし、全く意味が分からん!」
優衣「霊歌さん、素になっていますよ・・・それは、裏を返せば霊歌さんの怒りが相当だと言うことにもなりますが」
ソニック「霊歌、本気で切れたら素の大阪弁になるからな」
次回も楽しみに待っています!
- コメント返却 ( No.534 )
- 日時: 2021/04/23 19:14
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
どうも。おろさんです。
近頃怠け過ぎたり、最近買った中古ゲームにハマったりした結果、このサイトに書き込むのが約一か月ぶりとなってしまいました;;;
>>桜木霊歌さん
コメントありがとうございます。
猫宮・・・もとい『鈴音黒須』と『鈴音センリツ』の出会いの過去。
最後に放たれたあの言葉が一体どういうことなのか、それはこの話の続きで分かるのでしょう。
ところで霊歌さん、もしかして大阪出身なのでしょうか・・・?
コメントありがとうございます。本編までしばらくお待ちください。
- 戦慄の過去話 ( No.535 )
- 日時: 2021/05/01 18:46
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: N0SZnmuB)
どうも。おろさんです。最近執筆ペースを落とした結果、投稿したのが5月・・・;;
・・・さて、まだ何かあるでしょう喫茶キャノン・ドの店長『黒須』とダークアイ帝国のドライアイの一人『鈴音センリツ』との過去。今回は前回の続きです。
・・・それで・・・その黄髪の少女に『センリツ』という名を付けた後、センリツの伸びきってボサボサになっていた髪を切ることにした。とりあえず、髪型は『ショートボブ』とやらにしてみた。(ついでに(産みの)母が幼少時代に使っていたというラバーカチュームを着けてあげてみた。)
黒須「よし・・・ネット上にあった画像見て見様見真似(?)でやってみたが・・・うまくできた・・・・よな?」
センリツ「・・・えへへ・・・(微笑んでいる」
・・・いつの間にか、センリツは笑顔を浮かべていた。何分か前までの、気力を失ったような表情は何処へ行ったのか・・・もしくは、無意識に、無理して気持ちを切り替えようとしているのか・・・一瞬そう思ったけど、鏡に映っていたセンリツを見つめてると、本当にそうではなさそうだった(そうだと決定づける理由は無かったが)。
黒須「・・・さて・・・これからどうしたものか・・・」
・・・『短期間で好成績を取り続けた』ことによる『特別待遇』とやらで長期間の休暇をもらっていたので、色々と疑問を抱くが、とりあえずしばらくはあの仕事から手を引けるというわけだった。
黒須「・・・外出は難しそうだな・・・あ、そうだ・・・たしか戸棚の中に・・・」
・・・とりあえず、戸棚の中にしまっていたいくつものゲームソフト、ゲーム機(Wii)とコントローラー2本を取り出して、2人でも遊べそうなゲームを選んで、センリツと遊んでみることにした。(ゲーム自体を初めて見たからなのか、本人はすごい乗り気になってた)
・・・というような感じで、自分なりにできる限りセンリツと友好を深めようなどと考えて、(主にオセロやトランプ、テレビゲームのようなゲーム類で)色々なことを一緒にやったりやらせたりしてみた。
・・・このことに関して、もっと細かく説明するとかなり長くなるから省略するが・・・とにかく、その時の俺はセンリツに少しでも尽くしてあげたいという気持ちでいっぱいで、だから俺は、センリツに、(本人が嫌がらないように気を付けながら)部屋にあった色んなものを進めてみた。
(人身売買で稼いだモノだったから色々と抵抗はあったが)一応金はあったので、テレビのCMとかを見ててたまに本人が『欲しい』と思った物はできるだけ買ってあげた。
・・・彼女を連れて外出することができないので、結果的にそんなことを繰り返す日々だったが、今のところセンリツはあんまり不満を口にすることもなく、心から幸せそうな顔をしていた。
・・・とまぁ、こんな感じでざっと2年経った時だった。
黒須「・・・さて・・・もうすぐ『特別待遇』とやらが終わる・・・」
支配人から出されていた休暇の期間がもうすぐ終わるため、そうなるとまた人身売買の仕事に戻ることになる。
・・・だが、センリツと交友を深めて行く内に、今更ではあったが、やっぱりあの人身売買組織を潰すために、警察に出頭するべきろうだと考えていた。
虐待の問題は、どうやら警察側が捜査を行っていく内に発覚したようで、両親は逮捕されたらしく、警察に見つかれば、センリツはおそらく孤児院に引き取られることになる。
・・・俺が警察に出頭して、すべてを話しても、完全にあの商売に関わっている自分の話を全部まともに聞いてくれるとはあまり思えないが、その時その後の事のために、なるべく信頼できるような孤児院を探したり、色々対策とかを練っていた。
・・・出頭すれば、センリツを悲しませてしまうかもしれない。だが、これ以上真実を黙り続けるのも、センリツを日陰に引きずり込ませ続けるのも耐えられないし限界だった。
細かいことは、何をどう言っても言い訳にしかならない気がしたが、あの時の俺はこういう答えしか出せなかった。
黒須「・・・・・」
・・・朝早く起きて、俺は白飯やハンバーグや目玉焼き等を作って、それらを食卓に並べておいた。
黒須「・・・それじゃあ・・・行くか。」
そう言って俺は、コートを羽織った後、布団の中で眠っているセンリツの頭を撫でて、そのままアパートの部屋を後にした。
・・・これで全てを終わらせる・・・ケリをつけられる・・・
・・・そう思いながら、階段を下りていた矢先だった。
・・・後ろから、電撃らしきらしきモノが首元に触れた。
「・・・お疲れさん。」
黒須「・・・・・えっ?」
『バチィッ!!!』
一旦区切ります。感想まだ
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