― 君と出会えた日― 名の無い少女 作者/浜頭.悠希...〆

*第2章「月の光」* 序章
♪~♪♪♪~♪♪♪~♪♪♪~♪♪♪♪♪~
歌詞が怖い歌が部屋から流れ出す。
そして少女は歌に合わせて踊りだす。
彼女を引き立てる黒いリボンはまるで彼女の周りを回る悪魔達のよう。
彼女に忍び寄る悲劇たちは、もう傍に居る―――?
第1夜「・・・本当に大丈夫?・・・」
♪♪~~♪♪♪♪~
黒いリボンを片手に、踊り狂っていた。
「・・・セリーヌ!!!」
私は呼び止められた。
「リナリー・・・体は大丈夫なの?」
私は言いながら音楽を止めた。
「私は大丈夫だけど・・・
セリーヌの方が心配よ・・・!!!
見つかった時はかなり衰弱してたし・・・
全治1年って言われたんでしょ?!
まだ半年しか経ってないのに何してるの!!!」
リナリーは大声で叫んだ。
「もう治ってるよ?
背中の傷も・・・ほら?」
セリーヌは服の裾を掴んで捲り上げた。
そこには傷跡も無い。
「凄い回復力ね・・・
本当に大丈夫?無理してない?」
「するわけないじゃん?
大体こんなことで無理してどうするの?」
私は笑った。
「それもそうね・・・。
じゃぁ、私任務入ってるから、じゃ・・・」
リナリーは笑って、バイバイと手を振ると私の部屋を去った。
「・・・さーて・・・丁度良い・・・
音楽と手具でも変えてもう一度やってみるかぁ」
セリーヌは伸びをして、黒いリボンをぐるぐるっと巻いて手具が置いてあるところに放り投げた。
第2夜「・・・ならお願い・・・」
「・・・あ!!
おーい、セリーヌ~!!!」
ドアの方で私を呼ぶのは、
「貴方は確か・・・・・・・ジョニー?」
私は次の手具、フープを持ったまま言う。
「そう!!!よく憶えててくれたね!!!
それで、そこに掛けてある段服を見て思ったんだけどさぁ・・・
新しいの作らない?」
ジョニーは笑う。
「え?・・・いいの・・・?
ジョニー達も忙しいんじゃないの・・・?」
「いーんだって♪
何ならそのレオタードも作ってやるよ♪」
ジョニーは言う。
「いいの?
ならお願い・・・」
「デザイン考えといてねー♪
明日聞きに行くから♪」
そういうとジョニーは部屋を去った。

小説大会受賞作品
スポンサード リンク