白雪姫はりんご嫌い  はるた ◆On3a/2Di9o /作



【10】



痛い。

もう慣れてるはずなのに。

「もう、あんたなんてね!! 生きていてもお母さんの期待を裏切るだけなのよ!!」

ズキッと、心が痛む。

――お母さん。

「お母さんの『期待』って、何?」

……気付いたら、聞いていた。

どうしても今浮かんだ疑問をそのままぶつけずにはいられなかった。

お願い。答えて。

お母さん。




――ドンッ

突き飛ばされた。

壁に体が当たって、痛かった。









「あんたなんかもう信じない」








答えて欲しかった。

私が言って欲しかったのは、そんな事じゃないのに。

バカだ。私。