現実逃避超空間

作者/ 風そら



5



「ったくなんなんだよ!!」

ゲーセンから出てきた俺は叫んだ
なんにせよ3分で決着がついたんだ
俺は悪くない

「何でお前が俺の後ろにいるんだよ!
 俺は聞いたぞ!?お前の声が前から聞こえるのを!」


アサルトライフルを構えて草むらに潜んでいた俺であったが、
前から直人の「あっ」という声が聞こえた
ニヤニヤしながら声のしたところに照準を合わせ、バババっと連射した途端、
後ろからパシュン、だ


「仕方ねぇだろ、勝っちまったんだから」

直人のその笑顔が非常にむかつく


「あっ・・・・」
不意に直人が声を上げて立ち止まった

「ん?どうかした?忘れ物でもしたのか?」

「今、なんか光らなかったか?」


「え・・・?何が?」
あたりを見回しても光りそうなものはない

ゲーセンの明かりがあるが

「空が」

そういう直人は空を見上げて硬直していた



その時だった






ズガンッ!!