二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【完結】風林火山プリキュア!
- 日時: 2017/08/01 13:12
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=31539
初めまして!愛と言います!
今日からは、オリジナルのプリキュア、通称オリキュアの小説を書きたいと思います!
初の試みなのでグダグダとかになると思いますが、暖かい目で見てやって下さいw
よろしくお願いします!
追記:上記URLにて風林火山プリキュアの劇場版という名目の中編を載せています。良かったらそちらも見てやってください。
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- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.316 )
- 日時: 2017/07/29 21:22
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第48話「決戦!幽鬼軍VSプリキュア!」2
<皐月視点>
「はぁッ!」
変身を終えた瞬間、オルコが蹴りを放ってくる。
私はそれを咄嗟に躱し、裏拳で攻撃する。
しかし、オルコはそれを余裕で躱し、私の腹に蹴りを放った。
「カハッ……もう私達の邪魔をするのはやめて下さいッ!」
「そんな言葉に素直に従うように見えるかい!?」
「見えませんッ!」
「ハハッ……だよねぇッ!」
オルコはそう叫び、私の首筋に回し蹴りを放ってくる。
私はそれを、体を横に傾けて躱し、そのまま横に転がって、距離を取る。
「ハハッ……やるねぇ! 俺が惚れただけあるよ!」
「もう、そんな嘘には引っ掛かりませんッ!」
私は叫び、オルコとの距離を詰めようと踏み込む。
しかし、それより先にオルコから距離を詰め、耳元に口を寄せられ、囁かれる。
「本当だよ? 皐月ちゃんのことは、ずっと好きだった」
「……もう、その手には引っ掛かりませんッ!」
私は叫び、蹴りを放つ。
するとオルコはヘラヘラと笑って、それを躱す。
「本当だよ。惚れてるのはホント」
「私達は敵同士ですよ!?」
「ハハッ、そんなこと分かってるさ。だからこうして戦っているんだろ?」
「じゃあ、敵を好きになることなんてッ……」
「……恋っていうのはね、好きになる相手は選べないのさ」
もっともらしい理由に、私は、一瞬納得しそうになる。
しかし、とあることに気付き、すぐに右足を強く踏み込む。
「そんなこと、今の私に関係ありませんッ!」
そのまま左足で蹴りを放つ。
すると、オルコはそれに苦笑を浮かべながら、後ろに跳んでそれを躱す。
「だよねぇ……知ってたよ。俺の想いが届かないことくらいッ!」
そう叫びながらオルコは私の目前まで来て、腹を蹴る。
空中に蹴り上げられた私は、口から「ガハッ……」と吐息を漏らす。
すると、すぐにオルコは私のすぐ隣まで飛び上がり、背中の上に足を乗せる。
直後、かかと落としで地面に叩き付けられる。
「カハァッ……」
息を漏らし、私は顔面を押さえた。
大丈夫……鼻の骨は折れて無さそうだ。
私はすぐにヨロヨロと立ち上がり、オルコを見た。
「大好きな皐月ちゃんだからこそ、俺は君を倒したいのさ」
「……私は、倒れませんよ」
拳を構えながら私が放った言葉に、オルコはニヤリと笑った。
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.317 )
- 日時: 2017/07/29 22:25
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第48話「決戦!幽鬼軍VSプリキュア!」3
<蜜柑視点>
なんで私を選んだのか……そんなこと、分からない。
でも、もしここで私がオウガを倒さなかったら、きっと、オウガは朱莉ちゃんを倒す。
今は、私が朱莉ちゃんのヒーローなんだ。だから、私が朱莉ちゃんを守る!
「……良い目をしているな」
「はい?」
いざ戦おうという時になって、唐突にオウガが言葉を発した。
彼の言葉に、私は呆ける。
「いや、お前が……良い目をしているな、と、思ってな。……お前が山の書を手に入れた時は、俺から怯えて逃げるだけだったお前が、今ではこうして、立ち向かっている」
その言葉に、私はハッとする。
……そうだ。
オウガは、私が山の書を手に入れた時に、私を襲った相手だった……。
「俺は、プリキュアの中でお前が一番強いと思っている。俺が知っている限りでは、お前が、一番成長したと思うから」
そこまで言うと、オウガは上半身の服を脱ぎ捨てた。
引き締まった筋肉。そこから溢れ出る、怨気のような、邪悪な気配。
「だから、最も強いお前を倒すのは、他でもない、俺でありたい」
「……私はただ、朱莉ちゃんを守りたいだけ……」
私はそう呟きながら、ゆっくりと、体から力を抜いて行く。
そしてゆっくり拳を握り締め、真っ直ぐ、オウガを見つめた。
「その邪魔を貴方がするなら、私は、貴方を倒すッ!」
「……フッ。面白いッ!」
オウガの纏うオーラが変わる。
私はすぐに腕を構え、オウガに向かって駆けだした。
彼と私の拳がぶつかり合い、空気を震わせる。
最初の一撃は、引き分け。私達はすぐに離れる。
オウガはすぐに両手の拳を、私に向かってラッシュする。
速い。でも、負けないッ!
私はその拳をなんとか見極めて、躱していく。
「キュアモンテッ!」
「オウガッ!」
叫びが、誰もいない村に響き渡る。
朱莉ちゃんを守りたい。その想いだけが、私の体を突き動かす。
しかしその時、足が、ズルッと滑る。
「しまっ……!?」
地面がぬかるんでいた!?
そう気付いた時には、オウガに殴り飛ばされ、私は地面を何度も跳ねた。
瞼を開いた時、オウガがこちらに歩いてくるのが見えた。
「確かにお前の成長は著しいものだったが……それでも、俺の期待外れだったか……」
「……負けられない……私は、負けられない……」
震える膝で立ち上がりながら、私は言う。
私の言葉に、オウガは目を細めた。
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.318 )
- 日時: 2017/07/30 11:44
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第48話「決戦!幽鬼軍VSプリキュア!」4
<朱莉視点>
「モンテ、フォレスト……!」
ボロボロになっている二人を見て、私は居ても立っても居られなくなり、立ち上がりそうになる。
しかし、すぐに千速に押さえつけられた。
「貴方まで行ってどうするの! ……自分のアウラシュリフトロレの状況、分かってる?」
「分かってるよ! でも、このままじゃ蜜柑が……!」
私の言葉に、千速が苦しげな表情で俯く。
やがて、ハッとした表情を浮かべると、すぐにモンテとフォレストに向かって叫んだ。
「フォレストッ! モンテッ! もう良いから、早く逃げてッ!」
「千速ッ!?」
千速の叫びに、すぐにフォレストが振り向く。
彼女の反応に、千速はアウラシュリフトロレを構えた。
「二人とももうボロボロじゃん! 私が戦うから、二人は一度逃げて、休んでッ!」
「……! そうだよ! モンテ! 私のせいでモンテはもうほとんど限界でしょ!? あとは私がなんとか戦うから!」
私の言葉に、モンテは「朱莉ちゃん……」と驚いた表情で言う。
不安そうな彼女に、私は笑って見せる。
「このままモンテが傷だらけになるのを見ているだけなんて、嫌だよ」
「でも、朱莉ちゃんは、アウラシュリフトロレが……!」
「モンテのためなら、たとえ変身できなくても、戦って見せるから!」
<蜜柑視点>
朱莉ちゃんの言葉に、私は言葉を詰まらせた。
彼女にそんなことを言わせるくらい……私は、切羽詰まっているように見えているんだ。
いや、実際そうなのかもしれない。
でも、ダメだ。私が朱莉ちゃんを守らないとダメだから……。
「ほう? 逃げないのか」
驚いたような表情で言うオウガに、私は笑いかける。
「私が逃げたら、貴方はきっと、朱莉ちゃんを攻撃するから」
「……彼女の覚悟は本物だ。だったら、それに応えるのが礼儀だろう?」
武士道、って奴なのかな。
でも……———
「———……だからこそ、私はここで、逃げるわけにはいかない」
私はそう言いながら、手を構える。
「レジェンドクロックッ!」
そう叫んだ瞬間、目の前が弾け、レジェンドクロックが現れる。
「……フッ。ならば見せてみろ。お前の成長の集大成を!」
オウガはそう言って両手を広げる。
……きっと彼は、ずっと、私の成長を見守っていてくれたのかもしれない。
改めて思い出してみると、私が成長する時にオンネーンを召喚していたのは、彼が多かった。
それならば、彼のその覚悟。プリキュアを通して、私が身につけた力をぶつけて、応えるしかない。
「不動の豪山よ! 我に集い、力と成れ! プリキュア! モンテグラヴィタッ!」
私は叫び、手を上空にかざす。
すると、瓦礫やら石やらが集まって、私の頭上に巨大な岩石が出来上がる。
私はそれをオウガの頭上まで持って行き、拳をゆっくりと握り締める。
「いっけぇぇぇぇぇッ!」
叫び、私は拳を振り下ろした。
すると、岩石がオウガに落下する。
だがしかし、オウガはそれを両手を交差して受け止め、私を見て笑う。
「その程度かッ! お前の力はッ!」
「ッ……まだ、まだぁぁぁぁッ!」
私はさらに叫び、オウガに掛ける重力を強くする。
すると、オウガは顔を歪め、そして……———微かに、笑った。
緩い弧を描いた口が微かに動くのを見た瞬間、私は、息を詰まらせた。
「なん……で……」
そう呟いた直後、岩石がオウガを押しつぶし、そのまま浄化していく。
消えていく岩石とオウガを見つめながら、私はその場にへたり込んだ。
『強くなったな、蜜柑』
先ほど動いた口は、確かに、そう言っていた。
私は目から溢れる涙を拭い、顔を手で覆った。
「敵の成長を喜ぶなんて……わけが、分からないよ……」
嗚咽しそうになるのを堪えながら、私は呟いた。
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.319 )
- 日時: 2017/07/30 14:00
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第48話「決戦!幽鬼軍VSプリキュア!」5
<皐月視点>
「へぇ、逃げないんだ?」
クスクスと笑いながら言うオルコに、私はゆっくりと立ち上がりながら、「当たり前じゃないですか」と答える。
「ここで私が逃げたら、貴方は千速を攻撃するでしょう?」
「あぁ……そうだね。そもそも、俺達は君達全員を倒しに来ているんだ。仮に君が逃げたところで、追いかけて、必ず俺の手で倒して見せるよ」
「そういうことは聞いていません。……ただ、どうせ逃げるか負けるかで千速に貴方が危害を及ぼすというなら、せめて、全力で戦い、散って見せましょう」
私の言葉に、オルコは笑みを浮かべ、自分を抱きしめるような素振りをした。
「流石だよ、皐月ちゃん。俺はそんな君だから、好きになったんだ」
「貴方の気持ちに応えることはできません」
「それは、俺達が敵同士だから?」
「そうですッ!」
私は叫び、オルコに向かって駆けだす。
一気に距離を詰め、蹴りを放つが、同時にオルコも同じように蹴り、私達の足が、ぶつかり合う。
このまま力押しになれば、きっと、男性であるオルコに分がある。
私は一度足を離し、もう片方の足で回し蹴りを放ちつつ、後ろに跳んだ。
「ハハッ……やるねぇ……!」
「レジェンドクロックッ!」
隙は与えない。私は、すぐに手をかざし、叫んだ。
すると、目の前が弾けて、レジェンドクロックが現れる。
私はそれを片手で受け止め、もう片方の手をかざす。
「徐かなる林よ! 我に集い、力と成れ! プリキュア! デュアルディストラクションッ!」
そう叫んだ私は、手を挙げる。
すると、二つの光が私の腕に纏い、バチバチと光を放つ。
「……良いよ、皐月ちゃん。それが君の気持ちなら、俺は全部、受け止めて見せる」
オルコはそう言うと、笑顔で両手を広げた。
彼のその姿に、私は唇を噛みしめた。
「……最後に、言いたいことがあれば、聞きますよ」
「そうだなぁ……皐月ちゃんと敵同士じゃなければよかったのに……かな」
悲しげな、儚い笑顔で言うオルコに、私は「……そうですか」とだけ答えて、腕を後ろに構える。
そして、彼に向かって、腕を……突き出した。
極太の光が飛んでいくのを見つめながら、私は、その場に膝をついた。
「私も……心の底から、そう思います……」
そう呟くと同時に、私は、自分の目から涙が溢れだすのを感じた。
慌てて手で押さえるが、溢れ出る涙をこらえきれず、私は声をあげて泣いた。
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.320 )
- 日時: 2017/07/30 15:31
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第48話「決戦!幽鬼軍VSプリキュア!」6
<朱莉視点>
その場に座って泣き出した二人の姿に、私はしばらく呆然とする。
すると、千速が私の隣に立って、ソッと肩に手を置いた。
「あの姿を忘れないで……あれはきっと、未来の貴方よ……」
「未来の……私……?」
千速の言葉に、私は首を傾げた。
しかし、少しして、その意味を察する。
そうか……私が鬼人と思い出を作っていたように、二人にもきっと、それぞれ思い入れのようなものがあったのだろう。
もしオグルを倒した時、私は、あの二人のようにならない自信なんてない。
でも……。
「……泣くなぁぁぁぁぁぁぁッ!」
できるだけ大きな声で、私は叫んだ。
すると、二人はキョトンした表情で顔を上げる。
私はすぐにモンテの前まで歩いて行き、彼女の肩に両手を置いた。
「まだ終わりじゃないんだよ! 戦いは、まだ続くの!」
「ふぇ……?」
「……まさか、朱莉……!」
驚いた表情で言う千速に、私は頷いた。
「倒しに行こうよ……オグルを」
「でも、朱莉のアウラシュリフトロレは……!」
皐月の言葉に、私は自分の手元にあるアウラシュリフトロレを見た。
黒い怨気に包まれて、悍ましいオーラを発している。
私はそれを握り締めて、ゆっくりと深呼吸をした。
「……でも、今がチャンスだよ。オルコもオウガもいない。もし時間を置いたら、また新しい仲間を増やしてくるかもしれない。オグルを倒すなら……今しかない」
私の言葉に、三人は息を呑む。
「もうそろそろ決着をつけるべきだよ……この戦いに」
「……そうね。このままこの機会を逃して、またグダグダと戦いを引き伸ばすのも、勿体ないし」
「ヒグッ……でも、朱莉ちゃんに何かあったら……!」
涙を拭いながら言うモンテの言葉に、私は微笑み、彼女の頭を撫でる。
「大丈夫だよ。モンテ。だって、モンテが守ってくれるんでしょ?」
「……うん」
小さく頷くモンテに私は微笑み、他の二人に目を向ける。
「二人の故郷……取り戻そう」
皐月に案内されたのは、村の奥にある大きな家。
まぁ、簡単に言えば、村長の家だ。
忍者らしくコッソリ侵入とかも考えたけど、フォレスト曰くすでに気付かれているらしかったので、とりあえずウィングの技で適当に家を吹き飛ばすことに。
「って……わざわざ家を吹き飛ばす必要あるの?」
「いやぁ……だって、どうせバレてるなら、先に攻撃するべきじゃない?」
「そんな軽い気持ちで実家壊される皐月が可哀想でしょ」
「いえ、四年間も離れていましたから、そこまで愛着は無いですね」
あっけらかんと言うフォレストの言葉に、ウィングは「えぇぇ……」と困惑した表情を浮かべる。
それからため息をつき、レジェンドクロックを構えた。
「でも、あまり期待しないでよ……」
そう言いながら手をかざした時だった。
家が全て吹き飛び、中から、邪悪なオーラが溢れだしてきたのは。
「なっ……!」
「朱莉ちゃんッ!」
私の名前を呼ぶモンテ。
すぐに、私はモンテに手を伸ばす。
モンテはともかく、変身をしていない私はすぐに吹き飛ばされてしまう。
やがて、モンテの手をしっかりと握った私は、彼女に体を引き寄せられ、抱きしめ合う。
「全く……うるさいな」
やがて、中から出てきたのは、大量の怨気を身に纏い、その奥で微笑を浮かべるオグルだった。
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