二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【完結】風林火山プリキュア!
- 日時: 2017/08/01 13:12
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=31539
初めまして!愛と言います!
今日からは、オリジナルのプリキュア、通称オリキュアの小説を書きたいと思います!
初の試みなのでグダグダとかになると思いますが、暖かい目で見てやって下さいw
よろしくお願いします!
追記:上記URLにて風林火山プリキュアの劇場版という名目の中編を載せています。良かったらそちらも見てやってください。
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- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.201 )
- 日時: 2017/06/27 21:05
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第30話「ライデンの秘密?進化への道しるべ」2
<朱莉視点>
週末の朝早く、私と蜜柑は電話で千速から呼び出しをくらい、風間家に出向くことになった。
土日くらいゆっくり寝させろ〜、と文句を言いたいところだが、夏休みの最後の一週間はほぼ毎日朝から呼び出していたので、私が文句を言う義理も無い。
しかも、毎年私からの呼び出しをくらっている蜜柑ですら文句を言わないのだ。
流石に我慢……。
「それにしても、朝から千速ちゃん達が呼び出しなんて、珍しいよね。何かあったのかな」
しばらく歩きながら、蜜柑がそう口を開いた。
それに、私は「んー……」と呻くような声をあげながら顎に手を当てた。
「まぁ、普通に考えたら、プリキュア関連じゃない?」
「だよね……何かあったのかな」
「さぁねー」
自分でも分かるくらい適当な返事。
隣で蜜柑が苦笑いしているのが分かった。
まぁ、そんなやり取りをしつつ、風間家に到着。
「おはようございまーす」
「おやおや、貴方は確かこの間の……朱莉ちゃん、だったかしら?」
「はいっ!」
「でー……そっちは……」
「あ、遠山蜜柑、です! よろしくお願いいたします!」
ペコッと頭を下げる蜜柑に、和子さんは「まぁまぁ」と言って明るく笑った。
「礼儀正しい子ですねぇ。どうぞ遠慮なくお上がり下さい。二人の部屋は二階にありますので」
「「はぁーい」」
私達は同時に返事をしながら、階段を上がった。
二階に上がって少し廊下を歩いていると、突き当りの方に、『千速』と書いた紙が貼ってある扉を見つけた。
……ここに来るの初めてではないけど……やっぱりこれを千速が書いたって考えると和むよね。
「千速〜? 皐月〜?」
「あ、こっちですよ」
千速の部屋の前で声を掛けると、隣の部屋から皐月が顔を出した。
……そっちが皐月の部屋?
「えっと……?」
部屋を覗いてみると、そこには皐月と千速とライデンがいた。
私達はそれに部屋の扉を後ろ手に閉め、ひとまず床に座った。
「それで……何の話……?」
「……前々から、この話はしようと思っていたのです……けど、今まではオンネーンを倒すのに苦労しなかったので……」
「いや、ごめん。急にそんなことを言われても分からないって」
私が慌てて口を挟むと、皐月は、しまった、というような表情で口元を押さえた。
その様子に千速は苦笑しつつ、私達に向き直って口を開いた。
「じゃあ、単刀直入に言うね。……私も未だに信じられないけど、これが事実らしくて、それで……」
「あーもう! 早く言いなさいよ!」
私が声を荒げると、千速は少し不満そうな表情をしつつ、改めて口を開いた。
「まぁ、簡単に言うと……風林火山の書以外にも伝説の書があって、その一つの力を……ライデンが持っているらしい……」
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.202 )
- 日時: 2017/06/27 22:24
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第30話「ライデンの秘密?進化への道しるべ」3
「ライデンが……いや、え……ちょっと待って」
私は一度手で制しながら、頭の中で情報を整理する。
蜜柑も神妙な顔で顎に手を当て、何かをブツブツと呟いている。
「私だって、未だにちゃんと理解しているわけじゃないんだから……」
「……確か、風林火山の書って……続きがあるんだよ、ね……?」
恐る恐ると言った様子で、蜜柑がそう口を開いた。
彼女の言葉に、皐月はしばらく無表情で蜜柑の顔を見つめた後で、頷いた。
「蜜柑……その続きって言うのは?」
「私もうろ覚えだけど……でも、その続きの中に、『動くこと、雷霆の如し』っていう文があったの……」
「それって、サンダーブレスの……!」
私はつい、そう声を漏らした。
それに、皐月が小さく頷いた。
「皆さんは、不思議に思いませんでしたか? 風林火山に関係が無いハズの、雷の力なんてものが現れて」
「いや……そもそも風林火山の書について詳しく知らないし、そんなものだろうと……」
私の返答に、蜜柑も頷く。
その反応に、皐月は「そうですか……」と言って目を伏せた。
……何か言いたげだな。
「元々……風林火山の書に、動く雷霆の力など存在しません」
「うわ、結構ハッキリ言った」
私がつい本音を漏らすと、皐月は私をチラッと見てから、ライデンに視線を向ける。
現在人間態になっているライデンは、どこか居づらそうに、視線を逸らしていた。
「さて……どこから説明したものですかね……」
そこから皐月が説明を始めたのは、皐月と千速がいた村での話だった。
二人のいた村には、大昔、風林火山の書の他に、二つの伝説の書があったという。
その内の一つが、雷の書。
昔、村では大きな戦争があった。
その時に活躍したのが、風林火山の書に雷の書、そしてもう一つの書を含めた六つの書だったらしい。
しかし、安定した力を持つ風林火山の書に比べ、残りの二つはとても不安定な力だったとか。
まず、一つ目の書は行方不明。
それが無くなってから幽鬼軍が現れたという噂はあるが、詳しくは誰も知らないという。
問題は二つ目。雷の書。
これは、六つの書の内でも強大な力を持っていたという。
その為、幽鬼軍が現れてからは雷の書の力を酷使し、結果として……その雷の書は力を失った。
雷の書を犠牲にすることで、幽鬼軍を祠に封印することは成功した。
その出来事があまりにも昔だったため、風林火山の書だけが伝説の書であるという認識が、徐々に広まっていたという。
「……そんなことが……」
私と蜜柑は、呆然とその話に聞き入る。
しかし、少し考えた後で、とあることに気付き、私は挙手した。
「はい……朱莉」
「はいッ! えっと、村での常識が風林火山の書だけが元々の伝説の書だって認識になっているなら、その……なんで皐月は、雷の書のことを知っているの?」
私の言葉に、皐月は「あぁ……」と言って、目を逸らす。
「……幽鬼軍は雷の書に封印された存在ですから……冥姫になっていた時、私に植え付けられていた冥姫という人格の中に、その記憶があったのです。……本当はもっと早く言うべきだったのかもしれませんが、オンネーンを倒すことに困ったこともないし、後回しにしてしまい……」
「そういうことかぁ……いや、ちょっと待って。そうなると、なんでライデンが雷の書の力を持ってることになるの? もう雷の書の力は無いんでしょう?」
私が聞くと、皐月は少し目を丸くしてから、ライデンの方を見た。
ライデンはそれにギョッとした表情をしたが、「コホン」と一度咳をして、口を開いた。
「これは、オイラの先祖の話になるのだが……」
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.203 )
- 日時: 2017/06/28 08:58
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第30話「ライデンの秘密?進化への道しるべ」4
その昔、戦争が行われていた時代、当たり前の話だが、その頃にもプリキュアはいたらしい。
先代、つまり私達の先輩プリキュアに相当する。
主な活動は戦争の鎮静活動。そして、幽鬼軍が活性化した頃からは、今の私達のように、オンネーンの退治をし始めた。
しかし終わりの見えない戦いにしびれを切らした先代プリキュアは、捨て身の覚悟で幽鬼軍に立ち向かったのだという。
どうせ、このまま終わりの見えない戦いを続けても、自分達が先にやられてしまうのは目に見えていたからだ。
プリキュアVS幽鬼軍の戦いは、文字通り死闘だったのだという。
ほとんど互角の戦いで、結局その戦いすらも終わりが見えない状態だったのだとか。
だが、そのまま戦いが続けば、プリキュアが負けるのは目に見えていた。
無限に湧き続けるオンネーン相手では、たとえ伝説の書の力があろうとも、精神面と肉体面。両方が極限状態まで擦り減らされる。
そこで、当時雷の書の力で戦っていた先代の少女は賭けにでた。
雷の書の力を限界以上に発揮し、単身で幽鬼軍の中に特攻し、ほぼゼロ距離で技を放った。
内側からの膨大すぎる力に幽鬼軍はほぼ全滅し、残った残骸のような怨念は、祠に封印した。
しかし、あまりにも強大すぎる力を使ったために、雷の書の力は完全に失われた……かに思われた。
当時の雷の書の保有者の保護者役である妖精が、残りカスのような雷の力を集め、自分の体に宿した。
もしまた何かあった時のために、取っておいたのだ。
それから月日は経ち、雷の力を宿した妖精も子孫を残した。
すると、子孫にも雷の力が遺伝していた。
それから何代もの子孫が残されていくが、雷の力は薄れることなく、色濃く、全ての子孫に宿っていき、やがてそれは……現在の末代である、ライデンにも宿ったのだという。
「それで、ライデンに雷の書の力が……?」
「あぁ……と言っても、これも皐月から聞いた話と、オイラの先祖の話を組み合わせただけだから、確実にこうだ、と言い切れるわけでもないが……」
自信無さそうに言うライデンの頭を、皐月は優しく少し撫でた。
それから、私達に顔を向けてくる。
「私は、朱莉や蜜柑の安全は確証したいと、思っています。そのためにも、新たなる力を手に入れるべきだと」
「新たなる力……?」
私が聞き返すと、皐月は頷く。
そしてゆっくりと立ち上がり、窓の外を見つめた。
「風林火山の書、そして、雷の書……全ての力を発揮する術……それに当たるものが一つ、私達がいた村にあります」
「……まさか……」
立ち上がりながら震えた声で言う千速に、皐月は頷いた。
「えぇ……行きましょう。私達の村に」
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.204 )
- 日時: 2017/06/29 08:34
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第30話「ライデンの秘密?進化への道しるべ」5
「うわっとぉ!」
空間の穴を潜り抜けた私は、少し驚きつつもなんとか着地する。
なんで穴作るの微妙に高い位置なんだよ……これ1メートルくらいあるじゃん。
「きゃッ……」
その時、背後から声がした。
見ると、蜜柑が出てこようとして躓きそうになっているのが見えた。
「蜜柑、危ない!」
私はすぐに振り返り、転びそうになる蜜柑を抱きとめる。
蜜柑はそれに驚きつつも、私を見上げて「ありがとう朱莉ちゃん」と言って微笑んだ。
すると、それに続いて千速が皐月の手を引いて出てくる。
「ちょっとライデン……穴作る位置高い」
「我儘言うなライ……」
千速の文句に、ライデンはそう返す。
それに私は「そうだよ!」と返す。
「こんな高い位置じゃ蜜柑が転んじゃうでしょ!?」
「え、そこ……?」
「朱莉ちゃん、大丈夫だよ。朱莉ちゃんが守ってくれたから、怪我ないし」
蜜柑の言葉に、私は「でもー……」と言う。
それに、ライデンはなぜかため息をつきつつ、村を見渡した。
私達も、それに顔を上げた。
「しかし、なんていうか……」
「……寂しいね、なんか……」
蜜柑の言葉に、私は頷いた。
なんていうか……空気が冷たい……。
それに、寂しいというか……すぐ近くには建物だってあるし、生活していた痕跡もあるのに、この場に聴こえる音の中に、人が作り出した音が無いのだ。
風の音。風が木々の葉を揺らす音。鳥の鳴き声。
全て自然が生み出した音であり、人為的な音は、何一つ無い。
「……この状況を自分が生み出したと思うと、胸が張り裂けそうですね」
皐月が小さく呟いた言葉に、私たちは顔を上げた。
「そんなッ……皐月は悪くないよ!」
すぐに千速が否定する。
それに皐月は悲しそうに微笑み、「ありがとうございます……」と言った。
「……ここが幽鬼軍の本拠地であることを、忘れるなよ……」
「今思ったんだけど、私達の安全を確証するために力を手に入れるって話だけど、それで危険地帯に連れて行くっていうのはどうなの?」
私の言葉に、千速が「そういえば」という感じの表情で皐月を見た。
「あぁ、そういえば」
今気付いたというような表情で言う皐月に、彼女以外の全員が綺麗にずっこけた。
ま、まさかの無自覚ぅ!?
「はぁ……まぁ今更言ってても仕方ないけどさ」
私が呆れ混じりに言うと、皐月はペロッと舌を出す。
反省してない、だと……!?
「それで、新しい力っていうのはどこにあるのさ?」
「……多分、幽鬼軍を封印していた祠に……それは、村の外れにあります。少し林を抜けますよ」
皐月がそう言って歩き出すので、私達はそれに付いて行く。
村を抜けて、林の中に踏み入れた時だった。
違和感を抱き始めたのは。
「ねぇ……この村って、全員捕まってるんだよね? 幽鬼軍に……」
地面を踏みしめながら、私は聞く。
「えぇ……そうね」
「だったらさ……なんで、この辺り、『いる』の?」
その言葉に、全員が立ち止まる。
次の瞬間、視界の隅で何かがこちらに飛びだしてくるのが見えた。
「速ッ」
私は咄嗟に蜜柑の腕を引く。
直後、蜜柑がいた場所に何か小動物が着地する。
それは、黒いもやもやした感じがする謎の生物だった。
「これって……」
「多分、オンネーンを生み出す黒い影……」
私の言葉に、蜜柑が微かに息を呑んだのが分かった。
一度深呼吸をして、私は辺りを見渡した。
見ると、木の上やら地面。私達を囲うように、同じような謎生物達が辺りを埋め尽くしていた。
「やっぱり、一筋縄じゃいきませんよね〜!」
私はそう言いながら、アウラシュリフトロレを取り出した。
それに、他の三人も同じように構える。
そして、叫んだ。
「「「「プリキュア! フォースオーラチェンジ!」」」」
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.205 )
- 日時: 2017/06/29 08:52
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第30話「ライデンの秘密?進化への道しるべ」6
「侵掠すること、火の如し! キュアフレイム!」
「疾きこと、風の如し! キュアウィング!」
「動かざること、山の如し! キュアモンテ」
「徐かなること、林の如し! キュアフォレスト!」
「風!」
「林!」
「火!」
「山!」
「「「「プリキュア!」」」」
名乗りを言った瞬間、足元にいたオンネーンらしき生物が足にかみついてきた。
「いったぁぁぁぁ!?」
私は叫びながら、そのオンネーンを思い切り蹴り飛ばした。
それは数匹のオンネーンにぶつかり、消えていく。
「幽鬼軍が出すオンネーンより少し弱いわね……多分、少しの衝撃で消えるわ」
「おぉー!」
ウィングの言葉に、私はすぐに腕を構えた。
「侵掠の火よ! 我に集い、力と成れ!」
叫び、炎でオンネーンを焼き払っていく。
とはいえ、出せる時間には限りがあるし、やりすぎると山火事になりかねない。
林の中では扱いにくいなぁ……。
「疾き風よ! 我に集い、力と成れ!」
その時、風が吹いて何匹かのオンネーンを消し攫っていく。
顔を上げると、ウィングが腕を突き出す体勢をしていた。
「ウィング!」
「ねぇ朱莉ちゃん。このオンネーン、なんか……増えてない?」
モンテの言葉に、私は辺りを見渡してみる。
私やウィングの技でかなり浄化したつもりだが、むしろ、オンネーンの数は増えている気がする。
「そもそも、このオンネーンなんなの……?」
「……ここには幽鬼軍が人々から怨念を奪う装置もあるから、恐らく、そこから溢れる怨気が林の小動物と融合して生まれたんだろう……」
「でも、このままでは祠に着くことができませんね……」
フォレストの言葉に私は頷く。
ドライサンダーとデュアルバーストで一掃すれば行ける気もするが、せめて、一点に集めなければ……。
「どうする……?」
私は視線だけ動かして三人に聞く。
しばらく顎に手を当てて考えた後で、モンテは、ポンッと手を打った。
「このオンネーンが私達を追いかけてくるのが前提になるけど……」
それからしばらく話し合いをした後で、作戦を決行する。
「オンネェェェンッ! こっちおいでぇぇぇぇぇぇ!」
私は目いっぱい叫び、手を叩く。
すると、それに反応したオンネーン達が、こちらに向かって突進してくる。
それに私達は奴等に背を向け、走り出す。
「本当にこの作戦上手くいくのかなぁ!?」
「やってみるしかないでしょ!」
ウィングはそう言いつつ、背後に視線を向ける。
オンネーンはかなりの速度でこちらを追いかけてきていて、正直見ていて気持ち悪いくらい。
「皐月ちゃん、そこはまだなの?」
「もう少し……もう見えてます!」
フォレストの言葉に、私達は視線を前に向けた。
そこには林が明けた中にある、小さな池のような場所だった。
池のすぐ傍まで駆けた私達は強く踏み込み、その上空に飛び出した。
「ねぇここからどうするの!?」
「充分な高度さえ保てば、きっと……」
モンテがそう言った時、足元の方から水温が響いてきた。
顔を上げるとそこには、私達を無心に追いかけてこようとして池の中に突っ込んでいくオンネーンの姿があった。
「よっしゃ成功!」
私はそう言いながら、池の向こう岸に着地する。
池の深さがかなりあるためか、オンネーン達が池の中でひしめき合っている。
それに、すぐに腕を構える。
「「「動くこと、雷霆の如し! サンダーブレス!」」」
「フレイム!」
「ウィング!」
「モンテ!」
「侵掠の火よ!」
「疾き風よ!」
「不動の山よ!」
「「「今、三つの力よ! 我らに集い、怨念を打ち払え!」」」
「「「プリキュア! ドライサンダーッ!」」」
極太の雷撃が、池の中に命中する。
直後、その電気が感電していき、やがて、オンネーンが全て消えて行った。
その様子に、私達は嘆息する。
ザッ……ザッ……。
その時、背後から足音がした。
慌てて振り向くとそこには……仮面の男が……。
「ッ……」
私達は息を呑み、腕を構える。
仮面の男はそれに微かに息を吐き、自分の顔を隠す仮面に手を掛ける。
そしてゆっくりと……外した。
「「……!?」」
その顔を見た瞬間、私とウィングは同時に息を呑む。
だって、そこにいたのは……———
「フウマル……?」
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