二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【完結】風林火山プリキュア!
- 日時: 2017/08/01 13:12
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=31539
初めまして!愛と言います!
今日からは、オリジナルのプリキュア、通称オリキュアの小説を書きたいと思います!
初の試みなのでグダグダとかになると思いますが、暖かい目で見てやって下さいw
よろしくお願いします!
追記:上記URLにて風林火山プリキュアの劇場版という名目の中編を載せています。良かったらそちらも見てやってください。
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- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.191 )
- 日時: 2017/06/23 22:57
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第28話「朱莉の天敵!?宿題を終わらせろ!」5
さて、それから、私は三人に囲まれるような形で国語のワークを答えた。
まぁ、私にとって最大の鬼門である数学は乗り越えたわけだし、それに比べれば、どんぐりの背比べ程度ではあるが、多少は楽な方。
だけど、やはり馬鹿な私には難しくて、すでに頭が痛い。
「うぅぅ……日本語なんて詳しく知らなくても、実生活では困らないのにぃ……」
「今使えなくて困ってるけどね」
「うッ」
蜜柑に即答されて、私は戸惑う。
その様子に、千速はため息をついて、ワークを覗き込む。
「……敬語の所、真っ白ね」
「それは……!」
「社会に出た時、この世界では会社とかで働いたりするんでしょう? その時ちゃんと敬語使えないと、困るわよ」
「分かってるって、それくらい……!」
私が言うと、千速は「本当かなぁ」とジト目で言う。
ぐッ……信用されてない……!
「まぁまぁ……とりあえず次の問題に……」
蜜柑がそう言った時、窓の外に黒い影のようなものが見えた。
夏で暑いため、窓は全開。
あの影、まさかオンネーンの……ていうか、この方向だと、部屋に入って来て、蜜柑に……。
「危ないッ!」
私は咄嗟に国語の教科書を手に取り、蜜柑と窓の間に立った。
咄嗟だったために、ほとんど身構えてすらいなかったが、たまたま影に教科書を当てることができ、私はすぐにそれを窓の外に投げ捨てた。
「さっきの、まさか、オンネーンの……!」
すぐに千速が窓に駆け寄り、そこから身を乗り出す。
私はそれに息をつこうとしたが、すぐに蜜柑のことを思い出し、振り返って彼女の肩を掴んだ。
「蜜柑、大丈夫!? 怪我とか……」
「え!? あ、大丈夫だよ。朱莉ちゃんが守ってくれたから……」
そう言ってはにかむ蜜柑の笑顔に、私は体から力が抜けそうになった。
しかし、安心するのはまだ早い。
振り返って視線を向けてみると、そこでは、体が膨張して巨大化するオンネーンが……。
「ホンット空気読まないよねオンネーンは! 行くよ、皆!」
「「「「プリキュア! フォースオーラチェンジ!」」」」
「侵掠すること、火の如し! キュアフレイム!」
「疾きこと、風の如し! キュアウィング!」
「動かざること、山の如し! キュアモンテ」
「徐かなること、林の如し! キュアフォレスト!」
「風!」
「林!」
「火!」
「山!」
「「「「プリキュア!」」」」
私達は変身し、窓から飛び出した。
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.192 )
- 日時: 2017/06/24 23:30
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第28話「朱莉の天敵!?宿題を終わらせろ!」6
窓から飛び出したとき、教科書から出来上がったオンネーンが漢字で出来た手裏剣のようなものを飛ばしてきた。
避けようとしたが、空中であるため咄嗟に体が動かず、吹き飛ばされて壁に背中を打ち付けた。
「朱莉ちゃん!?」
モンテに名前を呼ばれ、私は慌てて体を起こそうとする。
しかし、なぜか吹き飛ばされた状態から体が動かず、まるで、壁に貼り付けられたような……。
「何、これ……」
視線を下げると、そこには……黒い物質が貼り付いていた。
困惑していた時、視界に問題のようなものが浮かび上がった。
『問題:
次の意味になるように空欄を埋めよ。
貴重なものを与えても、本人にはその値うちがわからないことのたとえ。
猫に( )』
「は!? 何これ!? 分からないよ!」
私がそう叫んだ瞬間、私を壁に固定していた黒い粘着質な物質が破裂した。
なんとか壁から体が離れた時、誰かに体を支えられるのが分かった。
「朱莉ちゃん、大丈夫?」
「モン……テ……大丈夫、だよ……これくらい」
「フンッ。無様だな」
そんな声が聴こえ、私達は顔を上げた。
そこには、謎の仮面男が立っていた。
「アンタは……」
「……勉強のできる友人ばかり。馬鹿なのはお前だけ。それで、迷惑ばかり掛けて……無様だな。キュアフレイム」
その言葉に、私は口を噤んだ。
違う、と言いたかった。しかし、それに反論する術を持ち合わせてはいない。
「違うよ!」
その時、モンテがそう叫び、私の手を強く握った。
私はそれに驚いて、彼女の横顔を見つめた。
「それは、違うよ! 朱莉ちゃんは迷惑なんて掛けてないし、そもそも、人には皆苦手なことあるよ。朱莉ちゃんはたまたま、それが勉強だっただけ」
「確かに、蜜柑は運動が苦手だし、千速は絵が苦手」
「フォレストは、一人になるのが苦手。皆、不得意なこととか弱点、色々あるものね」
「フォレスト……ウィング……」
私は皆の顔を見合わせて、やがて、オンネーンに視線を向けた。
「ありがとう。でも、せめて一問くらい、自分の力で……」
「何考えてるの!? 無理だよ!」
「おーけいモンテ。後で説教ね」
私はそう答えつつ、オンネーンを睨み付けた。
すると、黒い手裏剣のようなものが飛んできたので、咄嗟に腕を構えて受け止める。
体の前で交差した両腕に粘着質な黒い物体が絡まって、やがて、視界に問題が浮かぶ。
『問題:
次の意味になるように空欄を埋めよ。
生活を共にした親しい仲間であることのたとえ。
同じ( )を食う』
「……蜜柑はともかく、千速や皐月とは、あまり生活を共にしたことはなかったよね……」
私の言葉に、三人が顔を上げたのが分かった。
それに私は顔を上げて、叫んだ。
「でも! これからは、生活だけじゃなくて、痛みや、苦しみも、何もかも分け合いたい! 迷惑ばかり掛ける私は、嫌だからッ! 同じ釜の飯を食う!」
私がそう叫んだ瞬間、腕に絡まっていた黒い物質は溶けるようにして腕から離れて、それはオンネーンに飛んでいく。
やがて、オンネーンにそれはぶつかり、攻撃と化す。
「すごい……」
「朱莉が、正解を……」
「奇跡ですわ……」
「全員後で説教な。それより、フォレスト!」
「あ、はいッ! 徐かなる林よ! 動く雷霆よ! 今、二つの力よ! 我に集い、力と成れ! フォレストロッド!」
フォレストはフォレストロッドを取り出し、前に出て構えた。
「二つの力よ! 我に集い、力と成れ! プリキュア! デュアルバーストッ!」
二つの光がオンネーンを浄化し、やがて、消し去っていった。
何もなくなった場所を見て、仮面の男は舌打ちをする。
「クッ……次こそは……!」
そう言って、彼は消えて行った。
私達は変身を解き、息をつく。
「それじゃあ、早く勉強を……」
「いや、それ以前に、戦闘中のあの言葉は何なの?」
私が聞くと、三人は各々どこか遠くを見つめ始める。
それに、私はいよいよ怒り、掴みかかった。
「わ、違うって! あれは、そう、言葉のあやで!」
「やかましい! 勉強より前にその性根を叩き直してやるー!」
私の言葉に、三人は笑いながら走って逃げる。
あー、蜜柑と皐月は分からないけど、千速は絶対全力じゃないな。舐めやがって。
私はそれにムキになって、しっかり三人を全力ダッシュで捕まえた。
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.193 )
- 日時: 2017/06/25 20:47
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第29話「偽物を見破れ!一番の友達」1
「プリキュア……想像以上の力だ……これが絆の力、か……」
朝。学校の屋根の上に立っている仮面の男は、学校にやって来る生徒を見下ろしながら一人呟く。
手には、屋上で誰かが落としていったであろう手鏡。
それを握り締める手には、黒い影が纏う。
「邪悪なる魂よ、我に仕えよ! いでよ、オンネーン!」
そう叫び手鏡を放ると、それは巨大な鏡の化け物に変化し、さらに、そのままとある場所……———女子トイレに入っていく。
仮面の男はその様子を見つめながら、一人ほくそ笑む。
「その友情の力……少し試させてもらおうか」
−−−
<蜜柑視点>
「うぁ〜……今日から新学期……めんどくさいよぉ〜」
頭を抱えながら言う朱莉ちゃんに、私達は苦笑した。
「もう、毎年のことなんだから、そろそろ慣れなよ」
「うぅ……これは毎年やっても慣れない!」
私が窘めると、朱莉ちゃんはそう言って頬を膨らませた。
その反応に、千速ちゃんは呆れたようにため息をついた。
「相変わらずね、朱莉は。こんなのと昔から一緒なんて、私じゃ耐えられない」
「むっ!? どういう意味!?」
「蜜柑は昔から朱莉の世話とか大変だったんじゃないですか?」
「世話!?」
皐月ちゃんの言葉に、朱莉ちゃんは不満の声をあげる。
私はそれに「あはは……」と自分でも分かるくらい引きつった笑いを浮かべた。
「別に、もう慣れたし。それに、私は朱莉ちゃんと一緒にいられるだけで楽しいから、これくらいはね」
「流石蜜柑! 私の一番の大親友〜!」
上機嫌な様子で私の腕に抱きつくようにして身を寄せてくる朱莉ちゃんに、私はちょっと戸惑う。
「もう……でも、一番の大親友っていうのは、ちょっと……」
「「「えぇ!?」」」
私の反応に、なぜか朱莉ちゃんだけでなく、他の三人も驚いた声をあげる。
そこまで驚かれると思っていなかったので、私はさらに戸惑いつつも、続ける。
「友達って、一番、とか、決めるものじゃないと思うんだ。だから、一番とか付けられると、ちょっと……」
「えぇ〜。良いじゃ〜ん。本当はそう思ってるくせに〜」
「朱莉は蜜柑を困らせないの。でも、そういう考えが出来るのは、すごいと思うよ」
千速ちゃんの言葉に、私は「ありがとう」と微笑んだ。
「朱莉ももう少し蜜柑を見習えば良いものを……」
「むー。何その言い方!」
そう話していた時、私は、夏休み中の勉強で先生に聞きたいことがあったことを思い出し、足を止めた。
突然立ち止まった私に、三人は不思議そうな顔を向けてきた。
「どうしたの? 蜜柑」
「あっ……ごめん。勉強のことで、先生に聞きたいことがあって……先に行っててくれないかな」
私が言うと、朱莉ちゃんは「えぇー」と不満そうな声をあげた。
しかし、千速ちゃんと皐月ちゃんはすぐに了承して、朱莉ちゃんを引きずるように連れて行く。
別に一緒に来てくれても構わないんだけど……でもきっと理解できないだろうなぁ……。
まだ不満そうにこちらを見てくる朱莉ちゃんに少し苦笑しつつ、私は踵を返し、職員室に向かって歩き出した。
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.194 )
- 日時: 2017/06/25 21:37
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第29話「偽物を見破れ!一番の友達」2
「ありがとうございました。失礼します」
私は教えてくれた先生にお辞儀をしてから、職員室を出た。
それからしばらく廊下を歩いていた時、廊下の床にハンカチのようなものが落ちているのを見つけた。
「……? これは……」
落ちている場所から一番近いのは、女子トイレか……。
柄から察するに、落としたのは女の子……。
もしかしたら女子トイレに入った子が落としたのかもしれないと思い、私はそれを片手にトイレの中に入った。
「って……誰もいないし……」
しかし、私の予想は外れて、女子トイレには誰もいなかった。
個室の扉は全部鍵が開いていて、中を確認してみるも、もちろん、誰かが隠れているわけではない。
「しょうがない……後で先生に聞いてみようかな……」
そう思ってトイレから出ようとした時だった。
鏡の中の自分が、私のことを見ている気がしたのは。
「……?」
私は立ち止まり、鏡を見つめる。
直後、鏡の中の私の口が、裂けたような笑みを浮かべた。
「ひ……!?」
私は後ずさり、つい、ハンカチと鞄を床に落とす。
すると、それを馬鹿にするように、鏡の中の私は、少しずつこちらに近づいてくるような動きを見せた。
膝が震えて、体が言うことを聞かない。
お願い、動いて、足。私をこの場から、逃げさせて!
そう心の中で訴えると、奇跡的に、微かに足に力が込められるようになるのを感じた。
その頃には、鏡の中にいた私は、鏡から上半身をほとんど出していて、こちらに手を伸ばそうとしているのが分かった。
私はすぐに体を捻って腕を躱し、ドアの方に走り出した。
しかし、口を手で押さえられる感触があり、私は仰け反った。
「んんッ!?」
体が後ろに引っ張られる……!
少しずつ体が引きずられるように鏡の方に行く。
……朱莉ちゃん……!
意識が途絶える前に最後に思い出したのは、一番大切な幼馴染の顔だった。
<朱莉視点>
「っ……」
私は、唐突に胸騒ぎがして、つい立ち上がった。
突然立ち上がったからか、近くで一緒に雑談をしていた千速と皐月は不思議そうに私を見た。
「どうしたの? 朱莉」
「いや、なんか今、胸騒ぎがして……蜜柑に何かあったのかも」
「そんな、あれから十分も経っていませんよ? 考えすぎじゃ……」
「でも!」
そう否定しようとした時、教室の扉がガラッと開いた。
見ると、そこには何食わぬ顔で入って来る蜜柑の姿があった。
「蜜柑!」
「……? あ、あぁ……朱莉ちゃん。どうしたの?」
首を傾げながら言う蜜柑に、私は、どこか、言葉に言い表せない違和感を抱いた。
何だろう……この感覚……。
彼女が蜜柑であることに変わりは無いハズなのに、なんだろう……偽物を見ているような気分になる。
「な、なんでもないよ! ただ蜜柑に会えなくて寂しかっただけ〜」
「そっか……朱莉ちゃんはしょうがないなぁ」
蜜柑の反応に、やっぱり何か変な感じを抱く。
なんだろう……この感覚は……。
- Re: 【感謝】風林火山プリキュア!【参照2000越え】 ( No.195 )
- 日時: 2017/06/26 16:23
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第29話「偽物を見破れ!一番の友達」3
それからというもの、蜜柑への不信は深まる一方だった。
例えば、授業で当てられても答えられなかったり、体育ではいつもならすぐに疲れてフラフラになるのに、いつも以上に速く動いてて全然疲れていなかったり。
「ねぇ、千速、皐月。蜜柑変じゃない?」
体育の後。蜜柑がトイレに行くためにいなくなった隙に、私は二人にそう聞いてみた。
しかし、二人は顔を見合わせた後で、怪訝そうな表情で私を見た。
「朱莉……急にどうしたの?」
「蜜柑が変、だなんて……別に、いつもと変わらないと思いますけど」
引きつった笑みで言う皐月に、私は「違うんだって!」と否定した。
「だって、おかしくない!? 今日授業で当てられた時答えられなかったり、体育だって、いつもより動きがすごい良くて……」
「……そういう日もあるんじゃないですか?」
「そうよ。授業のは、たまたま分からなかっただけかもしれないし、体育は、今日は体の調子がいつもより良いとかじゃない?」
二人の言葉に、私は「でも……」と言葉を詰まらせる。
違う、違うんだ。まず、蜜柑が今までにこんな風になったことは一度も無かったし、何より、それ以外にも、根拠のない違和感が、ずっと私に付きまとうんだ。
でも、それを証明する術がない。
私は握り締めた拳を静かに下ろし、俯いた。
「それにしても……蜜柑、遅いわね」
千速の言葉に、私は蜜柑が歩いて行った方向に視線を向けた。
−−−
<蜜柑視点>
「はぁ……はぁ……」
私は荒くなった呼吸を整え、手に持っていたデッキブラシを握り直す。
何度殴っても鏡はピクリともしなくて、私は、頬を伝う汗を拭いながら一呼吸ついた。
「あはは、やってるねぇ」
その時、鏡の向こう側から忌々しい声が聴こえ、私は顔を上げた。
案の定そこには……『私』がいた。
「ま、馬鹿な私と正反対な頭を持つだけはあるよね。鏡を壊すところまで思いつくなんて。まぁ、正確には、こちら側からも同時に衝撃を加えて壊さないと意味ないんだけど」
「……私と入れ替わって、何をするつもり、なの……?」
「あは。私の言葉は無視ですか」
馬鹿にするように言った彼女に、私は苛立つ。
しかし、そうしている場合ではない。
すぐにデッキブラシを握り直し、鏡を殴った。
「しかし、流石に非力すぎるよね〜。ずっと殴ってたんでしょ? デッキブラシでそれだけ殴ってたら割れててもおかしくないのに」
「うる、さい……! 何が目的!? 私と入れ替わって……」
そこまで言った時、鏡の向こう側から伸びてきた手が私の胸ぐらを掴んだ。
体が強引に引き寄せられて、やがて、鏡越しではあるがほとんどゼロ距離の位置に、自分と同じ顔があった。
「何が目的か、なんて……分からない? 頭の良いアンタが」
「くッ……!?」
「しょうがない。説明してあげるよ。私はねぇ、アンタの大嫌いなオンネーン。アンタに化けてプリキュアに紛れて、アイツ等を負けさせるわけ」
「な……!」
私はその言葉に固まった。
その様子を見て、『私』の表情が残虐に歪む。
「そう、その表情が見たかったの! 安心して? 貴方の大好きな朱莉ちゃんは、特に酷く、傷つけてあげる」
「やめ……!」
どうにか彼女に掴みかかろうとした瞬間、強く突き飛ばされて、私は床に転がった。
その様子を『私』は蔑むような目で見下ろしてから、去っていく。
「お願い、朱莉ちゃん……逃げて……!」
私は小さく呟きながら、非力な自分の腕を握り締めた。
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