二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【完結】風林火山プリキュア!
- 日時: 2017/08/01 13:12
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=31539
初めまして!愛と言います!
今日からは、オリジナルのプリキュア、通称オリキュアの小説を書きたいと思います!
初の試みなのでグダグダとかになると思いますが、暖かい目で見てやって下さいw
よろしくお願いします!
追記:上記URLにて風林火山プリキュアの劇場版という名目の中編を載せています。良かったらそちらも見てやってください。
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- Re: 【オリキュア】風林火山プリキュア! ( No.1 )
- 日時: 2017/02/24 22:23
- 名前: 愛 (ID: uLF5snsy)
第1話「侵掠の炎!キュアフレイム爆誕!」1
「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」
暗い森の中を駆ける少女は、息を漏らす。両手には、四つの巻物を持って。
空色の髪は、彼女が走るのに合わせて揺れる。
振り返ると、黒い幽霊のような何かが、こちらに向かって飛んでくるのが見えた。
「どうしよう!まだ追ってきてるよ!」
少女が叫ぶと、その横を飛んでいた小動物のような生物は、「クッ」と息を漏らすと同時に人間になる。
忍者のような服を着た青年は、刀を抜いて少女と幽霊の間に立つ。
「先に行け!ここは拙者に任せて!」
「そんなことできないよ!」
少女は、そう言うと青年の腕を掴む。
それに、青年はしばらく困ったような表情をしてから、彼女の肩を掴んで走り出す。
しばらく走って森を抜けると、井戸のようなものを見つけた。
「これって、確か異世界に通じるんだよね!?私達助かるよ!」
少女は、そう言って青年の顔を見上げた。
青年はそれに微笑んだ後で……少女の体を抱え、井戸の中に投げ捨てる。
「なっ……!?」
両手から巻物が零れ、空中に散らばっていく。
それらは、それぞれ、青、緑、赤、黄色に輝いて、少女の手から離れていく。
少女は手を伸ばし、さらにその向こう側にいる青年に手を伸ばした。
−−−
「ダメええええええええええええッ!」
叫びながら、私は座っていた椅子を蹴り飛ばして立ちあがった。
すると、クラスメイト全員の視線が私に突き刺さる。
もし全員に目からレーザーを出す能力があり、全て発動されていたら、今頃私は塵すら残らない。
「えっと……」
「なんだ朱莉。転校生を紹介するのがダメってことか?それとも……なんだ?俺が担任であることがダメってことか?」
担任の江沢先生の言葉に、私は顔が熱くなるのが分かった。
「いやぁ……寝ぼけてただけです!」
「ちょっと、朱莉ちゃん!」
私が自信満々に言うと、斜め前の席に座っていた、幼馴染の遠山 蜜柑が、小声で注意する。
それに、私は笑顔を浮かべながら着席する。
今日から新学期。中学二年生になったけど、正直何も変わってない気がする。
朝のHRで寝たのは初めてかな?でもなぁ、昨日弟が隣の部屋で音楽流してて、注意しても全然音量落とさないし、結局寝たのは朝の3時とかなんだよね。
おかげで眠いのなんの。
「全く……それじゃあ、転校生を紹介する。入ってきてくれ」
その言葉と同時に、教室の扉が開く。
すると、風が吹き抜け、カーテンを揺らす。
やがてそこから……一人の少女が入って来た。
「わぁ……」
つい、声が漏れた。
風に揺れる空色の髪。青い澄んだ目は、生徒達を見渡している。
そして彼女は……夢の中で見た少女と同じだった。
「今日からこのクラスに転校してきた風間 千速さんだ」
「風間 千速です。今日から、よろしくお願いします」
そう言って彼女は、お辞儀をした。
- Re: 【オリキュア】風林火山プリキュア! ( No.2 )
- 日時: 2017/04/22 17:02
- 名前: 愛 (ID: uLF5snsy)
第1話「侵掠の炎!キュアフレイム爆誕!」2
転校生というものは、転校してきた瞬間、そのクラスの人気者になるイメージがある。
それこそ、朝のHRが終わった瞬間クラスメイト全員に囲まれたりとか。王道だよね。
でも……風間さんは違った。
彼女の元には誰一人近づかず、ただ遠巻きに見ているだけ。
話しかけづらいのは分かる。彼女は、まるで能面のように表情が変わらないし、動作一つ一つが上品で、視線も冷たいし、それに……———上げだしたらキリがない。
しかし、私は思う。彼女も、本当は皆と仲良くなりたいのだ。
というわけで!
「風間さん。一緒に話そう?」
私は早速、席に座る風間さんに話しかけた。
まずは挨拶。そして名乗りだ。
「あ、自己紹介遅れてたね。私は火場 朱莉。よろし……」
「うるさい」
「……え?」
彼女の返答に、私は呆けた声を出した。
見ると、彼女はジロリと私を睨み上げている。
「うるさいって言ったの。ちょっと黙っててよ」
彼女はそう言うと立ち上がり、廊下に歩いて行く。
「あ、ちょっと風間さ……」
「朱莉ちゃん」
追いかけようとした私の腕を、蜜柑が掴む。
振り返ると、彼女は首を横にフルフルと振った。
「こういうのは、あまり無理強いしたらダメ。この世界にはね、朱莉ちゃんみたいに、元気ですぐに誰かと仲良くなれる子ばかりじゃないんだよ?」
「でも……」
「でもじゃない。大丈夫。ゆっくりで良いんだよ?今日会ったばかりだし、徐々に仲良くしていけば、きっと風間さんも朱莉ちゃんの良い所、気付いてくれるよ」
ね?と微笑む蜜柑に、私はしばらく迷った後で、「分かったよ……」と言う。
「少しずつ、風間さんと仲良くなっていく」
「うん。それでこそ朱莉ちゃんだよ!」
「蜜柑には敵わないなぁ」
「一緒にいた時間が違うもん」
私の言葉に、蜜柑はそう言ってはにかんだ。
それに、私も微笑む。
「でも、どうすれば風間さんと仲良くなれるかな?」
「うーん……彼女って、人と関わることを自分から拒絶してる感じあるからねぇ……難しいね」
蜜柑の言葉に、私も「んー……」と唸る。
「まぁ、考えても仕方がないよ!」
「えっ?ちょ、朱莉ちゃん?」
「やっぱり当たって砕けるしかないよね!」
「落ち着いて?動かないという選択肢だって……」
「言ってくる!」
私は蜜柑にそう言って、歩き出した。
ちょうど教室に風間さんが入ってきたのが分かったので、私はそこに駆け寄った。
「風間さん!一緒に……」
「嫌」
「……」
あれぇ〜?
- Re: 【オリキュア】風林火山プリキュア! ( No.3 )
- 日時: 2017/04/27 22:40
- 名前: 愛 (ID: uLF5snsy)
第1話「侵掠の炎!キュアフレイム爆誕!」3
一時間目後
「風間さん!さっきの授業さぁ」
「何度言ったら分かるの?ウザいよ」
二時間目後
「かっざ〜まさん!さっきの数学難し……」
「ウザい」
三時間目後
「へい!千速!」
「……(フイッ)」
四時間目後。昼休憩
「なんで上手くいかないんだろう!?」
私が机を叩きながら言うと、私の前に椅子持って来て座っていた蜜柑は、ビクッと肩を震わせた。
「いや、だから……もっと慎重にゆっくりって……言ったでしょう?」
「だからゆっくりやってるのに!」
「えっ、あれで?」
「へ?」
蜜柑の言葉に、私は呆ける。
私の反応を見た彼女は、「はぁ……」と呆れたようにため息をついて、肩を落とす。
「まぁ、そうやって自分から仲良くしようとするのは、朱莉ちゃんの良い所だけどさ……」
「む。何か言いたげ」
「別に〜」
そう言ってフイッと顔を逸らす蜜柑に、私は「むぐぅー」と押し黙る。
弁当を開き始めた蜜柑は、「でもさ」と言う。
「私は、今の朱莉ちゃん。好きだよ?一生懸命、まるで、炎みたいに熱くなって、誰かのために無我夢中になってる姿。カッコいいと思う」
「そ、そうかな?」
「でも、だからって押し付けすぎ。次は体育だし、そこで、風間さんのことをじっくり観察してみたらどうかな?」
「ね?」と言って微笑む蜜柑に、私は、小さく頷いた。
そこで、未だに机に弁当を出していなかったことを思い出し、私は慌てて鞄に手を突っ込んだ。
「あ、れ……?」
そこで、私は違和感を抱く。
弁当に乗っかるように、何かがある。
私はそれを掴み、ゆっくりと持ち上げた。
それは……一本の、巻物だった。
五時間目:体育
結局、あの巻物は、汗を拭くタオルに紛れ込ませて持って来てしまった。
なんとなく、置いてきてはいけないような気がしたから。
「どうしたの?朱莉ちゃん。なんかソワソワしてるね」
巻物を気に掛けていた時、蜜柑がそう言ってきた。
彼女の言葉に、私はビクッと震える。
「べ、別に!そんなことなないよ!」
「……声震えてるけど。朱莉ちゃん、サッカー大好きでしょう?いつもなら元気にやるのに」
「あはは……ちょっと、ご飯食べたばかりだから、お腹痛くて」
「大丈夫?」
そこまで話していた時、彼女の背後を、凄い速さで誰かが通り過ぎた。
見ると、それは風間さんだった。
「あ、風間さん……」
私が呟いた時には、彼女はボールを貰って、シュートを決めていた。
すごく足が速い。まるで、風みたい。
「すごいねぇ……」
「うん……」
私は拳を握り締め……。
「やっぱり、私、風間さんと友達になる!」
「えぇ?」
蜜柑は驚いた様子で聞き返した後で、クスッと微笑む。
「やっぱり、朱莉ちゃんらしいや。応援してる!頑張って!」
「うん!」
そう頷いた時……突然、どこからか轟音が鳴り響いた。
「何、この音!?」
私が叫んだのと、風間さんが走り出したのはほとんど同時だった。
追いかけようとして、私は、タオルの中の巻物と、朝見た夢の内容を思い出す。
「……持って行っておこう」
そう呟いて、私は巻物を手に、風間さんの後を追いかけた。
音がしたのは駐車場で、そこには、青いコートを来た男が立っていた。
そして、彼に対峙する……風間さん。
「なんで……貴方が、こんなところに!」
「フフッ。風の書の気配を感じ取れば簡単でしたよ。渡してもらおうか」
そう言って、男は手に黒いオーラを纏わせ、風間さんに飛ばす。
彼女は咄嗟に横に跳んでそれをかわし、地面を転がった。
「か、風間さんッ!?」
咄嗟に、私は彼女の名前を呼んでいた。
すると、風間さんは私の顔を見て、目を見開く。
「なんでここにいるの!?」
「ほう?友達かな?」
そう言って、男がニヤニヤと笑いながら、私に近づいてくる。
風間さんは「違うわ」と言いながら、私と彼の間に立つ。
「逃げて。これは……私の問題よ」
「嫌だよ!私……風間さんと友達になりたいもん!友達をここで見捨てることなんてできない!」
「……馬鹿」
風間さんは、そう言うとポケットから何かを取り出した。
見ると、それはピンク色の筒のようなものだった。
私の持っている巻物に……似てるような、似てないような……。
彼女はそれを構えて、声を張り上げた。
「プリキュア!フォースオーラチェンジ!」
その掛け声と共に、風間さんを水色の光が包み込む。
やがて、その光が収まると、そこには忍者のような装束を身に纏った少女が一人立っていた。
「疾きこと、風の如し!キュアウィング!」
- Re: 【オリキュア】風林火山プリキュア! ( No.4 )
- 日時: 2017/03/01 22:20
- 名前: 愛 (ID: uLF5snsy)
第1話「侵掠の炎!キュアフレイム爆誕!」4
「疾きこと、風の如し!キュアウィング!」
そう言って、ポーズを決める風間さん……いや、キュア、ウィング?
忍者のような、和服っぽい感じの衣装。髪は、先ほどまで肩くらいの長さしか無かったけれど、今は背中まである。
何が起こったのか分からないで私が混乱していた時、男が高笑いをした。
「アッハハハハハ!まさか、お前が変身できるようになっているとは!では……私も少し、相手をしてあげよう」
そう言った時、男の手に、黒い霊のようなものが纏わりつくのが分かった。
やがて、男が駐車場に停まっていた車に触ると、黒い霊のようなものはそれに吸い込まれ、やがて、車から黒い光が放たれた。
「邪悪なる魂よ!我に仕えよ!いでよ、オンネーンッ!」
その言葉と同時に、車が巨大な化け物に変わる。
唐突な出来事の連続で、私はその場に固まってしまう。
「何してるの!早く逃げて!」
キュアウィングはそう言うけど、ぶっちゃけ足動かない。
体は強張って、言う事を聞かない。
私とウィングの様子を見た男は、ニヤリと笑う。
「そうだなぁ……まずは、その少女を倒そうか」
その言葉と同時に、化け物の腕が振り下ろされる。
全ての動きがスローモーションに見えて、私はどうすれば良いのか、分からない。
「危ないッ!」
ぶつかる寸前で、ウィングが私の体を抱き込み、転がる。
私がいた場所には化け物の腕が突き刺さり、アスファルトにはヒビが入っている。
「あ、ありがとう……」
「礼は良いから、早く逃げなさい」
ウィングはそう言って立ち上がると、化け物に向かって駆けだした。
変身前も足は速かったけど、変身してからは、さらに速い。
一瞬で化け物の懐に潜り込み、蹴りをめり込ませる。
しかし、化け物はすぐにウィングの体を掴み、持ち上げる。
「グッ……離してッ!」
「ハッ!一人じゃ何もできないくせに、よくもまぁそんな強気な発言ができたものだ。風の書を渡してくれたら、離してやらんこともないぞ?」
「誰が、アンタなんかに!」
「そうか。なら消えてもらおうか!」
男の言葉と同時に、化け物……オンネーン?は、ウィングの体を握り締めようとする。
彼女は苦しそうに「ぁあッ!」と声を漏らし、必死に手を開こうとする。
しかし、それよりも化け物の力の方が強い。
このままじゃ、ウィングが……風間さんが……ッ!
「ちょぉっと待ったぁ!」
気付けば、私は腹の底から声を張り上げていた。
私の言葉に、ウィングと男の視線が同時に私に向けられる。
二人に注目され、焦りながらも、私はタオルの中にある巻物を取り出し、突き出した。
「これあげる!だから……風間さんを離して」
私の言葉に、キュアウィングは目を見開き、男は何も言わずに顎に手を当てた。
「それは……火の書?なんで、貴方が……」
「昼休憩に鞄の中に入ってたの。これあげるから、風間さんを離してあげてよ」
「それは、本物か?」
男は訝しみながら、私に近づいてくる。
その時、オンネーンに捕まったウィングが、こちらに向かって声を張り上げた。
「それを渡したらダメッ!それは……ッ!」
「でも、これ以上風間さんが傷つくのは見たくない!」
「なんで!?友達でもないのに!」
「だから、これから友達になるの!私は風間さんと友達になりたい!だから、離してぇ!」
私が叫んだ時、手に持っていた巻物が、赤く光る。
次の瞬間、それは手の中で形を変え、ピンク色の筒状の物体になる。
先ほどまでの紙の質感とは異なり、プラスチックっぽいというか……機械みたいな感触だ。
「これは……」
「……ッ!今すぐ、それを使って変身して!」
ウィングの言葉に、私は、どうやったら変身できるのかと焦った。
そこで、先ほどの変身の様子を思い出す。
私は機械化した巻物を構え、真似して叫んだ。
「プリキュア!フォースオーラチェンジ!」
叫んだ瞬間、私の体を光が包み込み、同時に、着ていた体操服が消えて裸になる。
よく分からない光に包まれているが、恥ずかしいことに変わりない。
顔を上げると、巻物が空中で展開され、文字のようなものが目の前で舞い飛んでいた。
何これぇ〜?
そう思っていた時、いくつかの文字が右手に絡みつき、炎と共に黒い指無しグローブのようなものになる。左手も同様。
腰辺りに文字が絡みつくと、赤いミニスカートとスパッツに、そして足に絡みついた文字はブーツのようなものになった。
最後に上半身に文字が絡みつくと、赤い、忍者のような装束に変わった。
混乱していた時、気付けば、まるで機械のオート機能のように、私の体と口は動き出した。
「侵掠すること、火の如し!キュアフレイム!」
第一話:完
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