二次創作小説（紙ほか）※倉庫ログ
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- 【ポケモン】ポケットモンスター アスタリスク
- 日時： 2014/02/09 17:45
- 名前： 小雨 （ID: FvJ38Rf9）
はじめまして。
だいぶ遅ればせながらbw発売記念と言う事で、お目汚しさせていただきます。
***注意事項***
*ポケットモンスターの二次創作小説です。
*基本一人称視点で進行。
*bw記念といいつつ、舞台はホウエン地方です。
*登場ポケモンは第五世代までの範囲で登場します。原作のキャラ達も何人か登場しますが、作者はアニメ版をあまり見ていないので、アニメ版には準拠しておりません。ので、アニメを見ている方は違和感を感じることがあるかと思います(すいません)。
*い ち お う ルネシティに住む少年のスピンオフ的作品です。てことで、始まりはルネシティ。なんでそんなモブキャラを選んだのかというと、レジ系ゲットしたくて久々に起動した第三世代ROMのルネシティの雰囲気に魅了されてしまったためです。
*作者の都合のいい解釈、展開、本編との矛盾などが多数出てくるかと思いますが生ぬるい目で見ていただけると嬉しいです。全ては作者の力不足に依るものです。尚、このホウエン地方は皆様の冒険したホウエンではなく、パラレルワールド的なものです。
*作者のランダムマッチにおける勝率は二回に一回程度のレベルです。ネット対戦勝てない人挙手。
*感想等お気軽に頂けると小雨は喜びます。大変申し訳ありませんが、本作品やポケモン等に全く関係の無い話題や雑談等の書き込みはご遠慮くださいますようよろしくおねがいします。
大体ここら辺が許せる方、よろしくお願いいたしますー。
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- Re: 【ポケモン】ポケットモンスター アスタリスク ( No.27 )
- 日時： 2011/01/20 22:57
- 名前： 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA （ID: sp0cIx.0）
卵孵りましたねー！！リオルたん・・・！
スズ君、いいな〜・・・シロナ様にリオルたんの卵貰うなんて・・・
シロナ様ってとこがツボですよね！『メイドイン、シロナ様』（笑）
スズ君が、布団に包まって必死に卵を孵そうとしていたのが、目に浮かびます・・・！
何で君は、そんなに可愛いんですか！！
小雨さん、癒しをありがとうございます。以上、己の所がシリアス続きで、うんざりしていた豆電球でした！
- Re: 【ポケモン】ポケットモンスター アスタリスク ( No.28 )
- 日時： 2011/01/21 17:10
- 名前： 小雨 （ID: 3AcPJtE0）
豆電球さん
リオルかわいいよリオル。好きすぎて主人公にはリオルを使ってもらうことにしました←
＞『メイドイン、シロナ様』
すいません、天才ですか？？
こっちはまだまだシリアス展開は先になりそうです…展開おそい^^;
- Re: 【ポケモン】ポケットモンスター アスタリスク ( No.29 )
- 日時： 2011/05/29 14:58
- 名前： 小雨 （ID: BKd.hc6i）
第13話
起床
それからしばらく、僕はリオルが目を覚ますのを待った。
いくらでも待つつもりだった。待てると思った。
当ても無く釣竿を垂らしているのとは訳が違う。僕は目の前の、小さく寝息を立てているポケモンと一緒にいれるだけで幸せだった。
しばらくすると、リオルがもぞもぞと動いて目を覚まし、ずっと見つめていた僕と目が合った。
「あ、あの…僕はスズ。えぇと…」
どうしたらいいかわからずにあたふたする僕を尻目に、眠そうに目を擦ったリオルは再び寝てしまった。
僕は苦笑し、リオルの頭を撫でた。
僕が焦ってどうする。落ち着かなくては。
それからしばらくして再び目を覚ましたリオルは、とろんとした目で僕と向かい合った。
「はじめまして、僕はスズ。君はリオルって言うんだよね？よろし…わっ」
言い終わらないうちに、リオルが僕に抱きついてきた。
しかし、卵から生まれ、いきなり外の世界に放り出されたばかりだ。考えてみれば無理もない反応かもしれない。
僕は再びリオルの頭を撫で、抱っこしてあげた。はやる気持ちを抑えながら居間へ向かう。
「母さん！」
台所で洗い物をしていた母さんは、振り返ると目を丸くした。
「あら！そのコもしかして…」
「シロナさんからもらった卵が孵ったんだ！リオルっていうんだって！」
「そう、リオルちゃんっていうの〜。とってもかわいいじゃない！」
母さんはそういって、リオルの頭を撫でた。リオルは気持ちよさそうな声を出した。
「ミクリさんに見てもらったら？あの人も楽しみにしていたわよ」
「あぁ、そうだ。うん、そうする！行ってきます！」
あらあら、ごはんも食べずに…と母さんのあきれた声が聞こえたが、構いはしない。
僕は勢い良く太陽の下に飛び出した。
家を出てふと湖を見ると、ミクリさんが湖の前にいるのが見えた。
「ミクリさん！」
ミクリさんは、町の入り口の湖の前にいた。
僕は大急ぎで湖まで駆け下り、ミクリさんの下へ向かった。
「おはようスズ君。どうした、なんだか楽しそうだね…！そのポケモンは！そうか、卵が孵ったんだね！」
「はい！今朝！このポケモンはリオルっていうそうです」
僕はシロナさんからの手紙を見せた。
「へぇ…なるほど、僕も初めて見るポケモンだよ。そうか、格闘タイプか」
リオルは相変わらず僕に抱っこされたままだったが、さっきからあたりをキョロキョロ見回していた。始めてみる世界に興味津々なのだろう。
「ところで、ミクリさんは何をやってるんですか？外の世界へ？」
「いや…なんだか最近湖のポケモンがえらく大人しい気がしてね…気のせいだったらいいのだけどね…」
相変わらず静かな湖面を、ミクリさんは真剣な顔で眺めていた。
普段飄々としているミクリさんの、あまり見たことない表情だった。
「そういえば、僕が釣りをしていたときも全然釣れませんでした。…何か関係あるんでしょうか？」
ミクリさんが笑っていった。
「ははっ、それは君の実力だろう。それより、リオルを友達にも見せてあげなさい。みんな驚くと思うよ」
ミクリさんはいつものミクリさんに戻っていた。
「あ、そうですね！早速行ってきます！」
僕は走りだした。
「何もなかったらいいんだけどね…」
独り言のように呟いたミクリさんの声は、僕の記憶からすぐに消えてしまった。
- Re: 【ポケモン】ポケットモンスター アスタリスク ( No.30 )
- 日時： 2011/05/29 14:58
- 名前： 小雨 （ID: BKd.hc6i）
第14話
争い
「おーい、みんなー！」
僕とリオルはでこぼこの道を勢い良く走り、いつもみんなが集まっている円形広場へと駆け込んだ。みんなは相変わらずポケモンたちと遊んでいるようだった。
「おースズ、久しぶりじゃねぇか。最近家から出てないみたいだったからもう諦めちまったのかと思ったぜ。ようやくコイキングでも釣れたか？」
ノリがからかうように言った。
「ノリくん！…スズくん、どうしたの？えと…ポケモン、釣れたの？」
僕は肩で息をしながら、言った。
「ポケモンは…釣れてない」
ノリがバカにするように笑い、シズクは困ったような顔をした。
「でも…ほら！」
僕は後ろに隠れるようにしていたリオルを横に立たせた。
「この前シロナさんにもらった卵が孵ったんだ！リオルって言うんだって！」
リオルは僕の足にくっついて、恥ずかしがっているようだった。上目遣いに二人を見上げている。
「わー、かわいい！」
シズクが近寄ってきて、頭を撫でた。多分リオルは、今日が今後の人生で一番頭を撫でられる日じゃないだろか。
「リオルくんって言うんだー。よろしくね！私はシズク、このコはマリル」
リオルは初めは恥ずかしそうにしていたが、次第に打ち解けたようで、マリルと追いかけっこしたりして遊び始めた。
「すごいよスズくん！私あんなポケモン見たことないっ！」
「なんだよ…」
ノリが呟いた。
「なんだよ、あのポケモン！全然見たこともねぇぞ！図鑑に載ってるのも見たことねぇ！」
「り、リオルはホウエンには住んでいないポケモンなんだよ。シンオウ地方で最近発見されたんだって」
突然大きな声を出したノリに、僕は驚いてしまった。リオルも驚いて、僕の後ろに隠れた。
「なんでそんなポケモンをお前が持ってんだよ！大体シロナってのは誰だ！」
「誰って…」
シロナさんは本当に僕の家とジムを往復していただけらしく、ノリの目には留まっていなかったようだ。僕が卵をもらったことはともかくとして、小さな町なのでシロナさんが滞在していた事は当然みんな知っていると思っていたのだが、意外だった。
「この前シンオウから来たトレーナーの人だよ。家にしばらく泊まってたんだ。その人からもらった卵が孵ったんだよ」
「嘘付け！そいつポケモンじゃねぇだろ！」
「ちょっと、やめなよノリくん！どうしたの急に」
シズクがなだめようとしたが、ノリは止まらなかった。
「俺のメノクラゲと勝負しろ！勝ったらそいつの事認めてやる！」
「何言ってるのよ！リオルくんは生まれたばっかりなのに、勝負なんて無理に決まってるでしょ！」
「シズクは黙ってろよ！メノクラゲ、バブル光線！」
ノリのメノクラゲは戸惑っていたようだが、バブル光線を発射した。
無数の泡がリオルめがけて襲ってきた。
「り、リオル、避けて！」
生まれたばかりのリオルだったが、僕の意思が通じたのか、光線をすんでのところでかわす。
「ちくしょう、メノクラゲまきつけ！」
体制を崩しているリオルに、メノクラゲの触手が絡みつき、締め上げた。リオルは四肢をからめとられ、苦しそうな声をあげる。
「リオル！」
僕はどうしていいかわからず、完全に混乱してしまっていた。
「あぁもう！マリちゃん、アクアジェットで引き剥がして！」
シズクのマリルが目にも留まらぬスピードで二匹の間に割って入り、強引にリオルを解放した。
「！シズク、何しやがる！」
「何しやがるじゃないでしょ！ノリくん、どうしたの！？何が気に入らないのよ！」
しばらく立ちすくんでいたが、畜生と吐き捨てると、ノリは行ってしまった。
- Re: 【ポケモン】ポケットモンスター アスタリスク ( No.31 )
- 日時： 2011/06/04 13:43
- 名前： 小雨 （ID: BKd.hc6i）
第15話
治療
僕は傷ついたリオルを急いで家に連れて帰り、傷薬を塗ってあげた。
何箇所か擦り切れたようになっていたが大きなケガは無いようで、僕は一安心した。
リオルはすっかりしょんぼりしてしまっているようだった。
生まれたその日に訳もわからずメノクラゲに締め上げられたのだ。当然と言えば当然だろう。
「リオル…大丈夫？ノリの奴どうしたんだろう急に…口調は乱暴だけど、あんなことするヤツじゃないのに…」
みんな喜んでくれると思っていた僕は、リオル同様しょんぼりしてしまった。
「スズくん…」
外から声が聞こえてきた。シズクだ。僕は窓を開けた。
「リオル大丈夫？怪我とか…してない？」
「うん、怪我っていう怪我は心配なさそう。上がっておいでよ」
「う、うん…じゃあお邪魔しようかな。行こう、マリちゃん」
シズクが家に入ってきた。なんだか僕の部屋にシズクが来るのも久しぶりな気がした。
シズクもノリも、小さい頃からずっと一緒に遊んでいたけど、いつの頃からか互いの家に行ったりする事は少なくなっていた。
大して広い部屋でもないので、人間二人、ポケモン二匹で部屋にいるとさすがに少し窮屈に感じてしまう。
「さっきはありがとう。あのままだったら僕どうしていいかわからなかったよ」
僕はお礼を述べた。あのままバトルを続けていたら果たしてどうなっていただろうか。
「ううん、私もちょっと乱暴になっちゃって…ごめんね」
マリルは心配そうにリオルの顔をぺたぺたと触っている。
「それにしてもノリのやつ、どうしたんだろう…あんな乱暴なことするやつじゃないのに」
「きっと…悔しかったんじゃないのかな」
「悔しいって…僕が珍しいポケモン捕まえたのが？」
わからないけど…といいつつも、シズクは小さく頷いた。
「なんだよそれ…ちょっと前まであんなに得意そうにしてたくせに」
「いっそのこと勝負して勝っちゃえばいいんじゃないの？本人もああ言ってたんだし」
シズクが意外にも好戦的な事を言った。
「そんな…せっかくみんなで遊べると思ったのに…」
僕が再び肩を落としたのを見て、リオルが心配そうに覗き込んできた。
「あ…ごめんなリオル。大丈夫だよ」
生まれたばかりのリオルに心配かけてどうするんだ。
しかしそんな事言われてもなぁ…こればっかりはどうしようもなかった。
「私はリオルの事大好きだよ！リオル、私とも仲良くしてね！」
シズクがリオルを抱きしめた。リオルも少し落ち着いてきたのか、笑顔がこぼれた。
「ちょ、ちょっと、僕のポケモンだからね!?」
僕は慌てて言った。
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