逃走中~勇気と頭脳で問題都市に立ち向かえ~

作者/ ヨーテル ◆I.1B0IMetU

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~牢獄~

ネス「あーあ、捕まっちゃった…スペードの9」

インデックス「それにしても、この牢屋広いね~ハートの5だよ」

詩音「64人入るようになってますからね~パスです。ダイヤの8止めてるの誰ですか?」

ネス「でもよかった~血を抜くミッションとかで人が苦しむのを見る前で…スペードの10」

インデックス「血を抜くって、どんな感覚なんだろうね。あ、クローバーのK。トンネルありだよ」

詩音「この後、怖いことが起こらなければいいですけど…パスです。ダイヤの8をそろそろ出してください」

ネス「とにかく、頑張ってもらいたいね。スペードのJ」

インデックス「そうだよね~クローバーのA」

詩音「…………いいから早くダイヤの8出せやぁ!私が出せねーだろうが!!」

2人「ひえええええっ!!」




衣「ハンターがいる…」

ホテル内に隠れていた衣。建物内に侵入してきたハンターを見て、警戒しているようだ。

ゆうやん「あ、衣さんだ。おーい、衣さーん!」

衣「ちょっと、今話しかけるの!?仕方がない…!」

衣、慌ててゆうやんの口をふさぐ。

ゆうやん「むーっ!むーっ!」(しゃべれない…)

衣「はぁーっ…」

ハンター「…」

ハンターには、見つからなかったようだ…




赤坂「圭一君、病院だ!」

圭一「はい、赤坂さん!」

ミッションのため、病院に来た2人。そこにいたのは、スタッフのryoukiだった。

赤坂「お願いします!」

圭一「俺も!」

ryouki(スタッフ)「年齢と、体重を言ってください。命の危険があるようでしたら、ミッションには参加できません」

主催者、そこら辺の対応はしっかりとしているようだ。

赤坂「36歳。体重は、73キロです」

圭一「15歳。体重は、54キロです」

ryouki(スタッフ)「はい、問題ありません。では、専門の医師が即血を抜きますので、病院の中へどうぞ」

2人「はい」

赤坂と圭一は、ryoukiに連れられて、病院の中へ入って行った。

ルイージ「あれ?いまあの2人…病院の中に入ったような…もしかしてミッション!?」



ミッションクリア 賞金単価200円アップ確定



~2分後~



ryouki(スタッフ)「お疲れ様でした~」

血を抜いた2人が、病院の中から出てきた。

赤坂「う…圭一君、大丈夫か?」

圭一「いや…きついっすね。…正直、今ハンター来たら絶対アウトです」

赤坂「とりあえず、家の陰にでも隠れようか…」

ミッションを終えた2人。フラフラだが、立つことはできるようだ。




久「これ、誰かミッション行ってるのかしら?」

ミッションが気になる部長さん。そこに…


ルイージ「いや~まさかミッションに行くなんて…」

ルイージだ…

久「あら、どうしたの?そんな顔して…」

ルイージ「竹井さん。実は…赤坂さんと圭一さんが病院に入っていくところを見たんだ…たぶんミッションだよ…」

久「ええっ!?あのミッションに参加する人がいるなんて…」

ルイージ「そこまでしてお金が欲しいのかな?」

しかし久は、ゆっくりと首を横に振る。

久「ううん、違うわ。彼ら、そんな人たちには見えなかった。きっと、私たちのために…賞金を上げてくれたんだわ」

ルイージ「そうなのかな…もしかしたら、自分の名声をあげようと思って…もしそうなら、そういうのって『偽善』って言わない?」

久「違うわ!なんてこというの!あの人たちは、名声のためにミッションをやったりしない!ただ、私たちのために、自分の血液までかけて、ミッションをやってくれたのよ…ネガティブ思考もほどほどにしなさい!」

ルイージ「う、うん…」

久「ごめんなさい、怒鳴っちゃって…」




主催者「『偽善』…か。ルイージは、なかなかいいことを言うな。あれはまさしく『偽善』。自分でミッションをやって、みんなにヒーローだと思ってもらいたかった。もしくは、自分の体を心配してほしかった…」

エリー「本当に、そうなんでしょうか…私には、彼らがそんなもののためにミッションをやったとは思えないのですが」

主催者「……エリー、これだけは覚えておけ。人間はな、自分に得がないと、いいことをしたりしないんだ。今回で言えば、みんなからの扱いが変わる。後、ついでに賞金か…」

エリー「…………」

主催者「納得できないって顔だな。それじゃあ、試してみるか…?」