逃走中~勇気と頭脳で問題都市に立ち向かえ~
作者/ ヨーテル ◆I.1B0IMetU

32
~茶店~
ヨーテル(スタッフ)「お疲れ様でした。これより、1時間の休憩時間にしたいと思います…といっても、みんな寝てるな…」
喫茶店では、何人か起きている人もいたのだが、茶店では全員が眠りについていた。
その理由の1つとして、茶店側に逃走者が少ないことが挙げられる。今は喫茶店の方が人気があるのだろうか。
そして、50分が経った…
ヨーテル(スタッフ)「そろそろか……みなさーん!起きてください!2ndステージが始まりますよ!」
ジリリリリ!!ジリリリリ!!
咲「わっ!なになに!?」
フェイト「びっくりした…」
パチュリー「起こし方ってもんがあるでしょ…」
作者の声+目覚まし時計の音で、逃走者が一気に目覚めた。
ヨーテル(スタッフ)「はい、もう時間もないので、2ndステージについて基本的なことだけ説明します」
シグナム(起こし方についての反省は無しか…)
ヨーテル(スタッフ)「エリアは、1stステージと同じエリアです。ああ、安心してください。毒ガスはすでに浄化されました。ただし、住人は警戒して建物の扉を開けてくれません。つまりこの2ndステージ、建物内への侵入は不可能となります!」
大石「逃走者は増えるのにエリアは狭くなる…ですか。んっふっふ~さすが、2ndステージといったところですかね」
ヨーテル(スタッフ)「ゲーム時間は、皆様ご存じのとおり120分です。見事逃げ切れれば、賞金336万円が獲得できます。そして、現在既に120万円の賞金が積み立てられております」
1stステージの80分で、賞金が積みたてられている。確実な賞金獲得を目指すなら、後半戦開始と同時に自首するという手もある。
ヨーテル(スタッフ)「私からの説明は以上です。それでは皆様、10分後にゲームが開始されますので、エリアに適当に散らばっていてください。ゲーム開始と同時に、ハンター3体がエリア内の建物からランダムに出現します」
シグナム「よし…それでは行こう!」
フラット「頑張りましょう!」
しら「そうですね、知識をフルに使って逃走成功を目指します」
KAME3「逃走中同盟…行くぞ!オーッ!!」
フラット&しら「オーッ!!」
気合を入れた逃走者たちが、エリアに散らばる…!
・・・・・・
主催者「さて…2ndステージだ。今回は、特別にとんでもないミッションと通達を用意した。もし…彼らがこれを乗り越えることが出来たなら……いや、出来るわけないな」
エリー「その確証は…?」
主催者「逃走者だって、心を持った人間だ。少なくとも、2ndステージで用意した試練は、常人には乗り越えることはできない。乗り越えられるのは…天才だけだ。それも、ただの天才ではダメだ。常軌を逸し、なおかつ人間的に狂っていなければならない。理性が飛んでいなければならない。失敗を1%でも恐れてはならない。そんなほとんど神がかりと言っていいような、天才の存在があって、初めて見えてくるのが、逃走者たちの誰かが逃げ切るという可能性だ」
エリー「天才…となると、あの男なら…」
主催者「アカギか?あいつでも、5分5分だろうな。それほど2ndステージの試練は厳しいのだ。最早、俺の試練を乗り越えられないのは、逃走者たちの『運命』なのだ」
一体、主催者の出す試練とは、どのようなものなのだろうか。アカギですら突破困難な試練に、逃走者たちは立ち向かえるのだろうか…
エリー「ゲーム開始まで、残り5分です」
・・・・・・
テレビ「今日のゲストは、○○○さんです!」
ヨーテル(スタッフ)「あっはっは!これマジで笑えるんだけど!」
逃走者たちがいなくなった茶店では、作者が1人でテレビを見ていた。
ryouki(スタッフ)「あの、ヨーテルさん。仕事は…?」
ヨーテル(スタッフ)「ああ、ryoukiさん。スタッフは2ndステージ中盤まで仕事がないんですよ。一緒にテレビ見ませんか?」
ryouki(スタッフ)「ああ、僕お茶入れてきます」
ryoukiがお茶を入れに、厨房へ向かった…その時だった!
ピコーン♪ピコーン♪
≪気象情報≫
テレビに映し出された気象情報。それをなんとなく眺めていた作者の顔が、徐々に青ざめていった。
ヨーテル「ryoukiさん…緊急事態です!今すぐ主催者に連絡を取ってください!このゲーム…中断です!!」
突然の作者の言葉。その大声で、眠っていた牢獄の者が起きてしまった。
ルイージ「もう~どうしたの?」
鷲巣「うるさいぞ。ひねりつぶしてやろうか…!」
美琴「せっかく気持ちよく寝てたのに…」
作者が大声を上げるほどの緊急事態。それは、さっきの気象情報にあった。何が書かれていたかというと…
ヨーテル(スタッフ)「警報です!逃走エリア全域に、大雨洪水警報が出てるんですよ!10分もしないうちに降り出しますよ!くっ…天気予報では晴だったのに…!」
確保者たち「な、なんだってー!」
ノリのいい確保者たち。しかし…
はやて「ちょっとええか?雨くらいで中断せなあかんのか?」
阪神「毒ガスに比べれば雨くらい…なんてことない気がしますけど」
言われてみればそうだ。毒ガスをばらまいたって、逃走中は開催できる。雨が降ろうと、関係のない気がするが…
ヨーテル(スタッフ)「そういうわけにはいかないんですよ…!とにかく、すぐに主催者に連絡を!!ryoukiさん、おねがいします!」
ryouki(スタッフ)「わ、わかりました…」
一方、そんな状況になってることを知らない逃走者たちは、ゲーム開始の時間を迎えていた。

小説大会受賞作品
スポンサード リンク