逃走中~勇気と頭脳で問題都市に立ち向かえ~

作者/ ヨーテル ◆I.1B0IMetU

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ゲーム開始まで 10秒












日南六町「緊張…するな」









煉「どんな結果になろうと、全力を尽くすだけです」









圭一「寝たおかげで回復したぜ!」









竜崎「始まるか…」




衣「月に陰りを感じる…」




プシュー!プシュー!プシュー!

3体のハンターが建物内から放出され、ゲームがスタートした!




・・・・・・

池田「ニャアア!!なんてところから出てくるんだし!」

ゲーム開始早々、ハンターに見つかった池田。始まる前にいた場所が悪かった。ハンターは、池田の正面の建物から放出されてしまったのだ。

池田「あうっ…!」ポンッ

至近距離でハンターに出くわした池田。あっけなく、確保…



池田華奈            ゲーム残り時間

確保 残り39人         119:54 





プルルルル…プルルルル…

ヨッシー「『池田華奈確保 残り39人』いきなりですか…」

咲「あっ…池田さん…」



ついに始まった逃走中2ndステージ。
しかし、逃走エリア全域に大雨洪水警報が発令された。雨は、あと10分もしないうちに降り出すという。
これを見たスタッフの作者は、ゲームを中断するよう主催者に呼びかける。
しかし、逃走者たちはこの事実をまだ知らない…




・・・・・・

竜崎「なんか…1stステージの時と比べて寒くないか?雲も出てきて、あれほどきれいだった満月も陰っている」

上条「確かにな…一雨来るんじゃねえか?」

時刻は深夜2時半。さらに雨が近いとなれば、気温は当然下がる。今は3月上旬だが、気温は1月下旬並みとなっている。

と、ここで…

スタッフ「アンケートです!一番嫌いな逃走者を言ってください!」

スタッフが、妙なアンケートをしてきた。

上条「なんでそんなこと聞くんだ?」

スタッフ「いいから答えてください」

上条「一番嫌いな逃走者か…もちろんアクセラレータの野郎だな」

竜崎「…ん、俺もか。俺は…安岡さんだ。なんだかよくわからないが、汚い大人というイメージがある。あの人と比べれば、赤坂さんの方が立派な刑事だ」

スタッフ「はい、ありがとうございました」

2人の答えをメモに取ると、スタッフはどこかに行ってしまった。

竜崎「なんだったんだ、今のは…?」

上条「さあ…」




そして、別の場所でも…

スタッフ「一番嫌いな逃走者を言ってください」

マリオ「みんな仲間だぞ!…といいたいところなんだが、どうもあの北条沙都子って奴は気に入らねえな…しゃべり方とかがさ」




スタッフ「嫌いな逃走者は…」

桃子「天江衣っす!」

同じような質問がされていた。これは、逃走中と何の関係があるのか…




・・・・・・

プルルルルル…プルルルルル…

主催者「こちら主催者室…ってなんだryoukiか。何の用だ?」

ryouki(声)「あ、主催者さん。やっと繋がった…」

一方、こちらは主催者室。ゲームを中断させるために、ryoukiが主催者に交渉を行っていた。

ryouki(声)「実はですね…なんかヨーテルさんがゲームを中断させろって言ってるんですよ。逃走エリア全域に、大雨洪水警報が出てるとかで…でも、雨くらいだったら中断しなくてもいいかなって僕は思ってるんですけど…」

それを聞いた主催者の顔が、ヨーテル同様にみるみる青ざめていった。

主催者「雨…?ryouki、今雨って言ったか?」

ryouki(声)「はい」

主催者「う…嘘だろ?こんなことが起こるなんて…」

ryouki(声)「どうしたんですか…ヨーテルさんも主催者さんも。なんで雨くらいでそんなに…」

主催者「雨…今すぐゲームを中断しろ!大雨の中ゲームでもやってみろ!大変なことになるぞ!エリー、逃走者に通達を!」

エリー「かしこまりました」

エリーは、たった今逃走者に送るはずだったミッション5のメールを消去し、新たなメールを作成した。そして、そのメールは逃走者の元に送信されたのだった…




・・・・・・

プルルルルル…プルルルルル…

フラット「メール…『通達 緊急事態発生。逃走エリア全域に、大雨洪水警報が発令された。このままでは、困ることになる』雨が降るんですか…?」

黒子「『これよりゲームを一時中断する。エリア北東にあるホテルを開放したので、そこに移動すること』なんですの、このメール?」




通達 緊急事態発生

逃走エリア全域に、大雨洪水警報が発令された。
このままでは困ることになるので、ゲームを一時中断する。
エリア北東にあるホテルを開放したので、そこに移動すること。




なのは「タイマーが止まってる…あっ、ハンターも動いてない」

ゲームを中断するという事は、そういうことだ…




竜崎「何か…おかしくないか?このメール」

上条「確かにな…ずいぶん急いで書いたようなメールだな。内容が短いぜ」

竜崎「このメールに書かれている『困ることになる』って、どういうことだ?一体、雨が降ることによって誰が困るんだ?主催者?俺たち?それとも、俺たち以外の誰か?」

上条「さあ…?」

突然のメールに、困惑する逃走者たち。