逃走中~勇気と頭脳で問題都市に立ち向かえ~
作者/ ヨーテル ◆I.1B0IMetU

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??「アクセラレータ…君を…止めに来た!」
圭一(一体…誰だ…?)
何者かがアクセラレータを止めに来た。果たして、その人物とは…?
アクセラレータ「てめぇは…」
アクセラレータは、その人物がだれなのか確認すると、全力でバトルボールを投げつけた。しかし…!
??「…………」バシッ!
なんと、その人物はドーピング剤で強化されたアクセラレータの腕から放たれたボールを、いとも簡単にキャッチした…!
圭一(こ…これは…くっ!とりあえずここを離れるぜ!俺なんかが関与できる戦闘じゃねえ!)
圭一は、この戦闘にかかわることは危険と判断したのか、すぐさまその場を離れた。
・・・・・・
竜崎「そういえば…大丈夫か…?」
KAME3「何がですか?」
竜崎「アクセラレータを止めに行った逃走者のことだ。アカギが言うに、そいつはアクセラレータを説得しようと思っているそうだが…本当にそんなことできるのか?」
咲夜「誰が行ったかは知らないけど、本心から気持ちを伝えれば、何とかなるんじゃない?」
確かに、本心からの言葉というのは、相手の心を強く揺らす物がある。そんなことくらい、竜崎悠太にだってわかっている。しかし、問題はそこではないのだ。
竜崎「人を説得するのに、必要なのはなんだと思う…?口の上手さ…?それとも、相手をどうにかしてやりたいという想い?確かにそれも重要だ。しかし、それ以上に重要なのが…力」
レミリア「力…?」
竜崎「今回の場合、戦闘力だ。どれだけ気持ちがあっても、それを伝える前に撃破されてしまっては意味がない。赤坂さんだって勝てなかったアクセラレータ。それを説得するだけの力を持っていなければ、説得は不可能だ」
竜崎の言うとおりである。相手と同等の力を持つから、相手と同等の立場で話が出来る。すぐに撃破されてしまうような者では、説得など到底不可能。
その時、竜崎の後ろからかすれた声が聞こえた。
圭一「そいつは…問題ないと思うぜ。さっき、アクセラレータから俺を守ってくれた奴がいたんだが…多分そいつだ。お前の言う、あいつを説得しに来た奴っていうのはよ」
前原圭一。ついさっきまで、アクセラレータと対峙していた人物である。そして彼は、アクセラレータを止めに来た逃走者…それが誰かを…知っている!
レミリア「貴方…ボロボロじゃない」
圭一は、アクセラレータを止めに来た逃走者に突き飛ばされ、近くの建物に激突している。その後、ここまで逃げてきたのだ。
圭一「治療費を要求するぜ…レミリア・スカーレット」
レミリア「は?どういうことよ?」
圭一の訳わからん発言に、レミリアは思わず首をかしげた。
圭一「あいつ…いきなり俺の前に現れたと思ったら突き飛ばしやがって…めちゃくちゃ痛かったんだぞ。まあ、そのおかげで逃げてこれたから、ある程度の感謝はしてるが、それでも痛いもんは痛いんだ!」
KAME3「まさか圭一さん、あなたを突き飛ばして、アクセラレータの前に現れた逃走者って…」
KAME3、心当たりがあるようだ。それに続いて、レミリア、咲夜の2人も…
レミリア「まさか…!」
咲夜「そういう事なのですか…?」
竜崎「…ん?俺だけ置いてけぼりか?」
圭一「そうだレミリア。アクセラレータを止めに来て、俺を突き飛ばしやがったのはな、お前の妹…フランドール・スカーレットだ!!」
***
咲夜「やはり…妹様が…」
レミリア「フラン…」
フランドールがアクセラレータを止めに行ったと知り、驚く紅魔館メンバーの2人。
竜崎「だがまあ確かに、フランドールなら、アクセラレータと同等以上の力を持っている。少なくとも、撃破されることはないだろう」
KAME3「そうですね。とりあえず俺たちは、俺たちにできることをしましょう」
竜崎「そうだ。情報を集め、推理する。なに、こっちは数が多いから、情報を集めることもできるだろう。通報者は情報の漏洩を防ごうとするかもしれないが、間に合うわけがない。通報者は、情報戦に持ち込まれた時点で敗色濃厚なんだ」
咲夜「そうね。妹様も心配だけど、あの方なら大丈夫。私は妹様を信じます」
レミリア「ま、私の妹ですもの。そう簡単にやられるはずないわ」
咲夜とレミリアも、もう落ち着いた。通報者は、徐々に追いつめられている。通報者との戦いの内容が、情報戦に変わった時点で、かなり逃走者側が有利になったのだ。
竜崎「さあ…情報収集だ」
エリオ「うう…ハンターに通報者にアクセラレータさん…これもうだめでしょ…」
この状況に絶望しているエリオ。
エリオ「この次のミッションなんだろう…行きたくないなあ…」
次のミッションには、参加しないようだ…
煉「あ、あれって、ゆうやんさんじゃないですか?」
神社付近で、ゆうやんを見つけた煉。
煉「作者さんが通報者じゃないとは言い切れないけど、仮にゆうやんさんが通報者だったとして、あそこまで通報するか?……しないよな。ゆうやんさんは通報者じゃないか……なら!」
ゆうやんが通報者じゃないと予想した煉は、ゆうやんに近づいて声をかける。
煉「ゆうやんさん!」
ゆうやん「煉さん!」
ゆうやんも、煉は通報者じゃないと思っているのか、その場を走り去るようなことはしない。作者さん同士の、信頼関係は厚い…
なのは「もう~散々だよこの逃走中…」
逃走中事態に嫌気がさしているなのは。
なのは「でも、お金は欲しいもんね。頑張ろう!」
金のために、ゲームに挑み続けるようだ…
しかし、そんななのはの姿を…
通報者「高町なのは、古本屋付近にいます」
通報者が捉えた…!
なのは「さて、とりあえずこのままここに隠れ続ければ…ってハンター!」
ハンター「…………!」
通報者の通報で、近くにいたハンターがなのはの元へ向かう…!
なのは「やぁー!待って待って待って!!」
ポンッ
高町なのは ゲーム残り時間
確保 残り21人 54:40
なのは「もう~待ってって言ったのに~!」
それで待つバカは、いない……
リュカ「メール来た!『通報者の通報により、高町なのは確保 残り21人』ええ~!また通報者!?」
衣「通報者の獲得金額が、210万円になったぞ!」
竜崎「7人目か…これは、早く止めないとまずいな」
一ノ瀬「あれって…文よね?」
レンタルビデオショップ付近で、文を見つけた一ノ瀬。しかし…
一ノ瀬「通報者の可能性があるし、近づくのはやめておきましょうか」
通報者の可能性を考え、近づけない…
文「誰かいる気がするんですが…気のせいですかね?」
プルルルル…プルルルル…
桃子「あれ、天江衣から電話っす。もしもし?」
衣(声)「おお、鶴賀の東横。突然だが、お主、通報者ではあるまいな?」
桃子「と、突然何を言い出すっすか!断じて違うっす!」
衣(声)「いや、お主なら影が薄いから、通報者に向いてるだろ。主催者がお主を選んでもおかしくないと思ってな」
東横桃子の影の薄さは一級品だ。隣に桃子がいるのに気付かない…なんてこともある。
桃子「確かに、私は主催者に選ばれてもおかしくないような能力を持っているっすが、それでも私は通報者じゃないっす!」
衣(声)「そうか…すまなかtt!!!」
プッ!ツーツーツー
桃子「あれ、切れたっす。まったく、人を疑うだけ疑っておいて変なタイミングできるってなんなんすか!」
衣とて、切りたくて通信を切ったわけではない。しかし、切らざるを得ない状況になってしまったのだから仕方ない。それはもちろん…
衣「まずい!もうこんなに近くまで来ておるのか!」
ハンター「…………!」
ハンターだ…
衣「ここを抜ければなんとか…!」
細い1本道を抜けると、大きな広場のようなところに出た。そこには、2人の人物がいた。
アクセラレータ&フラン「え!?」
アクセラレータと、フランドールだ…

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