逃走中~勇気と頭脳で問題都市に立ち向かえ~

作者/ ヨーテル ◆I.1B0IMetU

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大石「タイマー停止ですか。私も何かしたいところですが、私の情報量では、もう手遅れでしょう。後は、通報者を探しているであろう竜崎さんや射命丸さんに期待……ですか。いや~刑事として情けない」

カメラマン「そういえば大石さん、賞金は何に使いますか?」

大石「ん~そうですね~賞金を資金に、麻雀でもしましょうか」

法律では、賭博は犯罪だが、それほど高いレートでなければ、雀荘での賭博は見逃されているのが今の現状である。

カメラマン「そういえば、作者が国際麻雀の大会で優勝したそうですよ」

大石「ほう~それはすごいですね」




ヨーテル(スタッフ)「ドヤ!」←強烈なドヤ顔

疾風の音(スタッフ)「そのドヤ顔をひっこめてください」

たった4戦の大会で実力差が出るわけないだろとか、参加者少なかったから優勝の確率高いだろとか言うコメントは、この際無視させてもらう。




桃子「さて……タイマー停止阻止できなかったっすか。今は5分でも痛いというのが、皆さん分からないっすかね」

健康ランド近くで、自分の気配を消しながら行動している桃子。

桃子「まあ、なっちゃったものは仕方ないっす。ここから気合入れていくっすよ!」

気合を入れた桃子。しかし、その近くに……



ハンター「…………」

ハンター……

桃子「さて、ここら辺に隠れるのもありっすかね~」

しかし、桃子はハンターに気付いていない!

ハンター「…………!」

その間に、ハンターが桃子を発見する。しかし、それでもなお、桃子はハンターに気付かない!

そしてそのまま……



桃子「えっ!?」ポンッ

あっさりと、確保……




東横桃子         ゲーム残り時間 

確保 残り11人      29:10



桃子「え~!全然気配を感じなかったっすよ!」

どうやら、ハンターは桃子以上に気配を消すことが出来るようだ。




KAME3「『健康ランド付近にて、東横桃子確保 残り11人』ですって!咲夜さん、これって……」

咲夜「逃走者である東横には悪いけど、これでリュカは連携プレーが出来なくなったってことになるわね」

KAME3「この展開……いいですよ!少しずつですが、確実に……俺たちの方に風が吹いています!」

 
通報者に吹いていた風は、再び逃走者に拭き始めた。その風を巻き起こしたのは、当然竜崎悠太なのだが、その陰には、情報を提供した一ノ瀬玲奈、そして仲間のKAME3、十六夜咲夜、射命丸文の存在がある。なんだかんだ言っても、このゲームは逃走中。必要とされるのは、仲間とのコミュニケーション能力。それは、逃走中を戦う上で、最も必要な能力である。通報者が孤軍奮闘なのに対し、竜崎にはこれほどの仲間がいる。それが、逃走者に追い風を起こしたのだ。

KAME3「リュカさん……俺たちか竜崎さん達が貴方を見つけた時、この場に突風を巻き起こしますよ。そしてそのまま、突風にのって貴方を倒す!」

咲夜「(私たちの方に風が吹いているという事実が、KAME3の……そして、逃走者全体の雰囲気を盛り上げているのね)」




しかし、エリアは東京ドーム7個分の広さを誇る街だ。逃走者たちは、この中からリュカを探さなくてはならない。くまなく探せば見つかるだろうが、それはそれは大変なことだ。

まず、竜崎と文は……

文「竜崎さん!止まってください!ハンターです!」

竜崎「くっ……!またか……!」

文がハンターを見つけては、2人が止まって隠れる。こんな展開が、もう3回も続いていた。一瞬でも気を緩めれば、確保されてしまう危機的状況。竜崎と文とて、いつまでも集中力が続くわけではない。早くリュカを見つけなければ、いつか確保されてしまう。



次に、咲夜とKAME3は……

咲夜「見通しが悪すぎるわね……」

KAME3「ここら辺は、街灯がありませんからね……」

ハンターにこそ見つかっていないものの、街灯のない暗い道でリュカを探しているため、捜索は困難を極めている。見逃しという最悪の事態を避けるため、大雑把に探すわけにもいかない。

確かに、風は逃走者側に吹いているのかもしれない。しかし、それでも通報者を有利にしようという諸々の条件が、逃走者たちを苦しめているのもまた事実。




この勝負、もうどちらに転んでもおかしくはない……

そして、時間は過ぎ……




ゲーム残り時間

 25:02



ゲーム残り時間

 25:01



ゲーム残り時間

 25:00



ゲーム残り時間

 25:00



ゲーム残り時間25分。タイムマシンの故障により、エリア内の時が5分止まった……




そして、それと同時に、逃走者VS通報者。ついに決着の時を迎えようとしていた!

リュカ「タイマー止まったか~このまま隠れ続けられればいいんだけど……」



??「そういうわけにはいきませんよ!」

リュカ「誰!?」

敬語を使っていることから考えるに、文かKAME3のどちらかの声である。どちらかが、ついにリュカを見つけたのだ。リュカを見つけたのは……




竜崎「そうだよ。そういうわけにはいかないんだよ。やっと会えたな……リュカ!」

文「よく頑張りましたが……ここまでです」

竜崎悠太と射命丸文!

竜崎「アカギの確保されたアパート前で出会うとは、これも何かの因縁かね」

文「偶然だと思いますけどね」

見つけた場所は、何と偶然にもアカギの確保されたアパート前。今は牢獄にいる赤木しげるの確かな想いを、感じなくもない。

竜崎「さあリュカ……推理中、すべての決着をつけよう!死にたくなければかかってこい!」

ついに、推理中最終決戦!