逃走中~勇気と頭脳で問題都市に立ち向かえ~
作者/ ヨーテル ◆I.1B0IMetU

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プルルルル…プルルルル…
アリス「またメール…『神社付近にて御坂美琴、阪神政虎確保 残り12人』2人同時ですって!?」
izumi「阪神さんが…」
ゆうやん「美琴が捕まるとは…」
竜崎「これで何とかならないか…?」
竜崎は、デパートから出る際に、マスクを勝手に拝借してきたのだ。そのマスクを口に当て、出来る限り息をしないことによって、竜崎は毒の影響を抑えている。
竜崎「このまま慎重に行ってもじり貧…いっそ全力で走るか?」
駅前にいる竜崎。喫茶店までの距離は近い。
竜崎「考えるのも時間の無駄…か。なら…行けっ!」
喫茶店までの100mほどの距離を、全力で走る竜崎。運良くハンターにも見つからず…
竜崎「着いたか…何とかなったな」
1stステージをクリアした。
竜崎悠太 2ndステージ進出 残り11人
ミッション4開始から10分。毒ガスが十分に回った逃走者たちに、さらなる脅威が襲い掛かる…!
アリス「クラクラするわ~あ…あれは茶店じゃない。急いで行かないと…」
茶店を見つけたアリス。だが、何か様子がおかしい。なぜなら…
カメラマン「アリスさん、その建物は茶店ではありません。ホテルです!」
アリスは、毒の効果で幻覚を見ていたのだから…
ちなみに、カメラマンは全員ガスマスク装着で、毒の影響を受けないようになっている。
アリス「あ…ホテルだ。じゃあ、ここから茶店まで結構あるじゃない…ウハッ!」
苦しそうに息をするアリス。もう限界のようである…幸い意識はあるようだが、そのまま地面に倒れてしまった。
それを見ていたのは…
南郷「やべえ…逃走者が倒れてやがる」
南郷だ…
南郷「俺は…どうすればいいんだ?あの子を放ってこのままミッションクリアに向かうべきなのか…?しかし、あの子を助けたら、共倒れになるのは必至…!どうすればいい…」
そんな南郷の近くに、ハンター…
ハンター「……!」
南郷「やべえ!…でも、あの子を放っておけない…!なら、もうこれしかない!」
南郷は、アリスの方に走り出した。そして、アリスのそばにしゃがむと…
南郷「さあ、捕まえやがれハンター!!」
大声で叫んだ。ハンターは無表情で、2人を確保した…
ポンッ ポンッ
南郷 アリス・マーガトロイド ゲーム残り時間
確保 残り9人 15:40
南郷「この子はもう限界…だったら確保させてやればいい。そうすれば、毒からは逃れられる」
カメラマン「しかし、南郷さんまで捕まる必要はないのでは…?」
南郷「確かにな…だが俺には、この子を見捨てて逃げることなんてできなかった。目の前に、倒れてる女の子がいるのに、そいつを見捨てることなんてな…それが、人間ってやつだ」
マリオ「『ホテル付近で南郷、アリス・マーガトロイド確保 残り9人』やべえ…確保ラッシュじゃねえか!」
久「まずいわね…早くクリアしないと」
毒の影響と、ハンターが増えたことによって、確保ペースが上がってきている。そんな中、順当にミッションをクリアする逃走者もいた。それは…
izumi「ゆうやんさん、着きました!」
ゆうやん「はい…ゴホッ!やっと解放されるんですね…」
izumi、ゆうやんの2人だ…
izumi ゆうやん 2ndステージ進出 残り7人
残る逃走者は7人。ゲーム残り時間は10分を切った。
逃走者たちの運命やいかに!

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