逃走中~勇気と頭脳で問題都市に立ち向かえ~

作者/ ヨーテル ◆I.1B0IMetU

43


通報者のいる中、発令されたミッション5。
現在ビデオを獲得しているのは、マリオ、天江衣の2人。
エリアには、まだ3人の回収員がいるが、果たして…?




・・・・・・

アクセラレータ「あ…?これは…」

暗闇の中、何かを見つけたアクセラレータ。その何かとは…

アクセラレータ「バトルボール…!よし、待ってろや通報者!」

学園都市最強、アクセラレータ。そんな最強が、バトルボールを、獲得…



そして、さらに…

アクセラレータ「と、ハンターが近くに…ってちげぇ!ビデオ持ってやがるから…回収員!」

回収員も見つける。アクセラレータ、ここにきて圧倒的強運…!



回収員「ではこれ、お願いします」

アクセラレータ「よし、行くぜ!」

アクセラレータ、ミッションに向かう!




霊夢「1秒300円…夢のようね」

賞金残高を見て、ついつい顔がにやけてしまった霊夢。

そんな霊夢に近づく…



ハンター「……!」

ハンター…

霊夢「えへへへ~何買おうかな~たまには香霖堂でまともに買い物でも…」

しかし、霊夢は気づいていない…!

ハンターとの距離は少しずつ縮まり…



ポンッ

霊夢「え?」



博麗霊夢            ゲーム残り時間

確保 残り34人         102:30 



霊夢「う…嘘!?」

幻想郷最強は、あっさりと散った…




文「『博麗霊夢確保 残り34人』霊夢さんが捕まってしまいましたか。これはいいネタが…」

KAME3「通報者霊夢説はなくなったな…」




しら「あれ?通報者は霊夢さんじゃないみたいですよ」

izumi「現状博麗がトップだったのですが…となると通報者候補は2位のアクセラレータか3位の安岡か…」

票集めを順調に進めていた、しらとizumi。20票集めてたところで、霊夢の確保情報を見る。

しら「集めるのは、あと19票ですね。2人で集めてますから、早く終わりそうです」

票を2人で集めるという事は、他の逃走者より2倍早く票を集められるという事だ。一番最初にアンケートのトップを導き出すのは、彼らかもしれない。



しかし、そんな彼らの姿を…

通報者「……!」

通報者が捉えた…

通報者「…………(ニヤリ)」

しかし、なぜか通報者は携帯を手に持つことすらせず、その場を立ち去った…




マリオ「着いたぞ!ここだ!」

レミリア「意外と距離無かったわね」

アカギ「さて、どんなアイテムがあるのやら…」

竜崎「お、お前ら…足速すぎ…」

レンタルビデオショップにたどり着いた、竜崎たち4人。

そこに…



衣「あ~他の逃走者だ!」

天江衣が、合流…



竜崎「天江か…お前もアイテムを?」

衣「うむ!」

竜崎(今天江が俺たちの元にやってきたという事は…天江は通報者ではないな。天江が通報者なら俺たちは今頃ハンターの餌食だ)

店員(演:森近霖之助)「あ、みなさん。ビデオを持ってきてくださったんですね。ありがとうございます」

レミリア「あれ、この人どこかで…」

店員「では、お礼のアイテムです。ビデオ1つと引き換えで1つどうぞ」

台の上に置いてあるアイテムは、こんなものだった。




~アイテム一覧~

『無敵サングラス』…これをかけると、1分間ハンターに追われなくなる。

『バトルボール』…通報者を倒すために必要なアイテム。

『ドーピング剤』…ゲーム終了まで身体能力が向上する。専門の医師の指導を受けているので安心。

『ヒント』…通報者の正体に近づくためのヒントが3つ書かれている紙。

『自首ボタン』…これを押すと、すぐに自首が成立する。しかし、自首成立の確率は5割




竜崎「さて、何と交換するか…」

マリオ「俺たちはバトルボールもってないから、やっぱりバトルボールじゃないか?」

レミリア「でも、ヒントの紙も捨てがたいわね。どうするべきか…」

アイテムは、ビデオ1つにつき1つしか交換できない。このままでは、ヒントとバトルボールの両方を得ることはできないのだが…

衣「だ、だったら、衣と組まないか?」

竜崎「そうか、天江がビデオをもう1つ持っているから…これを使えば両方手に入る。ただ、いいのか?お前、俺たちほど足速くないだろ。サングラスか自首ボタン辺りと交換してもいいんだぞ」

衣「も、もちろんタダはだめだ!うん、絶対ダメだ!」

竜崎「……交換条件か。そっちの要求は?」

すると衣は、急に頬を赤く染め、俯きながら、

衣「あの…衣と…」

竜崎「?」

衣「衣と…その…友達になってくれないか…?」



竜崎「フッ…アッハッハッハ!」

マリオ「ハハハハハ!」

アカギ「ククク…」

レミリア「フフッ…」

衣「な…!笑うなお前たち!ハンターが来るだろ!」

竜崎「いや、失礼。しかし、友達になってくれとは…もっと派手な要求をしてくるのかと思った」

衣「実は衣、あまり友達がいなくて…最近は周りに人がいるようになったけど、昔は館の別館でずっと一人だったんだ…だから、友達が欲しいなって…」

天江衣は、以前母と父を亡くし、とある富豪の家に引き取られた。しかし、周りの人間は衣の不気味な力を恐れて、衣とのかかわりを持とうとしなかった。中には衣に近づく者もいたが、それでもやはり衣は1人だった。衣の内気な性格が故に、学校でも友達が出来なかった。まさに、孤独の中で生きる少女だったのだ。

マリオ「俺は全然いいぜ!つか、俺はもうお前と友達でいたつもりだったけどな」

レミリア「そう、私たちはすでに友達じゃないの?」

アカギ「ククク…暇があったら今度麻雀でも付き合ってやるぜ」

竜崎「その麻雀には俺も入れてくれ。全国区の魔物、満月を味方につける天江衣と、一度戦ってみたかった」

衣「みんな…」

マリオ「おいおい涙目になるなって!ほんとに子供だなあ…」

衣「こ、子供じゃない!」

その後、衣が落ち着くまで多少の時間を要したが、何とかバトルボールとヒントの紙を手に入れた竜崎たちであった。



竜崎「さて、ヒントは…」



~ヒント~

一、通報者は、逃走者の中に身をひそめるのが上手く、ぼろを出すことはほぼないと思われる。

二、通報者の頭脳は、上条以上パチュリー以下である。

三、通報者の身体能力は、圭一以上マリオ以下である。

※ このヒントをメールで一斉送信するのは禁止とする。



竜崎「この3つか。とりあえず、考えていくか」

ヒントの紙を手に入れた5人。頭脳をフルに使って、通報者の正体にたどり着けるのか…!