逃走中~勇気と頭脳で問題都市に立ち向かえ~

作者/ ヨーテル ◆I.1B0IMetU

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ミッション6終了まで残り12分。このまま参加者は現れないまま終わってしまうのか。
そして、新たなる問題が起こる。アクセラレータが、アンケートの結果に怒って暴走してしまった。
通報者の正体もいまだつかめず、逃走者たちはさらに不利な状況へと追い込まれていく。





・・・・・・

桃子「ええっ!通報者アクセラレータじゃないんすか!?」

一ノ瀬「どうやら、そのようね。作者が勝手にアンケート結果なんて集めたせいで、最悪の状況に追い込まれてしまったわ」

ラーメン屋付近で、5分ほど前から一緒にいる一ノ瀬と桃子。

桃子「これじゃあ、通報者の正体はまた考え直しってことになるっす」

一ノ瀬「言っとくけど、貴女が通報者の可能性だってあるのよ?まあ、私と貴女が離れなければいいだけのことだけど」

お互いを再び信じられなくなったせいで、離れることすらできない…




プルルルル…プルルルル…

桃子「メールっすか?竜崎さんからっす」

一ノ瀬「『現在、アクセラレータが狂っているらしい。見境なしに逃走者を撃破しているとか。俺たちがアンケートで票を入れたせいらしい。十分注意してくれ』さっきのメールの続きね。竜崎が推測したのかしら?」

実際に文章の続きを推測したのは、赤木しげるだ…

ともかく、これでアクセラレータが暴走中という情報が逃走者たちに伝わった。




そして、通報者がアクセラレータではないという事実を受け、逃走者同士の信頼が壊れていく…!




なのは「あれは…大石さんか。でも、下手に近寄らないほうがいいよね…」

大石を見つけたなのは。しかし、大石が通報者かもしれないため、近寄れない。もしも大石が通報者なら、近寄った瞬間通報されてしまうからだ。




そして、他の場所でもこのような事態が起こっていた…




ゆうやん「フェイトさんか…フェイトさんは疑いたくないけど、近寄れない…」

フェイトを見つけたゆうやん…




ヨッシー「あ、衣さん!でも、近寄るのは躊躇われますね…」

衣を見つけたヨッシー…

共に通報者警戒で近寄ることすらできず…!




そしてこれは、推理中に積極的に参加しようとしているあの3人に大きな影響を及ぼしていた。




竜崎「やれやれ、これは参ったな」

レミリア「さすがに、この状況じゃ情報収集もできないわね」

ため息をつく竜崎とレミリア。実は、先ほど彼らは白井黒子が近くを通ったのを見つけたのだが、黒子は竜崎と目を合わせるや、すぐにその場を立ち去ってしまった。通報されても大丈夫なように…

アカギ「確か…2ndステージ開始直後は、ここまで通報者に対して警戒心はなかったはず。ところが、今になって逃走者が全員通報者に対して怯え始めた。2ndステージ開始直後とは、比べ物にならないほど」

竜崎「それは、人数が減ってきたからだろうな。それともう1つ。アクセラレータが通報者ではなかったからだ。逃走者たちは、作者がアンケートの票を集めてるのを知ってたから、十中八九アクセラレータか安岡、博麗あたりが通報者だと思っていた。ところが、アンケートのトップは通報者じゃないときたもんだ。これでは、通報者に対する警戒心はMAXになるに決まっている」

レミリア「それだと困るのよね…他の逃走者から情報が集められないわ。いえ、それどころか接触することさえ…」

竜崎「まずいな…この状況を打破できなければ、通報者の正体にたどり着くのは困難だ…!他の逃走者から情報を聞き出せる手段があればいいのだが…」

アカギ「ククク…あるじゃねえか。絶対に通報者じゃない逃走者がいれば、他の逃走者から情報が集められる」

竜崎「確かにそうだが…絶対に通報者じゃない逃走者って……まさか!」

アカギ「そう、ミッション6…!これで復活した逃走者は通報者になりえない…!」

確かに、アカギの言うとおりである。通報者は、2ndステージからいる逃走者39人の中から選ばれているのだから。

竜崎「だが、ミッションをやるには爪が…」

アカギ「通報者に勝てなくてもいいのか?」

竜崎「ム…」

推理中のクリア…主催者の提示した運命を破るには、ミッション6に参加して仲間を作り、他の逃走者から情報を聞き出すしかない…!

アカギ「まあ、このまま俺たち3人だけで推理したいならそれでもいい。ただし、そうした場合勝率は限りなく低いだろうがな」

レミリア「通報者って、そんなに強いのかしら?」

アカギ「俺たちが2ndステージが始まってからやった推理って何だ?ほとんど何もしていない…いや、ほとんど何も出来ていないだろ。通報者は、自分の情報を出来るだけ他人にもらさないようにしている。まさに、空気のようにこの場に存在している……俺も認めたくはねえが、通報者は俺と同格…いや、それ以上に強いかもしれねえな」

レミリア「そんな逃走者…いるのかしら?」

アカギ「俺は他の逃走者のことよく知らねえが…少なくとも通報者は、かなり慎重な奴で…なおかつ相当切れる」

竜崎「……分かった。通報者に勝つために、これは必要なことなんだろう。俺は……このミッションに参加する!」

竜崎悠太が、通報者の正体を探るために…ゲームに勝つために、ミッション参加を決意した!

レミリア「まったく…ただの人間ごときが参加するって言って、私が参加しないわけにはいかないじゃない。いいわ、私もやる。爪くらい、すぐ生えてくるでしょうしね」

アカギ「だから言ったろ?このミッションに参加するってことは、合理的な行動だと」

竜崎(こいつは…この展開になることを予想していたのか?)

こうして3人は、ミッション参加のために病院の入口にやってきたのだが…




???「ちょっと待ったあああああ!!」

竜崎「誰だ!?」

誰かが、突然大声を上げて病院へやってきた。その人物とは…