逃走中~勇気と頭脳で問題都市に立ち向かえ~

作者/ ヨーテル ◆I.1B0IMetU

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竜崎「作者に先を越されたか…」

マリオ「でも、正体がわかったんだ!後はアクセラレータを倒すだけだ!」

竜崎達御一行も、通報者の正体が分かりホッとしているようだ。もちろん、自分たちが先に通報者の正体にたどり着けなかったという、悔しさは多少なりともあるだろうが…

レミリア「そうね。アカギ、あなたは頼りにしてるわよ」

マリオ「よし、頑張ろうぜ!」

逃走成功候補筆頭のアカギに、期待を寄せる竜崎たち。

アカギ「ククク…盛り上がってるとこ悪いんだが……ハンターだ」

4人「え!?」

なんと、この最悪のタイミングで5人にハンターが接近!

ハンター「……!」

竜崎「逃げるぞ!」

竜崎たちは、一斉に逃げ出す。幸い、アカギが早く気づいたおかげでハンターとの距離は100m以上ある。

竜崎「分かれ道か!どっちに…」

アカギ「マリオと天江が右。俺たちが左に行く」

アカギがすぐに指示を出す。5人は、その通りに逃げた。

ハンターが追ったのは…



マリオ「こっちかよ!」

衣「うわぁ!来た!」

マリオと衣だ…

だが、足の遅いのは衣。必然的に、ハンターのターゲットは衣という事になる。

マリオ「おい、衣!」

衣「私のことは気にせず逃げろ!」

マリオ「クッ…!(どうする?俺が囮になれば、衣は助かる…だが、賞金は失う…俺はどうしたらいいんだ!)」

マリオが悩んでいる最中にも、ハンターは容赦なく接近してくる。

マリオ(どうすればいい!逃げるか…囮になるか!)

マリオ「俺は、こっちを選ぶ!」

マリオは、全速力で駆け出した。しかしそれは、ハンターのいる方向にだった。

マリオ「うおおおおおおおっ!!」ポンッ

当然…捕まる!必然の確保…!

しかし、マリオはそれだけでは終わらない!

マリオ「どりゃああああああああ!!!!」


ドッシーーーーン!!!

ハンター「……!!!」

なんと、ハンターを体当たりで突き飛ばした!

マリオ「逃げろ衣!」

衣「マリオ……お前の想いは無駄にはせぬぞ!!」



マリオ          ゲーム残り時間

確保 残り26人      77:50



カメラマン「マリオさん…どうして…」

マリオ「思い出したんだよ。1stステージで、俺もスライムマンに助けられたことを」

1stステージで、スライムマンはマリオの代わりにハンターに追われ、確保された。しかし、そのおかげでマリオはミッションをクリアすることが出来た。

マリオ「作者が俺を助けたのに、スーパースターの俺が他人を助けないわけにはいかねえだろ?それに、衣とは友達って言っちまったしな。友達を助けないスーパースターがどこにいるんだよ」

マリオの顔は、とても確保されたとは思えない清々しい表情だった。

こうして、逃走成功候補の1人が、みんなの期待を背負ったスーパースターが、逃走中の舞台から降りた。




煉「izumiさんに先を越されましたか…でもさすがですね。通報者の正体、教えてくれました」

現在、病院付近にいる煉。izumiからのメールで、通報者の正体を知った。しかし、バトルボールを持っていないため、彼はアクセラレータを倒すことはできない。

煉「さて、病院が近くにありますが…ミッションはさすがに無理ですね。いや~でも、通報者の正体を明かしたizumiさんや、ミッションの詳細を教えてくれた文さんはさすがですね。常にみんなのことを考えていて…」

他の逃走者を称える煉。しかし、彼の近くにハンター…



ハンター「……」

煉「おっと、ハンターいましたか…危ない危ない」

すぐ物陰に隠れたため、気づかれなかったようだ…




竜崎「…アカギ」

アカギ「なんだ?」

竜崎「ミッションに参加することが、合理的な行動だって言うから、一応病院前にいるが…まったくわからん。いくらなんでも、爪1枚は犠牲にできないだろ」

竜崎、レミリア、アカギの3人は、いつでもミッションに参加できるように、一応病院前で待機している。

アカギ「ククク…いずれ、分かるさ」




パチュリー「アクセラレータが通報者だってわかったはいいけど、バトルボールがないのよね…」

バトルボールがないため、様子見という行動をしているパチュリー。

パチュリー「まあ、バトルボールあってもどうせ私じゃ勝てないんでしょうけど…」

自分の体力を、気にしているようだ…




バトルボールを持ってない者が、アクセラレータの撃破をあきらめる中、バトルボールを持っている逃走者たちの行動は……




フラット「俺持ってるんですよね…まあ、とりあえず様子見で。場所が分かったら行きます」

izumi「倒しに行きましょう!せっかく正体が分かったんですし…」

竜崎「アカギがミッションを気にしているし、様子見と行くか」

赤坂「よし、ここは動こう!」

文「どうしましょうか…とりあえず、様子見ですかね」

リュカ「僕も行けるけど…勝てるのかな?」



多少の違いこそあれ、とりあえず倒しに行くという方針は決定しているようだ。

しかし、この決断が、のちにとんでもない未来を描くことになるとは、まだ誰も知らないのであった…




~5分後~

プルルルル…プルルルル…

逃走者たちに届いた2通のメール。このメールが、逃走者全体に衝撃を与えることになる!

まず、1通目のメールが逃走者たちをひどく動揺させた。



KAME3「嘘…だろ?」

黒子「これは…どういうことですの!?」

エリオ「なんでこんなことに…」




『麻雀教室付近にてアクセラレータにより、しら、izumi、フラット撃破 残り23人』




なのは「作者さんが…3人同時撃破!?」

衣「一体…何があったというのだ!」

話は5分前に遡る…