二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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神様のノート 一冊目
日時: 2015/05/12 18:40
名前: 奏月 昴 (ID: rBo/LDwv)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=28346

始めまして、奏月昴と申します。
pixivでも活動していますが、別の所でも活動したくなり、こちらにやってきました。

基本pixivと同じものを載せていく予定なので、お好きな方を閲覧下さい。


とりあえず今は現在進めているシリーズ物を載せますが、ちょこちょことお引越しさせていく予定です。
設定わかんないけど興味がある方、pixivまでお越しいただけるとありがたいです。
何かいい加減ですみません…。

それでは、よろしくお願いします。


※ざっくばらんなあらすじ
会社から帰宅途中に何故か宙に浮いている少年、MZDと出会った私こと、創造者。
彼から貰った創世ノートを使い、世界と創造者の分身、奏月昴を生み出し、この世界の神様として中からの管理を命じる。
その際、昴と約束し、私の事は他言無用とすることになった。

昴は生まれたその日に、この世界で烈達つぎドカ!メンバーと出会い、仲良くなる。
ある日、創造者から教えられた創世ノートの機能である『召喚』を用い、烈達の記憶と姿、力を基にして鏡達を生み出す。

そして二学期が始まる頃、八十稲羽から悠達ペルソナメンバーが、ペルソナが現実でも呼べるようになり、流石に稲羽にはいられないという事で、烈達が通う学校に転校して来て、仲良くなった。

色々あり、十二月。烈達つぎドカ!メンバーがバトルしてから一年後、パステルくんはワンダークロックと呼ばれる巨大時計をジョーカー一味に壊されている事を思い出し、一人立ち向かおうとするも、それをつけていた烈達つぎドカ!メンバー。
彼等の力を借り、ジョーカーを倒し、ワンダークロックを無事直すことが出来た。
ジョーカー達とは和解し、現在はつぎドカ!メンバーの家に、ジョーカーは昴のいる神殿に住むことに。
ワンダークロックが壊れた影響なのか、全ての人々の体の時間が戻ろうとしており、現在、年齢はそのままで一年をやり直している。

昴の管理と私の監視、それに限界を感じた私は、MZDの提案で、戦い慣れた人をノートの世界に永住させる事を決意。
その時、私が高校時代に考えた理乃達が適任という事になり、彼女等の世界をノートの中に作り出し、全てを話した上で永住してもらう事に。現在は悠達と同じ学年で生活している。



—とまぁ、見て分かるかわからないけど、主要となる人物は、つぎドカ!、ペルソナ4、ジョーカー達、それからオリジナルキャラとして理乃ちゃん達になるかな。


「あ、簡易的なキャラ紹介は、もう一個の“ノートに刻まれた一頁”に移したので、そちらを見てくれよな。URLからも飛べるぞ。」


5/12 最終更新


『目次』

☆料理対決シリーズ
〔第一回・可憐な乙女の料理対決〕
・栗拾いからの料理対決へ&華の乙女の料理対決! >>154-160
・実食 完二&烈&鏡&悠 >>164-168
・実食 凪&陽介&クマ&風雅 >>173-177
・結果発表からのO・SHI・O・KI・DEATH☆ >>180-186

〔第二回・続・可憐な乙女の料理対決〕
・料理対決・再び >>1-7
・実食 ローズ&鏡 >>8-11
・実食 完二&リリィ >>12-15
・実食 悠&風雅 >>16-19
・実食 凪&セシル >>20-23
・実食 陽介&クマ >>24-28
・実食 フランシス&烈 >>29-34
・結果発表と例のアレ >>35-43

〔第三回・豪傑な男の料理対決〕
・何でどうしてこうなった(By昴) >>44-49
・実食 氷海&雪花 >>50-53
・実食 七海&由梨 >>56-59
・実食 鈴花&直斗 >>60-63
・実食 葉月&雪子 >>64-67
・実食 千枝&牡丹 >>68-71
・実食 理乃&りせ >>72-76
・結果発表! >>77-86 ※募集は締め切りました
・O・SHI・O・KI☆前半戦 >>94-101
・O・SHI・O・KI☆後半戦 >>110-123

〔第四回・男女混合料理対決地獄編〕
・戦いをもう一度 >>203-209
・実食 一番&二番 >>222-227
・実食 三番&四番 >>233-237
・実食 五番&六番 >>247-253
・実食 七番&八番 >>260-264
・実食 九番&十番 >>286-290
・実食 十一番&十二番 >>301-306
・実食 裏回 >>326-342
・結果発表! >>384-398 ※募集は締め切りました
・賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 >>662-671

〔第五回・料理対決・頂上決戦!〕
・評価五のための頂上決戦! >>415-420

〔番外編・審査員一新!? 選抜メンバーの料理対決!〕
・死亡フラグ立たせた奴。前出ろ。前だ。 >>716-723
・実食 一番&二番 >>728-733
・実食 三番&四番 >>738-743
・実食 五番 >>751-756
・対決 五番の料理 >>784-794
・大団円と実食 六番 >>814-822
・実食 七番&八番 >>840-848

〔番外編・挑戦者=変動審査員!? ゲストもありな料理対決!〕
・概要と募集要項 >>856※募集は終了しました


☆言葉泥棒とワンダークロックシリーズ
・言葉が消えた理由 >>435-441
・異次元に突入! >>442-446
・激突! 鈴花VSローズ >>451-455
・激突! 風雅VSフランシス >>456-460
・激突! 烈VSリリィ >>464-469
・激突! 氷海VSセシル >>470-474
・激突! つぎドカ!VSジョーカー >>478-484
・揺蕩いから、覚醒めの時へ >>485-488
・激突! パステルくんVSジョーカー >>491-497
・おかえりの味とただいまの涙 >>498-506


☆マヨナカテレビ事件シリーズ
〔氷海編〕
・虚ろな映身は現身を打つ >>523-532
・穿たれた水器(みずうつわ) >>533-537
・囚われの氷硝 >>540-545
・冷酷なる御霊 >>546-553
・氷雪の女王 >>563-568
・悪夢の終わり >>569-578
・雲の向こうに捧ぐ向日葵の花 >>582-585


☆神様・悪夢相談室シリーズ
・悪夢:ケース「赤羽 烈」>>805-808
・悪夢:ケース「青柳 氷海」 >>831-835


☆もしももしものちいさなおはなしシリーズ
・カラオケネタ >>192-195 ※募集は締め切りました
・どっちの料理ショー >>274-276


☆ノートの世界のTwitter事情シリーズ
・アカウント一覧 >>589

〔本編〕
・その一 >>590-594
・その二 >>595-598
・その三 >>606-609
・その四 >>614-616
・その五 >>622-623
・その六 >>630-632
・その七 >>633-634
・その八 >>317-319

〔番外編〕
・Let's Twitter with JOMANDA >>602-605
・Let's Twitter with JOMANDA2 >>617
・Let's Twitter with JOMANDA3 >>776-778
・異世界の料理対決 その一 >>880-888


☆新・ワイルド能力者のコミュ事情シリーズ
・烈&氷海 ランク1 >>644-649


☆短編
・はんぶんこ >>128-129
・リミットブレイクと暴走娘 >>133-135
・フラワーギフト >>140-147
・年末恒例巫女さんバイト >>349-359
・玉より食物 >>365-371
・「リンちゃんなう!-Try to Sing Ver.-」 rejected by 相方の皆さん >>510-515
・没案「第四回料理対決六番の料理」 >>516
・思いつくままに書いてみた料理対決案 >>558
・没案「第四回料理対決・その後」 >>624 答え+α >>629
・バレンタインデー☆パニック! >>681-689
・猫の猫による猫のためのお花見 >>699-704
・お知らせと次々回予告(!?) >>708-709
・ほのぼの日和 >>770-772
・小ネタつめつめ >>863
・前奏曲・異世界の第六回目 >>866-868
・お知らせと紹介と >>891-893 new!

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Re:ユリカさん ( No.325 )
日時: 2014/12/29 15:38
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: f2zlL8Mb)

ユリカさん:


まず、ひとつ訂正させてください。
確かに烈君も被害に遭う率が高いですが、まだ彼は高くない方です。今回だって最後は大事な義妹のでしたからね。
今回最初の話は、牡丹ちゃんの料理による犠牲者が烈に関係する人に多い、という事です。
由梨ちゃんは烈の剣術や能力面の師匠、風雅君はつぎドカ!メンバー、鏡君は烈の記憶と力を基にして生まれた現身ですからね。

昴「腐ってんのはアレが当然の報いだ。」
由梨「みんなが怒るのも無理ねぇよな…。ったく、純粋組が見ている場では控えろつーの…。」

ちなみに、あの後保護者全員で腐ったのをシメました。

それでは、短いですがこれで失礼します。

実食 裏回 前書き ( No.326 )
日時: 2014/12/29 22:49
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: f2zlL8Mb)

採点方法
五段階評価を下す。内訳は以下の通り。

五、メニューに拘らず、遊び(アレンジ)を加えており、なおかつ美味しい。

四、メニューに依りすぎな所はあるが、程よく遊びを加えており、美味しい。

三、メニュー通りの品。遊びなどはないが、メニュー通りなので普通に美味しい。

二、メニューに沿ったのだろうが、ミスが目立ちすぎて美味しくない。が、まだ改善の余地がある不味さ。

一、救いのない不味さ。キッチンに立たせたら死ぬ。

零、食材を与えないで下さい。食材に贖罪して下さい。食材を馬鹿にしないで下さい。

新ルール:±要素
今回新制度として評価に加え、更に±要素を入れる。

・+…あともう一歩で上位のレベルに上がれるくらいにおしい品。五+は五段階評価じゃ足りませんレベル。

・無印…妥当なレベル。惜しい部分もなければ、マイナス要素も特になし。

・−…ミスが多いのでお情けでこの評価に。零−は自覚しましょう。


お題:『お弁当』
両端に留め具の付いたお弁当箱に以下のルールを遵守し、提供すること。

1.昴が出したお弁当箱を使用する事

2.昴が出したスープジャーか水筒に温かい飲み物を入れて使用する事(両方でも可。また、既製品やお湯を入れるだけで完成する物でも可)

3.お弁当の中身は固定審査員の望む卵料理、魚料理、野菜料理、おにぎりを絶対条件として入れ、残る一品自分の好きな物を作って入れる事

4.同じお弁当を六つ作る事。内一つは自分で必ず食べる事

5.BEMANI学園の調理室で作り、神殿まで運ぶ事



「んじゃ、裏回行くぞー。今回は全員分やるからな。」


—長くなりますが、お付き合いくださいな。


「つかおい、零の項目。」


—こういう事じゃない? ゲテモノ組のしてる事。

実食 裏回 どうして彼らが食べる事になったか。 ( No.327 )
日時: 2014/12/29 22:57
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: f2zlL8Mb)

時は、料理対決の始まり前に戻る。
MZDの用意した玉を引いた瞬間、全員の姿が消える。審査員組はバラバラに飛ばされたようだが、その間に挑戦者側の人間は…。

「あだっ! ぐげぇっ!!」
「ぷげぇっ!!」
「ふみゅっ!」
「きゃあっ!」
「うおっ! って、鈴花あぶねぇ!」

ドサドサドサッ! と盛大な音を立てながら、テーブルとエレベーターが置いてある部屋に何人かが折り重なって落ちてきた。

「いたた…。って、うわぁ! 陽兄ごめん!!」
「きゃあっ! は、花村さん! ごめんなさい!!」

折り重なって降りて来た鏡と理乃は、押し潰していた陽介に謝罪をした。

「いてて…へ、へーきへーき…。里中の投げ技より痛くないから…。」
「あー…あのヒップドロップッスか…。あれ、何だかんだで痛かったッス…。」
「巽君、思い出させないで下さい…。ですが、あれで鳴上先輩は喜んでいたんですよね…。」
「…変態だよね、完全に…。あと直斗、完二、早くどいて…。」
「へ? あ、ご、ごめんなさい! 風雅君!」

同じように完二と直斗に潰されていた風雅が、そう懇願した。重量級の完二に乗られていたので、こちらは若干苦しそうだ。

「うおっ、わりぃ、風雅…。って、鈴花も大丈夫か?」
「う、うん、平気…。(お、お姫様抱っこ…完二に…完二にお姫様抱っこ…!!)」

落ちてきた時に咄嗟に受け取られた為、完二にお姫様抱っこをされている形になっていた鈴花は、顔を真っ赤にしつつも、完二の問いに答えた。

「鈴花、大丈夫?」
「顔、真っ赤…あ、らーぶらー」
「ちっ、ちちち違うからリリィちゃん! 私と完二はラ・イ・バ・ル!! ローズ、大丈夫だよ。ちょっと顔が熱いだけ…。」
「完鈴キタコ」

純粋に心配するローズと、何かに気が付いたリリィがおちょくろうとする中、牡丹が何かを騒ぎ始めたので、すぐに赤い顔を通常に戻し、牡丹に踵落としを食らわせた。

「牡丹、うっさい。」
「」

その場にいた陽介、完二、風雅、直斗は何も言えなかった。ただ、純粋組のローズ、リリィ、理乃、鏡の耳を塞ぐので精一杯だった。

「ボタチャン、程々にしといた方がいいクマ…。またスーチャンの胃薬増えるクマよ…。」
「鈴花、完二の前なんだから大人しくしておいた方がいいわ…。女の子が回し蹴りはちょっと…。」

そんな中、その光景を黙って見ていたクマと氷海も、流石にその光景にはこう言わざるを得なかった。ちなみにこの二人は上手く受身を取って着地できており、その際にリリィとローズを庇った事を付け加えておこう。

「オレはどんな鈴花でも好きだけどな。」
「ばっ、完二、何言って…!」

氷海の言葉にさらっと答える完二。なんの悪びれもなく、当たり前だというように。恐らく無自覚だろうな。だが、これを好機と見る人が何人かいた。

「らーぶらーぶ。」
「らーぶらーぶ。」
「らーぶらーぶ。」
「ちょっ、ちがっ、何で直斗君まで加わってるのー!!」

リリィとクマがおちょくり始め、加えて直斗までもがおちょくり始めた。直斗のは、恐らく今までの仕返しだろう…。











とにかく、その場を陽介が何とか宥めてから、改めてその場に落ちてきた人物達を見た。

「多分、この面子って…。」
『そうだぞ、陽介。お前等は挑戦者側だ!』

急に、机の上にあったスピーカーからMZDの声が聞こえた。

『順番はお前等が持っている玉に書かれてるから、その順番でオレがエレベーター前にあるランプに合図するから、自分の持ってる弁当を入れてくれ。近くにトレイあっから。』
「玉って、これか? あ、一って書いてあるな。オレが一番か。」
「…って、この面子だと審査員側が一回誰か死ぬぞ!?」

陽介の放った一言に、全員牡丹を見た。そう、ここに牡丹がいるという事は、昴達が一回死ぬのが確定したという事である。

「しっ、失礼ですわね! 今回は大して薬草の効果を高めたりしていませんわ!」
「嘘つかないでよ! いつもいつも効果を高めすぎた毒草や怪しげな薬を入れようとしているじゃん!」
「今回はそれを行っていませんわ! …まぁ、今回は、ですが…。」
「今回はやってないけどまたやるつもりかよ。」

どうやら牡丹の今回の料理は大して改悪していないようだが、一体どうしてだろうか。

「ボタチャンは今回頑張ってたクマよ。ユリチャンにも聞いて勉強してたクマ。」
「そういえば、由梨が言っていました。いきなり料理を教えてほしいと懇願してきたと。どういった心境の変化なのか、由梨も気になっていましたよ?」
「…。」

牡丹はそのまま口を閉ざしてしまった。話す気はないのだろう。

「…クマ、お前その理由知ってんのか?」
「知ってるけど、話すつもりはないクマよー。いくらヨースケとクマの深い仲でもー。」
「その言い方やめろ!」
『あのー、話し続けていいかー?』

MZDが話の続きをしていいか聞いてきたので、全員でいいぞ、と答えておいた。

『ちょっと面白い企画を思いついてさ、お前等にも協力してもらうから。』
「俺達に協力って何だよ。」
『簡単簡単。お前等、弁当全員作ったよな?』
「ああ、作ったけど…。(嫌な予感…。)」
(嫌な予感がしてきました…。)

勘の鋭い陽介と直斗は、何か嫌な予感を感じ取り、MZDの言葉の先が紡がれるのを待った。

『こっちにいる奴等にも、食ってもらうぞ! 食うのは自分の料理を審査した審査員の弁当一個だ! 残さず食えよー? あ、弁当はエレベーターに入れたらオレの方から弁当入れ直してそっちに送り返すから安心しろ。じゃな!』
「」

これには全員絶句。MZDはそんな一同にお構い無しといった状態で通信を切った。

「ねぇ…これってさ、オレ達が危ないよね…?」
「ここにいないメンバーは…私達つぎドカ!組が烈と凪と雪花。不安要素いないからセーフね。雪花のは惜しいだけだし、凪も上達してきたって聞いたし、烈は何の心配もしていないわ。」
「私達ジョーカー一味側はフランシスとセシル…。ここは、大丈夫。ジョーカー様のお陰で、低評価、いない。」
「…。」

氷海、リリィが分析する中、直斗と理乃だけが黙って顔を青くさせる。彼女達は気づいてしまった。直斗は料理がまともに出来る人物達がこちらに集まってしまった事に。理乃は自分以外の司組が誰もこちらに来ていない事に。つまりは…。

「僕達ペルソナ組が…鳴上先輩と天城先輩と久慈川さんの問題児が向こう側です。里中先輩しかまともな料理を作れる人がいません。」
「私達は…由梨も葉月も向こう側ですが、あの二人ならば…あ、葉月はまだ異物が混じる可能性がありますが、大丈夫でしょう。ですが…ごめんなさい、覚悟していて下さい。…七海が、あちら側です。」
「」

そう、ペルソナ組の問題児である悠、雪子、りせが審査員側。そして、最悪な事に、一番の大問題児である理乃の親友、七海が審査員側。

「少なくとも二人は犠牲になるじゃねぇかあぁぁぁぁぁっ!!」
「センセイも絶対あの塩使ってるクマ。リセチャンやユキチャンがまともなの作ってる気がしないクマ。」
「葉月の方からは爆発は聞こえませんでしたが、あんまり期待しない方がいいと思います…。七海は…まともなのを作っている訳はありません。」
「」

少なくとも激辛劇物とクトゥルフで死ぬフラグが立った。ここにいる誰もがそう思ったろう…。
死ななくても、あの塩でトラウマになるフラグも立ち、雪子のは…今回は完全に予想できない。
ここで一番まともなのは、葉月の瓦礫混入料理だろう。

「一番まともなのは葉月ちゃんの料理か…。瓦礫と焦げくらいなら許せる。天城は…恐らく例のあの奇跡馬鹿女神から何か習っていてもおかしくない。クマの話が本当なら、あの馬鹿はまたトラウマクラスの奴を作っていてもおかしくないしな。」
「でも、トラウマを与える程の塩って一体…。」
「センパイは気にしないでいいッスよ。リリィとローズと鏡も気にすんな。忘れろ。」

純粋組のメンバーが気にしだした為、完二はそうやんわりと言っておいた。他のメンバーも四人にそう促す。

「とにかく、決まっちまったのは仕方ないな…。風雅、腹括れ。」
「先輩も腹決めた方がいいよ…。」

運が最悪ランクの二人は、死を覚悟したとかいないとか…。

実食 裏回 完二 ( No.328 )
日時: 2014/12/29 23:02
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: f2zlL8Mb)

全員、深呼吸して落ち着いた時、準備ができた事を告げるランプが、点る。

「一番目は…巽さんですね。」

理乃が告げると、完二は「ウッス!」と気合いを入れ、トレイに自分が作った力作を入れてから、待つ。
するとすぐに、蓋が付いたお盆が帰ってきた。どうやらこちらも審査員側と同じく、蓋付きお盆で机まで運んで食べるようだ。ちなみにトレイには蓋等は付いていない。審査員側に届く間に、MZDが入れ替えているのだろうか。

「さてと、っと。うぅ、怖ぇ…。」

結構度胸は据わっている方の完二でも、流石にクトゥルフは恐ろしかった。アレで烈やにゃぐわ達が犠牲になったのを今でも鮮明に覚えている。遺言を残してきた時はどうしようかと思ったのを、今でも覚えている。

「…あんなのを作るのがあの理乃センパイの親友だなんて思えねぇよ…。」
「巽さん、それ言わないで…。」
「うおっ、スンマセン…。」

心で思ったつもりだったが、声に出ていた上に理乃に聞かれたようで、完二はすかさず謝った。

「いいんです。自覚してますから。」
「さて、完二。準備は?」
「…。大丈夫ッス。自分で開けるッスよ。」

覚悟を決めた完二が蓋を開けると、そこにはスープジャーとお弁当箱が。アワーグラスβで時間を動かすと、少し焦げ臭かった。
お弁当箱の蓋を開けると、焦げた野菜炒めと上側は綺麗だが下側が焦げた卵焼き、黒い秋刀魚、そして、プラスチック片が混入したおにぎりが出てきた。だが、一つだけ無事なものがあった。それは、美味しそうに焼けたお肉だった。
スープジャーの方はけんちん汁のようだ。どうやらこれは出汁と醤油を加えるだけのタイプだろう。

「あー…。」

中身を見た瞬間に、誰が作ったかわかったのか、理乃は遠い目を浮かべた。
プラスチック片と焦げが満載なお弁当…。恐らく、いや確実に、葉月だろう。だが、お肉だけでも焦がさずに出来たのは成長したのだろうか。

「…巽さん、彼女はまだ修行中なので…。あ、でもこの猪肉は上手くできてるわね。しかも結構上質な肉です。」
「おっ、そうなんッスか? それは期待大ッス!」

葉月は弓を扱う為、狩人としてのスキルは高く、かつ動物の肉で限定すれば、上質なものを見分ける目も持っている。上手に作れている猪肉は理乃の話が本当ならば、確実に…。

「ウメェッス! こんなにウメェ肉初めて食った! ちと獣臭さもあるけど、それを差し引ける美味さがあるッス! けど…。」

完二は猪肉を堪能した後、すぐに他のに取り掛かった。
が、焦げが酷く、食べられたものではない。それにおにぎりには…。

「あだっ! …うぅ、小さな破片あったッス…。」

どうやったのか分からないが、プラスチック片…恐らく、まな板のだろうか。それがあった。大きな欠片はないにしろ、小さいものが紛れ込んでるので、これ以上食べるのは危険だろう。

「まな板を破壊しなければ評価は普通そうね…。」
「充分に二は狙えるのに、勿体ねぇ…。」

氷海の言葉に完二は少し苦々しい表情を浮かべながら答え、評価用紙に向かった。











完二:評価…一+
またやっちまったんッスね…。けど、壁を破壊しないだけ成長したと思うッス。
力加減が下手なだけなんだと思うッス。焦るこたぁねぇから、ゆっくり上達していけば、いつかは評価二に上がれると思う。まな板片がないのは、ちょっと焦げてるが、普通な味だからな。センパイには頑張ってほしいッス!

実食 裏回 風雅 ( No.329 )
日時: 2014/12/29 23:09
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: f2zlL8Mb)

完二が理乃に口内の怪我を治してもらっている間、ランプが点る。

「次は、風雅君だね。」
「う、うん…。うぅ、僕のお弁当を食べる人、ゴメンね…。」
「また、トラブルクッキングを発生させたのね…。」
「風雅…。」

泣き出す風雅に、氷海と鏡はそっと声をかける。

「大丈夫だよ! 風雅! きっと、当たった人も昴達も分かってくれるよ!」
「そうだよ、風雅君。わざとじゃないんだし…。」
「…そうだといいんだけど…。」

ローズとリリィが声をかけるも、まだ不安そうな表情は解かずに、そのままの表情でお弁当をトレイに乗せて入れた。程なくして、蓋のついたお盆が帰ってくる。風雅はそれを机の上に置き、開けた。
中身はスープジャーと水筒、お弁当箱。風雅は何も言わずにアワーグラスβを使って時間を動かし、お弁当の蓋を開けた。
中身は…桃(というか赤)、橙、紫、緑、黒のカラフルなご飯と卵のお目めが可愛らしい小さなおにぎりが五つ。後は卵焼きと茹で野菜、鯛の切り身にササミのドレッシング和えがあった。盛り付けはいずれも満点をあげたくなる程完璧だ。
これを見た瞬間、風雅はがっくりと項垂れた。作った人物が分かったのだろうか。

「風雅、どうしたの?」
「…ローズ、リリィ、ごめん。僕…セシルにまたトラウマ与える。」

赤パプリカと人参と紫芋とほうれん草と海苔で作られたカラフルなご飯は恐らくジョーカー一味のキャラ弁というものだろう。しかし、自分の同居人であるフランシスはあの一件以来米をあまり食べられなくなった。見るのも嫌なのでパステルくんに頼んで特別措置を取ってもらったとも聞いているので、これは彼のお弁当ではない。
他の人物も考えられるが、ここまで盛り付けが完璧なのは、恐らくジョーカー一味の長女的存在…セシルだけだろう。

「風雅君、大丈夫。セシルも悪気ないって分かってると思う。」
「そうだよ! 事情を話せば分かってくれるよ! それに、第三回で風雅が反省している所、セシルは見てるから大丈夫!」

リリィもローズも、心配ないようにそう言った。

「うぅ…そうだといいけど…。」
「それに、風雅の料理はトラウマを抉り返す事はあっても、トラウマになるものでない事はみんな分かっているわ。」
「氷海、フォローになってないよー!」

風雅は氷海のフォローに泣きながら、お弁当を食べる。
味は、ちょっとしょっぱい味がしたが、とても美味しかったそうな。風雅は評価用紙に向かった。











風雅:評価…四+
見た目も盛り付けも凄いよ。僕もこんな風に作れるようになりたいな。ジョーカー一味のキャラ弁、みんなが写真に撮っておいたから後で渡すね。
確か、肉じゃがに豆板醤を入れちゃったはず…。辛いものがトラウマなのに、ゴメンね…。胃薬なら渡すから…。


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