二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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神様のノート 一冊目
日時: 2015/05/12 18:40
名前: 奏月 昴 (ID: rBo/LDwv)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=28346

始めまして、奏月昴と申します。
pixivでも活動していますが、別の所でも活動したくなり、こちらにやってきました。

基本pixivと同じものを載せていく予定なので、お好きな方を閲覧下さい。


とりあえず今は現在進めているシリーズ物を載せますが、ちょこちょことお引越しさせていく予定です。
設定わかんないけど興味がある方、pixivまでお越しいただけるとありがたいです。
何かいい加減ですみません…。

それでは、よろしくお願いします。


※ざっくばらんなあらすじ
会社から帰宅途中に何故か宙に浮いている少年、MZDと出会った私こと、創造者。
彼から貰った創世ノートを使い、世界と創造者の分身、奏月昴を生み出し、この世界の神様として中からの管理を命じる。
その際、昴と約束し、私の事は他言無用とすることになった。

昴は生まれたその日に、この世界で烈達つぎドカ!メンバーと出会い、仲良くなる。
ある日、創造者から教えられた創世ノートの機能である『召喚』を用い、烈達の記憶と姿、力を基にして鏡達を生み出す。

そして二学期が始まる頃、八十稲羽から悠達ペルソナメンバーが、ペルソナが現実でも呼べるようになり、流石に稲羽にはいられないという事で、烈達が通う学校に転校して来て、仲良くなった。

色々あり、十二月。烈達つぎドカ!メンバーがバトルしてから一年後、パステルくんはワンダークロックと呼ばれる巨大時計をジョーカー一味に壊されている事を思い出し、一人立ち向かおうとするも、それをつけていた烈達つぎドカ!メンバー。
彼等の力を借り、ジョーカーを倒し、ワンダークロックを無事直すことが出来た。
ジョーカー達とは和解し、現在はつぎドカ!メンバーの家に、ジョーカーは昴のいる神殿に住むことに。
ワンダークロックが壊れた影響なのか、全ての人々の体の時間が戻ろうとしており、現在、年齢はそのままで一年をやり直している。

昴の管理と私の監視、それに限界を感じた私は、MZDの提案で、戦い慣れた人をノートの世界に永住させる事を決意。
その時、私が高校時代に考えた理乃達が適任という事になり、彼女等の世界をノートの中に作り出し、全てを話した上で永住してもらう事に。現在は悠達と同じ学年で生活している。



—とまぁ、見て分かるかわからないけど、主要となる人物は、つぎドカ!、ペルソナ4、ジョーカー達、それからオリジナルキャラとして理乃ちゃん達になるかな。


「あ、簡易的なキャラ紹介は、もう一個の“ノートに刻まれた一頁”に移したので、そちらを見てくれよな。URLからも飛べるぞ。」


5/12 最終更新


『目次』

☆料理対決シリーズ
〔第一回・可憐な乙女の料理対決〕
・栗拾いからの料理対決へ&華の乙女の料理対決! >>154-160
・実食 完二&烈&鏡&悠 >>164-168
・実食 凪&陽介&クマ&風雅 >>173-177
・結果発表からのO・SHI・O・KI・DEATH☆ >>180-186

〔第二回・続・可憐な乙女の料理対決〕
・料理対決・再び >>1-7
・実食 ローズ&鏡 >>8-11
・実食 完二&リリィ >>12-15
・実食 悠&風雅 >>16-19
・実食 凪&セシル >>20-23
・実食 陽介&クマ >>24-28
・実食 フランシス&烈 >>29-34
・結果発表と例のアレ >>35-43

〔第三回・豪傑な男の料理対決〕
・何でどうしてこうなった(By昴) >>44-49
・実食 氷海&雪花 >>50-53
・実食 七海&由梨 >>56-59
・実食 鈴花&直斗 >>60-63
・実食 葉月&雪子 >>64-67
・実食 千枝&牡丹 >>68-71
・実食 理乃&りせ >>72-76
・結果発表! >>77-86 ※募集は締め切りました
・O・SHI・O・KI☆前半戦 >>94-101
・O・SHI・O・KI☆後半戦 >>110-123

〔第四回・男女混合料理対決地獄編〕
・戦いをもう一度 >>203-209
・実食 一番&二番 >>222-227
・実食 三番&四番 >>233-237
・実食 五番&六番 >>247-253
・実食 七番&八番 >>260-264
・実食 九番&十番 >>286-290
・実食 十一番&十二番 >>301-306
・実食 裏回 >>326-342
・結果発表! >>384-398 ※募集は締め切りました
・賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 >>662-671

〔第五回・料理対決・頂上決戦!〕
・評価五のための頂上決戦! >>415-420

〔番外編・審査員一新!? 選抜メンバーの料理対決!〕
・死亡フラグ立たせた奴。前出ろ。前だ。 >>716-723
・実食 一番&二番 >>728-733
・実食 三番&四番 >>738-743
・実食 五番 >>751-756
・対決 五番の料理 >>784-794
・大団円と実食 六番 >>814-822
・実食 七番&八番 >>840-848

〔番外編・挑戦者=変動審査員!? ゲストもありな料理対決!〕
・概要と募集要項 >>856※募集は終了しました


☆言葉泥棒とワンダークロックシリーズ
・言葉が消えた理由 >>435-441
・異次元に突入! >>442-446
・激突! 鈴花VSローズ >>451-455
・激突! 風雅VSフランシス >>456-460
・激突! 烈VSリリィ >>464-469
・激突! 氷海VSセシル >>470-474
・激突! つぎドカ!VSジョーカー >>478-484
・揺蕩いから、覚醒めの時へ >>485-488
・激突! パステルくんVSジョーカー >>491-497
・おかえりの味とただいまの涙 >>498-506


☆マヨナカテレビ事件シリーズ
〔氷海編〕
・虚ろな映身は現身を打つ >>523-532
・穿たれた水器(みずうつわ) >>533-537
・囚われの氷硝 >>540-545
・冷酷なる御霊 >>546-553
・氷雪の女王 >>563-568
・悪夢の終わり >>569-578
・雲の向こうに捧ぐ向日葵の花 >>582-585


☆神様・悪夢相談室シリーズ
・悪夢:ケース「赤羽 烈」>>805-808
・悪夢:ケース「青柳 氷海」 >>831-835


☆もしももしものちいさなおはなしシリーズ
・カラオケネタ >>192-195 ※募集は締め切りました
・どっちの料理ショー >>274-276


☆ノートの世界のTwitter事情シリーズ
・アカウント一覧 >>589

〔本編〕
・その一 >>590-594
・その二 >>595-598
・その三 >>606-609
・その四 >>614-616
・その五 >>622-623
・その六 >>630-632
・その七 >>633-634
・その八 >>317-319

〔番外編〕
・Let's Twitter with JOMANDA >>602-605
・Let's Twitter with JOMANDA2 >>617
・Let's Twitter with JOMANDA3 >>776-778
・異世界の料理対決 その一 >>880-888


☆新・ワイルド能力者のコミュ事情シリーズ
・烈&氷海 ランク1 >>644-649


☆短編
・はんぶんこ >>128-129
・リミットブレイクと暴走娘 >>133-135
・フラワーギフト >>140-147
・年末恒例巫女さんバイト >>349-359
・玉より食物 >>365-371
・「リンちゃんなう!-Try to Sing Ver.-」 rejected by 相方の皆さん >>510-515
・没案「第四回料理対決六番の料理」 >>516
・思いつくままに書いてみた料理対決案 >>558
・没案「第四回料理対決・その後」 >>624 答え+α >>629
・バレンタインデー☆パニック! >>681-689
・猫の猫による猫のためのお花見 >>699-704
・お知らせと次々回予告(!?) >>708-709
・ほのぼの日和 >>770-772
・小ネタつめつめ >>863
・前奏曲・異世界の第六回目 >>866-868
・お知らせと紹介と >>891-893 new!

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O・SHI・O・KI☆後半戦 その六 ( No.115 )
日時: 2014/10/27 19:23
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: QLqt9zto)



そんなこんなで、悠は聖域へと戻り、神殿へと向かった。

「随分待たせてしまったな…。」

クリーニング屋で時間を取ってしまった悠は、足早に神殿へと向かう。
その途中、黒のノースリーブに赤とオレンジ色のキャミソールを重ね着して、下にこげ茶色のショートパンツと茶色のブーツを履き、右腕の袖が短めのアームウォームをはめた女性とすれ違う。顔はネイビー色のフード付きローブで顔を隠しているので見えないが、悠はすれ違いざまに一目見ただけで分かった。この人は美人だ、と。

「あっ…。」

女性の方も悠に気づいたのか、ローブの下でにこりと微笑んだ。そして、悠に小走りで近づいた。

「あ、あのっ! 貴方は鳴上悠さんですよね!?」
「あ、ああ、そうだが。」

悠だと気づいた女性は、いきなり悠の手を握る。突然のふれあいに、悠はしどろもどろになる。ローブからわずかに、赤と黄色のオッドアイをした女性の顔が見える。それがとても魅力的で、悠は思わず、胸を高鳴らせる。

「私、貴方のファンなんです! ペルソナ4のゲームやアニメで貴方の活躍を見て、私、一目惚れしました…。」
「ありがとう。俺も君のような女性に惚れられるのは悪くない。」

おい何言ってるこの女誑し。
…はぁ、何を言っても無駄だな。話を戻して、照れながら女性は話を続ける。

「あの、よろしかったら私の手料理を食べてもらえませんか? 時間もあるようでしたら、少しお話でも…。」
「えっと、その…。」

女性はそう迫るが、悠には昴という先約がいる。彼女を放って行く訳n

「はい、いいですよ? この神殿の裏手に、高台があるんです。そこからの眺めは最高なので、そこでお話でもしませんか?」
「本当ですか!?」

おい待て貴様。昴を蹴って見ず知らずの女を取りやがった。この変態、最低。

「ありがとうございます! では、早速行きましょう!」

悠は女性をエスコートしながら神殿裏手にある高台に向かった。











「…。」
「なぁ、昴さん、未だかつてここまで機嫌悪い時ってあったか?」
「ない。」

ツッコミ属性は全員きっぱりとそう言う。
…今、昴は切れていた。あからさまに怒りの表情を見せ、片肘を付いて椅子の足を踵で蹴っている。

「オシオキはうまく行ってるけど、これ昴さんとのコミュ永遠に元通りにならないんじゃないのか?」
「誰が戻すかあんな変態裸族とのコミュなんか。」
「あ、大丈夫。俺も元に戻す気がないから。」
「アタシも立てる気ない。アタシとフラグ立つかは知らないけど。」

昴はおろか、既にコミュを築いている烈と、未だ築いていない由梨がきっぱりと言い放つ。
どうやらもうリバースどころかブロークン…いや、ブレイクしているかも。由梨に至っては立つ前に。

「まぁまぁ、怒らないで、昴さん。アイツはこの後痛い目見るから。」
「…そうだな。さて、続きを見守るとしようか。」

パステルくんの説得に、少しだけ機嫌を直したのか昴は画面を見つめた。

O・SHI・O・KI☆後半戦 その七 ( No.116 )
日時: 2014/10/27 19:28
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: QLqt9zto)



高台に移動した悠と女性は、美しい町並みを見つめていた。

「…。」

女性は隣にあるクレーターをちらりと見つめてから、悠へと向き直る。

「綺麗な場所ですね。」
「ああ。神様のお気に入りの場所だからな。」

そう、辺りの景色を一望できるここは、昴のお気に入りの場所であり…忌まわしい場所でもある。

「(お気に入りの場所か…。何か、分かる気もするな。)では、私は料理を準備してきますので、少しここに居てください。すぐに取ってきますから。」
「どこかにあるなら、手伝おうか?」
「大丈夫です。」

そう言って女性は先程来た道を降りていった。

「…綺麗な人だな…。」

ぽつりと、景色をみながら呟く悠。あぁ、もう末期かも、こいつの変態度合い。消去してリカバリかけたいけど、私、もうこいつを変態に書かない自信がない。
うん、つまりは終わってる。

(あらら、また油断してるよ。あの人の正体も知らないで鼻の下伸ばしちゃって…。)

そんな悠の後ろにある藪の中から、再び悪戯天使☆ネスサンが出てきた。

(さて、と。僕も行きますか。)

後ろに気配があるのを確認してから、スッ、と音もなくネスは動き出した。

「ふぅ…。あ、そう言えばあの人の名前聞いて」
「そぉい!」
「ふぐおぁっ!」

再び尻に盛大な痛みを感じた悠は、先程以上に変な悲鳴をあげた。そう、またネスサンがカンチョーをしたのである。
そしてテレポートを使って再び逃げる。

「う、うぐぐ…。」

尻の痛みと戦う悠。そんな彼の耳に、音楽が聞こえてきた。

(この曲は…ボカロのルカの…ダブルラリアット?)
「半径85センチが この手の届く距離」
「今から振り回しますので 離れていてください」

伴奏の後に声が聞こえ、それに気付いた悠は茂みを見た。そこには、緑色にLと書かれた帽子を被った男と緑色を基調とした服を着た金髪の男がいた。
そう、前日に葉月達反省組を指導したりゅーとさんの所のルイージとリンクである。
二人は歌いながら、ゆっくりと悠に近付く。

「ただ回る事が楽しかった このままでいたかった」
「ただ回る事を続けていたら 止まり方を忘れていた」
「周りの仲間達が 自分より上手く回れるのを」
「仕方ないと一言 つぶやいて諦めたフリをしていた」

そこまで歌った後、二人は覚醒したかのように目を見開き、腕を振り回した。

「半径250センチは この手の届く距離 今から動き回りますので 離れていてくださいぃぃぃっ!」
「うぎゃあぁぁっ!」

なんと! 二人は悠の首目掛けてその腕を振りかぶった!
そう、いわゆるラリアット。しかもそれが二人分だからダブルラリアットである! 誰が上手い事言えと!?
悠が悶絶している隙に、二人はすかさず撤退する。

「ふ、ふぐぅ…ぐぅぅっ…!」

暫く、悠は動けなかった。











「あっはっはっはっ! や、やべぇ! 腹が痛い!」
「い、今の悠の顔、見たか!?」
「見た見た! こ、これは録画ものだよ! あはははは!」
「あ、安心してください、プフフッ! ろ、録画機能なら、は、初めから、働かせ、アハハッ!」
「直斗、落ち着いてから話せ。まぁ、つまりは録画してんだな。」

完全に大爆笑をしている一同。っておい、このオシオキ録画してんかい。

「ボクもお腹痛いんだけど! ヤバイ、ボクのオシオキ要らなさそう! 色々考えてたけど忘れちゃったよ! あっはっはっはっ!」
「そ、それ、次以降に回せば? って、鳴上、まだ悶絶してるし!」

暫く、大爆笑は続いた。え? 外に聞こえてバレないか? ご心配なく。一時的に防音加工済。

O・SHI・O・KI☆後半戦 その八 ( No.117 )
日時: 2014/10/27 19:33
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: QLqt9zto)



「(ダブルラリアットを歌いながらダブルラリアットって上手い事考えるな…。)お待たせしまし…大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫だ…。」

痛む尻と首を押さえながら悶絶する悠に声をかける女性。…あの、心なしか、笑顔じゃありません?

「あの、お料理を持ってきましたが…食べられます?」
「だ、大丈夫だ。いただくよ。」
「はい! では、今準備しますね!」

女性はシートを引き、持っていたバスケットの蓋を開けた。

「」

出てきたものを見て、悠は絶句してしまった。
そこにあったものは、青い液体とゼリー状の何かが入った鍋、見た目 は美味しそうな天ぷらそば、同じく見た目は美味しそうなちゃんぽん、見た感じ普通な塩ラーメン、そして…この世の混沌という混沌のような黄色やら緑やら青やらの 色をした、ケキャキャと笑い異臭を放つ謎の物体(現在は歪な形をした人形の形)だった。そう、りゅーとさんの所のポイズンクッキング達だ。

「私、頑張って作ったんです! さぁ、どうぞ!」

女性は無邪気な笑顔を浮かべ、悠に薦める。

「え、いや、その…うん、ラーメン貰おうかな。」
「はい!」

そう言って女性はサムスの味噌ラーメン(の予定だったもの)を差し出した。

「いやそっちじゃなくて」
「はい、どうぞ!」

女性はレンゲを使い、青い鍋からスープと麺を掬って悠の口元に持っていった。

「あーん。」
「…あ、あーん…。」

悠は笑顔の女性に逆らえず、口を開けた。その隙に、レンゲを盛大に突っ込まれる。

「…。」

すぐに、メトロイドとナイトメアの混じった変な味がした。味噌味? 全然しないよ。
あまりの不味さと不思議な食感と独特な何かで、悠は意識を手放した。

「あれ? 悠さん? もーっ、眠るなんて酷いですー!(起きろやオラァ! テメェにはまだまだオシオキ残ってんだよ!)」
「ぶべっ!」

何と、倒れた悠を女性は盛大にビンタをかました! それにより悠は起きたようだ。無論、毒状態はそのままだが。

「次は何を食べますか? あっ! このポモドーロ何ていかがでしょう?」
「いえ、結構です。美味しいのは十分わかりました。」

あ、拒否りやがった。

「そうですか…。」

女性はしょんぼりとした表情で料理をしまった。











「さて、ここからがクライマックスだな。」

昴はそう呟いて、アップを始めた。

「だな。」
「正体を現した時の先輩の反応が楽しみです。あと、この後のイベントも。」
「取り合えず、証拠は全部堂島さんに預けたし…あとはあの野郎をムショ送りにするだけだな。」

怪しげな笑い声が、神殿を包んだ…。

O・SHI・O・KI☆後半戦 その九 ( No.118 )
日時: 2014/10/27 19:39
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: QLqt9zto)



「そう言えば、小耳に挟んだのですが…。」
「ん? 何だ?」

女性は料理を片付け、悠に向き直った。

「りゅーとさんの世界のマリオとワリオとニッキーとゲレゲレの…裸族と呼ばれる方達と大暴れをしたとか…?」
「ああ。楽しかったな。憧れの師匠達と暴れられたんだから。」
「その際に、楽器店で大暴れしたとか…。」
「ああ。楽器店で師匠達とケツタンバリンをしたんだ。楽しかったな。」





悠の証言を聞いて、昴はローズの証言を思い返していた。

『え? りゅーとの世界の楽器店に行ったか? うん、行ったよ?』
『そこでなんかあったみたいだけど、何か知らないか?』
『うーん、ボクは途中でにゃぐわに目を塞がれちゃったからわかんないけど、何かね、らぞくって言う人達がお尻にタンバリン挟んで暴れてたって周りの人が言ってた! 一瞬見えたけど、ほんとに裸の人がお尻にタンバリン挟んでたよ。顔は見なかったけど、昴くらいの身長っぽかったから、大人の人じゃないかなー?』

ローズの証言通りだ、昴はテレビを見ながらそう心の中で思っていた。あとにゃぐわ、ナイス。





「それから、ポップン学園の生徒や八十神高校の生徒達のズボンを男らしく引きちぎったり…。」
「ああ。最初はうまく切れなかったけど、慣れてきたらうまく千切れて…たまに下着も巻き添えにしてしまうが、いつかは師匠達みたいにうまくやりたいかな。」





今度は理乃の証言を思い返す。

『えっ? ポップン学園に行ったか、ですか?』
『ああ。』
『はい、行きましたよ。あ、そう言えば…その時、校庭で裸で踊る人達を見かけましたが、何かのイベントでしょうか? 途中で巽さんに目を塞がれてちらりとしか見ていないのですが…。』
『見ないで正解だ。』

理乃の証言の裏付けもとれた。完二君、君もナイスだ。よく純粋組の純粋を守った。





「…お寿司屋さんで乳首に寿司ネタをのせて回転寿司台に乗って流れたとも聞きましたが。」
「ああ。俺のオススメはイカだな。ひんやりしていて適度にペトッとしているから、乗せてると気持ちがいいんだ。」

お前それイカ好きのリリィが聞いたら切れられるぞ。





今度は、メルと一緒にいた時の鏡の言葉を思い出す。

『あのね、らぞくって人達が暴れてたみたいなの。回転寿司の台に乗ってね、流れてきたんだって。多分横を通ったのかな? 烈の煌が聞こえたの。あと、鈴花の曲も聞こえたし、ペルソナ4のオープニングとかも聞こえたよ? あ…悠兄の声もした気がする。』

あの鏡の証言は本当だったのか、そして、葉月、グッジョブ。後でお前の好きなものをプレゼントしてやる。そう思っていた昴だった。





「…デートスポットで股間にビームソードを挟んでチャンバラをしていたとも聞きましたが…。」

あ、女性の声が震えている。何かを思い出したのだろうか。

「ああ。あの時は師匠の弟さんが途中で制裁しに来たけど、三人の女性とお知り合いになれて嬉しかったな。」
「…。」

女性は、フッ、と笑みを浮かべた。少々、冷酷な笑みを。





昴は女性に同情する横で、リリィの証言を思い返す。

『えっ…? りゅーとさんの世界のデートスポットに行ったか…?』
『ああ。』
『…うん、行った。氷海さんの付き添いで。』
『(将来のためかよ。)何か、そこで変な事なかったか?』
『うーん…。うん、あった。氷海さんに目を塞がれてわかんなかったけど、らぞくって人達がこかんちゃんばらって言うのをしてたって悲鳴混じりで聞いた。』

氷海は完全に最初から目を塞いでいたようだ。グッジョブ。
そして最後にもう一度、理乃のある証言を思い返す。

『あ、あの…巽さんに目を塞がれていてよくわからなかったので風達に聞いたのですが、その…暴れてる一団の中に、鳴上さんがいたそうです。』

鏡の証言で薄々予感はしていたが、この理乃の証言で、あの請求書は悠の仕業だと確定できた。
ちなみに、この証言達は全員その人達の保護者たる存在の、烈、由梨、ジョーカー、紅の前で語られた為、

『昴さん、あのバカ燃やしていい?』
『昴さん、あのバカ感電させていい?』
『昴殿、あのバカを潰していいか?』
『神、あのバカにラリアットしていいか?』
『うん、許可する。思いきりやれ。』

当然こうなりました。

O・SHI・O・KI☆後半戦 その十 ( No.119 )
日時: 2014/10/27 19:44
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: QLqt9zto)



「あの光景を見せてあげたかった…。」

完全に有頂天になっている悠。女性に完全に心を許しているようだ。

「なんだか君とはうまくやれそうな気がするな。ここまで話を聞いてくれたし、俺の事を知ってくれていたし…。」
「そう?」

にこり、と笑う女性。

「ああ。よければ俺と絆を」
「それはダメだ。…俺様のプリンや恋人持ちの女性を口説くような変態はお断りじゃボケエェェェッ!」

女性は急に男勝りな口調をし、悠を背負い投げをする。

「えっ、えっ?」

うまく受け身はとれたが、突然の事に、悠は動揺。そんな悠を尻目に、女性はローブを脱ぎ去った。
そこには赤と黄色のオッドアイを持つ人物がいた。
パッと見女に見えるが…男である。

「あ、あの、貴方は…?」
「そういや、まだ名乗ってなかったな。俺様はウルフ・オドネル。りゅーとの世界からお前のオシオキの為に出張してきた。」
「りゅーとさんのウルフ!?」

そう、彼は擬人化こそしているものの、元は狼。りゅーとさんのお気に入りである、スターウルフのリーダー、ウルフ・オドネルその人だった。

「オイ、変態。お前は俺様のプリンを拐かしただけでなく、うちの世界の裸族と大暴れし、その下らない褌代と一緒に賠償金を自分のところの神様に送りつけるってどういう了見だ? アァ?」
「昴さんやジョーカーならポンと出してくれるって信じてた。」
「大分カンカンだったぞ? あと、すべての行動を純粋な奴等に見せるってどんな神経してんだ?」
「え? あ、確か寿司屋に鏡がいたな。葉月ばかり目に入ってわからなかった。」
「あの純粋な鏡やリリィやローズに何見せてんだこの野ろおぉぉぉっ!」

ウルフは素早く悠に接近し、彼をアッパーで宙に浮かせた。

「ぐふっ!」
「テメェ、みたいな、変態、ロリコン、腐男子野郎、誰が、フラグ、立てるかっつーのおぉぉぉっ!」
「ぐはぁっ!」

その後も空中でコンボを決めたかと思えば、地上に叩きつけ、更にコンボを決める。

「毎度、毎度、裸族や、ポイズン、クッキングや、腐女子に、悩まされる、俺や、昴や、ツッコミの、気持ちに、なりやがれえぇぇぇっ!」

愚痴兼毒舌を交えながら、ウルフはコンボを決めていった。











「うわー、すげー。格ゲーみたいなコンボだ。あんなコンボを現実で決められたら気持ち良さそうだなー。」
「アタシが馬鹿七海や理乃や葉月の援助を受けてようやくあんな連続コンボになるのに、アイツ、一人でやってのけてんな。理乃の作ったアワーグラスβはいらないな。」
『二人とも、感心しすぎだろ。』

格ゲー上級者の烈と、テイルズ世界でコンボの重要性を学んだ由梨が感心していると、横から紅のツッコミが入った。

「さぁて、堂島さん、準備はできてるか?」
『おぅ、バッチリだ。いつでも来い。』

昴が電話をすると、電話口にいた遼太郎が即座に答えた。

「あっちも準備はいいみたいだな。多分ウルフの旦那は気づいてるから、俺達はこのまま見守ろう。」

通話を切り、昴は気持ちいいくらいの悪い笑みを浮かべた。


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