二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 神様のノート 一冊目
- 日時: 2015/05/12 18:40
- 名前: 奏月 昴 (ID: rBo/LDwv)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=28346
始めまして、奏月昴と申します。
pixivでも活動していますが、別の所でも活動したくなり、こちらにやってきました。
基本pixivと同じものを載せていく予定なので、お好きな方を閲覧下さい。
とりあえず今は現在進めているシリーズ物を載せますが、ちょこちょことお引越しさせていく予定です。
設定わかんないけど興味がある方、pixivまでお越しいただけるとありがたいです。
何かいい加減ですみません…。
それでは、よろしくお願いします。
※ざっくばらんなあらすじ
会社から帰宅途中に何故か宙に浮いている少年、MZDと出会った私こと、創造者。
彼から貰った創世ノートを使い、世界と創造者の分身、奏月昴を生み出し、この世界の神様として中からの管理を命じる。
その際、昴と約束し、私の事は他言無用とすることになった。
昴は生まれたその日に、この世界で烈達つぎドカ!メンバーと出会い、仲良くなる。
ある日、創造者から教えられた創世ノートの機能である『召喚』を用い、烈達の記憶と姿、力を基にして鏡達を生み出す。
そして二学期が始まる頃、八十稲羽から悠達ペルソナメンバーが、ペルソナが現実でも呼べるようになり、流石に稲羽にはいられないという事で、烈達が通う学校に転校して来て、仲良くなった。
色々あり、十二月。烈達つぎドカ!メンバーがバトルしてから一年後、パステルくんはワンダークロックと呼ばれる巨大時計をジョーカー一味に壊されている事を思い出し、一人立ち向かおうとするも、それをつけていた烈達つぎドカ!メンバー。
彼等の力を借り、ジョーカーを倒し、ワンダークロックを無事直すことが出来た。
ジョーカー達とは和解し、現在はつぎドカ!メンバーの家に、ジョーカーは昴のいる神殿に住むことに。
ワンダークロックが壊れた影響なのか、全ての人々の体の時間が戻ろうとしており、現在、年齢はそのままで一年をやり直している。
昴の管理と私の監視、それに限界を感じた私は、MZDの提案で、戦い慣れた人をノートの世界に永住させる事を決意。
その時、私が高校時代に考えた理乃達が適任という事になり、彼女等の世界をノートの中に作り出し、全てを話した上で永住してもらう事に。現在は悠達と同じ学年で生活している。
私
—とまぁ、見て分かるかわからないけど、主要となる人物は、つぎドカ!、ペルソナ4、ジョーカー達、それからオリジナルキャラとして理乃ちゃん達になるかな。
昴
「あ、簡易的なキャラ紹介は、もう一個の“ノートに刻まれた一頁”に移したので、そちらを見てくれよな。URLからも飛べるぞ。」
5/12 最終更新
『目次』
☆料理対決シリーズ
〔第一回・可憐な乙女の料理対決〕
・栗拾いからの料理対決へ&華の乙女の料理対決! >>154-160
・実食 完二&烈&鏡&悠 >>164-168
・実食 凪&陽介&クマ&風雅 >>173-177
・結果発表からのO・SHI・O・KI・DEATH☆ >>180-186
〔第二回・続・可憐な乙女の料理対決〕
・料理対決・再び >>1-7
・実食 ローズ&鏡 >>8-11
・実食 完二&リリィ >>12-15
・実食 悠&風雅 >>16-19
・実食 凪&セシル >>20-23
・実食 陽介&クマ >>24-28
・実食 フランシス&烈 >>29-34
・結果発表と例のアレ >>35-43
〔第三回・豪傑な男の料理対決〕
・何でどうしてこうなった(By昴) >>44-49
・実食 氷海&雪花 >>50-53
・実食 七海&由梨 >>56-59
・実食 鈴花&直斗 >>60-63
・実食 葉月&雪子 >>64-67
・実食 千枝&牡丹 >>68-71
・実食 理乃&りせ >>72-76
・結果発表! >>77-86 ※募集は締め切りました
・O・SHI・O・KI☆前半戦 >>94-101
・O・SHI・O・KI☆後半戦 >>110-123
〔第四回・男女混合料理対決地獄編〕
・戦いをもう一度 >>203-209
・実食 一番&二番 >>222-227
・実食 三番&四番 >>233-237
・実食 五番&六番 >>247-253
・実食 七番&八番 >>260-264
・実食 九番&十番 >>286-290
・実食 十一番&十二番 >>301-306
・実食 裏回 >>326-342
・結果発表! >>384-398 ※募集は締め切りました
・賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 >>662-671
〔第五回・料理対決・頂上決戦!〕
・評価五のための頂上決戦! >>415-420
〔番外編・審査員一新!? 選抜メンバーの料理対決!〕
・死亡フラグ立たせた奴。前出ろ。前だ。 >>716-723
・実食 一番&二番 >>728-733
・実食 三番&四番 >>738-743
・実食 五番 >>751-756
・対決 五番の料理 >>784-794
・大団円と実食 六番 >>814-822
・実食 七番&八番 >>840-848
〔番外編・挑戦者=変動審査員!? ゲストもありな料理対決!〕
・概要と募集要項 >>856※募集は終了しました
☆言葉泥棒とワンダークロックシリーズ
・言葉が消えた理由 >>435-441
・異次元に突入! >>442-446
・激突! 鈴花VSローズ >>451-455
・激突! 風雅VSフランシス >>456-460
・激突! 烈VSリリィ >>464-469
・激突! 氷海VSセシル >>470-474
・激突! つぎドカ!VSジョーカー >>478-484
・揺蕩いから、覚醒めの時へ >>485-488
・激突! パステルくんVSジョーカー >>491-497
・おかえりの味とただいまの涙 >>498-506
☆マヨナカテレビ事件シリーズ
〔氷海編〕
・虚ろな映身は現身を打つ >>523-532
・穿たれた水器(みずうつわ) >>533-537
・囚われの氷硝 >>540-545
・冷酷なる御霊 >>546-553
・氷雪の女王 >>563-568
・悪夢の終わり >>569-578
・雲の向こうに捧ぐ向日葵の花 >>582-585
☆神様・悪夢相談室シリーズ
・悪夢:ケース「赤羽 烈」>>805-808
・悪夢:ケース「青柳 氷海」 >>831-835
☆もしももしものちいさなおはなしシリーズ
・カラオケネタ >>192-195 ※募集は締め切りました
・どっちの料理ショー >>274-276
☆ノートの世界のTwitter事情シリーズ
・アカウント一覧 >>589
〔本編〕
・その一 >>590-594
・その二 >>595-598
・その三 >>606-609
・その四 >>614-616
・その五 >>622-623
・その六 >>630-632
・その七 >>633-634
・その八 >>317-319
〔番外編〕
・Let's Twitter with JOMANDA >>602-605
・Let's Twitter with JOMANDA2 >>617
・Let's Twitter with JOMANDA3 >>776-778
・異世界の料理対決 その一 >>880-888
☆新・ワイルド能力者のコミュ事情シリーズ
・烈&氷海 ランク1 >>644-649
☆短編
・はんぶんこ >>128-129
・リミットブレイクと暴走娘 >>133-135
・フラワーギフト >>140-147
・年末恒例巫女さんバイト >>349-359
・玉より食物 >>365-371
・「リンちゃんなう!-Try to Sing Ver.-」 rejected by 相方の皆さん >>510-515
・没案「第四回料理対決六番の料理」 >>516
・思いつくままに書いてみた料理対決案 >>558
・没案「第四回料理対決・その後」 >>624 答え+α >>629
・バレンタインデー☆パニック! >>681-689
・猫の猫による猫のためのお花見 >>699-704
・お知らせと次々回予告(!?) >>708-709
・ほのぼの日和 >>770-772
・小ネタつめつめ >>863
・前奏曲・異世界の第六回目 >>866-868
・お知らせと紹介と >>891-893 new!
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- 賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 ( No.665 )
- 日時: 2015/02/10 22:25
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: lAkC0vKa)
そして、戻ってきた一同の前に、ホカホカと暖かな湯気が立った湯飲みの中身があった。
「まず、それ飲め。」
「昴さん、こ、これって…?」
「毒じゃないから安心して飲め。」
いぶかしむ一同だが、その中身を飲む…。
「にっがっ!!」
すると、悠、りせ、雪子、七海が同時に噴出した。
他の人達はと言うと…。
「え、苦いの? 凄く美味しいよ。」
「何かすっとします…。ハーブでしょうか?」
「蜂蜜も入っているみたいだね。ほんのり甘いや…。」
「美夜さん達が持ってきた蜂蜜入りハーブティーだ。風雅、牡丹、葉月、MZD。お前達は反省しているから、そのハーブティーを入れさせてもらった。つか、七海、お前、苦いは感じたんだな、意外。」
「酷くない!?」
どうやら反省している風雅、牡丹、葉月、MZDには蜂蜜入りのハーブティーを、反省しない四人は…。
(まだあいつらには内緒にしているが…これは漢方薬だから多量摂取しなければ別に害はないんだよな。ただ苦いのが難点だけど。)
美夜達が用意した漢方薬を混ぜたお湯を飲ませたようだ。ちなみに今回扱ったのは安中散。胃の痛みや胸焼けによく効く漢方だ。多量摂取しなければ毒ではない。
あ、漢方薬は氷海の父親に適量を入れてもらいました。
「反省していないのがいるから、もう一回だ。これは全員が蜂蜜入りハーブティーになったら…つまり、全員反省したら、このオシオキは終わりだ。けど、個々のオシオキが待っているからそのつもりでな。」
「」
この昴の言葉には、全員絶句した。つまり、反省しない輩がいる以上、このオシオキは終わらないのだ。
「さて、二順目、行くぞ。書く相手は同じだ。」
昴はそう言って陽介に再び原稿用紙を配らせた。
■
「…。」
二回目…全員に書かせている最中、別室にて。美夜はにゃぐわを抱く楓華と仲良く話す鈴花に近づいた。
「ん? どうしたの? 美夜さん。」
美夜は答えず、じっとにゃぐわを見る。
「その…その猫…噛まない? 齧らない?」
「え? にゃぐわちゃんは噛んだりもしないし、齧ったりもしないよ?」
「あー…ごめんね、鈴花さん。ミヤ姉、猫さんが苦手なの。」
「そ、そうだったんだ…。」
どうやら、美夜はにゃぐわが噛んだりしないか不安らしい。だがそんな美夜を他所に、楓華が悪戯っ子のような笑みを浮かべ…。
「ミヤ姉ミヤ姉。」
「な、何?」
「必殺・にゃんこアターック!」
突然、美夜にむけてにゃぐわを突き出しながら追い掛け回した。美夜は悲鳴を上げながら、逃げ惑ったとか…。
「…平和だな…。」
鈴花はその光景を見て、まどろんでいたとかいないとか…。
- 賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 ( No.666 )
- 日時: 2015/02/12 23:27
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: 6JiMyIa1)
「にっがっ!!」
りせ、悠、七海、雪子からまた声が上がる。ちなみに現在十順目。
「…。」
流石の反省組にも、イライラが募ってきたようだ。表情には出していないが、疲れの色がにじみ出ている。
「ねぇ、七海。そろそろ反省してよ。何でこう毎度毎度理乃に駄目出し食らってるの?」
「雪子さん、七海さん、私が言うのもなんですが、そろそろ反省した方がよろしいかと。」
「おい悠、りせ。流石にオレも切れるぞ。何でここまで反省しないんだよ。」
「四人共、そろそろいい加減にしてくれない? セシルだって、他のみんなだって流石に何度も何度も同じ反省文見るのに嫌気が差してきたと思うよ?」
葉月が、牡丹が、MZDが、風雅が、反省の色が一向に見えない四人に食って掛かり始めた。だが…。
「だって理乃が分かってくれないんだもん!」
「みんなが大人の味を理解してくれないからじゃん!」
「奇跡だって迷惑かけてないし!」
「裸族の何がいけないんだ!!」
はい、反省の色なし。
「…。」
「うわー…ここまで酷いと思わなかったよね、ミヤ姉。」
「ええ、私も予想外です。…昴様?」
美夜は昴の顔を覗き込む。彼女は今、怒りの感情を濃くしていた。
「…なぁ、お前ら四人。いい加減にしろよ。何で十回も反省文書かせて反省してないんだよ。ふざけんじゃねぇよ。」
「だって」
「だってじゃねぇよ!!」
ダァンッ! と激しい音が、昴のいる机から放たれた。誰が見ても分かった。今の昴は、完全にブチ切れている。女子化を通り越して、完全に怒りしか見えないような姿になっている。
「七海、いい加減に反省してよ。何度も貴方のふざけた作文を見る私の身になってよ。」
「りせちゃん、正直、もうりせちゃんのふざけた作文なんか見たくないんだよ? でも、見ないといけないから見てるんだよ? そろそろふざけないで貰っていい?」
「天城先輩、流石に昴さんだって何度も同じ事はしたくないはずです。いい加減にしてください。」
「センセイ、スーチャンの胃薬を増やさないでほしいクマ。ラゾクは時としてメイワクを被るって知ってほしいクマ。自重って言葉、センセイの辞書にあるデショ?」
それは、何度も同じ反省文とはいえないものを見ている理乃、鈴花、直斗、クマも同じだった。彼らは全員怒る事はめったにないが、流石にこう何度も反省の色が見えないので怒りを抱いていた。
昴はそんな状況を見てから、落ち着く為に深呼吸をする。そして、溜息をついた。
「…反省するまで続けようと思ったが、もういい。やっても時間だけ食って無駄だ。パステルくん。」
「はいはーい!」
頭を掻きながら昴が呼ぶと、パステルくんがあの赤い機体に乗って現れた。手にはスパナと例のボタンがある。
「ねぇ、みんな。牡丹だって反省してるのに、なんでここまで反省の色が見られないの? 自己中心的な考えばかりだと他人に迷惑かけるっていい加減わかってよ。…ここからは個別のオシオキだよ。」
そう言って、パステルくんは無慈悲にボタンを叩いた。
『スギヤマサン、フウガサン、MZDサン、カナスギサン、ボタンサン、ナルカミサン、アマギサン、クジカワサンガ“クロ”ニキマリマシタ。オシオキヲカイシシマス。』
無慈悲なその文字が出ると同時に、オシオキ組の床の穴が開き、地面に落ちていった…。
「美夜さん、楓華さん、悪かったな、みっともないのを見せて。」
「気にしないでいいですよ! それにしても大変ですね…。」
「反省の色が見えない人達を抱えて…。昴様もご苦労様です。」
「…。」
昴はゲスト二人の言葉に、にこっと笑った。
「あんなんでも…俺にとっては可愛い子供達なんだよ。」
悲しそうなその声は、美夜と楓華しか聞かなかった…。
※
『“良薬口に苦し”、そして“飴と鞭”とはまさにこのこと。とあるもののロシアン☆ルーレット』
(セルリアンさん分案)
・サポートににゃぐわと陽介を配置
・丸いテーブルを用意し、そこにお茶の入った全員分のお茶碗(名前入り)を用意。
・お仕置きを受ける人に反省文を一枚書かせ、受取係にお茶碗と一緒に提出。その間に抹茶を使ったスイーツを堪能
・そして、反省しているであろう人にはハーブで作った蜂蜜入りお茶。反省していないであろう方は体にもとってもいい漢方薬入りの白湯(苦さはリアクションする程度)
・これを飲んで、どうしても苦い時は緊急として「ハーブ入り水飴」を渡して十分間休息を
・反省文が一人でもOKされなかった場合は<反省文>→<お茶飲みタイム>→<反省文>→<お茶飲みタイム>…と繰り返し、全員が反省し、全員のお茶が蜂蜜入りハーブ茶になったら終了
(ユリカさん分案)
・最初にビデオメッセージを流す
・反省文を更に一枚追加し、それを裏表通して自分に食べさせた相手に書く
- 賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 ( No.667 )
- 日時: 2015/02/10 22:36
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: lAkC0vKa)
落下する葉月は、半分泣きそうになっていた。またもこうしてオシオキを受ける羽目になるとは思っていなかったのだ。
「…。」
今度はどんなオシオキが待っているのだろうか、そして、何故自分はこんなにも出来ないのかと。
暫くの空中浮遊の後、ぽすん、とやわらかい地面に着地した感覚がする。
「…。」
起き上がると、そこには風雅がいた。ああ、どうやらまた指導系だろうな、と予測が出来てしまった。
目の前には、明かりの漏れた扉。まるで学校のような扉だ。
「葉月先輩、大丈夫…?」
「うん…大丈夫。…ねぇ、風雅君。」
「ん?」
「…なんで私って、理乃や由梨みたいに上手くできないんだろうね。」
ポツリと呟いた葉月の言葉に、風雅は声をかけられなかった。
「ツキチャンは一生懸命やっているクマよ。ヒカクタイショーにする二人を間違えてるクマ。」
落ち込む葉月に声をかけつつ、近付いてきたのは…クマだった。
「クマ? 何でここに…。」
「前回と同じく待機クマ! あ、ちょーっとオシオキで抜けるケド、怪我したらクマに言ってほしいクマ! あ、フーガ、最初にこれを渡しておくクマ。」
風雅との話を中断し、クマは彼に二つのお守りを渡した。
「いっつもお世話になってて、小説カキコやpixivで作品を作ってる作者さんのエイヴサンのとこのディクトから運を一時的にアップさせるお守りと、ユリカチャンのとこのナカジからお守りクマ! この間リセチャンとナミチャンをオシオキした読者のSUSUKIサンから不運の緩和をしてほしいって頼まれたみたいクマ。だからそれを持っていくクマ!」
「うん、何となくそうだと思ったよ。」
「フーガは運に振り回されるだけクマ。きっと、元々の料理の腕は高いクマ。それなりにできるはずクマ。」
そこまで言って風雅との話を終えた後、葉月に向き直った。
「ツキチャン、確かにリノチャンもユリチャンも凄く料理は上手クマ。完璧人間みたいでクマも憧れるクマ。」
「…。」
「ケド、ツキチャンだって努力してる。ただ結果が出るまで、時間がかかっちゃってるだけクマ。ツキチャンはそれに焦ってるだけクマ。あの二人があの二人だから確かに焦る気持ちはわかるクマ。ナルカミもある意味完璧人間だったし、わかるクマ。」
「さり気に悠の呼び方変わってるね、クマ。」
「フーガも変わってるクマ。」
さらっと呼び方を変えてくる二人に、葉月はちょっとだけ笑みを見せた。そんな二人が面白かったのだろう。
「…なんか、ありがとう、クマ君。ちょっと元気、出てきた。」
「うんうん、やっぱりツキチャンは笑ってるのが一番クマ! …ツキチャン、それに…リノチャンもユリチャンも完璧人間っぽいけど…出来ない事もあるはずクマ。それはツキチャンが出来る事の可能性もあるはずクマ。」
『クマの言う通りだよ、葉月。』
スピーカーから、由梨の声が聞こえる。どうやら話は聞いていたようだ。
『お前の歌声や音楽の感性はアタシや理乃でも真似できないし…それに、お前の肉を見分ける目と、その狩猟の腕。無駄な傷をつけずに獲物を狩る技術。アレはお前にしかできないよ。』
「由梨…。」
『そうね。葉月の狩猟の腕は、私も由梨も敵わないわ。』
次に聞こえたのは、理乃。声はとても優しい。
『正直、貴方がこの状態で料理技術を極めたら、何だか凄い事になりそうで怖いのだけれど…。』
『自炊できる状態で更にその目と能力だからな…。おい、これで葉月が料理の腕を上げたら何かとんでもないものを作り出しそうなんだけど。肉料理限定になるかもしれないけど。』
「おぉ、それはクマも楽しみクマ! ユリチャンもリノチャンも、うかうかしてられないクマねー!」
葉月をそっちのけで、評価五のメンバーが盛り上がっている。
「…。」
『葉月、魔法だって同じよ。貴方の氷と水属性は、私達じゃ真似できない。』
話を中断させた理乃に、葉月は反応する。
『自信を持って、葉月。貴方は桜蘭学園の最強の水の司。その繰り出される水氷(すいひょう)の舞は誰もが魅了し、凍りつくのでしょ?』
「…うん、ありがとう、理乃。なんか、元気でた。私、頑張るよ! 評価五は難しいだろうけど…でも、せめて…由梨が担当してるお弁当作りは、自分で出来るくらいまで頑張る!」
「その意気クマ、ツキチャン! さっ、中で講師のセンセイが待ってるクマ! フーガも一緒に行くクマよー!」
「うん!」
三人は扉を開け、中に入っていった。
そこには、調理室のような風景が広がり、黒板と調理台が二つ、そしてそこにいたのは…。
「完二!? と…リンク、さん…?」
『今度のリンクはユリカさんの所のリンクだ。』
完二と、ユリカさんの所のリンクだった。リンクの気配が違う事に首を傾げた風雅に、突如現れたブラウン管のテレビ越しに昴は言った。あぁ、クマテレビ出したんですね、クマ。
「役者はそろった所で、まずは恒例の…。」
完二はどこからか、チョークを取り出して、黒板に文字やら何やらを書き始めた。
『反省組への料理改善大作戦!〜風雅、杉山葉月へのオシオキ〜(ユリカさん、SUSUKIさん、天宮昴さん案)』
そして、三分後、完成したのは…こう書かれた上に可愛らしくデコレーションされた黒板。さり気に描かれているジョーカー一味やパステルくん、にゃぐわが可愛らしい。おい、カップラーメンが出来る程の短時間でよくここまで書けたな。
「二人には、これから三時間、オレとリンクさんの料理指導を受けてもらうッス。ちなみにオレは葉月センパイに指導するッス。後輩からの指導って言うのもアレッスけど、勘弁してほしいッス。あ、その際に次からどう料理を作る上で何を気をつけるか、も少し話をするッスよ。」
「俺は風雅の面倒を見るよ。厳しく行くけど、まぁ、適度に優しく行くから、心配しないでいいからな。」
「この間みたく昴さん達に作らなくていいの?」
『ああ、今回は二人に指導を受けてくれ。』
どうやら、前回のように料理の提出はないようだが…。
「あの…昴さん。」
『ん? どうした、風雅。』
「…僕、何か一品作って持って行きたい。食べてもらっていい?」
「わ、私も…! あんまり成長は見せられないだろうけど、でも…!」
『…。』
オシオキのメニューにはなかった事だが、二人はそう懇願した。それに昴は笑みを隠せない。自分の腕は自覚している二人が、こうして頑張ろうとしている姿に。何言われるか分からないのに、料理を提出しようとするその心に。
『…わかった。パステルくん、ジョーカー、にゃぐわ、いいか?』
『うん! ボク、この三時間で二人がどれだけ成長したか、楽しみになってきた!』
『我もだ。…自分達から言い出すとは思わなかったから驚きだが、お前達の料理、食べてみたい。』
『にゃっぐー!』
『にゃぐわも勿論オッケーだそうだ。楽しみにしているといっている。』
「あ、ありがとう、みんな! そうと決まればメニューだけど…。」
全員、どうしようか悩む。メニューにはなかった事なので、どうしようかと悩んでいた。
「昴、もう一度自分が作ったお弁当を作らせるのはどうだ?」
『おっ、そりゃいいな。…葉月のは猪肉が必要だな。』
「あ…じゃあ、今回は豚肉で代用するね。こっちの方が臭みとかの処理も簡単だし…。」
リンクの提案に、全員同意。葉月の代用品が決まったところで…。
『じゃあ、君達のオシオキ、開始だよ!』
「おねがいします!」
反省する二人に対してのオシオキが、執行された…。
※
『反省組への料理改善大作戦!』
(SUSUKIさん分)
・お守りで風雅の不運を緩和させる
・評価五以上の人間の料理指導
(ユリカさん分)
・ナカジからのお守りを渡し、不運の緩和を図る
・リンクから三時間、料理の指導
(天宮さん分)
※牡丹の分もあったが、彼女には別の機会に同じような事を行いますのでご了承下さい
・評価五以上の人間の料理指導を行う
・その際に今後また料理対決をやる場合、どういうことに気を付けたら良いかの指導を受ける
(追加分)
・お弁当の再提出
- 賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 ( No.668 )
- 日時: 2015/02/10 22:56
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: lAkC0vKa)
「この二人、料理指導系が多かったな。」
「だって、既に自分の腕は分かっている上に反省してるからね。これ以上のお説教とかを望む人は少ないよ。」
先程由梨が作った抹茶クッキーを頂きながら、昴達は聖域のリビングでオシオキを見守っていた。
ちなみに、美夜と楓華にも抹茶クッキーやその他諸々を手土産として持たせました。美味しく頂いてくださいな。
「しかし、葉月達が与えられたオシオキ以上の事を望むのは想定外だったな。」
「にゃぐー。」
『反省し、自分の腕を分かっているからこそ、よりスキルアップを図りたい、だからこそ、神達への評価を望んだのではないか、と言っている。』
「だな。あと、エイヴさん、すみません。このタイミングで最初の感想でくれたディクトのお守り、いただきました。」
すみません、このタイミングで…。
あ、それと…このオシオキ案でキャラを貸してくださった皆さん、変な所があれば仰ってください。
「さて、次は?」
「牡丹単独のオシオキだね。説教ゾーンに入ったよ! この後のMZDのオシオキの兼ね合いで、彼女には最初に単独で説教を受けてもらうね。」
「…あぁ、あの馬鹿神が死ぬアレか。パステルくん、いざとなったら…。」
「何か映像挟んどくね。昴さん、ボク達もそろそろ行こう?」
どうやらパステルくんと昴も、オシオキの執行者のようだ。
「だな。じゃあ、ジョーカー、にゃぐわ、紅。後頼む。」
「うむ、わかった。」
そう言って、昴達は出て行った…。
■
「きゃあっ!!」
ポスン、と優しい感触がした牡丹は、びっくりして下を見た。そこには、マットがあった。前回にはなかったものだ。
「え、マット…?」
「反省している君には、当然の措置だと思うよ☆」
「はい。毒殺事件は許されませんが、変わろうという意思がある人を無碍にするほど、鬼ではありませんからね。」
暗闇の中、歩いてきたのは、先程牡丹へのビデオメッセージを送ったまぐろと芳佳。牡丹は居住まいを正し、正座をした。
「まずは、反省している君に少しお説教☆」
まぐろが取り出した看板に書かれていたのは…。
『変わり始める少女への厳しくも優しいお説教〜牡丹へのオシオキ〜(りゅーとさん、ユリカさん案)』
意外にも、お説教だけという案に、牡丹は驚いた。いつもなら残忍とまでは行かないが、パステルくんに痛い目に合わされており、びっくりしていた。
「まずは…毒物料理を作った時に、物騒なオシオキを送ろうとしてごめんなさい…。こんなに真剣に頑張った貴方の事を理解せずに…。」
「いいえ、あれは当たり前ですわ。私も、昴さんを…母親のような存在を殺しかけましたし…。芳佳さん達がいなければ、今頃…。」
「自覚があるなら、あんまり厳し目なものじゃなくてもいいね。」
まぐろは語尾の「☆」を消し、牡丹に向き直った。
「牡丹さん、ビデオメッセージでも芳佳さんが言ったけど、まずは確認を取ったり、専門の知識を身につけた人からの指導を受けてよ。じゃないと、また昴さん達をああいう風にしちゃうし…それに、下手をしたら…。」
「昴さん達がこれ以上死なない為にも、少しずつ、改善してください。貴方の本体である鈴花さんから指導を受けたり、由梨さんや理乃さんのような方に指南を仰いでください。今回は貴方だけのせいではありませんが、再確認をするのも大切です。」
「まぁ、牡丹ちゃんはまず修行ね。」
芳佳とまぐろの後ろから、ピーチとマリオが出てきた。この二人はこちらのではなく、この間からお世話になっているpixivや小説カキコで活躍し、二度こちらの子達をコラボ相手に選んでくださったりゅーとさんの所の二人だ。
「牡丹、あの毒殺騒動でお前を本気で殴りかかりに行くところだった。」
「マリオがあんなに怒ったのは久しぶりだったわ…。」
「普段は脱いだりするマリオさんも本気で怒らせてしまうなんて…私…もう、料理はしない方がいいのでしょうか…。」
普段ふざけるりゅーとさんのマリオも、この騒動でカンカンだったようで、牡丹のオシオキを強化しようとピーチに頼んだ矢先に…あの、裏回や結果発表が舞い込んできたようだ。
あの出来事で牡丹が本気で変わろうとしている矢先の事故だったと知り、その怒りを静めたようだ。
「それは違うぞ、牡丹。確かに修行中である身で難しい料理はあまりしない方がいいが、少しずつでも改善しようとするならば、料理は簡単なものからでもいいから続けていくべきだと俺は思う。」
「そうね、料理も技も、何事も経験を積めば、自ずと分かっていくものだからね。」
「ピーチさんの言う通りですよ、牡丹さん。」
「きっとこのまま料理を続けていけば、本体である鈴花ちゃんがびっくりするものが出来そうだね☆」
「ああ。こんな風にな。」
そう言ってマリオは、泣きそうな牡丹にキノコのホイル焼やキノコ蕎麦を差し出した。
「俺も、こんなにふざけてるけど、ちゃんとやれば評価三は普通に狙えるんだ。牡丹だってきっと、毒キノコ騒動がなければ、評価五は間違いなかったんじゃないか?」
「…。」
「牡丹ちゃん、食べて? マリオと私の本気を。ちゃんと普通の食材だし、キノコも毒なんて一切ないし、あの塩は使っていないわ。」
牡丹はピーチの言葉に一つ頷き、料理を食べ始めた。
キノコ蕎麦は、キノコが多いが、美味しい。そしてホイル焼は絶品だった。
「このキノコ…。」
「牡丹ちゃんが本当に使おうとした、キノコ王国一の美味しいキノコよ。こっちの私から譲り受けて、少し作ったの。」
「蕎麦も、由梨に頼んで打って貰った。キノコは頑張りすぎて入れすぎたけど…美味いか?」
「…。」
マリオの言葉に、牡丹は一つ頷く。
「これからも昴さんの為に頑張ってくださいね、牡丹さん。」
「本体の鈴花ちゃんを見返してやってよ☆」
「牡丹ちゃんならきっと出来るわ。」
「さぁ、それ食べたら、次のオシオキ会場に向かってくれ! 別世界の俺が待ってるからな!」
牡丹はホイル焼と蕎麦を完食し、両手を合わせて「ご馳走様でした。」と挨拶をした後、立ち上がって涙をぬぐった。
「はい…!」
笑顔を見せ、牡丹は駆け出していった。
「…成長を望むならば、これからも伸びしろはありそうね。」
「そうですね。…反省しない人達も少しは彼女を見習ってもらいたいです。」
「まぁまぁ。…それにしても、各地で心変わりしてくれる低評価組が増えてくれて少しは希望が持てるね☆」
「ああ。さて…と。」
マリオは一人、牡丹を見送っていた一同から離れ、そのまま消えていった。
「あれ? マリオさん?」
「ああ、マリオはこの後もう一個オシオキ執行をするから、着替えに行ったわ。」
「何かどうにも嫌な予感しかしないんだけど…。あ、芳佳さん、次のに行かないとね☆」
「あ、もうそんな時間ですか。では、ピーチさん、また!」
苦笑いしたまぐろは芳佳と共に、次なるオシオキ会場へと向かった。ピーチはそんな二人を、優しく見守っていた…。
※
『変わり始める少女への厳しくも優しいお説教』
(ユリカさん分)
・芳佳とまぐろのお説教
(りゅーとさん分)
・マリオとピーチによる厳しくも優しいお説教
・その際に差し入れとしてマリオとピーチが作った料理を渡す
- 賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 ( No.669 )
- 日時: 2015/02/17 21:47
- 名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: v2BiiJyf)
その頃の葉月達…。
「センパイはまず、慌てない事ッスね。焦げてもいいから、まずは力を抜いて、気楽に料理をする事が先決だと思うッス。」
「うん…。でも、何か変に力が入っちゃうみたいで、上手く切れ…あ。」
葉月と完二は野菜を切っていたが、どうやらまたまな板を壊してしまったようだ。
「うーん、弓って、引き絞る時に結構力が要るって何か岳羽さんに聞いた事があるッス。もしかしたら、それも合わせて余計な力を加えちまうんッスかね。まずは力を抜くコツを」
「あっつーっ!!」
「わわっ! リンクさん、ごめんなさい!! って、うわーっ!!」
「…またやったのかよ、風雅。」
完二が呆れた顔を浮かべながら、横をちらりと見た。
ご飯が付いたリンクと味噌汁が入った鍋がひっくり返っているの見る限りだと、どうやらおにぎりを作っている最中に手を滑らせてリンクに盛大に当て、更に動揺して上手くできていた味噌汁を台無しにしてしまったようだ。お守りの効果、出てるのかコレ。
「…クマ公、回復してやれ。」
「分かったクマ…。」
クマは風雅達に近づき、カムイを出して【メディアラハン】をかけてあげた…。
■
「牡丹へのオシオキはコレと次で十分だろう。」
『ああ、そうだな。変わろうとしている彼女に、これ以上のは酷だろう。』
「にゃぐー。」
「にゃぐわも同意してるみたいだぞ。」
新しい抹茶スイーツ(今度はドラ焼)を持って、由梨とにゃぐわが部屋に入ってきた。
「今回のも美味そうだな。」
「抹茶系のレシピが増えてアタシもいい収穫なんだけど。しかし風雅、お守りアリでこれってどんだけ運最悪なんだよ。」
美味しい抹茶スイーツに舌鼓を打ちながら、緑茶を飲むこの場にいる一同。そんな中、パステルくんが置いていったタブレットから、次なるオシオキ会場へと辿り着いた人物がいる事を告げるアラームが鳴った。
「ん? 誰かついたみたいだな。」
『これは…創造神か。確か彼のオシオキは…。』
紅が何かを思い出し、黙り込んだ。そして、ジョーカーはクルリと振り向き、そこにいつの間にかいた影に土下座をした。
「…影、申し訳ないが貴殿も参加してきてくれないか?」
「土下座までしなくていいよ。うん、このオシオキプログラムじゃ、ちょっと約二名が危険すぎる。ボクも行くね…。」
影はそう言って、姿を消した。
■
「おわっ!!」
MZDは受身を取れずに、地面に直撃した。え? 浮けるんじゃないかって? ご心配なく。私権限で一時的にこいつの力を封じています。え? マット? 日頃の行いだ。
「酷くねぇかお前!」
正体バレんだからあんまり話すなこの馬鹿神。つか地の文にツッコミ入れんな。
「馬鹿神、本気で大人しくしておいたほうがいいと思うよ。」
「え? ちょ、影? 何この拘束具。」
いつの間にか現れた影が、MZDに拘束具をつけ、そして宙に浮かせた。
「そしてこの薬もイーン。」
「おぶぅっ!! …げほっ、ごほっ…飲んじまった…。」
影が出した謎の薬をMZDは飲み干した。そんなところで、看板を持ったリリィとローズがやってきた。そこには…。
『お馬鹿神様への笑える制裁☆〜MZDへのオシオキ〜(夏紫穏さん、りゅーとさん案)』
と書かれていた。…悪意、MAXじゃね?
「はい、リリィ、ローズ。読者の夏紫穏さんから梟の羽。」
「うん! ありがと、影!」
リリィとローズは受け取った梟の羽を持ちながら、鎖につながれているMZDを見た。そして…。
「かかれー!」
「おー!」
「え、ちょっと待っておま、あぎゃあぁぁぁぁっ!!」
なんと、飛び掛ってこちょこちょと擽ったのだ!
ちなみに、リリィとローズには、MZDを三分間、好きなだけ擽りなさい、とだけ言ってある。あ、最初に飲ませたのは夏紫穏さんからの差し入れである、三分間感度がよくなる薬である。
「あひゃ、あひゃひゃ、や、やめ、リリィ、そこはらめえぇぇぇっ!!」
「うわ、何か女言葉になっててキモ…。」
「か、影、引くな! あひゃあぁっ!! ちょ、ローズ、耳の穴にいれるなあぁぁぁっ!! あひゃはひゃひゃは!!」
「こちょこちょー♪」
「こちょこちょー♪」
あ、凄くリリィとローズが楽しそうだ。
が、影はそんな二人をそっと抱えた。
「はい、三分間立ったから終わりー。」
「えー! まだ擽りたーい!」
「私も!」
「擽り足りないだろうけど、今日はここで終わり。いいね? 風花!」
『了解! ユノ、【エスケープロード】!』
影はそこまで言ってから、風花に頼んで無理矢理転送してもらった。
「ぜー、ぜー…た、助かった…。(でも、まだ拘束具解けてねぇんだけど…。)」
当たり前だ。今のは夏紫穏さんの分だからな。
(え、じゃあ…。)
まだりゅーとさんの分があるんだよー♪
「」
あ、絶句してる。
そんな彼を他所に、何やら怪しい…いや、妖しい音楽が流れた。あ、周りのライトが一気にピンクに…。あぁ、影君。君の判断は正しいよ。こんなのを純粋組に見せたら…うん。
「な、なんだよ一体…。」
「それは…これよぉ〜ん♪」
いつの間にか現れたカーテンが引かれ、出てきたのは…全身ピンクのタイツを着て、口紅を塗った…マリオ。
「」
ちなみに、彼はりゅーとさんの所のマリオです。さっきの牡丹の時の彼は何!? とお思いでしょうが、恐らくこっちがデフォルトの方です。多分。
「さぁ、MZDぃ〜っ♪」
「ちょ、ま…。」
くねくねと、艶かしく、厭らしく腰を振りながら、まるでファッションショーに出たモデルのようにMZDに接近するマリオ。
MZDは拘束具に縛られ、動けない。どうしようもない。それに今は私権限で技禁止にしているので、壊す事もできない。
「私の愛を浮けとってぇ〜んっ!!」
「ふむぐぅっ! ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
※お見苦しい映像が流れています。お花畑で戯れるローズを見ながら、暫くお待ち下さい…。
「ぷはっ。それじゃ、またねぇ〜ん♪」
「」
マリオは手を振りながら、どこかへと去っていった。あ、MZDが死んでる…。
ちなみに、お花畑で戯れるローズの映像の最中に何があったかというと、マリオがMZDに深ーい接吻をしたのだ。しかも事前にマリオはフランシスのトラウマである裸塩とニンニク入りの餃子を百個も食べたので、色々な意味で強烈である。あぁ、うん、死ぬのも無理ないかも、コレ。
※
『お馬鹿神様への笑える制裁☆』
(夏紫穏さん分)
・擽りによるオシオキ
・差し入れに梟の羽と三分間感度がよくなる薬を
(りゅーとさん分)
・りゅーとさんのマリオによるディープキス
・しかも事前に裸塩とニンニク入りの餃子を百個食べた状態
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