二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 神様のノート 一冊目
- 日時: 2015/05/12 18:40
- 名前: 奏月 昴 (ID: rBo/LDwv)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=28346
始めまして、奏月昴と申します。
pixivでも活動していますが、別の所でも活動したくなり、こちらにやってきました。
基本pixivと同じものを載せていく予定なので、お好きな方を閲覧下さい。
とりあえず今は現在進めているシリーズ物を載せますが、ちょこちょことお引越しさせていく予定です。
設定わかんないけど興味がある方、pixivまでお越しいただけるとありがたいです。
何かいい加減ですみません…。
それでは、よろしくお願いします。
※ざっくばらんなあらすじ
会社から帰宅途中に何故か宙に浮いている少年、MZDと出会った私こと、創造者。
彼から貰った創世ノートを使い、世界と創造者の分身、奏月昴を生み出し、この世界の神様として中からの管理を命じる。
その際、昴と約束し、私の事は他言無用とすることになった。
昴は生まれたその日に、この世界で烈達つぎドカ!メンバーと出会い、仲良くなる。
ある日、創造者から教えられた創世ノートの機能である『召喚』を用い、烈達の記憶と姿、力を基にして鏡達を生み出す。
そして二学期が始まる頃、八十稲羽から悠達ペルソナメンバーが、ペルソナが現実でも呼べるようになり、流石に稲羽にはいられないという事で、烈達が通う学校に転校して来て、仲良くなった。
色々あり、十二月。烈達つぎドカ!メンバーがバトルしてから一年後、パステルくんはワンダークロックと呼ばれる巨大時計をジョーカー一味に壊されている事を思い出し、一人立ち向かおうとするも、それをつけていた烈達つぎドカ!メンバー。
彼等の力を借り、ジョーカーを倒し、ワンダークロックを無事直すことが出来た。
ジョーカー達とは和解し、現在はつぎドカ!メンバーの家に、ジョーカーは昴のいる神殿に住むことに。
ワンダークロックが壊れた影響なのか、全ての人々の体の時間が戻ろうとしており、現在、年齢はそのままで一年をやり直している。
昴の管理と私の監視、それに限界を感じた私は、MZDの提案で、戦い慣れた人をノートの世界に永住させる事を決意。
その時、私が高校時代に考えた理乃達が適任という事になり、彼女等の世界をノートの中に作り出し、全てを話した上で永住してもらう事に。現在は悠達と同じ学年で生活している。
私
—とまぁ、見て分かるかわからないけど、主要となる人物は、つぎドカ!、ペルソナ4、ジョーカー達、それからオリジナルキャラとして理乃ちゃん達になるかな。
昴
「あ、簡易的なキャラ紹介は、もう一個の“ノートに刻まれた一頁”に移したので、そちらを見てくれよな。URLからも飛べるぞ。」
5/12 最終更新
『目次』
☆料理対決シリーズ
〔第一回・可憐な乙女の料理対決〕
・栗拾いからの料理対決へ&華の乙女の料理対決! >>154-160
・実食 完二&烈&鏡&悠 >>164-168
・実食 凪&陽介&クマ&風雅 >>173-177
・結果発表からのO・SHI・O・KI・DEATH☆ >>180-186
〔第二回・続・可憐な乙女の料理対決〕
・料理対決・再び >>1-7
・実食 ローズ&鏡 >>8-11
・実食 完二&リリィ >>12-15
・実食 悠&風雅 >>16-19
・実食 凪&セシル >>20-23
・実食 陽介&クマ >>24-28
・実食 フランシス&烈 >>29-34
・結果発表と例のアレ >>35-43
〔第三回・豪傑な男の料理対決〕
・何でどうしてこうなった(By昴) >>44-49
・実食 氷海&雪花 >>50-53
・実食 七海&由梨 >>56-59
・実食 鈴花&直斗 >>60-63
・実食 葉月&雪子 >>64-67
・実食 千枝&牡丹 >>68-71
・実食 理乃&りせ >>72-76
・結果発表! >>77-86 ※募集は締め切りました
・O・SHI・O・KI☆前半戦 >>94-101
・O・SHI・O・KI☆後半戦 >>110-123
〔第四回・男女混合料理対決地獄編〕
・戦いをもう一度 >>203-209
・実食 一番&二番 >>222-227
・実食 三番&四番 >>233-237
・実食 五番&六番 >>247-253
・実食 七番&八番 >>260-264
・実食 九番&十番 >>286-290
・実食 十一番&十二番 >>301-306
・実食 裏回 >>326-342
・結果発表! >>384-398 ※募集は締め切りました
・賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 >>662-671
〔第五回・料理対決・頂上決戦!〕
・評価五のための頂上決戦! >>415-420
〔番外編・審査員一新!? 選抜メンバーの料理対決!〕
・死亡フラグ立たせた奴。前出ろ。前だ。 >>716-723
・実食 一番&二番 >>728-733
・実食 三番&四番 >>738-743
・実食 五番 >>751-756
・対決 五番の料理 >>784-794
・大団円と実食 六番 >>814-822
・実食 七番&八番 >>840-848
〔番外編・挑戦者=変動審査員!? ゲストもありな料理対決!〕
・概要と募集要項 >>856※募集は終了しました
☆言葉泥棒とワンダークロックシリーズ
・言葉が消えた理由 >>435-441
・異次元に突入! >>442-446
・激突! 鈴花VSローズ >>451-455
・激突! 風雅VSフランシス >>456-460
・激突! 烈VSリリィ >>464-469
・激突! 氷海VSセシル >>470-474
・激突! つぎドカ!VSジョーカー >>478-484
・揺蕩いから、覚醒めの時へ >>485-488
・激突! パステルくんVSジョーカー >>491-497
・おかえりの味とただいまの涙 >>498-506
☆マヨナカテレビ事件シリーズ
〔氷海編〕
・虚ろな映身は現身を打つ >>523-532
・穿たれた水器(みずうつわ) >>533-537
・囚われの氷硝 >>540-545
・冷酷なる御霊 >>546-553
・氷雪の女王 >>563-568
・悪夢の終わり >>569-578
・雲の向こうに捧ぐ向日葵の花 >>582-585
☆神様・悪夢相談室シリーズ
・悪夢:ケース「赤羽 烈」>>805-808
・悪夢:ケース「青柳 氷海」 >>831-835
☆もしももしものちいさなおはなしシリーズ
・カラオケネタ >>192-195 ※募集は締め切りました
・どっちの料理ショー >>274-276
☆ノートの世界のTwitter事情シリーズ
・アカウント一覧 >>589
〔本編〕
・その一 >>590-594
・その二 >>595-598
・その三 >>606-609
・その四 >>614-616
・その五 >>622-623
・その六 >>630-632
・その七 >>633-634
・その八 >>317-319
〔番外編〕
・Let's Twitter with JOMANDA >>602-605
・Let's Twitter with JOMANDA2 >>617
・Let's Twitter with JOMANDA3 >>776-778
・異世界の料理対決 その一 >>880-888
☆新・ワイルド能力者のコミュ事情シリーズ
・烈&氷海 ランク1 >>644-649
☆短編
・はんぶんこ >>128-129
・リミットブレイクと暴走娘 >>133-135
・フラワーギフト >>140-147
・年末恒例巫女さんバイト >>349-359
・玉より食物 >>365-371
・「リンちゃんなう!-Try to Sing Ver.-」 rejected by 相方の皆さん >>510-515
・没案「第四回料理対決六番の料理」 >>516
・思いつくままに書いてみた料理対決案 >>558
・没案「第四回料理対決・その後」 >>624 答え+α >>629
・バレンタインデー☆パニック! >>681-689
・猫の猫による猫のためのお花見 >>699-704
・お知らせと次々回予告(!?) >>708-709
・ほのぼの日和 >>770-772
・小ネタつめつめ >>863
・前奏曲・異世界の第六回目 >>866-868
・お知らせと紹介と >>891-893 new!
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- 結果発表! 評価三 ( No.80 )
- 日時: 2014/10/02 23:35
- 名前: 奏月 昴 (ID: AfVd82K9)
烈と千枝が戻ってくるのを待って、昴は次なる評価三のメンバーを呼び出す事にした。
「というかさ、この評価四まで呼んだ段階でこんなに人がいるのは初めてじゃないか?」
現在、ここには固定審査員+救援組を抜かして十一人の男女がいた。
悠? 説教部屋でこんがり焼かれてるからいない。
『前回は確か…評価五とそれを食べた人達だけしかいませんでしたから…六人でしょうか。』
前回はここにいたのは風花の言う通り、六人だけだったのに…。
「評価三も三人だから、ここで六人来て…待機してるのが六人って…。」
そう、ここで評価三を呼んでしまえば、残りは二が一人と一が二人。
しかもその二人はゲテモノ組には該当せず、メシマズ組としていられる程ただ不味いだけだ。
女子のこのできなさ具合は一体…。
「…これが男女の差だ、りせ。」
「何で私を名指しするの!?」
元凶たるりせに現実を見せられて、ちょっと満足した昴は思わず彼女を名指ししていた。
「次、五番、七番、十番。来い。紅。」
『鈴花と葉月と牡丹を呼んでくる。』
息がぴったりな昴と紅に、一同は何も言えなかった。
■
上がってきたのは、陽介、ローズ、フランシスだった。
その三人の前に、鈴花、葉月、牡丹が並ぶ。
「…なぁ、結果を渡してもらう前に聞きたい事あるんだけど。」
「どうした? 陽介。」
「さっき何があった? 何か相棒の悲鳴の後に里中と烈の声が響いたんだけど。」
どうやら先程の悲鳴等は全部聞かれていたようだ。
フランシス葉月も鈴花も気になっていたのだろう、じっと、昴を見つめて答えを待った。
「ここに呼ばれた筈なのにいない奴がわかれば大体想像つくと思うけど?」
「ここにいないのだと? あぁ…。」
「悪い、納得した。」
「あのワイルドが何かしたんだね…。」
フランシスと陽介、葉月はその言葉だけで納得してくれたようだ。
「じゃあ、結果を渡してくれ。鈴花は陽介に、葉月はローズに、牡丹はフランシスにな。」
「…うん…。」
「わかりましたわ。」
嬉しそうな牡丹とは対称的に、浮かない顔の鈴花と葉月。
「鈴花ちゃん、どうした? 何か元気ないけど…。」
「…陽介センパイ、ごめんなさいっ!」
「へっ!? 俺、謝られるような事した!?」
鈴花は結果を渡しながら、陽介に謝罪をする。
突然の謝罪に面くらい、慌てる陽介。
「…あの肉丼…千枝センパイの為に作ったんだよね?」
「えっ…?」
唐突に自分の名前が出て驚く千枝。陽介は溜息をつき、頬をポリポリと掻いた。
「…前回、前々回とさ、里中の料理を食べたから、今回も里中に当たるかと思って…好物の肉丼をさ、俺なりに作ってみたんだ。…あいかにもレシピ貰ったりして、さ。」
「花村…。」
「けど、こればっかりは鈴花ちゃんを責めらんねぇよ。運が悪かっただけだからな。」
落ち込む鈴花を、陽介は撫でる。
「…花村、後であたしに作ってよ、肉丼。」
「おう、構わないぜ。」
顔を赤くしながらも、仲睦まじく話す二人。鈴花は邪魔してはいけないと思い、そっとその場を後にした。
…騒ぎ始めた雪子と七海を、氷海やセシルと一緒に説教部屋へと運びながら。
「…。」
「葉月、何で元気ないんだ?」
「…前回、私は瓦礫食べさせちゃったのに、ローズは美味しいもの作ってくれて…。何か、申し訳ないなって…。」
「なぁんだ、そんな事かー。」
やけにあっさりとしているローズに、葉月は首を傾げてしまった。
「葉月はさ、評価一の奴等の誰よりも希望はあるし、ちゃんと反省してるじゃん。あ、今度室内でキッチンの壁を破壊するなら、外で料理してみてよ。案外、上手くいくんじゃん?」
「そうね…。葉月は夜営の時にはちゃんと料理はできたから、多分広い空間なら料理できるんじゃないかしら? 試す価値はあると思うわ。」
「…う、うん! やってみる…!」
ローズの言葉に、納得を見せる理乃。
葉月はそんな二人に、背中を押された気がして、精一杯の笑顔で頷いた。
「三か…。まぁ、妥当な結果だな。」
「遊ぶ気はなかったんですの?」
「下手に遊ぶと、ジョーカー様達に不快な気持ちを抱かせるからな。自分で食べるだけなら遊ぶが、それ以外には危険をおかせん。」
(フランシス…ぶっきらぼうだけど、案外優しいんだな…。)
ジョーカー達固定審査員に、ただでさえ不味いものを食べさせられているのに、これ以上不味いものは食べさせられない。フランシスの心遣いがわかった昴は、笑みを見せた。
「甘いですわ! 美味しいものを食べさせた方が喜ぶに決まっています! 私が遊び方を教え」
「貴様のは遊びではなく毒の精製だ。悪いがお前から教わるくらいならこの評価でいい。」
「酷くありません事!?」
牡丹の誘いをきっぱりと断るフランシス。うん、それが正解。
「さて、三人は伸び代もあるから、俺から特に言う事はない。評価四以上の奴等から聞くなりして、勉強しとけ。」
「おう!」
「うん!」
「わかった。」
陽介、ローズ、フランシスは頷いた。この三人ならば、すぐに評価四まで登り詰めるだろう。
「さて、次の評価を呼ぶ」
「ちーっす。」
次なる人物を呼ぼうとした昴だったが、その前に評価二を食べた由梨がやって来た。
「由梨、来るの早くないか?」
「紅が呼びに来る前に来てちょっとは負担を減らそうかと思ってさ。…次に来る奴、絶対に説教してやる。アタシの前にあんな和食を出した報いだ。」
「…程々にしといてやれ? 四番、来い。」
早くも機嫌が悪い由梨に、昴は次なる人物を呼びつつ、押さえるよう言った。
- 結果発表! 評価二 ( No.81 )
- 日時: 2014/10/02 23:38
- 名前: 奏月 昴 (ID: AfVd82K9)
が、上がってきた人物を見て、由梨は先程の思いを消した。
「…由梨、説教は?」
「昴さん、アンタはアイツにできると思うか?」
「無理。」
「…だろ?」
そこにいたのは…鏡だった。今にも泣きそうで、俯いている。
「…あ、あのさ、由梨先輩。鏡は真面目にレシピ見て頑張ってたんだ。」
烈は由梨の隣で、おずおずと話始めた。
「…黙ってろ、烈。…鏡、評価を渡す前に聞きたい。何で親子丼にした? あと、レシピ見てたのに何でああなった?」
「…親子丼にしたのは、ね…。すーさんが、前に作ってくれて…美味しかったから、オレも見よう見まねでね、作ったの…。レシピも参考にして…頑張ったんだ…。」
どうやら、親子丼にしたのは、鏡の思い出の味だったからのようだ。
昴は多分、その時の事を覚えていないだろう。だが、鏡にとっては重要な思い出であり、成長を見せる意味で、昴と同じような親子丼を作ろうとした。一人じゃ不安だったから、レシピも見て。
しかし、その後…作っている最中に、何かがあったようだ。
「お醤油を計量スプーンで入れてる時に、いきなりおっきな物音がして…ビックリしてね、手を滑らせちゃって…お醤油が、ドバッて、中に…!」
「…もういい、わかった。」
涙を溜めた鏡の目を見て、由梨は話を中断させた。
そして、評価用紙を渡す。
「あの後さ、フランシスが気付いてくれて、すぐに醤油は退けられたけど…もう、手遅れだったんだ。」
「作り直すにも時間がない。そんな状況だったんだ…。しかも、鏡の奴、それに慌てていて肉を加えるのが遅れて…。」
「だから肉が生焼けだったのか。」
烈とフランシスの弁解に、昴は鏡の料理があんな悲惨になった理由を納得した。
ひとつの失敗で狼狽え、数々の失敗を生み出してしまった。時間に追われていなければ、恐らく三の評価は貰えたろうに…。
「…鏡。」
昴は鏡の元に行き、その頭を撫でた。
「頑張ったな、鏡。確かに美味しくはなかったけど…ちゃんと成長してるし、それに…気持ちは伝わったぞ。」
「すーさん…!」
大好きな昴にそう言われ、感情が爆発したのか、昴に飛び付いて泣き出した。
(…甘えん坊さんは変わらず、か。まぁ、それもいいか。)
昴はそんな鏡を抱き締めて、背中をポンポンと叩いてあげた。
「…料理って、食ってもらう奴の事を考えて作るもんなんだな…。」
泣きじゃくる鏡と、そんな鏡を抱きしめる昴を見て、完二はポツリと呟いた。
「完二?」
「…鏡は、昴さんの事を想って料理を作ったんだ。勿論オレらも思ってたけど、多分鏡の気持ちはオレらよりもこもってた。」
「…だから、あの程度の失敗で済んだ。そう言いたいのか? 完二。」
戻ってきた由梨にそう訊ねられた完二は、頭をボリボリと掻きながら難しそうな顔をした。
「…料理に失敗はつき物ッス。事故であれ、何であれ…。けど、料理に想いが込められてれば、その失敗はきっと、次の成功に行かせるッス。それに、想いが強ければ強いほど、きっと、失敗なんて気にならないと思うッス。…オレの、変な持論ッスけど。」
「…まぁ、完二の言う通りな部分、あるかもな。」
「あのゲテモノ共と鏡君や氷海ちゃん達評価二の人の失敗は全然違うもんね…。」
完二の持論に、由梨と鈴花はどこか納得をしていた。…ちらりと、りせの方を見ながら。
- 結果発表! 評価一 ( No.82 )
- 日時: 2014/10/02 23:46
- 名前: 奏月 昴 (ID: AfVd82K9)
鏡が落ち着いてきたのを見計らい、昴は再びこの場にいる一同を見渡した。
悠と雪子と七海がいないが、まぁ、いいだろう。
「後呼ばれてない奴等は…うん、あの二人か。まず鈴花、氷海、セシル。着替えなくて良いのか?」
「あ、気にしないで昴さん。」
服が若干赤い鈴花と氷海とセシルに、昴は着替えの有無を確認したが、鈴花にそう言われて引き下がった。
『神、我は雪花と直斗を呼びに』
「いや、いい。…ちょっと思い付いた。」
そう言うと、昴はマイクをつけた。一体何をするのかと言うと…。
「直斗、雪花。上がってこい。」
なんと、今までやらなかったマイクで女子を呼び出すと言う方法だった。
そんなのあるなら最初からやれよと言う話であるが、昴にはこの時でなければならない理由があった。
「昴さん、何で今になってマイクで」
陽介が訊ねた時、一階からガッシャアァァンッ! と盛大な音が聞こえた。
「うわあぁぁんっ! どーしよー風雅ー!!」
「お、落ち着いて凪! 大丈夫だよ! 直斗は僕の料理を食べたかもしれないじゃないか! 凪の料理を食べた可能性は半分だから!」
「そ、そうだね! …。」
一瞬の静寂。が…。
「って、どっちにしてもゲテモノ食べさせた事には変わりないよおぉぉぉっ!」
「あ。」
すぐに泣き叫ぶ。…それを聞き届けた一同は…。
(昴さんひでぇ。)
心の中で、そう思いながら笑みを浮かべる昴を見ていた。
■
その後、昴は雪花と直斗が上がってきたのを確認した後、先程狼狽えていた人物達を呼び出した。
が、上がってくるなり残りの二人は目の前にいる昴達から視線どころか顔を背けた。
「…うん、上がってきてくれたのはいいけど、まずこっち向こうか。」
昴がそう言うも、目の前にいる人物…風雅と凪はそっぽを向いたままだ。
「…おいこっち向け二人共。」
「…。」
「…はぁ…。直斗は風雅に、雪花は凪に渡せ。」
「え?」
渡す人物を言われた凪は、ようやくくるりと振り向いた。
そして、雪花を瞳に映す。
「はぁ…。直斗に食べさせたんじゃないかって不安になるのは分かるけど、まずは前を見て頂戴。」
「…でもどの道直斗は風雅の調味料全部入れを食べたんだよねー…。」
「やっぱり全部入れたんですか…。」
苦笑いを浮かべる直斗に、風雅はしゅんと項垂れた。
「で、何があったかを教えてほしいんだけど、風雅。」
「うん…。最初に、醤油を入れたんだけど、入れすぎちゃって…。砂糖でごまかそうとしたんだけど、間違えて塩入れちゃって…。慌てて棚にあった砂糖を取り出そうとしたんだけど、丁度近くに置いてあったお酢と唐辛子の瓶を一緒に砂糖をひっくり返しちゃって…。幸い、ガラスの破片は入らなかったけど、辛くてすっぱくなって…時間がきた。」
「…最初の大きな音はお前が酢を引っくり返したのか。しかも作り直す時間も無くなったのかよ。鈴花の言っていたお前の不安要素って、その運の無さ込みかよ。」
最初に聞こえた大きな音の正体が分かり、昴や他の女子達は苦笑い。恐らく鏡が醤油を引っくり返した切欠である音も、この音だったのだろう。
「風雅、お前はちょっと落ち着け。…凪、お前は何でああなった。」
「…好きなものとか美味しいものとか入れたら、ああなってたー…。完二から、食べあわせが悪いって聞いたー…。うぅ、ごめんなさい…。ほんとは、ドリアンとお酒の組み合わせも考えたんだけどー…そしたら昴さんとジョーカーしか食べられないしー…そう思って、やめたのー…。」
「お前な…。あと、ドリアンとアルコールはアウト中のアウトだ。死ぬから止めて正解だ。…でも、お前のは一品一品は美味しいから、その一品だけ極めろ。…ゲテモノは卒業したから、安心しているけど…流石にそれを纏めたりするな。纏めるとゲテモノになるから。」
「うぅ…。」
凪はしょんぼりと項垂れてしまった。だが、昴は嬉しかった。凪は初めて作ってもらった時よりも、大幅に成長している。それが見て取れて嬉しかったのだ。
…二人は反省しているし、このまま、何も無く終わる…。そう、思っていた。
- 結果発表! オシオキ…? ( No.83 )
- 日時: 2015/05/31 23:24
- 名前: 奏月 昴 (ID: KG6j5ysh)
「…さてと、凪と風雅。」
だが、パステルくんに急に名前を呼ばれ、風雅と凪はびくりと体を震わせた。
「君達は反省してるけど、不味いご飯を食べさせたのは事実だよねー?」
「うん…。それは反省してる…。」
「ごめんなさーい…。オシオキなら受ける覚悟はあるよー…。」
しょんぼり顔の風雅と凪に、パステルくんは小さく頷いた。
「じゃー…凪のリクエストでオシオキ、いきまーす! そこ動いちゃ駄目だよー?」
「ま、待てパステルくん! 本気でオシオキする気か!?」
昴はいつものスイッチを取り出してスパナを振り上げるパステルくんを止めたが、彼はなりふり構わず叩いた。
『フウガサン、ナギサンガ“クロ”ニキマリマシタ。オシオキヲカイシシマス。』
モニターに虚しく文字が描かれたのを見て、風雅と凪は目を閉じた。
同時に穴が開かれ、浮遊感が襲う。
しばしの浮遊感の後、地面に落ちた。これから何が起こるのだろうかと不安になりながらも目を開けると、そこは…。
「え…キッチン…?」
まだ、後片付けが終わっていないキッチンだった。
「君達へのオシオキはー…二人でキッチンの片付けだよー。後片付けも大事だからねー。」
「…。」
いつの間にか紅の背に乗って降りてきたパステルくんの声に、風雅と凪は顔を合わせた。
パステルくんの持つ看板には、『最後の大きな総仕上げ〜風雅、凪へのオシオキ〜』と書かれていた。
あまりにも軽い罰に、二人は小さく微笑む。
『風雅、凪。そんなわけだから、お前達二人でキッチンの片付けをしろ。…終わったら、YUMAさんの豚平焼、みんなで食べよう。』
「うん!」
スピーカーから聞こえた昴の声に、風雅と凪は頷いて、早速キッチンの後片付けに取り掛かった。
不慣れな凪をカバーするように、風雅が率先して後片付けをする。パステルくんはそんな二人を見て、終始笑顔を浮かべていた。
…くんさん様モード特有の笑顔ではなく、普通の、パステルくんの笑顔で。
■
そして、後片付けも終わり、みんなで集まってYUMAさんからの豚平焼を頂く。
「んー、おいしー!」
「うん、ソースが絡んで美味い。」
「はー…なんか、ようやく終わったって実感できるぞ…。」
YUMAさん、豚平焼、ありがとうございました。みんなで美味しくいただきました。
「しかし、今回は本当に無事に終わってよかったよ…。」
「ねー。」
美味しい豚平焼に舌鼓を打ちながら、固定審査員である昴とパステルくん、ジョーカーとにゃぐわが安堵の息をつく。昴とパステルくんとにゃぐわなんて二回も死にかけたもんな…。
「料理が出来ない奴がいる世界の人は、お勧めしないぞマジで。」
「それでもやった人がいるけどね…。」
「言うなパステルくん。」
それは言っちゃ駄目だよパステルくん。
そんなこんなで、豚平焼を平らげた一同は、各自解散していった。
了
- 結果発表! パステルくんの企み ( No.84 )
- 日時: 2014/10/03 00:01
- 名前: 奏月 昴 (ID: AfVd82K9)
…なーんて思った?
これで終わるかと思ったら大間違いだよ。
その夜、氷海の部屋。
「…。」
パステルくんはそこで、一枚の紙に何かをカリカリと書いていた。見ると、設計図のような感じがするが…。
「あら、パステルくん。何をしているの?」
「あ、氷海。」
就寝準備を整えた氷海が、パステルくんの後ろから覗き込む。その設計図のような図面に、首を傾げる氷海。
何をするのだろうか…。
「えっとね…。一部の女子がまともな審査をしていないし、まだ自分がゲテモノを出すっていう自覚が無いから、ちょっとお灸を据えてあげようと思ってねー。あと、あの変態もシメないとね。」
「(あ、くんさん様モードになっているわ。)あ、あぁ…何となく分かったわ。」
「この勝負を見守っていた皆さんも怒ってるみたいなんだよねー。だからー、みんなからどういったオシオキを希望するかを募ろうと思うの! で、ボクを含めた希望されたメンバーで執行するよ!」
取り合えず今決まっているのは…。
・評価一のメンバーにポイズンクッキングを食べさせる。(りゅーとさん案)
・りせに伝言を伝えた後、能力+αをぶっ放す。(同じくりゅーとさん案)
・おしおきメテオ+α。(SUSUKIさん案)
かな。あの変態共々お灸を据える為に、読者の皆さんにオシオキ案を募ろうとしているのだ。
そしてその執行場所を、パステルくんは作ろうとしているのだ。どこにって? 聖域に決まってるじゃないですか。
この状況を見た氷海は…。
(…これ、死ぬわね。)
評価一のメンバー(ゲテモノ組)と悠に、思わず同情してしまった…。
取り合えず、おーわれ。
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