二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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神様のノート 一冊目
日時: 2015/05/12 18:40
名前: 奏月 昴 (ID: rBo/LDwv)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=28346

始めまして、奏月昴と申します。
pixivでも活動していますが、別の所でも活動したくなり、こちらにやってきました。

基本pixivと同じものを載せていく予定なので、お好きな方を閲覧下さい。


とりあえず今は現在進めているシリーズ物を載せますが、ちょこちょことお引越しさせていく予定です。
設定わかんないけど興味がある方、pixivまでお越しいただけるとありがたいです。
何かいい加減ですみません…。

それでは、よろしくお願いします。


※ざっくばらんなあらすじ
会社から帰宅途中に何故か宙に浮いている少年、MZDと出会った私こと、創造者。
彼から貰った創世ノートを使い、世界と創造者の分身、奏月昴を生み出し、この世界の神様として中からの管理を命じる。
その際、昴と約束し、私の事は他言無用とすることになった。

昴は生まれたその日に、この世界で烈達つぎドカ!メンバーと出会い、仲良くなる。
ある日、創造者から教えられた創世ノートの機能である『召喚』を用い、烈達の記憶と姿、力を基にして鏡達を生み出す。

そして二学期が始まる頃、八十稲羽から悠達ペルソナメンバーが、ペルソナが現実でも呼べるようになり、流石に稲羽にはいられないという事で、烈達が通う学校に転校して来て、仲良くなった。

色々あり、十二月。烈達つぎドカ!メンバーがバトルしてから一年後、パステルくんはワンダークロックと呼ばれる巨大時計をジョーカー一味に壊されている事を思い出し、一人立ち向かおうとするも、それをつけていた烈達つぎドカ!メンバー。
彼等の力を借り、ジョーカーを倒し、ワンダークロックを無事直すことが出来た。
ジョーカー達とは和解し、現在はつぎドカ!メンバーの家に、ジョーカーは昴のいる神殿に住むことに。
ワンダークロックが壊れた影響なのか、全ての人々の体の時間が戻ろうとしており、現在、年齢はそのままで一年をやり直している。

昴の管理と私の監視、それに限界を感じた私は、MZDの提案で、戦い慣れた人をノートの世界に永住させる事を決意。
その時、私が高校時代に考えた理乃達が適任という事になり、彼女等の世界をノートの中に作り出し、全てを話した上で永住してもらう事に。現在は悠達と同じ学年で生活している。



—とまぁ、見て分かるかわからないけど、主要となる人物は、つぎドカ!、ペルソナ4、ジョーカー達、それからオリジナルキャラとして理乃ちゃん達になるかな。


「あ、簡易的なキャラ紹介は、もう一個の“ノートに刻まれた一頁”に移したので、そちらを見てくれよな。URLからも飛べるぞ。」


5/12 最終更新


『目次』

☆料理対決シリーズ
〔第一回・可憐な乙女の料理対決〕
・栗拾いからの料理対決へ&華の乙女の料理対決! >>154-160
・実食 完二&烈&鏡&悠 >>164-168
・実食 凪&陽介&クマ&風雅 >>173-177
・結果発表からのO・SHI・O・KI・DEATH☆ >>180-186

〔第二回・続・可憐な乙女の料理対決〕
・料理対決・再び >>1-7
・実食 ローズ&鏡 >>8-11
・実食 完二&リリィ >>12-15
・実食 悠&風雅 >>16-19
・実食 凪&セシル >>20-23
・実食 陽介&クマ >>24-28
・実食 フランシス&烈 >>29-34
・結果発表と例のアレ >>35-43

〔第三回・豪傑な男の料理対決〕
・何でどうしてこうなった(By昴) >>44-49
・実食 氷海&雪花 >>50-53
・実食 七海&由梨 >>56-59
・実食 鈴花&直斗 >>60-63
・実食 葉月&雪子 >>64-67
・実食 千枝&牡丹 >>68-71
・実食 理乃&りせ >>72-76
・結果発表! >>77-86 ※募集は締め切りました
・O・SHI・O・KI☆前半戦 >>94-101
・O・SHI・O・KI☆後半戦 >>110-123

〔第四回・男女混合料理対決地獄編〕
・戦いをもう一度 >>203-209
・実食 一番&二番 >>222-227
・実食 三番&四番 >>233-237
・実食 五番&六番 >>247-253
・実食 七番&八番 >>260-264
・実食 九番&十番 >>286-290
・実食 十一番&十二番 >>301-306
・実食 裏回 >>326-342
・結果発表! >>384-398 ※募集は締め切りました
・賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 >>662-671

〔第五回・料理対決・頂上決戦!〕
・評価五のための頂上決戦! >>415-420

〔番外編・審査員一新!? 選抜メンバーの料理対決!〕
・死亡フラグ立たせた奴。前出ろ。前だ。 >>716-723
・実食 一番&二番 >>728-733
・実食 三番&四番 >>738-743
・実食 五番 >>751-756
・対決 五番の料理 >>784-794
・大団円と実食 六番 >>814-822
・実食 七番&八番 >>840-848

〔番外編・挑戦者=変動審査員!? ゲストもありな料理対決!〕
・概要と募集要項 >>856※募集は終了しました


☆言葉泥棒とワンダークロックシリーズ
・言葉が消えた理由 >>435-441
・異次元に突入! >>442-446
・激突! 鈴花VSローズ >>451-455
・激突! 風雅VSフランシス >>456-460
・激突! 烈VSリリィ >>464-469
・激突! 氷海VSセシル >>470-474
・激突! つぎドカ!VSジョーカー >>478-484
・揺蕩いから、覚醒めの時へ >>485-488
・激突! パステルくんVSジョーカー >>491-497
・おかえりの味とただいまの涙 >>498-506


☆マヨナカテレビ事件シリーズ
〔氷海編〕
・虚ろな映身は現身を打つ >>523-532
・穿たれた水器(みずうつわ) >>533-537
・囚われの氷硝 >>540-545
・冷酷なる御霊 >>546-553
・氷雪の女王 >>563-568
・悪夢の終わり >>569-578
・雲の向こうに捧ぐ向日葵の花 >>582-585


☆神様・悪夢相談室シリーズ
・悪夢:ケース「赤羽 烈」>>805-808
・悪夢:ケース「青柳 氷海」 >>831-835


☆もしももしものちいさなおはなしシリーズ
・カラオケネタ >>192-195 ※募集は締め切りました
・どっちの料理ショー >>274-276


☆ノートの世界のTwitter事情シリーズ
・アカウント一覧 >>589

〔本編〕
・その一 >>590-594
・その二 >>595-598
・その三 >>606-609
・その四 >>614-616
・その五 >>622-623
・その六 >>630-632
・その七 >>633-634
・その八 >>317-319

〔番外編〕
・Let's Twitter with JOMANDA >>602-605
・Let's Twitter with JOMANDA2 >>617
・Let's Twitter with JOMANDA3 >>776-778
・異世界の料理対決 その一 >>880-888


☆新・ワイルド能力者のコミュ事情シリーズ
・烈&氷海 ランク1 >>644-649


☆短編
・はんぶんこ >>128-129
・リミットブレイクと暴走娘 >>133-135
・フラワーギフト >>140-147
・年末恒例巫女さんバイト >>349-359
・玉より食物 >>365-371
・「リンちゃんなう!-Try to Sing Ver.-」 rejected by 相方の皆さん >>510-515
・没案「第四回料理対決六番の料理」 >>516
・思いつくままに書いてみた料理対決案 >>558
・没案「第四回料理対決・その後」 >>624 答え+α >>629
・バレンタインデー☆パニック! >>681-689
・猫の猫による猫のためのお花見 >>699-704
・お知らせと次々回予告(!?) >>708-709
・ほのぼの日和 >>770-772
・小ネタつめつめ >>863
・前奏曲・異世界の第六回目 >>866-868
・お知らせと紹介と >>891-893 new!

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例のあの回。 ( No.250 )
日時: 2014/12/06 23:11
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: TQ5WR7zN)

「ホイル焼のもお吸い物のも野菜炒めのも同じなんだけど、あれ…毒キノコ。」
「」

由梨から放たれた衝撃の言葉。それは、今自分達が食べてきたもの全て、毒キノコだったようだ。

「食ったら即死…な筈なんだけど。」
「即効性かよ!? …けど、何か効きが悪いな」
「…恐らく、他の物が症状を遅らせているだけかと思われます。ですが、遅らせるだけで、後に毒へと成分を変えるでしょう。」

どうやら毒は他の料理に混ぜられた薬草で一時的に効果を弱めているだけだった。だが、その薬草の効果も一時的であり、いつしか毒キノコの成分と一緒に毒となり、昴達の体を蝕むだろう。
自分達の最期を感じ取った昴達は、互いに見合った。

「みんな、最期に誰に会いたい?」

そして、昴がそう問いかける。

「アタシは…烈と葉月と理乃だな。」
「ボクも烈と氷海に。それから…セシルに。」
「にゃぐー!」
『にゃぐわは鈴花と完二とローズとリリィに、だそうだ。』
「我は…やはりあの子らか。」

それを確認すると、昴はスピーカーを全部屋に出し、そして、マイクでこう言った。

「ローズ、フランシス、セシル、リリィ、烈、氷海、鈴花、完二、葉月、理乃。それから、鏡、凪、雪花。悪いけど、今から審査部屋に来い。」

昴はそれだけを言うと、マイクのスイッチを切った。

「…風花、ユノで調べられるか? どのくらいの猶予があるか…。」
『…あと、もって五分といったところ、です…。』

風花は泣いているのか、声が震えている。
昴はそれを聞いて、頷いた。どうやらもう回復アイテムを使う気にならないようだ。…最期を、覚悟したのだろう。

「五分、だとさ。」
「あー…あんまり話せないなー…。」

全員、息が荒くなってきた。どうやら毒が回ってきたのだろうか。
そんな時、バンッ! と大きな音を立ててドアが開かれた。

「すーさんっ!? 放送何!?」
「何か嫌な予感したのですが、何なのですかあの放送は!? って、ジョーカー様!? パステルくん!?」

ドアを開けるなり、やってきた鏡とセシルが叫んだ。そして、具合の悪そうな一同を見つけ、素早く駆け寄る。

「ジョーカー様!? どうしたの!? 具合、悪そうだよ!?」
「顔色が悪い…! 何を食わされたのですか!? ジョーカー様!」
「ジョーカー様…?」
「これ…もしかして、毒物を!?」

セシルは氷海の家に引き取られ、そういった症状をする時患者を診た事があるのか、そう顔を青ざめさせながら言った。それには他の三匹も驚く。

「ど、毒!?」
「ジョーカー様…死んじゃうの…!?」
「泣くなお前達! まだそうと決まった訳じゃないだろ!」
「いや…どうやら、毒の、進行が、遅れてる…だけのよう、だ…。いずれ…お前達を、置いて…逝く、だろう…。」
「えっ…!? い、嫌だよ! そんなのやだあぁぁぁっ!!」
「やだ…! ジョーカー様…いなくなっちゃ、やだぁ…!」

息も絶え絶えなジョーカーの言葉に、ローズとリリィはジョーカーにすがり付いて泣き出し、フランシスは唇をかみ締めて、必死に泣くのを堪えていた。

「そんな…! 嘘だと…嘘だと言ってください! ジョーカー様!」
「ごめん…セシル…。これ…なんか、決定、っぽい…。」
「! パステルくん!」

セシルは氷海の手の中にいるパステルくんの方へと急いで駆け寄った。
ジョーカー同様、パステルくんも顔色が悪く、息も絶え絶えだ。

「パステルくん! 死なないで! お願い!」
「パステルくん! 死ぬんじゃねぇよ! 氷海を悲しませる気かよお前は! それに、リフレクのみんなだって…!」
「あははー…ボクだって、ここで、死ぬの…不本意、だよ…。でも、ね…。最期だって、わかったら…なんだか、氷海達に…会いたく、なったの…。」
「最期なんて言うな! 氷海と俺の結婚式見たいって言ってたじゃねぇかよ、お前! その姿を見せぬまま死ぬ気か!?」
「あはは…それ、アタシも、心残り、かな…。」

息も絶え絶えに横たわる由梨の元に、烈は急いだ。

「先輩もここでくたばってる場合かよ! 俺、まだまだアンタに教わり足りないんだよ!」
「わがまま、だな…。剣の、腕…他にも、いいやつ…いるんだけど…。」
「俺は、アンタを超えたいんだ! アンタが俺の師匠なんだよ! だから…!」
「由梨! 烈君だってこう言ってるんだよ!? ここで諦めるつもり!?」
「由梨! 死なないで! 貴方がいなくなるなんて、私…!」

涙を溜めた理乃の頬を、由梨はそっと触れた。

「…思えば…お前には、ずっと…心配、させてたな…。アタシと…お前の…。」
「それは言わない約束のはずでしょ!? 何でそんな弱気になってるの!? いつもの強気な貴方はどうしたのよ!」
「へへ…多分、毒、回ってきて…正常な、判断…出来ないんじゃ、ないかな…。」

いつになく弱気な由梨に、理乃は唇をかみ締め、泣き出した。

「にゃー…ぐ…。」
「にゃぐわちゃん! にゃぐわちゃん!! な、なんか体温がおかしくなってるよ…!?」
『最期だから言いたい事があるそうだ。鈴花と完二、それからリリィとローズにな。』
「最期だなんて嫌だよ!! にゃぐわちゃん! 最期だなんて…!」
「おい、にゃぐわ! お前、ご主人を泣かせるんじゃねぇよ!! ローズやリリィだって泣かせんじゃねぇ!!」
「にゃぐわ! 嫌だよ! ボク、にゃぐわがいなくなるのも嫌だよぉぉっ!!」
「にゃぐわ…! やだ…!」

ローズとリリィの涙は既に零れ落ちており、鈴花もとめどない涙を流し、完二はそんな鈴花をそっと支えつつ、にゃぐわに怒鳴りつける。

「…はは…お別れの、言葉って…人、それぞれ…なんだな…。」
「お別れなんて言わないで!」
「僕らはまだまだずっと一緒のはずでしょー!?」
「そうだよ、すーさん! 死んじゃやだよ!!」

昴の周りには、彼女の愛した子供達がすがるように泣いていた。
だが、昴達はもう悟っていた。時間がない事を。最期だからこそ、伝えなければならない。
自分達が愛した存在に、最期の言の葉を。

実食 六番 結果 ( No.251 )
日時: 2014/12/06 23:16
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: EdfQYbxF)

「フランシス…風雅と、仲良く、やるんだぞ…? それから…もう少し、大人しく、なるんだぞ…。」
「何で最後の言葉みたくなっているんですか!? ジョーカー様!」
「セシル…氷海を、いい、お嫁さんに、してやれ…。お前なら、できる…から、な…。」
「ジョーカー様…! はい、氷海と烈を、いい花嫁と花婿にします! だから…!」
「ローズ…花、育つといい、な…。鈴花も、きっと…楽しみに、してるぞ…。」
「う、うん! ボク、頑張って育てる! だからジョーカー様も隣で見ててよ!!」
「リリィ…酒屋を、継ぐんだろう…? 烈に…色々、教わっておけ…。」
「ジョーカー様…! 私、お兄ちゃんと、お酒、用意するよ…? だから、買いに来てよぉ…!」

既に涙をこぼれ落としているジョーカー一味。

「セシル…ジョーカーと、同じ…。氷海を、お願いね…。」
「パステルくん…!」
「烈…氷海を…幸せに、しないと…化けて、でるよ…。」
「なっ、ぜっ、絶対に幸せにしてやる! それに、出てくるんだったら、実体で来て俺をぶん殴りに来いよ!!」
「氷海…烈と…お幸せにね…。」
「パステルくんも…パステルくんも一緒にいないと駄目! 駄目なのよ!」

セシルと氷海の目から、涙が零れ落ちる。烈も必死に唇をかみ締めているが、その目から絶えず涙が零れ落ちていた。

『…完二、鈴花を幸せに絶対にしてくれ。』
「なっ、当たり前だろうが! 鈴花を幸せにするから、お前も側で見てろ!」
『ローズ、鈴花のブーケを見れなくてすまない。』
「何で諦めちゃってるんだよにゃぐわ! 一緒に作るって約束しただろ!?」
『リリィ、ネコネコ超会議のメンバーにはよろしく伝えてくれ。それから、次の議長はお前に頼む、と。』
「やだ! にゃぐわじゃないとやだ!!」
『鈴花、今までありがとう。そして、完二と幸せになってくれ。お前の花嫁姿、見れなくてすまない、と…。』
「にゃぐわちゃん! 私、にゃぐわちゃんに花嫁衣裳を見せるの楽しみにしてるの! だから、だからっ…!」

にゃぐわにすがるように泣きじゃくるリリィとローズ、そして、必死に呼びかける鈴花と完二。彼等の目からも、涙が絶えず流れていた。にゃぐわの言葉を通訳した紅の目からも、涙が筋となって流れ落ちた。

「烈…超えるなら、アタシじゃなくて…別の、もっと、いい奴を、越えろよ…。」
「だから、俺の師匠はアンタだけだ! だから、だからっ…!」
「葉月…壁、爆破、しなくなったんだな…。もう、料理は…大丈夫、かな…?」
「まっ、まだまだ失敗しちゃうもん! お願い、由梨! 逝かないで!」
「…理乃…。今まで、辛かった分…今度は、幸せに、なってくれ…。これが、アタシの…————の…願い、だ…。」
「その話はしないでって言ったでしょ!? 私が絶対に助けるから! だから、一緒に歩んで行こうって約束、忘れないでよ!」

由梨が理乃に言った言葉は、一部聞き取れなかった。だが、理乃にはしっかりと伝わっていたようだ。その言葉に、理乃の涙が多くなり、葉月と烈も唇をかみ締める。

「…雪花…サムスと…仲良く、な。お前も、もうちっと、料理、まともに…なれよ?」
「だからあなたに教わりたいの! 料理も、他の家事も…!」
「…凪…直斗と、仲良くな…。お前達の、結婚式…見られないの、残念だよ…。」
「見に来てよ! 僕も直斗も、昴さんが来るの、楽しみなんだよ! お母さんなんだから、出席してよ!」
「鏡…。お前は、俺の知らない、所で…ちゃんと、成長、してんだな…。」
「うん! ちゃんと、成長してるよ! みんなと一緒に、成長してる! だから、これからも…!」
「…お弁当、美味しかった…。死ぬ前に…それ、伝えられて…よかった…。紅…。こいつらを…頼んだ、ぞ…。」
「死ぬだなんて縁起でもない事言わないでよ!」
『そうだ、神! お前は我等を置いて逝く気か!?』

鏡は昴を抱きかかえるようにして泣きじゃくる。凪も雪花も、その目から絶えず涙が溢れている。紅も鏡の肩で、昴を怒鳴りつける。

「…みんな…さよなら。」

昴が、パステルくんが、ジョーカーが、にゃぐわが、由梨が…そう、最期の言葉を言うと、全員が眠るように、鏡の、氷海の、フランシスの、鈴花の、理乃の腕の中に、倒れた。

「いやあぁぁぁっ!! パステルくんっ、パステルくんっ!!」
「にゃぐわちゃん! にゃぐわちゃん! うわあぁぁぁぁんっ!!」
「ジョーカー様! ジョーカー様っ!!」
「由梨!? 嫌…! こんなの、嫌…! こんな結末、認めないんだから!」
「すーさん、やだ! やだ! 死なないでよ! ねぇ、起きて! 起きてってば!!」
『創造神! 早く開けんか!!』
「昴さん達が、昴さん達が!!」

紅と烈が必死で医務室への戸を叩く。すると、すぐにMZD達が出てきた。

「こ、これは…!」
「遺言回がまた出ちまったのかよ!? とにかく中に入れろ! 早くっ!!」
「風花! 回復スキル使える人をありったけ呼んで! 早く!」
『は、はい! みんな、非常事態です! 回復スキルや医術を使える人は二階に上がって下さい! 昴さん達が…昴さん達が!』

風花の呼びかけにただ事ではないと感じ取った全員が医務室に押し寄せた…。











総評:零


昴:個人評価…零−
お前は俺を殺す気か? 味が美味しい毒って嫌だわ。

パステルくん:個人評価…零
完全なる毒物。しかも遅効性って何。以上。

にゃぐわ:個人評価…零
キッチンに入らないでほしいニャ。

ジョーカー:個人評価…零
誰が人を殺す料理を作れといった?

由梨:個人評価…零−
ふざけんな。剣の錆にされてぇか?

騒動の後に。 ( No.252 )
日時: 2014/12/06 23:23
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: TQ5WR7zN)

瀕死の重症を負った…いや、もう死んでいてもおかしくはない昴達はすぐに医療室へと救急搬送され、懸命な治療が開始された。

「おい昴! しっかりしろおぉぉっ! こんなとこで死んだらアイツが泣くだろぉがあぁぁっ! パステルくん! お前、リフレクの元締めだろ!! こんなとこでくたばるんじゃねぇよ! リフレク代表として音ゲー会議出るんだろぉぉぉぉぉぉっ!!」
「昴! しっかりして、昴うぅぅっ!! 由梨もジョーカーもパステルくんもにゃぐわも死んじゃダメえぇぇぇっ!」

MZDと影が、必死に回復魔法を放つ。

「何て毒料理を作っているんだ彼女は! 本当にあの鈴花ちゃんの分身なのか!?」
「皆さん! 目を覚ましてえぇぇっ!」

氷海の父親は必死で昴に心臓マッサージをし、マリーも状態異常回復スキルの【リフレッシュ】を放つ。

「昴さんんんんんっ! 由梨先輩いぃぃぃぃっ! アンタ達がいないと俺と陽介先輩があのボケ共を止めなくちゃいけなくなるんだっ! しっかりしてくれえぇぇぇっ!」
「ジョーカーも起きろおぉぉぉぉっ!! ツッコミが一気に三人消えるのは痛いんだよおぉぉぉっ!」
「由梨ちゃん! 昴さん! ジョーカー! しっかりしてぇぇぇっ!」
「昴さん! 野上先輩! ジョーカーさん! 死んではいけません! あなた方のツッコミは烈君や花村先輩以上に頼りになるんです! だから死なないでぇぇぇっ!」
『神ぃっ! 由梨ぃっ! とっとと起きんかあぁぁぁっ! ジョーカーも寝とる場合かあぁっ!』
「ジョーカー様! まだツッコミが減られてツッコミ不足に陥られては困るんですうぅぅぅっ! 起きて下さい、ジョーカー様あぁぁぁぁっ! 由梨と昴も起きろおぉぉぉっ! ツッコミ不足が深刻化するだろおぉぉぉぉっ!」

ツッコミ属性持ちも駆け寄って必死に呼び掛け、陽介はスサノオを出して必死に【ディアラマ】をかける。
おい、起きてほしい理由はツッコミ不足の深刻化を防ぐ為かよ。

「昴さあぁぁんっ! ジョーカーあぁぁぁっ! 起きてよーっ!」
「由梨、死んじゃ嫌あぁぁぁぁっ!」
「(昴さん達/由梨)が死んだら明日からのご飯はどうするのおぉぉぉっ!」
「そっち!?」

凪と葉月も、必死で心臓マッサージをしたりして蘇生を試みる。
おい、お前らの起きてほしい理由は明日からの死活問題かよ。これにはツッコミ属性持ちも一斉にツッコミを入れたぞ。

「(まぁ、同室の由梨を失うのは葉月にとっては割と死活問題な気がするけど…。)とっとと起きなさいよ由梨! 宝珠の加護で毒とか無効にするはずでしょうが! というかあの馬鹿以外で【リカバー】が効かないのは何でなの!?」
「え、宝珠の加護を無効化してかつ【リカバー】が効かないってどんだけ!? 七海の料理だけじゃないの!?」
「悪いけど、オレや影も理乃みたいな力使ってっぞ!? しかもオレ魔力特化のアンセムトランスの格好してるのに全く治らねぇって何!?」
「神様の力をもはね除ける毒って何これえぇぇぇっ!?」

理乃の言葉に、葉月が驚く。
そう、彼女達の持つ宝珠には、敵からの状態異常攻撃を受け付けない効果がある。今回も毒料理に対して無効化する筈なのだが…何故か無効化できなかったようだ。しかもあろう事か、状態異常回復魔法である【リカバー】も効果なし。
こんな事は七海とりゅーとさんの所のゼルダ並みのポイズンクッキング…いや、クトゥルフ料理でないと起こらないかと思われたが、どうやら六番の料理もそれに近いものとなりつつあるようだ。

『きっと、宝珠の加護をはね除けるくらいの強い毒が体に入ったと思うぞー。鈴花ー、オイラ特製の薬草の種やるから試しに能力で育てて与えてみろー。』
「ありがと、ノーム! にゃぐわちゃん、みんな! 今助けるから花畑の見える川は渡っちゃダメだよ!? あと、あの馬鹿後でぶっ飛ばす!!」

ローズの温室を見に来て騒ぎを聞き付けたノームから、鈴花は種をもらい、すぐに能力で開花させ、それを煎じて調合した。

「あっ、ゆかりちゃん!? 撮影抜け出して神殿にこれない!? 確か聖域付近で撮影してるんだよね!?」
『へ? あぁ、うん。してるけど…てか、何か建物のある場所から凄い騒がしい声が聞こえるんだけど…。』
「そこ! そこでゆかりちゃんの力が必要なの! お願い! 早く来て! 神様が死んじゃうよおぉぉぉぉっ!!」
『ちょっ、風花、落ち着いて! わ、わかった。丁度休憩時間だし、天田君も丁度撮影の見学に来てたみたいだから、一緒に連れてく!』
「早く来て! お願いだから早く来てえぇぇぇっ!! …みんな! ゆかりちゃんと天田君が近くにいた! 今からこっち来るって!」

その横では、風花が泣きながら誰かに電話をかけていた。ゆかり、という事は、彼女の仲間である岳羽ゆかりにかけているのだろう。どうやら同じく仲間の天田乾も近くにいたようだ。二人して神殿に来るだろう。

「くそっ、容態が戻らない…! 鎌鼬の毒を注入してみよう! 理乃ちゃんと陽介君とマリーちゃんは回復術や蘇生術をかけてて! 葉月ちゃんは貰った物資の中に君にぴったりの回復術があったから速攻で使って! 風花ちゃんは助けが来次第ここに通して! みんな、絶対に昴さん達を助けるぞ!」
「おぉーっ!」

医療班と治癒能力者達の結束が強まった。そして、懸命な治療が続いた…。

実食 五番&六番 後書き ( No.253 )
日時: 2014/12/06 23:30
名前: 奏月 昴 ◆Dh/xEZWmVM (ID: TQ5WR7zN)

後書き de 雑談



—はい、毒物料理が出ました。しかもこの子、降格したわ。あろう事かツッコミメンバーから犠牲者が出るとは…。しかも由梨ちゃん、評価五なのに当たるのは低評価って…。しかもさ、やっと折り返し地点なんだけど遺言回出ちゃったし…。

風花
「この料理は絶対に食べないで下さい。お願いします。この料理は絶対に食べないで下さい。遅効性の毒物なので死にますよ。…昴さん達、大丈夫かな…?」


—医療班が何とか治してるから多分…。

風花
「た、多分ですか…。ゆかりちゃんと天田君、早く来てくれるといいけど…。」


—…二人が来ても、昴達が助かるといいけど…。

風花
「祈りましょう…。」


—では、ここで失礼します。昴が助かるといいけどなぁ…。それと、クマ君が体調崩した理由を察知しても今は何も言わないでいて下さい。

風花
「祈るしかありませんよ…。それでは、また。」







感想あればお願いします。

Re: 神様のノート ( No.254 )
日時: 2014/12/06 23:45
名前: YUMA (ID: nAia7yCz)

ユマです。...悪夢が((((;゜Д゜)))))))

と、とりあえず今回の分食べて見た

5.>

ー90点を。最低限食えたから。

6.>

ー感覚遮断コード・”Adularia”...及び解析コード・”ミサコの日記”

パク
<一口食べたら((((;゜Д゜)))))))

ビーッ!ビーッ!
<ミサコの日記の警告音

ー”該当の食材はすべて毒、食うな!”、...漢方の次は毒料理って無いよ!あんまりだ(>_<)

*その後、毒弁当を作った輩の顔面に全て投げ返した事は言うまでもない


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