二次創作小説(映像)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 神様のノート 一冊目
- 日時: 2015/05/12 18:40
- 名前: 奏月 昴 (ID: rBo/LDwv)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=28346
始めまして、奏月昴と申します。
pixivでも活動していますが、別の所でも活動したくなり、こちらにやってきました。
基本pixivと同じものを載せていく予定なので、お好きな方を閲覧下さい。
とりあえず今は現在進めているシリーズ物を載せますが、ちょこちょことお引越しさせていく予定です。
設定わかんないけど興味がある方、pixivまでお越しいただけるとありがたいです。
何かいい加減ですみません…。
それでは、よろしくお願いします。
※ざっくばらんなあらすじ
会社から帰宅途中に何故か宙に浮いている少年、MZDと出会った私こと、創造者。
彼から貰った創世ノートを使い、世界と創造者の分身、奏月昴を生み出し、この世界の神様として中からの管理を命じる。
その際、昴と約束し、私の事は他言無用とすることになった。
昴は生まれたその日に、この世界で烈達つぎドカ!メンバーと出会い、仲良くなる。
ある日、創造者から教えられた創世ノートの機能である『召喚』を用い、烈達の記憶と姿、力を基にして鏡達を生み出す。
そして二学期が始まる頃、八十稲羽から悠達ペルソナメンバーが、ペルソナが現実でも呼べるようになり、流石に稲羽にはいられないという事で、烈達が通う学校に転校して来て、仲良くなった。
色々あり、十二月。烈達つぎドカ!メンバーがバトルしてから一年後、パステルくんはワンダークロックと呼ばれる巨大時計をジョーカー一味に壊されている事を思い出し、一人立ち向かおうとするも、それをつけていた烈達つぎドカ!メンバー。
彼等の力を借り、ジョーカーを倒し、ワンダークロックを無事直すことが出来た。
ジョーカー達とは和解し、現在はつぎドカ!メンバーの家に、ジョーカーは昴のいる神殿に住むことに。
ワンダークロックが壊れた影響なのか、全ての人々の体の時間が戻ろうとしており、現在、年齢はそのままで一年をやり直している。
昴の管理と私の監視、それに限界を感じた私は、MZDの提案で、戦い慣れた人をノートの世界に永住させる事を決意。
その時、私が高校時代に考えた理乃達が適任という事になり、彼女等の世界をノートの中に作り出し、全てを話した上で永住してもらう事に。現在は悠達と同じ学年で生活している。
私
—とまぁ、見て分かるかわからないけど、主要となる人物は、つぎドカ!、ペルソナ4、ジョーカー達、それからオリジナルキャラとして理乃ちゃん達になるかな。
昴
「あ、簡易的なキャラ紹介は、もう一個の“ノートに刻まれた一頁”に移したので、そちらを見てくれよな。URLからも飛べるぞ。」
5/12 最終更新
『目次』
☆料理対決シリーズ
〔第一回・可憐な乙女の料理対決〕
・栗拾いからの料理対決へ&華の乙女の料理対決! >>154-160
・実食 完二&烈&鏡&悠 >>164-168
・実食 凪&陽介&クマ&風雅 >>173-177
・結果発表からのO・SHI・O・KI・DEATH☆ >>180-186
〔第二回・続・可憐な乙女の料理対決〕
・料理対決・再び >>1-7
・実食 ローズ&鏡 >>8-11
・実食 完二&リリィ >>12-15
・実食 悠&風雅 >>16-19
・実食 凪&セシル >>20-23
・実食 陽介&クマ >>24-28
・実食 フランシス&烈 >>29-34
・結果発表と例のアレ >>35-43
〔第三回・豪傑な男の料理対決〕
・何でどうしてこうなった(By昴) >>44-49
・実食 氷海&雪花 >>50-53
・実食 七海&由梨 >>56-59
・実食 鈴花&直斗 >>60-63
・実食 葉月&雪子 >>64-67
・実食 千枝&牡丹 >>68-71
・実食 理乃&りせ >>72-76
・結果発表! >>77-86 ※募集は締め切りました
・O・SHI・O・KI☆前半戦 >>94-101
・O・SHI・O・KI☆後半戦 >>110-123
〔第四回・男女混合料理対決地獄編〕
・戦いをもう一度 >>203-209
・実食 一番&二番 >>222-227
・実食 三番&四番 >>233-237
・実食 五番&六番 >>247-253
・実食 七番&八番 >>260-264
・実食 九番&十番 >>286-290
・実食 十一番&十二番 >>301-306
・実食 裏回 >>326-342
・結果発表! >>384-398 ※募集は締め切りました
・賢者に慈愛を、愚者には罰を 賢者編 >>662-671
〔第五回・料理対決・頂上決戦!〕
・評価五のための頂上決戦! >>415-420
〔番外編・審査員一新!? 選抜メンバーの料理対決!〕
・死亡フラグ立たせた奴。前出ろ。前だ。 >>716-723
・実食 一番&二番 >>728-733
・実食 三番&四番 >>738-743
・実食 五番 >>751-756
・対決 五番の料理 >>784-794
・大団円と実食 六番 >>814-822
・実食 七番&八番 >>840-848
〔番外編・挑戦者=変動審査員!? ゲストもありな料理対決!〕
・概要と募集要項 >>856※募集は終了しました
☆言葉泥棒とワンダークロックシリーズ
・言葉が消えた理由 >>435-441
・異次元に突入! >>442-446
・激突! 鈴花VSローズ >>451-455
・激突! 風雅VSフランシス >>456-460
・激突! 烈VSリリィ >>464-469
・激突! 氷海VSセシル >>470-474
・激突! つぎドカ!VSジョーカー >>478-484
・揺蕩いから、覚醒めの時へ >>485-488
・激突! パステルくんVSジョーカー >>491-497
・おかえりの味とただいまの涙 >>498-506
☆マヨナカテレビ事件シリーズ
〔氷海編〕
・虚ろな映身は現身を打つ >>523-532
・穿たれた水器(みずうつわ) >>533-537
・囚われの氷硝 >>540-545
・冷酷なる御霊 >>546-553
・氷雪の女王 >>563-568
・悪夢の終わり >>569-578
・雲の向こうに捧ぐ向日葵の花 >>582-585
☆神様・悪夢相談室シリーズ
・悪夢:ケース「赤羽 烈」>>805-808
・悪夢:ケース「青柳 氷海」 >>831-835
☆もしももしものちいさなおはなしシリーズ
・カラオケネタ >>192-195 ※募集は締め切りました
・どっちの料理ショー >>274-276
☆ノートの世界のTwitter事情シリーズ
・アカウント一覧 >>589
〔本編〕
・その一 >>590-594
・その二 >>595-598
・その三 >>606-609
・その四 >>614-616
・その五 >>622-623
・その六 >>630-632
・その七 >>633-634
・その八 >>317-319
〔番外編〕
・Let's Twitter with JOMANDA >>602-605
・Let's Twitter with JOMANDA2 >>617
・Let's Twitter with JOMANDA3 >>776-778
・異世界の料理対決 その一 >>880-888
☆新・ワイルド能力者のコミュ事情シリーズ
・烈&氷海 ランク1 >>644-649
☆短編
・はんぶんこ >>128-129
・リミットブレイクと暴走娘 >>133-135
・フラワーギフト >>140-147
・年末恒例巫女さんバイト >>349-359
・玉より食物 >>365-371
・「リンちゃんなう!-Try to Sing Ver.-」 rejected by 相方の皆さん >>510-515
・没案「第四回料理対決六番の料理」 >>516
・思いつくままに書いてみた料理対決案 >>558
・没案「第四回料理対決・その後」 >>624 答え+α >>629
・バレンタインデー☆パニック! >>681-689
・猫の猫による猫のためのお花見 >>699-704
・お知らせと次々回予告(!?) >>708-709
・ほのぼの日和 >>770-772
・小ネタつめつめ >>863
・前奏曲・異世界の第六回目 >>866-868
・お知らせと紹介と >>891-893 new!
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180
- 実食 悠&風雅編 後書き ( No.19 )
- 日時: 2014/08/31 22:09
- 名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)
後書き de 雑談
私
—まさかの大番狂わせ
悠
「よっしゃあぁぁっ!!」
風雅
「い、生き残ったよ! 僕、生き残ったよおぉぉぉっ!!」
昴
「何でお前等後書き部屋にいるんだよ!?」
※慌ててノートを閉じる。
風花
「な、何だかとっても嬉しかったみたいですね…。」
鏡
「この二人は前回地獄を見たからね…。烈も評価一に当たったけど、雪姉の味無しスープだったからまだ救われた方だよ…。」
昴
「と、とにかく二人は出て行ってくれ!」
※いそいそと風雅と悠を追い出す。
悠&風雅
「はーい…。」
※出て行く。
私
—…台詞遮られたけど、大番狂わせがここで起こったのよね。
昴
「前回クソ不味い料理に当たった二人が、まさかのランクアップだからな。風雅なんて地獄から天国だぞ。」
私
—たまには風雅君にもツキを回してあげようかと。でもまぁ、何だかみんな天変地異の前触れだとか思っていたみたいだけど。
風花
「特に何も起こっていませんが…。」
昴
「そう思っちまうのも無理ないんだって…。」
風花
「…なんか、わかる気がしました。」
昴
「だろ…? さてと、この辺にしておくか?」
私
—そうね。それじゃ、また次回!
風花
「また、見てくださいね。」
- 実食 凪&セシル編 前書き ( No.20 )
- 日時: 2014/08/31 22:14
- 名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)
採点方法
五段階評価を下す。内訳は以下の通り。
五、 メニューに拘らず、遊び(アレンジ)を加えており、なおかつ美味しい。
四、 メニューに依りすぎな所はあるが、程よく遊びを加えており、美味しい。
三、 メニュー通りの品。遊びなどはないが、メニュー通りなので普通に美味しい。
二、 メニューに沿ったのだろうが、ミスが目立ちすぎて美味しくない。が、まだ改善の余地がある不味さ。
一、 救いのない不味さ。キッチンに立たせたら死ぬ。
お題:『インスタント麺』
煮るだけで出来る袋麺ならば、種類は問わない。
絶対条件として、袋麺の中身を全て使う事。
アレンジは具材のみ。
凪
「今回は僕とセシルだねー。」
セシル
「…食べられる料理に当たりたいですわ…。」
凪
「うーん…確かにねー。」
- 実食 凪 ( No.21 )
- 日時: 2014/08/31 22:17
- 名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)
ご機嫌な表情で出ていった風雅と入れ違いでやって来たのは、凪だった。
「風雅、随分とご機嫌だったねー。」
「そりゃ、最高評価に当たったからな。あの風雅が。」
「本当に何か起きたんじゃないかって、いや、これから起きるんじゃないかって不安になったよー…。」
本当に信用ないんだな、風雅の運。
「とにかく、次はお前って事は、いいのが来るかな。」
「…何かもうわからなくなっているがな…。風雅が先程のを当てた時点で。」
『そ、そこまで言う程なんですか…。』
『風雅は自他共に認める不幸体質だ。そんなあ奴にいきなりとてつもない幸運が舞い込んで全員驚いているだけだ。…凪も下手をすると、最悪な方向になるやも知れん…。』
風雅に訪れた突然の奇跡。それに全員驚いている。
もしかしたらその分身たる凪にも、大きな不幸が舞い込むのではと心配した紅。
だが、等の本人はいつものように飄々としていた。
「んー…大丈夫じゃないかなー? 多分ー。でも僕としてはツイてないよー。だってまた直斗の料理食べ損ねたもーん…。」
「誰が作ったかはわからないけど…。」
「リリィから話を聞いて、これ絶対直斗だって思ったよー。うー、それが心残りー。直斗の食べたかったー…。」
「終わったら作ってもらえよ。」
「そーするー。」
恋人の料理が食べられなくてしゅんとうなだれる凪だが、昴の説得で顔を上げてにこーと笑った。
昴はそんな凪に癒されてから、エレベーターの方まで向かう。
「さて、家事手伝いに組み込まれている女子はこれで残りは由梨だけか?」
「えっと、家事手伝い組って確か…。」
「烈、完二、鈴花。最初はこの三人で回ってたけどー、理乃さんと由梨さんが来てからは、五人でローテーション組んでるんだよねー?」
『うむ。恐らく理乃と鈴花の料理は既に出た。残るのは由梨だけだろう。』
「当たりと呼べるような料理はあとアイツだけか…。ここで当たっちまうかな?」
戻ってきた昴は、お盆を置きながら言う。
「…ここで由梨のが当たったら、残りはその後の腕次第だけど…前回評価二か、一しか残ってないんだね…。」
「パステルくん、それ言うな。凪、色々準備はできてるか?」
「ばっちりー。」
凪がにこーと笑いながら、回復薬と健康保険証と胃薬と小児用オブラートを出す。
「じゃあ、開けるぞ。」
何の疑いもなく開ける昴。
中には汁が無く、何の具も乗っていない蕎麦に、中に納豆が入っているものと、温泉卵が入っている小鉢があった。
「…?」
これには全員怪訝そうな顔を浮かべる。具がない。アレンジどうした? そんな考えが巡る。
「…動かすぞ。」
毎度のごとく、昴はアワーグラスβのボタンを押す。
醤油ベースの出汁のいい香りがする以外は、何の変鉄もない汁無しの蕎麦。
「お蕎麦だから由梨さんかと思ったけど…なにこれ。」
「具がないって…何だろうな。」
とりあえず箸を持って食べようとした時…。
『昴さん、みなさん、七番の子から食べ方について注文があるそうです。』
風花からこの通信が入り、止めた。
『よく混ぜて、お好みで納豆や温泉卵を加えて下さい。混ぜれば何となく予測はつくだろう。だそうです。』
「混ぜる?」
全員、何も乗っていない蕎麦を底から掬い上げるように混ぜ始めた時、全てを理解した。
「はは…。こういう仕組みかよ!」
底から出てきたのは、とろろと少しの汁。どうやらこのとろろを覆い隠すように蕎麦を盛ったようだ。
「む? とろろの色が僅かに茶色いな…。とろろにも味をつけたか。」
「うーん、ほんのり醤油が利いてておいしー!」
「ツルッと入って食欲の落ちる夏場にはいいな。納豆かけてみよっと。」
昴は納豆を軽く混ぜ、麺に投入する。
すると、更に粘りが強くなり、麺と絡む。
「ボクは更に温泉卵加えよーっと!」
「にゃぐー!」
パステルくんとにゃぐわは、納豆を加えた後に更に温泉卵を加えた。
温泉卵により、まろやかになって更に食が進む。
「おいしーい!」
「これはインスタント麺にしておくのは勿体ないくらいだ。」
「にゃぐー!」
『具をいれなかったのは正解かも知れない。と言っている。』
「逆に具をいれたら邪魔になりそうだしな。むしろこれでいい。」
そして、早々に完食した昴達は、
「おかわり!」
全員、出てくるはずのないおかわりを求めたそうな…。
☆
総評:五
昴:個人評価…五
とろろ蕎麦なんてやるな。ネバネバって体にいいし、夏場にはツルッと行けていいな。何にもないと思わせておいて混ぜればわかるなんていうのもサプライズ的な意味で○。今度は一から作ってくれ。
パステルくん:個人評価…五
夏場だからとろろ蕎麦にしたのかな? すっごく美味しかった! とろろと納豆がいい具合にネバネバしてたから食べやすかったよ! インスタント麺だって言うのが勿体ないくらいだよ!
にゃぐわ:個人評価…五
これ、きっと蕎麦をうどんにしても美味しいし、オクラとか加えても美味しそうだニャ! インスタント麺なのにお店で出してもおかしくないかもニャ! こんな蕎麦ならオイラ、お金払って食べたいニャ!
ジョーカー:個人評価…五
食欲が落ちる夏場にはこういったするっと入る麺類はいいな。とろろも納豆も栄養化は高い。夏場にはいいかもしれんな。我にも今度教えてほしい。
凪:個人評価…五
とっても美味しかったー! ネバネバがツルッと入っていい感じだったよー! 今度、これ麺や汁を自家製でつくったらもっと美味しくなりそう! とりあえずおかわりもらっていい?
- 実食 セシル ( No.22 )
- 日時: 2014/08/31 22:29
- 名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)
凪と入れ代わりでやって来たのはセシルだった。
いつものローブ姿でやって来たセシルは、目の前の現状にびくりと肩を震わせた。
「あ、あの、みなさん。何故そんなに落ち込んでいるのですか?」
そう、全員ががっくりと肩を落としているのだ。
「当たりが全員消えた。」
「…残りは上達してなきゃ二とゲテモノしか残ってないよ…。七海の料理は見た事ないけど、由梨のあの言い方じゃ絶対死ぬ。」
「にゃぐ…。」
『しかも前回来たあの激辛ゲテモノがまだ来てないと言っている。(そう言えば忘れていたな…。)』
紅はりせの料理を頭から抹消していたようで、心の中で呟いた。
「何かそろそろあの激辛ゲテモノに当たってもおかしくないな…。取ってくる。」
昴は重い腰をあげ、エレベーター前に向かった。
「…。」
「…あの。ひとつ、気になった事があるのですが…。」
暫くの間沈黙が襲い掛かり、それに耐えかねたセシルはおずおずと尋ねる。
「どうしたの? セシル。」
「…りせの料理って、それ程までに酷いのですか?」
「酷いなんてものじゃないよ。下手をすると高血圧で死ぬよ?」
「パステルくん、すんなりと死ぬなんて言わないで下さい。ですが、何となく分かりましたわ。」
パステルくんのその対応で、何となく分かってしまったセシルだった。
程なくして、昴が戻ってくる。
「さて、セシル。色々と準備はいいか?」
「ええ、大丈夫ですわ。」
「んじゃ、開けるか。それっ。」
昴はパカッと蓋を開ける。
「」
開けた瞬間に、絶句する。
目の前にあったのは、赤い、いや、紅いカレーうどん。上には真っ赤に染まった唐辛子とひき肉のそぼろ。
…一目、見た目で分かった。この料理を作った人物。
「…当たりがない中でこれかよ…。」
「お、終わった…ボク、終わった…。」
「にゃぐ…。」
がっくりと項垂れる昴とパステルくん、にゃぐわ。
だが、がっくり項垂れる場合ではない。昴は起き上がり、頭を押さえた。
「…セシル、擬人化しておけ。恐らく次来るのは犬の嗅覚じゃきつい。」
「わ、わかりました…。」
セシルはすぐに擬人化し、スタイルのよい女性になった。
ちなみに、擬人化する前の姿では動物本来の性質を持つので、セシルは感覚が犬と同じになるのである。
「…動かすぞ。それっ!」
昴がアワーグラスβのボタンを押すと、強烈な臭いが辺りに広がった。そして、カレーうどんにはボコボコとマグマのように泡立っている。
「うぎゃあぁぁぁっ!」
「にゃぐ、にゃぐぅぅぅっ!!」
(目が、目があぁぁぁっ! って…にゃぐわ、それどこのラピュタ王だ。)
パステルくんとにゃぐわは鼻を押さえ、叫び出した。
どうやらにゃぐわは某大佐のごとく目を傷めたようだ。それ程までに激辛なのか…。
「こ、この臭いは…擬人化して正解でしたわね…。犬の嗅覚では、食べる前に死んでしまいそうですわ…。」
「だろ…。うぅ、駅前のあのカレー屋で出てきたりせ(所持者達の日記:カレーの辛さは甘口から中辛に限る参照)並みにきつい…。」
『本人作なんだから当たり前だろう、神。』
紅はきっぱりと言い放つ。そう、これは恐らく、昴と同じ誕生日のサーチャー作だろう…。
「…紅、黒、アイギス。救援準備。風花も念の為クマに扉前に待機しているよう言っておけ。」
『うむ。』
『わかった。』
「了解しました。」
『わかりました。…クマ君、念の為扉前にいてください。』
『オッケークマ! …スーチャン、クマ、頑張るクマ。だから死んじゃ駄目クマよ。』
風花の通信能力を介し、クマの切なさそうな声が響く。
確かにこの料理は正直、死ぬかもしれない。だが、ルールはルール。食べなければならない。
「…ジョーカー。セシル。パステルくん。にゃぐわ。」
昴は一人一人、名を呼ぶ。
そして全員に向き直り、笑顔を見せた。
「…逝く時は、みんなで一緒だ。」
「…。」
全員、コクリと頷き、一斉に箸をつけ、一口含んだ。
と、同時に…全員、机に突っ伏してしまった…。
「全員の意識喪失、血圧上昇を確認。」
『ふむ。流石は本場。一口で簡単に意識を喪失させるとは…。』
『アイギス、黒君! そんな淡々と言わないで下さい! くっ、クマ君! 早く部屋に入ってえぇぇぇぇっ!!』
「スーチャン! セシチャン! 貴方のクマ、今参上! なんて言ってる場合じゃないグマアァァァァァッ!」
『氷海いぃぃぃっ! 父親を、父親を呼べえぇぇぇぇぇっ!!』
救援係の紅と風花があわただしく叫ぶ中で、アイギスと黒は冷静に現状を見ていた。
そしてクマと氷海の父親、そして食あたり専門チームによって懸命な治療が再び開始された…。
☆
総評:一
昴:個人評価…零
何でも辛くすればいいってもんじゃない。
パステルくん:個人評価…零
三番の作ったマーボカレーうどん一回食べてみれば? 君とは月とすっぽん。天と地の差だから。
にゃぐわ:個人評価…一
舌が痛いニャ。鼻が痛いニャ。胃が痛いニャ。目が痛いニャ。
ジョーカー:個人評価…一
人の血圧を上げて何がしたい?
セシル:個人評価…一
辛(から)い通り越して痛いですわ。辛(つら)いです。
- 実食 凪&セシル編 後書き ( No.23 )
- 日時: 2014/08/31 22:37
- 名前: 奏月 昴 (ID: WpxyeKoh)
後書き de 雑談
昴
「」
※セシル、ジョーカー、パステルくん、にゃぐわと共に集中治療室にて治療中…。
私
—サブタイトルつけるとしたら、天国。そして地獄へ。
風花
「み、みなさん、大丈夫でしょうか…。」
鏡
「うええぇぇぇん! すーさんが、すーさんがあぁぁぁっ!!」
風花
「き、鏡君、泣かないで! 毒盛られても死ななかったから大丈夫だよ!」
鏡
「うえ、えぐ…。」
私
—風花ちゃん、三番の子にマーボカレーうどん五つ追加させといて…。
風花
「食べる為の物が、回復する為の物になってしまいましたね…。頼んではおきますが…。」
私
—それ言わない。お願いね…。
風花
「…と、とりあえず、昴さんを回復させないといけないし、鏡君も宥めないといけないので、ここで終わりにしてもいいですか?」
私
—うん、いいよ。…昴、治るといいけど…。
風花
「き、きっと大丈夫ですよ…。それでは、また。」
私
—ばいばーい!
※
私
—とりあえず、Pixivに載せた所はここまでです。感想等あればどうぞ。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180